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ライフイ丿ぺ一ションWG 検討の視点

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ライフイ丿ぺ一ションWG 検討の視点
資料
ライ フイノベー シ ョンWG
2-1
検討 の視点
ライ フイノベー シ ョン分野 の規制 口制度改革 の検討 に あた り、当
ワー キ ンググルー プでは 、安全・ 安心 と国民 の利便性の向上 、そ
の結果 と しての 我 が国経済 の成長 を両立 させ る観点か ら、今後の
医療・介護 の あ り方 と して、以下の方向性 を目指すべ きと考 える。
個男1の 規制 口制度 の あ り方に関 しては、こ う した大 きな方向性の
下に判断 され るべ きで ある。
○ 大胆なパ ラダイム シフ トを促すべ き
/供 給者 目線か ら消費者 目線へ
/
中央集権か ら地域主権 へ
∼患者・利用者の選択確保∼
∼地域の事情に合致した医療の推進∼
/事 前規制 か ら事後 チ ェ ック行政ヘ
○ 開 かれた 医療 を実現すべ き
/透 明性 の高 い医療 口介護ヘ
/グ ローバ リゼー シ ョンの促進
/個 別化医療の推進
○ 産業 と しての競争力を強化 し、付加 価値 を向上 すべ き
/イ ノベー シ ョンによる国際競争 力の強化
/事 業者 の創意 工夫によるサー ビス提供
/協 働 口連携・ 自律 による医療 口介護 の推進
ライフイノベーションWG検 討項 目一 覧
番 号
項 目名
資料
2-2
関係府省庁
①
保 険外併用療養 の範 囲拡 大
厚生労働 省
②
一 般用医薬 品の インターネット等販売規制 の 緩和
軍生労働 省
③
再生医療 の推進 (適 用 法令 、臨 床研究 の在 り方 、(独 )医 薬 品医療機器総 合機構 (PMDA)
審査体制
厚生労働 省
④
ドラッグラグ、デバ イスラグの更なる解消
厚生労 働省
⑤
未承認 の医療 技 術 、医薬 品、医療機器等 に関する1情 報提 供 の 解 禁
厚生労働 省
⑥
レセプト等 医療データの利活用促進 (傷 病 名統 一 、診療 年 月 日記載 など様式改善等 )
厚生労働 省
⑦
IC丁 の活用促進 (遠 隔 医療 、特定健診保健 指導 )
厚生労働 省
③
救急患者 の搬 送・受入実 態 の 見 える化
厚生労働 省
)
資料 23
ベー ジ
1
「 内外 に開かれた医療 先進 国 。日本 」に係る査証発給要 件 等の緩 和・外 国人医師の国 内
⑨ 診療 等
厚生労働 省 、法務省 、外務省
― 医療 のために来 日する外 国人を受け入 れる医療ツー リズム ヘ の取 り組み等 ―
圧PAに 基 づく看 護 師 、介護 福祉 士候 補者 へ の配慮 (受 験 回数 、試験 問題 の 英語表記
又は 漢字 へ のル ビ等
厚生労働 省
①
ワクチンに関する基本 法の制定
厚生労働 省
⑫
医行為の範囲の 明確 化 (診 療看護師資格 の 新設 )
厚生労働 省
40
⑬
医行為の範囲の 明確 化 (介 護職 による痰 の吸 引、胃ろう処置 の 解禁 等 )
厚生労働 省
43
⑭
特別養護 老人ホー ム ヘ の 民間参 入拡大 (運 営 主体 規制 の 見 直 し)
厚生労働 省
47
⑮
介護施設 等 の 総 量規 制を後押 ししている参酌 標準 の撤廃
厚生労働 省
⑩
訪 間看護 ステーションの 開 業要件の緩和 (一 人開業の解 禁
①
訪 間介護サ ービスにおける人員・設備に関する基準 の緩 和
(サ ービス提供 責 任者 の配置基準
厚生労働 省
⑩
高齢者用 パー ソナルモビリティの公 道での使 用
国 土交通 省 、警察庁
⑩
特別養護老人ホーム等の医療体制の改善
厚生労働 省
⑩
)
)
)
地域 医療計画 、病 床規制 の あり方
︵中 期 的 検 討 項 目 ︶
医薬 品広告規 制 の 緩 和
救急救命 士の 職域拡 大
医療 関連 資格 (歯 科 医師を含む )か ら医師 へ の教育 課程 を倉1設
核 医学検査分野 に関するDPC分 類の精緻 化
民間医療保険の役割
科学研究 費 の使 用 目的 に関して
事業報告 の基 準 の統 一 化 、簡素 化
厚生労働 省
資料
2-3
各検討項目 対処方針 シー ト
【ライフイノベーションWG
①】
規 制 改革事 項
保 険外併用療養 の 範 囲拡 大
規 制 の概要
保 険 診 療 と保 険 外診 療 の 併 用 は原 則 と して 認 め られ ず
(例 外 :先 進 医療 等 の 評価 療 養 費 及 び差額 ベ ッ ド代 等 の
選 定 療養費 )、 併用 した場合 、保 険診療部 分 も含 め て全
額 自己負担 とな る。
<根 拠規定 >健 康保険法第 86条 等
厚生労働大臣の定め る評価療養及び選定療養
(告 示 )
規 制 改革要 望・ 賛成の意見 ● 最 新 医療 や患 者 の 個 別 性 に 基 づ いた 患 者 の 治 療 の
等
選 択肢 が経済 的 に 制限 され て い る。
● また、強制徴収 され る保 険料 の 対価 と しての 給 付 が
受 け られ な い こ とにな り、財産権の侵 害 に あた ると
の 指摘 もある。
●
よ つて 、保 険外併用療養 を原則 と して認め 、患者が
自 らの希 望 で 自由 に治 療 を選 択 で き る よ うに制 度
を見直す べ きで ある。
要 望具体例 、経 済効 果等
ドラッグラグの 短縮 に務 めて も平均 2.5年 の ラグは
残 ると言われている。がん 患者、難病患者の中には
日本での承認 を待てな いケー ス もあ り、患者の選択
によ る国内未承認 薬 の使用 を認め るべ きである。
例 えばアー ビタ ックス (大 腸 がんの抗がん 剤 )の 食
道が んへ の使用な ど、欧米 では標準的治療 として定
着 しているにもかかわ らず 、我が国では依 然保険で
認め られ ていな い適応 外使 用 を保険外併 用療養 で
認めるべ きである。
重度熱傷用 の 自家細胞 培養表皮は、保険適用が 20
枚 までで あ り、それ を超 え ると全額 自己 負担 とな
る。こ うした適用量 を超 える使用 を保険外併用療養
で認めるべ きである。
抗がん剤の副作用 な ど を緩和す るために、針灸や 漢
方な どを併 用す る ことが有効なケースが ある。こ う
した統合医療 を推進す るために、東洋 医学 を保険外
併用療養 で認め るべ きである。
上 記 の針灸の活用等 を含め、混合診療 とな る療法の
場合、現行は患者 に対価 を請求せず医療機関の持 ち
担 当 府 省 か ら の 回 答
出 しで行われ て い る例が ある。学会 や 関係 団体 等 の
意 見 も聴取 し、 こ う した状況 を改 善す べ きで あ る。
上記規制改革要望・賛成 の
意見等 へ の考 え方
我 が国の医療保険制度 は、「必要か つ適切な医療 は基
本的 に保険診療 によ り確保す る」とい う国民皆保険 の
理念 を基本 と してお り、安全性、有効性等 の観 点か ら
適切な医療については、一 定 の 自己負担で誰 もが受 け
られ るよ う、速や かな 保険適用 を図 つているところで
ある。
いわゆ る「混合診療」問題 については、従来 は高度 で
先進的 な技術のみ保 険診療 と保険外診療 の 併 用 が 認
め られ てお り、それ 以外 の技術や国内未承認薬 の使用
については認 め られ ていなか った 。また 、審査 の遅れ
や保 険導入 までの手続 きが よ くわか らな い とい う指
摘 もあ った。これ らの課題に対 しては、患者 の切 実 な
対応可能性のある場合】
【
見直 し予定及びその 内容
要望 に迅 速 かつ的確 に対応す るため 、2004年 以降 、
従来 の制度 を「将来的な保険導入 のための評価 を行 う
ものであるか ど うか」の観点か ら改革 を行 つてきた と
ころで ある。具体的 には、対象医療技術 や対象医療機
関 の 拡大 、審査 の 迅速 化な どの改革 を行 つて きてお
り、これ らの改革 に よ り、国内未承認薬 の使用 や 先進
技術 へ の迅 速 な対応 な どの 保険診療 と保険外診 療 と
の併用 に関す る具体的要望 については、今後新た に生
じるものについても、 おおむねす べ てに対応す る こ
とができるもの と考 えて い る。
なお、これ らの改革 の結 果、改革前 の 制度 の もとでは、
約 20年 間 (1984∼ 2004)で 保険導入 された技術が約
60で あるに も関わ らず 、改革後 の平成 20年 度及び平
対応困難 とす る場合】
【
要 望 へ 対 応 した場 合 に 生
じる 問題 点及 び 問 題 点 に
対す る補完措置 の 有無等
成 22年 度 においては合計 32も の技術 が保険 に導入 さ
れ るな ど着実 に成果 をあげている。
(な お、2010年 4月 1日 現在 、先進医療 に つい ては、
86の 医療技術 を 709医 療機関が実施 、高度医療 に つ
いては 、19の 医療技術 を 162医 療機関 が実施。)
この よ うに 、新規技術 へ のアクセス を改善す るよ う努
力を行 い、着実 に導入 の 実績 を挙 げて いると こ ろであ
り、引き続 き現行制度 を適切 に運営 してい くことで対
応できるもの と考 えている。
なお、混合診療 を原則解 禁す る ことについては 、
① 患者 に対 して保 険外 の 負担 を求 め る ことが 一 般
化 し、患者の負担が不 当に拡大す るおそれが ある こ
とや
②
安全性、有効性等が確認 され ていない医療 の実施
を助長す るおそれ が ある こと
か ら適切ではな く、一定 のルール を設定 し、その下に
実施す る ことが 必要 。
・ さ らに、原則解禁す る こ とについては、安全性 、有効
性等 が確立 していな い医療 について 、被保険者 が 負担
す る税金 や保険料 に よ り保険給付す る ことに もなる
ため、 この 点か らも適 当ではない。
当該 規 制 改 革事 項 に 対 す る ○ 患者 主権 の 医療 を推進 す るため には 、患者 が 受 けた
い 医療 を受 け られ な い とい う状況 を可能 な限 り解消
す べ きで あ り、患 者 の 二 一ズ に応 じて保険 外併用療
基本的考 え方
養 費 の 給 付対象 を見 直す必要 が ある。
○
しか して 日進 月歩 で医 療 が 高度 化す る中、患者 の 切
実 な要 望 に対 し、す べ ての保 険外併用療養 を迅 速 か
つ 的確 に 当局が示 す ことに は限界 が ある。
○ そ こ で 、 一 定 の 要 件 [※ 1]を 満 たす 医療機 関 に つ いて
は 、事前規制 か ら事 後 チ ェ ック ヘ 転換 し、 実 施す る
保 険外 併用療 養 の 一 部 を届 出制 [※ 朗に 変更 す べ きで
ある。
※1:対 象 となる医療機関の『一定の要件』は、「倫理審査
委員会を設置 している医療機関」を想定。なお、当該
倫理審査委員会の要件は臨床試験の実施の基準に関す
る省令に定める治験審査委員会の要件等を参考 とする
ことが考えられ る。
※2:届 出の範囲は、高度医療を含む評価療養と選定療養の
うち直接的な医療技術、医薬品、機器に限定する (差
額ベ ッド代や時間外診療、紹介状なしの初診料などは
従来どおりとし当面対象外)こ とを想定。
○ そ の 際 、患者 に 対 して 保険外 の 負担 を求 め る ことが
一 般 化 しない よ う、例 えば、 以下 の 措置 を設 ける こ
とが 考 え られ る。
・ 届 出 には 倫理 審 査 委 員会 の 承 認 を要す る もの と
する
・ 保 険外併 用療 養 に 関 しては 、現 行 どお り必ず 患
者 へ の情報 提 供 を行 い、同意 書 を取 り付 け る
・ 差 額 ベ ッ ド代 な ど診療 内容 と直 接 関係 の な い費
用 (い わ ゆ る ア メ ニ テ ィ にか か る費用 )の 徴収
基 準 は 、 当面 の 間現 行 の 選 定療養 か ら拡 大 しな
い
・ 届 出 に よ って も保 険外併 用 療 養 を認 め られ な い
事例 を定 め 、 モ ニ タ リ ング を強 化 して患者 保護
に努 め る
○ また 、治療 法 と して 認 め られ るまで 目の前 で 苦 しむ
患 者 に 最 先 端 の 治 療 を施 せ な い 現 状 を か ん が み れ
ば 、欧米 に 見 られ るよ うな コ ンパ ッシ ョネー トユ ー
ス (人 道 的使 用 )な どの 制 度 も検討す る必要 が ある。
○ な お、新 た な医療技術 や 画 期的 な新 薬等 を 公 的保険
に組 み 入れ よ う とす るイ ンセ ン テ ィ ブが 4動 きに くく
な る との指 摘 も存在す る こ とか ら、国 内未承認 の 医
薬 品等や新 た な医療技 術等 につ いては 、保 険外併用
療養 のモ ニ タ リ ング結 果 も参 考 に、従 来 どお り安全
性 、有効性 の エ ビデ ンスが 得 られ た段階 で速やか に
保 険収 載 す る仕 組み │※
3Jを
維 持 し、当該 制 度改革 に
よ り新規保 険収 載 が遅れ る ことが な い よ うにす る。
※3:医 薬品、医療機器のメーカーが保険収載の申請をしな
い懸念も存在する。必要に応 じて、申請がなくとも患
者や学会からの要請があれば保険収載する仕組みも検
討。
対処 方針
保 険 外 併 用 療 養 費 の 給 付 対 象 に つ い て 、 GCP省 令
医薬 品 の臨 床試験 の 実施 の基 準 に 関す る省令 」又
は 「 医療 機 器 の 臨 床試 験 の 実 施 の 基 準 に 関 す る省
(「
令 」)に お け る治験審査委 員会 の 構 成要件 を満 たす倫
理 審 査委 員会 を設置 して い る等 の要 件 を満 たす医 療
機 関 につ いて は、同委 員会 で承 認 され た療養 につ い
て届 出制 に 変更す る こと を前 提 に範 囲拡 大 につ き検
討 し、結 論 を得 る。 <平 成 22年 度 中 に結 論 >
他 に代 替治 療 の 存在 しな い重 篤 な患者 にお いて 、治
験 又 は臨床研 究 中の療法 を一 定 の要 件 の も とで選択
で き るよ う、 コ ンパ ッシ ョネー トユ ー ス (人 道的使
用 )の 制 度 化 に つ いて 検 討 に 着 手 す る。 <平 成 22
年度 中 に結 論 >
ライフイノベーションWG
【
②】
規制改革事項
一般用医薬 品のインター ネ ッ ト等販売規制 の緩和
規制 の 概 要
平成 18年 6月 薬事 法改 正 に 伴 う厚 生労働 省令 (平 成 21
年 2月 公 布 、6月 施行 )に よ り、一 般 用 医薬 品は 「対面
販売」が 原 則 とされ 、イ ンター ネ ッ トを含 む 郵便販売 は
リス クが比較 的低 い「第 3類 医薬品 」 に 限定 され た 。
<根 拠規定 >薬 事法施行規則第 15条 の 4,第 159条 の
14∼
16等
規制 改革 要 望 ・ 賛 成 の 意 見
●
等
これ ま で何 ら問 題 とな って い な い 販 売 形 態 が 規 制
され 、消 費者 の 利便性 の 毀損 、事 業者間の公平性 の
阻 害 (地 方 の 中小薬 局 等 の ビジ ネ ス チ ャ ンス の 制
限 )が 発 生 して い る。
● イ ンター ネ ッ ト、電話等 の 販売 に つ い て安 全性 の 確
保 を前 提 と した I丁 時 代 に 相 応 しいル ー ル 作 りは
可能 で あ る。
● よ つて 、専門家に よ り医薬 品販 売 が適 正に行われ て
い る薬 局 口薬店 に おいては郵便 等 販売規制 を撤廃す
べ きで あ る。
(「
要望具体 例 、経 済効果等
ハ トミ ミ」に 同趣要 望が 約 1,800件 寄 せ られ て い る)
僻 地 に 住 ん でお り、 ドラ ッグス トア ヘ 行 くには車 で
小 一 時間 ほ どかか る山道 を行 かね ばな らない。山 に
住 む 多 くの高齢 者 は免 許 も持 って お らず 、この よ う
な人 々の 手助 けにな って いたの が 、電話 やネ ッ トな
どに よ る薬の 購 入 や通 販 である 。 ど うか 、郵便 販売
を認 め て欲 しい。
身 体 障 害 者 の た め 、 な か なか 医 薬 品 を購 入 で きな
い 。現 在 は他 人 にお願 い して、購 入 して いるが 、お
礼 な ど も あ り高 い 支 払 い にな る 。 せ つか くいま ま
で 、便 利 でス ピー デ ィなイ ン ター ネ ッ トを利用 して
いたの に 、一 部 の 利用者 が正 しくな い利用 の 仕方 を
した ため 、私 た ちが犠 牲 に な つて い る。
薬事 法改 正 によ り、早期妊娠検査 薬 が入手で きな く
な った 。尿検査 のキ ッ ドで あ り、服 用す るもので も
な いの に 、腑 に おちな い 。
海 外 へ 建 築指導 と して赴任 して い るが、やは リー 番
の不 安 が 薬 である。飲み なれ た風 邪薬 、胃薬 をネ ッ
トで 購 入 した い 。
がん患者 で あるが 、抗 がん剤 治療 で は効 果 が な い と
判断 して漢方薬 を服 用す る ことに した 。そ こは 自宅
か ら約
40k m離 れ た 漢方 の 専門薬 局 で、おか げで癌
の縮 小 が 始 ま り、元気 に生 活 して い る。高齢 の ため
車 の 運転 が 苦痛 で あ り、漢方薬 の 郵送 禁止 が始 ま る
と私 に 合 つた 漢方 薬 が 飲 めな くな る。
とて も簡 単 な試験 で受か つた登 録 販売 者 が 、コ ン ビ
ニ で も 電 気 屋 で も薬 を売 る よ うに な る 時代 だ とい
うの に、キ チ ンと薬学部 を卒業 して、難 しい薬剤 師
の 国家試 験 に 合格 した人が直 接 ネ ッ トで売 るのが 、
ど う して ダ メなのか 理解 で きな い 。
い ま だ に 週 に 何 件 も伝 統 薬 の 郵 送 希 望 の 電話 や メ
ール が入 る。毎 日、規制の こ とに つ いて 説 明 し、お
断 りす るの は心苦 しい。大手 メー カー の 製 品 と異 な
り、販売 店舗 や流通経 路 が 限 られ る伝 統 薬 は、地方
の 方 に と つて簡 単 に 最 寄 の 薬 局 に て 入 手 で き る と
は限 らな い 。
地方 の伝 統 薬 に つ いては 、地域 の 有 力な産 業 と して
雇用 の 確 保 を含 め 、地域経 済 に果 た して きた役割 は
大 き い 。郵 送 が禁止 にな って全 国 の 顧 客 か ら不安 の
担 当 府 省 か ら の 回 答
声 が寄せ られ て いる。
上記規制改革 要望・賛成 の 一 部実施 済 ・対 応 困難 (副 作用 による健 康被 害 の 防 止 の
意見等 へ の 考 え方
ためには専 門 家 に よる対面販売 を原則 とす る必要 。ただ
し、①比較的 リスクの低い第 3類 医薬品の郵便等販売、
②経過措置 として離島居住者及び継続使用者に対する
)
第 2類 医薬品等の郵便等販売を認めている。
対応可能性のある場合】
【
見直 し予定及びその内容
要 望 へ 対 応 した 場 合 に生
ロイ ンター ネ ッ ト販売では、対面販売 の よ うに 、一般用
医薬品の適切 な選択 と 適切な使用 を確保 できず、一
じる問題 点 及 び 問 題 点 に
般用医薬 品 の副 作用等 による健 康被 害 を防 止 で きな
【対応困難 とす る場合】
対す る補完措置 の有無等
い
。
これは、対面販売よりも、①購入者側の属性、状態等
の把握、②即時の応答・指導、③意思疎通 の柔軟性・
双方向性、④専門家が情報提供を行 つていることの確
認 といつた点で劣つているからである。
・そもそも、一般用医薬品は、効能効果 とともに、程度
の差こそあれ、リスクを併せ持つものである。したが
つて、その適切な選択 と適正な使用を確保するために
は、専門家 が対面で情報提供 を行 つて販売す る ことを
原則 とす べ き。これに伴 い、イ ンター ネ ッ ト販売 につ
いては、第 1類 医薬品及び第 2類 医薬品の販売 を禁 止
す べ きであ り、現状では、対面販売 の 代替的手段 とは
な り得ない。
・以上の趣 旨は、医薬品ネ ッ ト販売規制 につ いて国が提
訴 された訴訟 の 東京地裁判決 (平 成 22年 3月
30
日。国が勝訴 。)に お いて も確認 され ているところ。
口なお、医薬品販売業者 の 団体は、配置薬の活用な ど、
医薬品 を薬局等で購 入す る こ とが困 難な方 へ の 対応
策 を検討す る ことを表明 して お り、厚生労働省 として
もそれ を確認 してい くこととしてい る。
当該規制改革 事項 に対す る ○ 薬 害被 害 は ほ とん どが 医療 用 医薬 品 で 発 生 して お
基本的考 え方
り、 一 般 用 医薬 品で の 薬害発 生 事例 は少 な い 。加 え
て、郵便等 販売 で 薬 害被 害 が発 生 した事 例 はほ とん
どな く (厚 生労働省 に よれ ば、イ ン ター ネ ッ トを通
じて 販 売 され た 一 般 用 医 薬 品 の 副 作 用 被 害 と して
は 、滋養 強 壮剤 に係 る 1件 が平 成 19年 9月 に報 告 さ
れ て い るが 、副作用被 害 が 販売方法 に 因 るのか 否 か
につ いて報 告書 の 記 載 か ら確認 困難 と して い る)、 安
全 性 に お い て 対 面 販 売 に 劣 後 す る エ ビデ ンス もな
○
こ うした中、平成 21年 6月 に施行 された 薬事法施行
規則 において 、一部 を除 き大多数の 一般用医薬品の
郵便等販売 が禁止 され た ことで、高齢 や障がいのた
めに外出困難 な方、僻 地に住み 薬局 ・薬店までの距
離 が遠 い方 、一般 に流通 していない伝統薬等 を常用
されて い る方な どが 非常な困難 を強 い られている。
○ また、薬局 口薬店 の経 営 の観点 か らも、特 に地 方 の
人 口が 少な い地域や、全国に顧客 を抱 える伝統薬 の
事業者 な どで売 上 げが減少 し、地域経 済 に 多大な影
響 を与 えている例 もある。
○
インターネ ッ ト、電話等の販売 について安全性の確
保 を前提 と した I丁 時代 に相応 しいルール作 りは十
分可能 であ り、 こ う した弊 害 を一 刻 も早 く解消す る
ため、一定の安全性 を確保 しなが らイ ンターネ ッ ト
等 で 医薬 品 を販売 す るためのルー ル を新た に 制 定
し、専門家 によ り医薬 品販売が適正に行われて い る
薬局 口薬店 においては 郵便等販売規制 を撤廃す べ き
である。
経過措置 に おける垂5便 等販売 の薬害発生状況な ども
踏まえつつ 、販売履歴 の 管理、購入量 の制限な ど、
対処方針
一定 の安全性 を確保 しなが らイ ンター ネ ッ ト等 で 医
薬品 を販売す るためのル ール 制定 に向 けた検討 に着
手す る。 <平 成 22年 度 中に結論。遅 くとも平成 23
年 5月 までに措置 >
<参 考 >
第一類
第二類
一 般用医薬 品 の分 類 ごとの 具 体例
パ ブ ロ ンエー ス AX,大 正 胃腸 薬
Z,フ ェ イ タス Z,ガ ス ター 10,リ ア ッ プ 等
パ ブロン Sゴ ー ル ド,大 正胃腸薬 K,フ ェイタス ,バ ファ リン,ユ ンケル黄帝液 ,ス マ
イル 40,養 命酒
等
※多 くの漢 方薬 が第 二 類医薬 品。伝統薬等 は 「薬 局製造販売 医薬品」 と して第 二 類
と同様の規制
※妊娠検査 薬 もほ とん ど第 二 類 (排 卵検査薬 は医療 用医薬品 )
第二 類
大田胃散整腸薬 ,ア リナ ミン A,サ ロ ンパス ,グ ロ ンサ ン内服液 ,ア イ リス 40
等
*第 一 類及び第 二 類医薬品 が郵便等販売禁止 。ただ し、薬 局・ 薬店 のない離 島居住者
及び継続使用者 は第 二類 に関 して 2年 間 の経過措置 あ り
ライフイノベーションWG
【
規制改革事項
③】
再生医療の推進 (適 用法令 、臨床研究の在 り方 、 (独 )
医薬品医療機器総合機 構 (PMDA)審 査体制 )
規 制 の 概要
現行規制体系では、再生 口細胞医療材料 (細 胞加工・調
整品)は 、薬事法 上の 「医薬品」又は「医療機器」に分
類 され 、実用化 に際 しての審査 においてそ の 適用 を受け
る。
<根 拠規定>薬 事法
規 制 改革 要 望 ・ 賛 成 の 意 見
等
細胞治療・ 再 生医療 の分野は、我が国の技術 ,知 識
が世界 を リー ド出来得 る分野 であるが、薬事法等 の
規制 が再 生 医療 を想定 したもの とな って いな い。
臨床研究 か ら実用化 へ の 切れ 目な い移 行 を可能 と
す る最適 な制度的枠組み について 、引 き続 き細胞治
療 口再生医療の法制度 口法整備 の あ り方 を検討すべ
きである。
臨床研究 の あ り方 にお いて、対象疾患 の重篤度 を勘
案 し、安全 性 を前提 に、有効性の画 ― 的評価 を避 け
て 一 定 の 効 果 が認め られ る こと を要 件 とす べ きで
ある。
※ 医工 連携 を進め るに当た り、特 に「 自家細胞」
については 、本人の細胞 を培養 し本 人 に戻すた
め有効性 に個 人差が あ り、承認 申請 の 迅速性、
治験 デー タ収集の困難性 、効果の均 質性等 の 点
で現行法 制 にな じまない。我 が 国 の 国際競争力
確 保 の 観 点か らも 自家細 胞 に 関 す る別 の 法制
度 口法整備の あ り方 を検討す べ きで ある。
(独 )医 薬 品医療機器総合機 構
(PMDA)の 再生医療分
野 の 知識 強 化及 び人員の更 な る確保 を含 めた 審査
体制 の質量両面で強化す るとともに、細胞治療 ・再
生医療製 品 につ いての 承認 シス テ ム を見直す べ き
である。
※ 例 えば欧米で認め られ ているコ ンパ ッシ ョネー
トユース (人 道的使用 :代 替療法がない等の限定的状
況において未承認薬の使用を認める制度)等 の導入 を
検討す べ きである。
要望具体例、経済効 果等
● 再生医療 へ の 期待 とは、失われ た身体機 能 を取 り戻
す ために 、幹細胞 等 を利用 して組 織 、臓 器 等 を再 生
させ る こ とに よ り、難治性疾 患 口重 篤疾 患 や 00L改
善 が 必 要な疾 患 も対象 と した 新規 治療法 の 開発で
あるが 、実用化 (オ ー ソライズ )に 長期間 を要す る
中、他 に代替治療 の存在 しない重 篤な患者 には間 に
合わず 、不幸な転機 を迎 える患者 も多 い。
再 生医 療 を実現化す るにあた つては、医薬品 か 医療
機 器 に 対す る従 来 の 法制度 を適 用 す る こと 自体 に
問題 が あ り、審査の迅速性 に支障 をきたす原因であ
る。規制改革が政策 として掲 げ られ た いまなお、臨
床 や研 究開発 のみ な らず 審 査現 場 においても混乱
が生 じている。
これ までの再生医療臨床試験 の 審査 では 、疾患 の重
篤 度 は あま り考 慮 され ず に 医 薬 品 と 同様 に 安 全
性 口有効性 の エ ン ドポイン トが 一 辺倒 に求 め られて
い るのではないか と危1具 され る。
再 生 医療 に お いて成 果 を幅 広 く医療現場 で患者 の
治療 に役立てるためには、迅速 な審査が必要で ある
が、PMDAは 過去 に事例 の な い技術 の相談・審査 につ
いて十 分 な対応 が で きな い現状 に あ り、結 果 と し
て、海外 の ベ ンチャー と組んで海 外 で治験 を行 うほ
うが 臨 床 へ の 応用 が早 い とい う悲惨 な事 態 にな つ
担 当 府 省 か ら の 回 答
ている。
上記 規制 改革要望・賛成 の
「再 生 医療 にら、さわ しい制 度 を実現 す
平成 22年 度 に 、
意見等 へ の考 え方
るため 、現 行 の 法制度 に とらわれ る ことな く、臨床研
究 か ら実 用 化 へ の切 れ 目な い移 行 を可能 とす る最 適
な制度 的 枠組み に つ いて 、産学 官 の 緊密 な連携 の も と
に検 討 す る場 を設 け、結論 を得 る」 こ とと して お り、
「再 生 医療 に おける制度的枠組み に 関す る検 討会 」に
お いて 検 討 を行 う。
承認 審査 に お いて は、既 に個別 の 医薬 品 の内 容 に 合 わ
せ て有効性 ・ 安全性 の 評価 を実施 。 (自 家細胞 由来 の
再 生皮 膚 で、重症熱傷 2症 例 の 治験 結 果 に基 づ き承認
を行 つた 事例 有 り)
これ まで PMDAに お いて は、審査 の迅 速化等 を 目指 し
て 、新 薬 審査 員 の 増 員等 に よ り、相 談 口審査 業務 の 充
実 を図 つて きた ところで あ り、今 後 とも引 き続 き充実
させ る こ とと して い る他 、細胞 口再 生 医療製 品 の 安 全
性確 保 等 のための ガ イ ドライ ンの 策 定 を進 め る。
なお、コ ンパ ッシ ョネー トユ ー ス 等 につ いて 、欧 米 で
は 、国 内外 で治験 の 実施 又は医 薬 品等 と しての承 認 が
行われ て い る ことが 前提 とされ て お り、要望 に あ る承
10
認 システムの見直 しの検 討 とは別問題 (事 実誤認 )で
ある。また、「薬害肝 炎事件の検証及び再発 防止 のた
めの医薬品行政 の あ り方検討委員会 」の第 一 次提言に
おいて、「安易な導入 によってかえって薬害 を引 き起
こす ことにな らないよ う、慎重な制度設計 と検 討 が必
要」 と提言 を受 けて いるとこ ろである。
対応可能性のある場合】 平成
【
見直 し予定及びその内容
22年 度 の 「再 生 医療 に お け る制度的枠組 み に 関す
る検 討 会」 に お い て検 討 。
対応 困難 とす る場 合】
【
要 望 へ 対 応 した場 合 に生
じる 問題 点 及 び 問 題 点 に
対す る補完措置 の 有無等
当該 規 制 改 革事 項 に対 す る ○ 細 胞 治療 口再 生医 療 の 分野 は、我が国の 技 術 口知識
基 本 的考 え方
が 世 界 を リー ド出来得 る分野 で あ り、先 端 科学 技術
の 進 歩 は 、そ の 恩恵 を広 く国 民 が享 受 で きる可能性
を秘 めて い る。
○
しか し、実用 化 に 向 けては 、医薬 品か医療機器 に対
す る従 来 の 法 制 度 を適 用 す る こ と 自体 に 問 題 が あ
り、審査の迅 速性 に支 障 をきたす原 因 とな って い る
との 指摘 もある。
○ 現 に 、我が国 での 薬事 承認事例 は、未だ に 重度 熱傷
用 の 自家細胞 培養 表皮 を 「医療 機器 」 と して承 認 し
た 1件 のみ で あ り、再 生医 療 製 品 の承認状 況 で は欧
米 に大 き く遅れ を とつて い る。 [※
1」
※1:平 成 22年 4月 20日 の「再生医療における制度的枠組
みに関す る検討会」資料によると、我が国以外で皮膚、
軟骨で 27品 目の再生医療製品が承認済
「再 生 医療 におけ る制 度 的枠
○ 厚 生労働省 に お い ては、
組 み に 関す る検 討会」 を設置 し、再 生医 療 にら、さわ
しい 制度 を実 現す るた め、 現 行 の 法制度 に と らわれ
る こ とな く、臨床研究 か ら実用 化 へ の切れ 目な い移
行 を可能 とす る最適 な制度 的枠組み につ い て 、産学
官 の 緊密 な連 携 の も とに検 討 を進め てい るが 、 こ う
い た状況 を踏 まえ、細 胞治 療 口再 生医療 の 特性 を考
慮 した 「医薬 品」 で も 「医療機器 」 で もな い第 三の
カテ ゴ リーの 創 設 につ いて も視 野 に入 れ た検 討 を進
め るべ きで あ る。
対処方針
臨床研究 か ら実用 化 へ の切れ 目な い移 行 を可 能 とす
る最 適 な制度 的枠組み に つ いて 引 き続 き検 討 し、結
論 を得 る。そ の 際 、細 胞治療 ・ 再 生医 療 の 特 性 を考
慮 した 「医薬 品」 で も 「医療機 器 」 で もな い 第 二の
カテ ゴ リー の 創 設 に つ いて も視 野 に入れ た検 討 を進
め る。 <平 成 22年 度 中 に結 論 >
94
ライフイノベーションWG
【
④】
規制改革事 項
ドラッグラグ、デバ イ ス ラグの更なる解消
規制 の概 要
医薬 品及 び医療機器 の 開発 、改 良 につ いて は、基礎 的 な
研究開発 の 後、薬事 法 等 に従 い臨床研究 (治 験 )を 実施
し、 (独 )医 薬 品医療機 器 総 合機構 (PMDA)に 承 認 申請 を
した上 で承 認 され る。
臨 床研 究 に 関 して は 医 師 主導 で行 う こ とが 定 め られ て
お り、企業 主 導 の 臨 床 研究 は認 め られ て いな い 。
<根 拠規定 >薬 事法等
規制 改 革 要 望 口賛 成 の 意 見
等
革新的な技術 を早期 に利用 でき るよ うに、産業政策
の軸 を医療・薬事行政 の 中で明確 に し、安全対策 と
の バ ラ ンス をとるべ き。
承認 申請 に関 し、厚生労働省 と PMDAの 二 元的体制
を解消 し、PMDAへ の権限委譲 を進 め 、その専門性 の
強化 を図るべ き。
PMDAが 承認審査 と救 済制度 を所 管す る状況 を解 消
し、テクノロジーの 審査機関 と して 自立す べ き。
企業主導の 臨床研 究、医師 と企業 の 共同研究 を認 め
るべ き。
臨床研究は、イ ノ ベー シ ョンの基礎 で あ り、その活
性化 を図るべ き。
臨床研究 の あ り方 について 、登録制 と情報 公開 を制
度化す るな ど、企業がス ポ ンサー とな る医薬品 口医
療機器 開発 以外 の 医療技術の開発 の 枠組 み を明確
にす るべ き。
要望具 体例 、経 済効 果等
● 臨 床研究 で、治験 を前提 とす るも の につ いて は、研
究 段 階 の 実施 計 画 書 の 大 臣承 認 と治験 に い くとき
の 確認 審査 の 大 臣承 認 が 両方必要 で あ り、重複 して
い る。
● 治験 において 、我 が 国 では申 請 時 に提 出 した プ ロ ト
コル (手 順 、条件 )を 一 切変 えては い けな い (も し
変 え る場 合 は 最 初 か ら確 認 申請 をや り直 さな けれ
ばな らな い)が 、米国の FDA(米 国食 品医薬 局 )で
は届 出だ けで 変更 で きる。技 術 の進 歩 は急速 で 、特
に 医療機器 な どで は素材 とな るもの (例 えば チ ュー
ブ素材 や リー ド線 な ど)は 改 良が行われ 、治験 実施
中 にも どん どん 良 い ものが出て くるため 、市 場 に出
13
る ときには 陳腐化 して しま う。
● 治験 中の仕様 変更 の 手続 きが面倒 なため 、企業は 日
本 国内で の 治験 を躊躇 す る こと とな る。医療機器 や
そ の 素材 は 日本の 中小企 業 の もの も多 く使われ 、日
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記 規制改革要望・賛成 の
本 での治験 の 活性 化は 、産 業育成 に もな る。
医薬 品 の 有効 性・安全性 及 び品 質 につ いては最終的 に
意見等 へ の考 え方
国 が 責 任 をも って確 保す べ きで あるか ら、最 終的な権
限 を PMDAに 移譲 す る こ とは 困難 。な お、過去 にお
いて厚 生 労働 省 か ら PMDAに 対 し、GMP適 合性 調
査 を認め るな ど、権 限移 譲 につ いては前 向 きに進 め て
きた ところ。
また、承認審査 の 専門性 を高 め 、効 率 的 な承 認手続 と
す る こと等 を通 じて、療養 上 必 要性 の 高 く、十分 な エ
ビデ ンスの 備 わ つた 医薬 品 を迅速 に 承 認 す る必要 が
あ る と考 えて い る。
医薬 品 、医療 機器 の 品質 、有効 性 及 び安 全性 を確保す
るため には 、リス ク発生 に よる被害 の 救 済 を行 う救済
事 業 、リス ク抑 制 のための 審査事 業 、継続 的 な リス ク
の 軽減 のための 安全 対策事 業 が連 携 し、情報 等 を共有
す る ことで 、リス ク を最 小限 に 抑 え る ことが 不可 欠で
あ る。
医薬 品 の 使 用 が適 切 で あ つて も不適 切 で あ って も健
康被 害 が生 じうる とい う事 実 を踏 まえ、医薬 品 によ り
発 生 した健 康被 害 の 実例 をそれ 以降の承 認審査・安 全
対 策 に活かす な ど、各事 業部門 同 士が 相互 に連携 を図
り医薬 品 の安 全性 の確 保 に役 立 って い るため 、分離 は
困難 で ある。
臨床研究 及 び医師 と企業 の共 同研究 につ いて は、未承
認 の 医薬 品・医療機器 の 提 供 が 薬事 法第 55条 第 2項
に抵触す るか否か 、総合的 に 判 断 され る。
な お、製造販売承 認 の申請 に際 して提 出す る試験 成績
を収 集す る 目的 で あるもの につ いては 、治験 と して実
施 され るもの で ある。
「臨 床研究 に 関す る倫理指針 」 に お いて 、企 業が ス ポ
ンサ ー とな る場合 を含め 、侵襲 性 を有す る介 入研究 を
実施 す る場合 には、あ らか じめ 、登録 され た臨床 研究
計画 の 内容 が公 開 され て い るデ ー タ ベ ー ス に当 該 研
究 に 係 る臨 床 研 究 計 画 を登 録 しな けれ ば な らな い こ
とと してお り、御 指摘 の登 録 制及 び情報 公 開 の 制度化
は 既 に実施 して い る。
14
対応可能性のある場合】
【
厚生労働省 、総合機構の業務の在 り方 を見直す こと、
これ によ り迅速か つ質 の 高 い審査体制 を構築す る こ
見直 し予定及びその内容
と等 を検討す る。
臨床研究及び医師 と企 業 の共 同研究 については 、薬
事法 に抵触す るか否か、総合的に判断す る。
PMDAは
対応 困難 とす る場合】
【
、医薬 品等 の 承認審査 を行 う審査部 門 、
要 望 へ 対 応 した場 合 に 生
市販 後 の 安 全対策 を行 う安全部 門 、救 済制度 を担 う
じる 問 題 点 及 び 問 題 点 に
救済 部 門 とい う 3つ の 部 門 が連 携 して 、総合的 か つ
対す る補完措置の有無等
効率 的 に 医薬 品等 の安 全性 と有 効性 を担保す る組織
とな って お り、組織 の 分離 は 困難 で ある と考 えて い
る。
当該 規制 改 革 事 項 に 対す る ○ 革新 的な技術 を早期 に利用できるよ うに、産業政策
基本的考 え方
の軸 を医療 口薬事行政 の 中で明確 に し、安全対策 と
のバ ラ ンス を とるべ きで あ り、そ うした考 えの下、
薬事 行政全般 を見直す必要がある。
○
具体 的 には 、 (独 )医 薬品医療機器 総合機構 (PMDA)
が承 認審査 と救済制度 を所管す る状況 を解消 し、テ
クノ ロジーの 審査機関 と して 自立 させ、か つ審査官
の増 員、薬系 へ の偏重解消な どバ ランスの取れ た審
査体制 を構築 し、審査能 力を強化す べ きである。
○
臨床研究 に お いて は、現 在 、医師主導のみが認め ら
れて い るが、例 えば 、開発 メー カー 等が未承認の医
療機器 を複数の医師に提供 して臨 床研究 を行 う、 い
わば医師 と企 業の 共同研究 につ いては 、薬事法違反
とな るか否かが明確でないため 、企業 が慎重な対応
を と らざるを得な いことが想定 され る。臨床研究 に
おける医師 と企業の共 同研究に ついても実施可能 な
要件 を明確 にす べ きである。
○
治験 においては、迅速 な審査 に向 け、承認審査 にか
かる手 続 きを見直 し、確 認審査 の簡素化や治験実施
中に おけるプ ロ トコル 変更等 にお ける届出制の導 入
な どを検討す べ きである。
○
加えて、臨床研究 と治験 の シーム レス な連携 を可能
とす べ く、臨床研 究で得 られた デー タを治験 におい
ても活用 でき るよ うにす べ きで ある。
○
また、国際共同治験等 を引き続 き推進す るとともに、
海 外の治験デー タの活用等 につ いても検討す べ きで
ある。
○ 一方 で、治験 を経て治療法 として認 め られ るまで 目
の前 で苦 しむ 患者 に最 先端の治療 を施 せない現状 を
15
かんがみれ ば、欧米に見 られ るよ うな コンパ ッシ ョ
ネー トユ ー ス (人 道的使用 )な どの制度 も検討す る
必要が ある。
対処方 針
「臨床研 究 に用 い ら
医師 主 導 の 臨床研究 につ いては 、
れ る未 承認 医療機器 の 提 供等 に 係 る薬事 法 の適 用 に
関す る考 え方 」(平 成 22年 3月 )が 示 され て い るが 、
臨床研究 に お いて 、開発 メー カー等 が 未承 認 医療機
器 を複 数 の 医 師 に提供 して臨 床研 究 を行 うよ うな 、
医師 と企 業 の 共同研究 につ いて も、薬事 法 の 適用要
件 を明確 化 し、周知す る。 <平 成 22年 度 中措置 >
薬事 の 承 認審 査 にかか る手続 き を見直 し、臨床研 究
にお け るデ ー タの治験 での活用 、海外 の 治験 デー タ
の活用 、確 認 審査 の 簡素 化 、治験 実施 中 にお ける プ
ロ トコル 変更 等 におけ る届 出制 の 導入等 につ いて検
討 し、結論 を得 る。 <平 成 22年 度 中 に結 論 >
迅速 か つ 質 の 高 い審査 体制 を構 築す る観 点 か ら、審
査機能 へ の 特 化 、重点化 な ども含 め 、 (独 )医 薬 品 医
療機器 総 合機 構 (PMDA)の あ り方 を見直 す 。 <平 成
22年 度 中 に結 論 >
他 に 代 替治 療 の 存在 しな い重篤 な患者 に お いて 、治
験 又 は 臨床研 究 中の療 法 を一 定 の 要件 の も とで選 択
で き るよ う、 コンパ ッシ ョネー トユ ー ス (人 道的使
用 )の 制 度 化 につ いて 検 討 に着 手 す る。 <平 成 22
年度 中 に結 論 >【 再掲 】
16
ライフイノベーションWG
【
規制 改革事項
⑤】
未承認の医療技術 、医薬品、医療機器等に関す る情報提
供 の解禁
規制 の 概 要
未承 認 の 医療技術 、医薬品 、医療機器 な どの情 報提供 が
昭和 55年 に出 され た厚生 労働 省 の 通知等 に よ って禁止
され て い る。
<根 拠規定 >薬 事法 68条
規 制 改革 要 望 ・ 賛 成 の 意 見
● 上記通知 を改 正 し、未承 認 の医療技術、医薬品、医
療機器等 に関す る情報提供 を解禁す る。
等
● 医療費が どの よ うな治療 に ど う使われ た か とい う
デー タが公開 され てお らず、またアウ トカムのデー
タに つい て も十分 に 確 保 され た形 で公 に され て い
な い。 これに関連 して、上記通知 の存在 によ り、患
者 や医師 に対 して企業が 開発中の技術や製品、さら
には 将来 の 技 術 な どの 情 報 を提供す る ことがで き
ていない。この 点は ドラ ッグラグやデバ イスラグの
隠れ た コス トが社 会 的 に十 分認知 され て いな い一
因 とも考 え られ、規制 の あ り方 を見直す べ き。
要望具 体例 、経 済効 果等
● 医師、患者 に対す る情報提供す らできない。特 に 医
師 に最新情報 が提供 できないことは 、医療 の進化 を
阻害す る。未承認技術や機器の情報提供 を制限 して
い る 55年 局長通知 を廃 止す べ き。
● 医師が開発 メー カー に 海 外 での研究の進 行状況等
を確認す る際、情報提供が プロモー シ ョンと解 され
る可能性が ある こ とか ら (所 轄 に相談す ると「情報
提供不可」 の 指導 を受 ける事 がほ とん ど)、 開発 メ
ーカー側 で情報提供 に慎重 にな り、結果 と して医師
担 当 府 省 か ら の 回 答
は海外 の ウ ェブサ イ トで 情報収 集す るな どの事例
が ある。
上 記規制 改革要 望・ 賛成の
意見等 へ の考 え方
上記通知 (医 薬品等適 正広 告基準に ついて (昭 和 55
年 10月 9日 薬発第 1339号 ))は 、医薬品、医療機器
等の広告が虚偽誇大 にわ た らないよ うにす るととも
に、その適正 を図る こと を目的 としてお り、情報提
供 を規制す るものではな い。
また、何人も医薬品及 び医療機器であつて承認 を受
けて いな い ものについ てその名称、効能効果等 に関
す る広告は、薬事法第 68条 の規定 によ り禁止 され て
い る。
17
上 記通知等は、顧客の購入意欲 を昂進 させ る 目的で
【
対応可能性のある場合】
ある広告宣伝 を規制 しているものであ り、情報提供
を規制 しているものではない。(参 考 :薬 事法 上の 広
見直 し予定及びその内容
告要件 として 、誘因性 、特定性及 び認知性の いずれ
の 要件 も満たす場合に広告 と判断 している。)
http://www_mhlwヽ go Jp/bunya/iyakuhin
/koukokukisei/dl/lndex_d pdf)
【対応困難 とす る場 合】
要 望 へ 対 応 した場 合 に 生
じる 問題 点及 び 問 題 点 に
対す る補完措置の有無等
「医薬 品等適 正広 告基 準 に
当該 規 制 改革 事項 に 対 す る ○ 医薬 品 の 広告 につ い ては、
つ いて (昭 和 55年 10月 9日 薬発第 1339号 各都 道 府
基本的考 え方
県知事 あて厚 生省 薬務 局長通 知 改 正 平成 14年 3
月 28日 医薬発第 0328009号 )」 (以 下 、「55年 通 知 」
とい う。)に お い て薬事 法の 解釈 が示 され て い る と こ
ろで あ る。
○
55年 通 知の 目的 は 、誇 大広告等 の禁止 を通 じて、医
薬 品等 に よる保健 衛生 上 の危 害 を防 止 す る こ と あ る
と解 され るが 、 これ に よ り、未 承認 の 医療技 術 、医
薬 品 、医療機器 な どの 情報提供 が出来な い との 指摘
が ある。
○
新規 技術 の 開発 を進 め る上 で 、有効性 と安 全性 のバ
ラ ンス に 関す る医師 ・ 市 民 との コ ミュ ニ ケ ー シ ョン
が重 要 で あ り、特 に 臨 床現場 の 医師が海外等 で 開発
中の 技 術 、医薬 品 、医療機器 の 情報 を得 る ことは、
ドラ ッグラグ、デ バ イ ス ラグの解 消促進 や臨床 に お
ける選 択肢 の 多様 化 を含 め意 義 が大 き い 。
○ そ の ため 、未承認 の 医療技 術 、 医薬 品、医療機器 等
に関 す る1青 報提供 が よ り円滑 に で き るよ う、情報 提
供可 能 な要件 を明確 化 し、周 知 す べ きで ある。
対処方針
未承認 の 医療技術、医薬品、医療機器等に関す る情
報提供が認め られ る要件 を明確 化 し、周知す る。 <
平成 22年 度中措置 >
国際的な学会等で発表 され 、欧米の医療者 が普通 に
知 り得 る医療技術、医薬 品、医療機器等 に関す る情
報 に関 しては、速やかに我が国の医療者 に当該企業
が情報提供 を行 う事 を認 め る。(平 成 22年 度中措置 )
18
ライフイノベーションWG
【
規制改革事項
⑥】
レセ プ ト等医療 デー タの利活用促進 (傷 病名統 一 、診療
年月 日記載な ど様 式改善等 )
規制 の 概 要
現 在 の 健 康 保 険 の 診 療報酬 の 算 定 に お け る レセ プ トの
様 式では 、傷病 名 コー ドが統 一 され てお らず 、診 療行為
の 実施 日も明記 され な い。
<根 拠規定 >療 養 の 給付及び公費負担医療に関す る費用の
請求 に関する省令
規 制 改革 要 望 口賛 成 の 意 見
等
レセ プ ト・ カル テ等の電子化が遅れ 、医療情報の集
積 口共有化及 びその利活用が進 んでいな い。
電算機 によ る請求・支払が主流 にな つて い るにもか
かわ らず、レセ プ トの様式は以前か らの 紙 に手書 き
方式による体系の ままであ り、保険者、加入者の健
康状態の把握 ・ 指導等 に活用 しに くく、効果的なデ
ー タ分析 を想定 した様式 に な つていな い。
よつて、レセ プ トの様式等 を以下の視点で改善すべ
きである。
1.記 載 され る病名は、 コー ド化 された病 名 のみ使
用できるよ うにす る
2.摘 要欄 の 診療行為等は、実施 日別 に記入す るよ
うにす る
3.DPC(診 断群分類包括評価 )レ セ プ トの様式を改
善す る
4.診 療報酬 点数表の点数体型 を電算機 時代 に見合
つた体系 に変更す る
要望具 体例 、経 済 効 果等
現 行 の レセ プ トデ ー タはァナ ロ グ様 式 なの で 、統計
分析 に耐 えな い 。そ こで健 保連 や各 種 団体 が 提案 し
て い るデ ジ タル 様 式 に可 及 的 速 や か に 変 更 す る こ
とが 求め られ る。
デー タの活 用 は 公 私 イ コー ル フ ッテ ィ ン グの原 則
か ら、民間 組織 で も公的機 関 と差 な く利活 用可能 と
す る。元来 レセ プ トデ ー タは指 定統計 で もな く、未
加 工の デー タ レベ ルで も (個 人情報 以外 は )全 て利
活用可能 で あ るべ き。
コー ド化 傷 病 名 は な るべ く分 か りや す く統 一 す べ
きであ る。例 えば、「帯状疱疹 」 (コ ー ド化 )と 「帯
状 ヘル ペ ス 」(未 コー ド)、 「麻疹 」(コ ー ド化 )と 「は
しか 」 (未 コー ド)な どが 統 一 され ていな い 。
19
● また、国際的には 「 ICD10コ ー ド」 が既 に標準的な
コー ドとして定着 してお り、国際比較の観点か らも
これ を活用す べ きである。
●
DPCデ ー タに ついては、数年前 よ り入院時のがんの
進 行 ス テー ジ等 の 患者 の 重篤度 を表す記載 が必 須
でな くな つたため 、病院 ごとのがんの死亡 率統計等
が有効性 を持たな くな つた 。
●
担 当 府 省 か ら の 回 答
リス クよ り有用性 が上 回 る場 合 の個 人情報保護 対
応 を検討すべ き。 (特 定できな いコー ド化な ど)
上記規制改革要望・賛成 の
レセ プ トは、保険医療機関等 が 保険者 に医療費 を請求
意 見等 へ の考 え方
す るためのものであ り、その様 式 については 、適切な
審査 口支払 を効率的 に行 う観 点か ら、これ までも以下
対応可能性のある場合】
【
見直 し予定及びその内容
【対応 困難 とす る場合】
要 望 へ 対 応 した場 合 に生
じる 問題 点 及 び 問題 点 に
対す る補完措置の有無等
の よ うな見直 し 口取組 を行 って きた ところで ある。
(具 体的 な見直 し・取組例 )
① レセ プ トに記載 す る傷病 名 コー ドの統 一 を推進す
るため、原則 と して定め られ た傷病名 コー ドを用い
るよ う周知。(平 成 22年 3月
26日 事務 連絡発出
)
② 平成 24年 度 (次 期診療報酬改定 )か ら診療行為年
月 日を記載。 (平 成 22年 3月 26日 通知発出 )
③ DPCレ セ プ トに ついては、診断群分類決定 (コ ー
デ ィ ング)の 根拠 となる診療内容 について添付 を求
め るよ う改善 (平 成 21年 1月 診療分 よ り)
④ レセ コンベ ンダな どの事 務負担 の軽 減 を図 るため
に、点数表 を電子的 に提供す る取組 (電 子点数表 )
を行 つてお り、今年度 の診療報酬改定 に お いて も、
告示 日 (3月 5日 )と 同時に電子点数表 を公 表 した
ところ。
レセ プ トに含まれ る情報 については、それ らを分析 ・
活用す る ことによ り、質が高 く効率的な医療 の実現に
資す る と考 えられ る ことか ら、国 の 構築す る レセ プ ト
等デー タベースについて 、法律 に 定め られた医療 費適
正化 計画の調査分析 のために利用す るほか、今後、第
三 者 利用 を含 めた利 活用 のルール を定 めた告示 を制
定す る予定である。
当該 規 制 改 革事 項 に 対す る ○ レセ プ トデー タ、診療 デー タ、健 診デー タ等は、国
基本 的考 え方
民 の 貴重な財産 で あ り、電子化が進む ことによ り我
が国の医療発展 に向けた貴重なデー タとして利活用
が可 能 である。
○ レセ プ ト情報 については、順次 電子化 が進 んで きて
い る ところで あ り、 これ を一 元化 したナ シ ョナルデ
20
一 タ ベースについては 開発様式 をオ ー プンにす ると
とも に 、民間研究者 も含めた外部利用 を可能 とす べ
きである。
○
また 、 レセ プ ト様式 については 、適切な審査 ・支払
を効率的 に行 う観 点か ら、 これ までも見直 しを行 つ
てきた ところで あるが 、今後は 、審査 口支払の効率
性 に限 らず、デー タの利活用の観 点か らも更なる様
式の見直 しを検討す べ きである。
○
例 えば、傷病名 コー ドの統 一 に関 しても、事務連絡
で原則 と して定め られ た傷病名 コー ドを用 い るよ う
周知 しているのみ であ り、強制 力がない。傷病名 コ
ー ドは速 やか に統 一 す べ きで あ り、その際は 、DPC
レセ プ トでは 記載 が必 須 とな って い る国際 標 準 の
「 ICD10コ ー ド」 の 記載 を義務付 けるべ きである。
○
また 、次期診療報酬改 定か ら診 療行為年月 日 を記載
す る旨の通知が発 出されて い るが、その記載様式 に
つ いては示 されていな い。診療側 、保険者 、研究者
等 の 関係者の意見 を踏 まえつつ早期 に検討す べ きで
ある。
対処方針
レセ プ ト情報 を一 元化 したデー タ ベ ー スにつ いて 、
医師 会 、保険者 、大学 や民 間 シ ンク タンク等 の研 究
機 関 な ど幅 広 く第 二 者 も利用 で き るよ う利活用 のル
ー ル を決 定 し周知 す る。 <平 成 22年 度 中措置 >
次期 診療報酬改定 (平 成 24年 4月 )に 向 けて 、診療
側 、 保険者 、研究者等 の 関係者 に よ り、審 査 "支 払
の 効 率性 に加 えてデー タの利活 用 の 観 点 か らも検 討
す る場 を設 け、「 ICD1 0コ ー ド」の 採用 を含め て レセ
プ ト様 式 (DPCレ セ プ ト含む )の 見直 しを検 討す る。
<平 成 23年 度 中に結論 >
21
ライフイノベーションWG
【
⑦】
規制改革事 項
IC丁 の 利活用促 進
規制 の 概要
[遠 隔医療 ]
(遠 隔 医療 、特定健 診保 健 指導 )
● 医師法 の 対 面 原 則 に よ り、離 島・僻 地等 を除 き医 師
と患者 間 の遠 隔 医療 が 認 め られ て いな い 。また、医
師 と医師 の 場 合 で も、診療報酬上 の 明確 な位置 づ け
が な され て い な い 。
<根 拠法令 >医 師法第 20条 、歯科医師法第 20条
情報通信機器 を用 いた診療 (い わゆ る「遠隔診
)に ついて (平 成 9年 12月 24日 付 健政
療」
発第 1075号 )
[遠 隔保健 指導 ]
● 特定健診 (い わゆ る メ タボ健診 )に お ける保健 指導
において、初 回面談 では
IC丁
を活 用 した遠 隔面談
を受 け る ことは想 定 され て いな い 。また 、初 回面談
以降 に予定 され て い る 「6ヶ 月後 の 評価 」 や 「3ヶ
月以上 の継 続 的 な支援 」に おいて も、遠 隔 面談 は 電
話支援 とみ な され 、健 保組 合 の 実施率 を算 出す るた
めのポ イ ン ト数 が 低 く設 定 され て い る。
<根 拠法令 >特 定健康診査及び特定保健指導の実施に関す
る基準 (平 成 19年 厚生労働省令第 157号 )第
7
条及び第 8条
規 制 改革要 望 ・ 賛 成 の 意 見
[遠 隔医療 ]
等
● 医師 と患者 間 の遠 隔医療 は 、限定 され た地 域 、疾 病
のみ 認 め られ て い るが 、実証 を急 ぎ、範 囲 を拡 大す
べ きで ある。診療報酬 に 関 しては、I丁 機 器 の 利用
や遠隔 支援側 に も配 慮 した制度 とす べ きで ある。
[遠 隔保健 指導 ]
● 特 定保 健 指 導 の実 施 結 果 を早 期 に 評価 す る と と も
に 、 IC丁 を活用 した遠 隔面談 の 有効性検 証 を国 と
して実施 し、そ の 状況 を広 く公開す る こと で特 定健
診制度の改善を検討すべき。その結果を踏まえ、①
初回面談における遠隔面談の実施、②初回面談以降
の継続支援 において遠隔面談と直接面談 を同等の
ポイン トとすることで、 IC丁 を活用 した遠隔面談
を直接面談 と同等の措置 として認めるべきである。
22
要 望 具体例 、経済効 果等
[遠 隔医療]
● 対面診療は重要な原則 であるが、地域格差の是正な
どに対 して遠 隔医療 は有効 な手段であ り、実証によ
り遠隔医 療 の 範囲 を大幅 に拡大 してい く必要 が あ
る。
● 遠隔医療が認め られ て いても、処方箋 に医師の署名
が必 要 で あるため 、医療機 関 に受 け取 りに出向 く
か 、郵送で対応す る こ とになる。受診後、す ぐに調
剤薬局 に行 ける様 、電磁的な方法で処方箋 を発行で
きる仕組みが必要で ある。
[遠 隔保健指導]
● 技術進歩に伴 い、高画像 、高音質の遠隔会議が 行 え
るよ うにな って お り、保健指導 に お いても直接面談
と遜色 な い面談が可能 となるシステム も開発 され 、
試行 も進め られて い る。
● 一方、保健指導 の実施者 は、医師や保健師等の有資
格者に限定 され 、これ らの有 資格者は地理的に偏在
しているが 、現行制度下では、保健指導 の実施者が
不足 している地域 に在住す る対象者でも、直接面談
を受 けな くてはな らない 。も しも ICTを 活用す る
ことで時 間 や 場所 の 制 約 が少な い遠隔面談が可能
となれば、保険者 ・対象者双方 に とって も時間的 ロ
金銭的 コス トの 削減 に 資す るとともに、特 定健診制
度 をよ り円滑か つ効率的 に実施できるよ うにな り、
ひいては国民の健康増進 につなが ると考え られ る。
● 政府 の 新成長戦略で も、「 ライ フ・ イ ノベー シ ョン
による健康大国 」に 向 け、情報通信 技術 を駆使 した
遠隔医療 システム を促進す るとしているところ、特
定検診 での遠 隔面 談 の 実施 は こ う した成長戦 略 の
パ イ ロ ッ ト・プロジ ェク トとして有望な取 り組み で
担 当 府 省 か ら の 回 答
ある。
上記 規制改革要望・賛成の
意見等 へ の考 え方
[遠 隔医療 ]
遠 隔 医療 で 認 め られ て い る疾 病 の 範 囲 の 拡 大 に つ い
ては 、安全性 ,有 効性 を確 認 した上 で進 め る必要 が あ
る。
[遠 隔保健 指導 ]
検討
【
対応可能性のある場合】
見直 し予定及びその内容
[遠 隔医療]
平成 22年 度 か ら厚 生労働科学研究費 の 指定研究 (2
か年計画 )と して、学会 と協 力 しつつ遠隔医療の モ デ
23
ル とな る研究の実施 を通 じて、エ ビデ ンス を収集 した
うえで、遠隔医療 の適用範囲 を明確化す るための通知
を発出す る予定。
[遠 隔保健指導]
IC丁
(情 報通信技術 )を 活用 した遠 隔面談 の有効性
については 、実証デー タ等 を収集 した上で これ を基 に
検証 を行 い、その結果、有効性 が確認 された場合には、
制度 の見直 しに ついて検討 してまい りたい。
【対応 困難 とす る場合】
要 望 へ 対 応 した場 合 に 生
じる問題 点及 び 問 題 点 に
対す る補完措置 の 有無等
当該 規制 改革 事 項 に 対す る
基本的考 え方
[遠 隔医療 ]
○ 地 方 に お け る専 門 医 の 不 足 の 現 状 を考 え る と 、離
島、僻地 に限 定す る こ とな く、地域 医療再 生の観 点
か ら、高度 な技術 を持 つ 医師 へ の ア クセスの 一 手 段
と して遠 隔医療 を考 え る ことが 必 要 で ある。
○ 「患者 の 顔色 、元気 さ、立 ち居振 る舞 いの 機敏 さ、
臭 い 、声の トー ン、皮膚 の色 ・ つ や・ 張 りな ど、医
師が 判 断 をす るの に 五 感 に よる包 括 的 な情 報 収 集
が重要 で ある場面 も多 く、患者対 医師の遠 隔医療 は
あ くまで も医療 過 疎 地域 な ど対 面診 断 が 困難 な 場
合 の 補 完 的 手 段 に と どめ る べ き 」 との主 張 が あ る
が 、患者 の ニ ー ズが あ り、医師 と患者 の 合意 が あれ
ば地域等 に よ リー 律 に規 制す る必要 はな く、医師法
に よ らず遠 隔 医療 を可能 とす べ きで ある。
○ そ の 際 、少 な くとも対 面診療 と同様 の診 療報酬 の 算
定が出来 るよ うにす べ きで ある。
○ 遠隔医療 が成立 す る環 境 の 要件 (例 えば 、動画 に よ
る双方 向通信 は可 とす るが 、電話 ロメール での診 断
は不可 な ど)及 び処方箋 の発 行方 法 (例 えば、医師
の 署名 を要す る処方箋 に お いて も、患者 の 利用す る
調剤 薬 局 に FAX又 は 電 子 メー ル で送 付 で き るな
ど)等 につ いて も明確 化 す べ きで ある。
[遠 隔保健 指導 ]
○ 遠 隔保健 指導 に 関 しては 、遠 隔医療 とは異 な り、基
本 的 には健 康 な 人が 対象 な ため安 全 面 の 問題 は な
い。また、指導 に当た るの は主 と して保健 師で あ り、
触 診等 を行 うわ けでは な い 。当然 、医療行 為 では な
24
い 。地理的条 件等 の コス トを勘 案すれ ば メ リッ トの
方 が大 き い場合 も想定 され る。
対 処方針
○ したが って 、保 険者 の 実施率 の 算 定にお いては 、遠
隔保健指 導 は対 面 と同等 とす べ きで ある。
口 平成 20年 度 と平 成 21年 度 に 実施 した 2年 のモ デ
間
ル 事 業 を総括 し、現 時 点 に お いて遠隔 医療 が 認め ら
れ 得 るべ き要 件 及 び処方 箋 の 発 行 にか か る考 え方 を
明確化す る。 <平 成 22年 度 中措置 >
口 診療 報酬 上 の 手 当及 び更 な る範 囲拡大 に つ いて は、
次期診 療報酬 改 定 まで に検討 し、結論 を得 る。 <平
成 23年 度 中 に結論 >
・ 特 定健 診 に基 づ く保健 指導 は遠 隔保健指 導 の 実施率
の 算 定 に お いて は、遠隔保健 指導 と対 面指導 を同等
とす る。 <平 成 22年 度 中措置 >
25
ライフイノベーションWG
【
③】
規制改革 事項
救急患者 の 搬送 口受入実態 の 見 え る化
規制 の 概 要
救 急搬送 の 情報 は総 務 省消防庁 の 管轄 、医療機 関 が 保有
す る搬 送 後 の 予後 の 情報 は厚 生労 働 省 の 管 轄 で統 合 さ
れ て いな い。
<根 拠規定 >個 人情報保護法
規制 改革 要 望 ・ 賛 成 の意 見
等
● 管轄 が異 な る ことで 、いわゆ る 「 た らい回 し」の 原
因究 明 がで きな い 。両者 の デー タ を リンク させ るベ
き。
※詳細は「救急車のたらい回 しゼ ロ作戦 ∼求め られる
消防庁と病院 の統合データ」週刊社会保障 No 2574、
2010年 4月 参照
● 個 人情 報 は匿名化 され て い るの で問題 な い 。
要望具 体例 、経済効果等
長 崎 市 消 防 庁 と長 崎 実施 救 急 医 療 連 絡 会 が 協 働 で
作 成 した長 崎 県版検証票 (救 急 活動 記録 票 )な ど参
考 とす べ き先駆的 な取組みが あ るが 、そ の 場 合 です
ら救 急 隊 の デー タ と医 療 機 関 の デ ー タが リンク さ
れ て い な い。
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記規制改革要望・賛成 の
意見等 へ の考 え方
現在 、消防庁 において 、消防機関 、医療機関等 の協
力の下、心肺機能停止 の傷病者 につ いて 、消防機関
の 保有す る救急搬送の情報 と医療機関 の保有す る予
後情報 を合わ せた調査 (救 急蘇生統 計 )を 行 つてお
り、当該調査 のデー タに ついては、 よ り詳細 な分析
を行 うことを希望す る研究者等 に提供 され ている。
全国す べ ての救急搬送 (約 470万 人 )に ついて、国
で一 元的 に消防機関 の 保有す る救 急搬送 の情報 と医
療機 関 の 保有す る予後情報 を統合す る場合 には 、都
道府 県や消防機関 ・ 医療機関等 に対 し財政的 ・ 人的
に多大な 負担 を強 い る こととな るため、現状にお い
ては困難 である。
なお、平成 21年 10月 30日 に施行 され た改正消 防法
によ り、者
「道府県は救急搬送及 び受入れ に関す る実
施基準 を策定す る こととされたが 、 この実施基準 を
実効性 の あるもの とす るため には 、消防機関及び医
療 機 関 の双方 が 有 す る情報 を合わ せ て総合 的 に 調
査 口分析 を行 うことが重要であ り、 この 点に ついて
26
「傷病者 の 搬送 及 び受入れ の 実施 に関す る基 準の
は、
策 定 につ いて」 (平 成 21年 10月 27日 消防庁次長 ロ
厚 生 労働省 医政局長連 名通 知 )に よ り、都 道府 県 に
対 し通知 して い る ところで あ る。
対応可能性の ある場合】
【
見直 し予定及びその内容
【
対応 困難 とす る場 合】
現 在 、消 防庁 にお いて 、消 防機 関 、医療機 関等 の 協
要 望 へ 対 応 した場 合 に生
力の 下 、心肺機能 停 止 の傷 病 者 について 、消防機関
じる 問題 点 及 び 問 題 点 に
の 保 有す る救 急搬 送 の 情報 と医 療機 関 の 保 有す る予
対す る補完措置の有無等
後情 報 を合わせ た 調査 (救 急蘇 生統計 )を 行 つて お
り、 当該調査 のデー タに つ いて は、 よ り詳細 な分析
を行 う こと を希望す る研究 者 等 に提供 され て い る。
全 国す べ ての 救 急搬送 (約 470万 人 )に つ いて 、国
で 一 元的 に 消防機 関 の 保有す る救急搬送 の 情報 と医
療機 関 の 保有 す る予後情報 を統 合す る場合 には 、都
道 府 県 や 消防機 関 口医療機 関等 に 対 し財政 的 口人的
に 多大 な負担 を強 い る ことと な るため、現 状 に お い
ては困難 で ある。
な お、平成 21年 10月 30日 に 施 行 され た改正消 防法
に よ り、都道 府 県は救 急搬 送 及 び受入れ に 関す る実
施基 準 を策定す る こ とと され たが、 この 実施基準 を
実効 性 の あるもの とす るため には 、消防機 関及 び医
療 機 関 の 双 方 が 有 す る情 報 を合 わ せ て 総 合 的 に 調
査 口分析 を行 う こ とが重 要 で あ り、 この 点 につ い て
「傷病者 の 搬送 及び受 入れ の 実施 に関す る基準 の
は、
策定 に つ いて 」 (平 成 21年 10月 27日 消防庁次長 ロ
厚 生労働省 医政局長連 名通 知 )に よ り、都 道 府 県に
対 し通知 して い る ところで あ る。
当該 規 制 改 革事 項 に 対 す る ○ 救 急 患者 の 受 け入れ 困難事例 が 発 生 した こ とな ど を
基 本的 考 え方
受 けて成立 した改 正 消防 法 に よ り、消防機 関 や 医療
機 関 な どでつ くる協 議会 を設置 し、搬送 や受 け入れ
の 実施基準 を策定 口
公表す る ことが 義務付 け られ た。
同実 施基準 では 、受 け入れ 可能 な医 療機関 を リス ト
化 し、疾 患 や重症 度 に よ って 搬 送 先 を選 定 す るため
のルール な ど を盛 り込む と され た。
○ 平成 21年 10月 には 、厚 生労働 省 と消防庁 で設置 し
た検 討会 が ま とめ た 策定 ガイ ドラインが公 表 され た
「傷病者 の搬 送 と受 け入れ の 実施基準」
が 、現 時点 で、
を策 定 した 都 道府 県は 4都 県 に とどま つて い る こと
27
が 、消防庁 の 調 査 で判明 して い る。
O改
正 消防法 が 成立 して 1年 、施 行 か らも約 半 年 が 経
過 して い る中 、実施基 準策 定 の 基盤 とな る協 議 会 の
設置 時期 を未 定 と して い る都道 府 県 もあ り、救 急患
者 の 受 け入れ 困難事例 を回避す るため のル ー ル づ く
りが十分進 んで い る とはいえな い 。
○ こ う した状況 を踏 まえ、早急 に 「救急医療 の 見 える
化 」 が求 め られ る。具 体的 には 、消防庁 が 保有す る
救 急搬送 の デー タ と医 療機 関 が 保有す る予後 の デ ー
タ を リンク させ 、救急 医療 の 充 実等 に資す る分析 を
実施可能 なデー タ ベー ス を構築す べ きで ある
対処方針
救 急 医療 の 充 実等 に 資す る分析 を実施可能 なデー タ
ベ ー ス構築 に向 けて、消防 庁が保 有す る救 急搬 送 の
デ ー タ と医 療 機 関 が 保 有 す る予 後 の デ ー タ に つ い
て 、段階的 に デー タ を リンク させ る取 り組 み を進 め
る こ とが 有効 で あるた め 、具体 的 ・ 技術 的 な 問題 点
を解 決 す べ く総 務 省 と厚 生 労 働 省 で 検 討 に 着 手 す
る。 <平 成 22年 度 検討開始 >
28
ライフイノベーションWG
【
規制改革事項
⑨】
「内外 に 開 かれ た医 療 先進国 口日本 」に 係 る査証発給 要
件等 の 緩和 ・ 外国 人 医 師 の 国内診療等
― 医療 の た め に 来 日す る外 国人 を受 け入れ る医療 ツー
リズム ヘ の 取 り組み 等 ―
規制 の 概 要
[医 療 ビザ ]
外国人が来 日 し、健 診 口診療 を受 け る場合 、その 内容
に よ っては短期滞在 ビザ の 期間内 (最 大 90日
)で 対
応 できな い可能性 が ある。
<根 拠規定 >出 入国管理及び難民認定法第 2条 の 2、 同法別
表第
1
[外 国人医師の国内診 療 ]
日本 の 医 師免許 を持 た な い外 国 人 医 師 は 日本 国 内 で
診療 を行 う こ とが で きな い 。臨 床修 練制度は 、医療 に
関 す る知 識 及 び技 能 の 習 得 を 目的 と して 日本 に入 国
した外国人 医師 につ いての 医師法 17条 等 の 特例 を定
め て い るが、許 可 に 時間 を要す る。
<根 拠規定 >医 師法第 17条
外国人医師等が行 う臨床修練に係 る医師法第
17条 等の特例等に関する法律第 3条
規 制 改革 要 望 ・ 賛 成 の 意 見
[医 療 ビザ ]
等
● 治療 目的 で 来 日す る外国 人患 者 は 、「商用 目的」 の
短 期 滞 在 ビザ に て 来 日 して い る こ とが 多 い と言 わ
れ て お り、来 日を希望す る者 に とつて 、そ もそ も申
請 で き るか否 か もわ か りづ らい こ とか ら、「 医療滞
在 ビザ (仮 称 )」 を新規 に創 設す べ きであ る。なお、
患者 に随行す る者 へ の ビザ 発給 については 、医療 ス
タ ッフに限 らず 、治療 目的 で来 日 した者 の 同伴者 に
対 して も、柔軟 に 発 行す べ きで ある。
[外 国人 医師の国 内診 療 ]
●
日本 の 医師免 許 を持 たな い外国 人医師で も、一 定の
技 術 レベ ル が 認 め られ れ ば 日本 国 内 で診 療 が 行 え
るよ う制度改 正 す べ である 。
要 望具体例 、経 済効 果等
[医 療 ビザ]
● 中国、イン ド、イ ン ドネシアな どの富裕層 を対象 と
した医療提供 に お いて 、特 に同行者 にビザが下 りな
い事例 が ある。また、ビザの期間延長手続 は本人が
行 う必要が あるが 、入院治療 中の場合等 は それ が負
担 となる。
29
[外 国 人医師 の 国 内診 療 ]
● 臨 床修練制度 は、法律上 「医療 に関す る知識 及 び技
能 の 習得 を目的 」 とす る (例 :消 化 管 フ ァイバ ー ス
コー プ を使 った 診断方 法 や 技 術 の 習 得 な ど。)も の
で あ り、現 行 の 趣 旨では 、外 国 人相手 に 医療 を提供
す る目的 には 活用 で きな い 。通常 の 臨床 を行 えるよ
う制 度 を改 正 す べ き。
● 政府 内で検討 され て い る「全 国展開 を予定 しな い特
区 」制度 の 枠組み を設 けるの で あれ ば、そ の 範囲 内
に お いてのみ 外 国 人 医 師 免 許 取 得者 が 活 動 で き る
よ うな仕組み を設 ける こ とも十分可 能 ではな いか 。
● 外 国 人 との コ ミュ ニ ケー シ ョンが 円 滑 に で き る医
療 人の積極 的登用 が求め られ る。具 体的 には経済連
携 協 定 (EPA)に 基 づ き、 イ ン ドネ シア ・ フ ィ リ ピ
ンか ら受 け入れ て い る看 護 師 ・介護師や合格率 の 高
い 中国 か らの 看 護 師 に 就 労 ビザ を付 与 す べ きで は
担 当 府 省 か ら の 回 答
4ェ
い
か
上記 規制 改革要 望・ 賛成 の
[医 療 ビザ ]
意見 等 へ の考 え方
<法 務 省 >
。
我 が 国 で治 療 等 を受 ける 目的 で 入 国 す る外 国 人に つ
いて は ,在 留資格 「短期滞在 」等 を付与 してお り,治
療 が 入国 当初 の 予 定 よ りも長 期 化す る等 の 事情 で 申
請 が あ つた 場合 には ,所 要 の 審査 を行 つた上 で ,在 留
期 間 の 更新等 を認め るな ど,個 別 の 事情 に 応 じて ,柔
軟 に 対応 して い る。
<外 務 省 >
「短 期間病 気治療 を 目的 とす るも の 」は在 留資格「短
期滞 在 」 に該 当 し、「短期 間 でか つ病 気治療 を 目的 と
しな い医療行為 を受 けるもの 」は 、滞在 日程 に 占め る
「医療 」 の大 き さに応 じ、「商 用 」 又 は 「観 光」 を目
的 とす る場 合 と同様 の 書 類 を も って査 証 申請 を受理
「 医療観光 」
して い る。したが って、現 行制 度 上 で も、
を 目的 と した 者 の査 証取得 は可能 で あ り、新 た に「医
療 滞 在 ビザ 」 を創 設す る必要 まで はな い と考 え る。
[外 国 人 医師 の 国 内診 療 ]
<厚 生労働 省 >
医療 安 全の確 保 に 留意 しつつ 、必 要 に応 じ、制度 口運
用 を見 直す こ とは可能 。
30
【
対応可能性のある場合】 [医 療 ビザ ]
見直 し予定及びその内容
<法 務省 >
治療等 を受 ける 目的 で我 が 国 に入 国・在 留す る外 国人
につ いて は ,滞 在 中 に 当初 の 予定 が 変更 とな り長期化
した 場 合 も含め ,現 行法令 の 下で十分 に 対応可能 で あ
り,医 療 滞在 に特化 した在 留資格 の 創 設 は必 要 な い も
の と考 えて い るが ,現 行制 度で対応 で きな い又は不便
が生 じて い る等 の具 体的事 例 が 把 握 されれ ば,制 度 の
悪用 防 止 に も配慮 しつつ ,対 応策 につ い て検討す る こ
とと した い 。
<外 務 省 >
「短 期 間 で か つ病 気治療 を 目的 と しな い 医療 行 為 を
受 け るもの 」の 査証取得 につ いて は 、包括的 な説 明ぶ
りが欠 如 して い る との 側 面 もあ り、査証 取得手続 きを
分か りやす く説明 した 資料 を作成 し、HP上 に掲載 す
る こ と も考 え られ る。
[外 国 人 医師の国内診 療 ]
<厚 生労 働 省 >
・ 医療 研修 及 び これ に 付随 して行 う教授 を目的 と して
入国 す る外国 医師 は、臨床修練 制 度 を活用す る こ と
に よ り、国 内で診 療 を行 う ことが可 能 。
・ 医療 安 全の確 保 に 留意 しつつ 、必 要 に応 じ、 制度 ・
運用 を見直す ことは可能 。
当該 規制 改 革 事 項 に 対す る ○ わが 国 の 医療技術 の進 歩 、 さ らには医 療 を成長産 業
基本的考 え方
と して捉 え る観点か ら、開 かれ た 医療 を実現す べ き
で ある。
○ そ の た め には 、外国人 患者 受 け入れ の基 盤 整備 をす
す め るべ きで ある。病 床規制 の 見 直 し、国 内の 医師
不 足 の 解 消 、医療機関 の 広告規 制 、未承 認薬 の 使 用
規 +1な ど課題 は 多 いが 、当面取 り組 む べ きもの と し
て 、医療 ビザ につ い て 、早急 に 検 討す る必要 が ある。
○ また 、外 国人 医師 ・ 看 護師 の 受 け入れ につ いて も積
極 的 に進 め るべ きで ある。
[医 療 ビザ ]
○ 現 行 の 「商用 」 または 「観光 」 目的の 申請 で問 題 な
く対 応 可能 との意見 も あるが 、現 実的 には 取得 に 困
難 を伴 う場合 が 多 く、特 に 、患者 本 人 では な く同行
者 に ビザ が下 りな い こ とが 多 い との 指摘 が ある。
○ わ か りやす さの観 点 か らも、明確 に医 療 を目的 と し
た ビザ を創 設す べ き。 また、医療 ビザ を創 設す る こ
31
と 自体 が 、我 が国が外 国 人患者 受 け入れ に積極 的 で
あ る こ とを示 す ア ピー ル に もな る。
○ そ の 際 、外国 人患者本 人だ けでな く、そ の 同行者 (家
族等 )の ビザ につ いて も同様 に認 め るべ きで ある。
○ 治療 が長 引 いた場合 の ビザ延長 申請 に際 しては、 申
請者 が 患者 で ある ことに鑑み 、病院 関係 者 等 に よる
代理 人 申請 を認 め るな ど、手続 を緩和す べ きで あ る。
[外 国 人医師 の 国 内診 療 ]
○ 外国人 医師 に つい ては 、臨床修 練制度 の 要 件 を緩 和
し、医 療 研修 目的 以外 に も対象 を広 げ、 医療機 関 の
要件 も緩和 ・ 撤 廃す べ きで ある。
○ 我 が 国 の 看 護 師免 許 を持 つ 外 国 人 看 護 師 に つ い て
は 、現 行 7年 の 滞在 年限 を撤廃 す る [※ lJと ともに、
医師 と同様 に 臨床修練制度 を活用 した 受 け入れ を段
階的 に緩和 す べ きであ る。
※1:外 国人看護師の滞在年限は第 4次 出入国管理基本計
画 (案 )で 検討課題 となつている
対処方針
「医療」
短期滞在 ビザ において 、商 用 、観 光 とともに、
目的 を明 示 す る。医療 目的 の短 期滞在 ビザ に お いて
は、受診す る外 国人本 人の他 に 、同行者 に も認 め る。
また 、滞在 期 間 の延 長 手続 にお いて 、病 院 関係者 等
第 二 者 に よ る代行 を認 め る。<平 成 22年 度 中措置 >
医師 の 臨床修 練制度 の 活用 を促 進 す るため 、研修 目
的 だ けでな く、現在運用 で認め られ て い る教授 目的
での診 療行 為 について 明確 化す る とともに手 続 の 簡
素 化 を図 る。 また、指 定病 院 の 要件 の拡 大 及 び 2年
間 とい う年限 の延 長な どの制度 改 正 を行 う。 <平 成
22年 度 中検 討 、結 論 >
看護 師 の 臨床修 練制度 につ いて も、医師 と 同様 の要
件 で制度 ・運用 を見直す 。<平 成 22年 度 中検 討 、結
論>
32
ライフイノベーションWG
【
⑩】
EPAに
規制改革事項
基 づ く看護師 、介 護福 祉 士 候補者 へ の配 慮 (受
験 回数 、試験 問題 の 英語表 記 又は 漢字 へ の ル ビ等 )
規制 の概 要
EPA(経
済連携協 定 )に 基 づ く外国人 看護師 ・介 護福
祉 士 候補者 は 、在 留期間 中 に 、年 1回 実施 され る日本 語
に よる国家試験 に合格 しな い場 合 、帰国が義務 付 け られ
て い る。
<参 考
:在 留期間 >
看護師候補者 :最 大 3年 、介護福祉士候補者 :最 大 4年
<根 拠規定>
・経済上の連携に関する日本国 とイン ドネシア共和国との間
の協定
日経済上の連携に関する日本国 とフィリピン共和国との間の
規 制 改 革 要 望 口賛 成 の 意 見
等
協定
口 日本語 に よる受験 が必 要 で あ り、難解 な漢 字表記 の
専門用語 (例 えば 「褥 麿 (じ ょ くそ う)」 )が 合格 ヘ
の大 きな障害 とな つて い る。 したが って、 来 日時や
受入施設 での 研修 を通 じて、業務 を行 うに あた って
日本語 での コ ミュニ ケー シ ョンに支障が な い よ うに
す る こと を前 提 に 、英 語 表記 または漢字 へ のル ビ記
載 な どの配 慮 を行 うべ きで ある。
日 また 、介 護福 祉 士の 受験 資格 は実 務経験 が 3年 以 上
必要 で ある こ とか ら、 結 果的 に 受験機 会 が 1回 とな
つてお り、受験 回数 の 拡 大 も必要 で ある。
要 望具体例 、経 済効 果等
看護師試験 の 受験結 果 は 、日本 人 を含めた全国平均 合
格 率 (約
90%)と 比較 して極 め て低 い数値
(本 年
1%)
で ある一 方 、受 入施設 に 対 す るア ンケー ト調 査 では、職
員口
利用者 との 意 思疎通 が 図れ る とい う回答 は 9割 を超
えてお り、試験 問題 へ の 配 慮 を行 う対応 を行 うべ きで あ
る。
<参 考 :看 護師候補 者 の 受験状況 >
平成 21年
受験 者 82人
合格 者 0人
平成 22年
受験 者 254人
合格 者 3名
<国 民の声等 >
口 看護 、介護分 野 の 人材 に つ いては 、我 が国 にお いて
今後需要 の 増 加 が 予想 され る一 方 、国際 的 に も人材
獲得競 争 が激 化 しつ つ あ り、積極 的 に これ ら分 野 の
33
人材 の 育成 、確 保 を図 る必 要が ある。EPA締 結 国 と
の 関係 にお いて も、国 際的 な技 術移転 を進 め 、友 好
関係 の 増進 に 資す る観 点か ら、EPAに 基 づ いて 来 日
す る看護師 ・ 介護福 祉 士候補 者 が 、国 内に お いて 能
力 を発揮 して い く ことが 望 まれ る。
難解 な漢字表記 の 専 門 用語 (例 えば 「褥麿 (じ ょ く
担 当 府 省 か ら の 回 答
そ う)」 )は 、通常 の 日本 人は読 解 で きな い 。せ め て
常用漢字 を使用す べ きで ある。
上記規制改革要望・賛成 の
意見等 へ の 考 え方
・ 看護 師国家試験 及 び介 護福祉 士 国家試験 に お いて 使
用 され て い る難解 な用 語 に つ いては 、平易 な 日本 語
に置 き換 えて も現場 に 混乱 を来 さな い もの につ いて
用語 の 置 き換 えが で きな いか な ど、 今年度 に 実施 さ
れ る試験 に向 け、試験 委 員会 で検 討 。
・ 医療 ・ 介護現 場 にお い ては 日本 語 に コ ミュ ニ ケー シ
ョン能 力が必要 不可 欠 で ある こ とか ら、外 国人看 護
師 ・ 介護福祉 士 候補 者 の 日本語 習得支援が重 要 で あ
り、22年 度予算 で は支 援策 を大幅 に拡充 。今後 、我
が 国 入国前 の効 果的 な 日本 語研 修 に つ いて 、関係 省
に検 討 を要請 。
対応可能性のある場合】 ・ 看護師国家試験 口介護福祉 士国 家試験 に お いて使用
【
見直 し予定及びその内容
され ている難 解 な用語 については 、平易な 日本語 に
置 き換 えても現 場 に混乱 を来 さな いものについて用
語の置 き換えができな いか など、平成 22年 度 に実
施 され る試験 に向 けて、試験委員会 において検討す
る こととす る。
看護】
【
今年度
(23年
2月
)実 施 の看護師国家試験 に向けて、
以下の対応 をとる ことがで きな いか 、試験委員会 におい
て検討す る。
① 平易な 日本語 に置 き換 えて も現場 に混乱 を来 さ
な い と考 え られ る用語 については、用 語 の置 き
換 え を検討
② 平易な 日本 語 に置 き換 える ことで医療 ・教 育現
場 に混乱 を来た し、影響が大 き い と考 え られ る
用語 については 、医学 ・看護専門用語 で ある こ
とか ら、何 らかの対 策 を講 じる ことが できない
か どうか検討
介護】
【
今年度
(23年
1月
)実 施 の 介護福祉 士国家試験 か ら、
以下の対応 を とることができないか 、試験委員会にお い
34
て検討す る。
①
平易な 日本 語 に置 き換 えて も現場 に 混乱 を来
さな い と考 え られ る用語 については 、用語の置
換えを検討
②
平易な 日本 語 に置 き換 えた 場合 に 現 場 に混 乱
を来 しかね な いと考 え られ る用語 につ いて は、
注記の追 記等 、何 らかの対 策 を講 じることがで
きな いか ど うか検討
・ 意欲 と能 力の ある外国人看護師 ・介護福祉 士候補者
22年 度 に お いて
は、前年度比約 10倍 (9億 円弱 )の 支援策 を講 じた
の 資格取得 を支援す るため、平成
ところ。さらに、今後、我が国入国前 の効 果的な 日
本語研修 について 、関係省 に検討 を要請。
対応 困難 とす る場 合】
【
た だ し、 医 療 ・ 介 護 現 場 に お い て は 、 医 師 や ケ ア マ
要 望 へ 対 応 した 場 合 に生
ネ ジ ャ ー 等 の 関 係 職 種 と 一 体 と な って 業 務 を行 う と
じる問題 点及 び 問 題 点 に
と も に 、利 用 者 や 家 族 等 と 日常 的 に 対 話 を 行 う必 要
が あ る こ とか ら、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョン に 配 曲 が あ る
対す る補完措置の有無等
と 医 療 事 故 口介 護 事 故 に つ な が りか ね ず 、 日本 で働
き続 け るた め に は 、 十 分 な 日本 語 能 力 を習 得 す る こ
とが 不 可 欠 。
※平成 20年 度 に入国 したイン ドネシア人介護福祉 士候補
「コミュ
者 の受入施設 を対象 とした実態調査において も、
ニ ケーシ ョン不足によ り問題事例が発生 した」 とい う回
答 が 3∼ 5割 存在。中には 「服薬 もれ」等 といった事例
も発生。
※平成 20年 度 に入国 したイン ドネシア人看護師候補者の
受入施設 を対象 とした実態調査 にお いては 、 コ ミュニケ
ーシ ョンが うま くとれず 問題 が生 じた事例が あると回答
した割合が、職員 との間で約 3割 、患者やその家族 との
間で約 2割 存在。中には 「指示 を理解できずに頼んだ仕
事を していな い」等 といつた事例があつた 。
「褥癒」に ついては、以前
※介護福祉士国家試験において 、
はル ビを付 していたが、介護記録等で頻 出の用語になつ
たとの こ とで、平成 19年 1月 実施分の 国家試験か らは、
ル ビを付 さな くな つた。
そ の た め 、 現 時 点 で は 、 看 護 師 国 家試 験 ・ 介 護 福 祉
士 国 家試 験 の 問 題 に 読 み 仮 名 を付 す な どの 措 置 を講
じる こ とや 、受 験 機 会 を増 や す こ とは 考 え て い な い 。
35
当該規制改革事項 に対す る ○
EPAに
基本的考 え方
在 留期 間 中に、年 1回 実施 され る 日本 語 に よ る国家
基 づ く外 国人看護 師 口
介 護福 祉 士 候補 者 は、
試験 に 合格 しな い場合 、帰 国 が 義 務付 け られ て い る
が 、難解 な漢字 表記 の 専 門用語 が 合格 へ の 大 きな障
害 とな って い る。締結 国 との関 係 において も、国際
的 な技 術移転 を進 め 、友好関係 の 増進 に 資 す る観 点
か ら、試験 問題 や受験 回数 に 対 して配 慮 を行 うべ き
で ある。
○ 国際 化 の 流れ の 中、外 国語 が 堪 能 な人材 の 確 保 とい
う視 点 が重 要 で あ り、英語 に よ る試験等 、特 別 な試
験制 度 を導入す る対応 を行 うべ きで あ る。む しろ、
日本 に 駐在 中の外国 人 に とって は外国 語 を話せ る看
護 師 ・ 介護 士が少 な い ことが 問題 で あ る。
○ 通常 業務 で使 用す る用 語 につ いて は、耳 で 慣れ親 し
ん で い る ことか ら、用 語 の置 き換 えのみ な らず 、漢
字 へ の ル ビ を記載 した り平仮 名 に 置 き換 え るな どの
対応 が 有効 で ある。
○ 適切 な コ ミュ ニ ケー シ ョンの レベ ル を現 行 の 試験 間
題相 当 とす る ことは適 当ではな い 。
○ 入 国前 の 日本 語修 得支援措置 は必 要 だが、現在 就労
して い る候補者 に 対 しては効 果 が 及ば な い 。
○ 特 に 介 護福祉 士の 受験 資格 は実 務経験 が
3年 以 上 必
要 で あ る ことか ら、結 果 的 に 受験 機会 が 1回 とな つ
て お り、平均 合格 率 を適用 した と して も約 半数 は帰
国 を余儀 な くされ るため 、受験 回数 を拡 大 す べ きで
対処方針
あ る。 (平 成 21年 の 日本人の合格 率 は 52.0%)
業務 へ の支障 がない対応方法に ついて、受入施設ヘ
のア ンケー ト調査 を行 い、漢字 へ のル ビ記載等 、調
査結 果 を踏 まえた試験 問題作成 を行 う。 <平 成 22
年中措置 >
受験機会拡大 について、年に複数 回の開催 や在 留期
間延長 などの対応 を行 う。 <平 成 22年 中措置 >
36
ライフイノベーションWG
【
①】
規制改革 事 項
ワクチ ンに 関す る基本法 の 制定
規制 の 概 要
ワクチ ンは 予防接種 法 に規 定 され た定期予 防接種 の ワ
クチ ン と、 それ 以外 の任意 接種 ワクチ ンに大 別 され る
が、後者 については何 の法的規定 もな い。そのため 自治
体 の 財政 力による 「ワクチ ン・ デ バ イ ド (格 差 )」 を生
んで いる。
く根拠規定>予 防接種法第 1条 ,24条 、健康保険法第 1条
規制 改 革 要 望 ・ 賛 成 の 意 見
等
●
この 問題 を解決す べ く「ワクチ ン対策基本法」を制
定す る ととも に 、 フ ラ ンスや ドイツにな らって 、ワ
ク チ ン を予 防 的 医療 と見 な して 公 的保 険 の 給 付 対
象 にす る。
※詳細は「待 つたな しのワクチ ン政策 ∼世界に恥 じな
い 「総合 的戦 略 」が求 め られ る (社 会 保険 旬報
No.2413∼ 2414、 2010年 2月 1日 、11日 号 )」 を参
照。
● 費 用 対 効 果 分 析 か ら見 て も 、ワ ク チ ン を公 的 保 険 の
対 象 外 とす るの は 時代 錯 誤 も著 し い 。
要 望具 体例 、経済効 果等
財 政 問題 をク リアす る必要 は あるが、将来の医 療費
肖1減 効 果 が 推 定 され る ワ ク チ ンに 限 定 して保 険適
用 等 をすれ ば 中長 期 的 には 医療費 は増 大せず、む し
ろ抑 制効果が ある。
欧 米 では小児 の細 菌性髄 1莫 炎 が 以前か ら使用 され 、
劇 的 な効果 を挙 げて い る。
フ ィ ン ラ ン ドでは 、1994年 には しか、風 疹 、おたら、
くかぜ を撲滅 して い る。
子 宮頸 がん 予防 ワクチ ン を
12歳 女児 全員が 接種す
れ ば 医療費 と生 産 損失 で約 190億 円の効果 が 見 込 ま
れ る との 研究結果 もあ る。
日本 の ワクチ ン市 場 の 世界 的 シ ェアは
4%と 低 く、
担 当 府 省 か ら
医療 の 産 業化 とい う観 点か らも育成 が望 まれ る。
上 記規 制改革要望・賛成の
意見 等 へ の考 え方
【ワクチン対策基本法について】
(ワ クチン対策基本法に盛 り込むべ きコンテンツと
して、委員は①予防可能な疾病の減少に向けて、学術
的研究の推進やワクチンの普及を目指す こと、
② ワク
チンの被接種者が住む場所や収入によらない公平な
接種機会が補償されること、③効果 と安全情報の収集
37
の 回 答
と提供、また健康被害に関す る補償制度の充実 を図る
こと、④ 多方面 の 関係者 の集 まる協議会の設置 、を上
げて いる)
これ に対 しては、今す ぐ「ワクチ ン対策基本法」を制
定す るか どうかは別 としても、09年
12月 25日 に
設置 された厚生科 学審議会感染症分科会予防接種部
会 に お いて 、現在 、委員の指摘事項 も含め、以下の事
項 について検討 されて い る ところで あ り、その成果 を
待 つべ きであると考える。
① 予防接種法 の 対象 となる疾病 ロワクチ ンの あ り方
② 予防接種事業 の適 正 な実施 の確保
③ 予防接種 に関す る情報提供の あ り方
④接種費用の 負担 の あ り方
⑤ 予防接種 に関す る評価 ・検討組織 の あ り方
⑥ ワクチ ンの 研究開 発 の促進 と生 産基盤 の 確保 の あ り
方
【公的保険の給付に ついて】
・現在 、公的医療保 険 においては 、疾病 や傷病 について
保険給付 を行 つて お り、疾病予防については保険給付
の 対象 とは していない。
・予防接種 を保険給 付の対象 とす る ことについては、次
の よ うな問題が あ り、慎重 に検討す る必要が ある と考
えている。
① ワクチ ン接種 に 対す る公的支援 の あ り方 に つ いて ど
の よ うに考 えるか
(義 務化 され ているワクチン接種 の公的 支援 の あ り方
と して、ど こまで を対象 とす るか 、公費 と保険 のいず
れ が適切か。任意の ワクチ ン接種 に ついての公的支援
の必 要性 の根拠 を どのよ うに考 えるのか。また、ドイ
ツ ロフラ ンスの 医療保険は基本的に保険料中心で、労
使 によって幅 広 く保険適用 してきた歴史が あるが 、日
本 は早 くか ら公 費負担 を整備 し、保険給付 について
は保険事故 に限定 して きた経緯 が ある ことも踏 まえ
る必要がある。)。
②我 が国の医療保険制度 は、偶発的に発生す る保険事
故 に対 し、相互 に救済す る こ とを制度創設 の 目的 とし
てお り、この 目的 について根本的 に変更す る こととな
る こと。
③ がん検診な ど他 の疾病予防措置 との 均衡 (ワ クチン接
38
種以外 にも、公衆 衛生や疾病予防の観点か ら現在行わ
れて い る健診等の事 業 に も保険適用範囲が拡大す る
おそれがある。
④ 大幅 な赤字 に陥 つて い る協会 けん ぽや財政が極 め て
厳 しい市町村国保等 の 保険者の理解が得 られ るか。全
て を保険料 でまかな うことは不可能 で ある。
対応可能性のある場合】
【
見直 し予定及びその 内容
【対応 困難 とす る場合】
要 望 へ 対 応 した場 合 に生
じる 問題 点 及 び 問題 点 に
対す る補完措置の有無等
口 給 付 費 の 増加 が見込 まれ るため 、保険料負担の
増加
につ な が る。
・ さらに、がん検診 な ど他 の 疾病 予防措置 に も波及 す
る可能性
口 な お、保険者 が 行 う保 健事 業 に お いて 、予防接種 の
費用 を補 助 してい る例 もある。
【
参考】 ドイッ・フランスの医療保険財源
ド イ ツ・報酬 の 14
9% 支 出総額 の 2%程 度 の国庫 負担
フランス・賃金総額の 13 85%
一 般社会拠 出金 (目 的税
を医療保険財源 に充 当 (給 付 費 の 37%)
)
当該規制改革事項 に対 す る ○ ワクチ ンは 予防接種 法 に規 定 され た定期 予防接種 の
基本的考 え方
ワクチ ン とそれ 以外 の任 意 接種 ワクチ ンに大 別 され
るが 、後者 について は何 の 法的規 定 もな い状 況 で あ
る。 そ のため 自治体 の 財政 力に よ り、 ワクチ ン格 差
が生 じて い る。
○ 新型 イ ン フル エ ンザの 発 生や 予防接種 の 実施状 況 等
を踏 まえ、第
174回 通 常国会 にて 、予防接種法 等
の 改 正法 案 が 審議 され て い るが 、今 後 、抜本 的 な改
正 も必要 で ある。
○ そ の 際 には 、公的保 険 での適 用や安定 的財源 を含 め 、
幅 広 く検 討す る必 要 が あるが 、 当面 、 ワクチ ンに 関
す る基 本法等 を制 定 し理 念 を明確 に す る こ とも有 力
な選 択肢 で あ る。
○ 米国 には
ACIP (Advisory Committee for
lmmunization Practices:予 防接種実施 に関す る諮
問勧 告委 員会 )と い うワクチ ン政 策 を総合的 に議 論
す る常設組 織 が 存在 す るが 、我 が 国 も こ うした議 論
を行 う常 設の組織 を設 けるべ きである。
対処 方針
予防接種法の抜本的 な見直 しの検討 と併せて、 ワク
チ ン政策 を総合的 に議論す る常設組織の設置 、ワク
チンの保険適用の 是非及びワクチン基本法等 の制定
について検討す る。 <平 成 22年 度検討開始 >
39
ライフイノベーションWG
【
⑫】
規 制改革事項
医 行為 の 範 囲 の 明確化 (診 療 看護師資格 の 新設 )
規制 の概 要
医師法 では、医師 以外 の 医療 行為 を禁 じて い る。また 、
保健 師助産 師看護師法 で は、看 護師 は医師 に 指示 に基 づ
く診 療 上 の 補 助 及 び療養 上 の 世 話 を業 とす る こと と規
定 され て いる 。 したが って、医療行為 は、医師か医師の
指 示 を受 けた看護師 のみ に認 め られ て い るが、医療 行 為
の 範囲 は 明確 に 定 め られ て い な い 。
<根 拠規定 >医 師法第 17条 、保健師助産師看護師法第 5条
,
第 31条
規 制 改革要 望 ・ 賛 成の意 見
● 医療現場 に お いては 、医師 が 、必ず しも医 師 が 担 う
等
必要 の な い業務 に 追われ て い る。
● 海外 にはナ ー ス・プ ラクテ ィシ ヨナ ー 、 フ ィ ジシ ャ
ン・ア シス タ ン トとい つた 一 部 の 医行 為 を行 う職種
が 存在す る。 こ う した事例 を踏 ま え、高 資質 の 看 護
師 を医療 の 担 い手 と して活 用 す る診 療 看 護師 (仮
称 )資 格 を新設す べ きで あ る。
要望具体例 、経済効 果等
● 米国で は 、 1960年 代 か らナー ス・プラクテ ィ シ ョナ
ーの 養 成が始 ま り、2004年 時点 で 約 14万 人が免許
を保持 して い る。フ ィ ジシ ャン・ ア シス タン トは 約
8万 人存在 す る。
● 質的な面 で は、これ らの活 用の有益性 を報告す る研
究が 90年 代 以降 多 く発表 され て お り、 一 定 の 評価
担 当 府 省 か ら の 回 答
を得 て い る。
上記 規制 改革要 望・賛成 の
意見等 へ の考 え方
口近 年 、看護教 育 の 実態 が大 き く変化 し、教 育水準が全
体 的 に高 ま る とともに、専門 的 な能 力 を備 えた看 護 師
が土
曽カロ。
・ この よ うな状 況 を踏 まえ、看 護師 の 役 割 を拡大す るた
め 、安全性 の 確 保 に十 分 留意 しなが ら、個 々の 看護 師
の 能 力 日経 験 の差 や行 為 の 難 易度等 に応 じて、看護 師
が 自律 的 に判 断 で き る機 会 を拡大す る とともに、看護
師が実施 し得 る行為 の 範 囲 を拡大す る必要 。
【
対応可能性のある場合】
見直 し予定及びその内容
「 チーム医 療 の 推進 に関す る検討会」 の 報 告書 (平 成
22年 3月 19日 取 りま とめ )を 受 けて 、今 年度 、一 定
の 医学的教 育 (修 士課 程修 了等 )・ 実務経 験 を有す る
看護師 が 、医師 の 「包括 的指 示 」の 活用 に よ り自律 的
に判断 しなが ら、従 来 一 般 的 には看 護 師 が 実施 で きな
40
い と理解 され て きた医行為 を幅広 く実施 で きる制度
(特 定看護師 (仮 称 )制 度 )の 導入 に向 け、モ デル事
業 を実施す るな ど、速やか に準備 に着手す る予定。
対応困難 とす る場合 】
【
要 望 へ 対 応 した 場 合 に生
じる 問題 点 及 び 問 題 点 に
対す る補完措置の有無等
当該 規制 改革 事 項 に 対す る ○ 医師法で は 、 医師 以外 の 医業 を禁 じて い るが、医療
基 本的考 え方
現場 にお いて は、 医師 が必 ず しも医師 が担 う必要の
な い 業務 に 追 われ てい る。 一 方 で、高 資質 の 看 護師
が存 在す るに もかかわ らず 、その業務 は 診 療 の 補助
と療養 上 の 世話 に 限定 され て い る。
○ 米国 ではナ ー ス・プ ラク テ ィ シ ョナ ー 、 フ ィジ シ ャ
ン ロアシス タ ン トな ど 、医師 以外 の 医療 行 為の担 い
手が存在 す る。米 国 以外 で も複 数 の 国 で この よ うな
資格 が確 立 して い る。
○ そ こ で、 専 門 的 な臨床教育 等 を受 けた看 護 師等の業
務範囲 を拡 大 し、医療行 為の 一 部 を分 担 す る ことが 、
医療 の質 の 向 上 及 び効 果的 な役 割分 担 に 資す る と考
える。
○ 現在 、厚 生労 働 省が検 討 して い る 「特 定看 護師 (仮
称 )」 につ い ては、こ う した 考 え方 に 基 づ き進め られ
て い る と考 え るが 、早急 にモ デル事 業 を実施 し、特
定看護師 の 業務範囲及 び裁量権 等 につ いて 検討す べ
きで ある。
○ ただ し、 将 来 的 には 、看護師 の 一 類 型 と しての 「特
定看 護師」 で はな く、 医師 で も看 護 師 で もな い資格
と して 「診 療看護師 (仮 称 )」 を創設 す る ことが望 ま
しく、その 実現 に 向けて特 定看 護師制 度 に よ り各種
検証 を行 うべ きで ある。
○ なお、現 在 、看護師が 行 う ことがで き る診 療 の 補助
の 範 囲は必 ず しも明確 化 され て いな いが 、特定看護
師 のモ デル 事 業 を実施 す る際 には 、特 定看 護師以外
の 看 護師 が行 う診療 の 補助 の 範 囲 が 過 度 に 限定 され
な い よ うに留意 す べ きであ る。
対処方針
「特定看護師 (仮 称 )」 制度化 に向けた モ デル事業 を
早急 に実施す る とともに、特定看護師 の 業務範囲、
自律 的な判断が可能な範囲等 について 並行 して検討
する。 <平 成 22年 度 中検討開始、平成 24年 度中に
結論 >
41
看護師 の 一類型 と しての「特定看護師 (仮 称 )」 では
な く、医師 と協働 、連携 して 医療行為 の 一部 を担 う
「診療看護師 (仮 称 )」 資格 の 創設 に向け、「特定看
護師 (仮 称 )」 のモデル事業 を踏 まえ つつ検討 に着手
す る <平 成 23年 度検討開始 >
42
【
ライフイノベーションWG
規制 改革 事項
⑬】
医行 為 の 範囲 の 明確 化 (介 護職 に よる痰の吸 引、胃 ろ う
処置 の 解禁等 )
規制 の概 要
・ 痰 の 吸 引や 胃 ろ う処置 の 医療 処 置 は、 医療 行 為 は医
師 ・ 看護師が行 う必要 が ある とい う規制 に よ って 、
介護職 員等 が 行 う ことは認 め られ て いな い 。
・ な お 、在 宅 患者等 に対す る痰 の 吸 引の処置 は 、 一 般
在 宅 において 家族 が 実施す る こ とが可 能 で あ り、か
つ 、医療関係 の 資格 を有 しな い者 が 実施 す る ことを
禁止 され てい る医行為 と した上 で、 一 定 の条 件 下で
は違 法性 が 阻 却 され るもの と整 理 され 、やむ を得 な
い措 置 と して 家族 以外 の 者 が 実 施 す る ことが容 認 さ
れ て い る。
日 また 、退院後 の リハ ビ リな どに 対す る民間事 業者 の
支援 サー ビス につ いて も、医行 為 の 範囲 が不 明確 で
ある。
<根 拠規定 >医 師法第 17条 ・保健師助産師看護師法第 31条
規 制 改革 要 望 ・ 賛 成 の 意見
特別 養護老人 ホ ームや 有料 老 人 ホ ーム 等 の 施 設 にお
等
いて 、看護師 の配 置が な い夜 間 に 医療処置 を行 うこ
とが できな いため 、医療処置 を必要 とす る入居希望
者 の 受入れ を拒否 した り、医療 処置 が 必要 とな った
入居者 に退去依 頼 をせ ざるを得 な い場面 が 増 加 して
い る。
法的 な位置 付 けが不明確 な ま ま介護職 員等 に よる痰
の 吸 引等 が 行 われ て い る現 状 を解決 し、基 準 人員内
で夜 間 も含 め て 二一ズ に 応 じた 対応 を行 う必 要が あ
る。 したが って、 特別養 護老 人 ホ ーム とい う特定の
施 設類型 に 限 定す るの ではな く、必要 な知識 ・ 技術
の 研修 受講等 の 一 定 の 要件 を満 たす介 護職 員等 に よ
る痰 の吸 引や 胃 ろ う処置 を安 全 な範囲 で 解 禁 す べ き
で ある。
胃 ろ うの処 置 に係 るチ ュー ブの 接続 や滴 下 は看 護師
が 行 うべ き とされ て い るが 、 日勤の看 護職 員 だ けが
行 う ことは 不 可能 であ り、介 護職 員 が 違法 行 為 を行
わ ざる を得 な い状況が生 じて しま うため 、 一 連の処
置 を介護職 員 が 行 えるよ うに す べ きで ある。
民間事 業者 が リハ ビ リな ど新 た な分野 での 事 業展開
が阻 害 され な いよ う、不 明確 な行為 につ いて 整理す
43
べ きである。
要望具体例 、経済効 果等
<国 民の声 、規制改革 集 中受付等 >
・ 人事 な ことは 、個 々の 行 為が安 全 に 施行 で き るか ど
うか とい う こ と。 胃 ろ うや痰 の 吸 引 の処 置 は 、免許
を持 つて い な くとも、 ス キル を教授 し、習 得 させ る
こ とが可 能 で あ るか ら こそ 、家族等 に よる処置 がな
され て い る。
・ 介 護 付有料老 人 ホー ムの 入居者 は、ホーム を「 自宅」
と考 えてお り、入院 先 の 医療機 関 か ら「ホ ーム に早
く帰 りた い 」 と考 えて頂 け る。 しか し、夜 間看 護職
員 が配置 され て い な いため 早朝 日夜間 の 胃 ろ う等 の
経 管栄養 の 対応 や痰 の 吸 引 が で きず 、入居 をお断 り
しな けれ ば な らな い とい う現 実 が ある。介 護職 員 の
〃
〃
働 きが い とい う観 点か らも、 どの よ うな こ と を
解 決 すれ ば こ う した方 が 介護 付有料老人 ホ ーム 等 で
も受 け入れ られ るの か 、前 向 きに検討頂 きた い 。
・ 「経 管栄養 の うち 「チ ュー ブの 接続 」及 び 「流 動物
の注 入 」 とい った 行 為 は、人体 に危 害 を及 ぼす危 険
性 の 高 い行為 で あ り、必要 な技 術 、知識 を有す る医
師 や 看護師が 行 う必 要 が あ る」 とい うことは、第 2
回 「特別養 護 老 人 ホ ー ム にお け る看護職 員 と介 護職
員 の 連携 によ るケアの在 り方 に 関す る検討 会 」 にお
いて結 論が出 され た とは 感 じなか った 。
・ 胃 ろ うの処 置 に つ いて 、チ ュー ブ接続 ・ 滴 下 は 看護
師が行 うべ き とされ て いるが 、50名 程度の特 別養 護
老 人 ホー ム で は 看 護 師 常 勤 2名 体 制 の た め 、 朝 食
(6-8時 )・ 昼食 (11-13時 )。 夕食 (17-19時
)の 全
ての 時間帯 に 8時 間勤務 の 看護 職 員 が 対応す る こと
は不可能 で あ る。
口 退院 後 の リハ ビ リに つ いて 、医行 為 の 対象 とな る範
囲 が 明確 でな い ため 、民間事 業者 がサー ビス と して
担 当 府 省 か ら の 回
支 え る仕組み を構 築 す る ことが で きな い 。
上記 規制改革要望・賛成 の
意 見等 へ の考 え方
特 別養護老人 ホー ム に お ける介護職 員 に よ るた んの
吸 引 口胃 ろ うの 一 部 につ いて 、 一 定 の 条件 下 に お い
て許 容す るよ う、在 宅 ・ 特別支 援学校 と同様 の 措置
を実施 した ところ。 (平 成 22年 4月 1日 )
「チーム医 療 の 推進 に 関す る検 討会」 の 報 告書 (平
成 22年 3月 19日 取 りま とめ )に お いて 、患者 口家
族 の サー ビス 向上 を推進す る観 点 か ら、介 護職 員 に
よる 一 定 の 医行為 (た んの 吸 引 口経管栄養 等 )の 具
44
火ロ
体的 な実施方 策 につ いて 、早急 に検 討す べ き と提 言
され て い る。特別 養 護 老人ホー ム に おける介 護職 員
によ る 口腔 内のたん の 吸引等 の 実施 状況 を見 極 め つ
つ 、今後 の 対応 を検 討す る予定 。
リハ ビ リの分 野 に お い ては、 医行為 の 他 に 、 あ ん 摩
マ ッサー ジ指圧 師 (国 家資格 )等 が業 務独 占 と して
行 うマ ッサー ジ (医 業 類似 行為 )等 が あ り、 こ う し
た行 為 との 調整 ・ 整理 が必 要 。
対応可能性のある場合】 「 チー ム 医 療 の 推進 に 関 す る検討 会 」 の 報 告書 (平 成
【
見直 し予定及びその内容
22年 3月 19日 取 りま とめ )に お いて 、患者 口家族 のサ
ー ビス 向 上 を推進す る観 点か ら、介護職 員 によ る一 定 の
医行為 (た んの 吸引 ・経 管栄養等 )の 具 体的な実施 方 策
につ いて 、早 急 に検 討 す べ き と提 言 され ている 。特 別養
護老 人 ホー ム にお け る介 護職 員 に よ る口腔 内の た ん の
吸 引等 の 実施状 況 を見極 め つつ 、今 後 の 対応 を検討 す る
予定。
【対応 困難 とす る場 合】
要 望 へ 対 応 した場 合 に生
じる 問題 点及 び問 題 点 に
対す る補完措置の有無等
当該 規 制 改 革事 項 に 対 す る ○ 特別養護老人ホーム 同様 、有料老人ホーム 等 の施設
において も、入居者の重度化や医療依存度 が高 まっ
基本 的考 え方
てきてお り、看 護師 の配置がな い夜間に医療処置 を
行 うことが できないため 、医療処置が必要 な入居希
望者の受入れ を拒否 した り、医療処置 が必 要 とな っ
た入居者 に退去依頼 をせ ざるを得 な い場面 が増加 し
ている。
○
行為 自体が組織 的 ・継続的に行われ る ことが 想定 さ
れ 、本来個 々の事例 に則 して判断 され る違法性阻却
によるのは不 自然 で ある。現実 には 、違法 ぎ りぎ り
で行われている行為で あ り、 これ を合法化す る こと
が必要 で ある。違法行為 を行わ ざるを得ない現 状 が 、
介護職員の負担 を増や し、離職の 一 因 ともな ってい
る。
○ リハ ビ リな ども含め、医行為か否かが不明確 な行為
を整理す るとともに、痰の吸 引や 胃 ろうの処置 を従
来 の 医行為 とは区 別 した上で、諸規制 を整備す べ き
である。
○
胃 ろ うの処置 について 、チ ュー ブ接続 ・滴 下は看護
45
師 が 行 うべ き とされ て い るが 、朝食 ロタ食 時 まで看
護職 員 の 勤 務 が必 要 とな り、 胃 ろ う処置 が必要 な利
用者 を受 け入れ られ る の は 一 部 の 施設 に 留 ま って し
ま う。 胃 ろ うの状 態 を 1日 1回 看護 師 が確 認 し、処
置前 にお いて は介 護職 に よ る確 認 で足 る とす るな ど
の 対応 に よ って安 全 を担保 し、介護職 員 が 胃 ろ う処
置全体 を担 う ことが で きるよ うにす べ きで ある。
○ 喀痰 吸 引 も含 め 、 一 連 の 胃 ろ うの 処置 も家族 は 実施
可能 で あ り、在 宅 では介護職 等 も容 認 され て お り、
一 定 の 研修 を受 け る こ とで同等 以 上 の 安 全性 は確 保
で きる。
○ 有料老人 ホー ム 等 の 特 定施設 も入居者 に とつては 終
の 棲 家で あ り、平均要介護 度 で判 断す べ きではな い 。
入居者属 性 、職 員配置 、サ ー ビス 内容 とも特別養 護
老人ホー ム とほぼ同等 で あ り、施設等 の 類 型 に よ つ
て差異 を設 け るべ きで はな い 。例 えば特別 養 護 老 人
ホー ム で 処置 を行 つて いた 介護職 員 が 、特 定施設 に
転職 した 場 合 に処 置 が 行 えな くな る とい うの は不合
理 で ある。
対処 方 針
特 別養 護老 人 ホー ムの 介護職 員 が実 施可能 とされ た
医行為 を、有 料老人 ホ ーム 等 の特定施 設 や 医療機 関
等 、施設 を問わず 、一 定の知 識 ・ 技 術 を修 得 した 介
護職員 に解 禁す る。 <平 成 22年 度措置 >
介護職 員 のみ で経 管栄 養 の 一 連 の 行為 を実施す る こ
とがで きるよ う、チ ュー ブの 接続 や流 動物 の注入 も
対象 とす る。 <平 成 22年 度 中措置 >
リハ ビ リな ど医行 為 か 否 かが不 明確 な行 為 に つい て
整理す る。 <平 成 22年 度 中措 置 >
46
ライフイノベーシ ョンWG
【
規制 改革事 項
⑭】
特別養護老人ホーム ヘ の 民間参入拡大 (運 営主体規制 の
見直 し)
規制 の概 要
特別養護老人ホームの運営主体は、原則社会福祉法人 と
されてお り、営利法人や NPO等 による設置 は認 め られ
てrぃ ィ
ェぃ。
<根 拠規定 >老 人福祉法第 15条
規 制 改革 要 望 口賛 成 の 意 見
運営 主体 が限定 され て い る ことに よ り、公 正 ・ 公 平
等
な事 業者 間 の 競争 が 行 われ ず 、サ ー ビスの 質 の 向 上
が 阻害 され 、 さ らにはサ ー ビス量 の 供給 不 足が 42
万人 も の 特 別養護老人 ホー ム ヘ の 待機 者 を生 じさせ
る要 因 ともな って い る。
株 式会 社 等 の 民間参 入 を促進 し、 同等 の 条件 下でイ
コー ル フ ッテ ィ ングの 実現 を図 る べ きで ある。
要望具体例 、経 済効 果等
民間事 業者 の 参入促進 に よ り、サー ビスの 質 が向上
す る と ともに 、利用者 の 選 択 の幅 が 広 が る ことで 利
便性が 高 ま る。 また、サー ビス 量 の 拡 充が待機者 の
解消 に 繋が る。
同 一 条 件 下 での 事業者 間 の 競争 に よ り、経 営 の 合理
化 ・効 率 化 が 期待 で き る。
<国 民の声 >
介護 二 一 ズ は 、高齢者 や 家族 の生 活 レベ ル な どによ り
異 な り、非常 に 多様 で ある。 しか し、サー ビス 内容 につ
いて は、運 営 方法 な どこ と細 か に規 定 され て い るため 、
高齢者 の 多様 な ニ ーズ に対す るサ ー ビス 供給 が 行 えず 、
また 介護 分 野 に お け るサ ー ビス 技術 の 開発 が 進 ん で い
な い。
今後の 多様 な高齢者 ニ ー ズ に対応す るため、サー ビス
内容 や事 業 主 体 につ き、幅 広 く自由裁 量 を認め るべ きで
ある。高齢 化 の 進 む 日本 に お い て 、この 介 護分野 の技 術 、
特 にサー ビス 分野 の 技 術 は 今後 の 重 要 な輸 出技 術 とな
担 当 府 省 か
る。
上記規 制改革要 望・ 賛成 の
特 別養護 老 人 ホ ームの 設置 主体 につ い て、民間事 業者 の
意見等 へ の考 え方
参 入 を認 め る ことは困難 で あ る。 (た だ し、社 会医療法
人 までは 対応 可能 か検 討 中。有料 老人 ホーム等特定施 設
は民 間事 業 所 も経 営 可能 。現 在 、特 定施 設 の定 員 は 約
10万 人。)
47
ら の 回 答
対応可能性 の ある場合】
【
見直 し予定及びその内容
対応困難 とする場合】
【
特 別 養 護 老 人 ホー ム は常 時 介 護 が 必 要 な 重 度 要 介 護 者
要望 へ 対 応 した場 合 に生 の 生 活 の 場 で あ り、措 置 入 所 の 受 け 皿 と も な つて い る社
じる問題 点及 び問題 点 に 会 福 祉 事 業 で あ る こ とか ら、安 定 した 介 護 サ ー ビス の 提
対する補完措置の有無等
供 や経 営 の 安 定 性 が 求 め られ るた め 、設 置 主 体 を社 会 福
祉 法 人 や 地 方 公 共 団体 な どに 限 定 して い る もの で あ る。
よ って 民 間 事 業 者 の 参 入 を認 め る こ とは 困 難 で あ る。
※なお、有料老人ホーム等
(特 定施設の指定 も可能)に
つい
ては設置主体 を制限 してお らず、営利法人による設置 も可
能 とな つて い るが、特別養護老人ホー ム と比較 し、平均要
介護度や所得階層など、利用者 の状態像に違 いが あ り、公
的助成や税制等の条件を一致 させ る ことは適 当でな い。
※社会福祉法 人並びに社会福祉事業に対す る税制優遇措置の
見 直 し等 に 波及す る おそれ が ある。
当該 規 制改 革 事 項 に 対す る ○ 介護 保険制 度 は、利用者 の 自由 な選 択 に基 づ き、公
基本的考 え方
平 で効率 的 な社会 的支援 システムの 構 築 を 目指 した
に も関わ らず 、依 然 と して措置 時代 の 名残 を引 きず
つて お り、事 業者 間 の イ コール フ ッテ ィ ン グが 図 ら
れ て い な い 。既 に、介 護保険 3施 設 の 居住 費 ・ 食 費
は 利用者 負担 とな つて お り、特 別養 護 老人 ホ ー ム と
有料 老 人ホ ー ム 等 の 特 定施設 は実 質的 に 同等 の 機 能
を果 た して い る こ とか ら、利用者 か ら見 て分 か り易
い類 型 に再 定義す べ きで ある。
○ 特別養 護 老 人 ホ ー ムの 運営 にあた つて は、 事 業の安
定性 口継続 性 に対す る強 い要請 が存 す る と して い る
が、 社 会福 祉 法 人 で あ つて も廃 業 の可 能性 は あ り、
民間事 業者 に お いて も、撤退時 の入 居 者保 護 に 関す
る要 件 を付 与 す るな どの 対応 に よ って 、安 定性 。継
続性 を確 保 す る こ とは可 能 である。
○ 病院 、老健 施 設等 、同様 に安定性 口継 続性 が求 め ら
れ る施 設 は 民間が運営 してお り、医 療 法 人 にす ら参
入 を認 め な いのは 論理 的 ではな い 。
有 料 老 人 ホ ー ム 等 も終 の 棲 家 と して 選 択 され て お
り、要介護 度 に関わ らず継 続的 ケ アが 必要 で あ る こ
とに 変わ りはな い 。
○ 措置 入所 は 、本人 に よ る契約 を基本 (行 えな い 場合
は成 年後見 人等が対応 )と す る現 行制 度 下 では 、緊
急 を要す る場 合等 を除 き、原則 と して発 生 しな いは
48
ず で あ る。措置 入所者 は極 め て 少な く、措置 用施設
と して特 別 養 護 老 人 ホ ー ム を位 置 付 け るの で あれ
ば、今後 の 施設整備 自体 が不 要 とな って しま う。
○ 社 会福祉 法 人並 びに社 会福祉 事 業 に対す る税 制優遇
措置 の見直 し等 に 波及 す るおそれが ある と している
が 、そ もそ も同 一 サ ー ビス 下 で税制等の条 件 が異 な
つて い る こ とが 問題 といえ る。本来介 護事 業 は課税
事 業 であ り、優 遇措置 は無 料 低 額事 業等 の 社 会福祉
事 業 を行 う場 合 に 限定す べ き との 考 え方 も ある中、
対処方針
税 制面 の 優 遇措置 等 の あ り方 も検討す べ きで ある。
特別養護老人ホー ムヘ の 医療法人・株式会社 ・ NP
O等 の参入 を可能 とす る。 <平 成 22年 度 中措置 >
49
ライフイノベーションWG
【
規制改革事 項
⑮】
介護施設等 の 総量規 制 を後押 しして い る参 酌標準 の 撤
廃
規制 の 概 要
26年 度 の 市 町村 に お ける介 護施設等 の 利 用者
を、要 介護 2以 上 の 認定者 の 37%以 下 とす る こ と を
・ 平成
目標 とす る、 とい う参 酌標準 が 指針 と して示 され て
い る。
口 いわ ゆ る総量規 制 とは 、施設 等 の 定員数が 、都 道府
県 の 介護保険事 業支援計画 に お い て定め る必要 利用
定員総数 を上 回 る場 合等 に、 新 規 の 指定 を拒 否 す る
ことが で きる こ と を指す 。
<根 拠規定 >「 介護保険事業に係 る保険給付の円滑な実施を
確保するための基本的な指針」厚生労1動 省告示第 314号
規制 改 革 要 望 ・ 賛 成 の 意 見
保険 料高騰 や 財政 圧 迫 を懸念す るあま り、介護 保険
等
事 業 (支 援 )計 画 に お いて 、国の参 酌標準 の 遵守 を理
由 に十分 な量 を見 込 まず 、 さ らには参 酌標 準 対象外
の混 合型有料 老 人ホ ーム に まで も厳 しい制 限 を課す
場合 も あ り、 いわゆ る総量規制 がサー ビス 量 の 供給
不 足 を招 いて い る。
介護 保険制度 は 「利用者 の 選 択 」 を 1つ の 柱 と して
お り、サ ー ビス 量 の 需 要 と供 給 の バ ラ ンス は、本 来
市場機 能 に委 ね るべ きで ある こ とか ら、参 酌標 準 を
撤廃 し、地方 自治体 の 介護保険事 業 (支 援 )計 画 に
お いて 適切 なサー ビス 量 が 見込 まれ るよ う、総量規
制 の緩 和 を行 うべ きで ある。
要望具体例 、経済効 果等
適切 な施設 系サ ー ビス 整備 が 行われ 、42万 人 もの 特
別養 護老 人 ホー ム ヘ の 待機者解 消 に 繋 が る。
<国 民の声 >
・ 『 早 めの 住 み 替 え』 が で き、要介 護度 5に な つて も
生 活 を継 続 で き る施 設 の 充 実 と整 備 こ そ急 務 で あ
る。介護 の 質 は利用料 金 の 高低 で決 ま るもの では な
い と思 う。民間事 業者 の財源 で建築 し、適 切 な介護
サ ー ビスの 質 の 確 認 (監 査)は 行 政 が 行 う ことが 、理
想 と考 え る。
・ 都 市 部 に お いて特 別養 護老 人ホ ー ム の公 募 を行 つて
も、参 入 す る事 業者 (社 会福祉 法 人 )が なか った事 例
もあ る一 方 、特定施 設 入居者 生活 介護 の公 募 には 多
50
くの事業者 が応 募 している現状 を踏 まえ、都市部の
市区町村 レベ ル まで理 解 できるよ うな助言 を行 い、
緊急整備 の観 点 を踏 まえた必要 なサ ー ビス 量 を満た
担 当 府 省 か ら の 回 答
す特定施設が開設 できるよ う要望す る。
上記 規制改革要望・賛成 の
介護 保 険事 業計 画 の 策 定 に あた っては 、要 介 護者 の
意見等 へ の考 え方
人数 や 高齢者 実 態 調査 等 によ る利用意 向等 を勘 案す
る と ともに 、被 保 険者 や保健 医療 ・ 福祉関 係 者 等 の
意見 を反映 させ る こ ととな って お り、参酌 標 準 を踏
まえた上 で地 域 の方 々の様 々 な視 点 や地 域 の 実情 に
応 じたサー ビス 量 が 見込 まれ て い るもの と考 え る。
18年 度 ∼ 平成 20
年度 に 8.1万 床 で あ った ところ 、平成 21年 度 ∼
平成 23年 度 は 、 この 倍 に あた る 16万 床 を 目標 に
施設 等 の 整備 につ いては 、平成
整備 す る こと と して お り基盤 整 備 の 充実 を着 実 に推
進 して い ると こ ろで あるが 、高齢 者 の 多 くが 、要介
護状態 にな って も、可能 な限 り住 み なれ た地域 や 自
宅 で生活 し続 け、 自分 ら しく生 きる こと を望ん でい
る現 状 を踏 ま え、高齢 者 が住み慣 れ た地域 で 自 らの
希望 に応 じて 介護 を受 け られ る体 制 (地 域 包括 ケア
シス テ ム )の 構 築 を 目指 して い る ところで あ り、 こ
の 地域 包括 ケ ア システムの構 築 の ため に施 設 介護 と
居宅介護 をバ ラ ンス よ く整備 して い くことが重 要 で
ある と考 え る。
また 、現状 で も在 宅サー ビス を中心 に事 業者 の 自由
な参 入 が 図 られ て い るが、低所 得者 が 多 く、公 費 5
0%で 運営 され て い る介 護保 険制 度 の 現 状 を鑑 みれ
ば 、サ ー ビス が 必要 な方 に必要 なサ ー ビス が供 給 さ
れ る よ う、一 定程 度 の 施設介護 と居宅介護 をバ ラ ン
ス よ く整 備 させ る こと を担保す る参酌標 準 の 仕組み
は意 義 が ある もの と考 える 。
さらに、参 酌 標 準 を撤廃す る こ とは、真 に必 要 な施
設等 のサー ビス 量 を超 えるサ ー ビスが 供給 され る こ
とで 、現 行 で も 2倍 以 上 ある基 盤 整備格 差 の過 度 な
地域 差の拡大 、或 いは過度 な公 費 の増大 や 保 険料 の
上 昇 をまね くお それ が あるため 、適切 で は な い と考
える。
参酌標準 は、 施 設整備 が過 剰 口過 少 とな って い る 自
治体 に とつて 、施 設等サ ー ビス と在 宅サ ー ビス のバ
ラン ス を図 るひ とつの 目安 と して機能 して い る とと
もに 、 自治体 が 計画 を策定す る際 の 一 つの 必要 な 目
51
安 と して、 自治体 か ら一 定 の 評価 を され て い る。
な お、参酌 標 準 は規制 或 いは 義 務 を伴 うも の ではな
く、各 自治体 が介 護保 険事 業 (支 援 )計 画 にお ける
介 護 サ ー ビス 量等 を見込む際 の 参考 と して お示 しし
て い るもの で ある。
各 自治体 は 、必要 が あ る と認 め る ときは 、介護保 険
事 業 (支 援 )計 画 に定 め る必 要 利用定 員総 数 を超 え
て 指定 を行 う ことが 可能 で あ り、地域 の 実情 に応 じ
て そ の よ うな取扱が な され て い る。
対応可能性 の ある場合】
【
見直 し予定及びその内容
【対応困難 とす る場合】
口 施 設介護 と居 宅介護 を一 定程 度 バ ラ ンス よ く整備 さ
要 望 へ 対 応 した場 合 に生
せ な けれ ば、 高齢者 が 住み慣れ た地域 で 自 らの希望
じる 問題 点及 び 問 題 点 に
に応 じて介護 を受 け られ る地域 包括 ケア システム の
対す る補完措置の有無等
構 築が進 まな い 。
口 現 状 で も 2倍 以 上 あ る介 護 基 盤 の 地域 格 差 に つ い
て 、更 に過 度 な地域 格差 を拡 大 す るおそれ が ある。
・ 特 定地域 にお け る過剰 な整備 に よ り、 1号 保 険料 の
み な らず 、過度 な公費 の 増 大 や 2号 保険料 の上 昇 が
長期 にわ た り全国 に及 ぼす おそれ が ある。
当該 規 制 改革 事 項 に対 す る ○ 特別養護老人ホーム ヘ の 待機者数 か らも明 らかな通
り、現在は施設等 の不 足によ つて 自らの 希望 に応 じ
た介 護 が受 け られない状態に ある。利用者 の 希望 に
基本 的考 え方
よってサー ビス を選択可能 と している以上 、国 が一
律 に数値 を決め る ことでサー ビス量 を制限す べ きで
はない。
○
参酌標準が 目安 に過 ぎず 、地域 の実情 に応 じて決定
され て い るな らば、廃止 して も彩響 はないはずであ
る。
○
過剰 な整備 による基盤整備格差 の拡大、過度 な公費
増大 や保険料上昇のおそれ につ いては 、現在 も都道
府 県の事業計画が適 正かについて 、厚生労働省 にて
事後 チ ェ ックを行 つているはず であ り、当該体制が
整 っていれ ば参酌標準 を撤廃 しても不都合は生 じな
いは ずである。
○
現 在 の 37%と い う数値が施 設介護 と居宅 介護 のバ
ラ ンス とい う観点 か らして妥 当であるとい う根拠 は
ない。(平 成 16年 度 の 41%と い う数値 か ら、介 護予
防効 果 によ って要介護度 2∼ 5の 対象者 が 10%減
52
少す る と見 込 んだ 数値 とされ て い るが 、それ ほ どの
効果 が 認 め られ た とい う検証結果 は な い 。そ もそ も、
平成 16年 度の 41%と い う数値の根拠 自体 も不 明。)
対処方針
介護施設等の総量規制 を後押 しして い る参酌標準 を
撤廃 し、第 5期 介護保険事業計画 (平 成 24∼ 26年 度 )
か ら、各都道府 県が地域 の実情 に応 じて策定可能 と
す る。 <平 成 22年 度中措置 >
53
ライフイノベーションWG
【
規制改革事項
①】
訪間看護 ス テ ー シ ョンの開業要件の緩和 (一 人開 業 の 解
禁)
規制 の概要
訪 間看護 ス テ ー シ ョンの開 設 には 、常 勤換算 で 2.5人 の
看護職 員 が 必 要 で ある。
※本体の事 業所 との一体的運営のもとに設置が認め られ
ているサテライ ト事業所 においては、本体 の事 業所 とサ
テライ トを含 めて常勤換算で 25人 以上の員数を確保す
ればよい。
<根 拠規定 >「 指定居宅サー ビス等の事業の人員、設備及び
運営に関する基準」厚生労働省令第 37号
在 宅 療養 の ニ ー ズ ・必 要性 が 高 ま る中 、療養 上の 世
規 制 改革 要 望 ・ 賛 成 の 意 見
等
話 と医 療 処置 を組み合 わせ た生活支 援 を行 う訪 間看
護 サー ビスの 役割 が 増 大 してい るが 、開 設 お よび経
営 の ハ ー ドル が 高 く、熱意 ある看護 師 の 開 業 が 妨 げ
られ た り、急 な離職 に よ って人 員確 保 が 困難 な場 合
に廃業 を余儀 な くされ る状況が生 じて い る。
開設 基準 を緩 和 し、看護 師 に よる一 人開 業 を認 め る
ことに よ って 、サ ー ビス 量 の拡大及 び、55万 人 に も
達す る、看 護 職 に就 いて い な い潜在 看護 師 の 雇 用創
出に繋 げる べ きで ある。
要望具体例 、経 済効果等
<国 民の声 >
・ 少子 高齢 が ます ます加 速 し、医 療 と介護 の 制度 上 の
融合 が 求 め られ る中、医療 の担 い手 で ある看 護師 の 、
在 宅 、地域 コ ミュニ テ ィー 、生活習慣病 改 善 の 指導
現場 での役 害1に つ いて 、ます ます そ の 期 待 度 が 高 ま
つてい る。潜在 ナ ース を発 掘す る上 で見 え る課 題 は、
看護 師 の 働 き方 に 自由度 が な く、その能 力 を十分 に
発揮 で きな い制度 の 問題 が 浮 かぶ 。
・ 主治 医 と連 携 を と りなが ら一 人 で訪 間看 護 を して お
り、 一 人 で開 業看護師 を して い るよ うな もの 。医院
で事 務手続 き を しても らって い るが 、看護 師 一 人開
業で も十分 や つて い け るの ではな いか と実 感 して い
る。一 人開 業が で きれ ば、同 じ仲 間 で協 力 しなが ら、
細 やか な在 宅 支援 がで きる と思 う。や る気 の あ る、
熱心 な看護 師 が 開業 を求 め て い るの で ある か ら、看
護 の 質 が落 ち る ことは決 してな く、今 以上 に横 の連
携体制 が整 う と思われ る。
54
以前 訪 間看護 ス テー シ ョンの 管理者 を して いた 。人
数 は基準 のギ リギ リ 2.5人 で あ ったため 、 一 人が辞
職 を申 し出 て きた時は 、新 しい職 員 を確保 す るため
あち こちに奔 走 した。 しか し結 局見 つか らず 、退職
日が ス テー シ ョンの 開鎖 日にな って しま った 。看護
婦 自身訪 間看 護 を希望 す る者 が あま り多 くないが 、
在 宅 での 看 護 に意欲的 に 取 り組 ん でいる看 護師 も少
な くはな い。在 宅で 自分 の望 む生活 を しなが ら最 期
を迎 える、薬 漬 けにな らず 自然 な形 で最 期 を迎 える、
これ らは 個人 の 利益ば か りではな く、無用 な医療 を
受 けな い ことに も繋が る。在 宅 での 療養 を望む方 に
とつて看護師 と しても っとそ の方達の お手伝 いが し
担 当 府 省 か ら の 回 答
た い。
上記 規制 改革要望・賛成の
訪 間看護 につ い ては、サー ビス を安 定的 に提供す る
意見等 へ の 考 え方
ため、実態 を勘案 して訪 間看護 ス テ ー シ ョンに常 勤
換算 で 2.5人 の 看護職 員 の配 置 を義務付 けている。
訪 問看護 ス テ ー シ ョンに つ いて は、小 規 模 な事業所
ほ ど経営状 況 が悪 く、 夜 間 口緊急 時等 の 対 応がで き
な いな ど、サ ー ビス を安 定的 に 供給 で きて い るとは
言 い難 い状 況 に ある。
現在 、厚 生労働省 と しては 、医療 ・ 介護 ・ 生活支 援
サー ビス を包括的 に提 供 し、24時 間 365日 を通 した
緊急 時の対応 が可 能 な地域 包括 ケア システムの構 築
を目指 してお り、訪間看 護 はその 中核的 な役割 を果
たす ことが 必 要で ある。 この た め 、配置 基 準 を緩 和
す る ことは不適切 で あ る。
な お、離 島等 の 特別な対応 が必 要 な地域 につ いて は、
現 行 で も特 例 居 宅 介 護 サ ー ビス 費 等 の 仕 組 み に よ
り、看護職 員 が 2.5人 を下回 つて いて もサ ー ビス
の 提供 が可 能 である 。
対応可能性のある場合】
【
見直 し予定及びその内容
対応困難 とす る場合】
【
一 人で訪 間看護 ステー シ ョン を運営す る場合 、
要 望 へ 対応 した場 合に生
“対応 出来 る利用者数 が少 な いため 、安 定 した経 営 を
じる 問題 点及 び 問題点 に
行 う ことが で きず 、廃 業す る危 険性 が 高 ま る こ と、
日夜間 、緊急 時 の 対応 が 困難 で ある こと、
対する補完措置の有無等
か ら、 利用者 が著 しい不 利 益 を被 る可能性 が ある。
55
当該規制改革事項 に対す る ○ 在宅 療養 の ニ ー ズ ・ 必 要性 が 高 ま る中、療養 上 の 世
話 と医療処置 を組 み 合 わせ た生活 支援 を行 う訪 間看
基本的考 え方
護 サ ー ビス の 役 割 が 増 大 して い るが 、 常 勤 換 算 で
2.5人 の 看 護 職 員 の 配 置 が 義 務 付 け られ て い るた
め 、熱意 ある看護 師 の 開業が妨 げ られ た り、急 な離
職 に よ つて人 員確 保 が 困難 な場合 に廃業 を余儀 な く
され る状 況が生 じて い る。
○ 地域 包括 ケ ア システム の 構築 を 目指す ことは 重 要 で
あるが 、サ ー ビスが 圧倒 的 に不 足 して い る地域 に お
い ては 、事 業 所が な い よ りは あ つた 方が地 域住 民 に
とつて プ ラス とな り、潜在 的看 護 師 の活用 に も繋 が
る。
○
訪 間看護 は医師の指示 に基 づ くサー ビスで あ り、在
宅支援 医 とケ ア マ ネ ジ ャー が連 携 して調整機能 を行
うことで、夜 間 や緊急 時 にお いて も対応可能 で あ る。
○ 離島等 の 特 別 な対応 が 必要 な地 域 に つい て 、特例 居
宅介 護 サ ー ビス 費等 の 仕組 み に よ り人員基 準 を満 た
さな い場 合 もサー ビス 提供 の 実 績 が ある こ とか ら、
多様 な地域 の 実情 を無 視 し、離 島等 以外 は 一 律 に認
めな い とい うの は 合理性 に欠 け る。
対処方針
離島等 での 実態 を踏 ま え、訪間看 護 ステー シ ョンの
一 人開業 を可能 とす る。 <平 成 22年 度 中措置 >
56
ライフイノベーションWG
【
①】
規制改革事項
訪間介護サー ビスに おける人 員 口
設備に関す る基準の緩
和 (サ ー ビス提供責任者 の配置基準 )
規制 の概要
月間延 ベ サー ビス 提 供 時間が 450時 間、又 は訪 間介護 員
等 の 数 が 10名 増 す 毎 に 1名 ず つ配置 が必 要 。
<根 拠規定 >「 指定居宅サー ビス等の事業の人員、設備及び
運営に関する基準 」厚生労働省令第 37号
規制改革要 望 口賛成 の 意見
等
サー ビス提供責 任者 は、lTな どの 活用 に よ り業 務管
理 が 徹底 して い る場 合 には ヘ ル パ ー 20名 程 度 を管理す
る こ とが可 能 で あ るに も関わ らず 、厳 しい基準 に よ って
経営 の 合理化 口効 率 化が妨 げ られ てお り、規制 を緩和す
べ きで ある。
要 望具体例 、経 済 効 果等
自主規 定 に よ り月間 の延 ベ サ ー ビス 提 供 時間 が 900
時間 まで常勤者 1名 配置 、900時 間超の事 業所 を非常勤
05名
で追加 配 置 す る と試 算 した 場 合 、利 益 改 善 率 は
担 当 府 省 か ら の 回 答
10.6%に 及ぶ とい うシ ミュ レー シ ョン結果 も あ る。
上記 規制改革 要望・賛成の
意見等 へ の考 え方
サ ー ビスの 質 を確 保 しつつ 事 業 所 の効 率 的 な運 営等
を図 るため、介 護給 付費分科 会 の 審議 口
諮 問答 申 を経 て、
平成 21年 4月 、非常勤職 員 の登 用 を一 定程 度可能 と し、
柔軟 な対応 を行 って い る ところで ある。サ ー ビスの 質 の
確 保 を通 じて 要 介 護 者 等 の 心 身 の 状 況 に応 じた適切 な
サ ー ビス を実施 す る とい う観 点 を踏 まえ つ つ 、当該分科
会 の 審 議報告 (平 成 21年 度介護報酬改定 に 関す る審議
報告 。平成 20年 12月 12日
)の とお り、 この 施 行後 の
状 況 を検 証 し、次 回報 酬 改 定 に向 けて必 要 な検 討 を行
う。
対応可能性のある場合】
【
見直 し予定及 びその内容
【対応困難 とす る場合】
要 望 へ 対 応 した 場 合 に生
じる 問題 点 及 び 問 題 点 に
対す る補完措 置 の有無 等
57
当該 規 制 改 革事 項 に 対す る ○ 超高齢 社会 を迎 え るに あた って 、介護 を担 う人材 の
基本的考 え方
養 成 口確保 は急 務 で あ るが 、定着 しな い最 大の要 因
は賃 金 をは じめ とす る処遇 面 での 不満 が大 き い こと
に ある。制度 上 の 厳格 な基準 や過 度 な運用 を見直 し、
事 業者 の経 営 改善 が介 護従事者 に 対す る賃 金 へ 反映
され る仕組み を構 築す るべ きで あ る。
○ また 、業務 にお ける無駄の削減 に よ って、 介護職 員
が本 来 の 業務 に 専念 し、サー ビス の 質 を高 め るため
の 環境 整備 を行 うべ きであ る。
○ 業務 管理 の手 法 は様 々で あ り、管理者 の 能 力 も画 一
では な い ことか ら、本 来は個 々の 事 業者判 断 に委ね
るべ きであ る。I下 の 活用 に よ る業 務 管理 の 徹 底 や、
事 務補 助員等 との 協 力 によ って 、現 行規 定 を上 回 る
人数 の ヘ ル パ ー を管理可能 で ある。
○ サー ビス提供 責任者 は 、管理 業務 よ りも利 用者 宅で
代行 等 の 介護 サー ビス に 多 くの 時 間 を割 いて い る と
い う実 態 もあ り、介護 の人手不 足 を解 消す るために
も、管理業務 の 効率 化 を進 め る必 要 が ある。
対処方 針
IT活 用状 況 や 事務補 助 員等 に よ る支援 に よ って 管
理 可能 な範 囲 を明確 化 し、次期 介 護報酬 改 定 (平 成
24年 4月 )に 向 けて、サ ー ビス提 供責任者 の配 置基
準 の 緩 和が可能 か に つ いて検 討 し、結論 を得 る。 <
平成 23年 度 中検討 口結論 >
58
ライフイノベーションWG
【
⑩】
規制改革 事 項
高齢者用 パー ソナル モ ビ リテ ィの公 道 での使用
規制 の 概 要
高齢 者 用 パ ー ソナ ルモ ビ リテ ィは、道路交通法 上 及 び道
路運 送 車両法上 の位 置 付 けが不 明確 で あ る。 (自 動 車等
であれ ば運転 免許が必要 。他方、障害者用の 電動車 いす
や シ エ ア カー と位 置 付 けれ ば歩行者 扱 い とな る。)
規 制 改革 要 望 口賛成 の 意 見
等
高齢 者 用 パ ー ソナル モ ビ リテ ィは 、現在 官民 にお いて
研究 開発 が進め られ 、基盤技術の完 成度が高 ま って い る
が、法的 な整 理が な され て い な いた め 、公道 での使 用が
違法 とされ るおそれ が ある。実用化・ 普及 を促進 し、高
齢者 の 安全 かつ便 利 な移 動手段 を確 保す るため に 、公道
での 使 用 を可能 とす るよ う整理 を行 うと ともに、道路 交
通法 上 の 基 準 (大 き さ、構造 、出 力 、速度等 )及 び道路
運送 車 両 法 上 の 保 安 基 準 の 緩和 又 は 新規 策 定 を行 うベ
きで あ る。
要望具体例 、経済効 果等
生活空 間 内での 利用 が可 能 で あ り、近距離移 動比率 の
高 い高齢 者 の 行動意欲 の 拡大 に 繋 が る。
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記 規制改革要望・賛成 の
意見 等 へ の 考 え方
【警察 庁】
高齢 者 用 パ ー ソナ ル モ ビ リテ ィの 意 味す る ものが 明 ら
か では な く一概 には 答 え られ な いが 、現行法上 は、パ ー
ソナ ル モ ビ リテ ィの 構 造 等 に応 じて 、自動車 、原動 機付
自転 車 、道路交通 法第 2条 第 1項 第 9号 ・道路 交通 法施
行令 第 1条・道路 交通法施行規則 第 1条 に規 定す る 電動
2条 第 1項 第
道 路 交通法 施 行規則 第 1条 の 4に 規定 す る
機 を用 い る歩 行補 助 車 等 、道路 交 通 法 第
11号 の 3・
原動機 を用 い る身体 障害者用 の 車 いす (電 動車 いす )等
の い ず れ か に該 当す る もの と して整 理 され る こ と とな
り、歩 行補 助車等 又は電動車 いす に該 当すれ ば、道路交
通法第
2条 第 3項 第 1号 の 規定 に よ り、歩行者 と して歩
「「明 日の安 心 と
道 を通 行す る ことが可 能 で ある。なお、
成長 の ための 緊急経 済 対策」に お け る構造改革 特 区 に係
る過 去 の 未 実現 提案等 に ついての 政府 の 対応 方針 」 (平
成 22年 1月 29日 構造 改革 特別 区域 推進本部 決 定)に お
いて 、一 定 の 要件 を満 たす 搭乗型移 動 支援 ロボ ッ トに つ
いて 、特 区内の 一 定 の公 道 にお ける実証実験 を行 う こと
を可能 とす る措置 を講 ず る こと とされ た ことか ら、ロボ
59
ッ トの 特性 や道 路交通環境 を踏 ま えつ つ 、必要 な安全措
置 を講 じた上 で、一 定 の 実証実験 を行 う こと を可能 とす
るため 、国 土 交通 省 等 と連 携 しつ つ 、道路使 用許 可の基
準等必要 とな る措置 につ いて検 討 を進め て い る。
【国 土 交通 省】
高齢 者 用 パ ー ソナ ル モ ビ リテ ィの 意 味 す る もの が 明 ら
か ではな く一 概 には 答 え られ な いが 、本年 1月 29日 の
構造改革特 別 区域 推進本部決 定 に お いて 、一 定 の要件 を
満 たす 搭乗型移 動支援 ロボ ッ トに つ いては 、特 区 内の 一
定 の 公道 に お け る実 証実験 を行 う こ と を可 能 とす る措
置 を講ず る ことと され た 。これ を受 けて 、ロボ ッ トの 特
性 や道路交通 環境 を踏 ま えつつ 、必要 な安 全 措置 を講 じ
た上 で、 一 定 の 実証 実験 を行 う こと を可能 とす るため 、
警察庁等 と連 携 しつ つ 、道路 運送 車両 の 保安基 準 の適用
の 緩 和等必要 とな る措置 につ いて 検討 を進 め て い る。
対応可能性の ある場合】 国 内 メー カー の 開発 動 向 、利用者 の ニ ー ズ 等 を踏 まえ、
【
見直 し予定及びその内容
また、特区 での実証実験結果 を検 証 しつつ 、対応 の要 否
につ いて検討す る。
【対応 困難 とす る場 合】
要 望 へ 対 応 した 場 合 に 生
じる問題 点 及 び 問 題 点 に
対す る補完措置 の 有無等
当該規 制改革 事 項 に 対 す る ○ 高齢 者 の 安 全 か つ 便利 な移 動手段 の 確保 と して、開
基本的考 え方
発 が進 め られ て い る高齢者 用 パ ー ソナ ル モ ビ リテ ィ
の 実 用化 が期 待 され て い る。
○ 利用者 ニ ー ズ 等 を踏 ま えなが ら、新た な規 格 の 制定
に 向 けて官民連携 で技術 開発 を進 め るべ きで ある。
対処方針
国 内 メー カー の 開発動 向 、利用 者 の ニ ー ズ 等 を踏 ま
え、 また 、特 区での実 証実験結 果 を検証 しつ つ 、対
応 の要否 につ いて 検討 を開始す る。<平 成 22年 度検
討開始 >
60
ライフイノベーションWG
【
⑩】
規 制改革事 項
特別養護老人ホーム等 の 医療体制 の改善
規 制 の概 要
特別養護老人 ホ ーム 等 の 医務室 は、医療法 上の 診療 所 に
該 当 して い るが、保険 医療機 関 には 該 当 しない。
保険 医が特 別 養 護 老 人 ホ ー ム 等 の配 置 医師 で な い 場 合
につ い ては、緊急の場 合 又は 患者 の 傷病 が 当該配置 医師
の 専門外 にわ た るもの で あ るため 、特 に 診療 を必 要 とす
る場合 を除 き、それ ぞれ の 施設 に入 所 して い る患者 に 対
してみ だ りに 診療 を行 つてはな らな い 。
<根 拠規定>医 療法 1条 の 5、 平成 18年 3月
31日 保医発第
0331002号 厚生労働省保険局医療課長通知
規 制 改革 要 望 口賛 成 の 意 見
等
日 常勤 医師 を配 置す る と介護報酬 上 の 常勤専従 医師配
置加 算 の 適用 が受 け られ るが 、 この 場 合 、医務室 は
保険 医療機 関 に該 当 しないため 、処方箋 を発 行す る
ことが で きな い。 この ため 、事 実 上 常勤 医 を配置 す
る こ とが で きず 、近 隣 の 開業医等が非 常勤 で特別 養
護老 人ホ ーム 等 に 勤 務 し、処方 箋 を 自身 の 診 療所 で
発行 す る体制 を と らぎるを得 な い 。
・ また 、配置 医師 以外 の 往診 が 行 えな い ことか ら、入
所者 は長 年 の 「か か りつ け医」 か ら切 り離 され て し
ま って い る。
したが つて 、特別養 護 老 人ホーム等 の 医務室 につ い て、
保険 医療機 関 と して 処 方 箋 を出す こ と を可能 とす る と
ともに 、配置 医師 以外 の 医師 に よる往 診 を 自宅で生活 し
て い る場合 と同様 に可 能 とす べ きで ある。
要望具体例 、経済効 果 等
常勤 体 制 の 整備 やか か りつ け医 に よ る往 診 を可 能 とす
る ことに よ って 、利 用者 の 安心感 口利便 性 が増す と とも
担 当 府 省 か ら
に 、00L向 上 に も繋が る。
上記 規制改革要望・ 賛成 の
意見等 へ の 考 え方
①「特別養護老人ホー ム 等 の 医務室 について 、保険医療
機関 として処方箋 を出す ことを可能 とす る」ことにつ
いlC
対応可能性のある場合】
【
見直 し予定及びその内容
対応困難 (当 該ホームの配置医師が所属す る外部の保
険医療機関か ら処方せん を出す こ とは可能 )
・ 保険医療機関 と して指定す るためには、その構造等
61
の 回 答
がす べ ての被 保険者 に 対 して開放 され て い る ことが
対応困難 とす る場合】
【
要望 へ 対 応 した場 合 に生
必要 で ある。
じる問題 点及 び 問題 点 に ・ 特別養護老 人ホ ーム に お け る医務室 は、入所者 に 対
して必要 な健 康 管理 を行 うため の 設備 で あ り、開放
対する補完措置の有無等
性 がな い ことか ら指定す る ことは 困難 。
口 なお、特別養 護 老人ホ ー ム の配置 医師の ほ とん どは
外部 の 保険医療機関 に 所属 して お り、 当該保険医療
機 関 か ら処方せん を出す こ とは可 能 とな つて い る。
②「配置 医師 以外の医師 によ る往診 を 自宅 で生活 して い
る場合 と同様 に可 能 とす べ き」 につ いて
現行制度 で 対応可能
口 緊急 の 場 合や専 門外 に わ た る場 合 に 、入所者 か らの
求 め に応 じ、配置 医師 では な い 医師が往 診 を行 う こ
とはす でに可 能 で ある。
・ また 、配置 医師 ではな い 医 師 が 、入所者 か らの求 め
に よ つてでは な く、医学 的 健 康 管理 のため に定期 的
に 特 別 養 護 老 人 ホ ー ム 等 を訪 問 して診 療 す る こ と
も、禁止 され ては い な い 。
・
(な お、特別養護老人 ホー ム にお ける医学 的健康 管
理 に つ いては 、介護報 酬 に お い て評価 を行 つて い る
ところで あ り、 この よ うな場 合 、 当該 医師 は当該 ホ
ームの 配置 医師 とみ な され る。)
当該 規制 改革 事 項 に 対す る ○ 超高齢社 会 に向 けて、今後 利用者 の 医療 ニ ー ズが 高
まる ことは必 至 で あ り、特 別養 護 老 人ホ ー ム におい
基 本 的考 え方
て も医療体制 の 整備 が よ リー 層必要 とな る。
○ 特別養護老 人 ホ ーム 等 の 医務室 は 、保険診療 が 行 え
な いため に 利用者 ニ ー ズの 高 い 処方箋 を発 行 で きな
い。 そ の ため 、常勤 医 の配 置 を行 う ことが 困難 で あ
り、他 医療機 関 と掛 け持 ち した配置 医 に頼 らぎるを
得 な い状 況が生 じて い る。
常勤 体制 を とる ことに よ って 、 医療体制 を強 化 した
い と考 えて い る施設 ニ ー ズ に 対応 で きるよ う、特 別
養護 老人 ホ ー ムの 医務室 で も処 方箋 を発行 で きるよ
うに し、その調剤 に対 しては公 的医療保険 の 適用 を
可能 とす べ きであ る。
○
配置 医師 でな い医師 が 往診 を行 う こ とは可 能 で あ る
が 、緊急 の 場 合、又は患者 の 傷 病 が配置 医 の 専門外
「 自宅 で生
にわ た る場合 に 限 定 され て い る こ とか ら、
活 している とき と同様 」 の 状 態 とす べ きで ある。
62
対処 方針
1.
特別養護 老 人 ホームの 医務室 において も処 方箋 を発
行 で きる よ うに し、その調 剤 に 対 しては公 的医 療保
険 の適 用 を可能 とす る。 <平 成 22年 度 中措置 >
●乙
緊急 の場 合 や 患者 の傷 病 が配置 医の 専 門外 にわ た る
場合 に限 定す る ことな く、利用者や家族 等 の 求め に
よ つて配 置 医 師 でない 保険 医が往診 を行 う こと を可
能 とす る。 <平 成 22年 度 中措置 >
63
資料 3-1
農業WG
検討 の視点
農業分野 の規制 ・ 制度改革 の 検討 に あた り、当ワーキ ング グルー プでは 、
安全で良質・安価 な食料の安定供給 を担 い、地域経済社会 を支 える農業の成
長産業化 に 向け、国民的視座か ら以下の検討の視点をも って個別の規制・制
度 の あ り方 を検証 口検討す る。
○ 意欲ある多様な農業者 の参入促進
口消費者 ニーズに適 った生産、販売、付加価値拡大
○ 優良農地の確保と有効利用の促進
① 適正なゾー ニング
② 転用規制の厳格化
③ 転用を規制する機関のあ り方
④ 迅速な農地の流動化促進への取組
○ 農協など農業支援組織の見直 し
① 農業支援の主体、サ プライチ エー ンの 多様化の必要性
② 農業支援機関の適正 なガバナ ンス
○ 農業者 の主体性や創意 工 夫の発揮 を妨げる要因の除去
○ 農業の持続可能な ビジネス化、成長産業化 に向けての制度基盤の整備
○
安心・ 安全な農産物
・食品表示等
農 業WG検 討項 目一 覧表
3-2
沓号
項目名
関係府省庁
資料 3-3
ページ
①
農業生産法人の要 件 (資 本、事業、役員 )の 更なる緩和
豊林水産省
1
②
農業振興地域の整備に関する法律の見直し<農 振法施行規則第4条 の4第 1項 第27号 の廃止 >
農林水産省
5
③
農業委員会の在り方の見直し(客 観性・中立性の向上)
農林水産省
8
④
農地の賃借の許可の迅速イ
ヒ
農林水産省
⑤
農協協同組合等に対する独 占禁止法の適 用除外の見 直し
公正取引委員会、農林水産省
⑥
農協に対する金融庁検査・公認会計士監査の実施
金融庁ヽ農林水産省
②
農地を所有している非農家の組合員資格保有という農協法の理念に違反している状況の解消
農林水産省
「農協中央会協議」条項)
③ 新規農協設立の弾力化 (地 区重複農協設立に係る
⑨
農業協同組合・土地改 良組合,農 業共済組合の役員への国会議員等の就任禁止
農林水産省
農林水産省
・麦に係る強制加入制の見直し
⑩ 農業共済の見直し(コ メ
農林水産省
堆肥 の流通 自由化等に向 けた肥料取締 法の改正
農林水産省
)
①
⑫ 市街化調整区域の直売所の面積用途制限の緩和 (地 域再生・六次産業化)
コ土交通省
○
農地法の規tll緩 和について <晨 業振興目的 (体 験型農業施設駐車場等)で の転用規制 の緩和 >
①
畜産 の 新規事業実施についての 問題点
①
農家民宿等の宿泊施設のさらなる規制緩 和
厚生労 働省、国土交通省 、総務
省
⑩
食品表示制度の見直し(食 用油に係る原料原産地表示の導入等)
消費者庁
①
米の濃産物検査法 (「 年産」や「品種」の表示)の あり方について <一 定の場合に農作物検査法の証明を省略
消費者庁、晨林水産 省
して年産・品種を表示可能に>
<地 元の協 力の要件 の明確化 >
農業振興地域の整備に関する法律 (農 振法)を 強化して、ヨーロッパ型のゾーニング制度を導入するとともに
農地法による規制はすべて廃止する。
農地法 の土地利用計画の厳格化と新たなゾーニング
土地利用に関する措置 の強イ
ヒ<耕 作放棄への措置 の強化 >
農地 の村外 (県 外・国外 )所 有者 の管理 利用責任の義務化
農地信託事業の対象者の規制緩和
農業委員会の廃止
<許 可権限を国・地方自治体へ移譲 >
転用権限についての国 へ の権限委譲
農協からの信用・共済事 業の分離
農協の 一 人一 票制を見直し、出資額に応じた議決権とする
︵中 期 的 検 討 項 目 ︶
准組合 員の廃止
農協による株式会社等の子会社設立や株式会社等への出資のall限
農薬取締法の農薬登録の項目から効果テスト、薬害テストを義務項目から外す
集落 `町 内会の行政法人化による地域 運営の透明化
米の先物市場の創設
コ家貿易企業の廃止
<米・麦の農林水産省、乳製品・生糸の農畜産振興事業団による国家貿易の廃止 >
ちらたな農 業地域金融 へ の規制緩和
中小企業信用保険制度に農業、林業、漁業を追加
「3戸 要件」を廃上して、一定規模以上等の要件に代替する
農業補助金受給要件のいわゆる
漁業関連法制度の抜本的な見直し
資源管理キ1度 の見直し
漁業権 の開放
・健全化 の実現
ヒ
漁業協同組合経営 の透明イ
養殖制度の見直し
農林水産省
農林水産省
資料 3-3
各検 討項 目
農業WG
【
対処 方針 シー ト
①】
規制改革事 項
農業生産法人の要件 (資 本、事業、役員 )の 更なる緩和
規 制 の概要
農業生産法人 (農 地の権利 を取得できる法人 )の 設立 に
は、① 出資者 、②実施事業、③ 業務執行役員 の業務 につ
いての要件等 を満 たす こ とが必 要。 (農 地法第 2条 第 3
項第 1∼ 3号 )
① 資本要件
・関連事業者の議決権の合計の上限は総議決権の 1/4以 下。ただ
し、農業 生 産法 人 と連携 して事業 を実施す る 一 定 の 関連事 業者
(農 商 工 連 携者 等 )が 構成 員 の 場 合 は 、関連 事業者の議決権の
合計の上 限 は総議決権の 1/2未 満 。
② 事業要件
・ 主た る事 業 (売 上の 50%以 上 )を 農業 と関連事業 に限定。
③ 業務執行役員要件
・ 農業又 は関連事業に常 時従事 (150日 以上/年 )役 員が過半数 、
かつ更 にその過 半数は 60日 以上/年 の 農作業従事 が必要。
規 制 改革 要 望 口賛 成 の 意 見
等
● 現行法 下 では 、農業者 以外 の 出資上 限 を最 大 2分 の
1
未 満 に 限 定 す るな どの 入 回規 制 に よ り、意欲 の あ る
者・企 業 (ベ ンチ ャー 含む )の 農業参 入 が阻 害 され て
い る。
担 い手不足が深刻化す る中、新たな担 い手 とな り得 る
新規参入者に対す る参入 障壁 を低め るため、適切 に農
業 を行 な うこ とを前提 に、農業生産法人 の要件 (資 本、
事業、役 員 )を 緩和す べ きである。
要望具体例 、経 済効果等
● 現在 、農 業生産法人の設 立 に よ り農 業参 入 して い る
のは 農 家 の子 供が後 を継 ぐ場合や 、地 元の 中小企 業
(建 設 業者 等 )が 農 業 を始め る場 合 な どが 多 い 。
一 方 、地域 基盤 の な い地 で企 業 (流 通 ・4ヽ 売等 )が
新規 参 入す る場合 に は 、必ず しも地 元 と深 いつ なが
りが あ る訳 ではな いため 、地 元の協 力 を得 に くいケ
ース や 、農 業委員会 の 恣意 的 な判 断等 によ り事 業 が
うま くいか な いケ ース が 指摘 され る。
また 、農 業分野 では 投 資 回収 に長期 を要 し、最 大 で
も 50%未 満 の 議決権 で は、事業 の イ ニ シア チ ブが 取
れず農 業 生産法人設立 に躊躇 。
非 農 家 の 者 が 株 式会 社 の 形 態 で新 規 参 入 す る場 合
には 、初期 資本 の 少 な くとも 4分 の 3を 自分 または
農 業者 等 の出 資 に よ らね ばな らず 、資 本 が集 ま らな
い ケー スが ほ とん どで あ り、過 少 資本 で事 業 を開始
し資金 の ほ とん ど を銀行融資 に頼 らぎる を得 な い。
若者 等 が ベ ンチ ャー等 によ り農 業参 入 を試み て も、
事 業 失 敗 時 に 本 人 のみ に 過 大 な 債 務 が 残 る こ と を
1具 れ 、参 入 に躊躇 。
多様 な 担 い 手 の 1つ と して農 業 生 産 法 人 も大 い に
期待 され る中、これ まで基盤の な い地 での企 業 に よ
る農 業参 入 や 、非農家 に よる農 業参 入等 を促進 す る
ため には 、農業生産法 人要件の緩和 が 必要 。
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記 規制改革要望・賛成 の
食料 ・農業 ・農村基本計画 (抜 粋 )】
【
第 3.食 料 、農業及び農村 に関 し総合的か つ計画的 に構
【
対応可能性のある場合】 ずべ き施策
意見等 へ の 考 え方
見直 し予定及びその内容
2_農 業 の 持続的発展 に関す る施策
(4)優 良農地 の確保 と有効利用の促進
対応困難 とする場合】
農地制度 については 、平成 21年 に農地法等 を改 正 し、
【
要望 へ 対 応 した場 合 に生 農地 について権利 を有す る者の責務 と して「農地 の適正
じる問題 点及 び 問題 点に かつ効率的な利用 を確保 しなければな らな い」旨の 明確
対する補完措置の有無等
化、転用規制 の 厳格化等 を措置 した ところで あ り、この
制度 を適切 に運用す る こ とによ り、食料 自給率向上の基
礎 とな る農地の確保や有効利用 を着実 に推進す る。
上 記 を踏 まえた対応の基本的考え方】
【
●
基本計画 に ある とお り、改正農地法等 の 運用 を的確
に実施す る ことが課題。
●
昨年 の農地法等改 正によ り、貸借規制 について抜本
的見直 し (貸 借 については農業生産法人要 件 を課 さな
いこととす る)を 行 つた ところ。
【
更 に明確 に され るべ き論 点】
◆
農地 の 貸借規制 が抜本的 に見直 された 中、更 に農業
生産法人の要件緩和 を求め る ことは、農地 の所有権取
得 の 自由化 を求め る こと と同 じで ある ことが 明確 に
される必要。
当該 規 制 改革 事 項 に 対す る ○ 「農業者 の高齢化が進み 、
高齢農業者 の 大量 リタイア
基本 的考 え方
「後継者の確 保 が極めて不十分な状況に
が見込 まれ 」、
ある」との認識 が あるに も関わ らず、貸借 についての
み 自由化す るのでは不十分。
○ 農 水省 は、「昨 年 の農地法 等 改 正 に よ り、貸借規 制 に
つ いて抜本 的見直 し (貸 借 につ いては 農 業生産法人要
件 を課 さな い こと とす る )を 行 つた ところ」と して い
るが、農業生産 法 人以外 の 法 人が 貸借 に よる参入 を し
た 場合 、許可 のため には 、地域 の 他 の 農 業者 との 適切
な役割分担 、業務執行役 員 の うち 1人 以 上 は農 業常 時
従事 、等 の 要件 が 課 され て い る うえに、賃借 開始後 に
お いて もそれ らの 要件 を満 た さね ば農 業委 員会 に よ
つて勧告 口許可 取消 し等 の 措置 が 講 じられ るな ど、完
全 な 自由化 にはな ってい な い 。このため 、借 り手 の地
位 が 不安定 にな り、事業体 に よ っては 、農 業 生産法人
を設立 し、農地所 有 によ る農 業参 入の方 が リス クが低
い と判断す る場合 もある。
○要 件緩和 に 反対す る者か らは 、「株 式会社 は事 業採算
が悪化 すれ ばす ぐに農業 か ら撤退 して しまい、耕作放
棄地 の増加 につなが る」 と主 張 され る ことが 多 い。
しか しなが ら、現在 の耕 作放 棄 の 大半 が 個 人経 営 の破
たん に起 因 して い る こと を鑑みれ ば 、「法人 と個 人 」
とで経 営 リス クの差異 、経 営破 たん した 場 合 に生 じる
リス クの 差異 はな い。
現 在 の 耕作 放 棄 地 化 は経 営 の 非効 率 に よ る農 業所 得
の 低迷 と後継者 の 不足、自立 的経営 力の不足 に起 因 し
て い る ことは明 らかで あ り、役 員 の 農 業従事 要件 な ど
の 制約が、農地 の 保全、農 業 の成 長産 業化の 担保 にな
って いる とは 言 い難 い。
○農 地 を持続 的 に最 大限活 用 す る観 点か らは、ゾー ニ ン
グ及 び農地 転 用 規 制 の 厳格 化 と経 営 主 体 が経 営 破 た
ん した 場合 の 農 地の耕作 権 の 強制的移 動措置 、耕作放
棄 にかか るペ ナル テ ィ強化 、農地 の原状 回復 措置 等 に
よる リス ク・マ ネイ ジメ ン トにかか る制度整備 をきち
ん と行 つた上 で、適 切 に農 業 を行 な う限 り、所 有・ 貸
借 に 関わ らず 、参 入す る農 家 、農 業 団体 、企 業等 に差
を設 け るべ きではな い 。
○特 に 、多様 な農 業形 態 の 一 つ と して 、新 しく農 業 を始
め よ う とす る者 が 、縁 故者等 か らの 出資 を募 つて 法 人
形態 で農 業 に参 入す る こ とも十分 に想定 され る中 、そ
れ を否 定す べ き理 由は な い 。
対処方 針
●農地 の監 視強化 、不適 正 利用 時 の ペ ナル テ ィの 強 化 な
ど、農 地転 用規制 の 厳格 化 を図 りつつ 、意欲 あ る農 業
従事 者 に とって 農地 取 得が容 易 に な るよ う、農地取 得
の 条件緩和 (株 式会社 等 が過 半 数 の 議決権 を持 つ こ と
を可能 にす る、農 業従事 要件 を課 す 対象 を役 員 に 限 定
しな い等 )に つ き検 討 し、結論 を得 る。 <平 成 22年
度 中検 討着手 >。
●特 に 、ベ ンチ ャー 等 を含 む 一 定規模 以下の法 人 (株 式
会社 を含 む )に 限 つた 要件 の 緩 和 または株 式会社 が 自
由 に 農 業生 産法 人 とな り得 る よ うな経 済 特 区 の 創 設
等 につ き、検討 し、早 期 に結論 を得 る <平 成 22年 度
中検 討 ・ 結論 >。
農業WG
【
②】
規制改革事項
農 業振 興地域 の整 備 に関す る法律 の 見直 し<農 振法施
行規則第 4条 の 4第 1項 第 27号 の廃 止の検討 >
規制 の概要
市 町村が地域 の 農 業 の 振興 を図 る観 点か ら計 画 を定め、
農振 法施行規則 第
4条 の 4第 1項 台 27号 の イか らヲま
での全 ての要 件 を満 た した場合 には 、当該計画 に種類 、
位置 、規模 が位 置 づ け られ て い る施 設 の用 地 は 、農 用地
区域 に 含 まれ な い土 地 と して 農 用 地 区域 か らの 除 外が
可能 とな る。
規 制 改革 要 望 ・ 賛 成 の 意 見
等
農地法等改 正 に伴 い、農用地 区域 か らの 除外 の 厳格
化が 一 部措置 され た。 しか しなが ら、第 27号 計画
に 位 置 付 け られ る施 設 が 具 体 的 に 特 定 され て い な
い ため 、実 態 と して農 業 振 興 とは 関係 が 薄 い施 設
(工 場 、大規模 小売店舗 、住 宅 )の 立 地 で あ っても
農振地 区除外 対象 にな り得 る こ とや、土地 改 良事 業
完 了後 8年 た て ば農 振地 区か ら除外す る こと も可能
とな って い る。
この ことに よ り、農地 の 安 易な転用 の 温 床 とな つて
い るため、農 振 法施行 規則第
4条 の 4第 1項 第
27
号 は肖1除 す べ きで ある。
要望具体例 、経済 効 果等
日本 商 工 会 議 所 「大規模集客施 設 立 地 に 伴 う農振除
外 ・農 地転 用 に 関す る要望」抜粋 (平 成 19年 9月
4日 )
2.農 業振興 地 域 制度
(2)「 27号 計 画 」制度 の 改 正
農振 法第 10条 第 4項 、政令 第 7条 第 4号 に よ り、
「公益 性 が 特 に高 い と認 め られ る事 業 に 係 る施設」
が立地 して い る土 地 は、農用地 区域 と して 定め る こ
とが適 当な土 地 で あ って も農 用地 区域 には 含 まれ
な い とされ て い る。この 施設 には 、施 行規 貝J第 4条
の 4第 1項 第 27号 に掲 げ られ ている地 域 の 農 業の
振興 に 関す る地方公共団体 の計 画 (い わゆ る 「27
号 計画 」)に お いて そ の 種 類 、位置 お よび 規模 が定
め られ て い る施設 が含 まれ る。
市 町村の 中には、大規模 集 客施設 の 一 部 に お い
て 、地元農産物の販売促進 や 、当該施 設 が地 元農 業
者 の 雇用増加 に寄与 す る との理 由で、大規模 集客施
設 全体 を「公益性 が 特 に 高 い と認 め られ る事 業 に係
る施 設」と して27号 計画 に 定 め 、本 来確 保 され るベ
き広大 な面積 の 優 良農地 を農 振 除外 して い るケー
スが ある。
しか しなが ら、こ う した大 規 模集客施設 は 、当該
市町村 のみ な らず 、周 辺市 町村 の まち づ くりに 負 の
影響 を及ぼす恐れ が ある。また 、当該 大規模 集客施
設 と競合す る施設・産業 の 雇 用 を喪 失 させ る恐れ も
ある。広域的 に 見れ ば 、こ う した大 規模集 客施設 が
雇 用の 増 加 につ なが つて い な い ことは、過 去 の統計
か らも明 らか で あ る。
よ つて 、かか る大規模 集客施 設 につ いて 、ご く限
られ た範囲内の 一 側 面 のみ をも って、「公益 性 が 特
に高 い と認 め られ る事 業 に係 る施設 」とは 到底認め
られ な い 。
「地 域 の 農業 の 振 興 に 関す る地方 公共団体 の 計画」
(27号 計画 )の 取組み の 状 況 (平 成 19年 度 )
27号 計画 に よる農用 地 区域 か らの 除 外 ・農 地転 用
の状 況
⇒ 141市 町村 、 1,861施 設 、252haに の ぼ る。
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記規制改革 要望・賛 成の
意見等 へ の考 え方
【
対応可能性のある場合】
見直 し予定及びその内容
対応困難 とする場合】
【
要 望 へ 対応 した場 合 に生
農振法施行規則第 4条 の 4第 1項 第 27号 の規定 に基
づ き策定 された、いわゆ る 27号 計画 の 中には 、地域農
じる 問題 点及 び 問題 点 に 業の振興 との 関係が必 ず しも 明確 で な い もの も見 受 け
対す る補完措置の有無等
られた ことか ら、昨年 の農振法 の改 正 に伴 い、農用地区
域か らの除外の厳 格化 を図る観 点か ら、同規定 について
も、
① 当該地域の特性に応 じた農業の振興に必要な施設
に限定すること
②計画の達成状況を定期的に検証する等の定めがあ
ること
③区画整理等の面的整備事業の受益地について、事業
効果 を確保するため事業の実施中及び完了後 8年
以内の除外・転用を不可とする こと
等の要件を追加する改正を行い、安易に除外 口
転用につ
ながることがないよ う措置 したところであり、この改正
後の規定の適切な運用を図ることと している。
当該 規 制改革事項 に 対す る ○ 農 振 法 は、農 業 の 健 全 な発展 を図 るとともに 、国 土
基本的考 え方
資源 の 合理的 な利用 に 寄与す る こと を 目的 と して い
る とこ ろ、旧施行規 則 第 4条 の 4第 1項 第 1号 イ に
「計 画 に係 る区域 内 の土 地 の 農 業 上 の効率 的か つ
も、
総 合 的 な利用の促進 を図 る観 点」か ら地域 の 農 業 の
振 興 に 関す る計 画 を立 て る こ と とされ てお り、 これ
まで で も、的確 な法運 用がな され て いれ ば、 農地 が
適 正 に確 保 され た はず 。
○
しか しなが ら、実態 は 多 くの 農地 が転 用 され て お り、
法 令 上 で 内容 を強 化 して も効 果 は乏 しい と予 想 さ
れ る。
○ 農 業 の健 全 な発展 の ため には 、農 地の保全及 び効率
的 な利用が不可 欠で あ り、農振 法施行規 則第 4条 の
4第 1項 第 27号 自体 の 廃 止 を含め、無制限 な 土 地
利用 に よる外部不経 済 を防止 す る観 点か ら、ゾー ニ
ン グ及 び農 地 転 用 規 制 の 厳 格 化 等 をきちん と行 う
べ き。
対処方 針
● 農振法施行規則l第 4条 の 4第 1項 第 27号 を廃 止 す
る ことについて、優 良農地 の適正な保全・ 確保 の観
点か ら、その是 非 を検討 し、結 論 を得 る <平 成 22
年度 中検討 口結論 >。
【
農業WG
③】
規制改革事項
農 業委員会 の 在 り方の見直 し (客 観性 口中立性 の 向 上 )
規 制 の概 要
農 業 委 員 会 は 原 則 と して 市 町 村 に 必 置 と され て お り (農
業 委 員会 等 に 関 す る法 律 第
3条 第 1項 )、
選 挙 に よ る委
員 及 び選 任 に よ る委 員 で 構 成 され る 。
○選挙委 員
・40人 を超えない範囲で条例で定める
選任委員よ り多い人数が必要
(同 法第 7条
)。
ただ し、
(同 法施行令第 2条 の 2)。
○選任委 員
・農協、農業共済組合及び土地改良区がそれぞれ推薦 した理事
又は組合員各 1人
(同 法第
12条 1号 )。
・ 市町村議会が推薦 した学識経験者 4人 以内 (4人 以下の定数
とするには条例制定が必要)(同 法第 12条 2号 )。
規 制 改革 要 望 ・ 賛 成 の 意 見
等
現 行法 の 委 員構 成 では、地 元農業者及 び農 業関係者
(農 協 、土 地改 良区代表等 )が 委 員 の大 多数 を占め
る こととな り、転 用利益確保 のための 農地転 用 の 許
可 や 農 地 利 用 関 係 の 調 整 に お いて 恣 意 的 な運 用 が
散 見 され る との 指摘 が あ る。
農 地の保 全 に 資 す る客観 的・ 中立 的 で公正 な判 断 を
行 な う組織 とな るよ う、農 業委員会 の 委 員構 成 を見
直す べ きで あ る。
要望具 体例 、経済 効 果 等
● 農業者か らは、
・ 「農 業委員会 は機 能していない。事務局案 に対 し質問
することもなく承 認 するだけであり、事務局 が あれ ば、
本体組織がなくても十分である。」
口「地 区毎の選 挙 人 の人 数 に応じて市町村農 委 の 定数
害1り 振 りが決まる。面積規模等 は一 切考慮されないた
め、農業委員会 のメンバー はほとんど二 種兼業農家で
主業農家 の意見が反映されにくい。」
あり、専業 口
J「 40歳 で農 業委 員会 に立候補しようとしたが途 中で地
域 の 中で圧 力がか か り断念 せざるをえず 、結 局 もつと
年配 の方 を当地域 の 代表として選び直した。一 方でず
つと兼業農家としてほとんど農業を行 つていない 人が名
8
誉職 としてメンバーになつている。今後は新規就農者等
の声も拾える人がなるべき。」
「農 業委 員会 の主たる権 限 は権 利移 動 の 許可 である
が 、非農 家 の新規参 入者 が農地を取得しようとしても、
農業者 でなければ認 めない、5年 以上の 農業経験を要
求するなど、外部 の 新規 参入者を受付 けないような排
他的な判断がなされている。」
などの声が上がっているところ。
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記規 制改革要望・賛 成の
意見等 へ の考 え方
対応可能性のある場合】
【
見直 し予定及びその内容
対応 困難 とす る場 合】
【
要 望 へ 対 応 した場 合 に生
じる 問題 点 及 び 問 題 点 に
対す る補完措置の有無等
食料 口農業・農村基本計画 (抜 粋 )】
【
第 3.食 料、農業及び農村 に関 し総合的か つ計画的 に構
ずべ き施策
2.農 業 の持続的発展 に関す る施策
(4)優 良農地 の確保 と有効利用 の促進
農地制度 については 、平成 21年 に農地法等 を改 正 し、
農地 について権利 を有す る者 の責務 として「農地 の適正
か つ効率的な利用を確 保 しなければ な らない」旨の 明確
化、転用規制 の厳格化等 を措置 した ところで あ り、この
制度 を適切に運用す る ことに よ り、食料 自給率向 上の基
礎 となる農地の確保や 有効利用 を着実に推進す る。
上 記 を踏 まえた対応 の基 本的考え方】
【
● 基本計画 に即 して 改 正農地法等の運用 を的確 に行
な うよ う指導 を徹底す る。
●
改 正法では、同法 の 施行状況 を踏 まえた 5年 後見直
しのほか 、農業委員会 の組織及び運営 について検討 を
加 える ことと され て い ると ころ。
更 に明確 にされ るべ き論点】
【
◆ 「恣意的な運用 が散見 され る」とは具体的 に どのよ
うな事実の ことを指 しているのか明確 にされ る必要 。
当該 規 制 改 革 事 項 に 対 す る ○ 「食料 、農業及び農村 に関す る団体 (農 業協 同組合 、
基本的考 え方
農業委員会系統組織 、農業共済 団体 、土地改 良区等 )
については 、国民 に対す る食料の安定供給や国内の農
業生産の増大等の本基本計画の基 本理念 の実現 に向
けた責務 を果た してい くことが求 め られている。
しか しなが ら、これ ら団体 が地域 一 体 とな った 取組
の推進や個 々の農業者 の経営安定に重要な役害1を 果
た している中で、一部 には、事業運営 の問題 が 指摘 さ
れ た り、地域 の 農 業者 の 期 待 に応 え られ て い な い ケー
ス もみ られ る。」
と基 本計画 に記載 され て い るよ うな状況 で あれ ば、改
正 法 に基 づ き、5年 後 の 見 直 しを待 つ こ とな く、早急
に農 業委 員 会 の 組 織 及 び運 営 に つ いて の 検 討 に着 手
す べ きで ある。
「農地転 用 の収入 を期 待す る農地 所有
○ 基本計画 では 、
者 と、事 業者 、 さ らに施設 用地等 を確 保 した い行政
等 の 利害 が 一 致す る形 で平地部等の 農 地転用 が行 わ
れ 、優 良農 地 の 無秩序 なか い廃 をもた ら して い る。」
と している 。
現 に2009年 までの 5年 間 で も、 10万 5千 haも の 農 地
が減 少 して い る こと を踏 ま え る と、農地 を確保及 び
適 正 利用 の 橋 頭保 とな るべ き農 業委 員会 の 機能 が適
切 に発揮 され て こなか つたの は 明 らか 。
優 良農地 の 確保 と有効 利用 を実現す るため に 、 ゾー
ニ ング及び転 用 規制 を厳格 化 し、現 状 では必置 とさ
れ てい る農 業 委員会 の 在 り方 を抜本 的 に 見直す こ と
が 早急 に必要 。
対処 方針
●
優 良農地 の 保 全 と有効 利用 の 観 点か ら、 農 業委 員会
が担 って い る許可事 務 及 び監視機能 を、客観性 口中
立 性 の 確 保 され た 委 員 で 構 成 され た第 三 者 委 員会
(※
)に 移 管す る ことな ど を含 め 、農 業委 員会 が、農
地 の 保全 に資 す る客観 的 ・ 中立 的 で公正 な判 断 を行
な い 、効 率 的 か つ透 明 な組織 とな るよ う、組織 、構
成 員 、担 うべ き機能 の 抜本 的 な見直 しや 、 それ に代
わ る対応 の 在 り方 につ いての 検 討 に早期 に着 手 し、
結 論 を得 る <平 成 23年 度 中検討 ・結 論 >。
※ 当該第 三 者委 員会 の手 続 き及 び構 成 委 員 につ い
ては 、以下 の点が 考慮 され るべ きで あ る。
○手続 き :審 議 内容 の 公開 、最 終判断 の理 由開 示
等、透 明性 を確 保 す べ きで ある。
○構成委 員 :客 観性 口中立 性 が確 保 され るよ うな
委 員要件 と して 、例 えば以下の よ うな ものが考
え られ る。
・ 非 利害 関係 要件 を設 定
・ 少人数 か つ 専任 の 委 員
10
・被選挙権 を有す る農業者 を認定農業者 に限定
・消費者・食品産業者等消費者 の代 表 も参加 さ
せる
・各種専門家及び行政機関の代表 も参加 させ る
等
【
農業WG
④】
規制改革事 項
農地 の 賃借 の 許可の迅速 化
規制 の概 要
企 業 の 農 業参 入 において 、農地 の 賃 貸借 等 は 農業委 員会
の 総会 で 許 可 を得 る必要 が あるが 、農 業 委 員会 の 総会 は
月 1回 しか開催 され ず 、企業側の準 備 が 整 つて いて も、
農 業参 入 に遅 滞 が生 じるケー スが あ る。農 業委員会 の総
会の開催 頻 度 を上 げるな ど、何 らかの手 段 で農地賃借 の
許可手続 き を迅速化す べ きである。
規 制 改革 要 望 口賛成 の 意 見
● 農 業 の 新 た な担 い 手 とな り得 る企 業 の 新 規 参 入 を
促 進 す るた め に 、適 切 に 農 業 を行 な う こ と を前 提
に 、農 地 の 賃貸借手続 きを迅速 に 行 うべ きで ある。
等
要望具体例 、経 済効 果等
● 某 株 式 会 社 が 甲信 越 及 び九 州 で の 農 業参 入 を検 討
した場 合 (イ チ ゴ 、 トマ ト栽培 )の 例
⇒ トマ ト栽 培 時 に は 3∼ 4月 に ハ ウ ス を作 る必 要
が あ る が 、その ため には遅 くとも 12月 ∼ 1月 に
農地 貸借 許可 が 必 要 。農 業委 員会 は 月 に 1度 だ け
開催 され る場合 が ほ とん どで あ り、許可 を待 つ だ
けで 1∼ 2ヶ 月の タイム ロス が生 じる上 、そ の 間
許 可 され るか ど うか 分 か らな い 不 安 定 な地 位 と
な る。
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記 規制改革 要望・賛成 の
農地法 の 許 可 を行 う場 合 には 、権利 を取 得 す る者 の 営農
意見等 へ の考 え方
状 況、取得 され る農地の状 況等 の 判断 を行 い 、場合 に よ
つては 市 町 村長 へ の意 見聴取 が必 要 で あ る ことか ら、申
請 か ら許可 まで実 質的 に 時間が要 され るが 、標 準処 理 日
数等 の公表 、総 会 の 弾 力的 な開催等 に よ り、農 地法 の 許
可 一 般 に つ い て手 続 きが迅 速 に行 わ れ る よ う指導 して
い る ところ。
対応可能性のある場合】
【
見直 し予定及びその内容
対応困難 とす る場合】
【
要 望 へ 対 応 した場 合 に 生
じる問 題 点 及 び 問題 点 に
04
対す る補完措置の有無等
当該規 制改革 事項 に 対す る ○ 農 作物 を植 え るタイ ミングは 年 1回 な の で 、現状 の
基本的考 え方
制 度 で タイ ミング を逃 す と、 1年 間待 つ必要 が生 じ
る。基本計画 に よ る 「意 欲 あ る多様 な農 業者 に よる
農 業経 営 の 推進 」 の観 点 を踏 ま えると、 よ り臨機応
変 に対応す べ きではな いか 。
対 処方 針
● 意欲 あ る多様 な農 業者 の 参 入 促進 、優 良農地 の 保全
と有効 利用 の 観 点か ら、農作 業 の タイ ミング を逸 し
な いよ う、標 準処理 日数等 の 短縮 及 び公表 、総会 の
弾 力的 な開催 等 に よ り、農 地 法 の 許可 一 般 につ いて 、
農 業委 員会 の手 続 きが迅速 に 行われ る よ う指 導 を徹
底 す る。 <平 成 22年 度 中措 置 >
13
【
農業WG
⑤】
規制改革事項
農業協 同組合等 に対す る独 占禁 止 法 の 適用除外 の 見直 し
規制 の 概 要
独 占禁 止 法 で は 、共 同 経 済 行 為 等 (共 同 生 産 ・共 同 販 売 等 )
に よ つ て 競 争 を制 限 す る こ と は 原 則 と して 禁 止 され て い
る。 しか し、小 規 模 事 業 者 等 が 協 同 組 合 を組 織 して 、市 場
に お け る有 効 な 競 争 単 位 ・ 取 引 単 位 と して 競 争 す る こ と を
期 待 して 、一 定 の 要 件 を満 た した 組 合 (農 業 協 同 組 合 も該
当 し う る )は 同 法 の 適 用 除 外 とな って い る。 (独 占 禁 止 法
第
22条 )
※なお、これ らの組合であ つて も、「不公正な取引方法 を用 い る場
合」又は「一定の取引分野における競争 を実質的に制限する こと
によ り不当に対価 を引上げる こととなる場合」は独 占禁止法が適
用 され る。公正取引委員会は、農業協同組合について、組合員に
対 して農業協同組合の事業の利用 (い わゆ る系統利用 )を 強制す
るといつた問題行為 がみ られた ことを踏まえ、
農業協 同組合にお
ける独 占禁止法の理解の浸透 と法令順守体制の強化に資す るベ
く、平成 19年 に「農業協同組合の活動に関する独 占禁止法上 の
指針」を策定・公表 している。
規制改革要 望・賛成 の 意 見等
農 業協 同組 合 は経 済事 業 ・ 信用事 業等 多岐 に わ た る事
業 を地域 独 占的 に 行 つて い るため 、公 正 な競争 が阻害
され 、産 業 の 健 全 な発展が 阻害 され て い るおそれ が あ
る。農 業協 同組 合 等 に対す る独 占禁止 法の適 用 除外 に
よ り、産 業 の 健 全 な発展 が 阻害 され るおそれ が な いか
検 証 し、必要 な見 直 しを行 うべ きで ある。
要望具体例 、経済効 果等
農協 は、下に記載 す るよ うに、 多数 の 構 成 員 、 多額 の
取扱 い高 、特定事 業 分野 にお け る高 シ ェア を持 つ存在
で あ り、独 禁法制 定 時 に想 定 して いた状 況 には な く、
また 、他 の協 同組 合 とも異 な り、独 占的 な地位 を行使
しやす い特異 な存在 とな って い る。
<農 協系統の状況>
①組合員数 :正 組合員 489万 人
准組合員 454万 人
14
(平 成 19年 事業年度末)
② 全農取扱高
:5兆
7,804億 円
経済連 (9連 合会 )取 扱高
:3兆 2,236億 円
(平 成
16年 度 )
③主な販売品品目別の農協系統のシェア
(平 成 15年 度、米のみ平成 16年 度)
150%
野菜__十 一
J]%―
―
一
―
一
果実
134%
牛肉
163%
米
④主な購買品品目別の農協系統のシェア
(平 成 14年 度、化学肥料のみ平成 18年 )
化主
巴米斗
許月
1770/0
160%
農業機械^___J_"%_
農薬
石油 (農 村 需要 )153%
デー タの出典
①農業WGヒ ア リング (平 成 22年 4月 21日 )資 料
②③④ 「農協の経済事業の現状 と課題」 (農 林水産省 平成
18年 7月 28日 )(1ヒ 学肥料のみ 、農業WGヒ ア リング
(平 成 22年 4月 21日 )資 料 )
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記 規制 改革要 望 ・ 賛 成の
意見等 へ の考 え方
<公 正取 引委 員会 >
独 占禁止 法第 22条 に よ り,農 業協 同組合等 の 行為 は ,独
占禁 止 法の適 用 除外 とな るが ,「 不 公 正 な取 引方法 を用 い
対応可能性のある場合】
【
見直 し予定及びその内容
る場合」又 は「一 定 の 取 引分野 にお ける競争 を実 質的 に制
限 す る ことに よ り不 当 に 対価 を引 き上 げ る こ と とな る場
合 」 には ,独 占禁 止 法 は適用 され る。また ,例 えば ,農 業
【対応 困難 とす る場 合】
協 同組 合等 が 事 業 者 と しての 立 場 で他 の 事 業 者 や 農 業協
要 望 へ 対応 した場 合 に生 じ 同組 合 と共 同 して ,価 格 や数量の制 限 を行 う場 合 等 に も独
る問題 点及び問題 点 に 対す
占禁止 法 は適用 され る。
る補完措置の有無等
公 正 取 引委員会 は ,こ れ まで ,農 業協 同組合 等 が 行 つた 独
占禁 止 法 上 の 問 題 行 為 に 関 して ,法 的措 置 等 を行 つて き
た 。平成 19年 には ,「 農 業協 同組 合 の 活動 に 関す る独 占禁
止 法 上 の 指針」 を策 定 ・ 公表 し,農 業協 同組 合等 に よる独
占禁 止 法違 反行 為の未然 防止 を図 る とともに ,違 反す る事
15
実 が 認 め られ た 場 合 には ,適 切 か つ迅速 に対処す る こ とと
して い る。
また ,独 占禁止 法 第
22条 は ,特 定 の 組 合 の 行 為 のみ を独
占禁 止 法 の適 用除外の対象 とす るので はな く,同 条 に 規 定
す る要件 を満 た す各組合 (農 業協 同組 合 のほか 中小企 業 関
連 の 協 同組 合 ,信 用金庫 等 )の 行 為 を一 律 に適 用除外 の 対
象 と して い るため ,同 条 につ いて 見直 しを行 う場合 に は
同条 が 適用 除 外 の 対 象 とす る組 合す べ て に 効 果 が 及 ぶ こ
,
とに な る。
いず れ にせ よ,農 業協 同組 合等 の 独 占禁止 法 の 適 用除外 の
必要 性 につ い ては ,ま ず ,農 業政 策 に おけ る農 業協 同組 合
等 の 役 割 ,そ の あ り方等 の 議論 を踏 まえて検 討 され る こ と
が適 切 と考 え る。
<農 林 水産省 >
【食料 ・ 農業 口農 村基本計画 (抜 粋 )】
第 3.食 料 、農 業及 び農 村 に 関 し総合的か つ 計画的 に構 ず
べ き施策
2.農 業 の持続 的発展 に 関す る施 策
(1)戸 別所 得補償制度 の 創 設 と生産
日経 営 関係施策の再
整理
食 料 自給 率 の 向 上 と多面的機能 の維持 を図 るため には 、
農 業 生産 の コス ト割れ を防 ぎ、兼 業農 家や小規模経 営 を含
む意 欲 あ るす べ ての 農 業者 が 将 来 に わ た って 農 業 を継 続
し、経 営発展 に 取 り組 む ことが で きる環境 を整備 す る必 要
が あ る。
5.団 体 の再編 整備等 に関す る施 策
食料 、農業及 び農村 に 関す る団 体 (農 業協 同組合 、農 業
委 員会 系統組織 、農 業共済 団体 、 土地 改 良区等 )に つい て
は 、国 民 に対す る食料 の 安 定供給 や 国 内 の 農 業生産 の 増 大
等 の 本 基 本 計 画 の基 本 理 念 の 実 現 に向 けた責 務 を果 た し
て い く こ とが 求め られ て い る。 しか しなが ら、 これ ら団 体
が地 域 一 体 とな った 取 組 の 推 進 や 個 々の 農 業 者 の 経 営 安
定 に重 要 な役 割 を果 た して い る中 で、一 部 には、事 業運 営
の 問題 が 指摘 され た り、地域 の 農 業者 の 期 待 に応 え られ て
い な い ケ ース もみ られ る。
こ う した状 況 を踏 まえ、各 団体 が本基本 計画 の 方 向に即
して、それ ぞれ の 本 来 の役 割 を適 切 に果 た して い くとの 観
点か ら、食 料 、農業及 び農村 に 関す る諸制 度 の あ り方の見
直 しと併せ て、その 機能 や役割 が 効 率的・ 効 果的 に発揮 で
16
きるよ うに してい く必要が ある。このため、行政 と しては、
農業者 の 信頼 を得 て実績 を上 げてい る取組事例 を幅 広 く
周知す るよ う努め るとともに、経営 の健全化や コンプライ
アンスの 確保に向けた 自主的な取組 を促進 し、必要な場合
には法律 に基づ く指導 口監督 を適時適切 に行 いつつ 、効率
的な再編整備 につ き所要の施策 を講 じる。
上記 を踏 まえた対応の基本的考 え方 】
【
● 基本計画に即 して、意欲 ある多様 な農業者による農業
経営 を推進す る観点や団体の再編 整備の観点か ら、小
規模 な農業者の協同 を支援す る必要 性 とい う協 同組合
本来の役割 も踏 まえて検討 。
更 に 明確 に され るべ き論点】
【
◆
農協 の独禁法適 用除外が基本 計 画 の達 成 に どの よ う
に資す るか と考 えて い るのかも明確 に され る必要 。
◆ 独 禁法 とい う競争政策において、農協だけでな く小規
模事 業者 が共 同行為 を行 う協 同組 合全般 を どの よ うに
位置 づ けるのか も明確 にされ る必要。
当該 規 制 改 革 事 項 に 対 す る ○ 適 用除 外規 定 は 、小規模 の 事 業者 等 が相互 扶 助 を 目的
基本 的考 え方
とす る協 同組合 を組織 して ,市 場 に お ける有効 な競 争単
位 口取 引単位 と して競争す る こ とに よ り,公 正かつ 自由
な競 争 の促 進 の主 体 とな り得 る こ とか ら設 け られ た も
の で 、小 規模 な事 業者 の 協 同 を支援 す る必要性 は否 定 し
な い。
○
他 方 、農協 は 、組合 員数 日取 扱 高 ともに大 きな規 模 で
あ り、か つ 、特定事 業分野 に お い て高 いシ ェア を持 つ存
在 で あ り、この よ うな農協 に対 し― 律 に適 用除 外 を認め
る ことは 、独禁法制定 時 に想定 され て いた とは 言 いがた
く、制度 の 目的 に沿 つた もの とは いえ な い 。また 、制度
的 に信 用事 業が認め られ てお り、他 の 協 同組 合 とは大 き
く異 な る。
○ さ らに 、近年 では 「 1県 1農 協 」 とな るケー ス も生 じて
い るな ど広域 化が進 ん で い る。
○ 食 料 口農業 ・農 村基本計画 にお いて も、「意欲 の あるす
べ ての 農 業者 が・…経 営発展 に 取 り組 む ことが で きる環
17
境 を整備す る必要が ある」とされて い る。農協 に独禁法
が適用 除外 とな ってい る ことに よって、意欲的な農業者
の創意 工 夫 の 芽が摘 まれ ているおそれが あ り得 る。
○
したが って 、一律 に適用 除外 とす るのではな く、産業
の健全な発展 が阻害 され る場合な ど、農協制度 の趣 旨か
らみ て適用除 外が認め られ な い場合 を定め るべ きで あ
る。 (制 度設計 の詳細 は、弊害の状況 を検証 の うえで検
討す る必要が あるが、独禁法適用除外 を うけた い組合は
認可 を必要 とす るなどが考え られ る。)
対処方針
●
農業 支 援 の 主 体 とサ プラ イチ ェー ンの 多様 化 の 促進 の
観 点か ら、農 協 等 に対す る独 禁法 の適 用 除外 に よ り、
農 業 の 健 全 な発展 が阻害 され るおそれ が な いか 、特 に 、
連合会 及 び実 質的 に地 域独 占 にな って い る農協 等 、 一
定 の 規 模 ・ シ ェア を有 す る者 を除 外 とす る こ との今 日
的意 義 につ いて 、実 態 の 把握 と検 証 を早 急 に 開 始 し、
結 論 を得 る。 <平 成 22年 度 中検討 ・ 結 論 >
●
また 、公正取 引委員会 に お い ては 、更 な る啓 発 普 及活
動 に よ り農 業 協 同組 合等 に よ る独 占禁 止 法違 反行 為 の
未然 防 止 を図 る とと も に ,違 反す る事 実 が 認 め られ た
場合 には ,適 切 か つ 迅 速 に 対処す べ きで あ る <逐 次実
施 >。
18
【
農業WG
⑥】
規制改革事項
農協 に対す る金融 庁検査 ・ 公 認会計士監査の実施
規制 の 概 要
農 協 は販売 、共済事 業 に加 え 、信 用事 業 (貯 金 、貸付 、
証 券 業 の取扱 い )の 実施 が 認 め られ て い る。農協 は今 や
多 くの 都道府 県 で地 方銀 行 ・ 信 用金庫 に 次 ぐ貯 金 シ ェア
を確保す る巨大金 融機関 とな ってい る。
しか し、農 協 法 に基 づ き、全 国農 業協 同組 合 中央会 (全
中 )下 の 資格 で ある農協 監 査 士が 指導 と監査 を一 体 的 に
行 つて い るな ど、他 の 銀 行 日信 用金庫 口信 用組 合 の よ う
な検査 ・ 監査 は 実施 され て い な い 。
検査
監査
│
(全
単位農協
信用農業協同組合
連合会 (県 信連)
農林 中央金庫
都道府県
地方農政局
財務支局
農林水産省
金融庁
農 協監 査 士
中による資格試験)
公認会計士
農 協監 査 士
中による資格試験
)
(全
卜他金融機関と大きく異なるもの
※ 信 用組 合の検査 ・ 監 督権 限 は 、 H124
よ り都道府 県か ら金融
庁 に移 管
規制 改革要 望・賛成 の 意見等
現在 の 農協 だ け に認 め られ た内部監査 シス テム では 、
不祥事 が 相次 いで起 こ るな ど、信用事 業 の 適 正な 実 施
が 確保 され て い な い 。
他 金 融 機 関 との イ コー ル フ ッテ ィ ング を図 る観 点 か
らも、農協経営 と利 害 関係 のない金 融 庁及び公認 会 計
士に よる、他金融機 関 同様 の 検査 口監査 を実施す べ き
である。
要 望具 体例 、経済効果等
農協監査士は農協内部者 中心であ り、客観的第 三 者 と
して、公正 口中立的 な視点で監査が 行なわれ ているか
は疑 間。
(参 考)平 成
19
20年 度農協監査士試験合格者
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記規制 改革要望 ・ 賛 成 の
意見等 へ の考 え方
対応可能性の ある場合】
【
見直 し予定及びその内容
対応 困難 とす る場合】
【
要望 へ 対応 した場合 に生 じ
る問題 点及び問題 点 に対 す
る補完措置の有無等
<農 林水産省 >
食料 ・農業 口農村基本計画 (抜 粋 )】
【
第 3.食 料、農業及び農村に関 し総合的か つ計画的 に構
ず べ き施策
2.農 業 の持続的発展 に関す る施策
(3)意 欲 ある多様 な農業者による農業経営の推進
④ 意欲 ある多様 な農 業者 によ る農業経営の特性 に応
じた資金調達 の円 滑化
意欲 ある農業者が 、それぞれの経営 の発展段階 に応 じ、
自らの創意 工 夫 を活 か した農 業経営 の発展 を目指す こ と
ができるよ う、資金調達 の支援 を図 る。 この一環 と して、
農業者 の 資金借 入れ の 際 の 負担軽減 や、直 接金融 を含む
民間資金の有効活用等 を通 じて、経 営 の特性 に応 じた 資
金調達の円滑化や 多様化等 を推進す る。
5
団体 の再編整備等 に 関す る施策
食料 、農 業及 び農村 に関す る団体 (農 業協 同組 合 、農
業委員会系統組織 、農業共済団体 、 土地改 良区等 )に つ
いて は、国民に対す る食料の安定供給 や国内 の 農業 生産
の増大等 の本基本計画 の 基本理念 の 実現 に向 けた責 務 を
果 た して い くことが求め られ て い る。 しか しなが ら、 こ
れ ら団体 が地域 一 体 とな つた取組 の 推進や個 々の 農 業者
の経営安定 に重要 な役害1を 果 た している中で、一部 には、
事業運営 の 問題 が 指摘 された り、地域の農業者の期 待 に
応え られ ていないケース もみ られ る。
こ うした状況 を踏 まえ、各団体が本基本計画の方 向に
即 して、それ ぞれ の 本来 の役割 を適切 に果 た してい くと
の観 点か ら、食料、農業及び農村 に関す る諸制度の あ り
方の見直 しと併せて 、そ の機能 や役割 が 効率的 口効果的
に発揮 で きるよ うに して い く必要が ある。 この ため 、行
政 と しては、農業者の信 頼 を得 て実 績 を上 げて い る取組
事例 を幅 広 く周知す るよ う努め る とともに 、経営 の 健 全
化や コンプライア ンスの確保 に 向 けた 自主的な取組 を促
進 し、必要 な場合 には法律 に基 づ く指導 ・監督 を適 時適
切 に行 いつつ 、効率的な再編整備 につ き所要の施策 を講
じる。
上記 を踏 まえた対応 の基本的考 え方 】
【
●
基本計画 に即 して 、意欲 ある多様 な農業者 に よ り農
業経営 を推進す る観 点か ら、信用事 業 のみ に着 目す る
のでは な く信用 日経済 口営農指導事 業 を一 体的に行 な
20
うことに よ って地域の農業者の期待 に応 え る必要性が
高 ま ってい る こと も踏まえて検討。
●
基本計画 に即 して、経営の健 全化や コン プ ライア ン
スの確保に向 けた 自主的な取組 を促進す る との観点か
ら検言
寸。
当該 規 制 改 革 事 項 に 対 す る ○農 協 系統 の 貯 金 残 高 は、現 在 他 の 金融 機 関 と比 肩す る
基本的考 え方
ほ ど大 き くな って い る こ と (*)及 び准組 合 員 の よ うに
農協 を 1金 融機 関 と してのみ 利 用す る者 も非 常 に 多 い
(H19年 度末 時点 の准 組合 員数 は 454万 人 )こ とか ら、預
金 者 保 護 の 重 要 性 が 高 く、 他 金 融機 関 と同 様 の ガバ ナ
「 自主的な取組 」だ けでは 、
ンスがな され る必 要 が ある。
コ ンプ ライア ンスの 観 点か ら十 分 と言 えず 、結 果的 に
組 合 員 た る農 業者 の ため に な らな い ため 、基 本 計画 の
達成 に も資 さな い と考 え られ る。 した が って 、金融 庁
検査 及 び公 認会 計 士 監査 を実施 す べ き。
(*)H21年 3月 時点
:
郵貯 (1775兆 円
)
三菱東京 UF」 (1002兆 円)
三井住友 (830兆 円)
」
A〈 個人貯金+そ れ以外 (公 金・ 企業等)計 〉 (333兆 円)
○ 農 協 に 対 す る 監 査 は 、財 務 諸 表 の 適 正 性 の み な らず 信
用 日経 済 口営 農 指 導 事 業等 の 事 業 報 告 の 適 正 性 を 一 体 と
して 行 うた め 、農 協 の 制 度 口事 業 に 精 通 した 中 央会 が 監
査 す る こ と と され て い る が 、 全 国 農 業 協 同 組 合 中 央 会
(JA全 国 監 査 機 構 )は 農 協 の 上 部 組 織 で あ り、法 人 と
して は単 位 農 協 及 び連 合 会 と別 組 織 で あ って も 、真 に 独
立 した 監 査 機 関 とは 言 え な い 。
農 協 の 制 度 の み な らず 事 業 に 精 通 し、 日 々 の 営 農 指 導
等 を行 な つて い るが 故 に 、客 観 的 な視 点 か ら公 正 な 監
査 が で き な い こ とも大 い に 考 え られ る 。 十 分 な ガ バ ナ
ンス の 達 成 の た め に は 、 第 二 者 の 視 点 で の 監 査 が 必 要
で ある。
○な お、金融 庁 は 「現行法 にお いても、都 道府 県知事 の
要請 によ り、金融庁が信用事 業 の検査 を実施す る こ と
は可能 とな ってお り、当方 (注 :金 融庁 )も 農林水産
省の都道府県検査主 管課長会議 に お いて 、本制度 を積
21
極 的 に活用す るよ う要請 を して い る と こ ろ」 と して い
るが 、 これ ま での ところ、実 際 に 都 道 府 県知 事 が金 融
庁 に 検 査 を要 請 した 事例 は な く、 そ の 実 行性 を担保 す
るた めの 措置 が 求 め られ る。
○ と りわ け、近 年 で は 「 1県 1農 協 」 とな るケ ー ス も生
じて い るな ど、 合併 ・ 統 合 に よ る単協 の 広域 化 が進 ん
で い る。
県信 連 では 農 林水 産 省 (地 方 農 政 局 )と 金 融 庁 (財 務
支 局 )の 帯 同 に よ る検 査 が 実 施 され て い る こ と との バ
ラ ンス か らも、 一 定規模 以 上 の 農協 には 、農 林 水産省
及 び金 融庁両者 に よる検査 をす べ きで ある。
○ したが って 、農協 に対 す る検 査 に つ いては 、銀 行 ・ 信
用金 庫 等 と同 程 度 の 金 融 庁検 査 の 実 施 を担 保 す べ きで
あ る。
また 、監査 につ い ては 、信 用 日経 済 ・ 営 農 指 導事業 を
一 体 と した監査 の 有用性 を否 定す るもの で は な いが 、
信 用事 業 を行 な って い る こ と を鑑 み る と、独 立 した外
部監査 の実施 は担保 され るべ きで ある。
対処方 針
●
農 協 の 役割 ・在 り方の検討 の 一 環 と して、預金者 保護
及 び 農 業 支援 組 織 の適 正 な ガ バ ナ ンス 確 保 の 観 点か
ら、金 融庁検査 が促進 され るため の 実効 性 あ る方策 を
採 る。
特 に、 1県 1農 協 とな るよ うな 一 定規模 以 上 の 農協 の
場 合 、不祥事件 の 再 発 や不適 切 な貸 付 口運用等 、法令
等 遵守 態勢・ 各種 リス ク管理態 勢 等 の適切 性 が 疑われ
る場 合 な どには、都道府 県知事 の要 請 が な くとも、金
融 庁が能動的 に農協 を検査 で きる仕組み を構 築す る。
そ の 際 、経 済 事 業 を併 営 して い る農 協 の 特 殊 性 に 鑑
み 、農 林水産省 との 連携 を図 る。 <平 成
22年 度 中措
置 >。
●
併 せ て 、適 正な ガバ ナ ンスの 確 保 及 び コ ン プ ライア ン
ス 強 化 に 向 け、農協 に 対す る監査 の 独 立性 、客観性及
び 中立 性の強化 を図 る <平 成 22年 度 中措置 >。
22
農業WG
【
⑦】
規制改革 事 項
農地 を所 有 して い る非農 家 の 組合員 資格保有 とい う農
協法 の理 念 に違反 している状況の解 消
規制 の 概 要
農協 の 正 組 合 員は約
500万
人 い るが 、ほ とん どが 兼 業
農家 と土地 持 ち非農 家 と呼 ばれ る人 た ちで ある。さ らに
は、一 定 の 場合 には 農業 に従事 しな くて も正組 合 員資格
を継続 で きる。
規制 改革 要 望 `賛 成 の 意 見
等
農 協 は 構 造 改革 に よ る専 業 農 家 の 育 成 とい う考 え
方 を 「選 別 主義 」で ある と して 一 貫 して反 対 して き
た 。脱 農 化 で発 展 して きた現在 の 農協 は、「農 業 」
協 同組 合 とい う実態 を有 して い な い 。
農 家 が 農 村 の 多数 を 占 めた 時 代 は過 去 の もの で あ
り、「農 業 」協 同組 合 と して活 動 させ るため に も、
農 協 の 構 成 員 資格 を農 業者 に 限 定 す る とい う現 行
規 定 を厳格 に運用 し、農業者 以外 の 者 を組 合員か ら
除 くべ き。
土 地 持 ち 非農 家 は実 態 と して 農 業 を行 つて い な い
者 も多 い との 指摘 もあ り、この よ うな者 が正組 合員
資格 を維持す るの は不適 切 。
要 望具 体例 、経済効 果等
● 農協 の 経済 口政治活動 には 、兼 業農 家や 土 地持 ち非
農 家 の 意 見が大 き く反映 され 、必 ず しも専 業 口主業
農 家 の ため の 活動 ではないケー ス も考 え られ る。
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記 規制改革要望・ 賛成の
(1)農 協の組合員資格を有する者は、
意 見等 へ の 考 え方
① 農業者 (正 組合員)
とともに
② 当該農業協同組合の地区内に住 所を有する個人又
は当該農業協同組合からその事業に係る物資の供給
若 しくは役務の提供を継続 して受けている者であつ
て、当該農業協同組合の施設を利用することを相当と
するもの (准 組合員)が 対象となっている。
農協 は、農業者 に対する営農上のサービスのみなら
ず、地域に居住する住民の生活に必要な物資の販売、
23
医療 、介 護サ ー ビスの提供 な どにつ いて も行 うこと を
通 じ、地域 社 会 において 重要 な役 割 を担 って いる 。
(2)農 協 の 議決権 を持 つ正 組 合 員 につ いては 、農業経
営者 、農 業従事 者 又は農業法 人で あ つて 、当該組 合 で
定款 で定め るもの とされ て いて 、原則 、農 業者 で ある
こ とが必 要 で あ るが 、土地持 ち非農家 で あ つて も、農
業経 営基盤強 化促進法第 32条 で認め られ た 場 合は、
正 組合 員資格 が 認 め られ て い る。
この ため 、土 地持 ち非農家 を例 外 な く、正組 合 員 か ら
除外す る こと となれ ば、基本 計画 に お いて 求 め られ て
い る意 欲 あ る 多様 な農 業 者 へ の 農 地 集 積 の 推 進 に 支
障が出 るおそれ が ある。
(3)な お 、正組 合 員資格 の 確 認 に つ いて は 、 平成
14
年 の 総合規制 改革 会議の指摘 を受 け、組 合 の 定款 で定
め る組 合 員 資 格 要 件 を満 た して い る か ど うか を 1年
に 1回 以 上 定期 的 に確認 し、適 切 な管理運営 が な され
るよ う指導 して い る。
<参 考 :平 成 14年 の 総合規 制改革 会議 の 指摘 >
組 合 員制 度 の 実 態 … を調査 し、法令違 反等 の あ る場 合
は これ を是 正 す る よ う指導 す るな ど所 要 の 措 置 を講
ず るべ きで あ る。
対応可能性の ある場合】
【
見直 し予定及びその内容
【対応困難 とす る場 合】
要 望 へ 対 応 した 場 合 に生
じる問 題 点 及 び 問 題 点 に
対す る補完措置 の 有無等
当該 規制 改革 事 項 に 対す る ○ 農協 が 農 業者 を向 いた 運営 を行 うよ う、 正 組 合員資
基本 的考 え方
格 要 件 を農 業 者 に 限 定す る こ とは 厳 格 化 され る ベ
き。資格要件 を満 た さな くな った 場合 は、 速 やか に
准組 合員 へ 移 行 または除名 させ るべ きで あ る。
○「農用地利用集積計画 に従 つて利用権 が 設定 された農
地の所有者 については 、農業 に従事 しな くても、一 定
の要件 を満たす場合には正組合員資格 を継続」につい
ては、農地 を貸 しているものは農業者 ではな く、正組
合員資格 を継続す る合理性が乏 しい。准組合員資格で
24
十分 で は な いか 。
対処方針
農協 の 今 日的役 割 ・ 在 り方 の 検討 の 一 環 と して 、農
業振興 の 観 点か ら、組 合員資格 の在 り方 も見直 し、
結論 を得 る <平 成 22年 度 中検討 口結 論 >。
● 併 せて、検証時に違反状態が判明すれ ば、早急に適
正化 を図る<判 明すれ ば早 急 に措置 >。
25
【
農業WG
③】
規 制改革事項
新規農協設 立 の 弾 力化 (地 区重 複農協 設 立 等 に係 る「農
協 中央会協 議」条項 )
規 制 の概要
既 存 の 農協 と地域 を重複 す る別 の 農協 (既 存農協 が 他農
協 と地域 を重複 して拡 大す る場合 を含 む )を 設 立 す る際
には 、地 区重複 に よ り既存 農協 の 振興 に 支障 が な い こと
が 要 件 と され て い る と こ ろ、農 協 の 認可 を行 う行 政 庁
は 、関係市町村及 び関係農 業協 同組 合 中央会 に協 議 せね
ば な らない (農 協 法第 60条 第 1項 第 3号 ・ 第 4号 、第
2項 )。
規 制 改革 要 望 ・ 賛 成 の 意 見
● 本規定 によ り、現在 は事実 上新規農協の設立は困難
で ある。
等
● 農協間競争 が促進 され 、各農協 の経営努力の促進及
び農業者の選択肢の増加が図 られ るよ う、農協 中央
会 との協議 を義務付 ける条項 を削除 し、容易 に新規
設立が可能 となるよ うにす べ きである。
要 望具体例 、経済効果等
一地域 に複数 の農協 が あれ ば、資材調達や系統 出荷
販売 において、それぞれの農協 の 資材価格や販売戦
略 を比較 した上で、最 も有利な農協 を選択す る こ と
ができるよ うにな り、売 上 増及び コス ト削減 を図 る
ことが可能 にな る。
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記 規制改革要望・ 賛成 の
意見等 へ の 考 え方
対応可能性のある場合】
【
見直 し予定及びその内容
対応困難 とす る場合】
【
要望 へ 対応 した 場 合に生
じる問題 点及 び 問題 点 に
対する補完措置の有無等
食料 ・農業 ・農村基本計画 (抜 粋 )】
【
第 3_食 料、農業及び農村 に関 し総合的か つ計画的に構
ず べ き施策
2.農 業 の持続的発展 に関す る施策
(3)意 欲 ある多様 な農業者 に よる農業経営 の推進
④ 意欲 ある多様 な農業者 に よる農業経営 の特性 に応
じた 資金調達 の円 滑化
意 欲 ある農 業者 が 、それ ぞれ の 経営 の発展段階 に応
じ、自らの創意 工 夫 を活 か した 農業経営 の発展を目指す
ことが できるよ う、資金調達の支援 を図 る。この一環 と
して 、農業者 の 資金借入れ の際 の 負担軽減 や、直接金融
を含む民間資金 の有効活用等 を通 じて、経営 の特性 に応
じた資金 調達 の 円滑化や多様化等 を推進す る。
26
5.団 体 の再 編 整備等 に関す る施 策
食料 、農業及 び農 村 に関す る団体 (農 業協 同組 合 、農
業委 員会 系統 組織 、農業共済 団体 、土 地 改 良区等 )に つ
いて は、国民 に 対 す る食料 の 安定供給 や国 内の農 業生産
の 増 大等 の 本 基 本計 画 の 基 本理 念 の 実現 に 向 けた責務
を果 た して い く ことが 求め られ て い る。 しか しなが ら、
これ ら団体 が 地域 一 体 とな つた取組 の 推 進 や 個 々の 農
業者 の経営安 定 に重 要 な役割 を果た して い る中で、一 部
には 、事 業運 営 の 問題 が 指摘 され た り、地域 の 農 業者 の
期待 に応 え られ て い な いケー ス もみ られ る。
こ うした状 況 を踏 まえ、各 団体 が 本基本 計 画 の 方 向に
即 して、それ ぞれ の 本来の役害1を 適切 に 果た して い くと
の 観 点 か ら、食 料 、農業及 び農村 に関す る諸 制度 の あ り
方 の 見直 しと併 せ て、そ の 機能 や 役割 が 効 率 的・効果的
に発揮 でき る よ うに して い く必 要 が ある。この ため 、行
政 と しては 、農 業者 の 信頼 を得 て 実績 を上 げて い る取組
事例 を幅広 く周知す る よ う努め るとともに 、経営 の健 全
化 や コ ンプ ライ ア ンスの 確 保 に 向 けた 自主 的 な取組 を
促進 し、必要 な場 合 には法 律 に基 づ く指 導・監督 を適 時
適切 に行 いつ つ 、効率的 な再編 整備 につ き所要 の 施策 を
講 じる。
【上 記 を踏 ま えた 対応 の 基本 的考 え方 】
●
基本計画 に 即 して 、意欲 あ る多様 な農 業者 に よる農
業経営 を推 進 す る観 点か ら検討 。
(平 成
14年 に 農協 の地 区重複 を認 め てか ら、地 区の
重複す る農 協 の 新規設立 は いずれ も認 可 )
更 に明確 に され るべ き論点】
【
◆ 基本計画 では、農協 の再編整備 を進 め る こと とされ
てお り、それ との整合性 をとる ことも必要。
当該 規 制改 革 事 項 に 対す る ○意欲 ある多様 な農業者 によ る農業経営 を推進す る観
基本 的考 え方
点か らも、新規農協の設立及 び地域 を重複 しての拡大
の弾力化 は農業者 の選択肢 の増大 に資す る。農業者の
ための組織 で あるな ら、一定人数 の農業者 が新規設 立
を望むので あれ ば、 それ を妨 げる理 由はな い。
○実際に農協 を設立 しよ うと して諦めた事例 もある。中
央会 に正 式 に反対 され てまで設 立す る こ とは現実 的
27
には考 えに くく、表面 には 出て こな いで 設 立 を諦 めた
ケー ス も少な くな い と考 え られ る。
○ 「平成 14年 に農協 の地 区重複 を認 め てか ら、地 区の
重複 す る農協 の 新規設 立は いずれ も認 可」して い る こ
とは 、本 条項 が 支 障 では な い との 趣 旨だ と解 され る
が 、逆 に 、す べ て認可 して い るの で あれ ば 、規制 は不
要。
○ 一 般 的 な協 同組合 (信 金 、生協 な ど)に ついて は 、 こ
の よ うな要件 はな い 。農協 だ け要件 を加重す る必要性
が ある の か 疑 間。
○ 「農協 の再編整備」は「機能 や役割が効率的 口効果的
に発揮 で きる」ことを目的 とす るもの。必ず しも合併
によ り数 を減 らす ことのみ を意味す るわけではない。
新規農協 の設立及び地 域 を重複 しての 拡大 によ り、農
業者 に とって、
効率的に農協 の機能が発揮 され るので
あれば、促進 され るべ き。
対処方針
● 農 業 支援組織 、及 びサ プ ライチ エー ンの 多様 化 に よ
る農 業振 興 の 観 点 か ら、農協 の 今 日的在 り方 の 見 直
しに向 けた検討 とあわ せ 、先行 的 に 、地 区重複 農協
設 立 等 に か か る中 央 会 協 議 条 項 を廃 止 す る <平 成
22年 度 中措置 >。
28
【
農業WG
⑨】
規制 改革 事 項
農 業協 同組合・土 地改 良組 合・農 業 共済組合 の役 員 へ の
国 会 議 員等 の 就任禁 止
規制 の 概 要
農 業協 同組合・土地改 良区・農業共済組合 の役員 につい
ては 、それぞれ農業協 同組合法・土地改良法 口農業災害
補償法 に理事 口監事等 に関す る規定 (定 数・任期 日役員
の 資格等 )が 定め られ ている ところであるが 、国会議員
等 の 就任 を禁止す る規 定はな い。
規 制 改革 要 望 口賛 成 の 意 見
等
農業協同組合・土地改良組合 口農業共済組合は、法
律 に基 づい て公 共性 の高 い事 業 を行 な って い る団
体であ り、政治的中立 を確保す る観点か ら、特定の
組織 、政党等 の影響 を受 けているとの疑念 を国民か
ら持たれ る ことの な いよ うにす べ きである。したが
って 、これ らの組合の役 員 へ の国会議員等 の 就任 を
禁止す べ き。
要 望具 体例 、経済効 果等
● 政治的中立性が確保 され 、組合員を向 いた運営 が行
われ るよ うになる。
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記 規制改革要望・賛成の
意 見等 へ の考 え方
対応可能性のある場合】
【
見直 し予定及びその内容
【
対応 困難 とす る場合】
要 望 へ 対 応 した場 合 に生
じる 問題 点 及 び 問 題 点 に
対す る補完措置の有無等
食料 ・ 農業・ 農村基本計画 (抜 粋 )】
【
第 3.食 料、農業及び農村 に関 し総合的か つ計画的 に構
ず べ き施策
5.団 体 の再編整備等 に関す る施策
食料、農業及 び農村に関す る団体 (農 業協同組合、農
業委員会系統組織 、農業共済 団体 、土地改良区等 )に つ
いては 、国民 に対す る食料の安定供給や国内の農業生産
の 増 大等の本基本計画の基 本理念 の 実現 に向けた責務
を果た してい くことが求め られ ている。 しか しなが ら、
これ ら団体が地域 一 体 とな った 取組 の 推進 や個 々の農
業者 の経営安定に重要な役割 を果た している中で、一部
には 、事業運営 の問題 が 指摘 された り、地域の農 業者 の
期待 に応え られ ていないケー ス もみ られ る。
こ うした状況 を踏 まえ、各団体が本基本計画 の方向に
即 して、それぞれの本来の役割 を適切 に果た してい くと
の 観点 か ら、食料 、農業及び農村 に関す る諸制度の あ り
方の見直 しと併せて、その機 能 や役害1が 効率的 口効果的
29
に発揮 できるよ うに してい く必要が ある。この ため、行
政 としては 、農業者 の 信頼 を得て実績 を上 げて い る取組
事例 を幅広 く周知 す るよ う努め るとともに、経営 の健全
化や コン プ ライア ンスの確保 に向 けた 自主的な取組 を
促進 し、必要 な場合 には法律に基 づ く指導・監督 を適時
適切に行 いつつ 、効率的な再編整備 につき所要 の 施策 を
講 じる。
上 記 を踏 まえた対応 の基本的考 え方 】
【
● 基本計画の中の団体再編整備 の項 目に あるとお り、
的確 な役割 を果たす よ う指導 を徹底。
●
政治的中立性の確 保 について 、農業共済団体 、土地
改 良区等 に対 しては、本年 1月 15日 付 けで指導通
知 によ り行政指導済み。
(農 協 については 、常勤役員等 について法律 上 、職務
専念 が義務付 け られ ている。 (国 会議員等 との兼 職
も不可 ))
当該 規 制改 革事 項 に 対 す る ○ 農 業 共済 団体 、 土 地 改 良区等 に 対 して行政 指導 済み
基本的考 え方
で あ るが、指 導 に従 わ な い組 合 も多 い との 指摘 が あ
り、指導 を徹 底す る必要 が あ る。
対処方針
● 政治 的 中立 が確 保 され た運 営 が 行われ るよ う、 コ ン
プ ライア ンスの確 保 に向 けた指 導 を徹底す る。 <平
成 22年 度 中措置 >
30
【
農業WG
⑩】
規制 改革 事 項
農業共済の見直 し
(コ
メ・ 麦 に係 る強制加入制の見直
し)
規制 の 概 要
米 (水 稲 口陸稲 )及 び麦 は 、農 業 災害補償法 に 規 定 さ
れ る農 作物 共済 に よ って 、知事 の 定 め る基準面 積 以 上
(例 えば 水稲 の 場合 、都 府 県で 20∼ 40a、 北海道 で 30a
∼ lha)の 生産者は 、当然加 入 (す べ ての耕作地 につ い
て強制 加 入 )と され て い る。
国庫 は共済 掛金 の 約
規制 改革 要 望・ 賛成 の 意 見
等
2分 の 1を 負担 して い る。
● 他 の 農産物 と同様 、米 口麦 に係 る保険も経営者の判
断による任意加入制 にす べ きで ある。 これによ り、
リス クヘ の対処 を含 めた個 々の経営者 の 判断が尊重
され、よ り効率的 な農業経営に資す る。
● 共済組 合員獲得 の た め 、組合運 営 に おける コス ト削
減等 の経 営努 力が促 進 され る。
要望具 体例 、経済効 果等
● 農 業者 か らは 、
「共済 に入 るか否 か は経 営 者 の 判 断 で ある。強 制 加
入制度 では確 実 に 保険料 収入 が見込 め 、 コス ト意
識 が 芽 生 えな い た め 、掛 金 の 多 くが 事務 員 人件 費
に 消 えて い る」
「本 来 、農 業経 営者 の リスク管理 は適 地適作 によって
なされ るべ きである。」
等 の 声 が上がっているところ。
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記 規制改革要望・賛 成の
意見等 へ の 考 え方
【
対応可能性のある場合】
見直 し予定及びその内容
【
対応困難 とする場合】
食料 口農業 口農村基本計画 (抜 粋 )】
【
第 3.食 料 、農業及 び農村に関 し総合的 かつ計画的 に
構ず べ き施策
2.農 業 の持続的発展 に関す る施策
(1)戸 別所得補償 制度の創設 と生産 ・経営関係施策
の再整理
要 望 へ 対応 した 場 合 に生
② 戸別所得補償制度の本格実施
じる問題 点及び問題 点 に
戸別所得補償制度の本格実施 に当た っては 、平成 22
対する補完措置の有無等
年度 のモデル対策の実施状況 を踏 まえて、まず は恒常
的 に販売価格が生産 費 を下回 つて い る米、麦、大豆等
31
の土地 利用型 作物 を対象 に 制度設 計 を行 う こ と とす る
が 、具 体的 な対象 品 目に つ いては 、生産 費等 の デ ー タ
の 充実 を図 りつつ 、更 に検 討 を進 め る。 また 、規模 、
品質 、環境 保 全の取組等 に 応 じた 加 算 に つ いて 、他の
生 産 日経営関係 施 策 や地 域 資源 ・ 環境 の 保全 のた めの
施 策等 との関 係 を整理 しつ つ 、制 度 上 の 位置 付 け を検
討 す る。
(5)農 業災害 に よる損 失 の 補 て ん
農 業 災害 の発 生 時 におけ る損 失 を合理 的 に補 てんす
る こ とによ り、農 業経営 の 安 定 を図 る こ とと し、 これ
を 目的 と した保 険 の 仕組 み を用 いた 農業 災害補 償 制度
に つ いて 、更 な る合理 化及 び効 率 的運営 に取 り組 む。
【上 記 を踏 まえた対応の基本 的考 え方 】
● 基 本計 画 に 盛 り込 まれ た 戸別 所得補償 制 度 の 本格
実 施 の 検討 と併 せ て制度 の あ り方 を検 討 。
「農 業災害の発 生 時 におけ る損 失 を合
当該 規制改革事 項 に対 す る ○ 基 本計画 では 、
基 本 的考 え方
理的 に補 てんす る こ とに よ り、農 業経営 の 安 定 を図
る こ とと し、 これ を 目的 と した保険の仕組 み を用 い
た 農 業災害補 償 制 度 につ いて 、更 な る合理 化 及 び効
率 的運営 に 取 り組 む 」 とされ て い る とこ ろで ある。
どの よ うな判 断 が合理 的か は経 営体 に よ り異 な るた
め 、 一律 に共 済 へ の 加 入 を強 制 す る ことは、農業者
の 選 択肢 を狭 めて い る ことに な り適切 でな い 。
○ 強 制 加入 では 、農 業者 に加入 ・ 脱退 の 選 択権 が な い
ため 、共済組 合 には 、基 本計画 が掲 げる 「更 な る合
理 化 及 び効率 的運営 」 の イ ンセ ンテ ィ ブが 働 きに く
い
。
○ したが って 、米麦 の 強制加 入制 を廃 止 す べ きで ある。
対処方 針
● 農 業 共済 制度 に つ い ては 、農 業 者 の 選 択 肢 を拡 大
す る観 点か ら、米 ・ 麦 にか か る強制 加 入制 度 の 在
り方 の 見直 しに 着 手 し、戸別 所 得補償 制 度 の 本 格
実施 まで に結 論 を得 る <戸 別 所 得補償 制度 の本 格
実 施 までに検 討 ・ 結 論 >。
32
【
農業WG
①】
規制改革 事 項
堆肥 の 流通 自由化等 に 向 けた肥料取締 法 の 改 正
規制 の概 要
家畜糞 尿 の 堆肥 利用 につ いて は、自家利 用 に つい て問 題
はないが 、一 部 の 家畜糞尿等 の 利用 が公 定規格 と して定
め られ て い な い ことか ら複 合肥料 と して流 通 が で きな
い状況 に あ る。
また、肥 料 取締法 によ って 特殊肥料 と普通肥料 を混 ぜ て
製造 ・ 販 売 す る こ とが で きな い 。
規制 改革 要 望 口賛 成 の 意 見
肥 料 取 締 法 に基 づ き普 通 肥 料 の 公 定規 格 を定 め る
等
等 の 件 の 一 部 に つ いて 改 正す る こ とと し、化成肥 料
の 定 義 二 に掲 げ る原料 と して、「 た い肥 (※ 牛ふ ん
又豚 ぷ ん の い ず れ か 一 つ も し くは そ の 両 方 と家 き
んの ら、
ん を混合 し主原料 と した もの及 び、食 品残澄
を主 原料 と した もの 等 。)」 を追加 す る等 につ いての
規 制緩 和 が必 要 (な お、水分調 整 、通 気性改善 の 為
の 副 資材 と して 一 般 的 に 使 用 され る有機 性 の 素 材
と して 、木 質系材 料 (お が 屑等 )、 わ ら、 もみ が ら
等 の 使 用 は認め られ る こ ととす る)。
家 畜 糞 等 の 堆 肥 を通 常 の 有 機 原 料 と して 流 通 を 一
般 化 し、通 常 の 複 合肥料 の 中に使 用す る こ とは、資
源 の 有 効 活 用 と施 肥 の 合 理 的 利 用 を促 進 す る こ と
とな る。また、食 品残澄 を原料 と したた い肥 は有害
物 質 の 含 有が無 く、有用 な肥料 と して利用 で きる。
肥 料 の 国際 的消費 増 か ら価格 が上 昇 してお り、農 業
経 営 を圧迫 して い る。
畜産農家 に とっては 、堆肥 の有効和l用 が進めば 、処
理 コス トの低減が可能 となる。
要望具 体 例 、経 済効果 等
● 国 内 で 使用 され る化学肥料 は、化 石資源 や リン鉱 石
等 の 鉱物 資源 を原料 と してお り、その全 て を輸 入 に
依 存 して い る。世界的 な人 口増 加 や食生活変化 に よ
る穀 物 需要 の 増 大 を背景 に肥 料需 要 も増加 。肥料 原
つ0
つ0
料 の 産 出 国 と産 出量 が 限 られ て い る こ とや 米 国 の
リン鉱 石 の 輸 出停止 に よ り、肥料原料 の 価格 が大 幅
に高騰 した 。
一 方 で酪 農 業 か ら排出 され る年間約 8700万 トンの
動物 の 糞 尿 は 、ほぼ 100%た い肥 な どに され再 利用
され て い る ものの 、作 られ たた い肥 の
50%は 酪農 家
自ら使 用 され てお り、有効 に活用 され て い な い。現
在 では 、肥 料 メー カーの 技術 向上 に よ り家畜排せ つ
物 か ら成 分 の 安定 した肥 料 を製造 し、農 家 の 使 いや
す い よ う に加 工 す る こ とが 十 分 可 能 で あ る こ とか
ら、 家 畜 排 せ つ 物 の 有 効 利用 を促 進 す る べ きで あ
る。
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記規制改革要 望・賛成 の
た い肥 は原 料 や 製造条件 に よ り品質 に差 が 生 じる こ と
意見等 へ の 考 え方
か ら、原 料 にた い肥 を含 む 普通 肥料 に つ いて は、科 学
的 デー タ を収 集 した上 で、 品質 や 安 全性 に 問題 の な い
こ とが 確 認 され れ ば、公 定規格 の 見 直 しも含 め て積 極
的 な対応 を検 討 して い きた い 。
【
対応可能性のある場合】
見直 し予定及びその内容
事 業者 か ら科 学 的 デー タに基 づ いた具 体 的 な公 定規 格
の 改正の提 案 が あれ ば、農 林 水産省 は 、肥 料 の 品質 に
つ いて必 要 な試 験 を行 うな どデー タ を確 認 し、品質 ・
成 分 の 安 定性 に 問題 がな けれ ば 、食 品安 全 委 員会 に 対
して安全 性 につ いての 意 見 を聴 取 した上 、公 定規格 の
見 直 しを行 う こ ととなる。
な お、公 定規 格 が 定め られ て い な い場 合 で あ つて も、
仮 登 録 の 申請制 度 が設 け られ てお り、農林 水 産省 が 行
う調査 の 結 果 、 公 定規格 が 設 定 され て い る肥 料 に類 似
して い る こ とが確 認 され れ ば、仮登 録 を受 け、 当該 肥
料 を生産 口流 通 させ る ことが 可能 で あ る。
対応 困難 とす る場合】
【
要 望 へ 対 応 した 場 合 に生
じる問題 点 及 び 問題 点 に
対す る補完措置の 有無等
当該 規 制改革 事 項 に 対 す る 〇 世界の農業の情勢 を踏 まえ、家畜排せ つ物 の有効利
基本的考 え方
用 をさらに促 進す るべ きである。そのため には 、家
畜排せ つ物 を農家が使 いやす く、流通 し易 くす る こ
とが必要 で あ る。肥料取締法に基 づ き普通 肥料の公
定規格 を定め る等の件の 一部 について改 正 し、化成
肥料の定義 二 に掲 げる原料 として、牛ふん 豚糞加 え
34
る。また、食 品残澄 も有効な肥料の原料 とな りうる
ことか ら、同 じく化成肥 料 の定義 二 に掲 げる原料 と
して加 える。
対処方 針
● 家畜排 せ つ 物 を農 家が使 いや す く、流通 しやす くさ
せ るため 、牛ふん 、豚 糞 、食 品残澄 を化成肥料 に加
える方 向で見直 しを行 い 、結論 を得 る <平 成
度 中 >。
35
22年
農業WG
【
⑫】
規制改革事項
市街化調整区域の直売所の面積用途制限の緩和 (地 域再
生 口六次産業化 )
規制 の概 要
都市計画 法 に よ って 、各都 道府 県や指 定都市等 には 開 発
審査会 が おかれ て い る。市 街 化調整 区域 での 直売 所 の 出
店 について は、当該 審査会 毎 に敷地 面積 や延床 面積 の基
準 な どが 設 け られ て い る。
例
敷地 面積
建物の 延べ 面積
群 馬県
2000甫 以 下
300耐 以 下
新潟県
1000ぶ 未 満
200ぶ 以下
長野 県
200請 以下
50ぶ 以下
横浜 市
100耐 以内
50耐 以 内
直売所 は主 に 、自 らの生産 した 農作 物 の 販売及び生産 し
た農作 物 を材 料 と した 農 産 加 工 品 の 販 売 に 限 定 され て
お り、生産 した農作 物 を提 供す る飲 食店 の 併設 は 許可 さ
れ な い。
規 制改革 要 望 ・ 賛 成の 意 見
市街 化 調 整 区域 に お け る農 産 物 直 売 所 等 の 設置 に
等
は 、面積 用途制 限 が課 せ られ て お り、近隣集 落 の た
めの 利用等 を主体 と した施設 と して い る ことか ら、
小 規模 面積 の 施 設 のみ 認 め られ てお り、そ の 規模 制
限 も都 道 府 県 に よ って 見 解 が ま ち ま ちで あ る こ と
が 、当該 地域 にお け る農 業振興 と理 解 の 促進 を妨 げ
て いるの ではな いか 。
市 街 化 区 域 と都 市 計 画 の 区 域 外 に つ い ての 直 売 所
の 規制 と比 較 して、市街 化調整 区域 につ いての 直 売
所設置 に つ いては厳 格 な規制 とな って お り、一 定程
度 の 面積 と用途制 限の緩 和 が必要 で ある。
要 望具体例 、経済効果等
農 山漁 村 に お い て生 産 者 自 らが 地 域 の 特 性 を活 か
した 農林 水産物 を生産 し、それ らを素材 と して加 工
す る ことに よ り付加価 値 を創 出 し、販売す る とい っ
た 、第 1次 産 業・ 第 2次 口第 3次 産 業 を融合 させ る
ことに よ り、生産者 の 所 得 の 増 大が 図 られ る。
「市
担 1上 記規制改革要望・賛成の 市街化調整区域は、
無秩序な市街化を抑止するため、
36
当 府 省 か ら の 回 答
意見等 へ の考 え方
街 化 を抑制す る区域 」と して建築 物 の 建築等 が制 限 され
て い る区域 で あ る。 農林水産物 等販売施設 に つ い て も、
物 品 を販売す る とい う性 質か ら、同様の機 能 を有す る小
売 り店舗等 の 他 の 施 設 と同様 に 、立 地の制 限 を受 ける こ
ととな って い るもの で あ り、都市計画法第 34条 第 1号
(開 発 区域周辺 の 住 民 の 日常 生活の用 に供 す る施 設 )、
第
14号
(市 街 化 を促進す るおそれ がな く、か つ 、市街
化 区域 に お い て立 地 す る こ とが 困難 又 は著 し く不適 当
な施設 で、開発審 査会の議 を経 た もの )等 に 該 当す る場
合 に 、開発許 可 権 限 を有す る地 方 公共 団体 の 許 可 を受
け、立地 が可 能 とな ってい る。
ご指摘 の 面積 用途 に 係 る制限 につ い ては、法 令 上 定 め ら
れ て いる もの で は な いが 、第 34条 第
14号 に該 当す る
もの と して許 可 され る施設 につ いて は、「市街 化 を促進
す るおそれが な く、か つ 、市街 化 区域 にお いて 行 う こと
が困難 又は著 し く不適 当」な開発行 為 につ いて 許可 を可
能 と している同号 の 趣 旨 に鑑みれ ば、地域 の 実情 に応 じ
た必要最 低限 の もの で あるべ きで あ り、許 可 され る施設
の 規模・用途等 に つ いて 、地域 ごとに一 定 の 限界 が存在
す る ことはや む を得 な い と考 える。
な お、農林水 産物 等 販売施 設 の うち、いか な る規模 口用
途 の 施 設 につ いて 、都市計画法第 34条 第 14号 に基 づ
き許可 を可能 とす べ きか につ いて は、当該 地 域 を取 り巻
く状 況 や 申請 に 係 る農林水 産 物 等 直売 所 の 性 質 に よ り
異 な る と考 え られ る ことか ら、地域 の 実情 を踏 まえ、開
発審査会 の 議 を経 た上 で、開発許可権 限 を有 す る地方公
共団体 において 判 断 され るべ き と考 える。
対応可能性のある場合】 都 市計画法第
【
見直 し予定及び その内容
34条 第 14号 に基 づ き、いか な る施 設 を
許可す るかに つ いては 、開発 許可権限 を有す る地方公共
団体 において 判 断 され るべ き と考 えるが 、今 国会 に提 出
され て い る「農林 漁 業者等 に よる農林漁 業の六 次産業化
の促 進 に 関す る法律 案」にお いて 、農林 水産 大 臣の認定
を受 けた 農林 水 産 物 等販売施 設 の立 地 計 画 につ い て開
発許 可等 の 特例 を設 け、立地 の可 否 につ い て計画 認定段
階 で開発 許可 権 者 が 確認す る こ とと し、認 定 を受 けた施
設 につ いては 、改 め て立地 の 審査 を要 しな い とす る こと
で、手 続 きの 円 滑化 を支援す る こと と して い る。
対応困難 とする場合】
【
37
要 望 へ 対 応 した 場 合 に 生
じる 問 題 点 及 び 問 題 点 に
対す る補完措置の有無等
当該 規 制 改 革事 項 に 対 す る ○ 農 産 物 直売所 は、生産 者 らが 事 業 主体 とな って 、 自
らが 生産 、加 工 した農林水 産物 を販売 す る施 設 で あ
基本的考 え方
り、 そ の 中での販売 行為 も農業経 営 活動 の 一 環 で あ
る こ とか ら市 街地 の拡 大 をもた らす 懸念 はな い 。
○
「開発 審査会 」 が 基 準 を定 め るた め 、敷地 面積 や延
床面積 の基 準 は地域 に よ り大 き く異 な って い る。地
方 分権 とは い え、 この 差 は 、合理 的 な範囲 を超 えて
お り、農産物直売所 の 開設 に 支 障 とな つて い る。
対処方 針
● 市街 化調整区域 の 直売所 の 面積 用 途制限 につ い て、
開 発 審 査 会 ご との 市 街 化調 整 区 域 内 の 直 売 所 の 設
置 基 準 や設置 数 、成功事例 な ど を調査 し、農 業振興
及 び農 地の保全 を両立 させ る観 点か ら、適切 な設置
基 準 の ガイ ドライ ンの 作成 に着 手 。 <平 成
中 >。
38
22年 度
【
農業WG
⑬】
<農 業振興 目的 (体 験型農
業施設駐車場等 )で の転用規制の緩和 >
規制改革 事 項
農地法 の規制緩和 について
規制 の 概 要
農地 法 に よ り、農地 を他 目的 に 利用 す る ことは制 限 され
て い る。これ は、農 業振 興 目的 で 事 業 を実施す る際 に も
同様 で あ り、当該制 限 の ため に事 業 が 制約 され て しま う
場合 が あ る。
規制 改革 要 望 口賛 成 の 意 見
● 真 に 農 業 の 振 興 に つ な が る 目的 で あれ ば転 用 を例
等
外 的 に認 め るな ど、柔軟 な対応 が 求 め られ る。
要望具 体例 、経済効 果等
体 験 型 の 農 業 体 験 プ ロ グ ラ ム を提 供す る場 合 な ど
農 業 の振興 に 資す る施設 で あ つて も、当然 必要 とな
る利 用者 の 駐 車 場 を農 地 に造 成 す る こ とは 許 され
て い な い。
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記 規制改革要望・賛成の
意見等 へ の考 え方
農 地 法 に お い て は 、優 良農 地 の 確 保 を図 る観 点か
ら、農 地 を農地 以外 の もの に す る場合 には 、農地転 用
許可 を受 ける こ とが必 要 で あ る。
体 験 型 の 農 業 体験 プ ロ グ ラム を提 供す る施 設 を設
置 し得 るよ うな農地 で あれ ば 、当該施設 と一 体 的 に整
備される施設利用者用の駐車場 についても、
①事業実
施の確実性、②周辺の営農条件に支障を生ずるおそれ
がないこと、③転用面積が転用目的からみて適正と認
められること等の要件を満たせば、確保を図るべ き優
良な農地として転用が厳格 に制限される第 1種 農地
であっても農地転用が許可されることとなっている。
※ 第 1種 農地 :集 団的 に存在す る農地 その他 の 良好 な営
農 条件 を備 えて い る農地
対応可能性のある場合】
【
見直 し予定及びその内容
【対応困難 とす る場合】
要 望 へ 対応 した場 合 に生
39
じる問題 点及 び問題 点 に
対す る補完措置の有無等
当該規制改革事項 に 対す る ○ 農業振興 目的 で例 外的 に 転用 を認め る場 合 を限定列
基本的考え方
挙す る等 、恣意 性 を極 力配慮 す るよ うな 工 夫 に よ り
対応可能 か 。
対処方針
● 農 業振興及 び農 地 の 保 全 を両 立 させ る観 点か ら、農
業 振 興 目的 で の 農 地転 用 とは どの よ うな場 合 が 考
え られ るか 、また 、それ らの転 用 を認 め るべ きかの
検討 に着 手 す る。 <平 成 22年 度検 討 ・ 結 論 >
40
農業WG
【
⑭】
規制改革事 項
畜産 の 新 規事 業実施 に つ いての 問題 点
<地 元 の協 力
の 要件 の 明確 化 >
規制 の概 要
畜産 (養 豚所等 )の 新規事業 を立ち上 げる際 に、補助事
業 (強 い農業 づ くり交付金 )の 申請時 に 自治体か ら住 民
の 同意 が求め られ る。しか し、補助事業 (強 い農業 づ く
り交付金 )の 交付要領 や許認可 にお いては 、住民 の 同意
が必要であるとは され て いな い。
規 制 改革 要 望 口賛成 の 意 見
等
畜産業 を実施す る者 は、地元関係者 に理解 して も ら
うよ う努 力す る ことは必要かも しれ ないが、ご く少
数 の 反対意見が あ る ことを理 由 に事 業実施 が保 留
され る、あるいは 中止 に追 い込 まれ る ことが ある。
要 望具体例 、経済効果 等
『 どの 程 度 の同 意 を得 た らよいか を行政サ イ ドに
問 い合わ せ ると「法的な根拠はな いが 、地元関係者
との協調 を図 つて欲 しい」との対応 をされた事が あ
る。 これ は、実質的 に受付 自体 を拒否 しているの と
同 じで あ り、行政手続 きとして問題が ある。
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記 規制改革要望・賛成 の
意見等 へ の 考 え方
強 い農 業 づ くり交付金 実施 要領 にお いて 、共同利 用施 設
の整 備 に当た つての 環境 汚 染や、騒音 等 の公 害 口衛 生 間
題 に対 して 、地元住 民か ら合意形成 につ いて具体 的 な手
続 きを国 で明確 にす るの は困難 。
対応可能性のある場合】
【
見直 し予定及びその内容
【
対応 困難 とす る場 合】
国 は 、強 い農 業 づ く り交付金 実施要領 に上述
(「
根拠
要 望 へ 対 応 した場 合 に 生
法令等 の 欄 」)の とお り規 定 し、 これ に基 づ き、都 道 府
じる 問 題 点 及 び 問 題 点 に
県等 は、事 業実施 主体 に 対 し周 辺住 民の 同意 を求 め る扱
対す る補完措置の有無等
い を行 つて い るもの と承 知 して い る。
こ う した 中で、当該 実施 要領 等 に お いて 国が全 国 一 律
に 同意 の 要件 を定め た場 合 、地域 の立地 (地 勢 )や 混住
化 とい った 実情 に照 ら した 事 業 の執 行 が 困難 とな り、交
付金制度 の 趣 旨 を没却す る こととな るため、実施 要 領 等
に 明確 に基 準 を定 め る ことは適 当でな い 。
しか し、問題 点 に 対す る補完措置 と して、23年 度 の
41
新規事業 に係 る要領改正にお いて 、「特 に畜産物共同利
用施設の整備 に当た つては 、事 業実施主体 は、環境汚染、
騒音等公害・衛生問題が生 じる こ とが無 いよ う、説明会
等 を通 じて地元住民 との 合意 を形成す る こととす る。そ
の 際、地 元住 民の範囲な どの詳細な手続 きについては 、
採択 を行 う都道府県知事や 、市町村長な ど地 域 を所管す
る行政 当局に 対 して相 談 し調整す る こととす る。」 とす
る旨の 規定 を追加す る ことに よ り手続 を明確化す る こ
ととす る。
当該 規制 改革 事 項 に 対す る ○ 地元住 民 の 範 囲 や そ の 範 囲 内の住 民 の合 意 が どれ く
基 本 的考 え方
らい必要か その地域 毎 の 基 準 を明確 にす べ き
対 処 方針
● 畜産 (養 豚所等 )の 新規事 業 を立 ち上 げる際 の 補助
事業 (強 い農 業 づ く り交 付金 )に つ いて 、地域 ごと
の基準 を明確 化す る <平 成 22年 度 中措置 >
42
【
農業WG
⑮】
規 制改革事項
農 家民宿等 の 宿 泊施 設 の さ らな る規制緩和
規制 の概要
農家民宿 を開業す るためには、以下の関係法令が適用 さ
れ る。
□旅 館 業法
旅館 業法 に基 づ く「営業許可 」を得 る必 要 。客室 面積
が 50ぶ 以 上 の 場合 は玄関帳 場 、 ロ ビー が必要等 。
□食 品衛生 法
「飲食店営 業許可 」を得 る必要が あ り、許可 を受 け る
ための設 備 が必要 。
既存 家屋 で 農 家民宿 を行 う場 合 には 、1回 に提供 す る
食事 数 や 講 習 会 の 受講 等 に よ り施 設 基 準 の緩 和 が 可
能 で ある こ とか ら、都道府 県等 に対 し条例 の 改 正の 検
討や弾 力的 な運用 に つ いて 要請 され て い るが、実際 に
条例 の改 正 が 行われ た例 は少 な い。
□ 建築基準 法
「旅館 」と しての基 準
客室 面積 が 33話 以上 の場 合 は 、
が 適用 され る。階段の幅 、防 火 上 主 要 な間仕切壁 、非
常用 の照 明装置 、調理室 の 壁及 び天 丼の室 内 に 面す る
部分 の 仕 上 げ を準不燃材 とす る必要 。
□ 消防法
住 宅 に使 わ れ て いた 家屋 で農 林 漁 業 体 験 民宿 業 をす
る場 合地 元 の 消防庁又 は消 防署長 の 判断 に よ り、誘 導
灯 、誘導標識 、消防機 関 へ 通報す る火災報 知設備 の 設
置 を省 略す る こ とが可 能 にな ったが 、旅館 等用途 に供
され る部 分 が 50耐 以下 が 条件 とな つて い る。
規 制 改革 要 望 口賛 成 の 意 見
等
●
日本 に お け る長期滞在 型農 村 `地 域 宿 泊施設は 、諸
制度の 規 制 や要件 に よ って 、高 コス トな宿泊施 設 と
な つて い る部分 が ある。
具 体 的 に は 、『 成長戦 略 で 農 業 が 位 置 付 け られ て い
「地域活性 化 」戦 略 に 含 まれ る項 目 (「 新
る観光 立 国 口
しい公 共 」、 PFI)』 とい う観点 か らも、国内外 の
43
老 若 問 わ ず 旅 行 客 が あ らた な 観 光 と して の 長 期 滞
在 型 を新 た な価値 と して地域 ス テイ で きる、地域 活
性 の 起 爆 剤 と して観光戦 略 の 一 環 と して 、宿 泊施設
の 諸規 制 を見直す こ とが 求 め られ て い る。
要 望具体例 、経 済効果等
既 存 の 農 家 の 家 に は 比 較 的 大 きな 家 が 多 い 。例 え
ば 、10畳 2部 屋 、も しくは 8畳 1部 屋 と 6畳 2部 屋
を農 家 民宿 に しよ うと した場 合 、客室 延床 面積 が 33
ぶ 以 上 とな るため 、 この ままで は 、建 築基準法 上 の
「旅館 」 とな つて しま う。その ため 、 1部 屋 の使 用
を断念 す るか 、部屋 に 間仕切 りを設 置 し部屋 を狭 く
して
33ぶ 未満 にす るため に改 装 す る必 要 が ある。
しか し、その よ うな改装 は決 して建 物 の 防火性能 を
上 げ るわ けで は な く、無 意 味 な改 装 を促 進 して お
り、経 営者 に改 装費 の 負担 を強 いて い る。
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記 規制 改革要望・賛成 の
意見等 へ の 考 え方
○ 建 築基 準 法
建築基 準法 は、国民の生 命 、健康 、財 産 を保護す るた
め 、建 築 物 の 用途 、規模 等 に応 じて 、建 築物 の 構 造 ・
設 備 等 に 関 す る最 低 限の 基 準 を定 め て い るもの で あ
り、旅館 に つ いて は 、就寝 用途 に 供す る建築物 で ある
ため 、防 火 上 主要 な間仕切 壁 、非常 用 の 照 明装置 等 に
つい て 一 定 の規制 を設 けて い る。
○ 旅館 業法
玄 関帳 場 は 、旅 館 業 に お け る不健 全 な営 業 形 態 の 排
除 、利用 者 の 安 全の確 保 、感染症 対 策 や テ 回対策等 の
観 点か ら重 要 な設備 で あ り、特段 の理 由 が な い 限 り例
外 は認 め られ な い ところ、設置 コス トが かか る との 理
由のみ で は対応 困難 で あ る。
なお 、「規 制 の概 要 (事 務局記載 )」 欄 で、「客室 面積
が 50甫 以上 の 場合 は玄 関帳場 、 ロ ビー が必 要 」 と あ
るが 、客室 面積 の如 何 にかか わ らず 玄関帳場 は必 要 で
ある。
○ 食 品衛 生法
食 品衛 生 法 では 、飲食 店営 業等 その他 公衆 衛 生上 影響
の 著 しい営 業 に つい て 、そ の 営業許 可 に係 る施 設基準
に つ いて は 都 道 府 県等 が 条例 で 定 め る こ とに な って
お り、当該事 務 は 、自治事 務 と して都 道 府 県等 が 処理
す る こと とされ てお り、営 業施設 に 関す る基準 の 緩和
に つ いて は、都道府 県 の 判断 に委 ね られ る。
44
「農林 漁 業者 等 に よる農
なお、厚 生労働 省 と しては 、
林 漁 業体験 民宿施設の取扱 い につ いて」 (平 成 17年 7
月 21日 付 け食安監発第 0721002号 厚 生労働省 医薬食
品局食 品安全部監視安 全課 長 通 知 )、「食 品衛 生法 に基
づ く営 業許可 につ いて 」 (平 成 20年 3月 27日 付 け食
安 監発 第 0327002号 厚生労 働 省 医薬食 品局食 品安全
部 監視 安全課 長通 知 )に よ り、必 要 に応 じ条 例 改 正の
検 討 や弾 力的 運 用 を行 うよ う示 して い る とこ ろで あ
る。
【
対応可能性のある場合】
見直 し予定及びその内容
【対応 困難 とす る場合】
○
要 望 へ 対 応 した 場 合 に生
建 築基 準法
じる 問 題 点 及 び 問 題 点 に
特殊 建築物 に係 る建築基 準 法 上 の 規 定は、昭和 40年
代 に旅館 ロホテル等の火災 に よ る人身 事故 が発生 し、
対す る補完措置 の 有無等
この よ うな事故 を未然 に 防 止 す るため 、人命 の 安全 を
第 一 義 的 に考 えて 建築物 の 防 災基 準 の 改 正 をお こな
った もので ある。
建 築基 準法 は、国 民の生 命 、健 康 、財 産 を保 護す るた
め、建 築物 の用 途 、規模 等 に 応 じて 、建 築物 の 構造 ロ
設 備 等 に 関す る最 低 限 の 基 準 を定 め て い る も の で あ
る。また、従前 の用 途 に 関わ らず現在 の用 途 に応 じた
基 準 とす る ことが必要 で あ る。規制緩和 を行 うこ とと
す る と、避難安 全の確保等 に 支 障 をきたす おそれ が あ
る。
○
旅館業法
農家民宿 に限 り要件 を緩和 した場合、一般の旅館業 に
対す る規制 との公平性
○ 消防法
農 家民宿 等 の 宿 泊の用 途 に 供 され る小規模 な防火 対
象 物 につ いて は 、適切 な防 火 管理 が 行われ ている こ
とによ り、防 火安全性 が 確 保 され て いれ ば 、消防用
設備等 の 設置 を免除す る こ とが可 能 で ある。
「民宿 等 に お ける消 防用 設 備等 に 係 る消 防法令 の
45
技術 上の基準の特例 の適用
について」 (平 成 19年 1月 19日 付 け消 防予第 17
号 )に よ り、消防用設備等の免除
当該 規 制 改革 事 項 に 対 す る ○ 都 市 と農村 との 交流 に よる経 済効 果 や子供 を農 山漁
村 に宿 泊 させ る ことに よる当該地域 の人 々 との 交流
基本的考 え方
や教 育 的 な効 果 な ど を踏 まえ、関係 府省 で連携 し、
受 入れ 態勢 の整 備 を促進す る必要 が ある。過 去 に 規
制 が 緩 和 され て い るが十分 では な い。
対処方 針
農家 民宿 等 の 宿 泊施 設 につ いて 、以下の とお りさ らな る
規制緩和 を図 る。
● 食 品衛 生法 … 適切 な ガイ ドライ ン を作成 し周知 ・徹
底 を図 る。 <平 成 22年 度 中措置 >
●
建築基 準法 …『 旅館 と しての基 準 が適 用 され る客室
33ぶ 未 満』 の 面積拡 大 につ い て検 討 し、
結 論 を得 る。 <平 成 22年 度 中検 討 ・ 結論 >
延 床面積
●
消防法 … 誘導 灯 、誘導標識 、消防機関 へ 通報 す る火
50ぶ の 面
積 緩 和 につ いて の 検 討 し、 結 論 を得 る。 <平 成 22
災報 知 設備 を旅館 等 用途 に供 され る部分
年度 中検討 口結 論 >
46
【
農業WG
⑩】
規制改革事 項
食品表示制度の見直 し (食 用油に係 る原料原産地表示の
導入等 )
規制 の 概要
食用油 の 品質表示 に つ い ては、農林 物 資の規格 化及 び品
質表 示 の 適 正 化 に 関 す る法律 に基 づ き定 め られ た加 工
食 品 品質表示基準・食 用植物油脂 品質表 示基準等 に よ り
規制 され て い ると こ ろ、原料 原産地 の 表示義務 は な い 。
規制 改革 要 望 ・ 賛 成 の 意 見
等
● 食用油 の 原料 の ほ とん どが外 国産 で ある (油 脂 類 の
自給率 は
13%)に
も関わ らず 、原 産地 の情 報 が 消費
者 に伝 わ らな い 。
消費者 が国産 原料 の 食用油 を選択 す る こ とが で き、
国産原料 の生 産 の 振興 に も つ なが るよ う、食 用 油 に
つ いて 、原料 原 産地 の 表 示 を義 務 付 ける べ き で あ
る。
要望具体例 、経済効 果等
菜 種 油 の 原料 と な る菜種 は ほ とん どが外 国 産 で 、
224万 トンが 輸 入 され て いる
(平 成
20年 )。 原産地
の 情報 が消 費 者 に伝 わ る ことで 、国産原料 を使 用 し
た菜 種 油 が 選 択 され 、国 内 の 菜 種 の 生 産 も 増 加 す
る。 (国 民の声 要 望 )
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記規制 改革要 望・賛 成の
意見等 へ の考 え方
対応可能性の ある場合】
【
見直 し予定及びその内容
● 加 工 食 品 にお け る原料原産地表 示の 義務 付 けに つ
いては、着実 に拡大す る ことと している。
加 工 食品の原料原産地表示の義 務付 けに つ いては、
消費者庁が消費者委員会の意見 を聞 いて 、表示基準
の立 案 を行 う こ ととなった ところで あ り、消費者委
員会 において 議 論 いただ けるよ う、消費者 庁 と し
て、情報 の収 集 口分析 を行 っているところで ある。
情報 の収集 の一環 として、 3月 29日 に原料原産地
の 表 示 に関す る意見交換会 を開催 した と こ ろで あ
り、 これ ら意見 を早急 に整理 し、消費者委員会 にお
いて議論 いただ けるよう報告す る とともに、引き続
き消費者庁にお いて調査・ 分析 を進 めて参 りた い。
対応困難 とす る場合】
【
要望 へ 対応 した場 合 に生
● 本要望 の措置 に際 し、以下の課題 について検討・対
応す る必要が ある。
じる問題 点及 び 問題 点に ・頻繁な原材料産地の切 り替えへ の 対応
47
対す る補完措置の有無等
ヽ物 理 的ス ペ ー スの 制 約
口原料 原産地 情報 の分 か らな い輸 入 中間加 工 品 へ の 対応
当該 規 制 改革 事 項 に 対す る ○ 原料原産地 を大括 りで表示 (国 産 か輸入 か を記載等 )
基本 的考 え方
す る ことも許容す るな ど、生産 者・ 販売者 の負担 に
も配慮 しなが ら、原料原産地 表示の義務付 けを進め
るべ きである。
対処 方 針
● 食 用油の原料原産地 の 義務 化 に 向 け、表示基 準 の 改
正 の検討 を進 め 、結論 を得 る。 <平 成
討 ・ 結論 >
48
22年 度 中検
【
農業WG
O】
規制改革 事 項
米 の 農産物 検 査法
(「
年産」 や 「品種 」 の 表 示 )の あ り
<一 定 の 場 合 に農 作物 検 査 法 の 証 明 を省
口
略 して年産 品種 を表 示可能 に >
方について
規制 の概 要
国内産 の 米 につ いて 、年産 口品種 を表示す るため には 、
農産物検 査 法 の 証 明 を受 け る ことが 必要 で、それ 以外 は
「未検査 米 」 とな る。
規制 改革 要 望 ・ 賛 成 の 意 見
米の 年産 口品種 の表示 に あた っては 、有機栽培米や
等
特別栽 培米の認証 を うけているもの な ど、 トレーサ
ビ リテ ィー が き っち り して いて公 的 な認証が取れ
るので あれば、農作物検査法の証明 を省略できるよ
うにす べ き。
要望具体例 、経 済効果 等
農 産 物 検 査 を実 施 で き るの は 農 協 か 大手 米 穀 店 し
か な く、 これ らの 機 関 は 自分た ち の 販路 に乗 るもの
を優 先 す るの で、持 ち込み依 頼分 は 10月 以降 に し
か検査 され な い 。 この 結 果 、自己流通 させ よ う とす
る (農 協 や大手 米穀 店 に 出荷 しな い)農 家 に とって
は、 一 番 の 商機 で ある新米の シー ズ ンに 「新 米」 と
表 示す る ことが で きな い事態 が発 生 して い る。
他 方 で 、有機 栽培 や特 別栽培米 の 認 証 を受 けて い る
もの は 、義務 と して栽培履歴 が残 ってお り、公 的機
関 の 検 査 も受 けて い る。 しか し、農 作物検査 法 の 検
査 を受 けな い と未検査 米扱 い とな る。
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記 規制改革要望・賛 成の
<消 費者 庁 >
意見等 へ の 考 え方
農産物検査法 に基づ く検査証 明書 以外 に も、これ と同程
度 に確実な証明手段があるのな らば、これ らの手 段 によ
る証明 も可能 とす る こ とは考えられ る。
<農 林水産省 >
農産物検査は、米麦な どの農産物に ついて公正か つ円
滑な取 引を行 うための制度であ り、民間 の登 録検査機関
によ り、品質 を等級 で区分 し、年産 、産地、品種の証明
を行 つて い る。登録検査機関 については、農協や米穀販
売業者 のみ な らず 、第 三者機関、さ らには農業生産 を行
49
つて い る法 人 で あ って も、一 定 の 要件 を満 たせ ば 規模 の
大小 にかか わ らず登 録検査機 関 とな る こ とが可 能 。
検査 に 当た つて は、「登録 検 査機関 は 、農 産 物検 査 を
行 うべ き こ と を求め られ た ときは、正 当 な理 由が あ る場
合 を除 き、遅滞 な く、農産物検査 を行わ な けれ ば な らな
い 。」 (農 産 物検 査法第 20条 第 1項 )と され て い る。 こ
の た め 、国 と して も 日頃 か ら登 録検 査 機 関 に 対す る監
視 、検査場 所 へ の 巡回 点検 等 を行 い 、検査 が 不 当に遅 延
して い る場 合 には 是正 させ 、悪 質 な場合 には 、改善 命令
や業 務停止 等 を行 つて い る と ころ。
な お、米 トレー サ ビ リテ ィ法 に お い て は、産地 情 報 の
伝 達が義務 付 け (平 成
23年 7月 施行 )さ れ るが 、品種 、
産 年 に つ いては そ の 伝達対 象 とな って い な い 。
対応可能性のある場合】
【
見直 し予定及びその内容
<消 費者 庁 >
「玄米及 び精 米 品質表示基 準 」 については 、平成 23年
7月 の 米 トレサ ビ リテ ィ法 に よ る産地情 報 の 伝 達 義 務
の 施 行 を控 え、平成 22年 度 下期 に見 直 しの検 討 を開始
す る予定 と して い る。
対応困難 とす る場合】
【
<消 費者庁 >
要 望 へ 対 応 した 場 合 に生
農 産物検査法 に基 づ く検査 証 明書 以外 の 証明手段 に つ
じる 問 題 点 及 び 問題 点 に いては 、その 表示内容の信 頼性 を確保す る ことが必要 と
対す る補完措置の有無等
なる。
当該 規 制 改革 事 項 に 対す る ○ 表示の正確性が担保で きるのであれ ば、消 費者 の 選
基 本的考 え方
択 に役 立 ち、生産者の倉1意 工 夫が発揮 され るよ う、
多 くの情報 が表示 され る ことが 望ま しい。特 に米 の
年産や品種 は選択 にあた つて重視 され るため、で き
る限 り表示 を妨 げるべ きではな い。
対処方針
● 有機 栽培 米 や 特 別栽培米 な ど、年産 口品種 の 確 認 が
可能 な米 は 、農産物検査 法 に基 づ く検査 を受 けな く
て も、年産 ・ 品種 を表 示で きるよ う検討 を行 い 、結
論 を得 る。 <平 成 22年 度 中検討 ・ 結 論 >
● 登録検 査機 関 が 、検査 を依 頼 され た 米 につ い て、販
路 に関 わ りな く、速 やか に検査 を行 うよ う、指導 ロ
監督 を徹底 す る。 <平 成 22年 度 上 期措置 >
50
4-1
その他検討項 目一 覧
番 号
W G
項 目名
関係府省庁
切法札
脇
① 輸出通関 における保税搬入原則 の 見直し
財務省
② 内航 海運暫 定措 置事 業 の 廃止
国 土交通 省
③ 外航海運に関する独 占禁止法適用除外制度の見直し
国 土 交通 省
① 特定融資枠契約 (コ ミットメントライン)の 借主の対象範囲の拡大
金融庁 、法務省
金融
②
「新 しい公 共」を支 える金 融 スキーム の拡 充 (NPOバ ンクを通 じたNPO等 の資 金調 達
円滑 化 )
金融庁
③
「新 しい公 共」を支える金融スキームの拡充 (い わゆる信用生協の業務範囲等に関す
る規制緩和)
厚生労働省
そ の他
④ 金融 商 品取 引法 による四半 期報告 の 簡素 化
金融庁
① 石油備蓄等における特定屋外貯蔵タンクに係る開放検査の合理化
総務省
② P日 の 拡大 に向けた制 度改善
内閣府
③
高度外国人材の受入促進のためのポイント制度の導入
法務省
資料4-2
ページ
1
6
資料
その他 検 討項 目
4-2
対処 方 針 シー ト
【
その他 物流①】
規制改革 事 項
規制 の概 要
輸 出通関における保税搬入原則の見直 し
我 が 国では、輸 出通 関 申告 に際 しては 保税 地域 に搬 入
した後 でなけれ ば 申告 ができない (保 税搬 入 原 則 :関 税 法
67条 の 2)。
例 外 的 に 、コンプ ライアンス ロ
法 令 順 守 の体 制 が 確 立 さ
れ て い る等 一 定 の 要 件 を満 た す 事 業 者
(AEO制 度
:
Authottzed EconOmic Operator(認 定事業者 )、 平成 18年
導 入 )に は保 税 地域 以外 か らの 輸 出 申告を認 めてい る (関
税 法 67条 の 3)。
規 制 改 革 要 望・賛 成 の 意 見
等
● 輸 出通関 は 、保 税 地域 に搬 入す ることなく、どこか らで
も申告 できるようにすることで、貨物 の リー ドタイム の
短縮 、物流 コス トの 低減 が 期 待 でき、我 が 国 の 成長戦
略 に資する。
● 米 国 では輸 出 に際 して商 務 省 に 対する届 出 のみ であ
り税 関 に申告する制度 はなく、また、韓国・カナダでも、
貨物を特定 の 場所 に搬 入する義 務 はない 。
要望具 体例 、経 済 効 果等
● 保 税 搬 入原 則 の 撤 廃 により、保 税 倉庫 での 積 み 卸 し・
申告・積込 み 作 業等 が不要 となるため 、リー ドタイム を
平 均 1日 程 度 肖1減 することが 可 能 とな り、在 庫 圧縮 を
含 め た物 流 改 善 により相 当程 度 の 経 済 効 果 が あると
考 えられる。
担 当 府 省 か ら の 回 答
● 我 が 国 の 国 際 競 争 力強 化 のため には 、諸 外 国 と同 程
度 の 輸 出通 関 コストにするべ きである。
上 記 規 制 改 革 要 望 口賛
成 の 意見等 へ の 考え方
1.総 論
我 が 国税 関 においては、規制 物 品 の 取締 りと円 滑な物流
の 両 立 を図 つてい る。
2.輸 出規制物 品 の 水際取締 り等
【対 応 可 能 性 の ある場
合】
我 が 国 においては 、国際 的な平和 の 維持 、児童 の 権 利
保 護 、地球 環境 の 保 護等を目的 とした条約 "国 際 約束及 び
見 直 し予 定 及 びその内 これ らを踏まえた我 が 国 の 法令 、また、知的 財 産権 の 保護
容
等 の 観 点か ら輸 出 が 規 制され ている物 品 が あ り、これ らを
受け、関税法 において、輸 出規 制 の 対象となる物 品の水際
取締 りを税 関 にお いて行うことが 規 定されてい る。
また 、我 が国 においては 、輸 出され た貨 物 について消費
対応困難とする場合】
【
要 望 へ 対応 した場 合 に 税 が 還付 され ることとなつている。
生 じる 問題 点 及 び 問題
我 が 国 に おける輸 出 申告 は、関税 法 第 67条 の 2の 規 定
点 に対 する補 完 措 置 の に基 づ き、税 関 の 管理 下 にあり外 部 とのアクセスか ら遮 断
有無等
されてい る保税地 域 に申告 に係 る貨物 を入れ た後 に行うこ
ととされ ている。仮 に 、輸 出手続 の 過 程 において保 税 地域
へ の 搬 入 が全くないとした場 合 には 、例 えば 、税 関 が 検査
の 有無を判 断しこれ を輸 出者 に通 知 した時点、検査 が 終 了
した時 点 、許可した時 点以降 において、不 正貨物 等 の 荷抜
き、す り替 え、差し込 み 、又 は荷 抜 きによる数 量 ごまかしを
誘発 させ るリスクが 高まることか ら、こうした規 制 貨物 の不
正 輸 出防止 や 、輸 出貨物 に係る消費税 の不正 還付 の 防 止
を図る上 で、これ は必 要な措置であると考える。
3国 際 物 流 の 円滑化
国 際 貿 易 においては 、規 制 貨 物 の 不 正 輸 出 等 を防 止 し
つつ 円 滑な物流 に配 意 する必要 が ある。
この ため 、貨 物 のセ キ ュリティ管理 と法 令遵 守 体 制 が整
備され た事 業者 として 、予 め 税 関長 の 承 認を受 けた輸 出者
に あつては 、輸 出しようとす る貨 物を保 税 地域 等 に入れ る
ことなく輸 出 申告 し、そ の 許可を受 けることができることとし
ている。
また、手 続 きの電子 化 を推進するとともに、輸 出 申告前 に
申告 関係書 類を予め審査をすることで迅 速な通 関を可能 と
する予備審査制 の 導 入 や、夜間・休 日における恒 常 的な通
関需 要 に対応するための 体 制整備な どの 措置を講 じるとと
もに 、各種 情報 を活 用 す ることに より、適 正な 申告 が 行わ
れ ていない 可能性 が 高 い 貨物 と低 い 貨物を区別 し、前者 に
ついて重 点的な審査 等を実施す ることにより、適 正 か つ 迅
速な通 関 に努めているところである。
今後 、事 実関係の更なる調査を含 め 、慎重な対応が必要
である。
当該 規 制 改 革 事 項 に対す る
現 状 は 、保税搬 入 原 則 に基 づい て保税 地域 に搬 入 さ
基本的考 え方
れ た貨 物 の
95%以 上が 、NACCS(通 関情報 処 理シス
テム )入 力と同 時 に通 関 が 許 可され ており、税 関職 員
による現 物検 査 は 行 われ ていない 。 また、保 税 搬 入
原 則 が 撤廃 され ても、全ての 輸 出貨物 は物 理 的 にコン
テナヤ ー ド等 に必 ず 搬 入され るため 、疑 わ しい 貨 物 に
対 する最 終チェックは諸 外 国 と同 様 に可 能 で あ り、保
税 検査 場 での 検 査可能性 は従 来 どおり担保され る。
AEO制 度は平成 18年 に導入され認定輸出者は大企
業を中心 に約 230社 であるが、AEO制 度では品 目ごと
の 管理 が必要であり、全品 目を対象とするためには 、
書 類 申請 コスト(品 目ごとの輸送経路 の事前届 出等 )、
管理 コスト(申 請 と異なるルー トでは 運送不可 )が 大き
いため 、事実 上 中小事 業者 には認定 が不可 能であり、
大企業においても負担は完全 には軽減されていない。
対処方 針
我 が 国産業の国際競争 力強化 のため 、以下のとおり輸
出通 関 における保税搬 入原則を撤廃すると共に、リー ドタ
コスト肖1減 とセキュリティ確 保との調和を図る新
イム短縮 ロ
たな輸 出通関の制度設計に着手し、結論を得る。
<平 成 22年 度検討 口
結論 >
① 関税法 67条 の 2等 に規定され る保税搬入原 則を撤廃
する。
② NACCS(通 関情報処理システム )申 告 時 における税関
官署 窓 日の一本化と情報 の共 有化を図る。
③ 蓄積 され た情報 により、疑わ しい 事 業者・貨 物 へ 検査
資源 を集 中し、違反者 に対しては厳格な罰則規定を設
ける等、不 正輸 出の抑止を図る。
その他 物流②】
【
規制改革事 項
規制 の 概要
内航 海運暫 定措置事 業 の 廃 止
昭和41年 よ り続 け られ て いた 船腹 調整事 業 の 解 消 に
伴 う引当営業権 の 補償 を 目的 と して、内航 海 運組 合法 8
条 に 基 づ き、内航 総 連 によ り、平成 10年 よ り開始 され た
事 業 (同 法 18条 に よ り独 占禁 止 法適用除外 )。
内 航総連 が 、船舶 の 解撤者 に 対 して交付金 を交付 し、
建造 者 か ら納 付金 を納 付 させ る内容 。必要 な資金 は、内
航 総 連が 、(独 )鉄 道・運輸機構 や金融 機 関等 か らの借 入
金 に よ り調達 して お り、納・交付金 の収 支 が 相償 つた 時
点で 同事 業 は解 消 す る。
規 制改 革 要 望 ・ 賛 成 の 意 見
納・交付金 の 差額 と して 多額 の 債 務 が あ り、今 後 の 建
造状 況 の如 何 に よ っては 、同事 業が終 了す るまで には 相
等
当程 度 の 期間 を要す るもの と考 え られ る。内航 海 運 は経
済効 率性 が 高 く、環 境保全 の 面 で も優 れ て お り、新規参
入 や代替建造 の 障害 とな って い る同事 業 を、公 的 資金 の
投 入 な どの 施 策 を講 じ、で きるだ け早期 に解 消 させ るベ
きで ある。
要 望具 体例 、経 済効 果 等
納 付 金 に よ り新 規 参 入 や代 替 建造 の 障 害 とな って い
る。 (建 造船価 約 5∼ 6億 円の 一 般貨物船 に 対す る納 付
担 当 府 省 か ら の 回 答
金 は 、新規参 入 :1.3億 円、代 替建造 :0_5億 円程度 )
上記規制改革要望・賛成 の
意見等 へ の 考 え方
本事 業 に つ いては 、日本 内航海 運総連合会 に本 事 業 に
係 る借 入金 が あ るた め直 ち に 終 了す る こ とは 困難 で あ
るが 、同事 業 が 円滑 か つ着実 に実施 され るよ う必 要 な資
金 の 一 部 に 対 して政 府 保証 を行 い支 援 して い る と こ ろ
で あ る。
対応可能性のある場合】
【
見直 し予定及びその内容
【対応困難 とす る場 合】
本事業 については 、日本内航海運総連合会 に本事業 に
要 望 へ 対 応 した 場 合 に生
係 る借入金 が あるた め直 ちに終 了す る ことは困難 で あ
じる 問題 点 及 び 問 題 点 に
るが、同事業 が円 滑 かつ着実 に実 施 され るよ う必要な資
金 の 一 部 に 対 して政 府保証 を行 い支援 して いる と こ ろ
対す る補完措置 の有無等
で ある。
当該規制改革 事項 に対す る
.同 事業 が終了す るまでの、今後の見通 しがついてお
基本的考 え方
らず、今後 の建造状況の如何 によっては 、相当程度 の
期間 を要す るもの と考 え られ る。
2.① 納付金制度により競争が制限的 (新 規参入や代替建
造の障害)に なっていること、② (独 )鉄 道 口運輸機構
の借入金に政府保証をつけていること、
③モー ダルシ
フ トの推進、省エネ船の導入を促進させる必要がある
ことか ら、政府として早期解消に努める必要がある。
対処方針
国 土交 通省 に お い て 、日本 内航海 運組 合総連合 会 と協
議 の上 、毎 年 度 、内航 海運 暫 定措置事 業 の 解消 までの 資
金管理計画 を作成 口公 表 す る。 <平 成 22年 度 開始 >
また、船舶 の 新規参 入 口代 替建造 の 障害 を取 り除 くベ
く、当該 事 業 の 改善策 につ いて検討 し、結 論 を得 る。
<平 成 22年 度検討 口結論 >
その他 物流③】
【
規制 改革事項
規 制 の概要
外航 海運 に 関す る独 占禁止 法適 用除外 制度 の 見直 し
価格 、数 量 、販路 等 の カル テ ルは 、公 正か つ 自由な競
争 を妨 げ る も の と して 、独 占禁止 法 上 禁止 され て い る
3条 )。 しか し、外 航 海運 に係 る船社 間 の 協定 につ
い ては、海 上 運送法第 28条 に よ り独 占禁止 法の適用 が
(第
除 外 され て い る。
規 制 改革 要 望 ・ 賛 成の意 見
平成 11年 の適用 除外制度の見直 し時に同制 度 を維持
す ると した理 由 (① 海運同盟 は運賃安定効果 が あ り荷主
に とっても望 ま しい、② 米国、EU等 との 国際的な制度
等
の 調和 を図 る こ とが必 要 )は 今 日では 認め られ な いた
め 、適用除外 を見直す べ き。
要望具体例 、経 済効果等
外航 海 運 に係 る船社 間協 定 につ いては 、海 上 運送 法
28条 に よ り、独 占禁止 法 の適 用 が除外 され て い る。
カル テル は、通常 の 業界 で は 、商 品 の 価格 を不 当に
引 き上 げる と同時 に 、非効 率 な事 業者 を温存 し、経
済 を停 滞 させ るため 、規 制 され て お り、 日本及 び諸
外国で も課徴金 、刑事 罰 の 対象 とな る行 為で ある。
外 航 海 運 に係 る船社 間協 定 に よ って 、海 上 運賃 は高
い レベ ル に とどま り、船社 の 競争 力、 日本の 製造 業
の競 争 力、消 費者 に 悪影響 を与 え て い るおそれ が あ
る。
外 航 海 運 に係 る船社 間協 定 に つ いて は 、歴史的経 緯
等 の理 由で 、カル テル が 認 め られ て きたが、公 正取
引委員 会 は 、利用者 で あ る荷 主の 利益 を害 して い る
おそれ が あ る こと、欧 州連 合 は 、平成 20年 10月 か
ら適 用 除外制 度 を廃 止 した こと等 、平成 11年 の 適 用
除外制 度 の 見直 し時 に 同制 度 を維 持 す る と した理 由
は今 日では成立 して いな いため 、国 土 交通省 に対 し、
担 当 府 省
適用除 外制度の要否 を検討 し、 判 断す るよ う求 め て
い る。
上記規制 改革要 望・賛成 の
意見等 へ の考 え方
1.国 家戦 略 の観点 :ア ジア等諸外国が適用除外制度 を
維持する中、我が国が制度 を廃止す るのは不適当
①我 が国が独禁法適用除外制度 を廃止 した場合、北米
航路等 において 、制度が存続す るア ジア各国 に寄港
か ら の 回 答
す るサー ビスヘ の切 り替えが進み、定航 各社 による
日本寄港 サー ビスの縮 小が加 速 化す る可能性が高
くなる。
②独禁法適用除外制度 の廃止 は、独 占・寡 占企業の市
場支配 力の 強化 を助長す る恐れがあ り、EU企 業が
寡占化 を強め る中で EUが 独禁法適用除外 制度 を廃
止 したか らといって、日本が追随 して適用除外制度
を廃止す る ことは全 く適 当でない。
2.荷 主利益の 観 点 :適 用除外制度が廃止 され るとむ し
ろ荷主へ の不利益 をもた らす おそれが高 い
①運賃 ロサー チャー ジが 一方的に通告 され る ことと、
独 占禁止 法適用除外制 度 自体は後述す る実 情 に照
らす と無関係 で、む しろ制度 が ある ことで船社 と荷
主の対話や調整が可能 とな っている。実 際、EUの
競争法適用除外廃止後 、サーチャー ジのひ とつで あ
・ハンドリング・チャーシ゛)が 各船社 の個別設
る 丁HC(タ ーミ
ナル
定 によ り荷 主に 8∼ 47%の 負担増 とな ったよ うに 、
欧州航路 では、船社間 の調整や船社 と荷 主の対話調
整の場がな くな ったため 、かえって個 別船社 による
一方的なサ ービス縮小 、サ ー チャー ジ設定が行われ
るな ど荷主 に悪影響 を与えて い る。
② 拘束 力の ある運賃の設定等 を内容 とす る 「海運 同
盟」は形骸 化 して い るが、拘束 力のない運賃修復 ガ
イ ドライン等 を内容 とす る 「航路安定化協定」は、
拘束 力がな く個 々の契約 を縛 るものでない上に、む
しろ、船社 が提案す る運賃修復幅等 が公 に通知 され
る ことで、荷主 に とって運賃交渉 時の有益 な情報
(目
安 )に なるとして、荷主か ら評価す る声が聞か
れ てお り、荷主にとっても意 義 が あるものである。
③ また、船社 間の コン ソー シアム (ア ライア ンス)は 、
様 々な事 業 の合理化 口効率 化のため に組 まれ てお
り、加盟船社間でも競争 が行われ ている (EUに お
いて も コ ンソー シアム につ いては 適 用除外が認 め
られている)。
④ 以上の よ うに、我が国にお いて適用除外制度 を廃止
した場合、運賃・サーチ ャー ジ等 の料金 が船社 と荷
主の対 話 や 調整 の場 もな く、荷主に とって好ま しく
な い形 で設 定 口変更 され 、特に中小荷 主の意向反映
が 一層困難 とな って 、荷主及び消 費者 が不利益 を被
る状況が生 じ得 る。
3.競 争 政 策の観 点
:日 本 の適 用 除外 制 度 は 、不 当な競
争制 限 を排除 で き る仕組み で あ り、競 争政策 上 も適切
な制度
日本 の 適 用除外制 度 は、欧州 が廃 止 前 に制 度化 して
いた 包括 適用除外 では な く、個 別適 用 除外 で あ る。現
行制度 は 、問題が ある場合 、国 土交 通 省 が 変更 ・禁止
命令 が で きるほか 、申請 の内 容 は、国 土交 通 省 か ら公
正 取 引委 員会 へ 通知 され 、必要 が あれ ば、公 正取 引委
員会 か ら国 土 交通 省 に処 分請 求 で き る二 重 の チ ェ ッ
ク体 制 とな つてお り、不 当に競 争制 限 的 な取 り決 め に
対 しては排 除 で きる仕組み とな って い る。
対応可能性の ある場合】
【
見直 し予定及びその内容
【対応 困難 とす る場合】
上記 1-① ② 、2-④ の問題が生じる。
要 望 へ 対 応 した場 合 に 生
じる問 題 点 及 び 問題 点 に
対す る補完措置の有無等
当該 規 制 改 革 事項 に 対す る
基本的考 え方
1(適 用除外制度廃止 の メ リッ ト
)
外 航海運 に係 る船社間協 定 によ り海 上 運賃 は 高 い レ
ベルに とどま つてい るおそれがあ り、日本の 製造業 の 競
争力、船社 の 競争力にも影響 していると考 え られ 、適用
除外制度 の廃 止 によって、海上運賃 の引 き下 げ等 によ っ
て需要者 の 利益 にな る、船社 の競争力の向上にもつなが
るとの指摘が ある。
2(適 用除外制度のデ メ リッ ト
)
外航 海運 に 係 る船社 間協定 は利用者 の不 利益 とな つ
ているおそれ が ある と考 え られ、特 に 中小 の荷主 が不 利
益 を受 けて い るとの指摘 もある。例 えば、アジア域 内の
・ハンド
ナル
航路安定化協 定 ガイ ドライ ンに基 づ く THC(タ ーミ
ーデ )に 関 して、①約 2倍 の値上 げが、② 算定
ング ・チャ
リ
根拠が不明の まま、③ 一方的 に荷主 に対 して通告 されて
お り、ガイ ドラインに実質的な拘束 力が認 め られ るので
はな いか との 見方がある。また、平成 18年 12月 に公 表
された公正取 引委員会の研究会報告書 に お いて も、「運
賃 以外のサー チャー ジに関す る船社 間協 定 や協調的 な
運賃引上 げ (運 賃修復 )に は実効性が あるが、船社 の 実
コス ト以上 に請求 している可能性が あ り、また、算定根
拠 が不明確で ある こと、一方的に通告 され るとの荷主の
意見 が ある こと等か ら、荷主 (利 用者 )の 利益 を害 して
い るおそれが ある」 と指摘 され ている。
(参 考
:サ ーチャージ改訂があ つた場合の船社からの提示方法
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公正贈 :1晏 員金 に よ
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(欧 州航路及び北米
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主 1■ 対す るアレケー トロ査
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平成 18年 3月 に実施 (発 送数 1,970社 、回収数 1,066)
(参 考
:各 航路において荷主が必要と考 える仕組み
)
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公 正 取 り1曇 員 金 に よ う薔 主に 対 する ア ンケ ー トロ 査
,
※同上
3(適 用除外制度廃止 の デ メ リッ トに 対す る見解
)
(1)適 用 除外制度廃 止 に よ り、定航 各社 の 日本 直航 寄
港 サー ビスの 縮 小が加 速化す る との 見解 につ い ては、
寄港 サ ー ビスの 減 少 は 、適 用 除 外 制 度 の 有 無 で は な
く、日本 の 港湾 の 国際競争 力や荷 主 の 需要 の 問題 で あ
る との 指摘 が あ る。 この 点、欧州委 員会 は、適 用 除外
制度 の 廃 止 に よ り船 社 のサ ー ビス の 品質及 び技 術 開
発 が 改善 され 、ひ いては EU域 内の産業の国際 競争 力
が 向 上 す る との 見通 しを示 して い る。
(2)独 禁法適 用除外 制 度 の 廃 止 は、独 占・ 寡 占企 業 の
市 場 支配 力の強 化 を助長 す る恐れ が ある との 見 解 に
つ いては 、そ もそ も EUで は適用除外廃止前 か ら市 場
の 寡 占化 が進 ん で い るとの指摘 が ある。また 、仮 に独
占・寡 占 につなが る と して も、そ の 弊 害 は 他 の 産 業分
野 と 同様 に競 争 当局 に よ る企 業結 合 規制 や違 反 事 件
審査 に よって 対処 可 能 で ある との 見解 が あ る。
(3)適 用除外制度 を廃 止 した場 合 、船社 と荷 主 の 対話
や調整 の 場 もな く、荷 主及 び消費者 が不利 益 を被 る状
況が生 じうる との 見 解 につ いては 、上 述 の とお り、そ
もそ も外 航 海 運 に 係 る船社 間協 定 は利用 者 の 不 利 益
とな って いる 、特 に中小の荷 主が不 利益 を受 けて い る
との 指摘 が あ る。また 、船社 と荷 主 との間 で対 話 の機
会 は形 式的な もの で 、実際 は運賃・サー チ ャー ジにつ
いて一 方的通告 に よ る との 荷 主の声が ある、そ もそ も
カルテルが あ るか ら協 議 が必要 にな つたの で あ り、カ
ル テルが なけれ ば通 常 の 業界 と同様 、各社 で 自助 努 力
で交 渉 を行 つて 価 格 を決 め る こ とで あ る との 指 摘 が
ある。
4(結 論
)
カル テルは通 常 の 業界 では規 制 され てお り、他 の 産 業
分野 に お いて カル テル が 摘 発 され た 場合課 徴 金 が 課 さ
れ 、場 合 に よ って は刑 事 罰 の 対 象 と な る こ とな どに 鑑
み 、外航 海運業界 につ い て も、適 用除 外制度 を維 持 す べ
き理 由 が な けれ ば 、制 度 を廃 止 す べ きもの と考 え られ
る。 これ につ いて 、現在 の適用 除外制 度 につ いて は 、上
述 の 通 り利 用者 の 不 利 益 とな って い るおそれ が あ る と
考 え られ るな ど制 度 を見 直す べ き との 見解 が ある 一 方 、
適用 除外 制 度 を見 直 す ことに よ り日本寄港 サ ー ビス の
縮 小 が加 速 化す るお それ が あ るな ど慎重 な意 見 もみ ら
れ る ことか ら、更 に 詳細 な検討 を行 う必要が ある と考 え
られ る。
対処方針
カル テル は通常 の業 界 では規 制 され てお り、適 用 除外
制度 を維 持す べ き理 由が な けれ ば、同制度 を廃 止 す べ き
もの で ある こと を踏 ま え 、国 土 交通省 にお いて 、外航 海
運 に関す る独 占禁止 法適 用除外制度 を見直 し、結 論 を得
る。
<平
成 22年 検討 口結 論 >
そ の 結論 につ いて 、独 占禁 止 行 政 を所管す る公 正取 引
委 員会 と協 議 し結 論 を得 る。
10
<平
成 22年 度結 論 >
その他 金融①】
【
規制改革事項
特 定融資枠契約 (コ ミ ッ トメン トライ ン)の 借 主 の 対象
範囲 の 拡 大
規制 の 概 要
特定融資枠契約に係る手数料が利息制限法及び出資
法上の「みなし利息」の適用除外となるのは、借主が①
大会社 (資 本金が 5億 円以上又は負債総額が 200億 円以
上の株式会社)、 ②資本額が 3億 円を超える株式会社、
③特定債権等譲受業者、
④特定目的会社等である場合に
限定されている。
<根 拠法令>特 定融資枠契約に関する法律第 2条
規 制 改 革 要 望 ・賛 成 の 意 見
国 口地方公共団体 口独 立行政法人等十分な金融・法務
知識 を有す る先や プロジェク トファィナ ンス等 の SPC、
等
適格借入 人 と実質 一 体 で ある連結子会社等 につ いては
金融機関の優越的地位濫用の懸念 も無 く、適用除外 とす
べ き。
要望具 体例 、経済効 果等
本法趣 旨で あ る経 済 的弱者保 護 、金融機 関 の 優越 的
地位 濫 用 防 止 は 銀 行 法 等 に よ り厳 しく規 制 され て い
る上 、各金 融機 関 に お いて も適 切 な金 融 監 督 行 政 の
下 、借 り手側 の 保護 及 び業務の健 全性 、適切 性 等 の 観
点か ら顧 客保護 管理 体制が整備 され て い る。
そ う した状況 下 、資本金 3億 円以下の 中小企 業 につ
いて も 一 律 適 用 対 象 と して 中小企 業 の 資金 調 達 手段
を制 限す る ことは適 当ではな い 。
また 、近年資産流 動 化業務 お いて 、株 式会社 と同様
に合 同会社 や有 限責任 中間法 人 、あ るいはその 他 の 特
別 目的会社 が 利 用 され るケー スが 増 加 して い る。これ
らの主 体 との 間 で 、流動性補完 のた め にコ ミッ トメン
トライ ン契約 を締 結 す る こ とが で きれ ば、資産 流 動化
業務 の 更 な る進 展 が 図 られ る。
上 記 につ いては 経 済 団体 、金融 業界 団体 か ら規 制改革
担 当 府 省 か
要 望がだ され て い る。
口
上 記規 制改革 要 望 賛 ① 法務省刑事局
成の意見等 へ の 考 え方
特定融資枠契約 に関す る法律が適用 され る場合、同
法所定 の手数料 につ いて、利息制限法及び出資法のみ
な し利息の規定 の適 用が除外 され る結 果、上 限金利規
制 と無 関係 に 同法 所定 の手 数料 の 取得が可能 となる
ら の 回 答
とこ ろ、同法 の 適 用対象範 囲 を拡 大す る ことにつ いて
は 、金 融機関 は特 定融資枠 契約 に よ って 実 質的 に高金
利 を得 る こ とが可 能 とな る ことか ら、借 り手側 の 法的
知識 が不 十 分 で あ る こ とに 乗 じて優 越 的 な地 位 を濫
用 し借 り手 に 特 定 融 資枠 契約 を押 し付 け る こ とに よ
る弊 害 が 発生す るおそれ が あ るため 、慎 重 に検討す る
必要 が ある。
② 法 務 省民事 局
特 定融資枠 契約 に 関す る法律 が適 用 され る場合 、同
法所 定 の 手数 料 に つい て、利息制 限法 及 び出資法 のみ
な し利息 の 規 定 の適用 が除外 され る結 果 、上 限金 利規
制 と 無 関係 に 同法 所 定 の 手 数 料 の 取 得 が可 能 とな る
とこ ろ、同法 の適 用対象範 囲 を拡 大す る ことにつ いて
は 、金 融機 関 は 特 定融 資枠 契約 に よ って 実 質 的 に高金
利 を得 る ことが可 能 とな る こ とか ら、借 り手側 の 法的
知 識 が不 十 分 で あ る こ とに 乗 じて優 越 的 な地位 を濫
用 し借 り手 に 特 定 融 資枠 契約 を押 し付 け る こ とに よ
る弊 害が発 生す るおそれ が あ るた め 、慎 重 に検討す る
必要 が ある。
③ 金融庁
特 定融資枠 契約 に 関す る法律 が適用 され る場合 、同
法律 所定の手 数料 につ いて 、利 息制限法及 び出資法 の
み な し利息の 規 定 の適 用が除外 され る結 果 、上 限金利
規制 と無 関係 に 同法律 所定 の 手 数料 の 取 得 が可能 。
同法律 の適 用対象範囲 を拡 大 す る ことにつ いては 、
金 融 機 関 は特 定 融 資枠 契 約 に よ って 実 質 的 に 高金 利
を得 る ことが可 能 とな る ことか ら、借 り手側 の法的知
識 が 不 十分 で あ る こ と等 に 乗 じて優 越 的 な地 位 を濫
用 し借 り手 に 特 定 融 資枠 契約 を押 し付 け る こ とに よ
る弊 害 が発 生す るおそれ が無 いか 等 の 観 点か ら、慎重
に検 討す る必要 が ある。
対応可能性の ある場 ① 法務省刑事局
【
特 定融資枠 に関す る法律 の適 用 とな る借 主の範囲
合】
見直 し予定及びその内
拡大 については 、上 記 の よ う弊害 も考 え られ る ことか
ら、まずは、借 り手側の特定融資枠契約 を利用 した い
容
とい った二一ズや その際 の弊害等 について 、特定融資
枠契約 に関す る法律の共管官庁で あ り、金融業務 を所
管す る金融庁 において 、その把握 が され る事 が必要で
ある。
そ の上で 、上 記 のよ うな弊害 を防 ぐための方策等 に
12
つ いて も、金 融庁 と とも に検 討 を進 め る こ とと した
い
。
② 法務省民事局
特定融 資枠 に関す る法律 の適用 とな る借 主の 範囲
拡大に つ いては、上 記の よ う弊害 も考 え られ る ことか
ら、まずは 、借 り手側の特定融資枠 契約 を利用 した い
といつた 二一ズや その際 の弊害等 について 、特定融資
枠契約 に関す る法律の共管官庁で あ り、金融業務 を所
管す る金融庁 に おいて、その把握 が され る事が必要で
ある。
その 上 で、上 記の よ うな弊害 を防 ぐための方 策等 に
つい て も、金融庁 とともに検討 を進 め る こと と した
い
。
③ 金融庁
特定融 資枠契約 に関す る借 り手側 の ニー ズ 等 につ
いて、その 把握 に努め、拡大可能 な借主の対象範囲の
検討 を進め るとともに、上 記 のよ うな弊害 を防 ぐため
の方 策 についてもあわせ て検討 を進め る。
【対 応 困 難 と す る 場 無 し
合】
要望 へ 対応 した 場 合 に
生 じる 問題 点及 び問題
点 に 対 す る補完 措置 の
有無等
当該 規 制 改 革 事 項 に 対 す る
基本的考 え方
借 り手 側 の 法 的知識 が不 十分 で あ る こ と等 に 乗 じて
優 越 的 な地 位 を濫 用 し借 り手 に特 定 融 資枠 契約 を押 し
付 け る事 に よ る弊 害 が発 生 す るお それ が あ るの では な
いか 。 [優 越 的地位 の濫用 ]
1.本 来 、特 定融 資枠 契約 自体 に利 用者制 限 を設 ける事
が平 等 性 に欠 けて お り撤廃す べ きだが 、[優 越 的地位
の濫 用 ]懸 念 が あ り、経 済的弱者 保護 の観 点か ら一 定
の 制 限 を設 けて い る現 況 も理解 で き る。 しか しなが
ら、借 主の対 象範 囲外 とな って い る中には、[優 越 的
地位 の 濫 用 ]が 行わ れ る可 能性 が 極 め て低 い借 り手
側 もお り、今 一 度借 主の対象 範 囲見直 しが必 要 。
2.具 体 的 には 、どの 借 り手が どの 程 度特 定融資枠 (コ
ミッ トメ ン トライ ン)に つ いて 知識 を有 して お り、
どの 程 度 利用 した い とい うニー ズ を有 してい るか具
体 的 に 把握 で きれ ば、対 象範囲 の 拡 大可 能 な借 主 を
細 分 化 し、 [優 越 的地位 の 濫 用 ]も 含 め検 討す る こ と
13
が
可
能
。
3.本 件 につ いては借 り手側 全体 の理 解 度・ニ ー ズ に つ
いて具 体 的 な調査結果 が 少 な く、借 り手 側 を細分 化
した調査 は実 施 され て い な い ことか ら、必要 に応 じ
下記調 査結 果 を収集 した上 で細 分 化 した借 り手側毎
に 、 [優 越 的 地位 の 濫用 ]の 可能性 等 を検 討 し、借 主
の 対象範 囲拡 大先 について 結論 を得 る。
・ 借 り手 側 全体 の 理解 度 ・ 二 一 ズ に つ いて具 体 的
なア ンケー ト調査
・ 借 り手 側 を細 分化 (事 業体 ・ 規 模 別 等 )し た理
解 度 ロニ ー ズにつ いて 具体 的 なア ン ケ ー ト調査
対処方針
特 定融 資枠 契約 (コ ミ ッ トメン トライ ン)に 関す る借
り手側 の 理解 度 ・ニ ーズ に つ いて 、借 り手 側 の 属性 (事
業体・規模 別等 )に 細分化 した ア ンケー ト調査 を実施 し、
そ の結 果 を踏 ま え検討 の上 、結論 を得 る。
<平 成 22年 度 調査 ・ 検 討 ・ 結 論 >
14
その他 金融②】
【
規 制改革事 項
「新 しい公 共」を支 える金 融 ス キ ーム の 拡 充
(NPOバ
ン ク を通 じた NPO等 の 資金調達 円滑化 )
規制 の概 要
改 正 貸金 業法 、同法施 行規 則 では NPOバ ンクに も以
下の 規制 が適 用 され る こ と とな って い る。
①指定信用情報機関への情報提供義務
②貸付業務経験者の確保義務
③総量規制
④貸金業務取扱主任者の設置義務
規制改革 要望 口賛成 の意 見
等
NPOバ
ン ク に 対 して上 記 規 制 を緩 和 す る こ とで 、
「新 しい公 共 」を担 うNPO等 へ の 資金 調達 が円 滑化 さ
れ る。
要望具体例 、経 済 効 果等
全国 NPOバ ンク連絡会 か らは 、上 記 を含め た規制緩
担 当 府 省 か ら の 回 答
和要望が 、金融庁及び金融庁政務 三役 に直接提出され て
いる。
上 記 規 制 改 革 要 望・ 賛
成 の 意 見等 へ の 考 え方
要望① 及び③ 】
【
NPOバ ンクが実施 して い る 「生活困 窮者 向けの貸 付
け」や「特定非営利活動 と して行われ る貸付 け」な どに
ついて、一定 の 要件 を満たす場合は、指定信用情報機関
の信用情報 の使用・提供義務 を免除、総量規制 を適用除
外 とする こ とを検討す る。
【
要望②】
一定 の要件 を満たす場合は、貸付業務経験者の確保義 務
を免除す る ことを検討す る。
要望④ 】
【
貸金業務取扱主任者の試験 は 、貸付業務 を行 う際に必要
とな る貸金業法や民法等の知識 を間 うものであ り、貸付
業務 を行 う以上 、 NPOバ ンクだ け緩和す る こ とは 困
難。
【対応可能 性 の ある場
要望① 、② 、③】
【
合】
改正貸金業法の施行
見直 し予 定及 びその 内 る予定。
容
15
(本 年 6月 18日
)と 同時に措置す
【対 応 困 難 と す る 場
要望④ 】
【
貸金業務取扱主任者 の 設置義務 を緩和 した場合、貸金業
へ
要望 対応 した場合 に 法や民法等 の 法制度 に沿 つた適切 な貸付 けが行われず 、
合】
生 じる問題 点及び問題 借 り手の保護が損なわれ るおそれ が ある。
点 に対す る補完措置 の
有無等
当該 規 制 改 革 事 項 に 対す る
基本的考 え方
・「新 しい公 共 」 を担 う NPO等 が 資金 調達 を行 う際 、
NPOバ
ンクは重要 な調 達 先 とな る。
・悪質 な業者 の参 入排除 、出資者 の 保 護 に十 分留意 した
上 で、貸金 業法 の 規 制 か ら除外 され るべ きで あ る。
対 処方針
「新 しい公 共」を担 う NPO等 の 資金 調 達 を円滑化す る
ため に以下 の措置 を行 う。
①貸金業法施行規則第 五 条 の三 第 二 項 の 要件 を満たす
貸金業者 (以 下 NPOバ ンクとい う)が 行 う生活困窮
者向けの 貸付 と特 定非営利活動 (特 定非営利活動促進
法第 二 条第 一 項 )に 係 る事 業に対す る貸付 につ いて
は、一 定の要件の下に、指定信用情報機関の信用情報
の使用・提供義務 を免除 し、総量規制 の 対象外 とす る。
② 一 定の 要件 を満たす NPOバ ンクに ついては、代替的
な体制整備 を要件 に 貸付 業務経験者 確保義務 を免 除
す る。
③ NPOバ ンクで貸付業務 取扱主任者 の資格試験導 入
以前 か ら貸金業務取扱 主任 者 と され て いた者 は 一 定
期間 を限度 に引き続 き主任者 と して認 め る。
<平 成 22年 度措置 >
16
その他 金融③】
【
規制改革事項
「新 しい公共 」を支 える金融スキームの拡充 (い わゆ る
信用生協 の業務範囲等 に関す る規制緩和 )
規制 の 概 要
①地域生協は、都道府県の区域を越えて貸付事業を行う
ことができない。
②生協で貸付事業を行うには純資産額 5,000万 円以上
が要件 となっている。
規 制 改革 要 望 口賛 成 の 意 見 ・県域規制の撤廃 によ り、既 に実績 の ある信用生協が隣
接 県で貸付 を行 うことが可 能 にな り隣接 県の 多重債
等
務者等生活 困窮者 が生 活再 建 を行 う ことが 可能 にな
る。
要望具 体例 、経 済効 果等
設立 時の
5,000万 円の 純資産要件 が ネ ック とな り、
信用 生協の 新 設 が で きなか つた ため 、隣 接 県 の 信用生
協 が 構造特 区の 申請 を行 い 貸 付事 業 に つ き県域 規 制
の 緩和 を求 めた が認 め られ なか った 例 が あ る。
担 当 府 省 か ら の 回 答
上 記規制改革 要 望 ・ 賛 ①県域規制の緩和については対応可能。
成の意見等 へ の 考 え方 ②純資産要件の緩和については対応困難。
【対応可能 性 の ある場
口県域規制 につ いて
見直 し予定 及 びその内
貸金 業制 度 PTに おける改 正 貸金業法 の 完 全施行
への対応案 を踏 まえ、本年 6月 を目途 に省令改正 を行
容
い、一定の要件 を満たす貸付事業 を行 う地域生協 につ
合】
いて 県域規制 を緩和す る予定。
【対 応 困 難 と す る場
合】
・純資産要件 について
改 正貸金 業法 の 純資産要件 を改正せず に 、生協 のみ
要望 へ 対応 した 場 合 に
要件 を緩和 した場合には、純資産額要件 を満 た さな い
生 じる問題 点及 び問題
貸金業者が生協 の 貸付事業 に脱 法的 に流 入 し、事業が
点 に対す る補 完 措置 の
安定的でな く法令 遵守意識 の低 い事業者 によ り、利用
有無等
者 に不 利益が及ぶ おそれが生 じる。
当該規制 改革事 項 に 対す る
基本的考え方
1.多 重債務者 、生活困窮者の生活再建支援 はセー フテ
ィネ ッ トと して重要な課 題 である。
2.既 存 の信用生協 は貸付業務 を通 じて組合 員の生活再
建に一定の 実績 を持 ってお り、県域規制の緩和、新規
参 入要件の 緩 和 によ リセー フテ ィネ ッ トを広 げてい
くべ き。
17
3.そ の 際、悪質な業者 の参入 排除 、出資者
(投 資家 )
保護 、借主保護には十分留意す べ きであるが、弊害防
止 措置 を講 じる こ とで対応可能 。
対処方 針
貸付事 業 を行 う地域 生協 につ いて 、県域規制 を緩和す
る こ と と し、省令 改 正 を行 う。 <平 成 22年 度措置 >
貸 付事 業 を行 う地域 生協 の 純 資産 要 件 につ いては 、一
定 の要 件 を満 たす地域 生協 に 限 り、悪 質 な業者 の 参 入排
除 、出 資者保護等 の 弊 害防 止 措置 を講 じた上 で 純 資産額
を引 き下 げる ことにつ き検討 を行 い 、結 論 を得 る。
<平 成 22年 度検討 ・ 結 論 >
18
その他 金融④】
【
規制 改革事 項
規制 の 概 要
金 融商 品取引法 に よる四半 期報 告 の 簡素 化
上 場企業は、四半期 開示 に係 る決算短信 を決算 日後
30日 以内に提 出 し、各種経営情報 や財務諸表注記事項
を付 加 した四半 期報 告書 を監査 法人 によ る監査証 明 を
受 けて決算 日後 45日 で提出す る こ ととな っている。ま
た、記載項 目の重複 やインター ネ ッ ト等で取得が容易な
項 目も含まれ る。
規制 改 革 要 望 口賛 成 の 意 見
投 資家保護 の 観 点か ら、よ り多 くの情報 の 記載義務 が
設 け られ た ものの 、か え つて重 要 な項 目が明瞭 で な くな
等
つて い る可能性 が ある。
投 資家に とって 利用 価値 の乏 しい項 目を削除 し、重要
な項 目のみ に簡素 化す る ことで 、投 資家が投 資判 断 をお
こな ううえで重要 な情 報 が 明瞭化す る。
要望具 体例 、経済効 果等
四半期決算短信 と四半期報告書 を整理統合す べ き。
記載項 目の削減及 び内容の 簡素化 (例
:「
株価 の 推移」
等 デー タの取得が 容易な項 目を省略す るな ど、経営
担 当 府 省 か ら の 回 答
情報 や注記項 目投 資判断 に重要な項 目に限定す る)。
上記 規制改革要 望・ 賛成 の
意 見等 へ の考 え方
取 引所 の 自主ル ール に よる四 半期 開 示 につ いて は、投
資 者 及 びアナ リス ト等 か ら、当該情報 に虚 偽 記載等 が あ
る場 合 で も罰則 が 適 用 され な い 、また 、四半期財 務諸表
の 作 成基準 につ いて一 層 の統 一 を図 り、公認会 計 士又 は
監 査 法 人 に よる四半 期財 務 諸 表 の 監 査証 明 を義 務 付 け
る べ き との 指摘 が あ つた こと も踏 まえ、投資者保 護 の 観
点か ら、四半期 開示 を法律 に基 づ く制度 と して 導 入す る
こ と と した もの で ある。45日 以 内 に提 出 し、 罰則 で担
保 され て い る四 半期報 告書 と、罰則 で特 に担 保 されず 、
開 示 項 目も少 な く迅 速性 の 観 点 か らの機能 が重 視 され
て い る取 引所 にお ける四半期 開 示 は 、役割分担 が な され
て い るもの と考 え られ る (な お、発 行体の負担等 を考慮
した 場合 、法定 開 示 を 45日 よ り短縮す るの は現 時点で
は 、困難 )。
対応可能性のある場合】
【
見直 し予定及び その内容
【四半期報告書 の 記載事項 の 簡素化】
四半 期報告書の記載事項 (「 株価の推移」等 )に つい
て 、発行者、投資者等の 二一ズ 、投資者保護の観 点 を踏
19
まえ つつ 、簡素 化 を検 討 して い る ところ。
対応困難 とす る場合】
【
要 望 へ 対応 した場 合 に生
【四 半期決算短信 と四 半期報告書 の 整理統 合 】
仮 に法 定開示 を廃 止 した 場合 、虚偽記載 に 対す る罰則
じる問題 点及 び問題 点 に に よ り担保 され た 情報 が 提供 され な い 、作成基 準 が 統 一
対する補完措置の有無等
され 、監査が行われ た情報 が 開 示 され な い等 の 問題 が生
じる。
また 、仮 に取 引所 に よる開示 を廃 止 した 場合 、迅 速性
の 観 点 か らの投 資情報 が 市場 口
投 資者 に提 供 され な い こ
ととな る。
当該 規 制 改 革事項 に 対す る 四半期報告書 について 、下記の事項 を中心 に簡素化 を実
基本 的考 え方
施す べ き。
・ 会計期間 を四半期か 四半期 累計 かの どち らか 一方 と
する
・ 株価 の推移等 、入手が容易な情報は記載不要 とす る
・ 財務 および事 業の方針の決定 を支配す る者 の在 り方
に関す る基本方針 は、内容 に変更 が あ つた 場合 を除
いて記載不要 とす る
・ 従業員の状況 につ いて 、提 出会社 (単 体 )は 記載不
要 と し、連結 のみ とす る
対処 方針
四 半期報 告書 の 記載事 項 の 簡素 化 について検討 を行 い、
結論 を得 る。
20
<平
成 22年 度検 討 ・ 結 論 >
その他 その他①】
【
規制改革事項
石油備蓄等 における特 定屋外貯蔵 タ ンクに係 る開放 検
査の合理化
規制 の 概 要
特定屋外貯蔵 タ ンクの 基 本開放 周期 は、旧法 旧基 準 タ
ンク を除 けば、 1万
が
KL以 上 が 7∼ 8年 、 1万 KL未 満
12∼ 13年 と規 定 され ている (危 険物 の 規制 に 関す
る政令 第 8条 の 4、 危 険物 の 規制 に 関す る規則 第 62条
の 4、 第 62条 の 5)。
また 、タ ンクの 溶接 部 検査 に おける磁 粉探傷試 験 の合
格基準 と して、線状磁 粉模 様 に害1れ がな い場合 は 4mm
以下 と定め られ て い る (危 険物 の 規 制 に 関 す る規 則 第
20条 の 8)。
規 制 改革 要 望 ・ 賛成 の意 見
等
タンクの 開放点検 は 、その周期や検査基準 が厳格 に 定
め られてい るため、 7∼ 10ヶ 月に及ぶ長期間の 工 期 が
製造計画や貯油率 に影響 し、操業経費 の増加 が 国民負担
へ繋が つてい る。
腐食 はその使用条件 に よって個 々に異 な るもの で あ
り、タ ンク毎の腐食速度 を基 に開放検査周期 の 設定 を行
うべ きである。
また、溶接部検査 においては、肉眼で割れがな い こと
が明 らかな場合、4mm以 下の線状磁粉模様は合格 とな
るに も関わ らず、必ず溶接部表面 を研削す るよ うに指導
され、検査 に 多大な時間 と労力を要 している。割れ の な
い 4mm以 下の線状磁 粉模様は、表面 を削 る ことな く評
価す べ きである。
要望具 体例 、経済効 果等
平成 21年 11月 行 政昂1新 会議 にお け る事 業 仕分 けに
お い て、国家備 蓄 に係 る コス トが 多す ぎる とい う指
摘 が あ り (平 成 22年 概 算要求額 :48,000百 万 円 )、
タ ン ク検査 も可 能 な範 囲 で間隔 規 制 を緩和 す べ き と
され た。
国 家備 蓄 に係 る タ ン ク のみ な らず 、民間事 業者 の タ
ンクの 開放検査 周 期 も安全な範 囲 で延 長す る こ とに
よ つて 、 タ ン ク繰 りが容易 とな り、大幅 な コス トダ
ウ ンが 実現 可能 で ある。
04
担 当 府 省 か ら の 回 答
上記 規制改革要望・ 賛成 の
開放 点検周 期 や検 査 基準 は過 去 の大 規 模 危 険流 出事 故
意 見等 へ の 考 え方
の 教 訓 を踏 ま え、タ ンクの 安 全性 を維 持す るために定 め
られ て いる。
○前 段 に つ いて
・ 開放 点検 の周 期 は、タ ンクに 講 じられ て い る保安 の
:
「規制 の
ための措置 の 状況 に応 じて定 め られ てお り、
概要 」 に 記 され た周期 の 他 に 、 1万 W以 上 の タ ン ク
につ いては 10年 、 13年 、千 W以 上 1万 口未 満 の タ
ン ク につ い ては 14年 、 15年 の 周期 とす る ことが 可
能 で ある。
・ 現在 の 開放 点検 時 には 、 コー テ ィ ン グの 補 修 、腐食
に 対す る補修 及び底部 の溶 接 部 に関す る補 修が 多数
実施 され てお り、 これ らの補 修 が実 施 され る ことに
よ り、保安 の 確 保 が 図 られ て い る ところで ある。な
お、本年 4月 か ら、事 故 の 発 生状況 、腐食 の 実態等
の 評価 を行 つた上 で、保安検 査 の あ り方 につ いて検
討 して い く予定 で ある。
○後 段 について
・ タ ンク本体 か らの 流 出事 故 の 主 た る要 因は 、腐食 と
:
溶 接部 か らの破 断 であ る。そ の ため 、溶接 部 の 健 全
性 の確 認 は、 タ ンクの 安 全性 を確保 す る上 で、 きわ
め て重要 な検査 で ある。
・ 長 さが 4 mm以 下 の 疑 似 模 様 か 欠陥磁 粉模 様 か判 別
で きな い磁 粉模様 が単 独 で現 れ た場合 で あ つて も、
次 の いずれ か に該 当す る場合 は不合格 とな る。① 当
該磁 粉模様 が割れ に起 因す る欠 陥磁 粉模様 である場
合 。② 疑似模様 を排除 した後 の 欠陥磁 粉模 様 の形 状
が 一 定 の場 合 (こ の 場 合 ブ ロー ホー ルの 存 在が疑 わ
れ る。)に 実施す る浸透探傷 試 験 の 指 示模様 の 長 さが
4 mmを 超 え る場 合 。そ の ため 、疑似模様 か欠 陥磁 粉
模 様 か判 別 で きな い磁 粉模 様 が 4 mm以 下 だか ら と
い つて直 ちに合格 とは な らな い 。
口 な お、溶接部 表面 の 凹凸等 が あ る場合 は 、①② の 合
否 判 定 が 困難 で あ り、JIS G0565「 鉄鋼材料 の 磁 粉
探 傷試験 方法 及 び磁粉模様 の 分 類」等 の 手 順 に従 っ
て 試験 を行 う必要 が あ る。研 肖1す る必要性 の 判定 に
つ いて も これ ら規格 を参 照 され た い 。
対応可能性のある場合】
【
見直 し予定及びその内容
22
【
対応困難 とす る場合】
○ 後段 に つ いて
要望 へ 対 応 した 場 合に生
要 望 内容 は現 在 の 検 査 の レベ ル を低 下 させ るも の で
じる 問題 点 及 び問題点 に
あ り、われ や ブ ロー ホ ー ル な どの 溶接 部欠 陥 を検査 時 に
対する補完措置の有無等
見 落 とす おそれ が あ る ことか ら、溶接 部 の 破損 に よる危
険物流 出事 故 の 発生危 険性 を高め て しま う ことにな る。
この よ うな理 由 か ら補 完措置 はな い。
当該 規 制改 革 事 項 に 対す る
非破壊 検 査 に係 る技術革 新 は進 展 して お り、 タ ンク
基本 的考 え方
底板 の 肉厚 測 定値 も連続 測定等 に よ って高 い精度 が
得 られ るよ うにな って い る。
さ らに 、設備 の 保全 は 、時間計画 保全 か ら、保全 の
合理 化 や 設備 利用率 の 向 上 を目的 と した状 態監視 保
全 に移 行 して きてお り、適 宜 タ ン クの腐食状況 をモ
ニ タ リ ン グ し、腐食 の 進 行 の 把握 を行 う場合 には 、
定期 開放 検査 と組合 わ せ る ことで 、安 全 を担保す る
ことは可 能 である。
現在 の 開放 検査 の延 長 に 関す る検 討会 では、 容量
1
万 kl以 上 の 新法 タ ンクのみ を対象 と して い る (対 象
タ ンク 617基 、基本周期 8年 )が 、 デー タに基 づ い
て検 証 を行 う ことか ら、 同 一基 準 では な くとも旧法
第 二 段 階基 準 (対 象 タ ン ク 1,743基 、基 本周期 7年 )
の タ ンク も同様 に周期 の延 長 を検 討す べ きである。
タ ン クの 溶接部検査 に お いては 、 多 くの 場 合 、検査
時 に発 見 され る磁 粉模様 に割れが あ るか否か、また 、
当該模 様 が溶 接部欠陥 に起 因す るか否 かの 判断 を 目
視 にて 可 能 とい う指摘 が あ り、判 断 に 支障 をきたす
場合 にのみ 研 削 して再 検査す るよ う、合理 化 を図 る
べ きで あ る。
対処方針
1.新 法 ・ 旧法 タンクとも、連続板厚 測定 によ り、腐食
の進行 をよ り正確に把握 した上で 、タ ンクの開放検
査周期の延 長 を検討 し、結論 を得 る。<平 成 22年 度
中検討 ・ 結論 >
2.肉 眼 で割れ ていないことが 明 らか に判断可能で ある
4 mm以 下の磁粉模様 は研 削 を不要 とす るよ う通 知
す る。 <平 成 22年 度 中措置 >
23
その他 その他②】
【
規制改革事 項
PFIの
規制 の 概 要
。公共施設 の建設、運営等 を民間事業者 の能 力や創意 工
拡 大 に 向 けた制度 改善
夫 を活用す る ことに よ り、効率的で質 の 高 いサー ビス
の 提 供 を 可 能 とす る
PFI(Private Finance
initiative)は 、 PFI法 に基 づ き、実施 され る。
規制 改革 要 望 ・ 賛 成 の 意 見
PFIに
等
るまで、硬 直 的 な従 来 の公共事 業 の 発 想 、枠組み が 根
底 に あ るため 、民間の 創意 工 夫 や ノ ウハ ウが発揮 され
係 る法制度 は、入札方法 か ら契約 の形 態 に至
に くい状 況 に ある。したが って、段 階 的 に優 良な事 業
者 が絞 り込 まれ て い くよ うな 多段 階 選 抜 や管理 者 等
と民 間事 業 者 間 での 十分 な意 志疎 通 を促 す 競争 的 対
話方 式の導入 を図 るべ き。
要望具体例 、経 済効果等
口民間事 業者 選 定手続 きの整備
・ハ コモ ノか ら運営重視 型事 業 の さ らな る活 用 に よ る
担 当 府 省 か ら の 回 答
福祉 ・ 環 境等 新 たな分 野 へ 拡 大
上記 規制改革要望・賛成 の
・現在 、 PFI推 進 委 員会 にお いて 検討 中
意見等 へ の 考 え方
対応可能性のある場合】
【
見直 し予定及びその 内容
現在 、 PFI推 進委 員会 において 他 省 庁 と連 携 の 下 、
PFI制
度 の 改 正 も視 野 に入れ た検 討 を行 つて いる 。
対応 困難 とす る場合】
【
要 望 へ 対 応 した場 合 に 生
じる問題 点 及 び 問題 点 に
対す る補完措置の有無等
当該規 制改 革 事 項 に 対す る ・これ まで各種 ガイ ドライ ンの 策定や民間事 業者選 定 と
基本的考 え方
協 定手続 き に 関す る関係省庁 申 し合わ せ な ど を行 い 、
PFIの
事 業環境 を改 善 す る法 制 度 の 整 備 が進 め ら
れ て きたが 、依 然見 直 しを求 め る声 は大 き い。
日本来 、事 業計 画 の 概要 も含 めた 民間事 業者 に よる提 案
とそ の 内容 の 検討 は 、管理者 と民 間事 業者 との価格 を
含め た あ らゆ る側 面 にお ける話 し合 い・交渉 を通 じて
行われ るべ き と こ ろ 、現在 は入 札時 の 全 体 説 明会 のみ
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で不十分 で ある。さ らに、入 札審査 は予定価 格 を上 回
る と即失格 にな るた め、民間事 業者 は これ を下回 るよ
う提案す る ことが少 な くな く、現 行 の選 定手続 きでは
ノ ウハ ウが発揮 され に くい と言わ ざるを得 な い。
したがつて、法制度の抜本的改革を英国の取 り組みを
参考にしながら、関係法制度の改正をはじめとする環
境整備について、さらに積極的な改善を進めるべきで
ある。
対処 方針
PFI事
業 において、民 間 の 創意 工 夫や ノ ウ ハ ウ を十
分 に活用す るため 、 PFI制 度 の 中 に、多段階選抜 ・競
争 的対話 を明確 に位置 付 け る こ とにつ いて 、PFI法 の
法 改 正 を含 め 検討 し、結論 を得 る。
<平 成 22年 度検討
25
口結 論 >
その他 その他③】
【
規制改革事 項
高度外国人材 の 受入促 進 のためのポ イ ン ト制度 の 導 入
規制 の 概 要
出入 国 管理 及 び難 民 認 定法 に お いて 就 労 可 能 な在 留
資格 と して 専 門 的・技 術 的 分 野 の 在 留 資 格 を設 け て お
り、更 に 受入れ 人数枠 を設定 して いな いな ど、諸 外国 と
比 べ てオー プ ンな制度 と な つて いる 。
しか しなが ら、就 労 可 能 な専 門 的・技術 的分野 の 在 留
資格 を有す る「高度 外 国 人材 」につ い ては、受 け入れ が
十分 に進 んで い る とは い い難 いの が 現状 で ある。
規制 改革 要 望 ・ 賛 成 の 意 見
等
優秀 な高度外国 人材 をで きる限 り多 く、で きる限 り長
く受 け入れ るため に 、特 に 受 け入れ を促進す べ き高度 外
国 人材 の 対 象範 囲 を明確 化 し、職 種 の 特性 に応 じて 学
歴 、資格 、職歴等 の 項 目を評価 の対 象 と したポ イ ン ト制
を導入す る ことで 、在 留期限 や手 続等 に つ いての 優遇 措
置 を講 じるべ きで ある。
な お、高度 外国人材 の 対象範囲 に つ いては 、現 行 の 入
管法 上 で「就労 が認 め られ る在 留 資格 」に 限定す る こ と
な く、今後 の わ が 国経 済 の 成長 を支 え る分野 の 人材 に つ
い て も包含 され るよ うにす べ きで あ る。
要望具体例 、経済効果等
・ 日本 経 済 の 活性 化 や 国 際 競 争 力の 強 化 とい う観 点 か
ら、既 存 の 制度 ・枠組み に と らわれ ず 、高度 外国人材
を有効 活用す べ く新 た な仕組み の 導 入 を含 め て、日本
国 と しての基 本戦 略 を構 築す べ きで ある。なお、近 年
イギ リスが 経 済 社 会 の ダ イナ ミズム を増 して来 た 背
景 には 、優秀 な外 国人 を活用す るため戦 略的 な受入 れ
制度 を構 築 して きた こ とが ある。日本 も今 こそ、優 秀
な外 国人 の戦 略 的 な受入れ を進 め て い くべ きで あ る。
・ア ニ メ ロゲーム 等 の コ ン テ ンツ及 び フア ッシ ョン等 の
文化産 業 は特 にア ジア 圏 で支持 され て お り、今後 の 日
本経 済 を牽 引す る産 業 とな る可能 性 を大 いに秘 め て
い る。更 に大 き く成 長 させ るため には 、我が国が世界
中の 優秀 な コ ンテ ンツク リエー タ等 を受 け入れ 、文 化
創造 とイ ノ ベー シ ョンの 拠 点 とな るべ きで あ る。そ の
ため には 、優 秀 で は あるものの現行制度 化 では学歴 ・
職歴等 の 要件 を満 た さず 、就業可能 な ビザが 発 行 され
な い 人材 に対 して も、ポ イ ン ト制等 で我が国 で 就 業 可
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能 な ビザ を発 行 で き るよ うに す る こ との 検 討 も必 要
で ある。
・現在 、我が国の 「モ ノづ くり」を担 つて い る中小企業
は 後継 者不 足か ら高 齢化 が進 み 、研修・技能 実習 生等
に支 え られ て い る こ とも少 な くな い 。今後 も この 技術
を国 内で継承 す るた めには、例 えば、彼 らが 技能 資格
や 国家資格等 を取 得 した 場合 には 、高度人材 に準 ず る
担 当 府 省 か ら の 回 答
者 と して、ポ イ ン ト制 を適用 し在 留期限や手続 き等の
優遇措置 を受 け られ るよ うに す るべ きでは な いか 。
上 記 規 制 改 革 要 望 ・ 賛 ・高 度人材 の 受入れ を促進す るため には ,高 度 人材 に と
成の意見等 へ の 考 え方
つて 魅 力の あ る雇 用・労働環 境 や 社会・生活 環境 の 整
備等 が まず も って 重 要 で あ り,政 府全体 で そ の整 備 に
取 り組 む必要 が あ る。出入国 管理 行政 にお いては ,そ
の 取組 に併 せ ,高 度 人材 の 受入れ を促進す るための措
置 と して ,ポ イ ン ト制 を活用 した高度人材 に 出入国 管
理 上 の 優遇 措 置 を講 ず る制 度 の 導 入 を検 討 して い く
予定 で あるが ,現 行 の 受入れ 範囲 内で ,特 に 受入れ を
促 進 す べ き高 度 人材 の 対象 範 囲 を明確 化 しつ つ 検 討
す る こと と して い る。平成 21年 5月 の高 度 人材 受入
推進 会議報告書 に お いて も,そ の 旨記載 され て い る。
口な お,同 内容 を盛 り込んだ第 4次 出入国管理基 本計画
【対応可能性 の あ る場
合】
見 直 し予定及 びその内
容
が平成 22年 3月 に 策定 され た と ころ。
日外国 高度人材 の 受 入れ を促進 す るため ,関 係 省庁 によ
る雇 用 ・労働環 境 や社会・生活 環 境 の 整備 等 の 取組 に
併せ ,出 入国 管理 行 政 にお いては ,ポ イ ン ト制 を活用
した 高 度 人材 に出入 国管理 上 の 優 遇 措置 を講 ず る制
度 の 導 入 を検 討 して い く予定 で あ る。
【対 応 困 難 と す る 場
合】
要 望 へ 対応 した 場 合 に
生 じる問題 点及 び問題
点 に対す る補 完 措置 の
有無等
当該 規 制 改 革事 項 に 対 す る
基本 的考 え方
1.外 国人材 を受 け入れ る必要が あるのか 。
→ 少子・高齢化が本格的に到来す る中で、我が国が経済
活力や潜在成長 力 を高めるには、少子化対策に加え、
若者 口女性 日高齢者 といつた 国内人材 を最大限活用す
る こ とは極 めて重要 である。
→ しか しなが ら、我が国の産業の付加価値 を更 に高め、
経済成長や雇用 創 出 を生み出すため には 、日本人 の優
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れ た能 力に加 え、異 なるバ ックグラウ ン ドを持 つ高度
外国人材 の発想や能 力・経験 を活用 し、イ ノベー シ ョ
ン を引き起 こす ことも同様 に重要で ある。例 えば、近
年 の イギ リスの 経済的復興 は戦 略的 な高 度外国 人受
入れ制度に一 因が ある と言われ て い る。
2.
日本 人の労働 市場 に影響 は な いのか 。
単純 に 、現在 あ る いは将 来 の労 働 力不 足 の 穴埋 め を
す る のでは な く、異 な る発 想 や 経験 を基 に 我 が 国 の
産 業 の 付加価 値 を高 め 、更 な る経済 成長 や新 たな雇
用 を生み 出せ る能 力の ある人材 を受 け入れ る とい う
発想 に立 つべ きで ある。 また 、高度 な外 国人材 と切
磋 琢 磨す る こ とに よ り、 日本 人 自身 の 能 力の更 な る
向 上 も見込 まれ る。更 に 、 そ の 中か ら海 外 に向か っ
て優 れ た 日本 ブ ラ ン ドを発 信 で きる 日本 人の増加 も
見込 まれ るので は ないか 。
3
優 秀 では あるものの 、現 行 の基 準 では学 歴や職歴等
で要 件 が満 たせず就業可能 な ビザ が 発行 され な い人
材 に 関 して、ポ イ ン ト制 での 受 入れ を検 討す るの は
時期 尚早 ではな いか 。
欧 米 だ けで な く、ア ジア で も シ ンガポール や韓国 ・
台湾 等 は以前 か ら高度 外国 人材 を積 極的 に 受 け入れ
る施 策 を実施 して い る。言語 的 ハー ドルが 高 く、 当
該 制 度 の 後発 国 で ある我 が国 は 、 よ り成 果 を出す た
め に 先行国 と同様 の 制度 の コ ピー に止 ま らず 、よ り
幅 広 く積極 的 に 受 け入れ るべ きで ある。
対処 方針
第 4次 出入国管理基 本計画 に お いて 、今後 5年 程度 で
検討 す る ことと して い る、現 行 の基 準 で も就 業可能 な ビ
ザ が 発 行 され る高 度 外 国 人材 に 対す るポ イ ン ト制 を活
用 した 出入国管理 上 の 優遇制 度 の 導 入 につ いて検 討 し、
成 22年 度 中検 討 ・ 結論 >
結 論 を得 る。
<平
また、現行 の 基準 では学歴 や職 歴 等 で 要件 が 満 たせず
就 業 可能 な ビザ が 発 行 され な い高 度 外 国 人材 に つ いて
も、ポ イ ン ト制 を活用す る ことに よ り要件 を緩和 し、就
業可能 な ビザが発 行 で きる制度 の 導 入 につ いて 検討 し、
結 論 を得 る。
<平 成 22年 度検討開始・平 成 23年 度 中結 論 >
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