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持続的競争優位を目指す カルチャー系フリーペーパー 「wooly」の多角化

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持続的競争優位を目指す カルチャー系フリーペーパー 「wooly」の多角化
丹沢安治ゼミナール
卒業論文
持続的競争優位を目指す
カルチャー系フリーペーパー
「wooly」の多角化
中央大学
総合政策学部 政策科学科4年
05W1407014K
新井 まる
-1-
サマリー:
広告収入だけで成り立つフリーペーパー.しかし,自身がカルチャー系フリーペーパー
「wooly」の作成に携わることで,現状は厳しく,あまり利益が出ていないことがわかった.
そこで,今後フリーペーパーwooly はどの方向へ向かっていったらよいのかを探っていく.
方法としては,まず wooly の経営資源を資源ベース戦略に基づき細分化し,それぞれの資
源についての価値を評価する.そしてそれらを,カタログ作成事業,エージェント事業,
または有料誌化などと,多角化を念頭に置いてバリューチェーンで分析し,最終的には,
持続的競争優位の確立を目指す wooly の新しいビジネスモデルを提言していく.
キーワード:
・ 資源ベース理論
・ バリューチェーン
・ 関連的多角化
・ 共通の生産要素
目次
Ⅰ 序論
1 研究の背景
2 問題意識・研究目的
Ⅱ 本論
1 フリーペーパーについて(wooly とは)
2 理論的枠組みについて(資源ベース理論、バリューチェーン、多角化)
3 理論的枠組みの事例への当てはめ
①資源ベース戦略 ― 価値ある資源の識別(4Pをベースに分解)
②バリューチェーン
③関連的多角化―共通の経営資源
4 政策的提言
Ⅲ 結論
-2-
Ⅰ 序論
1 研究の背景
2006年春,大学2年生の私は先の就職活動を見越してインターンシップを探してい
た.そこで出会ったのが,学生がメインで作成している,カルチャー系フリーペーパー
「wooly」だ.
その頃すでにリクルートが発行する「Hot Pepper」や「R25」
,求人誌の「ぱど」などの
フリーペーパーが普及し,人々の生活に溶け込んでいた.それまでは特に意識をしていな
かったが,自身がフリーペーパーの作成に携わってからはことあるごとにフリーペーパー
を見ると集めるようになった.そのことから,フリーペーパーと一言で言ってもその種類
や配布方法,発行形態など,大きな差があることに気付いた.その多種多様なフリーペー
パーが本当に広告収入だけで経営を成り立たせているのだろうか,そう疑問に思ったのが
研究テーマにフリーペーパーを選択したきっかけである.
2 問題意識・研究目的
広告収入のみで経営を成り立たせるフリーペーパーのビジネスモデル.しかし,実際に
カルチャー系フリーペーパー「wooly」の作成に自身が携わってみると,よくある求人誌な
どとは違い,上質な紙を用い,カラー印刷を施す,有名クリエイターを起用するなど有料
雑誌並みのクオリティのものを刊行するには,制作コストがかなり大きいことを目の当た
りにする.そのコストをまかなっても余りある広告収入が wooly にあるかといえばそうで
はなかったので,利益はそれほど出ていなかったが,編集部員がある種インターンシップ
として参加している学生なので,給料が発生していないという点でなんとか成り立ってい
た.
そのような経験から,広告収入のみに頼るのには限界があると感じ,今後 wooly はどこ
へ向かっていったら収益をあげることができ,更には持続的競争優位を築けるのか.多角
化を念頭に置き,wooly の経営資源を資源ベース理論などを用い検討し,新たなビジネスモ
デルを導きだしたい.
-3-
Ⅱ 本論
1 フリーペーパーについて(wooly とは)
まずは,無料で配布される印刷物なら何でもフリーペーパーなのか,フリーペーパーと
は定義上ではどういったものなのかを明らかにし,更にフリーペーパーの普及と現状につ
いて簡単に触れる.次いでは,本研究で取り扱うカルチャー系フリーペーパー「wooly」と
は何かを説明していきたいと思う.
フリーペーパーの定義「特定の読者を狙い,無料で配布するか到達させる定期発行の地
域生活情報紙誌で,イベント,タウン,ショップ,求人求職,住宅・不動産,グルメ・飲食
店,ショッピング,演劇,エステ・美容,ジャー・旅行,各種教室など多岐にわたる生活情
報を記事と広告で伝える.
」1
日本生活情報紙協会(平成 15 年 6 月 12 日開催第 28 回理事会で承認)
平成 10 年 4 月に設立した日本生活情報紙協会(Japan Free Newspapers Association:略称JAFNA-ジャフナ)は、
日本で初めてフリーペーパー有力各社が組織した協会。
2005 年の時点で発行されているフリーペーパーは,950 社,1200 紙誌,2245 版,2 億
9375 万 1880 部にのぼる.その内,新聞タイプが 697 紙,1 億 6561 万 6341 部,雑誌タイ
プが 422 誌,9458 万 6554 部,その他・不明が 81 紙誌,3354 万 8985 部だ.2 実は,フ
リーペーパーが一気に普及したのは 2002 年ごろからで(図1 フリーペーパーの普及)
,
その背景として,マス広告だけでは消費者にメッセージが届きにくくなり,屋外広告や高
津広告,インターネット,モバイルなど,生活者に影響を与える接点を選択し,コミュニ
ケーションを最適化していこうとする動きが強まったことがあげられる.3
図1 フリーペーパーの普及4
-4-
では次いで、本研究の核となるカルチャー系フリーペーパー「wooly」とは何かを具体的
に述べていく。
Wooly とは,ファッション,音楽,アート,映画など様々な分野を扱う,日本語と英語
のバイリンガル仕様のフリーカルチャー誌.年4回発行の季刊誌だ.ターゲット読者の層
は,20~30 代の流行を作り出すクリエーターや,また将来そのような専門分野で活躍する
ことを目指す学生も視野に入れている.
配布スタイルは,定期購読者約 100 名には郵送だが,メインはスポット設置を採用して
いる.配布ポイントは国内では主に原宿,渋谷,表参道,代官山など.海外ではパリの有
名なギャラリーcollete や,フィレンツェのセレクトショップなど.クリエイティブなター
ゲット読者層に直接リーチできる,厳選されたカフェやギャラリー,セレクトショップに
スタッフが直接足で廻り設置している。 世界に向けてアーティストに活躍の場を提供して
いるので,読者だけでなくアーティスト達にも刺激を与えているマガジンだといえるだろ
う.
そのような wooly の編集部員は全て学生のインターンシップ生のためギャラは発生して
いない.また,多くのフリーペーパーのネックである本誌郵送費用は,企業のバックアッ
プがあるため wooly 側としては全て無料である.それにも関わらず利益がほとんど出てい
ないという現状が問題なのだ.つまり,収入である広告費はほぼ全て,コンテンツ提供者
であるクリエイター(フォトグラファー,スタイリスト,モデル,ヘアーメイク,イラス
トレーター,等)のギャラや,管財費などの wooly の制作費用に当てられており,その部
分を削らない限り利益の増大は見込めないし,かといって削ってしまうと本誌の質を落と
すことになる,トレード・オフ関係にある.
そこで,wooly の持つ経営資源を活かして他の事業に多角化し,なんとか利益を確保でき
ないものかと考えた.本研究ではこれから,理論を用いてその多角化の方向性を探ってい
く.
2 理論的枠組みについて(資源ベース理論、バリューチェーン、多角化)
では,分析に用いる理論の説明に入る.
・ 資源ベース理論
「リソース・ベースト・ビュー」(RBV)は,コア・コンピタンス,ナレッジ・マネジ
メントなどと思想を同じとする,競争優位の源泉を企業の内部資源に求める戦略理論であ
る.オハイオ州立大学の経営大学院教授,ジェイB.バーニー(Jay B. Barney)によって
提唱された.5 内部資源とは,有形資源(ヒト・モノ・カネ)と,無形資産(技術力・ブ
ランド・プロセス・情報・知識)で,これがすなわちケイパビリティ(能力)となる.6
-5-
従来,資源を評価する試みは往々にして,自社内部に目を向けた活動となり,批判的な
客観性(critical objectivity)を欠いていた.資源ベース理論は,産業と競争のダイナミク
スという外部の視点を分析に再度取り込むことで,この主観的プロセスを改善した.企業
が所有する資源の価値は,顧客デマンド充足性(demand),希少性(scarcity),および専
有可能性(appropriability)という三つの側面を含んだ競争環境と企業のあいだの複雑な相
互作用の中に存在し,資源の価値はこれら三つの側面が交わる部分において創造される.
つまり,ある資源が顧客が求めていることを充足し,競合企業による複製が困難で,生み
出す利益を企業が専有できるとき,その資源によって価値が創造されるのである.7
資源ベースの戦略を策定するためには,まず将来の競争優位(および/もしくは企業優
位)の基礎となる資源を識別し,それを評価しなければならない.このプロセスでは,企
業が所有する一連の資源を明確にし,そのうちのどれが真に価値のある資源なのかを,前
述した条件をもとに識別する.8
・ バリューチェーン
バリューチェーン(価値連鎖)
(図2参照)は,企業の全ての活動が最終的な価値にどの
ように貢献するのかを体系的かつ総合的に検討する手法を指す.マイケル・E・ポーター
(Michael E. Porter,以下ポーター)が提唱した概念で,1985 年に発表した著作「競争優
位の戦略」中で紹介されている.バリューチェーンは,事業を顧客にとっての価値を創造
する活動という切り口から分解し,それぞれの活動の特徴を正確に把握したうえで,それ
らの活動の連鎖を再構築するためのフレームワークとして利用される.より競争優位をも
たらすにはどのような戦略をとればいいかを導き出すことを目的としている.9
そして,バリューチェーンは企業を価値創出活動の総体として表している.ポーターは
5つの主要な活動(社内への物流,生産活動,外部への物流,マーケティング,販売,サ
ービス)と4つの補助的活動(財務会計,人的資源管理,技術開発,調達などの支援活動)
を区別している.10
図2 バリューチェーン 11
企業インフラ(財務、会計、法務など)
人的資源管理
技術開発
調達
社内へ
の物流
生産
活動
外部
への
物流
マーケ
ティン
グ、
販売
-6-
サービス
・ 多角化
企業は多角化によってその事業ポートフォリオを拡張できる.この際,関連的多角化と
無関連的多角化の区別をすることが有用である.12
①関連的多角化
関連的多角化が生ずるのは,新規事業がある程度その企業の既存の事業と関係している
時である.関連的多角化の重要な証拠は,範囲の経済の存在である.2財の結合生産の費
用が,これら2財を別々に生産する費用よりも少ない場合に,範囲の経済が存在する.13
範囲の経済は常に,共通の生産要素に行き着くことができる.もしこの共通の生産要素
の市場取引に相対的に費用がかかるならば,1つの企業における2つの製品の接合生産が
最小費用の解決策かもしれない.範囲の経済をもたらす共通の生産要素は,以下のようで
ある.
1.分割不可能な専門化した物的資産
2.技術的ノウハウ
3.組織的ノウハウ
4.ブランドネーム
14
②非関連的多角化
非関連的多角化の場合には,R&D,製造,マーケティングもしくは流通において範囲
の経済は生じえない.15
なお,今回本研究で用いるのは,関連的多角化である.
3 理論的枠組みの事例への当てはめ
ここから先は,先述した理論的枠組みに,実際の事例である wooly を当てはめていく.
① 資源ベース戦略 ― 価値ある資源の識別(4Pをベースに分解)
資源ベースの戦略を策定するためには,まず将来の競争優位(および/もしくは企業優
位)の基礎となる資源を識別し,それを評価しなければならない.と先に述べたが,私は
その資源の分解プロセスのベースとして,4Pを用いたいと思う.
4Pとは,マーケティング・ミックスの4Pのことで,マーケティング・ミックスとは,
企業が標的市場でマーケティングの目的を達成するために行われるマーケティング・ツー
-7-
ルを最適に組み合わせる戦術のこと.マーケティング・ミックスは,基本的には,4Pと
呼ばれる製品(Product)
,流通(Place),価格(Price)
,プロモーション(Promotion)の
4つ(図3参照)でできており,マーケティングの要素=4Pといわれるほど,マーケタ
ーの間では定着しているものだ.4Pはジェローム・マッカーシーが 1960 年頃に出版した
「マーケティング」という著書の中で紹介したのが最初である.16
図3 4P
17
上記の4Pに基づき wooly の資源を分解し,更に資源ベース理論の,顧客デマンド充足
性(demand),希少性(scarcity),および専有可能性(appropriability)という先述した
三つの条件を用いて価値のある資源を見極める作業をしていくと,以下のようになる.
まずはじめは製品(Product)で,「読者が満足する充実した誌面」を資源と考え分解し
た.(図4参照)更に3つの条件で見ていくと,図のピンク色の部分が特に価値のある資源
だとわかる.
次は価格(Price)だが,wooly はフリーペーパーなので読者にとっては無料で価格がな
いが,もう 1 つの顧客である広告主にとっては広告料としての価格が存在する.ここでは,
「広告主を満足させる、絞り込んだターゲット層」を資源として分解した.
(図5参照)こ
の図でも同じくピンク色の部分が特に重要な資源だといえる.
三つ目の要素は,流通(Place)だ.流通はフリーペーパーにとっては生命線ともいえる
程重要なポイントで,wooly も設置場所はかなり厳選している.そこで,資源を「ターゲッ
トに確実に到達させる、厳選された設置場所+郵送費節減」と設定した.(図6参照)図の
ピンク部分が価値ある資源だ.
最後はプロモーション(Promotion)だが,wooly は製品そのものがプロモーションのよ
うなものなのであまり記載する点が見つからなかったのだが,唯一特記すべきは,読者や
関係者に生の交流の場として提供している,定期イベントである.それを資源とし,
「読者
に近い存在」とおいた.
(図7参照)ここでは残念ながら,三つの条件をすべて満たすもの
は見つからなかった.
-8-
図4 価値ある資源の見極め<Product>18
ホットなコンテンツ
・編集力
・ホットなクリエイター
・常にアンテナを張る
・クリエイターとのコネクション
・定期編集会議
・企画担当者責任制
・チームプレイ
・低コスト交渉力
・顧客ニーズの充足
・経路依存性
・因果関係の不明瞭性
綺麗な写真
・有名フォトグラファー
・上質な紙
・カラー印刷
・フォトグラファーとのコネク
ション
・交渉力
・低コスト印刷代(外注)
・経路依存性
・因果関係不明瞭
・顧客ニーズの充足
充実のページ数
・60~70ページ
・担当者を企画会議で分担、
各担当がページに責任をも
つ
・顧客ニーズの充足
持ち運びしやすいサイズ
・A5変形 小さいカバン
にもすっぽり
ぱっと目を引く表紙
・デザイン
・特殊印刷効果
・色使い
・顧客ニーズの充足
・プロのアートディレクター(外
注)
・コネクション
・顧客ニーズの充足
・経路依存性
図5 価値ある資源の見極め<Price>19
設置店舗・箇所リスト
・全国海外あわせ約300
箇所
・見やすいリスト(大きさ、
地域・ジャンル別)
・設置場所ごとの細かい
雰囲気やコメント付き
Woolyのカラーに合った
クライアント選択
・毎回営業をかけるクラ
イアントを選別
クライアントとのタイアッ
プ広告・企画記事などの
付加価値
・クリエイターを巻き込ん
での撮影
・編集部による取材、イン
タビュー記事など
読者の顔がわかる
・フィードバックのしくみ
・読者アンケート
・定期イベント
・顧客ニーズの充足
・経路依存性
Woolyのコンセプト、カ
ラーがわかる媒体概要
書
・色・文字の大きさ
・クリエイター・コンテンツ
の紹介
・毎号発行後、内容の要
約や新規クリエイターな
どを更新する
・顧客ニーズの充足
・スタッフが足で周り、雰
囲気などの細かな点を
チェックする
・毎営業回ごとに、新た
な設置店舗、更新を行う
・経路依存性
・顧客ニーズの充足
・因果関係の不明瞭性
・顧客ニーズの充足
・経路依存性
・因果関係の不明瞭性
-9-
図6 価値ある資源の見極め<Place>20
精度の高い設置場所
・スタッフが足で周り設置
・経路依存性
・顧客ニーズの充足
・因果関係の不明瞭性
設置場所ごとの反応・部
数が常にわかるしくみ
・設置店舗スタッフとの関
係構築
・定期的に補充に行く
・経路依存性
・顧客ニーズの充足
・因果関係の不明瞭性
・専有可能性
定期購読者(関係者含
め)には毎号郵送(100
部ほど)
・顧客データ
・郵送費無料(企業の
バックアップ)コネクション
・経路依存性
・因果関係の不明瞭性
・顧客ニーズの充足
海外も幅広く設置
・各主要都市の協力コネ
クション
・郵送費無料
・不定期に設置箇所更新
・現地協力者に設置場所
のデータを送ってもらう
・因果関係の不明瞭性
・経路依存性
図7 価値ある資源の見極め<Promotion>21
読者&関係者と交流を
深めるwooly定期イベン
ト
・ライヴあり
・クラブ又はカフェのオ
シャレ空間
・クリエイターの写真や作
品を展示し、ギャラリー
風に
定期イベントの告知
・wooly本誌横にビラを設
置
・定期購読者には同封
・知り合いにくばる
・音楽関係コネクション
・定期イベント来場者の
連絡先を聞き、次へ繋げ
る(クリエイターなども含
め)
・スタッフの確保も兼ねる
・顧客ニーズの充足
・因果関係の不明瞭性
・顧客ニーズの充足
以上の分解及び価値のある資源の見極めをまとめると,以下の(図8)のようになる.
図8 価値ある資源の見極め<まとめ>
①Product
②Price
③Place
・常にアンテナを張る
・クリエイターとのコネクション
・定期編集会議
・企画担当者責任制
・チームプレイ
・低コスト交渉力
・フォトグラファーとのコネクション
・交渉力
・低コスト印刷代(外注)
・クリエイターを巻き込んでの撮影
・編集部による取材、インタビュー
記事など
・スタッフが足で周り、雰囲気などの
細かな点をチェックする
・毎営業回ごとに、新たな設置店舗、
更新を行う
・スタッフが足で周り設置
・設置店舗スタッフとの関係構築
・定期的に補充に行く
・顧客データ
・郵送費無料(企業のバックアップ)
コネクション
以上の資源を整理すると,四つの wooly の重要な資源が浮かびあがった.
1 つ目は,
「クリエイターとのコネクション」.コンテンツの核であるクリエイターの確保
- 10 -
は最も重要な作業で,wooly のように知名度が低く,予算の少ないであろうフリーペーパー
は,通常はなかなか有名なクリエイターを起用することが難しい.そこで,コネクション
が鍵となってくるわけだ.二つ目は,「編集部員全員の wooly カラーの共通理解」
.ページ
の企画から,広告営業,更には,wooly のカラーに合った設置場所の厳選まで,スタッフの
感性にゆだねられているので,この共通の理解がなければ wooly は成り立たない.つまり,
価値観・感性の共有である.三つ目は,設置場所をスタッフが足で廻り確保し,定期的に
訪れて本誌の補充を行ったり,読者や設置店舗スタッフからの反応を毎回聞いているため,
「設置先との関係性(人と人とのコミュニケーション)
」が強みといえるだろう.最後の 1
つは,
「営業、企画、配布の際のリストに基づく人員のマネジメント」だ.企画,営業,配
布のどれをとっても,担当者別,進捗状況毎に細かくリストを作成し,スケジュール担当
のスタッフが細かく管理し,常に各担当者に声かけをおこなっているので,国内はもとよ
り,海外のスタッフまで連絡がスムーズで,全ての業務が円滑にまわっている.
これは Wooly
の組織ルーティーンともいえると思う.
Wooly の価値ある資源が明らかになったところで,今後の多角化の方向について議論し
ていきたいと思う.私は,wooly の資源を考慮して多角化の事業として以下の三つの候補を
考えた.
一つ目は,「カタログ作成事業」である.(会社案内・パンフレット等印刷物の企画,制
作,配布・設置)
.この事業は,wooly のターゲット読者層とマッチする顧客を持つ企業(例
えばアパレルのセレクトショップなど)の商品カタログを受注生産し,ターゲットが共通
しているということで,通常ならアパレルの店舗のみに設置するところを,wooly 本誌の配
布と共にカタログの配布も行うというものだ.
二つ目は,「エージェント事業」だ.(イラストレーター,デザイナー,アーティストの
プロデュース及び知的財産権の管理.および広告宣伝用のイラスト・デザイン,造形作品
の制作,販売及び請負).先述したように wooly はコンテンツ提供者であるクリエイターの
確保が最も重要な作業である.クリエイターとのコネクションがあるので,それがない場
合よりはスムーズに行えるが,クリエイター達は wooly の専属ではないため毎回の確保に
取引費用や調整費用がかなりかさんでいる.そこで,wooly 専属のクリエイターを育成し,
wooly エージェントとしてクリエイターのマネジメントを行ったらどうかと考えた.
三つ目は,
「有料誌化する」で,これは今無料のフリーペーパーである wooly を,雑誌と
して書店で販売するというものである.
(アート・ファッション・音楽・映画などのホット
なカルチャー誌という位置づけはそのままに,有料誌化して書店で販売する).
これら三つの可能性を,既存の wooly 事業とどれだけ共通性があるかを,バリューチェ
ーンを用いて分析し,多角化への優先順位をつけていく.
- 11 -
② バリューチェーン
まずは,フリーペーパーwooly をバリューチェーンに当てはめた.(図9)
図9 バリューチェーン<wooly>22
企業インフラ(財務、会計、法務など)
人的資源管理
技術開発
調達
採用時のスクリーニング、共通の感性の共有、担当性
woolyのカラーに合った設置箇所の開拓、人脈を広げる
クリエイターの確保
社内へ
の物流
生産活
動
外部へ
の物流
編集部独
自企画
スタッフが直
接配布して
廻る
+郵送
+受注の
タイアップ
広告あり
(販売と連
動)
マーケ
ティング、
サービス
販売
スタッフによる
訪問営業
次からは,wooly の方向性として考えられる三つの可能性について,それぞれバリューチ
ェーンに当てはめていく.
(図 10,図 11,図 12)
図 10 バリューチェーン<カタログ作成事業>23
企業インフラ(財務、会計、法務など)
人的資源管理
技術開発
調達
採用時のスクリーニング、共通の感性の共有、担当性
woolyのカラーに合った設置箇所の開拓、人脈を広げる
クリエイターの確保
社内へ
の物流
生産活
動
外部へ
の物流
受注生産
(販売と連
動)
スタッフが直
接配布して
廻る
+郵送
- 12 -
マーケ
ティング、
販売
スタッフによる
訪問営業
サービス
カタログの補充
アフターサービ
ス(外部への物
流と連動)
図 11 バリューチェーン<エージェント事業>24
企業インフラ(財務、会計、法務など)
人的資源管理
技術開発
調達
採用(スカウト等)、マネジャによるクリエイタの管理・育成
各クリエイターの専門技術鍛錬、デザイン性、人脈を広げる
クリエイタのスカウト
社内へ
の物流
生産活
動
外部へ
の物流
受注生産
WEBや郵
送、直接持
ち込みなど
ケースバイ
ケース
(販売と連
動)
マーケ
ティング、
サービス
販売
マネージャー
やクリエイ
ター本人によ
る訪問営業
作品展覧会、
WEBなど
図 12 バリューチェーン<有料誌化>25
企業インフラ(財務、会計、法務など)
人的資源管理
技術開発
調達
採用時のスクリーニング、共通の感性の共有、担当性
販売書店の開拓、人脈を広げる
販売認可の獲得、クリエイターの確保 、編集プロダクションへの依頼
社内へ
の物流
生産活
動
外部へ
の物流
編集部独
自企画
取次を仲介
して書店へ
配送
+受注の
タイアップ
広告あり
(販売と連
動しない)
マーケ
ティング、
サービス
販売
書店販売
フリーペーパーwooly と、その他三つのバリューチェーンからそれぞれの共通点を見出し,
そこから,先述した関連的多角化の要となる共通の生産要素として,wooly の価値ある資源
につなげて紹介していきたいと思う.
- 13 -
③ 関連的多角化 ― 共通の経営資源
まずは,カタログ作成事業と wooly のバリューチェーンの共通点をみてみると以下が挙
げられる.
・調達 : クリエイターの確保
・人的資源管理 : 共通の感性の共有、担当性
・技術開発 :
wooly のカラーに合った設置箇所の開拓、人脈を広げる
・生産活動 : 受注生産(販売と連動)
・外部への物流 : スタッフが直接配布して廻る+郵送
・マーケティング・販売 : スタッフによる訪問営業
・サービス : カタログの補充アフターサービス(外部への物流と連動)
これを見ると,バリューチェーンのほぼ全ての項目において共通点があることがわかる.
さらに,この共通点を,先ほど資源ベース理論で導き出した wooly の価値ある資源に当て
はめて,共通の生産要素を示し,次なる関連的多角化のステップとしたい.
(図 13 参照)
カタログ
フリーペーパー
図 13 共通の生産要素<カタログ作成事業>26
・調達 : クリエイターの確保
→→ クリエイターとのコネクション、 編集部員全員のwoolyカラーの共通理解→ 価値観・感性の共有
・人的資源管理 : 共通の感性の共有、担当性
→→ 営業、企画、配布の際のリストに基づく人員のマネジメント(組織ルーティーン)、 編集部員全員のwooly
カラーの共通理解→ 価値観・感性の共有
・技術開発 : woolyのカラーに合った設置箇所の開拓、人脈を広げる
→→ クリエイターとのコネクション、 設置先との関係性(人と人とのコミュニケーション)
・生産活動 : 受注生産(販売と連動)
→→ 営業、企画、配布の際のリストに基づく人員のマネジメント(組織ルーティーン)
・外部への物流 : スタッフが直接配布して廻る+郵送
→→ 営業、企画、配布の際のリストに基づく人員のマネジメント(組織ルーティーン)
・マーケティング・販売 : スタッフによる訪問営業
→→ 営業、企画、配布の際のリストに基づく人員のマネジメント(組織ルーティーン)
・サービス : カタログの補充アフターサービス(外部への物流と連動)
→→ 営業、企画、配布の際のリストに基づく人員のマネジメント(組織ルーティーン)
- 14 -
次に,エージェント事業について同じように分析をおこなっていく.
バリューチェーンの共通点は,
・ 調達 : クリエイターの確保
・ 技術開発 : 人脈を広げる
・ マーケティング・販売 : スタッフによる訪問営業
・ 生産活動 : 受注生産(販売と連動)
となっており,先述のカタログ作成事業ほどではないにせよ,フリーペーパー事業とエー
ジェント事業間で多くの共通が見られた.これを共通の生産要素として当てはめてみると,
(図 14 参照)
図 14 共通の生産要素<エージェント事業>27
エージェント
フリーペーパー
・調達 : クリエイターの確保
→→ クリエイターとのコネクション、 編集部員全員のwoolyカラーの共通理解→ 価値観・感性
の共有
・技術開発 : 人脈を広げる
→→ クリエイターとのコネクション、 設置先との関係性(人と人とのコミュニケーション)
・マーケティング・販売 : スタッフによる訪問営業
→→ 営業、企画、配布の際のリストに基づく人員のマネジメント(組織ルーティーン?)
・生産活動 : 受注生産(販売と連動)
→→ 営業、企画、配布の際のリストに基づく人員のマネジメント(組織ルーティーン?)
最後は,有料誌化について分析する.
バリューチェーンの共通点は以下のとおりである.
・ 調達 : クリエイターの確保
・ 技術開発 : 人脈を広げる
有料誌化については、他の二つの事業に比べて共通点が非常に少なく,既存のフリーペ
ーパーをそのまま販売するのだから一見一番簡単そうに見えたが,その販売ルートの確保
など,障壁が大きいことがわかった.この共通の生産要素を見ると,wooly の資源がほとん
ど活かされておらず,多角化は難しいだろうことが分析から明らかになった.
(図 15 参照)
- 15 -
雑誌
フリーペーパー
図 15 共通の生産要素<有料誌化>28
・調達 : クリエイターの確保
→→ クリエイターとのコネクション、 編集部員全員のwoolyカラーの共通理解→ 価
値観・感性の共有
・技術開発 : 人脈を広げる
→→ クリエイターとのコネクション、 設置先との関係性(人と人とのコミュニケーショ
ン)
以上の分析から,政策提言を導きだしていきいたいと思う.
4 政策的提言
ここまでで行ってきた資源ベース理論,バリューチェーン,更には共通の生産要素にお
ける分析から,フリーペーパーwooly の多角化として有効な事業は,カタログ作成事業なら
びに,エージェント事業であるという結果が導きだされた.私は,先のバリューチェーン
の分析の際に,これらに優先順位をつけたが,この2つの事業の場合は,同時に多角化す
ることを提案したい.その理由としては,フリーペーパーwooly にしても,カタログ作成事
業,エージェント事業にしても,生産活動のコアな部分には必ずクリエイターの存在が必
要となる.その点に注目すると,現在の wooly はクリエイターを外部から調達しており,
そのままカタログ事業のみに多角化したとしても,クリエイターの外部調達という方法は
変わらない.クリエイターの外部調達は,不確実性が高く,また取引費用もかさむため,
たとえ wooly がカタログ作成事業のみに多角化しても,収益はその部分に左右されてしま
うと考えた.そこで,エージェント事業へ同時に多角化することによって,クリエイター
を内製することが出来,取引費用が削減できる.また,そのクリエイターが他の二つの事
業へもコアな部分でリンクしていくので,範囲の経済性が見込めるし,確実性も増すため,
持続的競争優位を目指す土台になるだろうと思う.
ここで考えられる課題としては,エージェント事業におけるクリエイターの育成である.
- 16 -
名もないクリエイターを一から育て上げるには時間も費用もかかるので,初期投資が大き
いことが懸念される.対策としては,他の二つの事業で関係を築いていったクリエイター
達を短期契約として内部化し,初期段階を凌ぐか,クリエイターではない wooly の価値あ
る資源,例えば配布場所などを最大限に活かした,カタログ作成事業の中の配布を更に強
化していく,などが考えられる.
Ⅲ 結論
収益のあがっていないフリーペーパーwooly が,果たして持続的競争優位をできるのだろ
うか.先の見えない道を進んでいくように思えた本研究だったけれど,持続的競争優位を
築けるかどうかは,魅力的な業界に参入することではなく,自社の価値ある資源をいかに
活かせるかということ,とバーニーが言っているように
30,資源を細かく分解してひとつ
ひとつの資源を丁寧に分析していくことで,道が開けてきたように思う.この提案を,ぜ
ひ実際に wooly へ反映してみたいと思っており,現在少しずつではあるが,後輩がカタロ
グ作成事業をフリーペーパーの広告営業の際に提案し,エージェント事業への足がかりと
しても,きらりと光るクリエイターの発掘や,既存のクリエイターとの関係構築に精をだ
しているところである.やはり,研究のようには実際はスムーズにはいかないけれど,い
つか実現できれば幸いである.
謝辞
本研究において,丹沢先生をはじめ多くの方々にご指導,ご協力を頂いたことを深く感謝
しております.特に,丹沢先生からは,ゼミに入った当初から,学んでいる理論を身近な
ことに当てはめるという視点を教えていただき,私も,実際に一番身近であった wooly を
研究テーマとして取り上げ,分析してみることができました.また,研究や議論に一生懸
命だった先輩や後輩にもとても影響を受けました,ありがとうございました.
1
日本生活情報紙協会 フリーペーパーの定義
http://www.jafna.or.jp/freepaper/freepaper_1.html
2
3
「日本のフリーペーパー2006」日本生活情報紙協会,2006.
『トッププロモーションズ 販促会議 9 月号 125 号』株式会社宣伝会議,2008.
- 17 -
4
山中茉莉『新・生活情報紙ーフリーペーパーのすべて』電通,2001,p.74.
Goo リサーチポータル 増殖するフリーペーパー・フリーマガジン
http://research.goo.ne.jp/database/data/000622/ を参考に作成.
5
Jay B. Barney 「リソース・ベースト・ビュー」
『Diamond Harvard Business Review』
,
May,2001,p.78-87.
6
INVENIO LEADERSHIP INSIGHT リソース・ベースド・ビュー RBV Resource
Based View
http://leadershipinsight.jp/dictionary/words/resource_based_view.html
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David J. Collis, Cynthia A. Montgomery: Corporate Strategy A Resource-Based
Approach, McGraw-Hill Companies, Inc. , 1998.
( 根来龍之・蛭田啓・久保亮一訳『資源ベースの経営戦略論』東洋経済新報社,2006.p.49.)
8
前掲書,p.68.
9
INVENIO LEADERSHIP INSIGHT
バリューチェーン
「ポーターの価値連鎖」
Value Chain
http://leadershipinsight.jp/dictionary/words/value_chain.html
10
David A. Besannko, David Dranove, Mark T. Shanley:Economics of Strategy 2
/Edition, John Wiley & Sons, Inc., 2003.
( 奥村昭博・大林厚臣監訳『戦略の経済学』ダイヤモンド社,2003.p.440)
11
前掲書,p.440 図 12-8.
12
Sytse Douma, Hein Schreuder : Economic Approaches to Organizations 3 Ill edition,
Financial Times Management, 2002.
(丹沢安治・岡田和秀・渡部直樹・菊澤研宗・久保知一・石川伊吹・北島啓嗣訳『組織の
経済学入門』文眞堂,2007.P.295.)
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15
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宮崎哲也『フィリップ・コトラーの「マーケティング論」がわかる本』株式会社秀和シ
ステム,2006,p.56.
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INVENIO LEADERSHIP INSIGHT マーケティングの4P four P
http://leadershipinsight.jp/dictionary/words/4p.html
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Approach, McGraw-Hill Companies, Inc. , 1998.
( 根来龍之・蛭田啓・久保亮一訳『資源ベースの経営戦略論』東洋経済新報社,2006.p.69
図 2-5 を参考に作成.)
- 18 -
19
前掲書,p.69 図 2-5 を参考に作成.
20
前掲書,p.69 図 2-5 を参考に作成.
21
前掲書,p.69 図 2-5 を参考に作成.
22
David A. Besannko, David Dranove, Mark T. Shanley:Economics of Strategy 2
/Edition, John Wiley & Sons, Inc., 2003, p.440 図 12-8.
( 奥村昭博・大林厚臣監訳『戦略の経済学』ダイヤモンド社,2003.)
23
前掲書,p.440 図 12-8.
24
前掲書,p.440 図 12-8.
25
前掲書,p.440 図 12-8.
26
Sytse Douma, Hein Schreuder : Economic Approaches to Organizations 3 Ill edition,
Financial Times Management, 2002.
(丹沢安治・岡田和秀・渡部直樹・菊澤研宗・久保知一・石川伊吹・北島啓嗣訳『組織の
経済学入門』文眞堂,2007.P.296 を参考に作成.)
27
前掲書,P.296 を参考に作成.
28
前掲書,P.296 を参考に作成.
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前掲書,P.296 を参考に作成.
30
Jay B. Barney 「リソース・ベースト・ビュー」
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参考文献
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( 奥村昭博・大林厚臣監訳『戦略の経済学』ダイヤモンド社,2003.)
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( 根来龍之・蛭田啓・久保亮一訳『資源ベースの経営戦略論』東洋経済新報社,2006.)
山中茉莉『新・生活情報紙ーフリーペーパーのすべて』電通,2001.
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(丹沢安治・岡田和秀・渡部直樹・菊澤研宗・久保知一・石川伊吹・北島啓嗣訳『組織の
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平尾勇司『Hot Pepper ミラクル・ストーリー』東洋経済新報社,2008.
参考資料
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『トッププロモーションズ 販促会議 9 月号(125 号)』株式会社宣伝会議,2008.
Web Site
INVENIO LEADERSHIP INSIGHT
リソース・ベースド・ビュー
RBV
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INVENIO LEADERSHIP INSIGHT バリューチェーン 「ポーターの価値連鎖」 Value
Chain
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INVENIO LEADERSHIP INSIGHT マーケティングの4P four P
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