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第11回 静岡市屋外広告物審議会
平成26年度 第11回 静岡市屋外広告物審議会議事録 1 日 時 平成26年8月5日 (火) 13時30分~17時00分 2 場 所 静岡市役所静岡庁舎17階 171・172会議室 3 出席者 委員) 【屋外広告物審議会】 (○:会長) ○熱川裕、関本護、海野敏夫、小島茂、酒井康之、望月美幸、本原令子、 森田みか、松永敏秀、奈良間茂 (委員) 【景観審議会】 (○:会長) ○寒竹伸一、加藤隆弘、土屋和男、吉田ふみ子、亀山靖生、櫻井淳、 ナレス マハラジャン、青木愛晴、大石美紀、神部尚武、深澤章子 (事務局)小林建築総務課長、中川係長、石川主査、土屋主査、栁澤主任技師、増田技師 4 欠席者 1人 【景観審議会】 (委員)鶴田博靖 5 傍聴者 0人 6 議 題 (1)三保地区景観計画ガイドラインの策定について(報告) (2)静岡市まちかどコレクションについて(報告) (3)静岡市屋外広告物条例等一部改正の方針について ※ (1) (2)の報告事項については屋外広告物審議会及び景観審議会の合同開催 7 会議内容 (1) 三保地区景観計画ガイドラインの策定について(報告) 事務局 【三保地区景観計画ガイドラインの策定について説明】 事務局 説明のありました内容についてご意見、ご質問等はございますか。 寒竹会長 別紙資料 p1 で、道路幅員について三保街道は現在 14m、計画 20m とありますが、拡幅 するということでしょうか。 1 事務局 三保街道は将来的に 20m に拡幅する予定です。 寒竹会長 2の塚間羽衣線は、計画 20m とありますが、現在は何 m でしょうか。 事務局 2の塚間羽衣線、3の羽衣海岸線は新規路線ですので、それぞれ幅員 20m、12m で計画 を進めております。 寒竹会長 電柱が写真で見ると目立ちますが、地中化等の予定はありますか。 事務局 現道拡幅に合わせ、電線を共同溝に入れ、地中化する予定です。ただ、道路拡幅につい ては多くの地権者の方との協議も必要なため、簡単には進まないと聞いております。その ため、道路部では、まずは道路を横断している横断架空線の撤去について電線事業者等と 協議をし、取れるものから順次取っていく予定と聞いております。 詳細を申し上げますと、三保松原は、2016 年 2 月にユネスコに保全状況を報告する予定 となっております。それを受けまして、道路部では、2015 年 3 月までに富士山の眺望を阻 害している横断架空線 27 本について全て撤去をする予定です。また、その他の横断架空線 についても 2016 年 2 月までには撤去をする予定があり、電柱地中化についても、道路拡幅 に合わせ随時進めていく予定です。 ナレス委員 谷津山に電波塔が2本あり、富士山の眺望を阻害しているように感じますが、撤去の予 定等はないのですか。 事務局 谷津山の電波塔につきましては、市の管理ではなく、東海大学の所有物となっており、 今のところ撤去の予定等は聞いておりません。 望月委員 ガイドラインでは沿道の建築物・看板を対象としていますが、三保地区の景観デザイン を考えると、富士山との関係や景観が重要であると考えております。その富士山の眺望・ 景観を阻害するものの規制等は何か考えているのでしょうか。 事務局 2 今年度策定を予定しているガイドラインは、面的なものではなく対象 5 路線に面する建 物・屋外広告物について指針を定めるものになります。面的に広げていかなければならな い部分もありますが、まずは、多くの観光客が通行する三保街道を重点的に行いながら、 それに接続する塚間の渡しからの参道や、新しい都市計画道路の沿道景観の検討を本年度 は進めていきたいと思っております。 望月委員 ガイドラインの位置付けについて教えていただきたいのですが、指針に反する建築物等 への罰則はありますか。 事務局 ガイドラインはあくまでも景観形成の指針であり、お願いになりますので罰則は考えて おりません。また、景観形成というのは市からの一方的な指導だけでは出来るものではな いと考えております。そのため、時間はかかりますが、来年度以降はワークショップの形 で地元に入り込みながら、地元の皆様の発意で自主協定という形を取っていただき、その 協定を行政で認定するという形を取っていきたいと思っております。そのため、概ね 5 年 程度はワークショップなどの形で地元に入り込んで行き、地元のご理解をいただきたいと 思っております。ただし、5 年経っても地元にご理解をいただけず、自主協定の策定も難し いのであれば、行政側より景観法や屋外広告物条例に基づく規制や地区計画等の手法を考 えております。 奈良間委員 景観形成は、行政からの一方的な推進では成立しないものだと考えています。丁寧なプ ロセスを持って、地元の意見や意識が一致するような形を取っていただきたいと思います。 事務局 今年度も地元意見交換会は予定していますが、まずは地元の方々にガイドライン策定内 容を説明していくという形になります。来年度以降は、住民の皆様、地元の企業の方々と 具体的に話し合いをしながら、美しい三保の景観をどのような方向にもっていくのが良い のか話し合いをしながら約束事を決めて行きたいと思っております。 熱川会長 ガイドラインの中心は県道である三保街道になると思います。道路管理者は静岡市にな ってはおりますが、県との関係はどのようになっていますか。 3 事務局 政令市と県による地域協議会があり、その中で重要案件についてワーキンググループを 作っており、三保街道についてはこのワーキンググループに含まれております。三保街道 の整備については県でも会議を持っており、そこには静岡市も入っております。事業その ものは市が進めることになりますが、事業の進め方については県の道路関係者と協議しな がら進めております。 熱川会長 このガイドラインと、県と市の地域協議会はどのような関係になるのですか。 事務局 市の道路部局には、ガイドラインの策定及びその内容については昨年度から話を続けて おります。県と市の道路部局の間でも協議はあるのですが、こちらの協議は無電柱化に特 化しております。無電柱化は重要ですが、時間のかかることですので、道路部局と長いス パンで協議していかなければなりません。ガイドラインでは、アスファルトの舗装や歩道 の景観、沿道の樹木などについて規定していければと思っております。 ナレス委員 外国人、県外からの人にとって、三保松原の入り方がわかりにくいと思います。標識に ついても、道路を考える際に考慮していただきたいと思います。 事務局 観光案内版、道路標示については、観光シティ・プロモーション課で予算を取っており、 検討を進めているところです。案内表示については、例えば正しい表記は「三保松原」で すが、 「三保の松原」という看板があるなどの表示の違いや、分かりにくい、足りないとい うところもありますので、そうしたものの訂正や追加は本年度計画がございます。 看板の設置についても、ガイドラインを策定する話は観光シティ・プロモーション課に も話をしております。最近、観光シティ・プロモーション課から相談があったのは、折戸 を曲がった道路上に大きい看板がございまして、ここに貼りつけられた富士山と三保の松 原の写真が退色してきたので、設置し直したいという内容でした。この先に本物の富士山・ 三保松原があるのだから、その前に大きく写真を設置するというにはいかがなものか、と 話をさせていただき、やめてもらいました。市の関係部局でも、ガイドラインを意識して くれるようになりまして、何かあれば協議を持ちかけてくれるようになっており、ガイド ライン策定まで事前の協議を続けていきたいと思っております。 4 深澤委員 清水駅で三保松原への行き方を聞かれることがよくあります。JR とも相談して、看板や 案内板の設置を考えてもらいたいと思います。 事務局 貴重な意見として承らせていただきます。関係部局とも、共有させていただきます。 寒竹会長 三保松原で驚いたのは、富士山もさることながら伊豆半島がよく見えることです。天気 が悪く富士山が見えない日でも、手前の伊豆半島はよく見えると思いますので、こちらも 景観資源として認識し、活用していけるのではないですか。 事務局 確かに伊豆半島がよく見えますが、これまで景観資源としては活用されておりませんで した。ご意見を参考にさせていただきます。 酒井委員 先ほどの説明ですと、ガイドラインの策定は年度内に策定され、その他の地域住民の方 の協力が必要なものについて、その後、地元の自主的な協定などに委ねていきたいという ことだったと思います。例えば、平泉の中尊寺ではまちづくり協定があったと思いますが、 世界遺産登録と協定の検討時期の関係はわかりますか。 事務局 いつ正式な取り組みとなったかは分かりかねますが、平泉では世界遺産を目指していた 頃からまちづくりの取り組みがあったと聞いております。平泉のように、まち全体が観光 というところを目指していければ良いのですが、三保松原は逆転で登録されたこともあり、 その点ではこれから、ということで体制は立ち遅れております。今後、地元に入り込んで 理解を得ながら自主協定に持っていくため、この 5 年間くらいを勝負として検討を進めて いきたいと思っております。 青木委員 今後は地域や事業者との打合せにより、広告物や道路に関してモデルとなるものを作る 予定ですか。 5 事務局 まずは、ガイドラインの中でモデル的なものとして行政で示したいと思っております。 その上で、地元の方々にご意見をいただきながら、自主的な協定にしていただきたいと思 っております。 奈良間委員 景観形成には、現在あるものを規制していく方法と、新たに造り上げるふたつの方法が あると思います。規制は重点的な問題であろうかと思いますが、後者について市として、 景観を形成していく施策がありますか。 事務局 羽衣海岸線については、都市計画決定したものの、用地買収もまだの状況です。先日の ガイドライン策定懇話会の中でも、道路ができる前から景観の規制をかけておきたいとい うご意見もいただいております。しかし、市が道路沿線の土地を買い上げて修景するとい うのは現実的には難しいと考えています。市が現在持っている土地を利用できるような場 所、例えば都市計画課には、三保松原の駐車場周辺を羽衣公園として整備するという計画 がありますが、そうした中で景観への考慮はお願いしていきたいと思います。 関本委員 ガイドラインが策定され、うまく活用されれば、30 年から 50 年ほどできれいな街並みに なるのではないかと思いますが、道路沿道の線的な整備だけではなく、面的整備も検討し ていく必要はあると思います。また、海岸の防災と景観の関係はどのように考えているの でしょうか。現在は海岸にテトラポッドを設置していますが、景観上の問題も指摘されて おりますし、松林まで海岸の浸食が進む可能性もあると思います。 事務局 海岸線の保全については、県の河川課では、海に沈めた形のテトラポッドを設置して海 岸の減少を防ぐ方法を考えているということですが、それ以外に有効な対策は、今のとこ ろ県でも市でも考えられていないようです。また、松の保全も今後考えていく必要がある と思っています。 6 (2) 静岡市まちかどコレクションについて(報告) 事務局 【静岡市まちかどコレクションについて説明】 事務局 事務局より説明のありました内容についてご意見、ご質問等はありますか。 ナレス委員 人物が写っていた場合、市の方では責任は取りません、とありますがそういうものはど うなるのですか。 事務局 基本的には、肖像権や著作権を侵害する恐れがあるものは避けていただきたいのですが、 ここで用いる写真は、あくまでその景観を伝える手段であり、写真そのものを評価するも のとは異なりますので、大きな問題にはならないのではないかと思っております。 酒井委員 いいなと思った景観が既に登録されているかどうかを調べる方法はありますか。 事務局 旧静岡市、旧清水市で景観賞を実施しておりますがそちらで受賞されているものについ ては今回のコレクションの対象からは除外する予定です。応募用紙にも受賞作の一覧を載 せておりますが、市の HP でも旧静岡市分については写真で掲載しております。 そうは申しましても、恐らく気が付かずに応募してくる方もいらっしゃるとは思います。 ですので、あまり厳密には考えず、全く同じものについては除外しようと考えております。 小島委員 景観というのはただ個別の建物といったものだけではなく、同じ建物でも見方や、見る 場所によって非常に魅力的な景観になるなど、新たな発見があります。そういった魅力の 再発見もあるのではないでしょうか。 事務局 チラシにはこのように書かれておりますが、建物一つ一つというのではなく、昔の都市 景観賞でも宇津ノ谷の集落などの例もありますし、個別の物だけを選ぼうとは思っており ません。青葉シンボルロードでも、庁舎の 17 階から眺めた景観が良いでも応募していただ ければ構いません。皆様の感性で色々なものを応募していただきたいと思っております。 小島委員 例えば、静岡市のドーム型の議事堂と県の庁舎とコントラストで見ると非常に迫力があ 7 り、一つだけとは違う別の感動があります。 事務局 選考の際にも参考にさせていただきたいと思います。 加藤委員 この『まちかどコレクション』は今年度から始めるものでしょうか。 事務局 政令市、合併した新静岡市になりまして初めての事業になります。 また、今後の予定としては、隔年で実施していこうかと考えております。 加藤委員 登録数は決まっておらず、いいものがあれば登録するということでしょうか。 事務局 特に登録数は決めておりません。いいものがありましたら登録させていただき、今後の まちづくりにつなげていきたいと思っております。 加藤委員 所有者や設計者を表彰とありますが、登録された“まちかど”を応募した方の表彰はな いのでしょうか。 事務局 今年度初めてやる事業ですが、全く予算がない状態ですので賞品は用意できない状態で す。最初は表彰をさせていただくということからスタートしまして、行政だけでなく、民 間の力も借りながら、協賛、後援等をいただきながら少しずつ大きくしながら、市民が主 導していく方向にしたいと思っております。 亀山委員 このまちかどコレクションは、応募、審査、表彰、登録して終わりなのでしょうか。表 彰した作品をどこかで発表会や展示会にするようなことは考えていないのでしょうか。 8 事務局 審査、表彰して終わりではなく、パネル展等を開催することは考えられると思います。 ただフォトコンテストではないので、綺麗な写真を見ていただくというのではなく、市民 の方々から、こんな場所があるよというのを教えていただき、紹介させていただく形にな ります。新館 1 階のロビーや本館1階の市民ギャラリー等の活用によるパネル展も考えら れると思います。今年度は、表彰までで 3 月いっぱいかかりますが、その後の活用策とい たしまして各所でパネル展等の催しを考えたいと思っております。 深澤委員 “まちかど”とついていますが、市内の郊外の森などは対象として入るのでしょうか。 事務局 基本的には、身近な“まちかど”という事で考えておりますが、そうした郊外の応募も 出てくることは想定しておりますし、拒むつもりはございません。 本原委員 新聞・広報にも載せたということですが、この表彰の目的としては、なるべく多くの市 民が自分の街を見直す目を持つ機会になれば良いのだから、多くの人がこういう賞の存在 を知っているかが大切だと思います。多くの市民が、もっといいとこあるよ、私も知って いるよ、と手をあげることで、自分の街を見直す機会になるのでないかと思います。 そのためには、最初の応募と最後の表彰だけでなく、プロセスを見せることが次につな がっていくと思います。応募段階でも、こんな投稿があったというのが見られると、私は もっといいところを知っている、これなら私も応募してみよう、となると思います。募集、 表彰で終わらない募集段階のプロセスを外にみせることが出来る手法を考えていただきた いと思います。 事務局 我々も、そこまでは考えは至りませんでした。我々も最初は新聞・広報だけを考えてい たのですが、広報課からも話がございまして、若い女性にも PR するため、フリータウン女 性誌の『womo』に載せるところまでは予定がございます。お話にありました応募の状況を 公開出来ればという点も、ジャストタイムで出来るかは分かりませんが、検討したいと思 います。 ナレス委員 Facebook でしたら、 無料で作れますし若い人も多く見るのでいいのではないでしょうか。 9 事務局 静岡市でも Facebook のページを持っておりますので、そちらと通常の市の HP について も随時情報を載せていきたいと思っております。本原委員から貴重な意見もいただきまし たので、市のロビーなども活用してインターネットを見ない方々にアナログに発信してい くことも検討していきたいと思います。 小島委員 今回の表彰範囲からは外れておりますが、魅力的と反対な醜悪・アグリーなまちかどを 撤退することで景観が良くなるという面もあります。マイナス情報を集めて、改善してゼ ロに近づける、そしてもう一歩やれば魅力的になるという点を教えてあげて、市民のアク ションにつながれば、まちの魅力にプラスになる、という手法も考えられるのではないで しょうか。 事務局 今後の参考にさせていただきたいと思います。 今回は『まちかどコレクション』という名前を使用していますが、今後続けていくこと で、名前や応募内容についても変更していくことも考えておりますので、いきなりマイナ スのものという募集はかけられませんが、何らかの形で実現出来ればと思っております。 10 (3) 静岡市屋外広告物条例等一部改正の方針について 事務局 【静岡市屋外広告物条例等一部改正の方針について説明】 熱川委員 ただいま説明がありました屋外広告物条例等一部改正の方針についてご意見、ご質問が ございましたらお願いします。 海野委員 適用除外事項の1について、現実的に防災だから制限をなくし適用除外にするという考 え方だと思いますが、やはりサインとしてあるので景観を考え色彩などを含めた美観上の 配慮が必要だと思います。当然配慮されると思いますが、あまりにも派手なものはいかが なものかと考えます。 また、適用除外事項の5の不動産屋の管理と書いてあるものについては、現実的には宣 伝効果があるため、色彩等は多少配慮するべきだと思います。 事務局 防災目的の避難誘導等については、基本的には公が設置するものがほとんどですが、実 は中には自治会で作りたいとのお話も時々あります。また、先日避難所への案内広告を掲 出したいが、公が出すのではなく、スポンサーを募り表示したいとの相談もありました。 そのため、規制内容について今後検討させていただき、審議会で方針をお伝えできればと 思います。 森田委員 防災目的に関しては、ユニバーサルデザインの視点が重要になってくると思いますので、 景観という意味合いだけでなく、ガイドを決めておかないとせっかく設置しても役に立た ないというものになると思います。例えば、市の方では文字の書体や外国語の記載義務な どある程度防災上の決まりはあると思いますが、それに準じたものとするなど、なにかし らの視点で制限をかけた方がいいと思います。 事務局 ユニバーサルデザインという観点で作る必要はあると考えます。都市景観推進係ではユ ニバーサルデザインも所管しており、今現在次期ユニバーサルデザインの行動計画の策定 もおこなっています。そのため、そうした観点も含め考えていきたいと思います。 11 奈良間委員 ユニバーサルデザインや緊急避難についてですが、色等の統一化など、規定を設けてい かないと煩雑になってしまうと考えます。もう一点、スポンサーについてですが、これは 十分検討してほしいと思います。 現在、消火栓看板が認められていますが、消火栓看板はそもそも積雪があった際に消火 栓の場所を示すものであるため、特例で広告掲出を許可しているものです。しかし静岡市 の場合は積雪がないため、宣伝というかたちでまかり通っております。その為、避難誘導 にスポンサーが付き掲出するということにもなりかねないと思いますので、地域住民が作 りたいといっても、規制する基準を設けてないとますますエスカレートしてしまうと思い ます。 事務局 防災関係の看板を担当している部署があるため、そちらにも本当にその場所に必要な内 容のものか確認をすることを義務づけたいと思います。 本原委員 津波避難ビルは非常口と同様にピクトグラムが決まっているのでしょうか。津波避難ビ ルの標識は何種類かあり、色も緑や青などがあるようです。誰でも認知できるようになっ ているのだと思います。 設置場所についてですが、仙台市の隣の多賀城市に震災の1ヶ月後と3ヶ月後に行きま したが、その3ヶ月後に被害状況についてデータが出ておりました。多賀城市は高速道路 が走っている海沿いの町で、亡くなった方が100人程いる中、3分の1くらいがたまたま通行 していた方とのことでした。その際どういう場所に誘導が必要であるか、津波が起きたと き渋滞がおきる可能性がある場所であるなど、県外の方が通る場所では避難経路が重要と なると思います。また、関係課との調整と記載されていますが、道路の状況と人の誘導な どのことも考えていただきたいと思います。 事務局 先程申し上げましたが、防災対策課では表示場所・内容について考えております。近隣 に住んでいる市民であれば、どこに避難すればよいかわかっておりますが、そうでない観 光客やビジネスで来られた方について、どのような表示をして避難誘導をするのかという のは、課題になっている部分もあります。それを含め、また防災対策課と考えながら設置 場所、表示内容について検討させてもらおうと思います。 熱川委員 先程、海野委員から管理用広告の話がありましたがいかがでしょうか。 12 事務局 管理用広告について、大きさなどの規制は設けたいと思っております。規制内容に色を 含めるかどうかは、今後皆様の意見を頂いたうえでどこまで規制をするか決めたいと考え ています。 熱川委員 他に意見のある方はいますでしょうか。 酒井委員 防災目的の見直しの方針のところに、大きさ・設置場所・設置方法等の基準なしの適用 除外との記載があるがどういったことでしょうか。 事務局 大きさ、設置場所、設置方法については基準なしにしようかと考えています。しかし、 先程ご意見いただいたように、表示内容につきましては今後設置者と調整をさせていただ きたいと思っております。 酒井委員 その際、関係課からの副申が必要だと思うが、そちらの基準ありますか。 事務局 防災対策課の方も、公で設置するものについては、大きさや色の基準があると思います が、細かい表示の基準といったものは持っていないと思います。ただ、今後民間の方で、 設置したいという相談があった際、基準は必要になると思いますので、表示内容について は防災課と協議をしていきたいと考えております。我々も、大きさ・設置場所・設置方法 については適用除外にすると考えていましたが、本日頂いた皆様からのご意見をもとに再 度検討させていただきたいと思います。 関本委員 屋外広告物条例は、前提に防災も大切というのはありますが、景観への配慮も含むもの となっております。その際に静岡らしさ、例えば道路の正面に富士山があったとき、施設 案内が大きく表示されていればこの先の施設についてはわかりやすいものとなると思いま すが、その表示が富士山とかぶってしまうと静岡らしさを損なってしまう。そういうもの に対し、静岡市として、必要性を国なり県と皆で話し合い、静岡らしい景観を考慮してい ただきたいと思います。 設置期間が短い広告物の期間はどのように定めるのか伺いたいです。 13 事務局 日数で定めることとなると思います。他都市では、5日以内であるとか7日以内と定め ている都市があります。 関本委員 具体的に設置期間が短い広告物とはどういったものでしょうか。例えばスーパーマーケ ットが何日オープンといった内容の広告物がそれにあたりますか。 事務局 それもそうですが、イベント開催などの表示などもあります。すべてが対象外というこ とでもありませんが、短期的に実施するものであれば、大きさなども定め適用除外にしよ うと考えています。 熱川委員 資料1に駅伝の表示がありましたが、警察の指導がありますか。 松永委員 事前協議を義務付けるということも含め、いままでは事前協議もなしに勝手にやってい たのですか。 事務局 実は、今年初めてフルマラソンが実施されましたが、開催1ヶ月前ほどから電柱などに マラソンの実行委員と静岡警察署の連名で交通規制の看板が設置されたので我々は困りま した。また、今回のマラソンの看板については全く相談がなかったので、担当課の方には 次回からは事前協議をお願いしました。 しかし、公が実施するもので内容が交通規制の告知であれば禁止するのはよくないと考 えるため、我々としても適用除外にし、事前の協議というかたちにしたいと思います。 熱川委員 本来はどんなものでも掲出できないのでしょうか。 事務局 現状では掲出できません。 熱川委員 大道芸の広告はどうなっていますか。 14 事務局 大道芸も本来は禁止となっております。例えば建物のコンクリート壁に書かれた絵につ いても、商業目的であるものに限り屋外広告物であるとお考えの方が多いですが、商業目 的でなくても屋外広告物にあたることを伝えています。 松永委員 交通事故の際、目撃者の情報を集めるために掲出するものについても協議は必要でしょ うか。 事務局 必要とあればそれも事前協議をさせていただきたいと思います。 小島委員 禁止物件の追加で静岡銀行の本店の建物がありますが、先程ありました静岡らしさとし て誇れる建物だと思います。同時に建物に掲出される広告物については禁止物件に追加す ることにより、景観も保たれると思います。 ところが草薙で計画を進めている静岡銀行本部の高層ビルでは、背後の山が見えなくな ってしまい景観を悪化させています。同じ静岡銀行でも、時代の流れにより変わっている ことがわかります。特に高層ビルの場合、周囲の景観、町の景観について考えるべきだと 思います。 例えば京都の祇園のように古いものを守って、景観を保つという強い姿勢があれば景観 を意識した町並みになります。なにもないと、金銭的なものに左右されたりして、ちぐは ぐなものになってしまいかねません。先手を打って高層ビルに掲出する広告物についても 調和するような提案をしてもいいと思います。 パリの旧市街地も看板と建物がマッチしていますが、それはトータルで景観が魅力的に なっているものです。現在グローバルな波が来ているので大きな問題にもなりえると思い ます。 事務局 高層ビルについては、大規模建築物の届出で事前に色合いや植栽の計画を確認していま す。できれば、建物とセットバックしてくれるように指導はしますが、届出制度のため、100 パーセント指導に従わなければならないというものではありません。 また、再開発ビルであれば、基本的には同じ都市局にある市街地整備課が所管している 事業で、市街地整備課については景観条例・屋外広告物条例について把握しております。 そのため、草薙の件につきましても、静岡市の景観アドバイザーに入っていただき、住民 などの意見も取り入れながら計画を進めていきました。 15 望月委員 禁止物件の追加についてですが、いままでは橋・トンネル・ポスト等の想定しやすいも のが多かったと思います。今回建物という単体で指定をするのは唐突な感じを受けました がおそらく年々指定物件については増えていくことが想定されると思います。 そこで質問ですが、指定はだれがやるのか、今までのものと違い個人のものであったり して、難しい問題が出てくることが懸念されるため、指定のやり方をお聞かせ願いたいで す。また指定については、申請するのではなくて、行政が一方的に指定するのかを聞きた いと思います。自家用広告物については適用除外にするとされていますが、その適用除外 の範囲は、禁止からは除外とのことで、扱いとしては厳しくはしないのかを聞きたいと思 います。最後に今後予定している、禁止物件の数の推移について教えていただきたいと思 います。 事務局 一つ目に指定の方法についてですが、現在表示させていただいております6件につきま しては景観審議会で審議し平成23年に指定したものです。それ以外のものについて新たに 指定することは、現状は考えておりません。私たち職員のみの指定ではなく、景観審議会 で審査をして指定したものです。 二つ目に自家広告物の適用除外の範囲についてですが、現在定められている自家広告物 としての基準の範囲は認めていきたいと考えております。 最後に禁止物件の数の推移ですが、今後急に増えるようなことはありません。 奈良間委員 いつも行政との懇談会でも問題に上りますが、この屋外広告物条例はざる法で、規制は 作っているが取り締まるという面ではとても薄い内容となっております。 例えば、京都の調査では広告物のうち70パーセントは違法広告物というデータが出てお り、静岡市としても、届出をしていない違反広告物はかなりの数あります。 申請などは、すべて業者に委託されておりますが、実際広告主、オーナーの欲望や目標 が広告物に現れ、それを広告物業者が施工しています。そのため、悪質業者の公表制度に ついてはオーナーにもっと、違法であるとか、罰則であるとかを伝えないかぎり、指導を しても限界があると思います。県は登録制、点数制にして営業停止などをやっていますが、 所詮それはオーナーあっての作り手のため限界があり、オーナーに対しメスが入っていま せん。 もう一点管理者届ですが、行政からすれば広告物が倒壊し管理者が誰かとなった際、届 出があればその管理者の不届きとなります。現在その管理者届を出す業者や設計者が管理 者となると定められていますが、実際その業者は管理する立場にはありません。何年かに 一回はチェックリストをもとに点検をしていると思いますが、実際管理はしてないため、 管理者はあくまで管理できる立場の人が管理するべきだと思います。 確かに違法看板を作っている屋外広告物業界も厳しい目にさらされていますが、もう一 歩踏み込み、オーナーや広告主に対し、罰則や規制をしてメスを入れない限りいたちごっ 16 こになってしまいます。特に管理者については大きな問題ですが、景観を作っているのは 地域生活者や、看板の掲出者であると思うので、静岡市の屋外広告物条例については、も う一歩踏み込んだものを作ってほしいと思います。 事務局 一週間前に名古屋での景観形成推進協議会に参加してきましたが、その際遅れて参加さ れた京都市のお話を聞くことができました。前日の期限で撤去しないと行政代執行で広告 物を京都市が撤去するという物件があり、前日の4時に撤去との報告がありその手続きを 行っていて遅くなったとのことでした。そこまで行える自治体は今までなく、もし行政代 執行を行ったら全国初でした。京都の場合世界から観光客が集まる観光都市ということも あり、住んでいる方も自覚を持っている方が多いと思ますが、そういった都市でも行政代 執行という例はないというくらい、屋外広告物の指導は難しいものです。 奈良間委員の言うとおり、オーナーが看板を掲出したいと言ったとき、掲出ができない 場合であってもお断りする業者ばかりではなく、オーナーから頼まれたから、違反だけど 出してしまうという業者もおります。そのため、業者だけでなく建物のオーナーや、広告 主にももっと啓発活動が必要と考えます。今後は、屋外広告業者にも、オーナーに対して も公表制度を適用したいと考えています。違反指導に対し先進している京都市につきまし ても、段階を踏んで行ってきましたのでいきなりとはいきませんが本市におきましても今 後検討していきたいと思います。 熱川委員 他にご意見はございますか。他にご意見ご質問がないようですので本日の議事について は終了ということで、進行を事務局にお返しします。ありがとうございました。 17