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原子炉圧力容器下部からの炉水漏えい特定の評価方法
平成14年2月1日 中国電力株式会社 原子炉圧力容器下部からの炉水漏えい特定の評価方法について 当社は,原子力安全・保安院からの指示 (注)に基づき,島根原子力発電所における原 子炉圧力容器下部からの炉水漏えいを特定するための評価方法をとりまとめ,本日,原 子力安全・保安院に報告しました。 島根2号機については,より一層の安全確保対策として,原子炉圧力容器下部に露点 温度の測定点を設け,当該部分の監視強化を図ることとしました。 なお,島根1号機については,従来から原子炉圧力容器下部に露点温度の測定点を 設けています。 (注) 原子力安全・保安院指示 「中部電力株式会社浜岡原子力発電所1号機における制御棒駆動機構ハウジン グ部からの漏えいに関する原子炉設置者の状況把握方法等について」 (平成13年12月26日付け平成13・12・26原院第1号) 〈報告内容の概要〉 ○ 原子炉圧力容器下部からの漏えい監視方法 ドライウェル冷却機凝縮水流量と圧力抑制室水温の相関およびドライウェル床ドレ ンサンプ水位,ドライウェル内露点温度の監視を行い,漏えいの徴候がないことを確 認する。 ○ 炉水漏えいを特定する評価方法 漏えいの徴候が確認された場合には監視強化を図り,以下の対応を行う。 (1) 炉水の漏えいか否かを特定するための分析 ・ドライウェル機器ドレンサンプ水の核種分析および水質分析 ・ドライウェル内ガスの核種分析 ・ドライウェル床ドレンサンプ水の核種分析および水質分析 (2) 原子炉圧力容器下部の露点温度挙動の評価 以上の監視・評価方法により,原子炉圧力容器下部からの漏えいに関し,炉水の漏え い検知が可能である。 以上 〔用語の解説〕 ドライウェル内漏えい監視装置設置概要図(島根2号機の例) 〈参考〉 〔用語の解説〕 ・露点温度 気体中に含まれる水蒸気が凝縮を始める時の温度。水蒸気の量が多くなると露 点温度が上昇します。 ・ドライウェル 沸騰水型炉の原子炉格納容器の一部であって,一次冷却水配管の破断時など に放出された冷却水を閉じ込めるものです。原子炉格納容器は,ドライウェルと圧 力抑制室によって構成されます。 ・ドライウェル機器ドレンサンプ ドライウェル冷却機(ドライウェル内の冷却を行う空調機)の凝縮水,再循環ポン プ軸封水等の水を一時的に受け入れる水槽です。受け入れた水は,ポンプで廃棄 物処理系へ移送します。 ・ドライウェル床ドレンサンプ ドライウェル内の床面に漏えいしてきた水を一時的に受け入れる水槽です。通常 運転時には,水の流入はありません。受け入れた水は,ポンプで廃棄物処理系へ 移送します。 ・核種分析 サンプルから放出される放射線のエネルギーと量を測定し,含まれている放射性 物質の種類と量を判定すること。 以上 ドライウェル内漏えい監視装置設置概要図(島根2号機の例)