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平成26年度帰国報告書⑦

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平成26年度帰国報告書⑦
カルガリー大学短期研修について
植木瑞貴
私は 2 月 23 日から 3 月 24 日までの約 1 ヶ月間,カルガリー大学での短期研修
に参加してきました。海外での生活はもちろんのこと,海外に行くこと自体が初
めてだったので,とても緊張していたことが今でも忘れられません。
今回のプログラムは私にとってとても印象深く,素晴らしい体験ばかりでした。
大学での生活は,主に ESL の生徒たちと共に Reading・Speaking・Listening を
中心とした授業や研修生だけでの授業(アカデミックワード・発音練習等),特別
講師の講座(探求型教育・学級経営等),学校訪問,研修旅行など内容の濃いものと
なっており,その他にも,カルガリー大学の生徒と一緒に教育に関する講義への
参加や日本語クラスにおける習字の授業のボランティア,ESL の生徒やホームス
テイ先のファミリーたちとのポットラックパーティーなど素晴らしいものばか
りでした。
初めて ESL の生徒と一緒に講義を受けた時,自分の英語力の足りなさを実感し,
行っている内容も私にとってはとても難しく苦労しました。また,私たちも含め,
各国から集まった ESL の生徒たちはそれぞれ英語の訛りが違ってすごく面白い
なと思うと共に難しさも感じました。また,特別講師による講座は今回の中で最
も苦労した時間でした。英語で教育関係の内容の講義を聴くことは簡単なこと
ではなく,教育実習や現場を経験していない私にとってはイメージするのも難し
かったのですが,教育実習や現場を経験している先輩方の助けもあり,すごく勉
強になりました。特別講師の授業では,探求型教育や学級経営,授業内でのアクテ
ィビティーの例,地元学について,日本人の方による ESL における研究の講義,研
修生間でのディベート,演劇の授業などがあり,自分にとって新鮮かつ興味深い
ものばかりでした。また,日本語クラスにおける習字の授業のボランティアでは
小さなグループを作り,私たちが先生として授業を行いました。日本の文化に興
味を持った生徒がたくさん集まり,お互いの文化を交流できたことがとても楽し
く,嬉しかったです。
学校訪問は私にとってこの研修の中で最も興味深く,今後の参考になり得る事
ばかりでした。更に,様々な違いを発見し,考察するきっかけとなりました。今回
は小学校 3 校,中学校 2 校,高校 1 校の計 6 校を見学しました。小学校では学年が
混ざって授業を行っていて,例えば算数の時間ならば児童の学力レベルに合わせ
て児童を分け,先生は各クラス必ず 2 人〜3 人います。生徒の人数は多くても 30
人程度なので,実質 1 人の先生がもつ児童の人数はだいたい 15 人以下であるた
め,より深く関わりをもちながら指導することができると考えられます。中学校
はアートスクールとサイエンスクールに訪問してきました。カナダでは生徒の
やりたいことや生徒の特技を伸ばしていこうという風潮があると感じました。
ですから,自分で行きたい学校や学びたいことを選択することができます。アー
トスクールでは,廊下で 2 人の女の子がダンスの練習をしていたり,サイエンスス
クールでは iPad を使ってビデオを作っていたりと日本では考えられないような
ことがカナダの学校では行われていました。また,サイエンスクールで驚いたこ
とは,グレード 5 の生徒たちがプログラミングの授業を行っていたことです。私
たちは小学校から高校まで行う教科が決められていますが,しかしカナダでは決
められている教科はあるものの,専門的な学びが早い段階から行える環境が整っ
ていることに凄く関心を持ちました。同様に高校でも普通の公立の学校に専門
学校が附属しているような印象を持ち,必修のアカデミックな授業はあるものの,
学びたいことを選択し,専門的な授業を受けることができるということはとても
魅力的であると感じました。また,私たちは各校で日本についてプレゼンテーシ
ョンをさせて頂く機会がありました。とても緊張し,さらに,英語で紹介するのは
とても難しく上手くはいかなかったのですが,とてもいい経験となりました。
見学旅行や週末には数え切れないほど多くの場所に行ってきました。カナダの
広大な自然や文化に触れることができたり,ホストマザーとのお出かけや学校で
お友達になったカナダの学生と遊びに行ったりもしました。全てがとてもいい
思い出・経験となりました。
最後に,このプログラムに参加する方々に気をつけて欲しいと思うことは体調
管理です。私は初めて時差ぼけというものを経験したり,慣れない土地での緊張
やストレスから何度か体調を崩したこともあります。なので薬の常備は欠かさ
ないようにすることがいいと思います。
たった 1 ヶ月間という短い期間の間にたくさんの経験をしてきたことを実感し
ています。この学びをこれからに生かしていくとともに,さらに勉学に励みたい
と考えています。
カルガリータワーから見下ろすカルガリーの街
研修旅行 in Banff
学校訪問
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