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小児用肺炎球菌ワクチンの予防接種の効果と副反応について

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小児用肺炎球菌ワクチンの予防接種の効果と副反応について
小児用肺炎球菌ワクチンの予防接種の効果と副反応について
小児用肺炎球菌ワクチンは、生後 2 ヶ月から 9 歳以下のお子さんを対象に、任意接種で受けられ
る予防接種です。この予防接種を希望される場合は、必ずこの説明文を読んでから接種してくだ
さい。
【病気の概要】
1. 肺炎球菌は子供の多くが鼻の奥に保菌していて、子供の感染症の主な原因菌です。保菌者
のすべてが発症するわけでなく、抵抗力の低下などにより菌が体内に侵入すると細菌性髄膜
炎、敗血症、肺炎、副鼻腔炎、中耳炎といった病気を引き起こします。
2. 特に、肺炎球菌による細菌性髄膜炎にかかると、治療を受けても約2~5%の乳幼児が死亡
し、約15~30%に聴力障害・神経障害などの後遺症を残します。
3. 肺炎球菌による細菌性髄膜炎は、2 歳未満の乳幼児で特にリスクが高く、注意が必要です。
細菌性髄膜炎とは・・・
身体の中で最も大切な部分ともいえる脳や脊髄を包んでいる膜を髄膜といい、この髄膜に
細菌やウイルスが感染して炎症が起こる病気が髄膜炎です。髄膜炎には、細菌が原因の
「細菌性髄膜炎」と細菌以外(ウイルス)が原因の「無菌性髄膜炎」がありますが、治療後の
予後が悪く後遺症が残るため特に問題となるのが「細菌性髄膜炎」です。細菌性髄膜炎の初
期症状は、発熱や嘔吐、不機嫌、けいれんなどで、風邪などの他の病気の症状と似ているた
め、早期に診断することはとても難しい病気です。
【副反応について】
小児用肺炎球菌ワクチンの接種後に、他のワクチンでもみられるのと同様の副反応がみられま
すが、通常は一時的なもので、数日で消失します。最も多く認められるのは、接種部位の発赤や
腫脹、硬結です。また、全身的な反応として、発熱、易刺激性(刺激に敏感に反応する状態)、傾
眠状態がみられます。
重い副反応として、非常に稀ですが、ショック、アナフィラキシー様症状(じんましん、呼吸困
難)、けいれんがおこることがあります。
【重い副反応が起こった場合の補償について】
小児用肺炎球菌ワクチンは、予防接種法に基づいた定期予防接種ではなく、保護者の判断で
接種するかどうかを決める任意予防接種です。
予防接種による健康被害が生じた場合は、国の予防接種健康被害救済制度の対象とはならず、
独立行政法人医薬品医療機器総合機構法に基づいた「医薬品副作用被害救済制度」の対象と
なり、治療費等が受けられる場合があります。
【注意点】
(1)予防接種は、健康な人が元気なときに接種を受け、その病原体の感染を予防するものです
から、体調の良いときに受けることが原則です。
(2)予防接種を受けることができない人
① 明らかに発熱している方(通常は37.5℃を超える場合)
② 重い急性疾患にかかっている方
③ このワクチンの成分またはジフテリアトキソイドに対してアナフィラキシー(通常 30 分以
内に出現する呼吸困難や全身性のじんましんなどを伴う重いアレルギー反応のこと)を
おこしたことがある方
④ その他、かかりつけの医師に予防接種を受けないほうがよいと言われた方
(3)予防接種を受けるに際し、主治医とよく相談しなくてはならない人
① 心臓血管系疾患、腎臓疾患、血液疾患、発育障害などの基礎疾患のある方
② 過去に予防接種で接種後 2 日以内に発熱、全身性発疹などのアレルギーを疑う症状の
見られた方
③ 過去にけいれん(ひきつけ)をおこしたことがある方
④ 過去に免疫状態の異常を指摘されたことのある方、もしくは近親者に先天性免疫不全
症の者がいる方
⑤ このワクチンの成分またはジフテリアトキソイドに対してアレルギーをおこすおそれのあ
る方
【接種後の注意点】
① 接種後 30 分間は、ショックやアナフィラキシーが起こることがありますので、医師とすぐ連絡
が取れるようにしておきましょう。
② 接種後に高熱やけいれんなどの異常が出現した場合は、速やかに医師の診察を受けてく
ださい。
③ 接種後 1 週間は体調に注意しましょう。また、接種後腫れが目立つ時や機嫌が悪くなったと
きなどは、医師にご相談ください。
④ 接種部位は清潔に保ちましょう。入浴は問題ありませんが、接種部位をこすることはやめま
しょう。
⑤ 接種当日は、激しい運動はだけてください。その他はいつも通りの生活で結構です。
⑥ このワクチンの接種後、違うワクチンを接種する場合には、6 日以上の間隔をあける必要が
あります。
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