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朝会の話 平成 24 年 6 月 11 日 「青いバラ(夢かなう)」 今日は、この
朝会の話 平成 24 年 6 月 11 日 「青いバラ(夢かなう)」 今日は、この植物のお話をします。何というお花ですか?はい、そう です。バラの花ですね。見たことありますか?今、開花シーズンで街角 でよく見かけますね。 バラは古くから世界で最も愛されてきた植物 です。きれいなお花の代表的存在です。 さて、バラは、昔から多くの人たちが、もっと美しくしようと「大きさ」 や「色」を工夫したバラづくり(品種改良)に取り組んで来ました。しか し、その中で青い色をしたバラだけはあり(出来)ませんでした。そこで、 世界中の国々で青いバラ作りの競争(品種改良競争)が始まりました。 60年前にアメリカで、40年前にフランスで、20年前に日本で、青い バラが発表されました。しかし、それらは、赤いバラを青色に似せたもの で、本物の青いバラではありませんでした。 本物の青いバラを作ることは人々の長年の夢でした。(青色のバラが出来ると、色の3原色がそろ い、色の可能性が広がるのです。)しかし、バラには他の青い花に含まれる青色の素(青色色素デル フィニジン)がないため、実現には至りませんでした。このため、青いバラ(Blue rose)の花言葉 は、「不可能」とされたりしました。 そんな中、日本人の福井祐子さんという人を中心としたグループが「バイオテクノロジー」とい う現在の科学の最先端の方法(遺伝子操作)を用いれば、青いバラができるはずと研究を始めまし た。20年くらい前から研究に取り組んだのです。しかし、それは苦難の道だったそうです。何百 万という青い色をした他の花の「色の素」(青色色素の遺伝子)を探してはバラに入れる作業が続き ました。でも、中々バラは青くなりません。10年経っても出来ませんでした。もう無理だ、やめ ようと思ったそうです。そんな時、開発に取り組んでいる人の子どもが、青い折り紙で作った一輪 のバラを贈ってくれたのです。それを見て、開発者達は「がん ばろう」と勇気が湧き、また研究に取り組み始めました。そし て、14年という年月をかけてついに青いバラを開発すること に成功しました。今から8年前のことです。「青色(色素)が 花びらに存在する、世界初の青いバラの誕生」と大きな反響を 呼びました。 青いバラの花言葉は、その後、開発者達が「夢かなう」、「奇 跡」と名付けました。 すごいですね。あきらめずに研究に研究を重ねて、不可能と 言われた青いバラをついに創り上げた人間の「努力」「困難に 負けない気持ち」に、校長先生は感心します。 この努力のお話は、みなさんの生活の中にもどこかで生かせ るお話ですね。