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公営企業経営健全化計画(当初計画概要)(PDF形式:108KB)

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公営企業経営健全化計画(当初計画概要)(PDF形式:108KB)
公営企業経営健全化計画について
Ⅰ 計画策定の目的
総務省から通知された「平成19年度公的資金補償金免除繰上償還等実施要綱」に基づき、過去に借り入れた高金利の公的資金(旧資金運用部資金、公営企業金融公庫
資金、旧簡易生命保険資金)を繰上償還し、低金利な民間資金に借り換えることにより将来の金利負担の軽減を図るため、経営健全化計画を策定するもの。
1 繰上償還の条件
・平成18年度の経常収支比率が85%以上の団体であること → 前橋は91.9%
・公営企業経営健全化計画を策定し、当該企業の行財政改革に相当程度資するものと認められること。
2 繰上償還の範囲
・金利6%以上の公的資金(公営企業金融公庫資金、旧簡易生命保険資金)
・旧資金運用部資金(現・財政融資資金)については繰上償還後3年間、新規の貸し付けが停止されるので、旧資金運用部資金については繰上償還しない。
3 繰上償還の時期及び繰上償還(予定)額
水道事業
下水道事業
・金利7%以上の公営企業金融公庫からの借り入れ → 平成20年3月(平成19年度末) 3億6,700万円 7億2,000万円
・金利6%以上7%未満の公営企業金融公庫からの借り入れ → 平成20年9月(平成20年度上期) 3億2,100万円 13億4,300万円
・金利6%以上7%未満の旧簡易生命保険からの借り入れ → 平成22年3月(平成21年度末)
なし
10億5,700万円
※ 本計画承認後、平成20年1月に繰上償還の金利条件が変更になったため、計画上の繰上償還額と、実際の繰上償還額は異なる。
Ⅱ 計画の概要
1 計画期間 平成19~23年度(5年間)
2 計画の指標
・ 繰上償還による利息の軽減を反映させたうえで、計画前年度(平成18年度)から計画最終年度(平成23年度)までに「累積欠損金比率」が減少していること。
・ 繰上償還による利息の軽減を反映させたうえで、計画前年度(平成18年度)から計画最終年度(平成23年度)までに「企業債現在高」が減少していること。
※ 累積欠損金比率 =累積欠損金/(営業収益-受託工事収益)
3 計画策定の基本方針
計画期間が、策定済みの財政計画と重複する期間については、財政計画の事業費を基準とする。
・ 水道事業の財政計画: 平成20~22年度
水道料金の算定方法は「損益ベース」とし、平成23年度以降に収益的収支に純損失が生じる場合は料金の見直しを行う。→ 新財政計画は平成22年度中に策定予定。
・ 下水道事業の財政計画: 平成18~20年度 下水道使用料の算定方法は「資金ベース」とし、平成21年度以降資金不足が発生する場合は使用料の見直しを行う。→ 新財政計画は平成20年度中に策定予定。
4 計画の承認
財務省については平成19年12月21日付け財理第5014号財務大臣通知、総務省については平成19年12月22日付け総財地第269号、総財公第185号総務大臣通知
により承認。
1
Ⅲ 計画の内容
【水道事業会計】
1 財務上の特徴
本市では、県の用水供給を受けている受水量と井戸からの自己水量がほぼ1:1で、費用に占める受水費の割合は約3割にのぼる。また、減価償却費や支払利息な
どの固定経費と合算すると費用の約7割を占め、費用抑制に大きな影響がある。有収水量も平成4年度をピークに減少しており、水需要は低下の傾向にある。これ
に伴い、経営状況を表す総収支比率、営業収支比率ともに悪化傾向にあり、全国平均も下回っている。
2 経営課題と施策
料金水準の適正化
維持管理コストの
節減合理化
経営課題
給水原価が供給単価を上回っている状況にあり、水需要が低下傾
向にある中、維持管理経費を回収するためには、一定の料金水準を
確保する必要がある。
施策
天候等の影響による料金収入の低下に対して、減価償却費などの固
定費の割合が高いため費用の減少が伴わないことから、給水原価が供
給単価を上回っている状況である。料金算定は損益ベースで行っている
が、将来維持管理コストの縮減に努めてもなお収益的収支に純損失が
生じる場合は、料金の見直しを行う。→平成23年度に料金の見直しを
予定。
過去の資本投下による減価償却費の増加や受水費の割合が高いこ 事務事業の見直しによる人件費の削減、漏水調査や設計を自前で行
とから、節減可能な流動的経費の割合が少なく、その中で更なる節 い委託料を削減、そして、他事業との連携を強化し、同時施工等による
減をするためには、事業の見直しや委託化の推進等の合理化を進め 工事費を削減し経費節減を図る。また、新水道オンラインシステムの稼
働や財務会計システムの更新による事務処理の効率化を進めていく。
ていく必要がある。
資本投下の抑制
普及率はほぼ100%であるが、合併に伴う配水計画の見直しによ
る施設改良が必要となるとともに、耐用年数を経過する配水管など
の更新に係る投資額が増加するため、単年度の支出の抑制に配慮し
ながら、事業費の平準化を図っていく。
合併町村の施設改築が本格化するため、平成18年度までの事業費
に比べ平成19年度以降の建設改良費が増加しているが、遠方監視シ
ステムの更新のある19年度を除き、極力建設投資を抑制し、建築改良
費の平準化を図る。
資産の有効活用
土地の売却や賃貸を進め、遊休資産の有効活用を図る。
配水計画の見直しで廃止した水道施設用地や、賃貸していた土地で
今後施設整備の予定がないものなどは、売却を前提に資産の有効活用
を図る。→県の研修所が撤退したことに伴い遊休地化していた土地を、
市長部局に平成20年度から3年分割で売却する。
2
3 収支の見通し
平成18年度
水道料金 ア
その他営業収益 イ
収 受託工事代 益 その他(土地売却含む)
的 A 収益的収入
収 維持管理経費
支 減価償却費
利息
B 収益的支出
A-B 純利益(▲損失)
繰越利益剰余金又は
累積欠損金(▲) ウ
企業債 エ 資 その他
本 C 資本的収入
的 建設改良費
収 企業債償還金 オ
支 D 資本的支出
C-D 資本的収支不足額
補てん財源(※)
平成19年度
平成20年度
平成21年度
(単位 百万円)
平成23年度
平成22年度
5,592
5,616
5,548
5,500
5,453
5,671
480
457
476
467
463
463
0
88
6,160
3,539
1,855
776
6,170
▲ 10
1,285
0
67
6,140
3,662
1,906
726
6,294
▲ 154
1,131
0
206
6,230
3,592
1,908
685
6,185
45
1,176
0
203
6,170
3,487
1,949
649
6,085
85
1,261
0
189
6,105
3,451
1,983
618
6,052
53
1,314
0
51
6,185
3,506
2,021
587
6,114
71
1,385
718
283
1,001
1,748
1,208
2,956
▲ 1,955
1,955
1,345
594
1,939
2,526
1,887
4,413
▲ 2,474
2,474
832
474
1,306
2,179
1,409
3,588
▲ 2,282
2,282
468
388
856
2,080
1,144
3,224
▲ 2,368
2,368
505
459
964
2,122
1,158
3,280
▲ 2,316
2,316
476
467
943
2,154
1,174
3,328
▲ 2,385
2,385
※ 補てん財源:資本的収支の財源不足を補てんするための財源で、収益的支出に計上されているが実際に現金が出ていかない減価償却費などの損益勘定留保資金などがこれにあたる。
4 計画の指標
平成18年度
平成19年度
平成20年度
平成21年度
平成22年度
(単位 百万円)
平成23年度
累積欠損金比率(%)(※)
ウ/(ア+イ)
企業債現在高
22,269
21,727
21,150
20,474
19,821
前年度末現在高+エ-オ
※ 水道事業会計は繰越利益剰余金があり、純損失が出てもこれで賄われるため、累積欠損金は発生していない。そのため、累積欠損金比率は空欄となっている。
3
19,123
【下水道事業会計】
1 財務上の特徴
本市の下水道事業は、平成7年度以降純損失が続いており、累積欠損金が増加する傾向にある。その主な要因の一つは過去の過剰な建設投資による減価償却
費、及び企業債償還金の増加にある。特に費用に占める減価償却費の割合は3割を超え、支払利息や流域下水道負担金などの固定経費と合算すると、費用の7割
近くを占め、費用の抑制に大きな影響がある。このようなことから、建設投資の抑制により、減価償却費と企業債償還金の増加を緩和することが求められる。本
市の下水道の普及率は69%(平成18年度末現在)で、全国平均80%を大きく下回っているものの、使用戸数は増加傾向にあり、普及率は向上していくと考
えられる。しかしながら、有収汚水量は横ばいの状況であり、より一層の収益確保を図る必要がある。
2 経営課題と施策
経営課題
本市の下水道使用量は水道使用量と連動しており、水道の有収水
量の減少の影響を受けやすいことから、未接続世帯の解消を図り、
水洗便所設置済人口の増加を図る必要がある。
施策
有収汚水量の増加については、未接続世帯解消のため、未接続世帯
への接続依頼書の送付などを引き続き推進する。
本市の使用料算定方法は資金ベースであるが、有収水量増加の努力
をしてもなお資金不足が発生する場合は使用料の見直しを行う。→平成
21年度に使用料の見直しを予定。
維持管理コストの
節減合理化
流域下水道への切り替えに伴い流域下水道負担金が増加する一
方、本市単独で負担してきた維持管理コストが縮減されることが予
想されるため、流域下水道負担金の増加に見合った適正な維持管理
コストに縮減する必要がある。
老朽施設の増大に伴い維持管理費の中でも修繕費が増加している
が、適正な維持管理コストに縮減するため、処理場等の運転監視業務
の一括委託による経費縮減や、財務会計システムの更新による事務処
理の効率化などにより、維持管理経費増加を抑制する。
資本的収支不足額の
縮減
合併に伴いその地区の特性に応じた下水道整備をするため計画見
直しを行い、管渠新設費の縮減を図る。また、安定した事業運営を
継続していくための老朽施設の更新や、環境整備のための合流改善
事業が増加する傾向にあるので、単年度の支出の抑制に配慮しなが
ら、事業費の平準化を図っていく。また、建設事業債以外の新たな
財源を確保し、収支不足額を縮減する必要がある。
平成20年度までは現在の財政計画(平成18-20年度)を基準として
いるため、計画前年度(平成18年度)の建設改良費を上回っているが、
平成21年度以降は平成23年度から予定している処理場建設費を除
き、建設改良費の平準化を図り支出を抑制する。あわせて、資本的収支
不足額解消のため、資本費平準化債などの財源措置を活用する。
有収水量の増加
4
3 収支の見通し
平成18年度
下水道使用料 ア
その他営業収益 イ
収 受託工事代 益 その他
的 A 収益的収入
収 維持管理経費
支 減価償却費
利息
B 収益的支出
A-B 純利益(▲損失)
繰越利益剰余金又は
累積欠損金(▲) ウ
企業債 エ 資 その他
本 C 資本的収入
的 建設改良費
収 企業債償還金 オ
支 D 資本的支出
C-D 資本的収支不足額
補てん財源(※)
平成19年度
平成20年度
平成21年度
(単位 百万円)
平成23年度
平成22年度
3,157
1,887
17
1,741
6,802
2,851
2,185
1,848
6,884
▲ 82
▲ 6,402
3,161
1,931
28
1,726
6,846
2,909
2,229
1,773
6,911
▲ 65
▲ 6,467
3,253
1,963
28
1,752
6,996
3,004
2,264
1,645
6,913
83
▲ 6,384
3,469
1,887
28
1,675
7,059
2,999
2,268
1,561
6,828
231
▲ 6,153
3,500
1,878
28
1,667
7,073
3,044
2,307
1,451
6,802
271
▲ 5,882
3,532
1,889
28
1,678
7,127
3,088
2,352
1,388
6,828
299
▲ 5,583
1,549
1,195
2,744
2,220
2,555
4,775
▲ 2,031
2,031
2,523
1,095
3,618
2,671
3,213
5,884
▲ 2,266
2,266
2,949
1,124
4,073
2,923
3,813
6,736
▲ 2,663
2,663
2,534
853
3,387
2,328
3,643
5,971
▲ 2,584
2,584
1,456
890
2,346
2,367
2,653
5,020
▲ 2,674
2,674
1,471
983
2,454
2,630
2,653
5,283
▲ 2,829
2,829
※ 補てん財源:資本的収支の財源不足を補てんするための財源で、収益的支出に計上されているが実際に現金が出ていかない減価償却費などの損益勘定留保資金などがこれにあたる。
4 計画の指標
平成18年度
累積欠損金比率(%)
ウ/(ア+イ)
企業債現在高
前年度末現在高+エ-オ
平成19年度
平成20年度
平成21年度
(単位 百万円)
平成23年度
平成22年度
126.9
127.0
122.4
114.9
109.4
103.0
50,471
49,781
48,917
47,808
46,611
45,429
5
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