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問 1解答例 問1 Astbury は,構造を取ったαケラチンのモデルとして,ポリ

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問 1解答例 問1 Astbury は,構造を取ったαケラチンのモデルとして,ポリ
問
1解答例
問1 Astbury は,構造を取ったαケラチンのモデルとして,ポリペプチド鎖が,繊維を引き
伸ばすと壊れるくらい十分に弱い結合(これは現在水素結合と呼ばれている)によって
保持される環状構造によって自分自身に戻ってくる構造を提案した。
問2 Pauling の最も重要な概念の一つは、彼が「共鳴」と名付けたもの(これはまたいくつ
かの結合電子の非局在化と考えることができる)によって分子に与えられる余分の安定
性である。
問3
彼はこの挙動を「共鳴」と呼んだけれども、状態間で行き来する構造を取っているわ
けではなく共鳴混成は単なる中間状態である。生物学的に非常に重要な2つの因子は次
の通りである。「アミド平面」のすべての6つの原子は部分 C/N 二重結合によって1つ
の平面上に乗る。そして、O と NH 上の部分負電荷および部分正電荷によって鎖間の水
素結合の形成を促進する。
問4
Pauling は、実際には N と C の間が二重結合になっているものと C と O の間が二重結
合になっていて NH と O がそれぞれ部分正電荷と部分負電荷を帯びている2つの極限構
造のある種の中間構造であると提案した。
問5
Dorothy Wrinch は、Astbury が提案した環状構造が共有結合で実際に閉じていて、直鎖
状のポリペプチド鎖ではなく、この「シクロール環」がタンパク質の構造の鍵であるという
アイデアを推進した。
問 1:
「言語は明らかに進化上の適応によって生じたものです」、と彼は基調講演に
おいて述べた。「認知心理学者・認知科学者である我々が、研究の対象として
いる記憶、注意、同定(カテゴリー化)
、意志決定といった認知機構には、
すべて明確な進化上での目的があります」
。彼はまた、時々、明確な進化
上の基盤を欠いた生物の行動や性質を見出すことがある、と述べた。こ
のような現象は、進化の推進力が特定の理由から一つの適応現象を推し
進めたときに、ほかの何らかの性質がこれに便乗して生じる、と説明し
た。この現象を、スティーブン・ジェイ・グールドは、建築学の言葉を
借りて、スパンドレル、とよんだ。
問 2:
我々がチーズケーキを好ましいものとして知覚するのは、チーズケー
キそのものを好むように進化上の力が働いた結果ではない。より高い栄
養価のものを嗜好するように(チーズケーキが存在する前から)進化し
てきた味覚にとって、チーズケーキは、多くの糖・脂肪を含み、高い栄
養価を持っているために、好ましいものとして知覚される。
同様に、音楽は、音楽を弾いたり聞いたりすることそのものが進化の
上で選択されてきたわけではない。音楽は、聴覚のなかで言語のために
発達したしくみにとって心地よい刺激となるようにあとから作られたも
のであり、だから我々は音楽を弾いたり聞いたりする、とピンカー氏は
主張する。
すなわち、そのもの自体が進化の目的となったわけではないが、すで
にできあがっている知覚の仕組みを巧みに心地よく刺激する性質を有す
る、という意味で、チーズケーキと音楽は同じものであると主張してい
る。
問 3:
「生物学上の原因と結果を考え合わせると」、ピンカーは「言語本能」の
なかで次のように述べた(そして、彼が我々にした話でも別の言い方で
述べられていた)、
「音楽は無用なものです。音楽には、長い寿命、孫(子
孫)
、あるいは事象の的確な受容や予測を手にいれるために作られたもの
であるというしるしはありません。言語、視覚、社会的道徳判断、実際
的知識などと比べると、音楽は我々が失ってもかまわないものでしょう
し、たとえそうなったとしても我々の生活様式は実質的に変わらないで
しょう。
」
問題3の解答例、下線部分が英訳するところである。
About 50 percent of all human cancers contain a mutation in p53, so hopes
are high that the molecule will provide new insights into treating the
disease. Curing cancer and curing a bacterial disease are very different
problems. A bacterium has a different metabolism from that of a human cell,
so scientists can target a metabolic pathway that kills the bacterium but
has no human counterpart. Because cancer cells are simply human cells that
grow too well, a drug that kills cancer cells usually kills or weakens normal
cells. We need to find the pathway in cancer cells that's gone wrong and
try to target it. The p53 protein is part of a fundamental pathway in human
cell growth, and finding p53's function allows scientists to develop
strategies for the diagnosis, prevention, and cure of cancers resulting
from p53 deficiencies. For example, in the future, misshapen molecules
caused by mutations in the gene may be brought back to the right shape by
a drug that binds to the mutant p53 and pushes the mutant back into the
shape of the normal molecule. Another possible approach is genetically
engineering the correct p53 molecule back into the cells in which a
deficient p53 is unable to act in its tumor suppressor role. Identification
of mutations in oncogenes may also have prognostic value. Not all tumors
contain a p53 mutation, but those that do are associated with a less
favorable prognosis. Knowledge of a patient's p53 status could help
determine which treatments would be most beneficial. The p53 protein is
also identified with a process of programmed cell death that may be
important in killing cancer cells, and further understanding of this
process provides hope for cancer therapy.
(Science vol.262 p1953 1993年より抜粋)
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