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プロヴィ定義

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プロヴィ定義
ノr
平 成 みハ年. 月 一" 汽
兀〃
仔
︹
毎 月 B 一回 発 軒口︺
論叢
第153巻
第1・2号
本
武
和
電 力 事 業 と 水 資 源 開 発 … … … … … … ・・
… … … ・… 小
森
治
美
田
達
昭
ド ル 外 交 」(下)…
「ス タ ー リ ン グ ー
ア メ リ カ電 話 事 業 に お け る ユ ニ バ ー サ ル ・
サ ー ビ ス(2)…
… … ・… … … ・… ・… … ・… … ・
西
井
の 展 開 … … … … … ・… ・・
… … … … … … ・
・… ・
… …河
音
深
政 策協 調 下 に お け る ア メ リ カ 財 政 赤 字 削 減 策
平 成6年1・2月
:東 元β文 學 経 …
野 卑 倉
琢
郎
7
Qゾ
朦
二極 分 化傾 向 … … … ・
… … … ・・
… ……
9
7
追 加 償 却 会 計 お よ び取 替 原 価 償 却 会 計 の
2
ハ
◎
・・
… … ・… ・… ・
… ・・… … … … 岩
ケ イ ン ズ と第 一 次 大 戦 期 の
4
4'
弘
3
2
政
1
谷
流 通 系 列 の 形 成 と 松 下 電 器 グ ル ー プ ・・… ・
… … …下
経 済 論叢(京
都 大 学)第153巻
第1・2号,1994年1・2月
追 加償 却会 計 お よび
取 替原 価 償却 会 計 の二極 分化傾 向
1は
本 稿 の対 象 は,第2次
じ
め
井
桀
噛豪
藤
に
世 界 大 戦 後 間 も な い1947年 か ら1949年 に か けて,ア
メ
リ カ大 企 業 の 一 部 で 行 な わ れ た 有 形 固 定 資 産 の取 替 費 補 充 を 目的 と した 減 価 償
却政 策 で あ る。
別 稿Dで 紹 介 した よ う に,有 形 固定 資 産 の 取 替 費 補 充 を 目 的 と して,1947年
に は,加 速 償 却 方 式,追
加 償 却 方 式,取
替 原 価 償 却 方 式 ,利 益 処 分 方 式,お
び剰 余 金 処 分 方 式 の5つ の 減 価 償 却 政 策 が 試 み ら れ た 。 と こ ろ が ,1948年
1949年 に か け て,当 初 の5つ
の 減 価 償 却 政 策 が2つ
よ
か ら
の 減 価 償 却 政 策 に,つ ま り,
加 速 償 却 方 式 と剰 余 金 処 分 方 式 と に,概 ね,収 斂 して い く傾 向 が 見 られ た 。 こ
の 傾 向 の 中 に は,追 加 償 却 方 式 と取 替 原 価 償 却 方 式 とが 加 速 償 却 方 式 と剰 余 金
処 分 方 式 と に 二 極 分 化 す る側 面 と,利 益 処 分 方 式 が 加 速 償 却 方 式 と剰 余 金 処 分
方 式 と に二 極 分 化 す る 側 面 とが 含 ま れ て い た 。5つ
の 減 価 償 却 政 策 の 詳 しい 内
容 お よ び利 益 処 分 方 式 が 二 極 分 化 す る側 面 に つ い て の 分 析 は 別 稿2)で 示 し た 通
りで あ る 。,
1)拙
「
戦 後 ア メ リ カ大 企 業 にお け る減 価 償 却 政 策 の 展 開 一
加 速 償 却 会 計 と追 加 償 却 会 計 の 事
例 研 究一
」 会 計 第142巻 第5号,1992年11月
。
2)拙
稿 「戦 後 ア メ リカ 大 企 業 にお け る 減 価 償 却 政 策 の 展 開 一
稿
加 速 償 却 会 計 と追 加 償 却 会 計 の事
例 研 究 一 」 会 計 第142巻 第5号,1992年11月
。 「追 加 償 却 会 計 と取 替 原 価 償 却 会 計 」 経 済 論 叢 第
148巻4・5・6号,1991年10・11・12月
。 「利 益 処 分 会 計 と剰 余 金 処 分 会 計 」 経 済 論 叢 第149巻1・
2・3号,1992年1・2・3月
1993年1・2・3月
。
。「
利 益 処 分 会 計 の 二 極 分 化 傾 向 」 経 済 論 叢 第151巻1・2・3号
,
80(80)第153巻
第1・2号
本 稿 の 課 題 は,有 形 固 定 資 産 の 取 替 費 補 充 を 目的 と して 試 み られ た5つ
の減
価 償 却 政 策 の う ち,追 加 償 却 方 式 と取 替 原 価 償 却 方 式 とが 加 速 償 却 方 式 と剰 余
金 処 分 方 式 と に二 極 分 化 した 原 因 を 明 らか に す る こ と,お よ び,有 形 固 定 資 産
の 取 替 費 補 充 を 目的 と した 減 価 償 却 政 策 が 何 故5つ
の形 態 を 採 った の か,つ
ま
り,有 形 固 定 資 産 の 取 替 費 補 充 を 目的 と した 減 価 償 却 政 策 の 多 様 性 の 原 因 を 明
らか にす る こ と に あ る 。
そ こで,本
稿 で は,前 半 部 分 で,追
分 化 した 原 因 と して,会
加 償 却 方 式 と取 替 原 価 償 却 方 式 とが 二 極
計 研 究 公 報 第33号
「減 価 償 却 と高 原 価 」(1947年12
月)'〕を 取 り上 げ る。 追 加 償 却 方 式 お よ び 取 替 原 価 償 却 方 式 の 二 極 分 化 は,別
稿4}で 論 じた 利 益 処 分 方 式 の 二 極 分 化 の場 合 と は 異 な り,公 報 第33号 に お け る
ア メ リ カ会 計 士 協 会 の 二 元 的 な 態 度 に主 な原 因 が あ った と考 え られ る 。 利 益 処
分 方 式 の 二 極 分 化 の 場 合 に は,ア
メ リカ 会 計 士 協 会 の 態 度 の 他 に,も
う 一 つ,
個 別 企 業 に よ る追 加 償 却 費 の位 置 づ け も原 因 と考 え られ た 。 しか し,追 加 償 却
方 式 や 取 替 原 価 償 却 方 式 の 場 合 に は,そ
れ ら を採 用 した す べ て の 企 業 が,追 加
償 却 費 を 収 益 賦 課 と位 置 づ け て い た か ら,追 加 償 却 方 式 や 取 替 原 価 償 却 方 式 の
二 極 分 化 の 場 合 に は,ア
メ リ カ会 計 士 協 会 の 態 度 が 主 な 原 因 と考 え ら れ た の で
あ る。
そ し て,後 半 部 分 で は,有 形 固 定 資 産 の取 替 費 補 充 を 目 的 と した 減 価 償 却 政
策 が 何 故5つ
の 形 態 を 採 っ た の か,つ
様 性 の 原 因 と し て,公
(1948年10月)5)を
報 第34号
ま り,有 形 固 定 資 産 の 取 替 費 補 充 策 の 多
「リ ザ ー ヴ と い う 用 語 の 使 い 方 に つ い て 」
取 り上 げ る。 有 形 固 定 資 産 の 取 替 費 補 充 策 の 多 様 性 は,リ
ザ ー ヴ とい う用 語 の 多 様 な 使 わ れ 方 と深 い 関 連 が あ った と考 え られ る 。
3)'DepreciationandHighCosts',AccountingResearchBULLETINS,Na33,Dee.1947.
4>拙
稿
「利 益 処 分 会 計 の 二 極 分 化 傾 向 」 経 済 論 叢 第151巻1・2・3号,1993年1・2・3月
5>RecommendationofCommitteeonTerminology`UseofTerm「`Reserve"',AccountingResearchBULLETINS,No.34
,0ct.1948.
。
追加償 却会計 お よび取替原価償 却会計 の二極 分化傾 向
11追
(81)81
加償却方式および取替原価償却方式の二極分化の原因
〔
会計研究公報第33号 〕
さ て,別
稿 δ)で紹 介 した よ う に,有
み られ た5つ
形 固 定 資 産 の取 替 費 補 充 を 目的 と して 試
の 減 価 償 却 政 策 の うち,追 加 償 却 方 式 お よ び 取 替 原 価 償 却 方 式 は,
加 速 償 却 方 式 と剰 余 金 処 分 方 式 と に二 極 分 化 して い っ た と考 え ら れ る 。 この 追
加 償 却 方 式 お よ び 取 替 原 価 償 却 方 式 の 二 極 分 化 傾 向 に つ い て は,1947年12月
ア メ リ カ 会 計 士 協 会 が 公 表 し た 会 計 研 究 公 報 第33号
(DepreciationandHighCosts)」
に
「減 価 償 却 と 高 原 価
が 主 な原 因 と し て考 え ら れ る。
す な わ ち,公 報 第33号 で は,有 形 固 定 資 産 の 取 替 費 補 充 を 目的 と して 試 み ら
れ た 多 様 な 減 価 償 却 政 策 の う ち,加 速 償 却 方 式,追
加 償 却 方 式,お
価 償 却 方 式 の3つ の 補 充 策 に つ い て 検 討 した 。 こ の 中 で,ア
よび取 替原
メ リカ会計 士協 会
は,有 形 固 定 資 産 の 取 替 費 補 充 策 と して は,純 利 益 ま た は 剰 余 金 の 年 次 処 分 を
勧 告 しつ つ,追
加 償 却 方 式 と取 替 原 価 償 却 方 式 と を 否 認 し,加 速 償 却 方 式 を 容
認 した 。 純 利 益 ま た は 剰 余 金 処 分 は利 益 賦 課 で あ るが,追
加償 却 や取 替 原価 償
却 お よ び 加 速 償 却 は 収 益 賦 課 で あ る 。 前 者 は,追 加 償 却 費 を利 益 決 定 か ら除 外
す る 方 法 で あ る の に 対 して,後 者 は,追 加 償 却 費 を利 益 決 定 に 関 与 さ せ る方 法
で あ る 。 だ か ら,ア
メ リカ 会 計 士 協 会 は,個 別 企 業 に よ る 有 形 固 定 資 産 の 取 替
費 補 充 要 求 に対 し て 二 元 的 な 態 度 を 示 した と考 え られ る 。 こ う した ア メ リカ 会
計 士 協 会 の 態 度 の 結 果 を 受 け て,追 加 償 却 方 式 お よ び 取 替 原 価 償 却 方 式 を 試 み
た 企 業 は,加 速 償 却 方 式 と剰 余 金 処 分 方 式 と に 二 極 分 化 し て い った と考 え ら れ
るの で あ る 。
以 下 に公 報 第33号 の 全 文 を紹 介 す る が,そ の 前 に,こ
の公 報 の 私 な りの 解 釈
につ い て 詳 し く論 じて お きた い 。 公 報 第33号 の 文 面 は,非 常 に 簡 潔 で あ るが,
反 面,非
常 に抽 象 的 で,誤
りを 恐 れ な い推 論 な し に読 解 す る こ と は 不 可 能 だ か
らで あ る 。
6)拙 稿 「
追加償却会計 と取 替原価償却会計」経済論叢第148巻4・5・6号,1991年10・11・12月。
82(82)第153巻
第1・3号
ま ず,公 報 第33号 の 目的 が,加
償 却 方 式 と の3つ
速 償 却 方 式,追
加 償 却 方 式,お
よび取 替 原価
の 形 態 の 検 討 に あ っ た と い う解 釈 に つ い て で あ る。 公 報 第33
号 の 文 面 で は,以 下 に 見 る よ う に,2つ
の実務 が 検討 課題 とな って い る。
「会 計 手 続 委 員 会 は,最 近 に な っ て,当 期 収 益 に対 して,(1は
で の取 替 に備 え て,生
り高 い 物 価 時
産 設備 の 原 価 に基 づ く減 価 償 却 費 を超 え る 額 を賦 課 し
た り,あ る い は,(2)「 合 理 的 な 」 見 積 額 を 超 え る建 設 時 価 の 一 部 ま た は全 部
を 表 し て い る,最 近 取 得 さ れ た 新 規 設 備 原 価 の 一 部 を 賦 課 した りす る実 務 の
妥 当 性 に 関 す る 会 員 宛 声 明 の 公 表 を 認 め た 。」
こ の うち,前 者 の 「よ り高 い 物 価 時 で の 取 替 に備 え て ,生 産 設 備 の 原 価 に 基
づ く減 価 償 却 費 を 超 え る額 を賦 課 」 す る実 務 とい う箇 所 を ,私 は,追 加 償 却 方
式 お よ び 取 替 原 価 償 却 方 式 に言 及 して い る箇 所 と解 釈 した 。 な ぜ な ら,追 加 償
却 方 式 お よ び取 替 原 価 償 却 方 式 は,い ず れ も,取 得 原 価 に基 づ く減 価 償 却 費 に
追 加 して 減 価 償 却 費 を 計 上 す る方 法 だ か らで あ る。
ま た,後
者 の 「「合 理 的 な 」 見 積 額 を超 え る 建 設 時 価 の 一 部 ま た は 全 部 を 表
して い る,最 近 取 得 さ れ た 新 規 設 備 原 価 の 一 部 を賦 課 」 す る 実 務 とい う箇 所 を,
私 は,加 速 償 却 方 式 に言 及 して い る 箇 所 と解 釈 した 。 なぜ な ら,加 速 償 却 方 式
は,一 般 に,戦
後 に 導 入 さ れ た 新 規 設 備 に 適 用 さ れ て い た か らで あ る。
次 に,公 報 第33号 が,純 利 益 ま た は剰 余 金 の処 分 を勧 告 しつ つ,追
加償 却方
式 お よ び 取 替 原 価 償 却 方 式 と を 否 認 し,加 速 償 却 方 式 を 容 認 し た と解 釈 した 点
に つ い て で あ る。 公 報 第33号 の 当 該 箇 所 は 以 下 の 通 りで あ る。
「3.委
員 会 は,生 産 設 備 の 原 価 と時 価 との 間 に 甚 だ しい 乖 離 が あ る場 合 に,
経 営 者 が,高
物 価 時 で の 取 替 を 考 慮 して,純 利 益 ま た は 剰 余 金 の 年 次 処 分 を
行 う こ と は 全 く適 切 だ と考 え て い る。」
「6.委
員 会 は,現 在 の 物 価 水 準 に よ って 引 き起 こ され た 過 度 な ま た は 異 常
な 原価 を 表 す と考 え ら れ る額 を,当 期 収 益 に 賦 課 し,設 備 原 価 を 直 接 的 に切
り下 げ る事 に は不 賛 成 で あ る 。 しか しな が ら,委 員 会 は,通 常 以 下 の 耐 用 年
数 を持 つ 設 備 に つ い て は,経 済 的 有 用 性 に 関 連 した 系 統 だ っ た 基 準 に 基 づ い
追加 償却会 計 および取 替原価 償却 会計 の二極分 化傾向(83)83
て 適 切 に 償 却 さ れ う る と い う事 実 に 注 意 を 喚 起 す る も の で あ る 。」
第3節
が,純
で あ る が,こ
利 益 ま た は 剰 余 金 の 処 分 を勧 告 した 箇 所 で あ る と考 え られ る の
の箇 所 を
「勧 告 」 と 解 釈 し た の は,公
報 第33号
の 公 表 に先 立 っ て
ジ ャ ー ナ ル ・オ ブ ・ア カ ウ ン タ ン シ ー に 公 表 さ れ た 特 別 声 明 で,会
会 が,明
白 に 「勧 告 」 と 表 現 し て い る か ら で あ る 。 ま た,公
公 表 さ れ た 公 報 第35号
続 委 員 会 が,有
報 第33号
の翌年 に
「利 益 お よ び 利 益 剰 余 金 の 表 示 」 の 内 容 か ら も,会
形 固 定 資 産 の 取 替 費 補 充 策 と し て,純
を 勧 告 し,取
計手 続委 員
計手
利益 また は剰余 金 の処 分
替 費 補 充 費 を 純 利 益 決 定 か ら除 外 す べ きだ と考 え て い た こ とが 明
ら か で あ る7)。 第6節
は 二 つ の 文 章 に 分 か れ て お り,前
よ び 取 替 原 価 償 却 方 式 を 否 認 し た 箇 所 で あ り,後
者 が,追
者 が,加
加 償 却 方式 お
速 償 却方 式 を容 認 し
た 箇 所 だ と考 え られ る の で あ る。
特 別 声 明 の 当 該 箇 所 は 以 下 の 通 りで あ る
「償 却 性 資 産 の 取 替 に 対 す る 経 営 者 の 責 任 が 認 識 さ れ て い る 。 減 価 償 却 は 引
き続 き原 価 に 基 づ い て 行 わ れ る べ き で あ る とい う勧 告 が な され た 。 客 観 的 基
準 の 放 棄 が 望 ま し く な い と 言 わ れ た 。 勧 告 さ れ た 方 向 は,利
の 処 分 で あ り,収
益 また は剰余 金
益 賦 課 で は な い 。(Management'sresponsibilityforre・
placementofdepreciableassetsisrecognized.Recommendationismade
thatdepreciationcontinuetobetakenoncost.Undesirabilityofabandoning
objectivestandardsiscited.Recommendedcourseisappropriationofin.
comeorsuplus,notchargestoincome,)」
公 報 第33号
臼
〕
の 全 文 は 以 下 の 通 りで あ る。
「会 計 手 続 委 員 会 は,最
で の 取 替 に 備 え て,生
近 に な っ て,当
期 収 益 に 対 し て,(1)よ
り高 い 物 価 時
産 設 備 の 原 価 に 基 づ く減 価 償 却 費 を 超 え る 額 を 賦 課 し
の`PresentationofIncomeandEarnedSurplus',AccountingResearchBULLETINS,ハTo.35,
Oct,工
魍8.
8)ASpecialStatementbytheCo㎜ittee。
ロAccountingProcedureAm¢ricanInstitute。f
Accountatns'Appropriation,NotChargとs,RecommendedToCoverInflatedReplacementCosゼ
TheJou「
欄'(ゾ
∠4`σρμη如 η⊂》
㌧Vol.84,No.4.Oct1947幽p.289.
,
84(84)第153巻
た り,あ
第1・2号
る い は,(2).「
を 表 し て い る,最
合 理 的 な 」 見 積 額 を 超 え る 建 設 時 価 の 一部 ま た は全 部
近 取 得 さ れ た 新 規 設 備 原 価 の 一 部 を 賦 課 し た りす る 実 務 の
妥 当 性 に 関 す る 会 員 宛 声 明 の 公 表 を 認 め た(Thecommitteeonaccounting
procedurerecentlyauthorizedtheissuanceofastatementtomembersof
theInstitutedealingwiththeproprietyofchargingtocurrentincome(a)
amountsinexcessofdepreciationbasedoncostofplantfacilitiestopro
videfortheirreplacementathigherprices
.
,and(b)aportionofthecostof
・u・rentlyacquirednewfaciliti・
・repre・entingp・
・t・ ・all・ftheex,ess。f
currentconstructioncostsoveranestimated"reasonable"COST
現 在,そ
.)。 委 員 会 は,
の 声 明 を研 究 公 報 と して 公 表 す る の が 適 切 だ と考 え て い る。 委 員 会
の 声 明 は 以 下 の 通 りで あ る 。
1.ア
て,生
メ リ カ 会 計 士 協 会 会 計 手 続 委 員 会 は ,最
近 の急 激 な物 価 上 昇 に か ん が み
産 設 備 の 取 替 の た め に適 切 な プ ロ ヴ ィジ ョン を 行 う問 題 に つ い て 徹 底
的 に 検 討 し た 。 問 題 は,よ
り低 い 物 価 時 に 取 得 さ れ た 設 備 の 減 価 償 却 計 算 に
関 連 した 収 益 賦 課 に つ い て の 考 察 を 要 求 し て い る 。
2.委
員 会 は,経
営 者 に は ,生
産 設 備 お よ び 機 械 設 備 の 取 替 に備 え る義 務 が あ
る こ と を 承 知 し て い る 。 委 員 会 は,ま
た ,利
時 に 資 本 が 投 資 さ れ た 生 産 設 備 の 原 価 は,高
原 料 費 や 労 務 費 は,「
た,確
か に,経
低 購 買 力 」
営 者 は,製
却 計 算 を 考 え る 場 合 に は,生
益 報 告 と の 関 わ り で は,低
購 買 力
ドルで 評 価 さ れ る の に
ドル で 評 価 さ れ る現 状
造 原 価,物
価 ,お
物 価
も承 知
,
して い る。 ま
よ び 経 営 政 策 と の 関 連 で 減 価 償
産 設 備 お よ び 機 械 設 備 が ,既
存 設 備 の 原 価 よ り
高 い 原 価 で 取 り替 え ら れ る 蓋 然 性 を 考 慮 す る 必 要 が あ る 。
3.委
員 会 は,生
営 者 が,高
産 設 備 の 原 価 と時 価 と の 問 に甚 だ し い 乖 離 が あ る場 合 に
物 価 時 で の 取 替 を 考 慮 し て,純
利 益 ま た は剰 余 金 の 年 次 処 分 を行
う こ と は 全 く 適 切 だ と 考 え て い る(Whentherearegr。ssd五screpanciesbetweenthethecostandcurrentvaluesofproductivefacilities
believesthatitisentirelyproperformanagementtomakeannual
,経
,thecommittee
追加 償却 会計 および取替原価 償却 会計 の二極 分化傾 向(85)85
appropreationsofnetincomeorsurplusincontemplationofreplacementof
suchfacilitiesathigherpricelevels.)。
4.あ
る 筋 で は,問
題 は,当
期 収 益 に 対 す る 減 価 償 却 賦 課 を 増 や す こ とで 解 決
さ れ る と 言 わ れ て き た 。 委 員 会 は,こ
れ が,現
策 で あ る と は 考 え な い 。 委 員 会 は,一
般 目 的 の た め の 会 計 ・財 務 報 告 は,少
な く と も ド ル が あ る 水 準 で 安 定 す る ま で は,原
時 点 に お け る 満 足.の ゆ く解 決
般 に 認 め ら れ た 概 念 を 守 る こ と で,最
価 に 基 づ く減 価 償 却 と い う 一
もよ くそ れ ら の 目 的 を 果 た す こ と に な
る だ ろ う と考 え て い る 。 減 価 償 却 計 算 に 際 し て 首 尾 一 貫 し て 時 価 を 認 識 す る
た め に は,全
び,新
て の 資 産 に 対 し て 正 式 に 見 積 時 価 を 記 録 す る 真 剣 な 一 歩,お
しい 価 値
よ
〔
見 積 時 価 〕 に 基 づ く継 続 的 か つ 一 貫 し た 減 価 償 却 賦 課 と が
必 要 で あ ろ う 。 そ う い う 正 式 な 一 歩 が な け れ ば,当
期 収益 に 対 す る減 価 償 却
賦 課 額 の 妥 当 性 を 判 断 す る 客 観 的 な 基 準 が な い こ と に な る だ ろ う し,記
録 さ
れ た 利 益 額 の 意 味 も ひ ど く損 な わ れ る だ ろ う 。
5.他
の 会 社 が 原 価 を 固 く守 っ て い る の に,い
くつ か の 会 社 だ け が 見 積 価 値
〔見 積 時 価 〕 に 基 づ い て 減 価 償 却 費 を 計 上 し て も,公
高 ま ら な い だ ろ う 。 従 っ て,委
な 変 更 の 検 討 は,少
員 会 は,認
な く と も,安
表 利 益 数 値 の有 用 性 は
め られ た 会 計 手 続 に お け る根 本 的
定 し た 物 価 水 準 が,全
う し た 変 更 を 行 う こ と に 現 実 性 を 与 え る ま で は,始
ての 会社 が 同時 に こ
め るべ きで は な い と考 え
る。
6.委
員 会 は,現
在 の 物 価 水 準 に よ っ て 引 き起 こ さ れ た 過 度 な ま た は異 常 な 原
価 を 表 す と 考 え ら れ る 額 を,当
期 収 益 に 賦 課 し,設
げ る 事 に は 不 賛 成 で あ る 。 しか し な が ら,委
持 つ 設 備 に つ い て は,経
備 原 価 を 直 接 的 に 切 り下
員 会 は,通
常 以下 め耐 用 年数 を
済 的 有 用 性 に 関 連 した 系 統 だ っ た 基 準 に基 づ い て 適
切 に 償 却 さ れ う る と い う 事 実 に 注 意 を 喚 起 す る も の で あ る(Thecommittee
disapprovesimmediatewrite-downsofplantcostbychargesagainstcur・
rentincomeinamountsbelievedtorepresentexcessiveorabnormalcosts
occasionedbycurrentpricelevels.However,theco血nitteecallsattention
86(86)NS153巻
第1・2号
t・th・factth・tPI・nt・exp・
・t・dt・h・v・1。
、sth。n。
P・ ・perlyb・d・p・eci・t・d・na・y・t・m・ti・b・
usefulness.)。
III有
。,m
。1usef。llifecan
・i・rel。t。d,。ec。
。 。mi
c
」
形 固 定 資 産 の 取 替 費 補 充 策 の 多 様 性 の 原 因 〔会 計 研 究 公 報 第34号 〕
本 稿 の 対 象 は.有 形 固 定 資 産 の取 替 費 補 充 を 目的 と した 減価 償 却 政 策 で あ る
が.こ
れ に は5つ
の形 態 が 存 在 した 。 加 速 償 却 方 式,追
償 却 方 式,利 益 処 分 方 式,そ
分 析 した よ う に,こ の5つ
加 償 却 方 式 ,取 替 原 価
して ,剰 余 金 処 分 方 式 とで あ る。 別 稿9)で 詳 し く
の 形 態 は ,損 益 計 算:の側 面 か ら,す な わ ち,収 益 賦
課 か 利 益 賦 課 か とい う観 点 か ら整 理 す る と,加 速 償 却 方 式,追
加 償 却 方 式 ,取
替 原 価 償 却 方 式 お よ び利 益 処 分 方 式 の一 部 は 収 益 賦 課 で あ り
,利 益 処 分 方 式 の
一 部 お よ び 剰 余 金 処 分 方 式 は利 益 賦 課 で あ
っ た 。 そ して,収 益 賦 課 た る 追 加 償
却 方 式 お よ び 取 替 原 価 償 却 方 式 は ,公 報 第33号 を受 け て,収 益 賦 課 た る 加 速 償
却 方 式 と利 益 賦 課 た る 剰 余 金 処 分 方 式 と に二 極 分 化 し
,ま た,利 益 処 分 方 式 は,
公 報 第35号 を 受 け て,追 加 償 却 費 を収 益 賦 課 と位 置 づ け て い た 部 分 は加 速 償 却
方 式 に,追 加 償 却 費 を 利 益 賦 課 と位 置 づ け て い た 部 分 は 剰 余 金 処 分 方 式 に
極 分 化 し,こ
う して,当 初 存 在 した5つ
の形 態 は
,収 益 賦 課 た る加 速 償 却 方 式
と利 益 賦 課 た る剰 余 金 処 分 方 式 と に 収 斂 した の で あ る
と こ ろが,以
在 した5つ
,二
。
上 の 分 析 で は ,有 形 固 定 資 産 の取 替 費 補 充 策 と して 歴 史 的 に存
の 形 態 を 前 提 し,こ れ ら の 形 態 が2つ
の 形 態 に収 斂 す る そ の 原 因 を
示 し牟 に す ぎず,出 発 点 た る5つ の 形 態 の 存 在 理 由 の 分 析 は放 置 さ れ て い る
結 論 か ら 言 え ば,5つ
の 形 態 は .リ
ザ ー ヴ と い う用 語 の 当 時 の 多 様 な 使 わ れ 方
と深 い 関 連 が あ る と考 え ら れ る 。 そ こ で
9)拙
。
,本
節 で は,ま
稿 「戦 後 ア メ リカ大 企 業 に お け る減 価 償 却 政 策 の 展 開 一
ず,リ
ザ ー ヴ と い う用
加 速 慣 却 会 計 と追 加 償 却 会 計 の 事
1黙
離 讐襯1灘1難 難 購
追加 償却 会計 お よび取 替原価償却 会計 の二 極分化傾 向.(87)87
語 の 当 時 の 多 様 な 使 わ れ 方 を 紹 介 し た 後 で,こ
の リザ ー ヴ とい う用 語 の使 用 を
処 分 済 留 保 利 益 に 限 定 す る べ く 公 表 さ れ た 会 計 研 究 公 報 第34号
う 用 語 の 使 い 方 に つ い て 」(1948年10月)を
1実
「リ ザ ー ヴ と い
紹 介 す る。
務 に お け る リ ザ ー ヴ とい う用 語 の 多 様 な 使 わ れ 方
有 形 固 定 資 産 の 取 替 費 補 充 を 目 的 と し て 減 価 償 却 政 策 を 変 更 した ア メ リ カ 大
企 業 は,当
時,リ
ザ ー ヴ と い う 用 語 を,3つ
金 た る 減 価 償 却 引 当 金,負
債 性 引 当 金,処
の 意 味 で,す
な わ ち.評
価性 引 当
分 済留 保利 益 を表す た め に用 いて い
た。
ま ず,1947年
か ら 加 速 償 却 方 式 を 採 用 し た ク ラ イ ス ラ ー 社,同
年 追加償 却 方
式 を 採 用 し翌 年 に 加 速 償 却 方 式 に 転 換 し た リ パ ブ リ ッ ク ・ス テ ィ ー ル 社,お
よ
び 同 年 取 替 原 価 償 却 方 式 を 採 用 し 翌 年 利 益 処 分 方 式 に 転 換 し た リ ベ イ ・オ ウ ン
ズ ・ フ ォ ー ド硝 子 会 社 の3社
は,い
金 をlessreservesfordepreciationと
ず れ も,1947年
の 段 階 で は,減
表 示 し て い た 。 ま た,1947年
価 償却 引 当
に利 益 処分
方 式 を 採 用 し 翌 年 に 加 速 償 却 方 式 に 転 換 し た サ ン ・オ イ ル 社 も,1947年
か ら
ユ949年 ま で は,減
価 償 却 引 当 金 をlessreservesfordepreciationと
た 。 ま た,1947年
に 利 益 処 分 方 式 か ら剰 余 金 処 分 方 式 に 転 換 し た ア ー ム ス トロ
ン グ ・コ ル ク 社 は,1947年
ま た はreservesと
1949年
か ら 翌 年 ま で は,減
表 示 し て い た 。 し か し,公
表 示 して い
価 償 却 引 当 金 を,lessreserves
報 第34号
が 公 表 さ れ た翌 年 の
に 剰 余 金 処 分 方 式 を 採 用 し翌 年 に は 中 止 し た グ ッ ド イ ヤ ー ・タ イ ヤ ー ・
ア ン ド ・ラ バ ー 社 の 場 合 に は,減
価 償 却 引 当 金 を,lessdepreciationと
て い た 。 こ の よ う に,公
が 公 表 さ れ る ま で は,大
報 第34号
表示 し
体 に お い て,有
形 固
定 資 産 勘 定 控 除 科 目 た る 減 価 償 却 引 当 金 を リザ ー ヴ と い う用 語 で 表 示 して い た
と考 え る こ と が で き る 。
次 に,1947年
に 取 替 原 価 償 却 方 式 を 採 用 し翌 年 に加 速 償 却 方 式 に 転 換 した
デ ュ ポ ン社 は,1946年
く,貸
か ら1950年
ま で の 間,減
方 に 表 示 して い た 。 こ の こ と は,デ
価 償 却 引 当 金 を,借
ュ ポ ン社 が,減
方 にで は な
価 償 却 引 当 金 を,評
88(88)第153巻
第1・2号
価 性 引 当 金 で は な く負 債 性 引 当 金 と位 置 づ け て い た と考 え られ る が,そ
の場 合
の 繰 り入 れ 先 も リザ ー ヴ勘 定 で あ っ た 。
最 後 に,以 上 に 紹 介 した 企 業 の う ち,剰 余 金 処 分 方 式 と利 益 処 分 方 式 を採 用
し た 企 業 の 場 合 の 追 加 償 却 費 の 繰 り入 れ 先 に 注 目 す る と,サ
ン ・オ イ ル 社 も
ア ー ム ス トロ ン グ ・コ ル ク社 も ま た グ ッ ドイ ヤ ー ・タ イ ヤ ー ・ア ン ド ・ラ バ ー
社 も,貸 方 リザ ー ヴ 勘 定 に 「有 形 固 定 資 産 の 取 替 の た め の リ ザ ー ヴ」(サ ン ・
オ イ ル社)等
に は,こ
の 項 目 を創 設 して そ こ に繰 り入 れ て い た 。 剰 余 金 処 分 方 式 の 場 合
の場 合 の リザ ー ヴ勘 定 は,明
らか に,処 分 済 留 保 利 益 を表 し て い る。
しか し,利 益 処 分 方 式 の 場 合 に は,別 稿1。1で論 じた よ う に,追 加 償 却 費 を 収 益
賦 課 と位 置 づ け て い た 企 業 と,利 益 賦 課 と位 置 づ け て い た 企 業 が 存 在 した か ら,
前 者 の 場 合 に は,リ
ザ ー ヴ勘 定 は,負 債 性 引 当 金 で あ り,後 者 の 場 合 に は,処
分 済 留 保 利 益 で あ っ た こ と に な る。 ま た,取 替 原 価 償 却 方 式 を 採 用 し,減 価 償
却 引 当 金 を負 債 性 引 当 金 と位 置 づ け て い た デ ェ ポ ン社 の 場 合 に は,追 加 償 却 費
は,減 価 償 却 引 当 金 の 繰 り入 れ 先 と 同 じ貸 方 リザ ー ヴ勘 定 に繰 り入 れ られ て い
た か ら,追 加 償 却 費 を負 債 性 引 当金 と して 位 置 づ け て い た こ と に な る。
以 上 詳 し く紹 介 した よ う に,当 時,有
形固定 資 産の取 替 費補 充 を 目的 として
減 価 償 却 政 策 を変 更 した ア メ リ カ大 企 業 は,評 価 性 引 当 金 た る減 価 償 却 引 当 金
を リザ ー ヴ と表 示 して い た 。 ま た,デ
ュ ポ ン社 の よ う に,減 価 償 却 引 当 金 を評
価 性 引 当 金 で は な く負 債 性 引 当 金 と位 置 づ け,貸 方 リサ ー ヴ勘 定 に 表 示 し,か
つ,追
加 償 却 費 につ い て も貸 方 リサ ー ヴ 勘 定 に 繰 り入 れ て い た か ら,こ の 場 合
の リザ ー ヴ勘 定 も負 債 性 引 当 金 で あ った と考 え る こ とが で き る。 他 方,剰
余金
処 分 方 式 や 利 益 処 分 方 式 を 採 用 した 企 業 の 場 合 に は,貸 方 リサ ー ヴ勘 定 に 新 た
な 項 目を 創 設 し て そ こ に 追 加 償 却 費 を繰 り入 れ て い た 。 こ れ らの 企 業 の う ち,
剰 余 金 処 分 方 式 を 採 用 した 企 業 の場 合 は,リ サ ー ヴ勘 定 を 処 分 済 留 保 利 益 と位
置 づ け て い た と考 え ら れ る 。 しか し,利 益 処 分 方 式 を 採 用 した 企 業 の 場 合 に は,
追 加 償 却 費 を 収 益 賦 課 と位 置 づ け て い た 企 業 と,利 益 賦 課 と位 置 づ け て い た 企
10)拙 稿 「
利益処分会計の二極分化傾向」経済論叢第151巻1・2・3号,1993年1・2・3月。
追加償却会計 および取替原価償却会計の二極分化傾向(89)89
業 とが 存 在 した か ら,前 者 の 企 業 の 場 合 は,リ
サ ー ヴ勘 定 を 負 債 性 引 当 金 と位
置 づ け,後 者 の 企 業 の 場 合 は,処 分 済 留 保 利 益 と位 置 づ け て い た こ と に な る。
以 上 の よ う に,リ サ ー ヴ とい う用 語 は,当 時,評
当 金 を表 す 場 合,そ
を 表 す 場 合 の3つ
2会
価性 引当 金 た る減価 償 却引
して,負 債 性 引 当 金 を 表 す 場 合,最
後 に,処 分 済 留 保 利 益
の 場 合 に用 い ら れ て い た の で あ る。
計 研 究 公 報 第34号
「リザ ー ヴ と い う用 語 の 使 い 方 に つ い て 」
(1948年10月)
と こ ろ で,公
目 的 は,リ
報 第33号
が 公 表 さ れ た 翌 年 の1948年
に 公 表 さ れ た 公 報 第34号
の
ザ ー ヴ と い う 用 語 に 関 し て,「 財 務 諸 表 の よ り容 易 な 理 解 に 資 す る
で あ ろ う 容 認 し う る 定 義 や 使 用 上 の 制 限 に つ い て(astoacceptabledefinition
andtolimitationsonusagewillservetomakethe丘nancialstatementsmore
readilyunderstood)」
よ れ ぽ,当
金,処
勧 告 を 行 う こ と に あ っ た 。 つ ま り,公
時 の 実 務 で は,リ
分 済 留 保 利 益,お
ザ ー ヴ と い う用 語 は,評
よ び,貸
解 が 必 要 以 上 に 困 難 と な っ て 」 い た の で,ア
ザ ー ヴ と い う 用 語 の 使 用 を,処
「す な わ ち,リ
用 者 に よ る財 務 諸 表 の 適 切 な 理
メ リ カ 会 計 士 協 会 は,公
は最 後 の 段 落 で 次 の よ う に述 べ て い る 。
ま り,資
産 の 未 配 当 部 分 が,一
に 提 示 し た4つ
般 的 ま た は特 殊 的
な 目 的 の た め に 保 持 ま た は 留 保 さ れ て い る 事 を 示 す 意 味 に,限
で あ り,資
産 か ら の 控 除 や,特
定 さ れ るべ き
定 の 負 債 の た め の プ ロ ヴ ィ ジ ョ ン を 表 した り
す る よ う な 貸 借 対 照 表 で の こ の 用 語 の 使 用,お
語 の 使 用 は,中
報 第34号
分 済 留 保 利 益 を 指 す 場 合 に 限 定 す る勧 告
ザ ー ヴ と い う 用 語 の 会 計 に お け る 使 用 は,上
の 意 味 の 最 後 の 意 味 に,つ
債性 引 当
の 異 な る 内 容 を 表 現 し て い た 。 そ の 結 果,
「思 考 の 明 瞭 さ や 表 現 の 正 確 さ が 損 な わ れ,利
を 行 っ た の で あ る 。 公 報 第34号
価 性 引 当 金,負
の分 析 に
借 対 照 表 貸 方 に 創 設 さ れ る リ ザ ー ヴ勘 定 に 対
応 す る 損 益 計 算 書 上 の 賦 課 と い う4つ
で,リ
報 第34号
よ び,損
益 計 算 書 で の この 用
止 さ れ る べ き で あ る 。」11)
11>Reco㎜endationofCommitteeonTerminologジUseofTerm"Reserve"'
,ん ω蜘8R脅/
90(90)第153巻
第 ユ・2号
ま た,公 報 第34号 は,冒 頭 で ,リ ザ ー ヴ 勘 定 の 貸 借 対 照 表 貸 方 で の表 示 箇 所
に 関 す る混 乱 に も言 及 して い る。 つ ま り,当 時 の 実 務 で は,リ
ザ ー ヴ勘 定 は,
多 くの 場 合 に,負 債 の 部 と株 主 持 分 の 部 と の狭 間 に表 示 さ れ て い た の で あ るが
こ の 表 示 箇 所 につ い て は,公 報 第34号 で は な く,そ の 翌 年 の1949年10月
さ れ た 公 報 第39号
,
に公表
「サ ー ブ ラ ス と い う用 語 の 使 用 の 中 止 」L2〕
で ,株 主 持 分 の 部
で の 表 示 を 勧 告 した 。
次 に,本 稿 の 対 象 で あ る5つ の 減 価 償 却 政 策 を ,追 加 償 却 費 の 繰 り入 れ 先 に
着 目 して 再 分 類 して み る と,ま ず,加
速 償 却 方 式 と追 加 償 却 方 式 と は
課 た る追 加 償 却 費 の繰 り入 れ 先 が,共
に,借 方 減 価 償 却 引 当 金 勘 定 で あ るか ら,
,収 益 賦
当 該 企 業 は,追 加 償 却 費 を 評価 性 引 当 金 と位 置 づ け て い た と考 え る こ とが で き
る。 ま た,取 替 原 価 償 却 方 式 と利 益 処 分 方 式 の 一 部 に つ い て は
追 加 償 却 費 の 繰 り入 れ 先 が,借
,収 益 賦 課 た る
方減 価償 却 引 当金 勘定 で は な く
,貸 方 リザ ー ヴ
勘 定 で あ るか ら,当 該 企 業 は,追 加 償 却 費 を負 債 性 引 当 金 と位 置 づ け て い た と
考 え る こ とが で き る。 最 後 に,利 益 処 分 方 式 の 一 部 と剰 余 金 処 分 方 式 に つ い て
は,追 加 償 却 費 の 繰 り入 れ 先 は ,同
じ く貸 方 リザ ー ヴ勘 定 で あ る が,当 該 企 業
が 追 加 償 却 費 を利 益 賦 課 と位 置 づ け て い た か ら,こ の 場 合 の リザ ー ヴ 勘 定 は,
処 分 済 留 保 利 益 で あ った と考 え る こ とが で き る。
こ の よ う に,5つ
の 減 価 償 却 政 策 を ,追 加 償 却 費 の 損 益 計 算 上 の 位 置 づ け と
貸 借 対 照 表 上 の 繰 り入 れ 先 と を 総 合 して 再 分 類 して み る と ,5つ
つ の 形 態 に,す
の 形 態 は.、3
な わ ち ,加 速 償 却 方 式 と追 加 償 却 方 式 とは 評 価 性 引 当 金 方 式 に
,
取 替 原 価 償 却 方 式 と利 益 処 分 方 式 の 一 部 は 負 債 性 引 当 金 方 式 に ,利 益 処 分 方 式
の 一 部 お よ び剰 余 金 処 分 方 式 は 処 分 済 留 保 利 益 方 式 に 再 分 類 す る こ と が で き る
。
以 上 の 事 実 お よ び 分 析 か ら,本 稿 が 対 象 と して い る有 形 固 定 資 産 の 取 替 費 補
充 策 の 多 様 性 は,リ
\ ∫ea励BULLETINSN・
12)R…mm・
``S
ザ ー ヴ とい う用 語 の ,混 乱 して い る と も言 え る多 様 な 使 わ
.340・
・d・d。 ・ ・(s・b・
u叩lUS'㌧Ac`ountingResearchBULLETINS
ヒ.194R,p.274.
。mmi・t・e・nT・mi。
。[。gジDi,c。
,Na.99,0ct.1949,
,tinu、
。、,。fth,U,e。f,h。T,,m
追加償却 会計 およ び取替原価償 却会 計の二極分 化傾 向(91)91
れ 方 と深 い 関 連 が あ っ た だ ろ う と推 測 さ れ る の で あ る 。
会 計 研 究 公 報 第34号
「会 計 で は,ワ
の 全 文 は 以 下 の 通 りで あ る 。
ザ ー ブ と い う 用 語 は,非
味 で 使 わ れ て い る 。 そ の 結 果,思
常 に 異 な っ た,そ
し て,相
反 し た意
考 の 明 瞭 さ や 表 現 の 正 確 さ が 損 な わ れ,利
用 者 に よ る 財 務 諸 表 の 適 切 な理 解 が 必 要 以 上 に 困 難 と な っ て い る。 そ れ に加
え て,い
わ ゆ る リザ ー ブ勘 定 の 貸 借 対 照 表 上 で の 掲 記 お よ び 表 示 方 法 の 多 様
さ が,混
乱 を 助 長 し,比
再 検 討 さ れ,財
較 を 困 難 に し て い る 。 そ こ で,こ
の 用 語 の使 い 方 が
務 諸 表 の よ り容 易 な 理 解 に 資 す る で あ ろ う 容 認 し得 る 定 義 や
使 用一ヒの 制 限 に つ い て,勧
財 務 の 領 域 で は,リ
告 を して は ど うだ ろ うか 。
ザ ー ブ と い う 用 語 は,特
別 な 目的 の た め に 保 持 な い し
留 保 さ れ た 特 別 な 資 産 を 表 す た め に 用 い ら れ る 。 こ れ は,例
テ ム で の 使 わ れ 方 と 同 じ で あ り,こ
が,中
の 場 合,リ
え ば,預
金 シス
ザ ー ブ と い う 用 語 は,会
員行
央 な い し リザ ー ブ銀 行 に 預 金 を 維 持 す る よ う 要 請 さ れ る 事 実 に 由 来 し
て い る 。 ま た,リ
ザ ー ブ と い う 用 語 は,将
来 の発 展 に備 え て 保 持 され る石 油
や ガ ス 資 源 の よ う な 資 産 を 指 す た め に も 用 い ら れ る 。 以 上 の よ う な 使 い 方 は,
会 計 上 の 問 題 と は 全 然 関 係 が な い 。 と い う の も,会
は,そ
れ ら の 性 格 に 応 じ て 表 現 さ れ,特
計 で は,預
金や 備 蓄資 源
別 な 目的 のた めの備 蓄ま た は預金 と
して 言 及 さ れ るか らで あ る 。
現 在 の 会 計 実 務 で は,リ
ザ ー ヴ と い う 用 語 は,以
下 の4通
りの意 味 で 使 わ れ
て い る。
1.こ
の 用 語 は,以
下 の2つ
の 控 除 を 表 す た め に 用 い ら れ て い る 。(a)回 収 不 能
勘 定 の た め の リ ザ ー ヴ(areserveforuncollectibleaccounts)の
に,実
現 可 能 金 額 を 算 出 す る た め に,資
場合の よう
産 の 額 面 か ら な さ れ る 控 除 。(b)減 価
償 却 の た め の リ ザ ー ヴ(areservefordepreciation)の
場 合 の よ う に,将
の 収 益 に 対 し て 適 正 に 賦 課 し う る 金 額 を 算 出 す る た め,償
さ れ た(whichhasbeenamortizedorallocatedtoincome)原
来
却 また は 収 益 配 分
価 部 分 を 表 す,
資 産 の 原 価 ま た は 簿 価 か ら な さ れ る 控 除 。 こ の 意 味 で の リ ザ ー ヴ は,一
般 に
92(92)第153巻
は,評
価 性
第1・2号
リ ザ ー ヴ(valuationreserves)と
言 わ れ
,普
通 は,貸
借 対 照 表
資 産 の 部 で 控 除 さ れ る。
2.こ
の 用 語 は,以
下 の3つ
の 見 積 額 を示 す た め に用 い ら れ て い る
た め の リ ザ ー ヴ(areservefordamages)の
場 合 の よ う に
る 許 容 さ れ た 負 債 の 見 積 額 。(b)追
additionaltaxes)の
徴 税 の た め の
場 合 の よ う に ,決
,不
確 定 額 に 対 す
着 後 の 予 想 請 求 額 の 見 積 額 。(c)自
場 合 の よ う に
を 要 求 す る た め に は必 要 な発 生 が 確 実 な 負 債 ま た は 損 失 の 見 積 額
借 対 照 表 の 負 債 の 部 の 通 常 の 負 債 の す ぐ下
の 部 に 含 め られ る。 保 険 の領 域 で は
,こ
害 の
リ ザ ー ヴ(areservefor
険 の た め の リ ザ ー ヴ(areserveforself-insurance)の
リ ザ ー ヴ は,貸
。(a>損
の 用 語 は,上
,ま
家 保
,承
認
。 こ れ ら の
た は,所
の 意 味 で は,将
有 主
来 の 支
払 い に 応 ず る た め に 請 求 さ れ る 保 険 料 か ら成 る 総 資 産 を 示 す た め に 用 い ら れ
る 。
3.一
般 に 認 め られ 得 る最 善 の 実 務 とは 言 え な い の だ が
,こ
の 用 語 は,時
々,
損 益 計 算 書 に 掲 記 さ れ た 多 様 な 賦 課 を 示 す た め に 使 わ れ る 。 こ れ に は,回
収
不 能 勘 定 そ の 他 の 原 因 の 結 果 と し て の 見 積 損 失,減
別
償 却,予
想 損 失,特
耗 償 却,特
別 偶 発 損 失 等 が 含 ま れ る(includingestimatedlossesas
aresultofuncollectibleaccountsandothercauses
amortization,probablelosses
こ で は,こ
価 償 却 ,減
,depreciation,depletion,
,speci丘ccontingencies,andsimilaritems)。
の 用 語 が ,そ
こ
れ に よ っ て 貸 方 項 目 と して の リ ザ ー ヴが 創 設 さ れ る
賦 課 に 関連 して い る点 に 注 意 を喚 起 して お き た い 。
4.こ
の 用 語 は,(a)改
良 ま た は 設 備 拡 張(bettermentsorplantextensions)
,
(b)設 備 取 替 の た め の 過 大 な 原 価(excesscostofreplacementofproperty)
(c)将 来 予 想 さ れ る 棚 卸 損 失(possiblefutureinventorylosses)
般 偶 発 損 失(generalcontingencies)の
,
,ま
た は(d)一
た め の リザ ー ヴの 場 合 の よ うに
示 価 額 で の 純 資 産 の う ち の 未 配 当 ま た は 未 特 定 部 分 が
,特
定 目 的 の た め に 保
持 ま た は 留 保 さ れ て い る 事 を 示 す た め に 使 わ れ て い る(isusedtoindicate
thatanundividedorunidentifiedportionofthenetassets
,表.
,instatedamount,
追加 償却会計 お よび取替原価償 却会計 の二極分化傾 向(93)93
isbeingheldorretainedforaspecialpurpose)。
し ば し ば,留
こ の 意 味 で は,リ
ザ ー ヴ は,
保 利 益 の 処 分(anappropriationofretainedearnings)と
言 わ
れ る。
辞 書 で は,リ
ザ ー ブ と い う用 語 は,一
も と の 意 味 で,す
な わ ち,一
般 に,ま
定 の 目 的 や,し
た,事
の用 語 の も と
ぼ しぼ 緊 急 事 態 の た め に 保 持 ま た
は 留 保 さ れ た 物 と し て 定 義 さ れ て い る 。 だ か ら,上
義 の 使 い 方 は,こ
実 上,こ
の 用 語 の 一 般 的 な 理 解,す
の 第2段
な わ ち,一
落 目で 言 及 した 広
定 目的 のた め に保持 ま
た は 留 保 さ れ た 特 別 の 資 産 を 表 す も の だ と い う事 を 明 確 に 反 映 し て い る 。 し か
し,こ
の 意 味 で こ の 用 語 を 使 う機 会 は 明 確 に 限 定 さ れ て お り,特
定 目 的 の た め に 分 離 ま た は 保 持 さ れ る 場 合 に は,会
計 で は,備
定 の 資 産が特
蓄,預
金,仮
投
資 等 の 用 語 を 使 っ て 表 現 す る 。 こ れ ら を リ ザ ー ブ と い う用 語 で 統 一 的 に 表 現 す
る 事 は 可 能 で あ る が,会
計 の 領 域 で の 定 義 問 題 と は別 の 問 題 で あ る 。
上 に 提 出 さ れ た こ の 用 語 の 一 番 目 の 使 用 法 は,明
ら か に,こ
の用語 の一般 に
受 け 入 れ ら れ て い る意 味 に 反 す る よ うで あ る 。 い わ ゆ る貸 倒 また は減 価 償 却 の
た め の リ ザ ー ヴ は,そ
れ 自 身 と し て は,特
定 ま た は そ の 他 の 形 で の,特
の た め の 資 産 の 留 保 ま た は 保 持 を 含 ん で い な い 。 む し ろ,そ
原 因 に よ る 資 産 の 減 少 額 を 示 す 事 に あ り,し
リ ザ ー ヴ の 使 用 は,本
近 の 修 正 過 程 で,英
質 的 に は,測
の 機 能 は,特
殊 な
の領域 で のいわ ゆ る
定 の 一 過 程 を 示 して い る。 英 国 会 社 法 の 最
国 の 会 計 士 は,リ
し て い た よ う だ が.彼
た が っ て,こ
定 目的
ザ ー ヴ と い う用 語 の 多 様 な 使 用 法 に 困 惑
ら の 勧 告 の 結 果,今
で は,こ
の 種 の い わ ゆ る リ ザ ー ヴ は,
プ ロ ヴ ィジ ョ ン と表 現 され るべ きだ と規 定 され る よ う に な っ た 。 この 規 定 が 改
善 で あ る か ど う か は 疑 わ し い 。 と い う の も,ど
に,ま
た,結
assets)に
局 は,資
ん な プ ロ ヴ ィ ジ ョ ン も,必
産 の 配 分 ま た は 区 分(theallocationorsegregationof
よ っ て 設 定 さ れ る 他 な い か ら で あ る 。 明 ら か に,こ
ザ ー ヴ と い う 用 語 を 追 い 出 す 事 が 得 策 だ ろ う し,リ
過 程 で あ る 事 を 示 す,た
然 的
の領 域 か ら リ
ザ ー ヴ と い う 用 語 は,測
定
と え ば,「 見 積 回 収 不 能 控 除 額 」 と か,「 回 収 見 積 損 失
控 除 額 」 と か,「 償 却 累 計 控 除 額 」 と か の 用 語 で 取 り 替 え ら れ る べ き で あ ろ う
94(94)第
(Whil・i・
ユ53巻
・eem・clea・1・
第1 ・2号
・d・i・ab1…dr・P・h・
shouldbereplacedbyt・
…mre,ervei。,hi、
皿 ・whi・hindica…h・mea・u
su・ht・ ㎜sa・"les・e・
・im…d・n・
tion・""lessamortizationtodate
上 に 提 出 さ れ た4つ
rem。ntpr。ces、,i
・11ee・ib1・
・ノ・・1・
・s
.。.,
e、・im。,。dl。sse,{。
。。llec.
,"etc.)。
の会 計 的 使 用 法 の 第 括
け入 れ られ て い る意 味 に反 して い る。 も ち ろ ん
債 も,資
area,it
目 も ま た
,貸
,こ
の 用 言
吾の 一 般 に 受
借 対 照 表 上 の どの よ う な 負
産 の 一 定 部 分 が負 債 の 返 済 の た め に要 求 され る と い う事 の 表 明 だ と も
言 い 得 る 。 こ の 場 合 に は ,こ
の 表 示 は,プ
さ れ る か も し れ な い 。 しか し
,明
ロ ヴ ィ ジ ョ ン ま た は リザ ー ブ と 見 な
ら か に,こ
の 表 示 は,所
有 主 投 資 ま た は 純 資
産 を 算 出 す る た め に 必 要 な 控 除 で あ る 債 務 そ れ 自体 を 示 し て い る と見 な す の が
望 ま しい ・ だ か ら・ リ ザ ー ブ と して 表 現 さ れ た こ の 領 域 で の 諸 囎
負 側
とか
「見 罷
の 使 用 法 の3番
れ は
で あ る。 あ る意 味 で は
こ の 種 の 賦 課 は,そ
た 範 囲 内 で,特
限 り で は,確
は,利
,減
よ り,明
,貸
目の 使 用 法 は
,異
借 対 照 表 問 題 と い う よ り は損 益 計 算 書 問 題 だ か ら
価 償 却 の た め の 賦 課 の よ う な,損
益 計 算 書 に お け る
,示
さ れ
定 目的 の た め に 使 用 ま た は 集 中 さ せ られ る べ き事 を示 して い る
か に
「リ ザ ー ヴ 」 で あ る
し て,こ
。 し か し,こ
れ らの 賦 課 の 基 本 的 な 目的
れ ら の 賦 課 を,原
益 測 定 の 諸 要 素 と見 な す 事 は
,こ
価 や 費 用 や 損 失 と 呼 ぶ 事
れ ら の 賦 課 を,リ
ら か に ず っ と 理 解 し や す い 事 は 明 らか だ ろ う
ヴ ま た は プ ロ ヴ ィ ジ ョ ン と表 示 す る 事 は
を 示 唆 す る だ け で な く ,さ
ら に は,プ
きだ と示 唆 す る 事 に つ な が る。 だ か ら
,減
「ese「veso「p「ovi・i・nssugg・
・n・ ・freplacem・nt
・t…t・
,
ザ ー ヴ と呼 ぶ 事
。 こ れ ら の 賦 課 を リザ ー
価 償 却 会 計 の 機 能 が 取 替 に あ る事
・ ヴ ・ ジ ・ン は 見 積 将 来 原 価 に基 づ くべ
,リ
ザ ー ヴ と い う 用 語 を 損 益 計 算 書 で 使.
う の を 止 め る 事 が 望 ま し い と 思 わ れ る(Th・desc・ip・i・n・f・hese
accountingi・
。
な った 事 柄 を 含 ん で い
れ が 収 益 の 形 で 受 け取 られ た 現 金 そ の 他 の 資 産 が
益 測 定 で あ り ,そ
つ ま り,利
,「 見 積
れ た 額 の 負 債 」 の よ う}・ 表 現 さ れ る 方 が よ い だ ろ う
上 に 提 出 さ れ た4つ
る 。 と い う の は,そ
は
・lyth・tth
ch。,g,,as
・fun・ti・n・fd,preci。ti。n
,b・ ・inaddi・i・nlead・
・
。 ・h。,ugges,i。n,h。,
}
追 加 償 却 会 計 お よ び取 替 原 価 償 却 会 計 の二 極 分 化 傾 向(95>95
theprovisionbebaseduponestimatedfuturecost
.Itseemsdesirableaccor-
dinglythattheuseofthetermreserveintheincomestatementbe
discontinued.)o」
こ の リザ ー ブ と い う用 語 の 一 般 に認 め ら れ た 意 味 は
使 用 法 の う ち の 最 後 の 使 用 法,つ
た,特
ま り,特
,上
に 提 出 さ れ た4つ
定 目的 の た め に保 持 ま た は 留 保 さ れ
定 さ れ な い ま た は 区 分 さ れ な い 資 産 の 一 定 額 の 表 示 に ,ま
り と 一 致 し て い る 。 多 様 な 目 的 の た め の 資 産 の 留 保 は ,会
重 要 な 側 面 で あ る が,留
保 は,普
通,区
さ し くぴ っ た
社 経 営 お よ び 財 務 の
分 を 含 ま な い 。 だ か ら,こ
こ の 用 語 の 会 計 上 で の 基 本 的 な 意 味 と して 採 用 さ れ るべ きだ し
の 意 味 で の 使 用 は 止 め るべ き で あ る。 英 国 の 会 計 士 が
訂 の 際 に,こ
の
,1947年
の 意 味 は ,
,こ
の 用 語 の他
の英 国 会 社 法 改
の 用 語 を こ の 領 域 へ 限 定 す る の に 成 功 し た 事 は,特
筆 す べ き事 で
あ る 。
す な わ ち,リ
ザ ー ヴ と い う 用 語 の 会 計 に お け る 使 用 は,上
意 味 の 最 後 の 意 味 に,つ
ま り,資
産 の 未 配 当 部 分 が,一
的 の た め に 保 持 ま た は 留 保 さ れ て い る 事 を 示 す 意 味 に,限
資 産 か ら の 控 除 や,特
に 提 示 し た4つ
の
般 的 ま た は 特 殊 的 な 目
定 さ れ る べ き で あ り,
定 の 負 債 の た め の プ ロ ヴ ィ ジ ョン を 表 した りす る よ う な
貸 借 対 照 表 で の こ の 用 語 の 使 用,お
よ び,損
益 計 算 書 で の こ の 用 語 の 使 用 は ,
中 止 さ れ る べ き で あ る 。(Tosummarize,itisrecommendedthattheuseof
thetermreserveinaccountingbelimitedtothelastofthefoursensesset
forthabove・i・e・toindicatethatanundividedportionoftheassetsisbeing
heldorretainedforgeneralorspecificpurposesandthattheuseoftheterm
inthebalance-sheet,indescribingdeductionsfromassetsorprovisionsfor
particularliabilitiesandintheincomestatementbediscontinued.)」
ま た,リ
ザ ー ヴ 勘 定 の 株 主 持 分 の 部 で の 表 示 を 勧 告 し た 会 計 研 究 公 報 第39号
の 当 該 部 分 は 以 下 の通 りで あ る 。
「リ ザ ー ヴ と し て の 処 分 済 留 保 利 益 は,留
は な い 。 ま た,一
般 偶 発 損 失 ,見
保 利 益 の 一 部 で あ る こ とに 変 わ り
積 将 来 棚 卸 損 失,減
債 基 金 等 の た め の り
96(96)第153巻
第1・2号
ザ ー
ブ の よ う な,明
主 持
分 の 部
に 含
め
ら か に 留 保 利 益
ら れ
る べ
き で あ
の 処 分
ま た は 区 分 で あ る
リ ザ ー ヴ は,株
る 。(Retainedincomeappropriatedasa
reserveneverthelessremainspartofretainedincome,andanyreserves
whichareclearlyappropriationsorsegregationsofretainedincome,suchas
reservesforgeneralcontingencies,possiblefutureinventorylosses,sinking
fund,etc.,shouldbeincludedaspartofthestockholders'equity.)」13)
IVお
わ
り
に
本 稿 で は,有 形 固 定 資 産 の取 替 費 補 充 を 目的 と した5つ
の減 価償 却政 策 の う
ち,追 加 償 却 方 式 と取 替 原 価 償 却 方 式 とが 加 速 償 却 方 式 と剰 余 金 処 分 方 式 と に
二 極 分 化 した 原 因,お
よ び,有 形 固 定 資 産 の 取 替 費 補 充 を 目 的 と した 減 価 償 却
政 策 の 多 様 性 の 原 因 を 明 ら か に した 。 追 加 償 却 方 式 と取 替 原 価 償 却 方 式 とが 二
極 分 化 した 原 因 は,ア
メ リ カ会 計 士 協 会 が,会 計 研 究 公 報 第33号 で,有
形 固定
資 産 の 取 替 費 補 充 策 と して,純 利 益 ま た は 剰 余 金 の 年 次 処 分 を勧 告 しつ つ,追
加 償 却 方 式 と取 替 原 価 償 却 方 式 と を 否 認 し,加 速 償 却 方 式 を 容 認 し,結 果 と し
て 二 元 的 な態 度 を と っ た た め だ と考 え ら れ る 。他 方,有
形 固定 資 産 の取 替費 補
充 を 目 的 と した 減 価 償 却 政 策 の 多 様 性 の 原 因 と して は,リ
ザ ー ヴ と い う用 語 の,
混 乱 して い る と も言 え る多 様 な 使 わ れ 方 との 深 い 関 連 を 指 摘 して お い た 。
以 上 で,私
が 研 究 対 象 と した,1947年
か ら1949年 に か け て ア メ リ カ大 企 業 の
一 部 で 行 わ れ た 有 形 固 定 資 産 の取 替 費 補 充 を 目的 と した 減 価 償 却 政 策 の 分 析 は
一応 の完結 をみ た。
13)」
胡 己,PP,297-298,
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