...

「国際モダンホスピタルショウ 2013」出展報告

by user

on
Category: Documents
12

views

Report

Comments

Transcript

「国際モダンホスピタルショウ 2013」出展報告
保健医療福祉
つながる医療
NTTグループ
「国際モダンホスピタルショウ
2013」出展報告
いしごうおか たかのり
石郷岡 隆範
NTT東日本 健康福祉社会の発展に寄与するこ
は,来場者は昨年を上回る8万1788
とを目的とした国内最大級の総合展
人と,盛況のうちに幕を閉じました.
示会「国際モダンホスピタルショウ
2013」が2013年7月に東京ビッグサ
(1) 地域を幅広くつなぐ
ブース全体のメイン展示として,連
携 ソリューションをN T T 東 日 本 ,
NTTグループ展示
イトにて開催され,NTTグループ各
NTTコミュニケーションズほかによる,
「石巻・気仙沼地域医療福祉情報連
社による共同出展を行いました.こ
NTTグループは2005年よりグルー
携 ( M M W I N 構 築 事 例 )」 やN T T
こではNTTグループブースでの展示
プ共同出展をしており,2013年で9
データによる「とねっと∼救急端末参
について紹介します.
回目となります.NTT東日本が事務
照 システム( 埼 玉 利 根 地 域 構 築 事
局を担当し,出展する10社(表 1 )
例)」といった事例紹介を中心に,具
の総合力を結集し,NTTグループの
体的な取り組みを紹介しました.また,
医療・健康・福祉分野における取り
2013年7月より「Bizひかりクラウド」
組みを存分にアピールしました.
のラインアップとして,NTT東日本よ
国際モダンホスピタルショウ2013
今回で40回目を迎える「国際モダ
ンホスピタルショウ2013」が2013年
NTTグループは,医療情報システ
り提供を開始した「診療所向け電子
7月17∼19日の3日間,東京ビッグ
ムゾーンの「医療連携・セキュリティ
カルテ Future Clinic 21ワープ」や
サイト東展示棟で開催されました.
対策コーナー」にブースを構え(写真
NTT西日本による「クラウド型医用
本 展 示 会 は, 病 院 をはじめ, 保
1),昨年に引き続き「つなぐ.明日
画像総合管理」など,医療情報シス
健・医療・福祉分野における質の向
の医療を.」をテーマとしました.ブー
テムのクラウド化についても,関心が
上,充実に役立つ機器,製品,シス
ス内は各社個別商材の展示から,グ
多く集まっていました.
テム,サービスなどを幅広く展示し,
ループ一体での取り組みを印象付けら
最新情報の発信および情報交流の場
れるよう,下記4つのエリアを展開し
を提供することにより,健康福祉社会
ました(図).
(2) 人々の暮らしを見守る
前述の地域連携は広域医療圏を意
識した,参加者数や予算など比較的
の発展に寄与することを目的としてい
表1 NTTグループ出展社一覧
ます.
会 場 は「 医 療 機 器 ・ 環 境 設 備 」
「医療情報システム」「看護」「介護・
リハビリ」「健診・ヘルスケア」
「施設
運営サポート・サービス」の6つの
ゾーンで構成され,出展者は380社
(海外からは5カ国17社)にのぼる国
内最大級の規模です.主催者発表で
38
NTT技術ジャーナル 2013.11
NTT
NTT東日本
NTT西日本
NTTコミュニケーションズ
NTTデータ
NTTドコモ
NTTファイナンス
NTTアイティ
NTTレゾナント
サイバー・ラボ
写真1 NTTグループブース外観
E
V
E
N
T
R
E
P
O
R
T
S
図 NTTグループの展示一覧
規 模 が大 きい案 件 であるのに対 し,
「見守り」は主に市町村や事業者(サー
診療・看護・介護支援においては,
(3) 医療業務を効率化
NTT東日本・西日本が以前より加入
毎年展示で好評を得ている,業務
ビス付き高齢者向け住宅事業者など)
電話や通機商品のレベルから業界にか
系のソフトやサービスの展示に加え,
の小∼中規模ニーズが多くあります.
かわりがあり,支えている存在である
サイバー・ラボによる「Cyber Frame-
ここでは,
「地域包括ケア」のキーワー
ことをアピールしました.
work」「Minerva Framework」と
ドで,すでにある商材(ひかりシェア
そして,「光ステーションの導入に
いった開発ツールや,NTTドコモの
プレイス,緊急通報装置,ナースコー
よる業務効率化事例」(NTT東日本)
「AndroidNFCを利用したHPKI対応
ル,遠隔健康相談システムなど)をグ
を紹介するなど,トータルソリューショ
ブラウザ」「はなして翻訳の医療活用」
ループソリューションとして組み上げ,
ンだけではなく,部分導入も紹介する
など,多種多様な展示は,ほかの企業
導入シーンを訴求しました.また在宅
など,提案型の展示も試みました.
にはまねのできないもので,これによ
NTT技術ジャーナル 2013.11
39
り多くのお客さまがブースに集まりま
展示とリンクしたかたちでお話をいた
行ってもらうなど,他社ブースにはま
した(写真2).
だきました.多くの来場者を引きつけ
ねのできない,NTTグループならでは
ることができ,NTTグループブースの
のステージラインアップ(表2)を工
存在感は初日から際立っていました.
夫しました.
(4) 医療の枠をこえた未来へ
このエリアはNTTグループの医療へ
の取り組みに対する未来ビジョンを示
このほかに,わかまつインターベンショ
そうという意図で,初めて設けられま
ンクリニックの理事長でもある,阿部
した.今回は「生体信号を長期間・
亘院長より福島県檜枝岐村との遠隔
安定に記録するためのウェアラブル電
サポート診療について,東北大学の清
アンケートについては,昨年比で
極」を中心にNTT研究所の最新技術
水宏明准教授からは「宮城県におけ
130%以上増加し,1966枚を回収す
展示を実施しました.今後は「NTT
る脳卒中地域医療情報連携」をテーマ
ることができました.会場全体の来場
グループ=つなぐ」だけではなく,「つ
に,エンディングは東京医科歯科大学
者が昨年とほぼ同じであったことから,
ながったその先に何ができるのか」な
大学院教授・地域医療福祉情報連絡
ブースへの誘引や展示について成果が
ど,コンセプトカー的な展示ができる
協議会会長の田中博氏に「地域医療
出たといえます.
よう,より充実させていきたいと思い
情報連携と被災地復興医療」につい
内容については,グループ統一での
ます.
てNTTグループの取り組みも交えて講
フォーマットということで,記入者の
演していただきました(写真4).
チェック(商材や自由回答)傾向か
グループ出展を終えて
また,地域連携をテーマにしたもの
ら,出展各社へ振り分けを行っていま
だけではなく,最近関心の高いテーマ
す.例年「NTTグループの医療への
NTTグループブースでは,ステージ
として「レセプトチェックシステムの
取り組みの認知度」といった広報的な
を活用して,さまざまなプレゼンテー
活用法」をヒューマンメディカルケア
効果測定の項目が多かったのですが,
ション,セミナー,講演も実施しました.
顧問の宮坂佳紀氏にセミナー形式で,
今回は受け取った会社次第で,展示
オープニング講演を東北大学の中谷
NTT東日本とのアライアンス事例とし
会後のアフターフォロー(資料送付,
純教授(写真3)より,「みやぎ医療
て,
「業務の効率化」プレゼンテーショ
電話連絡,訪問提案)がより実施し
ステージ&セミナー
福 祉 情 報 ネットワーク協 議 会
ンをお客さま(いきいきメディケアサ
やすいような設問やアンケート構成と
(MMWIN)」の取り組みについて,
ポート営業部長添野元秀氏)自身に
しました.
写真2 NTTグループブースの様子
写真3 東北大学 中谷純教授
40
NTT技術ジャーナル 2013.11
写真4 講演の様子
E
V
E
N
T
R
E
P
O
R
T
S
表2 セミナーの講演タイトルと講演者一覧
講演タイトル
みやぎ医療福祉情報連携基盤(MMWIN)
講演者
東北大学大学院 医学系研究科
医学情報学分野 教授 中谷純 氏
遠隔サポート診療がもたらす今後の地域医療連 わかまつインターベンションクリニック
携の可能性∼福島県檜枝岐村との連携∼
理事長・院長 阿部亘 氏
宮城県における脳卒中地域医療情報連携の試み 東北大学大学院 医学系研究科
について
神経外科学分野 准教授 清水宏明 氏
写真5 グループ各社メンバー
実査定紹介!
!審査支払機関の最新動向とレセ ヒューマンメディカルケア株式会社 顧問
プトチェックシステムの活用法
メディカル・テン 代表 宮坂佳紀 氏
ネットワークで繋がる『安心・安全』遠野型
岩手県遠野市 健康福祉部 健康福祉の里
ICT利活用の取組
保健医療担当部長 菊池永菜 氏
遠野型健康増進ネットワーク事業
訪問看護ステーションの課題を解決するクラウ いきいきメディケアサポート株式会社
ドシステム∼業務の効率化∼
営業部長 添野元秀 氏
SBC型(AP仮想化)電子カルテシステム導入 大阪警察病院
のメリット
情報管理課長 杉岡裕之 氏
透析クリニックでの電子カルテFuture Clinic 21 医療法人社団 明生会 東葉クリニック佐原
ワープの活用
技士長 高橋貞信 氏
地域医療情報連携と被災地復興医療ICT
東京医科歯科大学大学院 教授
地域医療福祉情報連絡協議会 会長 田中博 氏
中でも高い関心を集めていたのが,
療福祉情報連携」では,医療系ベン
地域連携案件,クラウド商材でした.
ダをはじめ,多くの企業と積極的に協
また地域包括ケア関連についても,導
業や連携をしてきた経験が大いに活か
入提案形式の展示が功を奏し,販売
されていることから,より一層NTTグ
活動へすぐに活用できる情報を収集す
ループの連携の重要性を実感しました.
ることができました.
今後も,NTTグループ(医療)連絡
会を継続開催し,情報共有や提案活
今後の展望
やシステムの組み合わせだけでは補い
きれない,他業種・他職種にまたがる
ものになっています.今回メイン展示
医療・健康・福祉というキーワードでお
客さまから話題をいただいたら,ぜひ当担
当へご相談ください.地域連携,病院・診
療所システム,遠隔健康相談など,幅広く
サポートしています.品川TWINS4階へお
立ち寄りいただいても結構です.
動における協力体制の構築など,グ
ループの総合力をより発揮できるよう,
医療分野におけるICT活用は,基盤
石郷岡 隆範
連携強化に努めていきます(写真5).
◆問い合わせ先
NTT東日本
ビジネス&オフィス営業推進本部
ビジネス営業部
医療・ヘルスケア事業推進室
TEL 03-6803-9004
E-mail med-fc21warp ml.bch.east.ntt.co.jp
の1つとした「石巻・気仙沼地域医
NTT技術ジャーナル 2013.11
41
Fly UP