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物流拠点移転マニ ュア ル - CBRE | 賃貸オフィス・貸し倉庫・貸店舗の

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物流拠点移転マニ ュア ル - CBRE | 賃貸オフィス・貸し倉庫・貸店舗の
物流拠点
移転マニュアル
物流マーケット情報
完 全 保 存 版
STEP
移転計画をスタートさせる前に
ウェブ検索で山のように出てくる事務所の移転解説に比べ、
倉庫・物流セン
ターの移転マニュアルは驚くほど少ないのが現状です。
とは言え、
これらの
移転が容易かというと、
逆に、
思いも寄らない落とし穴が存在します。
今号の
﹁物流マーケット情報﹂
では、
これまで特集しなかった反省を込め、
倉
庫を移転・設立する際の流れや注意点をプロの視点で整理しました。
完全保
存版の
﹁物流拠点移転マニュアル﹂
、
ぜひ、
ご活用ください。
1移転理由の明確化
2移転条件の設定
3現状把握
4スケジュール作成
1
2移転を実施する上での条件を設定する
移転目的を実現するには「どの条件を優先すべきか」、
順位をはっきりさせておく必要があります。ただし、具体
的な候補物件がないこの時点では、細部の条件を煮詰める
STEP
自社に最も適した倉庫を探す
1マーケット把握
2物件情報の収集
3候補物件の選定
2
≪条件の明確化、優先順位設定≫
立
地
● 配送効率、交通利便性、周辺環境
より、方向性の確認と社内コンセンサスの確立が主たる目
面
積
● 必要面積、将来の拡張性
的になります。
設
備
● 業務上不可欠な設備、管理体制
物流拠点集約
ここが
T!
OIN
P
昨今、コスト削減を目的に分散拠点を集約する動きが多く見られます
が、統合移転自体が目的となり、そのメリットや集約後の業務が事前に
検証されていないというケースも目につきます。統合した拠点でもデリ
施設グレード
● 業務上不可欠なグレード、管理体制
時
期
● 事業計画との整合性
予
算
● 賃借コス
ト、移転コスト、
ランニングコスト
バリーエリアの維持は可能か? 拠点集約で本当に具体的なメリットを
適切に賃貸借契約を結ぶ
STEP
得ることができるのか? 統合移転の場合、一般的な移転以上に詳細な
精査が必要となります。
手
法
● 既存賃借、オーダーリース、購入 等
1移転先との契約
2退去施設の解約
3
認可・免許
● 業務上不可欠な認可
3今使用している施設の現状を把握する
移転にあたっての条件を設定した上で、各項目に関する
STEP
移転手続きと、業務のスタート
現状を把握します。今現在使用している施設ですから、つ
1事前相談・届出・手続き
2運用・維持管理
いつい「わかっている」つもりになってしまいますが、移
4
照明や空調等の庫内環境・作業条件
庫内動線 付帯事務所での業務内容 等
転計画を機に改めて確認することが、各項目についてより
的確な選択をすることにつながります。
現契約の内容確認
ここが
NT!
POI
取引先とのアクセス
周辺環境との関係 等
使用面積
利用状況
荷物量
稼働率
人員配置 等
?
現契約の内容確認
オフィス移転における現契約の確認は、解約予告時期、原状回復、敷
金・保証金の返還時期といったところで、その内容もほとんど定型化さ
れたものです。しかし物流施設の場合、契約形態・内容も使用状況もバ
STEP
1
移転計画をスタートさせる前に
現在の施設では?
ラバラであり、現契約によっては、途中解約に関する条文がなかったり
解約が不可のケースもあり、解約に向けた特別な段取りや場合によって
はサブリース等で契約継続のまま収益化する必要も生まれてきます。解
約予告に関しては、普通借家契約の場合、通常はオフィス同様3または
6ヶ月前に書面で提出(契約書の内容の確認が必要)。定期借家契約で
は中途解約ができないケースが多いので、契約書のさらに詳細な確認が
マテハン機器の保有状況・機能性や品質
ラックや庫内事務所等の造作物の状況 管理体制 等
主たる車輌種やサイズ
接車状況や駐車の状況 等
必要です。また、あまり知られていませんが、物流施設の原状回復はか
1
物流拠点を移転させる理由を明確にする
計画のスタートにあたり、最も重要なのが「なぜ移転す
的があやふやになることがしばしば起こります。これで
るのか」という目的を明らかにしておくことです。当たり
は、物流拠点設立に必要な、的確な選択を行えなくなるだ
前のことのように思えますが、実際には、この移転理由が
けでなく、多くの人的資源を無駄に費やしてしまいます。
明確にされておらず、プロジェクトを進めていく途中で目
移転の理由は?
なり特殊なもので、実施にあたっては、現契約の詳細なチェックが必要
となります。
コンプライアンス上の課題
各種法令・取得免許の再確認 等
4おおまかな移転スケジュールを作成する
移転スケジュールの作成にあたっては、まず、物件探し
移転時期の目安
ここが
NT!
POI
→物件決定→新施設の契約及び旧施設の解約予告→引越と
物流施設の移転・新設では、「物件が出たらいつでも移転(新設)す
■物量増による拡張なのか、
■配送コスト低減や通勤時間短縮に向けた立地改善?
いう流れに、対象拠点の繁忙期と閑散期のタイミング、年
る」とお考えのユーザーも多いかと思います。しかし、このような場
それとも物量減による縮小なのか?
■老朽化施設の建替や物件売却による立ち退き?
度予算の決定時期、利益の出方、現拠点の解約予告時期等
合で気をつけなければならないのが、事業の繁忙期・閑散期と移転ス
■分散施設の統合なのか、それとも新規開設なのか?
■地震による荷物破損リスク低減といった耐震性向上?
を重ね合わせ、移転時期の目安を立てるところから始まり
■賃料コストの削減なのか、
■違反建築物への入居からの遵法性改善?
ます。それぞれに付随する作業内容と時間配分を考えるこ
それとも施設のグレードアップなのか?
■自社物件から賃貸物件への切り替えといった資産圧縮?
とで、「いつまでに物件を決定しなければならないか」
ミングの目安を立てておき、「いつまでに何を決めておかなければ移
■複数フロアのワンフロア化などの業務効率化?
■賃借から所有への切り替えで支払い賃料の圧縮?
「解約予告を出すタイミングは」等の期限を明らかにする
転できない」のかを把握しておくことが必要です。
ケジュールの関係です。例えば、アパレルや飲料、おもちゃ、文具等
の荷は時期による繁閑の差が激しく、「とてもこんな時には移転でき
ない」という時期が存在するでしょう。それらの時期から移転のタイ
ことが大切です。
2012 SPRING
2012 SPRING
STEP
2
ここが
物流施設の居室対応
自社に最も適した倉庫を探す
NT!
POI
近年の3PL事業では、庫内での仕分けや流通加工等の軽作業が不可欠になっており、それに伴い、荷を置いておくだけの倉庫では不要であっ
た、建築基準法上の居室対応が必要となるケースが増えています。コンプライアンスの徹底. 法令遵守の観点から、庫内作業の内容・ボリューム
や庫内作業員の人数によっては、2方向避難の確保や排煙窓の設置が必要となり、新規増設のためのコストが発生したり、場合によっては当該
施設では作業ができないということにもなりかねません。移転・新設候補の物件選定においては、特に注意する必要があるでしょう。
施設
■ 外観のイメージ、グレード、築年数
エリア毎の物流施設の需給バランスや賃料相場といった
≪今の物流マーケットにおいて≫
マーケットの正確な把握は、希望条件の妥当性の判断や、
■希望エリアに賃貸物件の空きはあるのか、少ないのか?
■ 前面道路幅、進入路の状況
コスト面の条件を充たすエリア選定の非常に重要なテーマ
■現在の新規開発の有無は、今後の予定は?
■ スクールゾーン等による大型車進入規制
となります。また、移転タイミングの決定や貸主との条件
■賃料相場のトレンドは上昇? それとも下降?
交渉を行う際にも役立ちます。
■希望するエリアで予算はマッチしているのか?
■他エリアで業務の代替えは可能か? そこの相場は?
■ 敷地境界の状況、防犯体制
敷地・建物
1賃貸物流施設マーケットを把握する
■ 看板取り付けの可否
■ 他テナントの入居状況(マルチテナント施設)
■ 他テナントの利用状況(マルチテナント施設)
■ 耐震・免震、非常用発電機等の地震対策
■ 接車・トラックバース、敷地内駐車スペース
■ アスベスト使用の有無
■ リフト・ホイストの数、重量、大きさ、設置場所
■ 電気容量、動力の引き込み
■賃貸のみならず売買マーケットの市況はどうか?
オフィスや住宅の賃貸物件情報は、インターネットや
レットもない物件が多く、物件情報の入手はオフィス等
チラシ等で数多く出回っていますが、物流施設では、専
に比べ困難なものになります。また、物件の選定にあ
門の仲介業者から空室情報を入手するのが一般的です。
たっては各種資料での検討の後、実際に現地に行き、そ
ただし、CBREのような全国展開の大手業者は少なく、
こでの業務をイメージしながら周辺環境や施設をチェッ
貸主も不動産会社ではなく個人や中小企業、物流会社と
クすることが大切です。
■ ダムウェータ、ドックレベラー等の付帯設備
■ 入退庫セキュリティの有無、システムの内容
■ 空調設備のタイプ、使用時間
設
備
2物流施設のテナント募集情報を収集する
■ 付帯事務所の有無、設備・グレード
■ 居室対応(2方向避難・排煙窓など)
■ 既存設備(空調・事務所等)の所有者
■ 照明のタイプ、照度
いった不動産を専業としないケースがほとんど。パンフ
■ IT通信システムへの対応
(貸主資産 or 残置物)
物件選定のチェックポイント
立地
■ 取引先、他拠点への配送時間
■ 庫内の形状、使い勝手
■ 最寄駅・バス停からの所要時間、本数・ダイヤ
■ プラットフォームの有無(高床式・低床式)
■ 通勤費(通勤定期代)
■ 室内柱のスパン
■ 従業員用の周辺駐車場の確保
室
内
■ 空港・港へのアクセス
交
通
■ 高速道路インター・主要幹線道路へのアクセス
■ 床仕様(表面硬化剤・防塵床 等)
■ シャッターの高さ・間口
■ 壁の種類・状態
■ 天井高、梁下有効天井高
■ 窓の高さ、幅、開閉の向き
■ 床荷重
■ 庇の有無・形状・広さ
■ 宅配便・航空便等の最終集荷時間
■ 飲食店・コンビニ等商業施設の有無
■ 自社管理か否か、または管理会社はどこか
■ 周辺の人通り、イメージ(朝・昼・夜それぞれ)
■ 管理人常駐等、警備の内容
■ 通学路・公園・病院等への影響
■ 倉庫の入退館(正面入口の開閉時間および
■ パート労働者の確保しやすさ
時間外の入退館方法、土日祝祭日 等)
■ 住宅街との距離(騒音クレーム等の回避)
■ 館内規則の有無・確認
2012 SPRING
管理・その他
■ 周辺道路の混雑・渋滞状況(時間帯)
周辺環境
■ 用途地域
■ 用途地域、建ぺい率、容積率、その他の制限
■ 用途変更の可否
■ 各種法令、サブリースや抵当権の設定等の確認
■ 建築確認書類の有無
■ 貸主の与信
2012 SPRING
3
STEP
候補の中から移転する物件を選定する
現地調査を経て候補先が絞られてきたら、前記2の「物
3
管理費
共用部分の保守管理費用
件選定のチェックポイント」に加え「移転スケジュール」
や「コストシミュレーション」等を加味して、具体的な物
テナント側が行う修繕の範囲を確認することが重要。
件データを用いた比較検討を行います。
●1棟借り等で管理をテナントが行う場合、以下のよう
な費用を別途加味する必要がある。
≪具体的な移転スケジューリング≫
■エレベータの保守管理費用 候補物件が固まってきた時点で、各候補毎に移転スケ
■消防点検費用
適切に賃貸借契約を結ぶ
1移転先のオーナーと契約を締結する
≪入居申込書の提出≫
≪預託金の支払い≫
企業情報(社名、住所、代表者名、業務内容、資本金、取引
預託金(敷金・保証金)は、契約時に全額支払うことが一般
的です。
ジュールをシミュレーションし、スケジュールのボトル
■受水槽のメンテナンス費用 銀行等)と希望条件を、貸主に申し入れる書面。会社案内等
ネックがどこにあるのかを明らかにする必要があります。
■キュービクルの保守点検費用 等
を添えて提出します。貸主は、これに基づいてテナントの信
≪契約書に押印≫
用調査を行います。
■解約予告期間
造作工事費用
メザニンや各種設備、庫内事務所等の造作費用
■造作工事期間
■マテハン機器・冷蔵設備・エレベータ・キュービクル
重要事項についての説明を受けた後、契約の締結を行いま
≪重要事項の説明≫
す。契約時には、次のような書類の一部または全部の提出が
必要になりますので、早めに揃えておきます。
などの製作期間
候補となった施設毎に、作業を行うために必要な造作は異
貸主の承諾が出れば、賃貸借契約が成立するまでに、仲介
■繁忙期と閑散期
なり、イニシャルコストの差となる。大規模な造作費用は
業者等の宅地建物取引主任者から、重要事項(対象物件に関
■決算期(今期の事業にするのか、来期の計画にするのか)
もちろん、簡易なメザニンや什器購入についても、施工業
する事項、取引条件に関する事項等)について記載された書
■自社の稟議期間(稟議期間が長いと、
者等から見積りを取ることが重要。
面の交付を受けた上、その説明を受けます。
■各種許認可の取得期間
意思決定の早い企業に物件を取られてしまう)
移転スケジュール
労務コスト
庫内で働く従業員の人件費
ここが
NT!
POI
を検証する。従業員の通勤コストも変動要素の一つ。
があります。また、移転先が遠方となるような場合は、現拠点の熟練し
た従業員を継続雇用できないケースがあり、本稼働までの移転期間を長
めに確保する必要があります。
契約形態
従来通りの借家契約
(普通借家契約)
と、
更新がなく契約期間毎の再契約となる定期借家契約とに大別される。
■ 賃貸借契約は、
少しでも疑問があれば仲介業者等に相談し、
納得のいくまで調整する必要がある。
■ 契約によっては大規模な造作を行う上でリスクが高くなるため、
契約面積
■ どこまでが契約面積かを図面で確認する。
※共用部分を含むか? エレベータ、
階段、
塔屋、
庇、
トイレ、
1階荷捌きは?
※契約面積の単位は
「坪」
か
「㎡」
か
(賃料の総額が微妙に変わってくるので注意)
配送コスト
候補となる拠点からの荷の配送コスト
うに、物量の増える繁忙期ではなく物量の少ない閑散期に移転する必要
支払運賃の変動だけでなく、配送時間の変動も考慮が必要。
その他の移転関連費用
≪賃貸物流施設のコスト≫
賃料
賃料単価×契約面積により算出
契約面積の有効率(有効面積)を確認することが重要。
●引越費用:実際の荷物の量、重さ、移動距離、時間帯により料金
賃料
●廃棄・リユース・リサイクル費用:マテハン機器の廃棄や庫内備
品のリユース・リサイクルにも、意外にコストと工期がかかるので
敷金・保証金
●庇の下が契約面積というケースもあり。
ら見積りと工程表を取り、内容の精査を行う必要あり。任意の場合
●壁芯面積なのか内法面積なのか。外壁を含むケースも
は数社から見積りを取り比較検討する。工程については、明け渡し
原状回復
期日に間に合わないと予定外のコストが発生するので、念入りな検
討が必要。
3∼6ヶ月分が一般的だが、貸主や物件によって幅がある。
●仲介手数料:賃料の1ヶ月分
物流施設コスト
ここが
NT!
POI
賃貸施設のコストというと、どうしても賃料に目がいきがちですが、移
け渡し後数ヶ月先となることもあり、移転費用等への
転の決定には、施設コストだけではなく物流コスト全体の変動を考慮す
契約諸費用
礼金・更新料・敷金償却等
これらの負担がかかるケースがある。
2012 SPRING
解約予告期間
設備の所有権
■ 空調機やキュービクル等、
各設備の所有権を確認する。
※貸主所有の場合は、
経年により故障した際は貸主が修理・交換をするが、
貸主所有ではない前テナントの残置物の場合は、
テナントが修理・交換することになる。
まずは、
中途解約に関する特約条項が記載されているかをチェックする。
※違約金が発生する場合がある
通常、
3ヶ月前または6ヶ月前までに書面で通知する。
即時解約の場合は、
予告期間に相当する賃料と共益費等を支払わなければならないのが一般的。
普通借家契約の賃貸借期間満了時には、
契約書で定めた通知期間内に契約を存続するか否かを書面により意思表示をしないと自動更新となる。
内・名刺・社用封筒等の作りかえや印刷費もリストアップする。
●移転の場合、現施設の預託金については返還時期が明
充当を考えることはできない。
原則として貸室内を原状に復して返還する。
■ 退去時、
■ 入居時に原状を写真などで記録しておくことが望ましい。
倉庫の場合、
特に入念な打ち合せが必要。
■ 工事の範囲・期間・期限等は、
※床・壁・天井の原状の認識、
回復範囲のすり合わせ ※アンカー処理、
防塵床塗装、
空調機、
残置物の処理等
貸主指定の工事業者に発注するように定められる。
■ 通常、
■
■
■
■
●その他の諸経費:移転挨拶状の印刷・発送費、会社案内・業務案
●契約更新時に賃料の増額・減額があると、過不足分を
調整する場合がある。
及び返還時期の確認
(契約書によって異なる)
。
■ 敷金・保証金の返還額、
入居年数や地域により、
償却率が違うのでチェックが必要。
■ 償却がある場合、
注意が必要。
●原状回復費:貸主の指定業者が決まっている場合は、その業者か
預託金(敷金・保証金)
月額賃料×数ヶ月 で算出
■ 通常、
振込手数料は借主負担。
■ 入退去月の賃料・共益費は、
日割り計算によることが多いが、
1ヶ月分を全額支払う内容になっている場合もあるので確認が必要となる。
■ 賃料が周辺相場と著しく釣り合わなくなったとき等は、
契約期間内でも協議のうえ改定される場合がある。
が決まるため、同じ面積の移転でもコストは大きく異なる。
●共用部を含むのか含まないのか。
多い。
■保証人の住民票、印鑑証明書等
契約書のここを確認!
物件周辺のパート等の時給を事前に調査し、人件費の変動
移転後、速やかに物流センターを安定稼働させるためには、先述したよ
■会社の印鑑証明書 ■会社の登記簿謄本
る必要があります。物流コスト全体の中で、配送コスト(支払運賃)と
労務コスト(人件費)は施設コストよりも大きな割合を占めることが多
2退去する施設の契約を解約する
いため、移転によりこれらのコストがどうなるのかのシミュレーション
移転先決定の目途が立ったら、今入居している倉庫を退去
なりません。解約予告期間に満たないで退去する場合は、
が必要です。場合によっては、施設コストがアップしても、物流コスト
する準備に入ります。現在締結している賃貸借契約書を再
足りない分の賃料・共益費を支払う必要があるので、スケ
度確認し、契約書に基づいて貸主に解約予告をしなければ
ジュールの調整は慎重に行いましょう。
全体が下がることもあります。
2012 SPRING
STEP
4
移転手続きと、
業務のスタート
1移転や新設に係る事前相談・届出・手続きをする
≪手続き≫
電話の移転手続き
印刷物の表示変更
速やかに(春の移転シーズンは込み合うので早めに申し込む)
リストアップして、移転日までに準備
●移転日が決まったら116番へ連絡し、電話架設申込と電
●移転案内状は、遅くとも引越の数日前には発送先に届く
話撤去依頼(旧施設)を行う
ように手配
●移転の音声案内サービスは、申し出ると無料で利用可能
●名刺、会社案内・業務案内等各種印刷物、社用封筒、伝
(3ヶ月程度)
票、ホームページ記載の所在地変更等
移転前後には、多岐にわたる事前相談や届出、各種手続きが必要になるため、余裕をもって準備を進めておきましょう。
●住所は、「地番(登記簿上の番地)
」ではなく、
「住居表示
郵便局への転送手続き
≪事前相談≫
(郵便物が届く住所)
」とすること
●郵便局にある「移転ハガキ」に必要事項を記入し、旧施
設の受持ち郵便局に提出(1年間、郵便物を回送)
運輸局
消防署
●一般貨物自動車運送事業の申請
●防火対象物使用開始届
※提出書類:賃貸借契約書、前面道路幅員の証明書、 港湾局
その他の手続き
都市計画法等に抵触しない宣誓書
●港湾労働法適用倉庫に関する事前協議
●リース機器会社への手配
※記載した事前相談、届出、手続きについては一般的な例となり
ます。移転のケースや業種・業態により、届出先や期限、必要書
●購読新聞の変更
国土交通省
市・区役所
●保険等の加入・変更
●倉庫業登録申請
●用途変更の必要性の確認、建築確認の申請
●営業車の移転
類が異なりますので、詳細については関係官庁への確認が必要と
なります。ご注意ください。
※建築確認の検査済証があり、建物用途が「営業倉庫を
営む倉庫」となっているかどうかは最低限事前に調べ
その他の事前相談
ておくこと。用途地域は準住居地域以上
●東京都公害防止条例に基づく工場認可、薬事法上の届出
≪届出≫
2入居した施設で運用や維持管理を行う
運用管理は、倉庫や物流センターを安全に、快適に、効
ティ指標のデータベース化を図り、スムーズかつ的確な運
法務局
税務署
率よく使用していく上で非常に重要な作業です。もし、こ
用管理を行いましょう。これらの積み重ねは日々の施設運
移転日から2週間以内
移転後遅滞なく
れまでさほど重要視してこなかったにしても、今回の新規
営へのフィードバックのみならず、次の移転、次の新設の
●本店または支店の移転登記の手続きを、旧所在地の担当
●「事業年度・納税地・その他の変更異動届出書」を、
施設への移転を機に、業務のマニュアル化や各種ファシリ
際、大きく役立つものとなるはずです。
局で行う
新・旧それぞれの納税地所轄税務署へ、移転手続完了後
●従前と異なる管轄区域に移転する場合、新所在地の担当
の登記簿謄本を添えて提出
局においても手続きをする必要があるので、提出書類等
移転日から1ヶ月以内
について事前に問い合わせる
●「定款の変更」
(本店移転)
、
「同一商号の調査」等の手続き
●「給与支払事業所等の開設・移転・廃止届出書」を、
新・旧それぞれの納税地所轄税務署へ提出
労働基準監督署
地方税務事務所
変更日の翌日から10日以内
期限は都道府県および市町村により異なる
●「労働保険名称、所在地等変更届」や、他都道府県に移
●「法人設立等届出書」または「異動届出書」を、移転前
転する場合は「労働保険関係成立届」「労働保険概算・
及び移転後の地方税務事務所に移転手続完了後の登記簿
増加概算・確定保険料申告書」等を提出
謄本を添えて提出
■倉庫の安全管理システム
■倉庫の入退規定の作成
(出入管理、防犯監視、非常通報、
(施設利用規定に基づく)
火災監視、設備情報制御、
■専有部分の入退室規定の作成
設備情報監視等)の再点検
■鍵(社員証兼用カードキー含む)
■不足部分の補填
安全管理
使用管理
環境管理
資産管理
管理規定の作成
●移転のケースや場所によって、提出書類や提出期限が異
なるので、事前に問い合わせる
社会保険事務所
●労働保険事務組合に加入している場合は、組合の手続き
移転日から5日以内
も必要となる
●「健康保険・厚生年金保険適用事業所所在地名称変更
(訂正)届」等を、旧社会保険事務所へ提出
公共職業安定所
■設備の運転条件の設定
(省エネを考慮)
■廃棄物の処理方法の設定
(リサイクルを考慮)
変更のあった日の翌日から10日以内
■マテハン機器、庫内備品、
フォークリフト等の
配置や数量の管理
■喫煙規定の設定
●労働基準監督署の手続きの後、「雇用保険事業主事業所
各種変更届」を新所轄事務所へ提出
2012 SPRING
2012 SPRING
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