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BDFの現状と課題

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BDFの現状と課題
BDFの現状と 課題
BDFの特徴と性質 BDF=Bio Diesel Fuel(バイオディーゼル燃料)
・バイオマス由来の油脂(菜種油等)にメタノールを添加し、アルカリ触媒に
より脂肪酸のメチルエステル変換反応を行い、脂肪酸メチルエステル(FA
ME:軽油に近い性質を持った物質)を製造。このとき、グリセリンが副産
物としてできる。
・ニート(混合せず原液のままの状態)又は軽油と混合し、自動車用燃料油(デ
ィーゼル燃料の代替)として使う。精製には水分洗浄法と吸着剤・遠心分離
法がある。SOxや黒煙が軽油より少なく、浮遊粒子物質が減少する。
・国内における利用例としては、一部の自治体等で、廃食用油を回収しメチル
エステル化した後、軽油に20%混合したいわゆるB20、あるいはニートとして、
市営バスや廃棄物収集車の燃料として使用している例などが見られる。ただ
し、車両側に一定の改造を行ったり、通常のディーゼル車よりも頻繁に定期
的なメンテナンスを行いながら利用しているのが現状。
・世界全体で見ると、主に欧州で利用されており、ドイツ、フランス、イタリ
アの3カ国で世界の生産量のほとんどを占める。
・原料は、ドイツ、フランス、イタリアでは菜種油、米国では大豆油、日本で
は廃食用油を主に利用。
・国内の家庭、飲食店、食品加工工場等から出る使用済みのてんぷら油などは、
年間に約40万トン発生。そのほとんどが未回収であり、バイオマス資源とし
て利活用することが期待されている。
製造方法
「エステル交換反応」
・油脂(廃食用油等)をアルカリ等の触媒を利用して、メタノールと化学反応
させる。触媒には、主に水酸化カリウムを使用。
廃食用油
+
メタノール
触
媒
メチルエステル化反応
メチルエステル
+
グリセリン
※「SVO」方式
・メチルエステル燃料とは異なる形態でディーゼルエンジン燃料とする方法の
1つに、植物油をそのまま使用するものがある。燃料の送付ラインを加熱す
ることにより、植物油の粘度を軽油程度まで低下させエンジン内へ噴霧し燃
焼させる方法で一般にSVO(Straight Vegetables Oil)方式と呼ばれて
いる。この方式は自動車の一部改良により実施可能(小平町公用車に導入)。
製造コスト(概算) ①総合資源エネルギー調査会燃料政策小委員会第二次中間報告(H16.7)
(1)廃食用油を原料として利用する場合
・製造コストはプラントの規模により72−87円/L(税抜き)程度となり、軽油
価格(30円/L)よりも大幅に高い。
・軽油の税抜き価格を大きく超え、税込み価格(80円/L程度)に近い水準。
・現状での廃食用油からのBDF製造は、一般家庭からの回収については自治
体や市民のボランティアに頼っており、この回収コストを内部化した場合に
は、生産コストがさらに上昇する。
(2)国産菜種からの生産
・生産コストは500円/L(税抜き)程度となり、軽油価格よりも大幅に高い。
②平成16年度民生部門等地球温暖化対策実証モデル評価事業「北海道ローカル
エネルギーネットワークと連携した地域循環型BDFモデル事業」成果報告
書(H17.3)
(条件)イニシャルコスト:98,400千円(プラント取得・附属設備・建物取得・金利・税金等)
(1)BDF生産に必要なランニングコスト[単位:円/BDF-L]
エネルギー作物会社
作物栽培
BDF化
合 計
BDF(495kL)
73.6
67.9
141.5
(2)初期投資額に補助金を投入した場合のコスト
補助金割合(%)
補助金額(千円)
コスト(円/BDF-L)
0
0
141.5
50
49,200
130.2
100
98,400
118.9
・原料の油糧植物の多くは、シーズンによって値段の変動があり、製造コスト
が容易に原料価格に左右される。その上、殆どの地域では製造コストを軽油
と比較した場合、BDFの方が高くなっており、販売に関しては税金免除や購
買助成等の施策支援が無ければ普及が難しい。
製造上の課題
①原料についての課題
・廃食用油を原料とする場合、BDFの品質は、適切に製造すれば原料廃食用
油の劣化(特に油の劣化度を示す酸価)の影響はそれほど受けないが、劣化
があまり大きいと燃料の収率が悪くなることが懸念される。したがって、劣
化の進んだ廃食用油と比較的劣化の進んでいない廃食用油との原料段階での
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BDFの現状と 課題
混合による均一化を考慮することが重要。
②精製工程での課題
・反応により生成されたメチルエステルを精製燃料とするために、水洗浄によ
り遊離グリセリンや残留メタノールなどの不純物を除去。その際、洗浄廃水
として含油水が排出される。このグリセリンや含油廃水を有効利用等が課題。
・グリセリンは燃焼させることで温水又は蒸気などで熱回収して有効利用する
ことが考えられるが、独自の設備を設置する方法のほか、近隣の廃棄物処理
施設で助燃材として燃焼させ、そこで発生した蒸気や電気をBDF化プラン
トに供給することも考えられる。
・含油廃水は、近隣の廃棄物処理施設の浄化機能を活用する方法以外に、メタ
ン菌による生ごみのバイオガス化設備における原料として利用の可能性があ
る。この方法が可能であれば、発生したバイオガスによって発電された電気
をBDF化プラントに供給することも考えられる。
供給体制構築上の課 ・BDFによる地域循環システムの確立に向けては、今後技術や制度面での更
題
なる充実が必要。
①BDFの品質安定化と適合車両開発促進などのための品質規格の制定
②地域における廃食用油の回収や燃料化施設の整備に対する支援や燃料使用
に伴う税制面での優遇措置などBDF化事業への支援制度の確立
などが今後の課題。
・今後、広くBDFを普及させるためには、車両影響を考慮した燃料の品質規
格を設定することが重要。BDFの先進地域である欧米では既に燃料として
品質が規格化されているが、わが国ではまだ規格化されていなかったが、最
近、国においても、品質確保法の観点からその検討を開始。(H17中)
・世界の植物油生産をみると、大豆油、パーム油、菜種油が他の油種よりも生
産量が多い。ただし、これらの内、大豆油および菜種油は、生産地である米
国・欧州の域内BDF供給増への対応のみでも不足気味であり、日本への輸
出余力には期待できない。このため、海外からの供給で最も可能性があると
考えられるのはパーム油の輸入である。世界のパーム油生産量の大部分はマ
レーシア及びインドネシアであるため、我が国がBDFを輸入する場合には、
東南アジアのパーム油を原料としたBDFが最も可能性が高い。なお、この
場合でも、現状ではBDF製造装置や出荷タンク等のインフラが存在せず、
実際に輸入を行うためには設備投資と準備期間が必要となる。
BDFを輸入するコストはCPO(Crude Palm Oil:粗パーム油)価格に大
きく依存するが、このCPO価格は食用油市場で大きく変動する。過去10
年のCPO価格帯をベースに、BDFの日本着コストを試算した結果、38-9
1円/Lという価格がえられた。試算の前提となる日本への輸入量やCPO価
格が変動しうるために試算に幅が出ているが、いずれにせよ、軽油の税抜き
価格と比べると高コストである。
・ニート利用、軽油混合利用、いずれの場合にも、一定以上の規模でBDFを
導入しようとする際には、経済性、供給安定性において課題が生じる。
関係法令・税制上の ①税制の問題
課題
・BDFはそれ単体には軽油引取税がかからないが、軽油と混合する時点で軽
油引取税(地方税)が加算される。
・この問題については、現在滋賀県知事が廃食油燃料を課税対象からはずすよ
うに国に要望している。
・また、今までは一般車両にBDFを給油する場合は、各都道府県へ事前申請
承認が必要であるが、滋賀県では地域振興局税務課へ半年ごとの総括申請で
対応できるようした。
②利便性の問題
・BDFを給油している車両が検問等で燃料油抜き取り調査受けた場合、異な
る燃料を給油しているため燃料炭化水素油譲渡証明書の提示が必要。
→油藤商事(滋賀県)では、BDFを給油する都度、2枚複写の「給油証明
書」を発行。
③BDFを製造する場合の法令
・消防法:製造規模により適用を受ける場合あり
BDFは第三石油類非水溶(重油と同じランク・指定数量の5分の1
の400リットルまでは規制を受けない。ただし、保管・取扱いにつ
いては、十分に注意が必要。)
・下水道法:排水処理規模により適用を受ける場合あり
・労働安全衛生法:製造規模によりメタノールの取扱で適用を受ける場合あり
・産業廃棄物処理法:廃食油を廃棄物として収集運搬・処理する場合に適用を
受ける場合あり
・地方税法軽油取引税:軽油との混合後販売する場合は適用を受ける
④BDFを自動車燃料として使用する場合の法令
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BDFの現状と 課題
・道路運送車両法(車検):廃食油原料の燃料を使用する公道走行車両の車検
記載事項の届出が必要(陸運局の登録:「廃食油
燃料併用」の記載必要)
・地方税法軽油取引税:使用者が軽油との混合をする場合は適用を受ける
国
・経産省の取組状況 総合資源エネルギー調査会石油分科会石油部会燃料政策小委員会第二次中間報
告の取りまとめ(H16.7.5)
・BDFの導入に関する課題として、供給安定性、経済性、地球温暖化対策上
の効果、自動車排出ガス等への影響について検討
1)一定以上の規模でBDFを導入しようとする際には、経済性、供給安定
性に関する課題が制約条件となることも考えられる。
2)他方、一次エネルギー供給源の多様化の観点からは、BDF利用への環
境整備や支援を行っていくことが必要。このため、①一般のディーゼル
車を想定しつつ、安全や環境等の面から問題がないと言えるBDF混合
軽油の性状を検証し、燃料規格に反映するとともに、②廃食用油等、国
内資源を原料としたBDF製造技術の研究開発等を行う。
総合資源エネルギー調査会石油分科会石油部会燃料政策小委員会規格検討ワー
キングループにて、バイオディーゼル燃料について規格化に関する検討
・2005年中にJIS規格として確立される見込み・軽油との混和
・環境省の取組状況 地球環境局地球温暖化対策課
・地球温暖化対策推進法に基づき、温室固化ガスの発生抑制など国内の地球温
暖化対策推進の旗振り役。
・2004年8月、中央環境審議会地球環境部会において地球温暖化対策推進大綱
の評価・見直しに関する中間取りまとめ。
・バイオエネルギー等を利用した地域の先進的取組に対し支援を実施。
環境管理局総務課(環境管理技術室)
・大気汚染防止の観点から、BDFの混合率や車両排出ガスへの影響調査を実
施。平成15年度調査について、酸化触媒が装着されない車両の場合には、
BDFの軽油への混合割合が増加が大きくなるにしたがって、PM中のSOF
成分が増加する傾向が見られたが、酸化触媒の高い触媒を装着した車両で使
用する場合は、PM全体として低減される傾向が見られた結果等を公表。
・農水省の取組状況 大臣官房環境政策課(資源循環室)
・2002年12月閣議決定した「バイオマス・ニッポン総合戦略」の旗振り役。
①地球温暖化防止への貢献、②循環型社会形成の推進、③競争力ある新たな
産業の育成、④農山漁村地域の活性化という4つの目標があり、関係府省の
連携強化を目指して政府全体の窓口的役割を担当。
・2004年8月から「バイオマスタウン構想書」を募集し、2010年までに500市町
村でバイオマスタウンを構築するという目標に向け取り組む。
・国交省の取組状況 自動車交通局技術安全部環境課
・環境にやさしい交通社会の構築に向け、道路運送車両に係る環境の保全対策
を実施。
・2004年6月、バイオマス燃料対応自動車開発促進事業検討会を設置し、100%
又は高濃度のバイオマス燃料に対応しうる「バイオマス燃料対応自動車」の
研究開発に着手。
他府県
①京都市
・同市では、地球温暖化防止京都会議(COP3)の開催に先立ち、H9.11から廃
食用油から精製したBDFをごみ収集車約220台に利用するとともに、H12.4
からは一部の市バス約の80台の燃料(20%混合)としての使用を開始。
・現在年間約150万㍑のBDFを使用することにより、同量の軽油の使用によ
り発生する年間推定約4千トンの二酸化炭素排出を削減。
・一方、H9.8からは家庭系の廃食用油のモデル回収を開始し、順次回収拠点を
拡大。現在、市内約800拠点において年間約13万㍑を回収し、BDFの原料
として再生利用している。
・学識経験者等による技術検討会を設置し、燃料品質の暫定企画(京都スタン
ダード)の策定にも取り組んでいる。
・H16.6から暫定規格を満足する品質の燃料を安定供給するため、日量5千㍑
の燃料化プラントが稼働。
②滋賀県愛東町
・「菜の花プロジェクトの本家」
・1996年に廃食油の燃料化プラントが稼働。公用車4台の燃料として利用。
・更に、菜の花を栽培し、食用にした後で燃料化するという取り組みを進める。
・菜の花プロジェクトの活動は菜の花エコ学習会、搾油体験学習会、菜の花エ
コ給食、菜の花エコプロジェクト・パンフレットの作成などを幅広く展開。
・2005年1月にBDF精製施設ともみ殻や木くずからくん炭を作る炭化施設な
どを備えた循環型拠点施設「愛東エコプラザ・菜の花館」を開館。
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BDFの現状と 課題
③広島県大朝町
・NPO法人INE OASA(いーね おおあさ)を中心に空き農地を活用
した菜の花の栽培、廃食油の回収等によってBDFを製造し、スクールバス、
町営バスや農業用機械などに使用。休耕田の 油田化 と地域資源循環リサ
イクルの構築を柱に、菜の花プロジェクトを推進。
・菜種の収穫期には地域の小中学生の環境教育の一環として、刈り取り、搾油、
調理実習にも取り組む。搾油油は食用油として町内家庭や学校給食で使用し、
使用済みの廃食油は回収のうえBDFに精製。
④島根県平田市
・平成13年から公民館等を拠点に廃食油を本格的に回収しBDFの精製を始
め、ごみ収集車の燃料として使用。平成16年度からはごみ収集民営化のため、
市営生活バス2台に使用。
・回収にあたり、市内11地区の公民館及び8ヵ所の公益施設に回収拠点を設け、
市民全8,100世帯の約75%にあたる6,000世帯からの希望に基づき、廃食油の
保存容器を配布。
⑤秋田県小坂町(バイオマスタウン)
・遊休農地等を活用した菜の花栽培、廃食用油のBDF化とその農機での利用
⑥山形県立川町(バイオマスタウン)
・廃食用油のBDF化とその農機での利用など
⑦熊本県白水村(バイオマスタウン)
・地域で発生する廃食用油からできるBDFの地域の公共交通機関、農機にお
ける利用など
⑧新潟県上越市
・廃食油原料のBDFを、市の公用車と同市環境衛生公社のゴミ収集車で使用
⑨三重県藤原町
・2001年から燃料化ミニプラントによる、回収した廃食油の燃料化事業に着手
⑩滋賀県新旭町
・2005年5月に住民主体の「菜の花エコライフネットワーク」が発足。
・「菜の花→菜種油→廃食油→燃料化」という循環型リサイクルシステム構築
を目指し、活動中。
⑪兵庫県伊丹市
・家庭や公的機関からの廃食油を回収し、これを燃料精製プラントで燃料化。
・公用のゴミ・し尿収集車の燃料として活用
⑫香川県善通寺市
・学校給食に使用する食用油から出てくる毎月平均800㍑の廃食油を燃料化プ
ラントで燃料に精製し、ゴミ収集車(2台)へ給油。
⑬鹿児島県曽於郡
・曽於郡にある8つの町から委託を受けてゴミの回収をしている「そおリサイ
クルセンター」が廃食油回収を実施。廃食油燃料をゴミの回収車などに使用。
⑭千葉県
・2002年度より、菜の花の栽培、菜種油の食用としての利用、廃食用油を回収
し石けんやBDFとして加工、利用する「菜の花プロジェクト」を開始。
・菜の花は土壌のリンや窒素を吸収する性質があることから、水質悪化が著し
い手賀沼周辺の休耕地などで栽培することで、水質改善も期待。
・2004年は4.3haで収穫。
⑮長野県
・長野市、松本市、上田市などで廃食用油の回収及び菜種植物の栽培などを開
始。給食センター車、農業用機械、観光施設などで活用。
⑯静岡県トラック協会
・静岡県大東町他で栽培された菜種を原料にしたディーゼルトラック用BDF
利用実験を進めている。
・2004年の浜名湖花博でデモストレーションバスが稼動。
⑰滋賀県
・2004年10月から近江鉄道(彦根市)と江若交通(大津市)が、共同でBDF
を使った「びわこ横断エコバス」を運行。
⑱大阪市
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BDFの現状と 課題
・大阪市立工業研究所において、植物油の製造工場から生まれる廃棄物をBD
Fとして有効利用する方法の開発に成功。
・この研究は、近畿経済産業局および(財)大阪市都市型産業振興センターから
委託を受けた平成15∼16年度地域新生コンソーシアム研究開発事業として行
ったもので、同研究所、神戸大学、関西化学機械製作㈱、および日清オイリ
オグループ㈱が参加した産学官連携の共同研究から生まれた成果。
・まず酵素を用いて、廃棄物中に含まれる脂肪酸だけをBDFに変換。次に、
残っている油もBDFに変換。今回新たに開発した、脂肪酸と油を別々に反
応させるという方法により、廃棄物から98%以上の変換率でBDFを生産す
ることに成功。また、本反応で用いる酵素は繰り返し使用することができ、
低コスト化に有効。
道内
・市町村
①旭川市
・H16.7.21∼H16.10.31使用実験
・市有ごみ収集車の一台を使用済み植物性食用油を生成したBDFで走らせる
使用実験実施。運行状況、給油回数、燃費、ドライバーの気付いた点などを
調査。
・2005年度以降も試験を続け、効果が明らかになれば使用対象拡大も図ってい
く考え。自治体としてBDFを導入するのは、道内では初めて。
②滝川市
・北海道、北竜町、きたそらち農業協同組合、(社)北海道総合研究調査会(HI
T)、特定非営利活動法人エコフォーラム21、豊田通商とともに、平成16年
度民生部門等地球温暖化対策実証モデル評価事業(NEDO)に「北海道ローカ
ルエネルギーネットワークと連携した地域循環型BDFモデル事業」をFS
事業として提案し採択される。
・BDFの生産と利用を拡大しながら循環型社会を構築するモデル事業の実現
可能性について検討を行う。
・モデル事業の実証実験を行い、それを支援するネットワークの構築が目標。
・平成17年度同事業(NEDO)に応募するも不採択のため、別途他の事業を検討
中。
③留萌市
・第1回公表バイオマスタウン(平成17年2月10日)
・ごみの分別収集とリサイクルの取組を加速させ、地域発の新技術である多目
的材料変換システムを活用。、生ごみ、もみがら等からの肥料・燃料の原料
生産などに取組む。資源循環型社会の理念のもと建設された「美サイクル館」
を拠点に、廃棄物系バイオマスをフル活用し、「ごみゼロエミッション」の
確立を目指す。
・バイオマスタウン構想の中で廃食用油のBDF化について検討。
・企業
①(株)ペカルト化成(旭川市)
(研究開発状況) ・家庭から出される廃食用油をリサイクルして、無添加石けんを製造、販売。
・H13寒冷地対応BDF製造装置(52t/年)
(自治省新分野進出研究開発補助金)
・H16年春、廃油からBDFを精製、製造するプラントを完成させ、少量なが
ら生産開始。氷点下30度以下でも固まらないように耐寒性を高めることにも
成功。
・H16年度、旭川市の廃棄物収集車用BDFを製造・供給(試験的に1台分、
夏期の数ヶ月)→H17年度も実施
・現在の生産量は50∼60L/日(15kL/年)
②(社福)緑星の里(苫小牧市)
・H16通所授産施設ワークランドのぞみ
・毎月2000L製造し、車両(送迎バス等)5台の燃料として使用
③(社福)古平福祉会 共働の家
・平成5年、廃食油の再利用の第一弾として石けんを精製するプラントを導入。
・平成12年、廃食油の再利用の第二弾として、BDF精製のミニプラント機を
導入。精製されたBDFは法人内のバス3台を始め合計9台の車両で使用。
・平成15年、BDF事業廃止
④(有)ザ・セサミ(網走市)
・H17.4.7 網走脳神経外科・リハビリテーション病院などを経営する特別医療法人「明
生会」の橋本政明理事長(50)を社長に、農業者や主婦ら市民有志が設立。
・H17.4.22 BDFを初めて製造し事業をスタート
・同社は使用済みの天ぷら油など植物系の廃油からBDFを製造販売。今後、
食用油の原料としてエゴマを栽培。その廃油も回収して原料とする計画。
・当面は月2千㍑を製造し、明生会の車等で使用。半年以内に精製装置を増や
し月1万2千㍑に拡大する計画。事業が軌道に乗れば1㍑90−95円で販売予定。
・エゴマはシソ科の植物で、春から市内で30アール栽培。実から食用油を採取
して販売、使用済み油を回収。
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BDFの現状と 課題
⑤(有)フィールドテクノロジー研究室(札幌市)
・BDF製造・販売、製造装置に関するコンサルタント等
・滝川のプロジェクトにも関わっている
・研究会組織
関係機関に照会するも、特に目立った動きはない。
大学
①滋賀県立大学(工学部 山根浩二教授)
・バイオディーゼル燃料に関する実験的研究
・ディーゼル機関の燃焼および排気特性
・燃料製造プロセス
・ガンタイプバーナー燃焼
②神戸大学(大学院自然科学研究科 福田秀樹教授)
・バイオ燃料研究。微生物を、繰り返して使える酵素剤として培養し、廃油と
反応させる「固定化微生物法」
③筑波大学(応用生物化学系 松村正利教授)
・BDF製造及び事業展開を図るベンチャー設立(サンケァフューエルス(株))
民間
・企業の研究
①(有)染谷商店
・廃食油リサイクル・動植物油脂製造販売・VDF製造販売
・VDFとBDFは染谷商店の商標登録
・VDF(ベジタブル・ディーゼル・フューエル)=BDF
・関連企業 (株)ユーズ
廃食油の回収・リサイクル・VDFプラントの研究・開発・販売・
②(株)島津テクノリサーチ(京都市)
・BDFの燃料品質を評価するための性状試験を受託。
③木村化工機(株)(兵庫県尼崎市)
・バイオディーゼル燃料製造装置の販売
④油藤商事(株)(滋賀県豊郷町)
・ガソリンスタンド・BDF給油販売所
・従来の軽油(ディーゼル燃料)に自社精製したBDF20%を混合したブレン
ド軽油として販売。
・販売価格は、94円/L(軽油引取税・消費税込)近隣のマーケットの通常軽油
価格より数円高い程度。(2005年4月現在、軽油92円・BDF94円)
・福祉事業者の送迎用の車両や、ヤマト宅急便等の一般企業の他、ディーゼル
車の一般ユーザーが利用。
・びわ湖を挟んだ対岸の都市、堅田−守山間を走る定期循環バスも利用
⑤サンケァフューエルス(株)(茨城県つくば市)
・筑波大学産学リエゾン共同研究センター(ILC)の創業支援プロジェクトか
ら、松村正利教授(生命環境)の研究成果により設立されたベンチャー企業
・ヒマワリの種子から採る油をBDFに加工。タイの大規模な休耕地などを利
用して栽培したヒマワリからバージン油を採り、軽油の代替品として低価格
で販売。つくば市も公用車で利用できないか検討開始。同社はパルプ材やハ
チミツ、堆肥などヒマワリの副産物も販売する。
・BDFプロジェクト−つくば市周辺を中心としたBDF製造・販売およびコ
ンサルティング
・知的財産権の取得状況
「植物油(バージン油)又は植物性廃油のディーゼルエンジン用燃料化精製方法及び
装置」特開2000-219886 UP Patent No.6.364.917
「植物油燃料の製造方法」特願2002-293580
「バイオディーゼル燃料に添加する流動点降下剤」特願2003-344051
⑥フェニックス(株)(山梨県甲府市)
・BDF燃料の販売 84円/L(消費税込み)(2004.4.1)
⑦(株)セベック(東京都)
・BDFプラントの開発・販売
・BDFの生産・販売
⑧伊藤忠商事
・H15年度にマレーシアで、パーム油を原料にした燃料製造プラント建設
⑨日立造船(株)
・日本最大級である京都市のプラントを受注(5000L/日)
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BDFの現状と 課題
・研究会、関連団体 ①バイオディーゼル燃料利活用研究会(事務局:(社)日本有機資源協会)
・BDFに関する情報や知見の共有、自治体間の連携促進が目的
・「インターネット版情報ネット」を開設。2005年1月∼12月の間は、試験運用
期間として運営。その他に、自治体関係者の方々の交流の場を目指した「会
議室」〈登録制〉を開設。試行期間中(2005年1月∼12月予定)は、当面、自
治体関係者に限定した運用。試験運用期間中の参加登録は無料。
②菜の花プロジェクトネットワーク
・H13.4.28、滋賀県新旭町で、「菜の花サミット」を開催。
次回が青森県横浜町、第3回目は広島県大朝町
・菜の花プロジェクトネットワークは市民イニシアティブに基づいた産・官・
学・民のパートナーシップにより、菜の花を中心とした資源循環型社会の具
体的な地域モデルづくりを推進し、地域自立の循環型社会形成の推進を図る。
本部は滋賀県安土町。
・目的達成に向けて、バイオマスエネルギーについての国内外の情報交換、資
源循環型社会に向けての調査研究、中央政府への政策提言活動、全国にある
菜の花プロジェクト関連の個人・団体のネットワーク形成などを実施。
・菜の花プロジェクトのしくみ
菜の花プロジェクトの狙いは、エネルギーの地域内での循環。地域にある資
源を利用してそれをエネルギーに変え、そのエネルギーを地域内で利用する
という資源循環型の地域づくりを目指している。
転作田に菜の花を植え、なたねを収穫し、搾油してなたね油に。そのなたね
油は料理や学校給食に使い、搾油時に出た油かすは肥料や飼料として使う。
廃食油は回収し、石けんや軽油代替燃料にリサイクルする。そして大気中に
排出されたCO2は菜の花を栽培することで吸収される。
このように、資源やエネルギーが地域の中で循環。
さらに、養蜂との連携、菜の花の観光利用など、地域内のより広く深い資源
循環サイクルも展望。
・10以上の自治体や市民活動体で取り組まれ、全国へと広がっている。
③日本バイオディーゼル燃料協議会(東京都中野区)
・H15.11.11発足、会長:小菅定雄氏(緑産(株)会長)、会員:22社
・油脂植物、廃食油などを利用するバイオマスエネルギーの普及、規格化を目
指して設立。
④(独)農業・生物系特定産業技術研究機構中央農業総合研究センター
・超臨界メタノール利用したSTING法という新変換技術で、ナタネ・ヒマワリ
油や廃食油からBDFに変換する技術を開発。この変換技術では、従来のア
ルカリ触媒法で問題となっているグリセリン等の副生物を生成しない。
・この技術をもとに生成した100%BDFで日常的に当センターの業務用マイク
ロバス2台の運行を開始。下記地域循環・自給モデルの一環。
・谷和原村にある水田圃場を中心に、3haの規模でナタネ−ヒマワリの輪作試
験を実施。そこで生産される食用油を一旦食用に供し、廃食油を回収してB
DFを精製し、当センター観音台地区のトラクタ燃料をまかなうという、エ
ネルギーの地域循環・自給モデルを計画。
海外の状況
①ドイツ
・ナタネ油がベース
・ここ5年程でBDFの利用が急増
・燃料の中でBDFが一番安い。
軽油:平均88.2セント(約115円)/L
BDF:平均77.7セント(約100円)/L(03年1月から10月の平均)
・再生可能エネルギー法(EEG)(2004.4.1施行)
EEGの施行によって再生可能エネルギーの利用が急増。
・バイオマス法令(バイオマスV)(2001)
EEGに欠けていたバイオマスの定義や活用法、それに環境基準に至るまでの
詳細事項が制定。
・石油税免税
環境税→石油と電気に対する課税と、年金保険料の引き下げをセットにした
「環境税制改革の導入に関する法律」(1994.4.1施行)
石油と電力の消費に課税することで環境への負荷を減らす方向に誘導する一
方、その税収を年金基金の補助に充てるというもの。環境負荷の低減と雇用
促進と結び付けるこのシステムを「二重の配当」と呼んでいる。この法律に
よって給与所得者や企業の年金負担が減り、雇用も創出された。
・支援プログラム
再生資源の支援プログラム
研究や開発、広報活動、啓蒙活動など
・市場導入プログラム
農林業分野や環境に負荷を与えやすい地域において再生可能なエネルギーを
利用するための初期投資に対する助成
・投資プログラム
2000−2006の間に、農産物の加工及び販売に対する助成、農業分野の省エネ
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BDFの現状と 課題
対策やそのための転換にかかる費用への助成
バイオマスとバイオガスの電熱、廃熱発電に対し2002、2003に支援
・休耕地における再生可能な資源の栽培
EU圏内で生産過剰状態を和らげるため、休耕地政策(1992EU政策)。ドイツ
では全耕地面積の10%が休耕地の割り当て(約120万ha)。食用以外の作付け
は可能。農家は非食用作物を栽培して売る方が収入になるため、「再生可能
な資源」としてBDFを検討。
・品質の規格化
品質の不安定は、利用者及び車のメーカーにとって障害。品質を規格化する
ことで、BDF対応車を開発したため利用が大きく伸びる(税制上優遇によ
り、大手メーカーが需要の伸びを予測し開発)。フォルクスワーゲングルー
プが1995年以降に 発表した全モデルでBDFによる走行可能。
・石油税の免税措置
環境税は、温暖化の原因となる石油や電気の使用に課税。その額は2000年と
2001年に繰り返し値上がりし、石油の値段は結果的に6セント/L(約7円)上が
った。BDF価格はガソリンスタンドで売られているディーゼル石油の価格
を指標として決定。この価格差により、消費者だけでなくガソリンスタンド
経営者もBDFに大きな関心を持った。通常、BDFはディーゼル石油より
5∼7セント安く販売。
・コーディネート期間の存在と体系的な戦略
1990年12月に「ドイツ植物及びナタネ品種改良者組合」の音頭で、「油脂植
物および蛋白質植物支援協会(UFOP)」を設立。ほぼ同時期にドイツ農業者
組合協賛の基、 農業者によるバイオ燃料作業部会 も設立。この団体は、
植物性エタノールの生産や市場化が目標。
・UFOPは、関連組織を結びつけるコーディネーター役となり、流通業者や製油
工場、そして車のメーカーらを結びつけ、より実践的な研究・開発を進めて
きており、ドイツにおけるBDFの普及に大きな貢献。国内の油脂植物栽培
面積やその用途などの統計を継続して発表し続け、農業者の理解を得た。ま
た、行政とのパイプライン役や、様々な事業や研究への支援を続けている。
②イタリア
・2002年にEU全体で生産されたBDFは100万t超。1992年比15倍以上に増加。
うちイタリアでは約20%にあたる21万トンを生産。
・主に暖房用の燃料として利用。最近は車両での利用も始まった。
・バイオ燃料に対する国の支援プログラムは特にないが、EUの政策として年
間30万LまでのBDFに対して免税措置(経済法L388/2000)。
・2002年に、フランス、イタリア、イギリスがそれぞれバイオ燃料に対する差
別化消費税措置の申請をし、欧州連合の理事会で認可。
・1998.7.1∼2001.6.20の期間に実施されたパイロットプロジェクト(BDFの使
用条件に関する試験、年間12.5万トンまでの免税)が継続され、免税の対象
は年間30万トンに増加。具体的な内容は、以下の通り。
(1)適用燃料:BDF5%あるいは25%配合自動車燃料
(2)消費税率:5%配合の場合、362.6ユーロ/kL(約45円/L)
25%配合の場合、286.3ユーロ/kL(約36円/L)
(3)適用期間:2001.7.1∼2004.6.30
・原料となる主な植物油は、ナタネ油、ヒマワリ油、大豆油で、国産の原料は
3分の1程度。植物油の価格が市場価格に占める割合は高く(約8割)、免税措
置がなければ軽油との競争力はない。
・主に休閑地政策の対象地約9000haで非食用のナタネとヒマワリを作付け
・ナタネは主にイタリアの南部から中央部で小麦の代替作物として栽培
・ヒマワリは食用にも栽培されているが、休閑地におけるBDF用ヒマワリの栽
培面積は55,000ha。需要が伸びている一方、非食用油脂作物の作付け面積は
減少。非食用の油脂作物を栽培しても、EUによる補償額では食用との差額を
埋められないことが原因。
・政府はエネルギー作物の栽培面積を20∼30万ha増の目標を掲げているが、現
在のところ10万haも未達。目標の20∼30万haの内訳は、BDF用油脂植物が12
万ha、バイオエタノール用作物が7万haで、残りが固形バイオマス。
・油脂植物栽培が農家にとって充分なメリットが生む仕組みを模索。
・BDF市場は急激に成長。従来ほとんどのBDFは家庭用暖房に使用(ニー
ト及び混合)。しかし、車両での利用も増加。現在は軽油に5%混ぜた状態で
の利用が中心。今後は20−30%混合で走る車が増える見込み。一方、3000軒
以上の暖房がもっぱらBDFで賄われている。
・2003年にイタリアの燃料会社Novaolとフランスのマクドナルド社が協定。年
間1,200MTの廃食油をNobaolに提供、BDFに精製してイタリアに輸出。
③タイ
・自動車燃料として流通している軽油は、軽油(ハイ・スピード・ディーゼル
:HSD)とパーム油10%混合軽油(パームディーゼル:PD10)の2種類。
・PD10は2003年現在の消費量はわずか1百万㍑。軽油全体の消費量から見れば、
現状ではごく僅かな流通量(自動車燃料軽油の0.01%)。
・パーム油をメチルエステル化したBDFを、2005年から生産を開始して普及
を促進させる計画だが、現在のところ、BDFは普及していない。
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BDFの現状と 課題
2001
国王の支持のもとバイオディーゼルプログラム立ち上げ
国家通商部によりバイオディーゼル規格の検討
間接税税務局では税免除制度の検討
2003 タイ海軍 バイオディーゼル利用研究を実施
(今後、軍が所有するディーゼル車両でBDFを導入予定)
第一段階 軍用車両、政府関係公用車でのBDF導入
第二段階 バンコク公共交通のバスに導入
第三段階 2006年を目標に一般のディーゼル車両向けのBDFを普及させる
・バイオディーゼル普及目標
2006年までに軽油をB2化(2%バイオディーゼル混合軽油)
2011年までに軽油をB3化(3%バイオディーゼル混合軽油)
・生産目標
2005年から年間169百万リットルの供給を開始し、2008年には440百万㍑まで
生産拡大の目標設定。
④インド
・普及目標
2005.1までに、政府直轄領の1割程度の地域に対して、BDF5%混合軽油(B
5)を普及(2004時点では原料不足のためB5は未生産・未供給)。
・普及計画(3ステップ)
2005∼2007 デモンストレーションフェーズ
2007∼2010 供給エリアの拡大と生産・流通設備の拡充
2011∼2012 需要要求を満たす
・経緯
軽油の消費量がガソリンの約5倍。現在、軽油の需要は4千万tに達し、その
うち75%が輸送用エネルギーとして消費。軽油は、国内の全エネルギー消費
でみても、全体の40%を占める大きなエネルギー源。
・ほとんどの国で大豆や菜種油、パーム油といった食用油を原料に使用してい
るが、インドではヒマシ油などの非食用油を原料に採用。
・インドは食用油輸入国。国内の食用油をBDF原料にはできない。
・非食用油を原料にするメリット
(1)油分含有量が多く、油の品質が良い
(2)資源投入が少ない(肥料、農薬の投入量が小さい)
(3)成長が早く収穫が安定している
(4)自生(野生)しているので容易に入手でき、現在最も適用性が高い
・人口の70%が農村地帯で暮らし、農民の多くが自然降雨型の農業に依存。B
DF原料作物が農村にとって新たな収入源になることを期待。
・ジャトロファは、インド国内で豊富に自生し、乾燥地帯のやせた土地でも生
育する植物。BDF用の原料植物として最も注目されている。「ジャトロフ
ァ・プログラム」と呼ばれるさまざまな取組みがインド国内で展開。
⑤中国
・石油の資源量が世界の2%しかないが、その消費量は世界の第2位
・国のエネルギー戦略に係わる石油代替燃料は最重要課題の一つ
・資源の豊富なバイオマスをはじめ、代替燃料の多様化を図っている
・BDFについてもこれらの一環で検討
⑥フランス
・パリの交通局において、環境配慮型交通の実践として、様々な媒体の交通手
段を検討した結果、総合的な観点から、LPガスとBDFを利用した交通手
段が最もライフサイクルにかかる負担が少ないとの判断で、地方自治体を中
心に公共交通手段にBDFを利用
支援制度
【経済産業省】
①バイオマス等未活用エネルギー事業調査事業
1)補 助 率:定額
2)上
限:10百万円
3)補助期間:1年
4)補助対象:(一般枠)企業、地方公共団体、公益法人、特定非営利活動法
人、協同組合
(バイオマスタウン枠)市町村
5)応募期間:H17.5.9∼H17.6.8
②新エネルギー事業者支援対策事業
1)補 助 率:1/3以内
債務保証対象比率(NEDO):対象債務の90%(保証料:年0.2%)
2)上
限:−
3)補助期間:1年
4)補助対象:民間事業者(大臣認定の利用計画)
5)応募期間:H17.4.1∼H17.5.13
③平成17年度当初予算に係る提案型技術開発事業(地域コンソーシアム開発
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BDFの現状と 課題
事業)
1)委託金額:(一般枠)初年度1億円以内、2年度目5千万円以内
(中小企業枠)初年度3千万円以内、2年度目2千万円以内
(他府省連携枠)初年度1億円以内、2年度目5千万円以内
2)上
限:同上
3)委託期間:2年以内(最長H19.3.31まで)
4)補助対象:地域の大学・公的研究機関と民間企業等による研究開発共同体
(提案は管理法人)
5)応募期間:H17.4.1∼H17.4.21
④地域新エネルギー導入促進事業〈新エネルギー導入事業費〉(NEDO)
1)補 助 率:1/2または1/3以内
2)上
限:−
3)補助期間:4年以内(原則単年度)
4)補助対象:地方公共団体
設計費、機械装置等購入費、工事費(建家は対象外)、諸経費
⑤バイオマス等未活用エネルギー実証試験事業(NEDO)
1)補 助 率:1/2
2)上
限:−
3)補助期間:1年
4)補助対象:企業、地方公共団体、公益法人、大学等の法人
機械装置等、労務費、諸経費
⑥バイオマス等未活用エネルギー実証試験事業調査(NEDO)
1)補 助 率:定額
2)上
限:10百万円
3)補助期間:1年
4)補助対象:企業、地方公共団体、公益法人、大学等の法人
FSのシステム設計費、諸経費
【農林水産省】
⑦バイオマスの環づくり交付金(ソフト支援:バイオマス利活用推進交付金)
1)補 助 率:定額(1/2以内)
2)上
限:−
3)補助期間:(事業実施期間H17∼H21)
4)補助対象:地方公共団体、農林漁業者団体、三セク、生協、等
⑧バイオマスの環づくり交付金(ハード支援:バイオマス利活用整備交付金)
1)補 助 率:定額(1/2以内、民間事業者は1/3以内)
2)上
限:−
3)補助期間:(事業実施期間H17∼H21)
4)補助対象:(交付先)市町村、(都道府県)
(整備主体)地方公共団体、PFI事業者、共同事業体、三セク、
各組合、民間事業者等
バイオマス変換施設、発生施設
【北海道】
⑨地域政策補助金(新エネルギー等開発利用施設整備事業)[企画振興部]
1)補 助 率:1/2以内
2)上
限:15百万円以上1億円以内
3)補助期間:1年
4)補助対象:市町村、一部事務組合、広域連合
道庁内関係課の取り 農政部食の安全推進室
組み
「バイオマス利活用推進連絡会議」(H16.12.27)
・バイオマス・ニッポン総合戦略(H14.12.27閣議決定)の趣旨を踏まえ、道
内に豊富に賦存するバイオマスの利活用を総合的に推進
・庁内関係部課等で構成
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