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News Release
日本語版ツイッター@JLLNews_JP
2016 年 7 月 28 日
報道各位
JLL
(ジョーンズ ラング ラサール株式会社)
JLL、物流不動産投資市場を分析
国内のディベロッパー・投資家による開発・事業規模が急速に拡大
更なる市場拡大、キャップレート低下圧力が続くと予測
総合不動産サービス大手の JLL(本社:東京都千代田区、代表取締役社長: 河西利信)は、物流不動
産の投資市場を分析したレポート「物流不動産投資市場:ディベロッパー・投資家の事業規模拡大
キャップレートも低下へ」を発刊いたしました。
本レポートでは、物流不動産の投資市場における投資、開発及び供給、ストックの現状と見通しをま
とめています。ハイライトは以下の通りです。

営業倉庫※1 と大型先進物流施設※2 のストック(床面積)を比較すると、2006 年第 1 四半期の営
業倉庫のストックは全国で約 4,200 万㎡であるのに対し、大型先進物流施設のストックは約 120
万㎡で営業倉庫ストックの 3%に満たなかった。2014 年第 1 四半期になると、営業倉庫ストックは
2006 年第 1 四半期比横ばいに近い 1.1 倍だったのに対し、大型先進物流施設のストックは 6 倍
強と拡大している。それでも営業倉庫ストックと比較すると約 15%に過ぎず、大型先進物流施設
の拡大余地は大きく残っている。
図表 1:国内営業倉庫と大型先進物流施設の時系列ストック分析

ディベロッパー・投資家による開発及び事業規模をみると、2006 年第 1 四半期では外資系が大
きく先行し国内系と比べて 7 倍の規模だったが、2016 年第 1 四半期では、外資系と国内系の差
は 1.2 倍の差まで縮まり、2006 年から 2016 年の国内系の成長率は 22 倍と大きく成長している。
国内系は、中長期的にみても、国内の事業会社との広範なネットワークや製造業へのアクセス
を活かし、工場跡地などの開発用地を取得しやすく、また、運営する商業施設の小売業者をテ
ナントとして誘致できることなどから、成長モメンタムがやや強めになる可能性が高いとみている。
図表 2:ディベロッパー・投資家による開発・事業規模の時系列分析(国内物流施設)

物流不動産の価格上昇や、優良物件に対する厳しい取得競争などを背景に、物流不動産に新
規参入する投資家はみられない。ほとんどの物流不動産開発プレーヤーが上場不動産投資信
託(J-REIT)を傘下に有することから、新築の優良物件が市場にでることはさらに少なくなってい
くと考えられる。しかし、REIT の物件入れ替えのタイミングなどでまとまった物件がでることも考え
られ、今後の取引状況が改善される余地はある。投資家の関心は依然として首都圏に集中して
いるが、地方も脚光を浴びており、特に福岡は地の利のよさから多くのテナントが進出を決めて
いることから投資家からの注目度も高くなっている。

キャップレート(投資利回り)の下降圧力は引き続きあるものの、下げ余地があまりなくなってい
ることから、今後は現状維持と判断する投資家も増える可能性がある。ただし、好立地の優良物
件に対してかなり高めの値付けをする投資家もでており、こうした物件のキャップレートは引き続
き低下すると考えられる。

物流不動産は長期契約を基本とすることから、投資家の間ではコア資産と捉えられている。より
コアに近い投資家や、物流不動産をオフィスやリテールに対するオルタナティブ投資と捉える投
資家などは、できるだけ長く中途解約不可のシングルテナント型物件に投資をすることでリスク
を最小限にしようとしている。

J-REIT は、現在の日本の物流不動産の賃貸市場において大きな位置を占めつつあり、今後も
規模が拡大すると予測される。J-REIT が保有する物流施設の賃料は、継続的な増額改定が基
本となるが、改定幅は比較的緩やかになる可能性が高い。透明度の高さを背景に無理はしにく
いことに加え、テナントとの良好な関係を目指すことが多いためである。

J-REIT 以外の投資家でエクジットが所与となるオーナーや運営側の場合は、穏やかな賃料改定
状況が続いた後でも、大幅な変動が出てくる可能性がある。特に市場賃料との格差が比較的あ
る場合、大幅な増額を図ることで、物件の将来的なキャッシュフロー想定を引き上げ、売却価格
の引き上げや投資リターンの拡大につながるためである。
JLL インダストリアル&リテール スペシャリスト 二瓶博和は次のように述べています。
「近年、先進物流施設の開発が旺盛で、成長が続く物流不動産賃貸市場が飽和に近づいているの
ではないかという懸念も出ていますが、JLL では市場拡大のポテンシャルは大きく、市場全体としても
黎明・揺籃期を脱し、2020 年に向け確立・成長期に入ると予想しています。これまでのレポートでは、
需要要因の分析・将来予想を行い、成長モメンタムが続くとみてきました。今回は投資・開発面、供
給・ストック面の分析・将来予想を行い、拡大ポテンシャルは大きいとことがわかりました。中長期的に
は、市場を先導した外資系ディベロッパーや投資家に加え、国内系が成長ドライバーとなり、市場の
成長を牽引すると予測しています。豊富なパイプラインを背景に、新規物流施設開発が続き、様々
な需要を喚起していくという好循環も十分期待できるとみています」
※1 国土交通省総合政策局物流政策課参事官(物流産業)室による「倉庫統計季報」の数値で、普通倉庫 1-3 類と冷蔵
倉庫の合計を営業倉庫とした。前者は一般的な建屋型倉庫で 1 類、2 類、3 類は防火性能、耐火性能、防湿性能による区
分で、グレードは 1→2→3 の順となる
※2 JLL の大型先進物流施設の定義:延床面積 50,000 ㎡以上で竣工が 2000 年以降の賃貸物流施設
この件に関する問い合わせ先:
広報担当(エイレックス)吉岡・山本 電話:03-3560-1289
JLL について
JLL(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産オーナー、テナント、投資家に対し、包括的な不動産サービスをグロー
バルに提供する総合不動産サービス会社です。世界 80 ヵ国、従業員約 60,000 名、280 超拠点で展開し、年間の手数料収
入は約 52 億米ドル、総売上高は 60 億米ドルに上ります。2015 年度は、プロパティマネジメント及び企業向けファシリティマ
ネジメントにおいて、約 3 億 7,200 万㎡(約 1 億 1,200 万坪)の不動産ポートフォリオを管理し、1,380 億米ドルの取引を完了
しました。JLL グループで不動産投資・運用を担当するラサール インベストメント マネジメントは、総額 564 億米ドルの資産
を運用しています。JLL は、ジョーンズ ラング ラサール インコーポレイテッドの企業呼称及び登録商標です。
JLL のアジア太平洋地域での活動は 50 年以上にわたり、現在 16 ヵ国、92 事業所で 33,000 名超のスタッフを擁しています。
JLL は、2016 年インターナショナル・プロパティ・アワード・アジア・パシフィックにて、合計 15 の賞を受賞しました。2015 年
ユーロマネー・リアル・エステート・アワードでは、最優秀リアル・エステート・アバイザーに選出されました。詳細な情報は
ホームページをご覧下さい。www.joneslanglasalle.co.jp
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