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早島町防災マニュアル
みんなで支える家族の命 家族が協力して防災 防 災 目 次 地 震 1 風水害 7 火 災 10 自主防災 11 避 難 13 避難行動要支援者の安全 15 応急手当 16 非常時持出品チェックリスト 17 わが家の安全対策チェックリスト 18 早 島 町 早 島 町 H27 地震 早島町でも大きな被害が想定される 1 南海トラフ巨大地震 阪神・淡路大震災(平成7年)や東日本大震災(平成23年)などの巨大地震は、広 範囲に甚大な被害をもたらし、多くの人命や財産が失われました。 日本は世界有数の地震大国です。いつどこで大地震にあってもおかしくありません。 災害の少ないと言われている岡山県も例外ではありません。 その中でも、今最も発生が懸念されている地震が「南海トラフ巨大地震」です。 南海トラフ巨大地震の想定震源域 ■ 南海トラフ巨大地震とは 「南海トラフ」とは、静岡県の駿河湾∼四国高知沖∼ 宮崎県の日向灘付近まで伸びる深さ約4,000mの海底の 溝(トラフ)のことで、ユーラシアプレートとフィリ 早島町 東 海 ピン海プレートの境界線に位置します。 この南海トラフ付近を震源とする、東海地震や南海 東南海 地震などの大地震は、過去におよそ90∼150年の周期 で繰り返し発生しています。また2つ以上の地震が連 南 海 動して起こる可能性もあり、その場合、東日本大震災 と同等以上の巨大地震が発生する可能性もあります。 南海トラフ 日向灘 この、あらゆる可能性を考慮した最大クラスの巨大な 想定震源域 地震のことを「南海トラフ巨大地震」と呼んでいます。 ■ いつ発生してもおかしくない 東海地震については、前回の発生からすでに160年 が経過し、南海地震、東南海地震は前回の発生から約 南海地震 は、南海トラフで発生する地震の確率は今後30年以内 102年 1707年 で60%∼70%、50年以内では90%以上とされ、切迫 性が高まっているとして注意を呼びかけています。ま 宝永地震 (M8.6) 147年 1854年 安政南海地震(M8.4) た、次に起こる地震の規模を「マグニチュード8∼9ク ラス」と想定し、複数の地震が連動して同時に、また は数時間から数年の時間差で引き起こされる可能性を 指摘しています。実際に過去の地震においては、1854 年の安政地震では、東海・東南海地震発生の32時間後 では、2年後に昭和南海地震が発生しています。 1 地震 安政東海地震 (M8.4) 90年 92年 昭和東南海地震(M7.9) 1944年 1946年 160年 昭和南海地震(M8.0) 70年 68年 2014年 ⋮ に南海地震が発生しており、1944年の昭和東南海地震 東海地震 慶長地震 (M7.9) 1605年 70年が経過しています。国の地震調査委員会の報告で 東南海地震 南海トラフ巨大地震発生の可能性 ■ 南海トラフ巨大地震による被害想定 全国で死者32万人超 内閣府の被害想定では、南海トラフ巨大地震により、西日本中心に最大震度7の非常に強い揺れが発生しま す。さらに、東海から西日本の沿岸部では巨大な津波が押し寄せます。そうした揺れや津波による被害は、東 日本大震災と比較して建物全壊数で約19倍、死者数で約17倍にもなると想定されています。また、断水や停電、 電話の不通などのライフライン被害や道路、鉄道、空港などの交通施設の被害が超広域にわたって発生し、非 常に多くの避難者や帰宅困難者が発生すると試算されています。 □主な被害(国内) 死 者 32万3,000人 建物の全壊・焼失 238万6,000棟 避難者数 950万人 断 水(上水道) 3,440万人 停 電 2,710万軒 経済被害 220兆円 早島町ではどうなる? 岡山県は、南海トラフ巨大地震による県内の被害想定をとりまとめ、公表しています。その報告書によると、 岡山県でも、最大震度6強の強い揺れと津波により、大きな被害が発生すると想定されています。早島町にお いても同様に大きな被害が想定されています。 また水道や電力等のライフラインにも大きな被害が発生し、町内のライフラインの復旧には長いもので1週 間以上要することが想定されています。 □主な被害(県内・町内) 岡 山 県 建物の全壊・焼失 うち早島町 30,974棟 71棟 死 者 3,111人 1人 負傷者 11,745人 43人 避難者 342,177人 722人 ※建物の全壊・焼失、避難者は冬18時、死者・負傷者は冬深夜に発災した場合の想定 □ライフライン被害(町内) 直 後 1日後 1週間後 1ヶ月後 上水道断水率 57.0% 30.4% 16.4% 0% 下水道断水率 100% 100% 100% 0% 停 電 率 100% 1.1% 0% 0% 固定電話不通率 77.9% 1.9% 1.0% 0% ※上水道を優先復旧するため、下水道の復旧が遅れる想定となっている 地震 2 知っておこう 「震度」について 震度 0 震度 1 震度 人体には無感。地震計にしか感 じない。 敏感な人や静止している人が感 じる。 障子や戸がわずかに揺れる。 2 震度 震度 5 弱 震度 5 強 震度 6弱 家具や木々が揺れる。 3 震度 「震度問題検討会」の最終報告平成7年11月による。 震度 6強 花びんなどが倒れる。 4 震度 7 食器類や書類が落ち家具が移動 し、窓ガラスが割れることがあ る。 テレビが台から落ち、重い家具 や自動販売機が倒れることがあ る。 かなりの建物で壁のタイルや窓 ガラスが破損、落下する。 立っていることができず、はわ ないと動くことができない。 耐震性の高い建物でも、傾いたり、 大きく破損するものがある。 □ 南海トラフ巨大地震による震度分布図 南海トラフ巨大地震が発生した場合、早島町では主に南部の低地で最大震度6弱、北部の丘陵地などで震度5 強が想定されています。 岡山県危機管理課作成 3 1 地震 知っておこう 「液状化」について 液状化とは、地震の揺れによって地盤が一時的に液体 のようになってしまう現象です。液状化が起こると、道 路や水道管などの破損や、建物が傾くなどの被害の発生 が想定されます。 写真提供:首都大学東京 土質研究室 □ 南海トラフ巨大地震による液状化危険度分布図 南海トラフ巨大地震が発生した場合、主に町南部の干拓地で液状化危険度が高くなっており、一部地域では液 状化危険度は極めて高いとされています。 岡山県危機管理課作成 □県内の主な津波高と到達時間 ■ 津波について 南海トラフ巨大地震による津波は、地 震発生から約2時間後には岡山県にも到 最大津波高(m) 影響開始時間(分) 達すると想定されており、津波高は最大 岡山市 2.6 170 で3.4mとされています。そのため、沿岸 倉敷市 3.2 147 玉野市 2.9 138 なるケースでも津波浸水区域には入って 笠岡市 3.4 202 いません。 備前市 3.0 116 市町では、浸水被害の発生が想定されて いますが、早島町は、津波被害が最大と ※影響開始時間は地震直後から+20㎝の水位変動が起きるまでの時間をいう 地震 4 2 わが家の安全対策 ①屋外の注意 屋 根 不安定な屋根のアンテ ナ、太陽熱温水器等の 固定補強をする。 ベランダ 鉢植え、物干し竿な どベランダの落下物 の整理、ベランダの 補強に心掛ける。 窓ガラス 飛散防止フィルムや 粘着テープを貼る。 ブロック塀・門柱 燃 料 土中にしっかりと基礎が施工し てないもの、鉄筋が正しく入っ ていないもの、ブロックにひび 割れがあるものは修理をする。 わが家の安全対策 ストーブの付近に燃えや すいものがないか確認。 プロパンガスや灯油 貯蔵タンクが地震時 に転倒しないようク サリで固定する。 ②屋内での注意 電気やシャンデリア は、落下すると破片が 飛び散って危険。 家具の転倒は、下敷に なる恐れが。近寄らず すばやく離れる。 棚からの落下物に足を とられないように注意。 テーブルの上の食器や 花びんに注意。 震動やゆがみで窓ガラ スが割れる恐れが。 棚からの落下物でケガ をする恐れが。 揺れがおさまってから あわてず消火。初期の うちなら大丈夫。 テーブルの下にもぐる などして、落下物や転 倒物から身を守る。 1 5 地震 食器やガラスの破片で ケガをしないよう、ス リッパなどをはく。 割れ物が散乱していな いかよく見て行動。 ■ 家具の転倒防止 タ ン ス 本 棚 ひ も L型金具 ピ ア ノ 冷 蔵 庫 食 器 棚 転倒防止具 ロープ L型金具 平型金具 転倒防止具 ナイロンロープ 留め金具 L型金具 透明フィルム ■ 室内の落下物防止 テ レ ビ 照明器具 平型金具 L型金具 額 ネジ型金具 テープ ネジ型金具 鎖か丈夫なヒモ インテリア 鎖 L型金具 3 地震対策10ヶ条 1 家具の固定 ケガをしたら火の始末や避難が 遅れてしまいます。家具の転倒 や落下物には充分な対策を。 2 火元の確認 3 戸を開けて出口の確保 4 火が出たら落ちついて消火 5 避難の前に確認 揺れがおさまったら落ちついて 行動。火元付近には燃えやすい ものを置かない習慣を。 震動でドアが開かなくなること も。戸を開けて避難口の確保を。 万が一出火しても天井に燃え移 る前なら大丈夫。あわてず消火 を。 火災を防ぐため、ガスの元栓を 閉め電気のブレーカーを落とす こと。あわてず冷静な行動を。 6 狭い路地やブロック塀に は近づかない ブロック塀や自動販売機は転倒 の恐れが。すばやく避難を。 7 協力し合って応急救護 8 がけ崩れに注意 9 避難は徒歩で 10 正しい情報を聞く 地域ぐるみで協力し合って応急 救護の体制を。 居住地の自然環境を把握して2 次災害防止の心掛けを。 マイカーでの避難は危険なうえ 緊急出動の障害に。ルールを守 る心のゆとりを。 事実はひとつ。間違った情報に まどわされず的確な行動を。 地震 6 風水害 「晴れの国おかやま」のほぼ中心に位置する早島町は、降雪も少なく穏やかな瀬戸内海気候帯に属して おり、台風などの風水害による被害も比較的少ない地域です。 しかし、近年は予想を超える大きな台風やゲリラ豪雨(局地的な大雨)が日本各地で発生しているため、 別添の「防災マップ」もよく確認して注意しましょう。 1 「風の強さと吹き方」 2 「雨の強さと降り方」 平均風速(m/秒) 想定される被害 1時間雨量(㎜) 想定される被害 10以上15未満 風に向かって歩きにくい。傘が させない。 10以上20未満 ザーザーと降る。雨の音で話し 声がよく聞こえない。 15以上20未満 風に向かって歩けない。高速道 路で運転が困難。 20以上30未満 どしゃ降り。傘をさしていても ぬれる。側溝があふれる。 20以上25未満 物につかまらないと立っていら れない。看板が落下、飛散。 30以上50未満 バケツをひっくり返したような 雨。がけ崩れが起こりやすい。 25以上30未満 立っていられない。車の運転は 危険。ブロック塀が壊れる。 50以上80未満 滝のように降る。地下に水が流 れ込む。 30以上 樹木や電柱が倒れる。木造住宅 が倒壊するおそれがある。 80以上 息苦しくなるような圧迫感。大 規模な災害発生のおそれ。 (気象庁による) 3 防災気象情報 大雨などのときに気象庁が発表する注意 報や警報などの気象情報は、住民に注意を 呼びかけ、災害による被害を最小限に食い (気象庁による) 主な防災気象情報 種 類 注意報 大雨、洪水、強風、雷、濃霧、 乾燥など 災害の恐れがあるとき 警 報 大雨(浸水害) 、大雨(土 砂災害) 、洪水、暴風など 重大な災害の恐れがあ るとき 台風情報 台風が発生したとき 土砂災害警戒情報 土砂災害の危険度が非 常に高まったとき 記録的短時間大雨情報 数年に一度しかないよう な大雨を観測したとき 止めることを目的としています。 それぞれの情報の種類と、それがどのよ うな状態を意味しているのかを知っておく 発表の時期 情 報 ことが、適切な判断につながります。 数十年に一度の大災害のおそれ □特別警報 従来の警報基準を大幅に上回るような集中豪雨や台 特別警報に相当する過去の災害例 平成24年 九州北部豪雨(大雨) 死者行方不明者32人 風などにより、重大な災害が起こるおそれのあるとき に、気象庁が発表します。 平成23年 台風12号(大雨) 死者行方不明者98人 特別警報を見聞きしたときは、周囲の状況を冷静に 判断し、安全な場所に避難するなど、ただちに命を守 る行動をとってください。 7 1 風水害 昭和34年 伊勢湾台風 (大雨・暴風・高潮等) 死者行方不明者 5,000人以上 4 風水害対策4ヶ条 1 2 3 4 ラジオ、電池の備えを! 正しい情報による避難 歩いての避難 川には近づかない 停電でテレビやラジオか ら情報が得られなくなる ということのないよう に、携帯ラジオ、電池の 備えをしましょう。携帯 電話やスマートフォンで も情報が得られます。予 備のバッテリーを備えて おきましょう。 避難の際、情報は大変重 要なものです。ラジオ、 テレビ、役場などからの 正しい情報を基に落ち 着いて避難しましょう。 車での避難には、水に 流されたり、浸水(水 がつかること)した車 から脱出できなかった りといったさまざまな 危険があります。原則 として歩いて避難をし ましょう。 風水害の危険のある場 合、不用意に川や水路に 近づくことや田畑の見回 りを行うことは大変危険 です。また、川の上流で 雨が降ると急激に増水す ることもありますので、 早く川や水路から離れる ことが重要です。 5 注意 真っ黒い積乱雲が近付いてきたり雷鳴が聞こ えてきたら、ゲリラ豪雨(局地的な大雨)の 危険があります。ただちに安全な場所に避難 してください。 土砂災害には、主としてがけくずれ、地すべ り、土石流があります。大雨によって山やが けの地盤がやわらかくなったり、川の水が急 に増水したときは危険です。 ① ゲリラ豪雨 ②土砂災害 川や水路の急激な増水 がけ崩れの前ぶれ ・がけからの水がにごる ・がけにひびわれが入る ・小石がパラパラと落ちて くる 地すべりの前ぶれ ・地面にひび割れができる 浸水した場所に注意 ・沢や井戸の水がにごる ・斜面から水がふき出す 土石流の前ぶれ ・山鳴りがする ・雨が降りつづいているのに 川の水位が下がる ・川の流れがにごったり流木 具体的な被害をイメージして回避しよう! がまざり始める 風水害 8 6 わが家の安全対策 煙突の支持補強や 屋根のトタンに破 損箇所がないかチ ェック。 テレビアンテナに 支線を張るなど補 強する。 雨どいに土や落ち 葉が詰まって、排 水が悪くなってい ないか。 電線がたるんで いたり、木の枝 が触れていない か注意。 床上浸水に備え、 家財道具を2階な どに移動する。 庭木の枝が折れか かっていたり、倒 れる心配はない か。 物干し竿、植木鉢 などが飛ばされな いよう屋内に入れ る。 家のまわりに飛ば されたり、破損す るものがあれば、 固定したり屋内に 入れる。 納屋や物置小屋に、 ガソリンや農薬な ど、流 出の 危険は ないか。 外出はひかえ、家族揃って 気象情報に注意する。 水の貯めおきや食品のス トックなどの用意をする。 緊急避難に備えて非常時 持出品の点検。 停電に備えて、電池の予備 の補充や携帯ラジオ、懐中 電灯の準備。 雨戸のない窓には 板などを打ちつ け、飛来物による 破壊から守る。 近所と協力して排水 溝の整備をしてお く。 ブロック塀などにひ び割れがはいってい ないか注意。 近所の危険箇所も確認しておきましょう! 9 ①近くにがけがある ③かわらなどがずれて、飛ばされそうになっ ていないか ②山の斜面に家がある ④看板など、ぐらぐらしているものはないか 風水害 火災 住宅火災の原因は、不注意によるものがほとんどです。普段から火災の予防を心がけましょう。 1 火災対策8ヶ条 1 2 3 4 ストーブの周辺は すっきりと 揚物のときは その場を離れない 寝たばこ、 ポイ捨て厳禁 放火させない 環境づくり 特にカーテン、洗濯物に は要注意。石油ストーブ の給油、移動は必ず火を 消してから。 電話や来客の応対は、必 ず火を消してから。そば に燃えやすいものを置か ない心掛けも大切。 寝たばこは、しない、さ せない習慣を。火のつい たたばこの放置やポイ捨 ても厳禁。 家のまわりに燃えやすい ものを置かない。物置、 車庫などのカギはしっか りと。 5 6 7 仏壇などの ろうそく マッチやライターの 放置に注意 風呂の空だきをし ない コンセントに こまめな気遣い 長い間つけっぱなしにし たり、近くに燃えやすい ものがあると危険。 子どもが遊んだりして危 険です。日頃から片づけ る習慣と、子どもへのし つけをしっかりと。 点火のときは浴そうの水 量を確かめて。点火、消 火は目で確認。 たこ足配線、コンセント まわりのホコリに注意。 使わない時は、こまめに 抜く。 8 2 注意 ●「火事だ∼」の声を聞いたらすぐ 119 番通報。誰かが通報しているだろうと考えず、重複しても良いの でまずはダイヤルを。 ● 天井に燃え移ったらもう手に負えない。消火の深追いをしないで、いさぎよくあきらめて避難する。 ● 煙の中を逃げるときはできるだけ姿勢を低くして。ぬれタオルで口をおおうなどして煙をさける。 ぬらしたタオルなどで顔や体をおおう。炎の中は一気に走りぬける。 ● ふすまや障子戸はけり倒し、低い位置で消火。 ● カーテンをひきずりおろし、天井へ移らないようにする。 ついていますか? 住宅用火災警報器 消防法で、すべての住宅に火災警報器の設置が義務付けられていま す。住宅火災による死者の約7割は「逃げ遅れ」によるものです。住 宅用火災警報機は、住宅火災による熱や煙を自動的に感知し、警報音 などで知らせてくれます。設置場所は条例で定められており、早島町 では、 「寝室」と寝室が2階にある場合は「階段の上部」にも必要です。 火災 10 自主防災 現代人の生活は、隣近所との関係が希薄であるといわれています。 災害が発生したとき、それを防いだり被害を最小限に食い止めるためには、地域の人々 の協力が大切です。 住んでいる地域全体が守られて、はじめて自分や家族が安全になれるのです。 安心できるまちをつくるために、日頃からコミュニティを大切にし、連帯感を深めて いく努力が必要です。 1 大きな災害が発生したときの状況 道路が不通になり、消防車 や救急車などの緊急車の通 行が困難になります。 電 話・ 水 道・ 電 気 が 止 まり、ふだん通りの日 常生活が困難になりま す。 同時に多数の場所で被害 が出て、防災機関の活動 が分散します。 2 自主防災組織の活動に参加しよう! 自主防災組織とは、地域住民が連携して防災活動を行う組織のこと をいいます。町では、各自治会・町内会単位で自主防災組織の設置を 進めており、すでに多くの自主防災組織が活動しています。 災害時には、 のように困っていても公的な支援が期待できないこ とが考えられます。 「自分たちの地域は自分たちで守る」という心構 えで積極的に自主防災組織の活動に参加し、災害に強いまちづくりを 進めていきましょう。 3 地区の防災計画をつくろう! 効率よく防災活動を行って、自分の家族や近所の人たちの生命や財 産を守れるように、あらかじめ防災計画をつくっておきましょう。作 成に当たっては、自主防災組織の平常時と災害時の活動なども盛り込 みます。内容は町の地域防災計画と密接な関係がありますので防災関 係機関と協議し、指導を受けながら決めることが大切です。また、一 人暮らしのお年寄りや体の不自由な方をいざというときどのようにし て守るか、家庭で用意できない比較的大きな防災資機材のうち何をそ ろえどこへ格納するかなど、より具体的な事柄も検討しておくことが 望まれます。 11 自主防災 4 自主防災組織の平常時と災害時の活動 自主防災組織の活動例です。ふだんからの話し合いや防災訓練を通じて、それぞれの 班の平常時と災害時の活動内容を把握し協力しましょう。 情 報 班 消 火 班 救出救護班 避難誘導班 給食・給水班 平常時 災害時 情報を住民に伝える訓練を実施し回覧やチ ラシ等で防災の啓発活動を行います。 町や消防機関からの情報を伝え、地域の災 害状況や避難状況を町へ報告します。 消火器具の点検や効果的な消火技術の習熟 を行い、住民へ取扱方法を指導します。 周辺住民の協力を求めて初期消火を行い、 火災の拡大を防ぎます。 救出用資機材の使用法、負傷者の搬送法、 応急手当法の習得訓練を行い、医療施設や 救護所の位置を確認しておきます。 資機材を用いて救出作業を行うとともに、 負傷者の応急手当をし、医療施設や救護所 に搬送します。 複数の避難経路・避難場所を把握しておき、 誘導訓練を行います。地域内の危険箇所を 把握しておくことも必要です。 組織として安全な行動がとれるよう、避難 場所まで住民を誘導します。 物資の備蓄・管理を行うとともに炊き出し、 ろ水器を使った飲料水をつくる訓練などを 行います。 炊き出し、飲料水を確保するほか食料品や 救援物資の受入れ、配給を行います。 水 自主防災 12 避難 災害が発生または発生するおそれがあり、家屋内にとどまることが危険な状態になっ たときには、落ち着いてすばやく避難する必要があります。 避難が必要な場合には、町から緊急度に応じて次の3種類の情報が発令されますので、 各情報に応じた避難行動をとってください。 大 緊 急 度 発令時の状況 避難準備情報 避難勧告 避難指示 ・災害による人的被害 の発生するおそれが ある状況 ・災害による人的被害 の発生する危険が明 らかに高まっている 状況 ・災害の前兆現象が発 生 す る な ど、 人 的 被 害の発生する危険が 非常に高まり切迫し た状況 ・避難に時間を要する 者に避難開始を促す 段階 ・高齢者や幼児など避 難に時間を要する方 は避難を開始 とるべき行動 ・ 上 記 以 外 の 方 は、 持 出品の準備や家族と の連絡など避難準備 ・危険地域の全住民に 避難開始を促す段階 ・ただちに避難が必要 な段階 ・速やかに避難場所等 へ避難を開始 ・ただちに避難場所等 へ避難を開始 ・できるだけ近隣住民 へ 声 か け し、 集 団 で 避難 ・避難のいとまがない 場合は命を守る最低 限の行動を実施 ●避難に関する情報はさまざまなメディアを通じてお知らせします テレビ ラジオ 携帯電話 避難時の注意 ■ 足元に注意を払う 道路などに水がかぶっているとき、そういったところを歩く時には、マンホ ールふたが開いてしまっていたり、水路などの危険が潜んでいる可能性があ るので、長い棒をつえ代わりにして、水面下の安全を確認しながら歩きます。 ■ 避難するのに時間的余裕がなくなったら 急な大雨や、避難するタイミングを逃して、時間的に余裕がない場合は、自 宅や隣接建物の2階等に避難することも考えられます。 13 避 難 インターネット 1 家族との連絡方法を決めておきましょう 災害時に最も心配なことは、家族の安否です。電話が通じないことを想定し、家族の 安否を確認するためのルールを決めておきましょう。 家族の集合場所を決めておきましょう 家族と連絡が取れず、自宅からも避難しなければならないときを想定し、家族の集合場所を複数決 めておきましょう。近隣の避難場所や地区の緊急退避所などがよいでしょう。 役立つ!災害時の連絡方法を知っておきましょう 171 ●NTT災害用伝言ダイヤル ●災害用伝言板「Web171」 大きな災害時に電話がつながりにくくなっ たときに利用できる声の伝言板です。 インターネットに接続できるパソコン、スマートフォン、 携帯電話などから、伝言メモの登録・閲覧ができます。 登 録 方 法 伝言の録音方法 にダイヤルする KWWSVZZZZHEMS にアクセス ▼ガイダンスが流れます。 録音する場合は 暗証番号を利用する 録音は「3」 ▼ガイダンスが流れます。 ( 被災地の電話番号を市外局番からダイヤルしてください。 ※被災地内の方も、市外局番が必要です。 閲 覧 方 法 にダイヤルする ▼ガイダンスが流れます。 再生する場合は 暗証番号を利用する 再生は「4」 ▼ガイダンスが流れます。 ( ) - 画面の指示に従って、文字による 伝言を登録してください。 伝言の再生方法 ) 「被災地の電話番号を市外局番から入力してください。」 - ) キーとなる電話番号を入力 ( KWWSVZZZZHEMS にアクセス キーとなる電話番号を入力 ( ) - 「被災地の電話番号を市外局番から入力してください。」 - 被災地の電話番号を市外局番からダイヤルしてください。 ※被災地内の方も、市外局番が必要です。 画面の指示に従って、閲覧、文字に よる伝言の追加登録をしてください。 2 防災マップの使い方 災害時にパニックに陥らないためには、日頃から地域の災害特性や避難場所等を知っ ておくことが大切です。別添の「防災マップ」を確認しておきましょう。 ①防災マップの見方を学びましょう 洪水 土砂災害 防災関係施設 洪水時の浸水深さを色で示しています。 土砂災害の危険がある箇所および警戒(避難) すべき範囲を示しています。 指定避難場所や地区の緊急退避所、消火 栓の位置など、災害時に役立つ施設を示 しています。 ②家の周辺を確認しましょう ●家の場所に印をつける ●周辺にどんな危険があるかチェック ●周辺の避難場所などをチェック ③実際に歩いて避難してみよう 実際に避難所まで歩いてみて、危険箇 所や避難経路を確認してみましょう。 避 難 14 避難行動要支援者の安全 高齢者・障がい者・傷病者・妊産婦・乳幼児など災害時に正確な行動をとりにくい人 たちを災害から守るためにみなさんで協力できるようにしましょう。 ※法律改正により「災害時要援護者」から「避難行動要支援者」へ名前が変りました。 1. 高齢者・寝たきりの方のために 日頃の備え 日頃の備え ●室内はできるだけ広くし、家具、棚の上に重い物、 角のある物は置かない。 ●室内の安全スペースの確保 と家具等の転倒防止対策を 十分にする。 災害時には ●あわてて外に飛びださない。 ●本震がおさまっても余震に備えて、家の中の安全 な場所に移動する。 支援者へ ●緊急の時は、おぶって安 全な場所まで避難する。 ●複数の介助者で対応する。 ●不安を取り除くよう声を かける。 2. 耳が不自由な方のために 災害時には ●無理な行動をとることを避 けながら、頭部を座布団や 手で守る。 ●車 イ ス は 安 全 な 場 所 に 止 め、介助者の協力を求める。 支援者へ ●階段では、2 人以上が必要。上りは前向き、下り は後ろ向きにして移動する。 ●介助者が 1 人の場合、おんぶひもなどを用意し おぶって避難する。 5. 知的障がいのある方のために 日頃の備え 日頃の備え ●日常から筆記用具を携帯しておく。 ●メモなどで、正確な情報を周囲の人に聞く。 ●災害時の行動を日頃から繰り返し話して聞かせ、 ブロック塀や自動販売機など、外での危険な場所 も教えておく。 支援者へ 災害時には ●話すときは、口をハッキリと開け、相手にわかり やすいようにする。 ●手話、筆談、身振りなどの方法で正確な情報を伝 える。 ●家族の人と行動する。できない場合は、近所の人 に助けを求める。 3. 目の不自由な方のために 6. 傷病のある方のために 災害時には 支援者へ ●あわてないように優 しい声で指示を出す か、手をとって安全 な行動を促す。 日頃の備え 日頃の備え ●白杖は必ず手の届く所に置いておく。 ●家具等の配置の変更は本人に必ず伝える。 ●通院が不可能になった場合に備え、主治医のアド バイスを受けておく。 ●常用薬や特殊な治療食の蓄えについて、かかりつ けの医療機関に相談する。 災害時には ●災害発生時には笛などを吹き、居場所を知らせる。 ●まわりの人に安全な場所までの誘導を依頼する。 支援者へ ●災害時には、声をかけ情報 を伝える。 ●誘導する場合は、杖を持っ た方の手には触れず、ひじ のあたりを軽く持ってもら い半歩前をゆっくり歩く。 15 4. 肢体不自由な方のために 避難行動要支援者の安全 災害時には ●かかりつけの医療機関の状況を確認する。 ●帰宅できない状態でさしせまった治療の必要があ る場合は、最寄りの医療機関か防災関係機関に相 談する。 支援者へ ●かかりつけの医療機関をはじ め、病院や救護所などの情報 収集の手助けをする。 応急手当 災害時は、公的機関や病院の救護活動も思うように進まない事が考えられます。そん な時、適切な応急手当ができるかどうかが、命を救うカギとなります。 人が倒れていたときの対処法 AEDが到着したら ①電源を入れる ②電極パッドを胸に貼る 体が汗や水でぬれていたら、タ オルでふきます。 ③電気ショックの必要性をAEDが 判断 心電図解析中は、だれもケガ人 や病人にふれないようにします。 ④ショックボタンを押す だれもケガ人や病人にふれてい ないことを確認したら、点滅し ているショックボタンを押します。 ⑤以後は、AEDの音声メッセージ にしたがい、胸骨圧迫を継続する。 ①意識の有無を確認する。 ②身体を揺すらず 耳もとで呼びかける。 ③救急車を呼び、AED (自動体外式除細動器) をもってきてもらう。 ●意識があり呼吸や脈があれば 横向きに寝かせて安静に。 ●意識がないときは、呼吸と循 環のサインの有無を調べ、呼 吸をしていなければ人工呼吸 を、循環のサインがないとき は心臓マッサージを行う。 呼吸・循環のサインを調べる ①あごを持ち上げて頭を後ろに そらす。 ↓ ②ほほを口・鼻に近づけて息の 有無を。 ↓ ※心肺蘇生法(人工呼吸・胸骨圧迫)と AEDの手順は、救急隊に引きつぐか、何 らかの応答や目的のある仕草(例えば、 いやがるなどの体動)が出現したり、ふ だんどおりの息が出現するまで続けま す。 その他の手当 人工呼吸 ①親指と人差し指で、鼻をつま み鼻の孔をふさぎます。 ②大きく口を開けて、静かに 1回1秒かけて息を吹き込 みます。 ③いったん口をはなし、もう 一回息を吹き込みます。 ※口対口の人工呼吸がためらわれ たり、感染予防処置(人工呼吸用 マウスピース等)ができないとき は、胸骨圧迫を行うだけでも救命 効果があります。 骨折 ●むくみがくるので、局所の 圧迫物を取り除く。 ●局所の安定を保つために副 木 を 当 て る。 副 木 は、 板、 靴 べ ら、 杖、 傘 な ど、 あ り あわせのものを利用する。 ●固定したら、骨折部を低く しないようにし、安静にし て救護を待つ。 やけど 心臓マッサージ ①胸のまんなか に 手 を 重 ね、 垂直に体重をかけ、胸骨が 4㎝∼5㎝下方に圧迫され るように1分間100回の早 さで圧迫します。 (肘はまげ ない) ②30回圧迫後、人工呼吸を2 回行います。この操作を一 定間隔でくり返します。 ※これらの応急手当は、一人で学 ぶことはできません。消防署など で行っている救急救命講習に参加 して、実際に体験してみましょう。 ●やけどの部分を早く十分に 冷やす。 ●衣服は無理に脱がさず、上 から水で流して冷やしなが ら、 は さ み で 切 り 開 き、 さ らに冷やし続ける。 ●水ぶくれは破らないように 気をつけ、薬などはいっさ い塗らない。 ← キズ(止血) ●傷口をおさえ圧迫止血をする。 ●傷口の圧迫に脱脂綿やちぎり紙を直接当てたり、 薬を勝手に塗らない。 応急手当 16 備えあれば ! し 憂いな Check! 非常時持出品チェックリスト 3日分の水 (3ℓ× 3日分= 9ℓ) *OLJR 3日分の 食料 *OLJR 現金(公衆電話用 の10円硬貨も) *OLJR 携帯ラジオ 懐中電灯 *OLJR 印鑑、 預貯金通帳 *OLJR カンパン 水 万円 500 毛布 万円 もち おお 茶茶 *OLJR カセットコンロ *OLJR 500 10 PHO NE PHO NE 非常 持出し袋 *OLJR K BAN 運転免許証、 健康保険証 *OLJR 下着、上着 などの衣料 *OLJR (もしくはコピー) タオル、 手袋、 ポリ袋 *OLJR ティッシュ、 生理用品 保険証 品 用 ポ リ 袋 かっぱ、 ヘルメット *OLJR 固形燃料、 缶切り *OLJR マッチ、 ライター *OLJR 理 生 *OLJR 予備の *OLJR メガネ、 コンタクトレンズ L 安 R 全 マ ッ チ メモ帳、 筆記用具 メモ *OLJR 石けん、 水のいらない シャンプー サランラップ *OLJR 救急医薬品 *OLJR 粉ミルク、ほ乳びん、 *OLJR 紙おむつ (小さなお子さんがいる家庭) 17 非常時持出品チェックリスト SO AP おむつ ー ンプ シャ わが家の安全対策チェックリスト Check! □タンス、食器棚、本棚、ピアノ、冷蔵庫などの転倒・移動防止をしている。 ……………………………………………………………………………………………………………………………… □重い物をタンスの上や棚には置いていない。 ……………………………………………………………………………………………………………………………… □転倒・落下物でドアや戸が開けられなくなるような、家具の配置をしていない。 ……………………………………………………………………………………………………………………………… □消火器を、すぐに取り出せるところに置いている。 ……………………………………………………………………………………………………………………………… □ストーブを、家具の転倒や移動で倒されない位置に配置し、勝手に動かさないようにしている。 ……………………………………………………………………………………………………………………………… □外出や勤めの家族との連絡方法や安否確認法を、みんなが了解している。 ……………………………………………………………………………………………………………………………… □避難場所や避難の仕方を、家族みんなが知っている。 ……………………………………………………………………………………………………………………………… □救急医薬品や三角巾、副木などの医療用具などを常備している。 ……………………………………………………………………………………………………………………………… □飲み水、食べ物を、数日分用意している。 ……………………………………………………………………………………………………………………………… □緊急の非常時持出品や避難生活への備えをしている。 ……………………………………………………………………………………………………………………………… □燃料、電池などの消耗品の予備を十分に用意している。 ……………………………………………………………………………………………………………………………… □非常時持出品の中身を、季節や期限ぎれなどに注意して取り換えている。 ……………………………………………………………………………………………………………………………… □高齢者、病弱者、子どもなどの、寒冷期のための暖房や保温用具、衣類などの保管を十分にしている。 ……………………………………………………………………………………………………………………………… 最新の防災情報をパソコンや携帯電話からも入手できます 早島町防災メールサービス 火災情報や気象警報発令時などの災害対策本部設置状況などを配信します。 パソコン http://www.town.hayashima.lg.jp/mailmagazine/mminfo.html 携帯電話 http://www.town.hayashima.lg.jp/i/minfo/mailsrv.html 早島町Jアラートメール 消防庁の運用する全国瞬時警報システム(Jアラート)と連携して、国からの緊急 情報(土砂災害警戒情報、大津波警報、武力攻撃等の国民保護情報)を配信します。 ①右のQRコードからアクセスして空メールを送信してください。 ②送られてきたメールを受信し、説明に沿って登録してください。 岡山県総合防災情報システム 県内の気象注意報・警報などの発令状況や、雨量等の観測情報、避難状況等の情報を閲覧できます。 パソコン http://www.bousai.pref.okayama.jp/bousai/ 岡山県防災情報メール配信サービス 県内の気象注意報・警報の発令状況や避難情報等をメールで配信します。 ①右のQRコードからアクセスして空メールを送信してください。 ②送られてきたメールを受信し、説明に沿って登録してださい。 岡山県土砂災害危険度情報 地域の詳細な土砂災害発生の危険度を閲覧できます。 パソコン http://www.d-keikai.bousai.pref.okayama.jp/pc/ 携帯電話 http://www.d-keikai.bousai.pref.okayama.jp ※右のQRコードからもアクセスできます。 わが家の安全対策チェックリスト 18 ①ダイヤル119番 ②防災関係機関への連絡 早 島 町 役 場 482-0611 倉 敷 警 察 署 426-0110 早島町上下水道課 482-0617 早 島 交 番 482-0025 倉 敷 消 防 署 422-0119 中国電力㈱倉敷営業所 0120-412-717 ③わが家の緊急連絡先 ④わが家の避難場所 早島町防災マニュアル 平成27年9月作成(早島町役場 総務課 電話086-482-0611) 写真提供 ㈶消防科学総合センター ⓒ ㈶消防科学総合センター