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ドレッシング容器の ユニバーサルデザインについて

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ドレッシング容器の ユニバーサルデザインについて
第 20 回 日本包装学会年次大会
ドレッシング容器の
ユニバーサルデザインについて
キユーピー株式会社研究所
○守矢大介、
(正)高山崇
はじめに
ドレッシングは日本国内で 1958 年にガラス瓶容器で発売、樹脂製容器では 1979 年に発売された。
以降たび重なる改良、及び新容器の採用を行い現在に至っている。その改良は美匠性や内容物保護の観
点の追求だけではなく、当社は使い易さ等のお客様視点に立った改良を行ってきた。
本発表ではユニバーサルデザインに対する考えと、改善事例を紹介する。
考え方
1925 年にガラス瓶容器で発売したマヨネーズは 1958 年に現在主流の軟質ボトルでも発売となった。
初期の軟質ボトルでは酸素バリア性を高めていくことが急務であったものの、お客様の使い勝手を重視
したことで上市が決まった。このように、一人ひとりのお客様にとって使いやすいことを目指し改良を
進めている。このような事柄が現在弊社の考えるユニバーサルの原点になっている。
キユーピーのユニバーサルデザイン原則
1.誰でも公平に利用できる
2.無理な姿勢を取ることなく少ない力で楽に使用できる
3.使う上で自由度が高い
4.アクセスしやすいスペースと大きさの確保
5.使い方が簡単ですぐに分かる
6.人体に危害を加えない
7.必要な情報がすぐに理解できる
8.環境に配慮している
9.うっかりミスや危険につながらない
10.利便性に優れている
結果(改良事例)
1.剥がしやすい紙ラベルの採用
2000 年
食べ終わったドレッシングのラベルが上手く剥がせないと気持ちがいらだってしまう。そこで最後ま
で気持ちよくリサイクルしていただくために、紙ラベルが剥がれやすくなる特殊な糊の使用を始めた。
2.プルリング中栓の改良
2006 年
お客様からのご指摘には油ばかりでる、中栓が開けにくいなどがあった。油と水が均一に出やすい中
栓の出し口形状に変更すると共に、リング内で指が滑りにくいよう改良した(2007 年日本パッケージ
ングコンテスト食品包装部門賞受賞、2008 年
3.点字瓶の採用
第 45 回全日本包装技術研究大会にて発表)
2008 年
目が不自由な方は、おなじようなガラス瓶の調味料を識別しにくくなってしまう。そこで、瓶の肩部
分に「きゅーぴー」「どれ」と入れた点字瓶を採用した。これにより、このガラス瓶がキユーピーのド
レッシングであると認識していただけるようになった。
4.小容量化
2009 年
世帯人数の減少やライフスタイルの変化に伴い、おすすめしている開封後 30 日以内では使い切れな
い状況が見られるようになった。より新鮮で美味しくいただけるようドレッシング容器の小容量化を行
った。これにより色々な種類を同時に楽しんでいただくお客様にも使い易いサイズとなった。(ガラス
びんアワード 2009 機能優秀賞受賞)
5.剥がしやすいシュリンクフィルムの採用
2009 年
これまではフィルムを開けるために、2つの動作が必要であり、ゴミも二つの破
片が出てしまっていた。これを1つの動作で開けられる形状に変更することにより、
開けやすくなっただけではなく、右利き、左利きのどちらの方にも開けやすいよう
改良ができ、さらにベルマークも分離し易くなった。
(2009 日本パッケージングコ
ンテスト食品包装部門賞受賞)
6.ヒネルキャップの採用
2010 年
プルリングタイプの中栓ではどうしても、開栓時に勢い余り中身が飛び出してし
まうことがあり、外した中栓のゴミも出てしまう。ヒネルキャップの採用により、
こうした中身の飛び出しを抑えることができた。(ワールドスター2010受賞)
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