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美しい森林づくりニュース〈NO.100〉
〔平成20年10月16日(木)〕 も “10~11月は「間伐推進強化期間」” り 美しい森林づくりニュース〈NO.100〉 ~ 伝えたい木の文化、残したい美しい森 ~ 発信元:林野庁 研究・保全課 森林環境保全班 企画調整係 山口 Tel:03-3502-8111(内線6216)03-3501-3845(直通)Fax:03-3502-2887 ご意見、ご質問は → https://www.voice.maff.go.jp/maff-interactive/people/ShowWebFormAction.do?FORM_NO=82 バックナンバーは → http://www.rinya.maff.go.jp/seisaku/utsukushiimoridukuri/news.html も り ◎「美しい森林づくりニュース」100号> - 宮林茂幸氏(美しい森林づくり全国推進会議事務局長)から寄せる言葉 - 小誌「美しい森林づくりニュース」が、平成19年2月19日の発 行から数えて、今号で100号を迎えることとなりました。これは、 ひとえに「美しい森林づくり推進国民運動」に関する情報提供など 各都道府県や関係団体などの皆様のご協力の賜であり、感謝申し上 げる次第です。 100号を記念して美しい森林づくり全国推進会議 宮林茂幸事務局長より、「美しい森林づくり推進国 民運動」について寄稿いただきましたのでご紹介し ます。 も り 次世代につなぐ美しい森林づくり推進国民運動 7月に明らかになった「サブプライム住宅ローン債券」をめぐるアメリカ 発の国際金融危機は、その後最大手のリーマン・ブラザーズの倒産をはじめ 世界金融危機へと進展しつつある。国際金融秩序を取り戻すために開催され たG7は、アメリカの50兆円、ドイツ11兆円、フランスの6兆円など金融機関 への公的資金投入を決定するものの極めて不安な状況にある。わが国におい ても日経平均株価が8000円を割るなど、秋から年末にかけて深刻な問題とな ってきた。福田内閣の突然の辞任を受けた麻生内閣は、総選挙よりも早急な 補正予算の決定と積極的な経済対策に踏み切るようだ。一方、国民生活に目 を向けると原油高に伴う総花的な物価高や介護保険の値上げなど、めまぐる しい国民負担の増加によって家計消費が冷え込み経済不況に追い討ちをかけ ている。 こうした人間界の渦巻くエゴイズムの中にあって、今年も北海道や日光戦 場ヶ原の鮮やかな紅葉が報道されている。急速な勢いで迫る地球温暖化や異 常気象などに影響されながらも、自然は私達に美しい姿を魅せてくれる。内 閣府がまとめた世論調査によると、「日本の美しさとは何か」というアンケ ート調査の結果(複数回答)、最も多かったのが「山や森などの自然」80.0 %、二番目に「伝統工芸などの匠の技」58.5%、「田園・里山などの景観」5 2.8%、「歌舞伎・祭りなどの伝統文化」50.8%と、「美しい森林」が圧倒し ている。日本人の「日本の美しさ」とは、新緑・花・深緑・紅葉・新雪など 四季折々に化粧を変えて楽しませてくれる森林のみならず、多様な資材をも たらし、生活に欠かせない美味しい水を潤し、洪水や土砂崩れなどの山地災 害から難を防ぎ、日常的なストレスを癒し、きれいな空気をつくり、二酸化 炭素を吸い込むなどの森林の機能が、古来より私達の生活文化と密接な関係 を保ってきたことも大きな要因といえるのではないか。この美しい森林は、 木の文化や水の文化を育み、そこには、日本特有のものづくり(技)やこと づくり(政)そしてひとづくり(伝)を形成し、発展させてきたことから国 民共通の財産であるといえる。 ところで、この美しい森林(約2500万ha)は、現在、極めて危ない状況に ある。特に、戦後に植林されてきた人工林(森林面積の約40%に当たる1000 万ha)は、現在、伐採する時期に達しているにもかかわらず、採算性の問題 から放置され、一寸した大雨で山崩れを起こしたり、風によって樹木が倒れ るなど極めて脆弱な状態にある。また、里山をはじめとする広葉樹林などに おいても、かつて薪や炭の原料として、あるいは農業林として伐る・植える ・育てる・伐るという循環によって、きめ細かく利用されてきたものが使わ れなくなっている。このまま放置が続くと、前述のような美しい森林は崩壊 し、私達の生活や文化形成にも大きな影響を及ぼすこととなろう。かくして 「みどり美しい国日本」は、「ぼろぼろの国」になってしまう恐れがある。 今、私達は先人から受け継いだ国民の共通財産である森林を国民参加によ って守り、美しい森林として次世代に繋げて行く責任がある。美しい森林づ くり全国推進会議は、そのような想いで、2007年6月にスタートし、国民・ NPO・企業・行政・団体・学など総参加による森林づくりが展開されている。 より多くの皆さんの積極的な参加を期待する次第です。 も り ◎『美しい森林づくり推進班』が新設されました 10月1日、林野庁森林整備部研究・保全課森林保全推進室内に、 美しい森林づくり推進班(担当課長補佐、美しい森林づくり企画係) が設置されました。 昨年度の組織定員要求において、美しい森林づくり推進国民運動 の展開に向けて、必要な人員を配置し国民運動の一層の展開を図る ことを目的として要望した結果、この度新設となったところです。 初代担当課長補佐には、同室緑化推進班担当課長補佐が転任し、 早速、「美しい森林づくり全国推進会議」の構成団体や関係者の元 へ足を運び、挨拶並びに引き続いての協力要請に奔走しています。 今後、全国組織や地方推進組織の活動の活性化や、国民運動の推 進に向け、必要な取組を担うこととしておりますので、よろしくお 願いします。 連絡先 代表:03-3502-8111(内線6217) ダイヤルイン:03-3502-8243 FAX:03-3502-2887 ○ 「木とふれあい、木に学び、木と生きる~木育のこれからを考える~」 - 平成20年度全国女性森林フォーラムが開催(北海道) - 10月3日(金)~4日(土)、都道府県の女性林業技術職員の全国組 織「豊かな森林づくりのための「レディースネットワーク・21」(以下、LN 21という。)」主催のフォーラムが、北海道登別市内で開催されました。 今年のフォーラムは、『木育のこれからを考える』をテーマに、 木育の発祥の地である北海道を中心に活躍されている講師を迎えて の意見交換や、全国各地での先進的な取組事例の紹介がありました。 ※木育(もくいく)とは 子どもをはじめとするすべての人々が、木を身近に使っていくことを通じて、人と、木や森と の関わりを主体的に考えられる豊かな心を育む取り組み。 意見交換では、進行役のLN21会員の濱田智子氏によるコーディ ネートにより、講師の煙山泰子氏(KEM工房主宰 木育ファミリー代表) が、木工デザイナーとして木との関わりや作品についての体験を、 同じく講師の西川栄明氏(アウトドアライター)が、各地での木づかい事 例等を紹介され、木育は楽しく学ぶべき等の意見が交わされました。 事例発表では、伊藤嘉彦氏 (北海道林業木材課主任) から北海道に おける木育の取組について、吉元美穂氏(NPO法人登別自然活動支援 組織モモンガくらぶ事務局長)から地域住民の自発的な組織よる木育活 動について、また、萩原祐作氏 (岐阜県立森林文化アカデミー講師) か らインタープリテーションの人材育成を通した木育の取組などが発 表されました。 また、4日には、木工クラフトや“森のようちえん”、草木染め が実施され、参加者が木に触れることにより、木や森と関わりなが ら人々は生活していることを再認識できる機会となりました。 参加者からは、木育の普及に努めることへの一考察としてとても 貴重なフォーラムであったとの声が聞かれました。 野崎会長による開催挨拶 講師の意見交換 木工クラフト体験 ○ 森におかしの出来る木の苗を植え、森の中でクッキー作り体験 - 「おかしの森」が長野県小海町に誕生 オープンイベントを開催!- 「おかしの森」推進協議会(特定非営利活動法人地球緑化センター、 小海町等) が主催する「おかしの森」が、長野県小海町にオープン します。10月18日(土)、19日(日)の2日間に、オープンイベント が予定されており、“森のものを使って遊ぼう!”“森の中にお菓 子がいっぱい!”をテーマに、おかしの出来る実のなる木の苗を植 えたり、クリスマスリースづくりやマイ箸・マイ 器づくり、森の中でのクッキー作りなどを体験で きます。また、おかしの森のイメージ画や小海高 校吹奏楽班による森のコンサート、星座観賞等も おかしの森のシンボルマーク 行われます。 参加は無料ですので、是非お出かけになってはいかがでしょうか。 このイベントは、「美しい森林づくり全国推進会議」も後援して います。 日時:10月18日(土) 13:00~16:00 星座観賞18:00~ 10月19日(日) 9:00~14:00 場所:長野県南佐久郡小海町神社林(八峰の湯近く旧キャンプ場) お問い合わせ先 :特定非営利活動法人地球緑化センター 03-3241-6450 http://www.n-gec.org/topics/2008/10/post-5.html 長野県小海町役場 0267-92-2525 も り http://www.koumi-town.jp/office/archives/hotnews/post-69.html ◎「国産材を使ってストップ地球温暖化 ~木づかい運動~」 - 政府インターネットテレビ(地球環境:21ch)に掲載 - 10月7日より、「木づか い運動」に関する番組が 掲載されています。 これは、9月26日(BS朝 日)の番組「峰竜太のナッ得 ニッポン」で放送された番 組で、国産材の良さや様 々な利用法について紹介 があり、「木づかい運動」 について考えます。 一度ご覧ください。 詳しくはこちらから → http://nettv.gov-online.go.jp/channel.html?c=21 ○ 只今、「緑の募金」2008年秋期キャンペーン中です 皆様のご理解とご協力をよろしくお願いします。 も り ※ 「美しい森林づくりニュース」のメールマガジンの配信を始めています。 登録はこちらから → http://www.rinya.maff.go.jp/seisaku/utsukushiimoridukuri/mail.html