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新潟県の産科施設における在胎36週未満児と パリ ビズマブ
3 3 原 著 新潟県の産科施設における在胎36週未満児と パ リビズマブ投与の現状 和 田 有 子 新潟 リハ ビ リテーション大学医療学部 和田雅樹 高桑好一 新潟大学院歯学総合病院総合周産期母子医療センター Current Status of Preterm Infants less than 36 Weeks and the Administration of Paribizumab in Niigata Prefecture Yuko WADA Fa c u l i yo fMed l ' c a lCa r e , NJ ' ) ' gat aUm' v e F S L ' i yo fRe hab l ' l l t at i o n Masaki WADA and Koichi TAKAKUWA Ge ne T a lGe nt e rゎ) I Pe 血 at a l ,Mat e ma I ,a J ? aNeo I 3 at a iMe d l ' c l ' I 略 aMedi c a la ndDe nt a lHos pL ' t a l , NL ' 1 ' gat aUnl v e r s 毎r NI l ' gat 要 旨 新潟 県 内 の分娩取扱 い産婦 人科施設 ( 4 9施設) を対象 に,在胎 3 6遇未満 の早産 児数 ( 36週 es pi r a t o r ys ync y t i a l ir v t l S( RS V)感染予防薬 で あるパ リビズマ プ (シナ ジスL 音)の 未満 児) と r 2施設 ( 85. 7%)の総 出生 児数 は 投 与体制 につ いて ア ンケー ト調査 を行 った.回答 の あった 4 1 6 , 9 81人で,パ リビズマ ブの投 与対 象 とな る 3 6遇未 満 児 は 3 71人 ( 2. 2%)で あった.3 6週 末 滴 児の うち 1 0 8人 ( 2 9 . 10 / a) は NI CUの無 い施設で出生 してお り,81人 ( 21 . 80 / a) は同施 設 か ら退院 していた.さらに,3 6週末満 児の うち 4 2人 ( l l . 3%) はパ リビズマ ブ投与 を行 っていな い施設 で出生 してお り,2 0人 ( 5 . 40 / a) は退院時 にパ リビズマ ブに関す る情報提 供 は受 けて い 4週 前後 の児 において も RS V感染症 は重症 化す る場 合 が 多 く、その ない と考 え られ た.在胎 3 Re pr i ntr e qu e s t st o: Yu koW . 山一 A Fa c ul t yo fMe di c a l Ca r e, N孟 i ga t aUm 呈 v e r s 桓o fRe ha hi i i t a t i o n 2-1 6Ka mi no y a ma , Mur a ka mi 9 5 8-0 0 5 3J a p a n 別刷 請 求先 :〒9 5 8-0 0 5 3 村 上市 Lの 山2-1 6 新潟 リハビリテ-シ ョン大学医療学部 f l TH † J LJ ' ▲ 34 新潟 医学 会雑誌 第1 26巻 第 1号 平成 2 4年 ( 2 01 2)1月 予防が東要である.今回の調査 におい て,36週 末滴児 に対 す るパ リピ ズマ プの情報提供の在 り 方や投与体制の再検討が必要であると考 えられた. キ-ワ-ド:パ リビズマグ,早産児,RSウ イル ス,予防 対策 は じめ に て調査,検 討 を行 った. Re s p i r a t o r ys y nc y t i a l v i r u s(以下 ,RS V)感染症 対 象 と方法 は,主 に冬 季 に流 行 し,小 児 が擢 患 す る呼 吸器感 染症 の代嚢 的疾患 で あ り,特 に乳 児 ( 特 に初感染) 新潟 県内の分娩取扱 い産婦 人科 施設 ( 49施設 ) において は無呼吸 や細 気管支炎 な ど重症呼吸器感 に対 して,平 成 22年 1円 1月か ら 12月 31日ま 染症 に陥 りやすい ことが知 られてい る.中で も在胎 での各施設 にお け る出生 児数 ,36週 末滴 児数,パ 36週 末滴の 早産 児 ( 以下 ,36週末滴 児)や慢性肺 リビズマ ブに関す る知識 や投 与体制 につ いて ア ン 疾患 ( BP D)や先 天性 心疾患 ( CHD)を合 併 した 児 は ,RS V感 染症 が重 症 化 す る率 が高 い 1 ) 2).そ ケ - 卜調査 ( 表 2) を実施 し,郵 送 にて回答 を依 頼 した. れ らの 児 には,近 年 ,RS Vに対す る遺伝 子組 み換 えモ ノク ロ-ナル抗 体 で あ るパ リビズマ グ (シナ 応 と して行 われてい る ( 泰 1). 今 回,我 々 は新潟 県 にお け る 36週 末滴 児 の調 結 果 1)新潟 県の 出生場所の状況 回答 は 42施 設 洞 答 率 8 5, 7% ) か らあ り,そ 査 を行 い,パ リビズマ プ投 を対 象症例 数 を把握 す の 内訳 ( 図 1) ( 衰 3)は,NI CUの あ る病 院 ( A) る とともに,パ リビズマ プ授与体制 にお け る本 県 4施 設 ,NI CUは無 いが小 児科 医 (常勤 また は非 の課題 を検討 した. 常勤 )の い る病 院 ( B)1 7施設 ,小 児科 医 ( 常勤 なお,先天性 心疾患 を有す る児 もパ リビズマ プ 投 与 の適 応 が あ るが,今 回 は 36週 末滴 児 に限 っ D)7施 設 ,小 児 また は非 常勤 ) の い る診療 所 ( 科医 ( 常 勤 また は非 常 勤 )の い ない診 療 所 ( E) 衰 1 パ リビズマプ ( シナジス⑪)投与基準 ( シナジス添付文書一部改訂) 以下の新生児、乳児及び幼児におけるR S ウイルス感染( R e s p i r a t o r yS y n C y t i a l vi r u s ) による重篤な下気道疾患の発症抑制 : RSウイルス感染流行期、投与初期において、 1)在胎期間28週以下の早産で、12カ月齢以下の新生児及び乳児、 2 )在胎期間2 9週 ∼3 5 週の早産で、6 カ月齢以下の新生児及び乳児、 3)過 去 6カ月以内に気管支肺異形成症 ( BPD)の治療を受けた24ケ月 齢以下の新生児、乳児及び幼児、 4)24ケ月齢以下の血行動態に異常のある先天性心疾患 ( CHD)の新 生児、乳児及び幼児。 和田他 :新潟 県の産科施設 における在胎 3 6週末滴児 とパ リビズマ ブ投与の現状 表 2 ア ンケ- 卜調査項 目 1貴院の施設の状況を教えて下さい(1 つ選択して下さい)。 A.NI CUのある病院 B.NI CUはないが、小児科医 ( 常勤または非常勤1 のいる病院 C 小児科医 ( 常勤または非常勤)のいない病院 D. 小児科医 ( 常勤または非常勤)のいる診療所 E 小児科医 ( 常勤または非常勤) のいない診療所 2.貴院で平成22年の 1 年間 ( 平成22年 1 月1日∼1 2月31日)r =出生した児は何名ですか0 3.貴院で平成22年の 1 年間 ( 平成2 2年 1 月1日∼1 2月31E ])l =出生した在胎36遇未満の児 ( 35週6日以前) は何名ですか, 。 4上記3の児のうち,転院 し 新生児搬送1 することなく、貴院から退院した児は何 名ですかO 5. シナジスや( バリビズマフ) をご存じですか tl つ選択して下さい)0 A.詳細を知っている B.名前は聞いたことがある C.知らない 6_質問4で貴院 から退院 した在胎3 6週未満の児がいた施設の方にお聞きしますD在 胎3 6週未満 の児のご家族にシナジス狩( パリビズマプ)に関する情報提供を行いましたか。 (1つ選択 して下さい) A.全例 に行った B 一部の症例に行った C,行っていない 7貴院で今後、シナジス` ' ( /\リビズマフ) の投与を行う予定 はありますか ( 1 つ選択して下さい)。 A.現在授与しており、今後も投与する予定である B. 現在投与しているが、今後は投与しない予定である C.現在授与していないが、今後、授与する予定である D. 現在授与しておらず、今後も未定である E.授与する予定はない 平成 2 2年における在胎 3 6週 末滴児の出生数 とパ リビズマ プ投与体制 に 関す るア ンケー ト調査項 目 0 ら 1 0 1 5 20 図 1 ア ンケー ト回答施設の内訳 ( 診療体制別 ) ア ンケ- トに回答の あった施設数 A :NI CUの ある病院 4施設 B :NI CU は無 いが小児科 医 ( 常勤 または非常勤 )のい る病院 1 7施設 C :小 児科 医のいない病院 0施設 D :小児科医 ( 常勤 または非常勤)のい る診療所 7施設 E :小 児科医 ( 常勤 または非常勤)のいない診療所 1 4施設 3 5 3 6 新潟 医学会雑誌 第1 2 6巻 第 1号 平成 2 4牢 ( 2 01 2 )1月 羨 3 ア ンケ- 卜の 回答施設 -一覧 拍2施 設 新 潟大学 医歯学 総 合病 院 新 潟市 民病院 順不同) 新 潟 県立新 発 田病院 新潟 県立 中央病 院 長同 中央綜 合 病院 済 生会新 潟第 二病院 竹 山病院 立川縮 合病院 村上総合病院 魚 沼病院 新 潟 県立六 日町病院 水原郷病院 新潟 県立 十 日町 病院 白根健 生 病院 上越 総合病 院 済生会 三条病院 新 潟 県立小出病院 木 戸病院 亀 田第一病 院 豊栄病院 佐 渡 総 合病 院 荒 川レディースクリニック たかき医院 城北レディースクリニック とくなが女性クリニック 新津産科婦人科クリニック レディスクリニック石黒 茅 原クリニック 山 田医院 本 田医院 本 多レディースクリニック 上 田レディースクリニック 渡辺医院 すずき産科 ・ 婦人科クリニック ロイヤルハートクリニック 大島クリニック 渡部レディースクリニック 広橋産婦人科クリニック 関塚 医院 明石医院 渡辺記念クリニック 愛クリニック 1 001-1 2 00人 ・ t . i . : J l・ t 、・) 601-BOO人 401-60〔 1 人 2 01・ -400人 0-2 00人 0 5 1 0 1 5 2 0 図 2 ア ンケ- 卜回答施設 の内訳 ( 年間 出生 数別) 年 間 出生数 に よる産科施 設の分類 1 4施設で あった.小児科医のいない病院 ( C)は 無かった ( 0施設) . 2)新潟県の出生数 と 3 6週未満児数 42施 設 に お け る平 成 22年 の 年 間 出 生 数 は 年間出生数 を施設毎で見てみ ると,年間出生数 1 6, 981人で あった.25施設で 36遇 未満児の出生 が 201- 400人の施設が鼻 も多く,年間出生数が があ り,出生数は 371人で年間出生数の 2. 2%で 600人以下の施設 で全体の 83. 3% を占めて いた 08人 ( 29. 1%) は あった.36週末滴 児の うち 1 ( 図 2) . NI C Uの無い施設で出生 し,そのうち 81人 ( 7 5 . 00 / a ) 新旧壬 他 :新潟 県の産科施設 における在胎 36週末滴児 とパ リビズマブ投与の現釈 3 7 図3 3 6週 末滴児の出生施設 とその後の状況 A :NI CUの ある施設で出生 した児 2 6 3人 ( 7 0 , 9%) B :N王 CUのない施設で出生 した児 1 0 8人 ( 2 9 . 1%) C:Bの うち出生施設 より退院 した児 81人 ( 7 5 . 0%) D:Bの うち転院 した児 2 7人 ( 2 5 . 0%) 図 5 パ リビズマブ (シナ ジス頂)投 を別の 図 4 産婦人科医におけるパ リビズマグ 図 6 パ リビズマプ (シナジ ス′ 】 モ)非投与施設で出生 した 3 6週末滴児への対応 ( 42人中) (シナ ジスL E t)の認知 について 3 6週末滴児の出生数 A: パ は同施設か ら退院 し,2 7人 ( 2 5 . 00 / a)は転院 して 図 3). いた ( 3)バ リビズマブに関する対応 産婦人科医におけるパ リビズマプの認知程度に関 「パ リビズマブの詳細 を知 っている」 と答 しては, リビズマ ブ非投 与施 設 か らの退院 児 3 2人 ( 7 6 . 2%) B: Aの うちパ リビズマ ブの情 報提 供 が され た L L 11 2人 C: A の うちパ リビズマプの情報提供 が され なか った児 2 0人 D :転院 した児 1 0人 ( 2 3 . 8%) えた施設 が 1 5施 設 ( 3 5 . 7%),「名前 は聞いた こ とが ある」 とい う施設 が 1 8施設 ( 4 2 . 9%),「知 3 6週末 滴 児の うち 1 3施 設 4 2人 (ll . 3%) が 21. 4%) あった らな い」とい う施 設 が 9施 設 ( 「 現在,パ リビズマブ投与 を行 ってい ない」施 設 ( 図 4) . で出生 していた ( 図 5) .その うち出生 した施設 か 3 8 新潟医学会推誌 第 1 2 6巻 ら退院 した児は 1 1施設 3 2人 ( 8 . 6%)で あった. さらに 「 パ リビズマプ投 与一 を行 っていない」施設 第 1号 平成 2 4年 ( 2 0 1 2 )1胃 は,RSV感染 予防 が非常 に重要で あると考 え られ る. では 1 1施設 ( 8 4 . 6%) がパ リビズマブ投与 に関 a も epr e t emT iで あ る在 また,早産 児の なかで も l す る情報提供 は行 っていない ことか ら,パ リビズ 胎3 4週前後の児は,呼吸状態 と腸管栄華 が安定 マブに関す る情報 が提供 されていない と考 えられ していれば高次周産期施設以外での治療が可能 な る鬼は 2 0人 場 合 もあ り,退院後 も正期産児 と同様の管理 を行 ( 5 . 7%)であった (図6 ) . われてい ることが多 く,パ リビズマプにつ いての 考 情報提供や実際の投 9の機会がない場合 もあると 察 2週以下の児 と比較 して も 3 4 思われ る.; J j Jで,3 RSV はパ ラ ミクソウイル ス科 に属 す る RNA ウ 週 前後の児の RS V感染症 による入院 率 は決 して イル スの一種 で,小児の呼吸器感染症の代表的な 低 くな く 4)8)10),重症度 や合併症の発症率 はむ し 原図 ウイル スで ある.その感染率 も高 く,1歳 ま V感染 ろ高 いとされている 5)班.さらに,近年 ,RS 0%が,2歳 までには 1 0 0%が感染す るとい でに 8 がその後の反復性嘱嶋や気管支哨息の リスクファク われてい る. 一 度感染 して も終 生免疫 は獲得 され V感染 を予防す ることでそれ ら タ-であること,RS 一 ず,年齢 を問わず何度 も繰 り返 し感染す る.一般 が有意 に減少す ることも報告 されてい る 5)ilト 13) 的 には発熱,鼻汁,咳轍 などの上気道炎 が主症状 以 上 の よ うな理 由 か ら 3 4適 前 後の 児 に お け る で あるが,乳 児においては無呼吸や細気管支炎な RSV感染症の予防,パ リビズマプ投与の重要性 が 再認識 されている. ど重症呼吸器感染症 を引 き起 こしやすい ことが知 られてい る.時 に 3 6過未満児や慢性肺疾患,先 天 今桓睡 調査では,新潟 県内の分娩取扱 い 産婦人 V感染症が重症 化す る率 性心疾恩魯併症 児は,RS 科 施設 4 9施設 中4 2施設か ら回答があ り,4 2施設 6 , 9 8 1人で あった.平成 2 1年の新 での出生数 は 1 が高 く,致死率 も高 くなる 1 闇 早産 児の RS V感染症 が重症 化 しやす い原 因 と 潟県の出生数 1 4) は 1 7 , 9 4 8人で あ り,里帰 り分娩 しては,早産児ほ ど気道の平滑筋 が厚 く内径 が小 による影響 や統計年 の違 い を考慮 した と して も, さい こと,肺胞 ・細気管支の未熟性 か ら機 能的残 50 / o前後の 今回の調査 によ り県内の出生 児の約 9 器量 が少 な く肺 コンプライア ンスが低 くガス交換 実態 を把握 で きたと思われ る. が不良で あること,細気管支 が細 いため感染時の 6週末滴児は 3 7 1人 県内で出生 した児の うち,3 気道収縮 や分泌物で容易に狭窄 ・閉塞 しやすい こ 2% で あ る が , そ の 多 く で , 全 出 生 児 の 2. と 3) な どがいわれてい る. さらに早産 児で あ る ( 91. 4%) が NI CU または小 児科 医の い る施設 で ほ ど母体由来の胎盤移行性 免疫 グロブ リンが少 な 出生 していた. い こともその-因 と考 えられている 4 ) 5 ) 6週末滴児の 1 1 . 3% はパ リビズマ グの 一 方で3 症の予防効果に関 投与 を行 っていない施設で出生 してお り,それ ら しては多 くの報告 があ り 2)5ト 8),我 が国 において の 児が入院 中,または外来 において,患者 御家族 パ リビズマブによる RSV感 染 も2 0 0 2年 に薬価収載 され 予防薬 と して臨床 で使 がパ リビズマプ投与 を希望 した場合 にスム-ズな 用 されてい る.パ リビズマプは遺伝子組み換 えモ 医療連携 がで きるかどうかが問題 になると思われ 短G)であ り,RS Vの増殖 を抑 ノクロ-ナル抗体 ( る.今回の調査では詳細 な検討は行 っていないが, 制す ることで感染予防効果 を発揮す る 3)9).しか 近隣の小児科医院や病院 と連携 し,産科医院退院 し,一 里感染 した場合 は,パ リビズマブ投与 によ 時に外来受診 によってパ リビズマプ接種 を行 って V感染症 の重症 化 を抑制す る ことは出 って も RS い る施設 も散見 されてい る. 来 ない と言 われてお り 獅 ) ,感染 ・発症 した場合 6週 未満児の 5 . 7% さらに,3 ( 2 0人)はパ リビ は対 症 療 法 が治 療 の 中心 とな る. した が って, ズマ プに関す る情報提供 を受 けていない可能性 が RSV感染症 の重症 化 の リス クの高 い児 において あった.数 は少 ない ものの,それ らの施設 に対 し 3 9 和田他 :新潟県の産科施設における夜船 3 6過未満児とパ リビズマプ投与の現釈 て RSV感染症 の予防対 策 とパ リビズマ プ投 与 に ついての知識 を普及 してい く方策 も検討すべ きと 思われ る.なお,2 011年 の 3月に産婦人科診療の ガイ ドラインの改訂 1 5) が行 われ ,3 6週未満児に 対す るパ リビズマプの情報提供 に関す る項 目が追 加 された.この ガイ ドライ ン改訂 をきっかけとし て,産婦人科施設 において も今後 は確実 な情報提 供が行われ ることが期待 され る. また,パ リビズマプの投与 に関 しては,保険適 応症例 の判定 ( 衰l ) が複雑 な上,薬価 が高額 で あ り包括医療 にな じまない こと,月 1回の筋肉注 射 による投与が必要 なことなども問題点 と して挙 げ られてお り,病院,診療所 を問わず,パ リビズ る.現行の医療制度の なかで 36週末滴児 に対す る RSV感 染 の予 防 対 第 を行 って い くため に は, 外来 においてパ リビズマプ投与が可能 な医療機 関 の情報 を共有化す るとともに,医療機 関同士の連 携 をよ り積極的に進 めてい く必要がある. あ わ りに 新潟県内の在胎 36週 末滴 児 とパ リビズマプ授 へのパ リビズマプ投与 ;産科医への情報提供 も 含 めて. 日本周産 期 ・新生 児医学会雑誌 45: 1 2 9 3-1 2 9 8, 2 0 09. 4)山口文任,楠田 聡 :RSウイルス.周産期医学 . 41 : 3 9 9-4 0 4, 2 01 1 5)城 裕之 :ht ePr e t e r mW L J の生理学的特徴 と疾 8 : 9 8 3-9 8 8,2 0 0 8, 患∼感染症∼.周産期医学 3 6)古道-樹,山岸敬辛 :RSウイルス感染症の院内 感染対策 と実情.化学療法の磯城 2 2:97 4-9 8 0, 2 0 06. 聡 :新生児 と RSウイルス感染症.小児科 4 8:1 96 8-1 9 7 2.2 0 07 . 8)中川 聡 :RSウイルス感染症.小児科診療 7 4: 5 8 9-5 9 2,2 01 1 . 9)鈴村 宏 :パ リビズマグの使い方.小児科診療 7)楠田 7 3: 1 6 05-1 61 0,2 01 0. 1 0)水谷佳世,佐藤弘之 :退院後の感染症 ∼ RSウイ ル スを中心 に∼,周産期医学 38:1 01 9-1 023, 2 0 0 8. l l )TheI Mpa c t-RSVSt udyGr oup:Pa i i vi z uma b,a huma ni z e dr e s pi r a t o r ys ync y t i lv a i usmono r c l o na l a nt i bod y, r e duc e shos pi t li a z a t i on血・ o mr e s pi r a t or y s yne yt 豆 a lvi r t l Si nf ec t i oni nhi gh-r i s ki nf a nt s . Pe d豆 a t r i c s1 0 2: 5 31-5 3 7,1 9 9 8 . r bone -Es t r a n yX, 1 2)Si moesEA,Gr oo t hui sJR,Ca Ri e ge rCH,Mi t c he l u,Fr e dr i c kLM,Ki mpe nJ L; Pa l i v i z a ma bLo ng-Te r m Res pi r a t or yOut c o mes St udyGl ・ OuP:Pa l i iz v uma br ophyl a xi s .RPS Pi r at or ys ync yt i a 日南us ,a nds ubs equentr ec ur r ent whp e z i n g. JPe di a t r1 51 : 3 4-4 2 , 2 0 07 . 1 3)楠田 聡,望月博之,吉原垂菜,同相賢司 :RS ウイル ス感 染 と反復性聯鳴 ・噛恩 . Fet a l& Ne ona t a l Me di L l i ne 2: 811 5. 2 01 0. 1 4)財団法人母子衛生研究所轟 :母子保健の主なる ll 与 に関す る調査 を行 った.RSV感染症 はその予防 対策 が重要で あ り,対象症例 に対 してパ リビズマ ブ投与の情報提供 を確実 に行 うことが課題である と考 えられた. ご多忙 やに もかかわ らず,ア ンケ- 卜調 査 に ご 協力いただいた皆様 に深謝 いた します, 参考 文献 1)Coo°erAC,Banas i ak NC and Al l en PJ: Ma na ge menta ndpl ・ e v ent i oni ni nf a nt sa l l dyoung c hi l d r e n. Pe di a t r i cNur s i ng2 9: 4 5 2-45 6 , 2 0 0 3. 9:8 0 9-Bi も 2)RSウイル ス感染症 :周産期医学 3 2 0 0 6. 3)鈴村 宏,新田晃久,坪井弥生,渡部功之,栗林 3- 3 5過で出生 した児 良多,有阪 治 :在胎 3 統計 平成 2 2年度刊行.母子保健事業団,東京, 2 4-4 3, 2 01 1 . 01 1 .日本産 1 5)産婦人科診療ガイ ドライン産科編 2 科婦人科学会,日本産婦人科医会 編集,監修. 日本産科婦人科学会,東京,31 5-31 7 , 2 01 1 . ( 平成 2 3年 5月 2 3日受付)