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マイクロ波送電実験~新世代エネルギー宇宙太陽光発電
マイクロ波送電実験 ~新世代のエネルギー宇宙太陽光発電~ 長野県伊那北高校 理数科 原舜基 安川直輝 野澤佳史 概要 1.はじめに 私たちは人工衛星について学んでいく中で、次世代の新しい発電方法 である宇宙太陽光発電(SSPS)という構想があることを知り、興味を持っ た。 しかし、SSPSはまだ研究が十分に進 マイクロ波送電について調べた結果、次のような結論が得られた ・距離と電力との関係は基本的には距離が遠くなればなる ほど電力は低下するが、電力が上昇する距離もある。 ・電圧と電力の関係では電圧がダイオードの最適動作点 にあるときに電力が最大になる ・レクテナの太さと電力の関係では太さと電力の相関はあ まり見られない んでおらず、実用化に向けては様々 な課題がある。 そこで私たちは送電方法の つのマ そこで私たちは送電方法の一つのマ イクロ波送電に着目し、条件を変え て実験を行った。 2.実験方法 実験の手順 1.レクテナのダイオード部にテスターなどの測定器や抵抗器をつなぐ 2.メジャーで測定した位置にトランシーバーを置き、トランシーバー のア ンテナとレクテナが水平になるように、向きなどを調整する 3.トランシーバーの通信用のスイッチを押し、電波を発生させる 4.レクテナで受信・整流する 5.得られた電圧(電流)を測定する ※レクテナとは電波を電流に変える装置 3.結果 電圧とレクテナの太さの関係 実験② (使用 固定抵抗(200Ω) 固定抵抗(200Ω) ) 距離と電圧の関係 実験① ( 使用 ) 電圧(V) 電圧(V) 1 1.2mm 0.9 1 0.9 08 0.8 0.9mm 0.8 0.7 0.55mm 0.7 0.6 0.6 0.5 0.5 0.4 0.4 0.3 0.3 0.2 0.2 22mm 0.1 0.1 0 0 30 30 50 70 90 110 130 150 50 70 90 110 170 130 150 170 レクテナとの距離(cm) レクテナとの距離(cm) ・40 cm~90 cm・140 cm~ 180 cmは距離が遠くなればな るほど電圧が低下した。 ・100 cm~140 cmの間は一 時的に上昇した。 ・0.55 mm、0.9 mm、1.2 mmのレクテナ では電圧の大きさ、変化ともにあまり 変わらなかった。 ・22 mmのレクテナでは電圧の大きさ が小さくなった 遠くなればなるほどマイクロ波 の密度が小さくなるので電圧は 低下するが、途中で電圧が上 昇する点がある。 ・固定抵抗に対する銅の抵抗の 値が小さいため全体的には電 圧に対する影響は少ない。 ・22 mmのレクテナは電力はロ スが発生して電力が小さくなっ た 電圧と電力の関係 実験③ (可変抵抗使用 ) ・電流は0.0 V~0.2 Vにかけて大きく低下 し、0.2 V~0.9 Vにかけて低下が小さくなり 0.9 V~再び大きく低下する。 ・電圧が上昇するほど電力も上昇して いったが0.9 Vを境に下降した。 P‐Vグラフ I‐Vグラフ 電流I(A) 電力P(W) 0.0018 0.003 0.0016 0.0025 0.0014 0.0012 0.002 0.001 0.0015 0.0008 0.0006 0.001 0.0004 0.0005 0.0002 0 0 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 電圧V (V) 1.4 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4 電圧V (V) 電流が大きく低下する点があったのはレ 流が きく す 点があ クテナには最適動作点があるからだと考 えられる。 ※最適動作点とは電力が最大になる点 のこと