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平成26年度第1回議事録(PDF文書)

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平成26年度第1回議事録(PDF文書)
平成26年度 調布市障害者地域自立支援協議会
第1回全体会報告書
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開催日
平成26年6月2日(月) 午後3時から5時
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開催場所
こころの健康支援センター 団体室
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出席者(委員21名 事務局13名)
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議 題
(1)開会の挨拶
(2)委員の方々の自己紹介,事務局の紹介
(3)会長,副会長の選出
(4)調布市障害者地域自立支援協議会の目的及び調布市の展望
(5)各ワーキングのH25年度報告およびH26年度の展開について
(6)質疑応答
(7)会長挨拶
(8)閉会の挨拶
5 議事録要旨
(1)開会の挨拶
(2)委員の方々の自己紹介,事務局の紹介
(3)会長,副会長の選出
推薦により,会長は赤塚氏,副会長は谷内氏と白石氏に決まりました。
○会長
調布市は平成18年度に障害者地域自立支援協議会を設置しています。調布市は真摯に取り
組んでいますが,障害のある人たちや家族が安心して地域で暮らすために十分とは言えない状
況です。まだ課題がありますので,今年度も一緒に考え取り組んでいきたいと思います。
(4)調布市障害者地域自立支援協議会の目的及び調布市の展望(田中課長)
自立支援協議会は調布市の障害福祉推進の源です。立ち上げの当初から当事者やさまざまな関係機
関に参加してもらい,課題を議論しています。昨年,法改正により自立支援協議会の名称変更が可能
になりましたが,障害者基本計画に掲げられている目的である「障害の程度にかかわらず人生の主人
公として地域の人と一緒に活動することで、その人らしい自立した生活を充実させていくこと」を実
現するために,この名称が継続となりました。設置から9年目になりますが,当事者,各団体,サー
ビス提供事業者,教育,医療,就労などさまざまな分野の方に集まってもらい議論を進めています。
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各ワーキングで課題検討されたものを全体会で情報共有し,精査しています。平成24年度からワー
キングの下に幹事会が設置され、障害福祉課と相談支援事業所,サービス提供事業所の職員がメンバ
ーとなり,各グループの課題整理などをおこなっています。今年度は現場の声を多く取り入れ,個別
の課題を抽出するための方法を検討していきたいと考えています。その他,サービスの在り方検討会
ではサービス等利用計画を作成している市内10カ所の相談支援事業所が集まり,資源や制度の情報
共有をしています。ただ計画を作ればいいというものではなく,きちんとケアマネジメントができた
計画を作ることが大切だと意見が出ています。どのような計画を作成していくべきか検討をして,し
っかりとした計画づくりができる調布市を目指したいと思います。自立支援協議会で直接顔が見られ
る関係が実現していることで,会議の場以外でも個別の支援に活かされてきているものがあると実感
しています。
今年は第4期障害福祉計画作成の年になります。これから委員を募集して進めていきますが,年4
回の議論のほかパブリックコメントをいただきながら計画を考えていきたいと思います。途中の経過
計画報告もおこないますので,沢山意見をいただきたいと思います。福祉人材育成推進事業に関して
は,昨年のドルチェワーキングでの議論を実現していきたいと考えています。今年度は,事業所の職
員を対象とした研修会を実施することや具体的な拠点を整備していくことを目標にしたいと思いま
す。具体的実現には沢山のハードルがあるため、議論していく予定です。また,重度重複心身障害者
のグループホームが5月から開所しました。自立支援協議会の議題でもある「どんなに重い障害があ
っても地域で暮らし続ける方策」の1つを実現しました。調布市社会福祉事業団の運営になりますが,
市としてその運営を支援していきたいと考えています。また,同じく希望の家深大寺も昨年9月に開
設しています。民間での事業展開が難しいところは,社会福祉事業団や社会福祉協議会との連携の中
で市が支援をしていきたいと考えています。難病相談窓口も設置されました。昨年,支援の在り方検
討委員会の中で難病患者に対する経済的な支援の他に,相談する場が必要であると意見をも頂きまし
た。そこで,6月から窓口の開設が実現しました。東京都の相談員だった方に協力いただき,週1回
木曜日の午後に市役所の窓口で実施します。これは,手当の対象者に限らずすべての難病患者の相談
を受け付けようと考えています。対象者には個別に資料を配布しますが,皆さんからも発信していた
だきたいと思います。また,ヘルプカードの普及も今年のテーマとなっています。カード自体の普及
はもちろんですが,障害のある皆さんの生活や暮らしの中で困っていることを市民の方に知っていた
だくことが大きな目標です。福祉に興味がない人も対象に,障害者の生活やヘルプカードのことを知
ってもらえるように今までとは少し違った切り口から実施したいと思います。「わくわーく」を企画
している調布アットホームと一緒にインパクトのあるパンフレットを作成し,ワールドカフェという
市民が集まって話すイベントを予定しています。障害のある人のことを知ってもらい,ヘルプカード
を持っていることに意味がある街づくりを目指していきたいと思います。就労支援も市内に限らず国
の大きな課題であるため,ちょうふだぞうやライズなど支援センターの充実と共に,若者支援センタ
ーやハローワーク,産業振興課,ちょうふ若者サポートステーションなどの労働分野とも連携をして
充実に努めていきたいと思います。
(5)各ワーキングのH25年度の報告およびH26年度の展開について
○会長
報告書には全体会やワーキングの議事録が載っています。時間を見つけて目を通していただきたいと
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思います。先ほど自立支援協議会についての説明がありましたが,この協議会を具体的に動かしてい
るのは各ワーキングです。年4回集まり,それぞれのテーマに沿った話し合いや活動をしています。
ワーキングから新たなグループホームやあんしんネット事業ができました。各ワーキングから報告を
いただきたいと思います。
① 希望ヶ丘ワーキングの報告(事務局)
「調布市における退院促進と地域移行を進めるために」というテーマで継続しています。1年目は,
第1回目に生活保護受給対象者を対象とした退院促進が活発な三鷹市の担当者を講師として呼びま
した。この話を受け,調布市でも退院促進のニーズがあるとわかりました。第2回目では調布市内に
ある3カ所の精神科病院での退院促進のニーズについて報告をしてもらいました。第3回目は地域の
事業所からの報告を受け,地域にある事業所でも退院促進や地域移行を進めていく必要があるとわか
りました。第4回目でまとめをした結果,2年目も継続する必要があると判断しました。2年目とな
る昨年度は,地域の事業所や病院から事例を出してもらいました。第1回目では7事例が集まりまし
た。第2回目では,クリニックに勤務するソーシャルワーカー2名から話を聞き,病院や地域とは違
ったニーズがあると確認しました。第3回目では訪問看護を担当する看護師から報告をしてもらいま
した。それらを踏まえてアウトリーチが大切と考え,第4回目では多摩総合精神福祉保健保健福祉セ
ンターのアウトリーチ事業担当者を呼んで、困難なケースに対するアウトリーチ支援について確認し
ました。また,座長である白石先生もアウトリーチに関わっているため,その必要性について話をう
かがいました。当初は1年で結果を出したいと考えワーキングを始めましたが,回数を重ねるにつれ
課題が多くなり,継続することになりました。今年度は地域移行と退院促進の内容と課題を整理して,
調布市に必要なサービスを示していきたいと考えています。
②ドルチェワーキングの報告(事務局)
テーマは「
(仮称)福祉人材研修センター構想について」です。当初は障害者の在宅支援の要はホ
ームヘルパーであると考え,その実態把握を予定していました。ワーキングの一環として市内の事業
所訪問やアンケート調査を実施した結果,多くの事業所で障害者へのサービスを始めたいと思ってい
ても,障害者への知識が不足しているため取り組めていない状況にあるとわかりました。ホームヘル
パーの講座は高齢者中心に組まれており,障害者について学ぶ機会がないために障害者への支援に二
の足を踏んでしまうとわかりました。そのため,調布市の中で障害者に対応できるホームヘルパーの
養成機関ができないかと考え,ワーキングを進めました。その結果,来年度市内に人材育成研修セン
ターを設置することになりました。そのため,昨年度のワーキングでは研修センターの設置に向けて、
どのようなセンターが望ましいか話し合いを続けてきました。まず東京都から講師を呼び,都の人材
育成のあり方を勉強し,多くの障害当事者が講師として参加していることがわかりました。次に,市
町村レベルでの取り組みを知るために世田谷区,町田市,神奈川県相模原市に行き,福祉人材センタ
ーを見学してきました。地域によって方法はさまざまであることがわかりました。これらを踏まえ,
調布市ならではの人材育成について話し合いをしてきました。最後は模擬研修を実施しました。研修
では,障害者自身も人材育成においては社会資源の1つになります。障害者自身がこれまで体験して
きたこと自体が教材です。模擬研修では障害当事者が中心になり,ロールプレイを交えながらホーム
ヘルパーとのやり取りで生じるそれぞれの思いをどのように支援につなげるのか,どのようなところ
に誤解が生じるのか検証しました。人材育成研修センターに関してはひとまず昨年度で終了となりま
す。次の一歩として今年度は一般市民における障害理解の推進について考えていきたいと思います。
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障害者差別解消法や障害者権利条約の流れの中で,直接福祉に携わらない人たちが差別や権利につい
て考える時代にあります。そのような中で,調布市の一般市民にどのように障害を理解してもらうか,
仕掛けづくりに取り組みたいと考えています。ヘルプカードや他のワーキングとの関連性を持ちなが
ら,進めていきたいと考えています。
③ちょうふだぞうワーキングの報告(赤塚氏)
テーマは「知的障害のある人が安心して地域で暮らすために~伝えたいわたしの想い・わたしの暮
らし~」です。前年度までは入所施設からの地域移行を実際の支援を踏まえて考え,実際に1名の方
が調布市に戻りました。この取り組みの中で,「安心して暮らせる地域」がすなわち「地域移行が可
能である」と考えました。当事者の思いを大切にしながら,安心して地域で暮らすことができる状況
を作らなければいけないと考え,今回のテーマを設定しました。第1回目では,調布市に暮らす知的
障害当事者の声を知るために,どんなことを思い暮らしているのかアンケート調査をしました。グル
ープホームを利用している方からはその思いについて話をしてもらい,グループホームの生活の中で
も沢山の思いがあることがわかりました。また,地域移行した方は最初に移行したグループホームを
替え,他のグループホームに移りました。このことから,地域移行をすることでおしまいではなく,
地域の中での暮らしの支援も重要であるとわかりました。第2回目ではアンケートを詳細にまとめた
ところ、グループホームでは人間関係や世話人との関係性などいろいろと悩みを抱えていることを知
りました。世話人と利用者が話し合えるような場も必要であるとわかりました。また,グループホー
ム世話人の懇談会を開催し世話人の思いを知り,バックアップ体制の重要さがわかりました。その上
で,その人が地域で生活していく上で何が必要かを明確にしていくことが相談支援の役割ではないか
と話し合いました。第3回目はグループホームの暮らし以外での社会参加の状況について確認をしま
した。市内のサークルや行事などの報告,杉の木青年教室,チームコブラ,当事者の会,サッカー教
室など多くの活動について報告を受け、幅広い地域資源もあることがわかりました。このような話し
合いの中で,「自分たちのことは自分たちで決めていきたい」との意見が出てきました。グループホ
ームも画一的なものではなく,自分流のものにしたいとの意見や,障害者のための何かではなくみん
なが利用する地域資源を使いたいなどの意見が出ました。知的障害のある人たちが幅広く豊かに暮ら
すためには,体験することや自分たちの意見を言える場所を用意していくことも大切です。知的障害
のある人たちの当事者の会はあまりなく,現状は他市と合同の当事者の会に数名が参加している状況
です。そのため,調布市で自分の意見が言える場を作ろうと話し合い,第4回目の前に当事者が集ま
る機会を持ちました。9名が参加し、通所施設などを越えて横の繋がりを持てるよう「みんなの会」
と名前をつけ,体験の場を増やしたりいろいろな活動に参画していく方法を検討していくことになり
ました。みんなの会では,都外施設をどのように社会資源として活用していくのか,福祉とは関係の
ない地域住民とどのように接点を持っていけばいいのか,自分で選択できる情報提供のあり方はある
のかについて意見が出ています。ここまでが昨年度の到達点です。今後,地域での資源を整理し,知
的障害のある人と地域の人が関係を持てるようにするにはどうしたらいいのか,地域のいろいろな人
たちと関係を持つことができる地域での普通の暮らしを考えていきたいと思います。最後に,ちょう
ふだぞうワーキングでからうまれたあんしんネット事業では,昨年の暮れに緊急事態に対応しました。
あってよかったという思いが実現されてきています。あんしんネット担当者は,サービスを利用して
いない人を丁寧に個別訪問しています。地域の中で困ったままにさせない状況を作ろうとしています。
こちらも今後大切にしていく資源として考えていきたいと思います。
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(6)質疑応答
○会長
質問や意見など,ご遠慮なくお願いします。
○A委員
田中課長より説明がありました福祉人材育成の推進事業について質問です。ワーキングの報告で福
祉人材育成研修センターの設立という話がありましたが,量的な意味で人材が不足しているのでしょ
うか。それとも障害者のことをわからないヘルパーがいるため、もっとレベルの高い方を養成してい
かないと現代のニーズには当てはまらないのかを教えてほしいと思います。ヘルパーはどちらかとい
うと高齢者を中心としたニーズに対応しているため,障害者のニーズに対して人材が不足していると
すれば,そのような人材に特化したヘルパー事業所の設立も必要なのでしょうか。
○田中課長
調布市としては,量も質も両方が必要であると考えています。また,障害分野だけではなく高齢分
野においても課題になっています。高齢者社会が進み,複雑な課題を抱えた家族が増えています。高
齢者の支援としてヘルパーが入っていても,その家族に障害者がいるなど多様化している状況があり
ます。障害者分野に限らず,調布市全体の課題として質が問題になっています。一方で,働いている
人の離職率が高いという課題があります。定着率が悪い原因は待遇だけではないと思います。長く働
いている人は仕事を楽しんでおり,自分の仕事は意味があると生きがいをもって継続しています。そ
のためには専門的な知識や利用者と過ごす中での喜びも大切だと考えています。離職率の高さも課題
のため,定着をしてもらうための方法を検討しています。事業所単位では,ヘルパーの専門性を高め
ていくことは難しいため全体で考えていきたいと思います。ネットワークを作ることも必要であり,
それぞれの事業所や支援者たちが情報共有をする中で資質を高められるのではないかと思います。そ
のためには,拠点が必要です。調布市は大都市ではなく,障害に特化すると規模が小さくなってしま
うため,分野に限らず福祉分野の人を育てていき定着してもらうことを目標にしています。
○B委員
ちょうふだぞうワーキングについて質問です。地域で暮らすという対象の方は,1 人暮らしやグル
ープホーム利用者など比較的障害が重くない方をイメージしているのでしょうか。それとも親と一緒
に暮らしている重度の方も網羅するという考え方なのでしょうか。また,あんしんネットが緊急事態
に対応した事例があったと報告がありましたが,その方はどのような経路であんしんネットを知って
いたのでしょうか。
○事務局
どのような方でも地域で安心して暮らすことができるような体制を検討していきたいと考えてい
ます。しかしみんなの会の運営に関しては,ある程度発言ができる方を候補として声をかけました。
その点ではイメージが軽度の方に偏りましたが,ワーキングの方向性としてはどのような方でも安心
して暮らしていけるようにと考えています。
あんしんネットは平成23年の10月から始まった知的障害や発達障害のある方を対象とした事
業です。ご家族の急な入院など緊急の調整が必要なときに,ショートスティやヘルパー派遣を24時
間相談できる窓口を開設したいと考え開始されました。作業所連絡会や障害福祉課,特別支援学校,
親の会ホームページなどで案内をしており,いろいろな方法で周知が図られています。また,市内で
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愛の手帳を所有しているけれど何の福祉サービスも利用していない方を市のケースワーカーと共に
個別訪問しています。初年度が83件,昨年度は34件訪問しました。福祉サービスを利用していな
い人にもきちんと情報が届くようにこちらから出向いて活動しています。昨年末,市役所が閉所して
いるときにご家族が緊急入院をしたと相談がありました。あんしんネットのことは作業所を通じてご
存じでしたが,ご家族が直接ショートスティ先に連絡した後,あんしんネットの対象として動きまし
た。こちらから市に確認の上でショートスティを利用してもらいました。ショートスティ先には緊急
枠を設けて体制を整えています。
○C委員
名前も言えない重度の方が市外の警察に保護されたときに「ちょうふ」と発したことにより,市内
の作業所に連絡が入り,そこからあんしんネットに連絡が入ったこともありました。市外のグループ
ホームと作業所を利用している方だったためなかなか情報が掴めませんでしたが,こちらから作業所
や障害福祉課に連絡し情報を集め,無事に家に帰ることができました。また,あんしんネットの対象
はご家族の緊急時への対応ではありますが,その他にも配食サービスの事業者から「配達時に不在で
す」と報告があったり,連休前に作業所職員から「ご家族の具合が悪いので気にかけてあげてほしい」
と報告が入ることもあります。実際のあんしんネットの稼働件数ではなく,事前に相談支援として動
けることの意義が大きいと感じています。
○D委員
ヘルプカードの配布はすでに進んでいるのでしょうか。これからの普及であれば,特別支援学校に
在籍している児童生徒に関しては学校で一括して預り,保護者への説明に取りかかりたいと思います。
○田中課長
ヘルプカードの普及は平成24年度から3年間実施しています。初年度にみなさんからご意見をい
ただき2万枚を作成し,翌年に配布しました。身体障害者手帳または愛の手帳保持者には郵送し,精
神障害者に関しては申告していただいた方に配布しています。また,ヘルプカードを配ることに関し
ては親の会を通じて会員の方に配布のお知らせをしています。調布市内の特別支援学校には学内で配
布してもらいました。
○事務局
市内の知的障害・身体障害作業所を訪問し,書き方や使用方法を説明しました。近郊の市から市内
の作業所に通っている方にも配布しました。学校には郵送しただけのため,卒業後に外出する機会が
多くなる中で活用してもらえるように普及活動を継続していきたいと考えています。調布のヘルプカ
ードは2枚あります。1枚は名刺サイズで鞄につけられるようなものです。個人情報が悪用されてし
まうことを防ぐため,もう1枚3つ折りにしたものの中に自由記述で住所など個人情報を記入してい
ただくものを準備しました。黄色の紐と赤いベルトとケースをセットにして配布しています。赤いベ
ルトとパンフレット印刷は作業所に依頼し,作成と普及の両方に関わっていただきました。
○E委員
ちょうふだぞうワーキングにおいてみんなの会が2度開催されていますが,詳細と今後の活動の予
定を知りたいです。また,私たちの事業所では日中一時事業を行い,作業所終了後から20時までの
サポートをしています。太鼓やダンスの活動の他,公共の入浴施設に行くこともあります。利用希望
はかなり増えています。作業所が終わり,グループホームに帰りご飯を食べて寝るという流れではな
く,日中一時の活動をうまく利用して文化的な活動を体験することが必要です。生活の中での楽しみ
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という意味も含めて制度やサービスができてくれればいいなと思います。そのような事業所が少ない
ため,今後の検討が必要です。また,障害者の優先調達推進法が施行されましたが,調布市は他市と
比較してかなり進んでいると思います。作業所連絡会を中心としたネットワークでも取り組んでいま
すが,今後の予定を数値目標も含めて教えてもらいたいです。
○事務局
みんなの会の第1回目では顔合わせを含めゲームを交えた自己紹介をし,今後みんなの会をどんな
風にやっていきたいか,こちらの想いと集まっていただいたみなさんの想いなどを聞きながら和やか
に終わりました。2回目は8名参加しています。1回目の話を受け,ちょうふだぞうワーキングでも
出ていた地域資源についての整理を行っていこうと方向が決まりました。障害のある人が利用しやす
い図書館やカラオケについて調べたり,実際に行ってみて体験レポートを作ってみるのがいいのでは
ないかと話し合いました。また、図書館にCDが少ないなど不満も聞かれました。これらを踏まえて
第3回目は安くて利用しやすいカラオケに実際に行き,体験をしてレポートを仕上げる予定になって
います。
○会長
日中一時については大きな課題として考えていく必要があります。昼間は作業所に行っていても,
その後はただ家に帰り食べて寝るだけであったり,家に帰っても誰もいないこともあります。学校時
代は放課後等デイサービスがあるのに,なぜ18歳を過ぎるとそれがないのか検討が必要です。みん
なの会の活動はそのようなものにも繋がっていくかもしれません。
○田中課長
調布市は優先調達推進法を平成25年10月に策定し,今年度も同様に実施をしていく予定です。
現在,市として作業所や福祉サービス事業所に依頼している業務とその報酬について取りまとめてい
るところです。他の市区町村と比べるとかなりの数と額になります。そのため,何パーセント増とい
う報告方法は難しいかと考えています。これは障害福祉課だけではなく市庁舎内全体の課題のため,
今の充実した状況を維持していけるように、契約する部署や全体の計画を立てる部署と話をしていま
す。また市役所だけではなく,市が委託をしている社会福祉協議会や社会福祉事業団などにも依頼を
しているため,これをさらに広げていきたいと思います。そのためにはわくわーくはかなりの効果が
あると考えています。作業所が行っている作業を紹介していくことで拡大を図ることができると考え
ています。
○水谷係長
優先調達推進法の施行前に全国社会福祉協議会が現状調査をしたことがありました。そのときの数
値を見ていても、他の都市に比べて突出して調布市の数値が高かったです。調布市の調達方針では目
標数値は定めていませんが,市内の障害者支援施設に優先して調達していく方針を掲げ,市の監理管
理団体等にも積極的に調達してもらうようにという方針を定めています。実績では市の予算で発注し
たものを出しますが,市の予算以意外に市が調達や取りまとめをしたものがあります。学童クラブで
父母会の予算を使いおやつを購入する際に,作業所のパンが利用された実績もあります。,大変熱心
に取り組まれているという実感があります。
○会長
今後、作業所連絡会等とも連携を取り進めていただきたいと思います。
○E委員
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体験したことを報告します。先日,知的障害を持ったお子さんがいるお母さんと出会いました。私
の講演を聴きにきてくれ,相談を受けました。知的障害を持ったお子さんが全盲になり,慣れている
ガイドヘルパーのときはいいけれど,新しいガイドヘルパーと出かけたときに転んで帰ってきたそう
です。視覚障害を持った人たちを外出支援する方法と知的障害を持った人たちをガイドする方法は違
うと思います。実際にガイドヘルパーに協力をしてもらい,私たちが受けている同行援護の方法をお
見せしました。また,白杖や視覚障害者の手引きの方法などをお伝えし,市民活動支援センターの出
前講座で使用しているテキストをお渡ししました。それをガイドヘルパーに見てもらうことや,ヘル
パーを派遣している事業所に知的障害者のガイドの方法と同行援護の違いを伝えることに加え,通所
している作業所にも伝えていけるといいと話をしました。また,調布市の都営住宅は単身者を受け入
れていないため,仕方なく他市に行くために非常に不安を持っている方にちょうふだぞうを紹介した
ところ,丁寧に他市の事業所とつないでくれました。このように動くことができたのも自立支援協議
会での皆さんの出会いがあったからだと思います。障害を持った方と共に調布の街で暮らしていくこ
とができたらいいなと思いました。
○会長
非常に重要な内容を含んでいる体験です。いくつもの障害を持っていたり、家族に障害があること
も多い時代です。そのような多様性にこれからどのように答えていけばよいのか、考えていく必要が
あります。今回のお話から,相談支援事業所が地域の中に根付いていること,何かあったらどこにい
けばいいのかをみんなが理解していることで、支援が確かなものになっていくのだと教わりました。
○F委員
平成25年4月からこころの健康支援センターでは18歳以上の方を対象に発達障害者支援を開
始しました。昨年度は105人の市民から相談があり,現在は就労支援事業と合わせて70名ほ
どの支援をしています。見えにくい,理解しにくい障害である点は精神障害と共通することもありま
すが,生きづらい部分や支援が必要な部分にかなり独自の支援が必要であると考えています。そのた
めにも当事者の意見が大切と考え,10名ほどの方が集まりそれぞれの困りごとの共通点を話し合っ
ています。今後も発達障害者についての理解を進めていきたいと思います。6月20日には「発達障
害の理解と支援を求めて」という題で日本自閉症協会の会長にお越しいただいて講演を予定していま
す。どうぞご参加ください。
○会長
相談を受けた方はどの年代が多いですか。
○F委員
20代前半の方が圧倒的に多いです。50代でうつ病を発症し,入院したときに発達障害を診断さ
れた人もいます。
○G委員
視覚障害や聴覚障害,内部障害など障害があることに気付かれず,誤解を受けていることもありま
す。電車の優先席に座りたいけれど誰も譲ってくれないことや、座っていると「何でもないのでは」
と言われることもあります。皆さんに,障害という言葉の中にはいろいろな障害があるのだと理解し
ていただければありがたいです。また,障害者だけでなく高齢者にも当てはまることですが,自分か
ら発信することも大切ではないかと思います。自分が障害者というのが嫌だからヘルプカードをつけ
ないという方もいますが,そのようなことがないように障害者自身も含めて皆さんの理解を深めてい
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くことによって障害者差別解消法障害者自立支援法が活きていくと考えています。
○会長
自分から発信できるような社会については,今年度のドルチェワーキングで取り上げるのでしょう
か。
○事務局
身体障害,精神障害など狭い見方ではなく環境とのやり取りの中で障害をとらえることが必要であ
ると考えています。例えばドイツ語が話せない人がドイツに行くと言語障害になります。今年度のド
ルチェワーキングで提案する予定ですが,イギリスで障害平等研修が取り組まれています。日本でも
今年度から取り組み,一般の方に障害をどのように正しく理解してもらうか検討しています。これに
はトレーニングを受けた当事者が必ず講師として参加しています。このような活動も踏まえ,広い意
味での障害をどのように理解してもらうかドルチェワーキングで取り組んでいきますので,今後もご
意見いただけたらと思います。
○H委員
経済関係の団体である商工会では,ここ5年間経済の悪化で退会さする事業所がかなり多い状況に
ありました。昨年度はプラスマイナスゼロの結果が出ており,景気の上向きと理解はしていますが,
小規模事業所が多い商工会ではまだ検討が必要です。そのような中で,紹介を受けて障害のある方2
名に就労をしてもらいましたが,その仕事がなくなってしまったため,残念ながらそれ以降は障害の
ある方の採用がままならないという状態にあります。景気が上向けばまだ就労の場を提供していきた
いと思いますので,今後ともよろしくお願い致します。
○I委員
昨年度は,調布市の就労支援機関や就労移行支援事業所から有益な支援をいただき,就職数も大幅
に増大しています。今年度についても連携を組みながら就職者数の増大を目指していきたいと思いま
す。現在,身体障害者や知的障害者については相当な就労の理解が得られているのではと感じるとこ
ろです。しかし,精神障害者については東京都全体として就職数は相当数上がっていますが,求職者
に比べると割合は相当低い状況であるため,意識啓発をしていかなくてはいけないと考えているとこ
ろです。
○J委員
聴覚障害のある高齢者の暮らしについて課題があります。聴覚障害者向けの高齢者施設は首都圏だ
と埼玉に1カ所あるだけです。そのため,都内在住の聴覚障害者の多くが埼玉の施設に入居している
現状があります。聴覚障害のある高齢者は一般の高齢者と一緒のサービスを受けてもなかなかコミュ
ニケーションがとれず,施設に入れても孤立化してしまうと聞いています。調布市内でも何か取り組
みができたらいいなと思っています。
○K委員
高齢障害者の話が出ましたが,65歳問題は重要です。地域にあるいろいろな問題に自立支援協議
会が1つ1つ目を向けるようになっていくといいと思います。自分自身の問題も含め,地域でどのよ
うに生きていくのか自立支援協議会で話し合い考えていく必要があると思います。
○L委員
希望ヶ丘ワーキングでは,この2年間いろいろな方を招いて現状把握され課題を抽出されましたが,
今年度はその点をつないで直線にしていけるよう望んでいます。
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○M委員
人材育成,就労支援,優先調達など事業所としても取り組んでいかなくてはいけないことがありま
す。自立支援協議会での内容を事業所に持ち帰り,検討をしていきたいと思います。
(7)会長挨拶
今日はいろいろな意見が出されました。今年度もこの全体会を大切にし,皆さんからご意見を
いただきながら取り組んでいきたいと思います。自立支援協議会があることで調布の街がすこし
変わっていく、ということをまた実感できるといいと思います。
(8)閉会の挨拶(吉田部長)
4月から福祉健康部長になりました。これまで長い間,障害分野では前任の山本部長のもとが
いろいろな施策を展開し、この会も今年で9年目と伺っています。この間、みなさんのご意見 を
反映させ施策として形になったものもあると思います。今年度は第4期障害福祉計画の作成年に
なります。みなさんのご意見を反映させ,実のある計画ができればいいと思います。今日の話を
聞き,ネットワークも大切であると思いました。障害があっても住み慣れた地域でいつまでも安
心して暮らしていけるような調布市になっていけばと思っています。
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