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No2
2.中世の都市デザイン(Urban Form)
都市デザイン史
2ー1.西洋の城郭都市と都市広場 No.2
主題科目(第2分野)
4.都市広場の定義
(1)広場とは(建築大辞典より)
・目的と機能: 、 、 、
など
・場所:都市空間の ( 建築の前や道路の交差点など)
・形態:四角、三角、円、楕円、半円、多角形、不定形など
(2)広場の形態分類(ポール・ )
・3つの限定要素
周囲を囲む建物の 、 表面の広がり、頭上の ・5つの原型
型広場 : 建物で囲まれた広場
型広場 : 軸線を有する広場
型広場 : 少なくとも 1 つの核
型広場 : 複数の広場が連なる
広場 : 形が不規則、アモニファス
5.広場の造形の原則( )
原則1:建物と と広場の関係
の建物との堅密な関係をつくること
広場の にモニュメントをたてること
原則2:広場の中央を にしておくこと
中心に置くものは、デザインの思想を象徴するものになる。
モニュメントを交通の に置く。
原則3:広場を 空間にすること
原則4:広場の大きさと形
主要な建物とそれを の位置との関係
図1 ヴェニスの鳥瞰図
イタリア北東部、ヴェニツィア湾に臨む港湾都市。
ラグーン(干潟)に浮かぶ島についくられた水都。
商工業が盛んで、中世を通じて共和国として繁栄した。
⇒ 効果を最大限にすること
⇒ 型 or 型
→ 高い建物を見る方向に 原則5: な形にすること
⇒ 集まるところを 、
法の利用、など
原則6:広場の としての効果
シニョーリア広場
不規則な形態
彫像の位置
写真 1,2 中世城郭都市の魅力をつくる
要素 (左)飛び梁 (右)通り抜け 写真 4 サンマルコ広場
中世城郭都市の魅力をつくり出すものとし
て、道路上の飛び梁や建物下の通り抜けな
どがある。これらの要素は、公道の上に設
けられたり民有地の中に設けられたりする
ものであり、官民境界線を超えているもの
が多い。右の通り抜けも、本来は道路だっ
たところの上が建物に占有されたようなも
のもある。
鐘塔
図書館
ラヴェント大聖堂広場
教会前の広場
道の位置
図3 サンマルコ広場 Piazza San Marco
モデナの広場
I. レーニャ広場
II. 大広場
III. 塔の広場
写真 3 ヴェニスの大運河
※カミロ・ジッテ Camillo Sitte
出典:
1) 日本建築学会編、「西洋建築史圖集 三訂版」、彰国社、1996
2) 都市史図集編纂委員会編、「都市史図集」、彰国社、1999
3) カミロ・ジッテ、「広場の造形」、鹿島出版会、1991
オーストリアの建築家、都市計画家。ウィーンに生まれる。1901 年ベル
リンで雑誌『Der Staedtebau(都市計画)
』を創刊。都市計画における実
用性と芸術の問題について論じた。当時、オースマンのパリ大改造の影響
で、いわゆるバロック的都市計画が主流を占める傾向がある中で、中世都
市、特にその広場の持つヒューマンスケールを回復しようと努力した。
図2 湾から見たサンマルコ広場
小広場側の景観。
2つの円柱モニュメントが、広場の湾
側の入口を想定している。鐘塔は、町
全体のモニュメントでもある。
イタリアのヴェネツィアの中心広場。広場の歴史は総督邸とその私的
礼拝堂としてサンマルコ寺院が建設された9世紀にさかのぼるが、現
状に近い形状となるのは鐘塔を再建し運河を埋めて整備を行った 12
世紀以降である。鐘塔は 10 世紀の監視灯台の転用であったが、現存
のものは 1902 年の倒壊後の復原。12 世紀以降にもルネサンス時代の
建造物の改築、19 世紀初頭のナポレオンによる改修などを経て現在
の姿となっている。この広場の優れた構成は、後世の広場と建築に大
きな影響を与えた。
湾に面したピアツェッタ(小広場)と主たる広場が L 字状に結びつく。
その空間を構成する回廊、教会、塔などが相乗効果を生み、複数の広
場がそれぞれ独自の空間を主張しながら関係性を持つことによって、
単独の広場以上の美しさを創り出している。
提督官
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