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検討会21-2-4 各委員から提示された制度的・法的課題について(PDF
資料:検討会 21-2-4 電子商取引及び情報財取引等に関する法的問題検討会(第1回)において 各委員から提示された制度的・法的課題について ■ オンラインサービスの法的位置づけの不明確性の問題(1名) ・特定商取引法の指定性の廃止によって、インターネットサービスが広く規制の対象になったが、 商品に該当するのか役務に該当するのかが不明確なものがある。特に、返品の取り扱い等が不明確。 →「Ⅰ3-3-2 特定商取引法による規制」について、内容を充実できないか検討。返品特約につい て、準則の論点追加ができないか検討。 ■ ウェブサイトによる広告についての問題(2名) ・広告の表示義務が多すぎて、逆に何が重要なのかが消費者にわかりづらくなる懸念。 ・弁護士の斡旋のように業としての斡旋が規制されている場合に、ウェブサイトでの広告と斡旋の 切り分けが問題となる。 ■ アフィリエイト、ドロップシッピングに関する問題(4名) ・アフィリエイトの不正の問題。モバイルのアフィリエイトにおける不正の問題も発生している。 ・個人のアフィリエイターが無茶なことをしている場合に、広告主等の幇助的な責任の有無につい て整理すべき。 →準則の論点追加を含め、検討。 ■ 情報商材の問題(2名) ・準則で問題の整理をしてもいいのでは。 ・情報商材をやっているアフィリエイターには不正が多い。 →準則の論点追加を含め、検討。 ■ 利用規約の有効性の問題(1名) ・消費者契約法と利用規約の関係について、更なる整理が必要。 →「Ⅰ-1-2 ウェブサイトの利用規約の有効性」について、不当条項の事例を充実できないか検討。 ■ 連絡窓口の設置に関する問題(1名) ・消費者保護法との関係で連絡窓口が必要とされている場合に、どこまでやっていればよいのか。 ■ 決済代行、資金移動に関する問題(6名) ・複数の事業者がチームを組んでサービスを提供する場合に、課金を担う事業者がメインのサプラ イヤーでないにも関わらず、知名度を持っているような場合があり、その場合の責任分界を明確に すべき。 ・資金移動については、誕生日プレゼントのお金の集金等、有用性は高いと思われるので、準則で 取り上げて整理してもいいと思う。 ・ポイント、仮想通貨、電子マネー等について整理が必要。 →準則の論点追加を含め、検討。 ■ IDのなりすましの問題(1名) ・クレジットカードの引き落としにつながってしまうような取引に関して、本当にID、パスワー ドによる本人確認だけでよいのか。 →「Ⅰ-1-5 なりすましによる意思表示のなりすまされた本人への効果帰属」について、内容を充 実できないか検討。 ■ ツィッター等でのなりすましの問題(1名) ・自分の名前が取られている場合に、CGMサービス事業者に対して使用差し止め等を請求するこ とができるのか。 ■ オンラインゲーム等の子どもの利用への課金の問題(2名) ・青少年インターネット環境整備法の中で、保護者の努力義務として子供のインターネット利用状 況を把握して適正な利用に導くとなっており、保護者の努力によって対応できることもあるのでは ないか。 ・子どもが親のパスワードを使った場合に、未成年取り消しとの関係で親の承諾があったといえる のかどうかについて改めて準則で整理すべき。 →「Ⅰ-1-7 未成年者による意思表示」について、内容が充実できないか検討。 ■ クロスボーダーの問題(6名) ・越境検討会の検討はありがたい。検討対象の国を増やしてほしい。 ・海外の顧客からウェブサイトを介して意見を受け付ける場合等に、個人情報の取り扱いの仕方が わからない。 ・ソフトウェアを海外に輸出するときに気をつけること、何が輸出にあたるのか、許可が必要か等 の情報が必要とされている。 ・海外の拠点を束ねて日本本社にすべてのサーバーを統合して日本本社から海外の子会社や協力代 理店にサービスを提供する場合、全部の投資を国内で行ってその一部を海外に使わせるということ になるが、初期投資の段階からどこの資産として考えればいいのかがわからない。 →準則の論点追加ができないか検討。 ■ クラウドコンピューティングに関する問題(5名) ・インターネットストレージサービスの問題については、一般的な感覚から判決が乖離している。 クラウドの問題等もあるので、準則に論点として取り上げると、意義も大きい。 ・プライバシー事故、セキュリティ事故等の場合に、誰(インフラ提供事業者、サービス提供事業 者、アプリケーション提供事業者等)がどこまで責任を負うべきかが不明確。 ■ ソフトウェアのライセンス契約に関する問題(2名) ・債権法で典型契約化するとすれば、任意規定で入れようということ。デフォルトトルールとして 入れるのはあり得ると思うが、民法の性格としては、政策推進立法ではないので、整理が必要。 ・ハードウェアとあわせてソフトウェアをリースする場合に、ソフトウェアのライセンスがリース 会社を経由してサブライセンスのようになっていることがあるが、ライセンス契約上はそれが許さ れていないケースがある。このあたりの契約関係も難しく、整理してほしい。 →「Ⅱ-1 ライセンス契約」について、内容を充実できないか検討。又は、債権法改正の議論に合 わせ検討。 ■ コンテンツ配信における権利処理、責任分界の複雑性の問題(4名) ・事務局提示の論点については、直接交渉もしない著作権者と利用者との間で契約が成立してしま うということが、消費者保護の観点から問題ではないかという議論もある。 ・コンテンツを配信するサービスを行う時に、どういう人から許諾をえるべきかが不明確であり、 整理してもいいと思う。 ・ツィッター、ユーストリームでの中継については、著作権法上の問題やプライバシーの問題に関 して、中継をしている個人やサービス事業者の責任が不明確であり、整理すべき。 ・統合された商品情報の利用の仕方、権利保護の考え方等について、整理が必要。 ■ 書面の電子化の問題(2名) ・贈与の場合の書面性の要請について見直しが必要。 →債権法改正の議論に合わせ検討 ■ 準則のユーザビリティの問題(2名) ・論点が多数で複雑になってきている。体裁、分量や、Qに対してAを一問一答形式でもうける等、 簡単に分かるようにすることも検討すべき。ユーザビリティも重要。 ・消費者にわかりやすいQ&Aなど、内容が消費者にもわかるような情報を提供してほしい。 →準則全体の見せ方について、どのような手法が効果的であるか検討。