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平成17年度Ⅰ - 鹿児島市立学習情報センター
H17 市教研 校内研修 市教研資料 国語科における確かな表現力の育成 ∼研究主題∼ 国語科における確かな表現力の育成 ∼「書くこと」領域を中心に∼ <主題設定の理由> 国語は,あらゆる学問の基盤である。そして,人と人とをつなぐ大切な役割をも担う。 これからの時代では,その国語を豊かに,そして高度に運用する能力が,より一層求められる。 私たちは,このような時代の要請をふまえ,学校教育において,その基礎・基本をしっかりと身に付 けさせていかなければならない。 そこで本校では,自分の思いや願いを豊かに伝え合うことのできる子供,他者とよりよい人間関係を 言葉によって築き上げられる子供の姿をめざし,生きて働く確かな言葉の運用能力を育てていきたいと 考えた。 それらを実現するため,本校の研究教科を言語の教育である国語科に設定し,これまでの研究や児童の 実態から「表現力」を中心課題として取り上げ,今後3年間の研究を以下のように計画した。 1.研究計画 3ヵ年を通して,子どもたち一人ひとりに表現力をつける。 平成18年度 他教科・領域で生きて働く国語の力 「話すこと 聞くこと」 伝え合う力 平成16年度 平成17年度 「書くこと」 国語科における確かな表現力の育成 2.研究内容 「書くこと」の基礎・基本とは何かを洗い出す。 1.教科書でおさえたい「書くこと」の様式と系統 <光村版教科書> ◎・・・重点的に取り扱う単元がある 類 型 経験や事実を伝える文 発想したことや想像したことを伝える文 用件や気持ちを伝える文 感じたことや考えたことを伝える文 ○・・・取り扱う単元がある 表現様式 1年 2年 生活体験文 ◎ ◎ 記録文 ○ ◎ 3年 4年 5年 6年 報告文 ◎ ◎ ◎ 新聞 ◎ ○ ○ ◎ 説明文 ○ ◎ ◎ 紹介文 ○ ○ ◎ 創作文 ◎ ◎ ◎ 詩 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 手紙文 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 感想文 ○ ◎ ◎ ○ ○ ◎ ◎ ◎ 意見文 H16全国小学校国語教育研究大会鹿児島大会研究部「これを基に考えよう∼基礎基本の系統表∼」より 2.書くことのプロセス 「書くこと」では,たとえ上表のように表現様式が違っていても,必ず以下のような過程をふみます。 <書くことのプロセス> 相手・目的意識 取 材 構 成 例)手紙文 1 【相手・目的】だれに書こうかな? 何を伝えようかな? 2 【取 材】あんなことやこんな事もあったっけ? 3 【構 成】最初に相手の名前を書いて・・・次に・・・・ 4 【記 述】ていねいな言葉づかいで書かなくちゃ。 5 【推敲・評価】間違いはないかな? 分かりやすく書けているかな? 記 述 しかし,全体的な作業の流れは同じであっても,手紙文には手紙文の,新聞 推敲・評価 には新聞の取材の仕方や構成の仕方があるように,色々な違いがいくつもあり ます。 「何を(様式)をどう(プロセス)書くか」が問題なのです。 「書くこと」において,子どもたちに確かな表現力(文章を生み出す力)を育成するためには,この 5つのプロセスと様式による取材や構成の違いをきちんと指導してあげなければなりません。 つまり, 「書くこと」の基礎・基本を探るポイントは『様式』と『プロセス』の2つといえます。 この本の読書感想文が 書きたいなあ。 でも,こんな時は 何をどう書けばい ミニトマトの観察記録文 いのだろう・・・ も書きたいなあ。 <様式とプロセス> 3.研究組織 理論・実践の両側面から研究を深め,学年部で実践する。 1.全体組織図 学年部 全 研 修 教頭 研究推進委員会 研 修 研修部 中学年部会 高学年部会 体 校長 低学年部会 理論研究班 班 別 研 修 実践研究班 ※ 研究推進委員会(市教研)の構成 研修主任 推進委員長 教務主任 各班部長(2名)学年部部長(3名) 4.研究授業 授業実践を通して,子どもたちに「書く力」をつける。 1.公開研究授業 研究授業提供 研究授業Ⅰ 6年 ( 6月22日)高学年 及び授業実施月 研究授業Ⅱ 1年 (10月17日)低学年 研究授業Ⅲ 4年 (11月24日)中学年 2.一人一授業 公開研究授業を3回行う以外にも,より実践的な研究,授業を通した研究をますます推進していき たいと考え,昨年度に引き続き「一人一授業」を提案します。 【一人一授業の流れ】 ① 授業する日と授業したい単元を決め,指導案(略案 A4 用紙1枚,様式1)を作る。 ② (必要な場合に限り)学年会等で読み合わせ程度の簡単な指導案検討を行う。 ③ 授業日1週間前までに指導案を全職員のポストに入れ,授業日の予告をする。 ④ 授業を行う。 ⑤ 授業後2週間くらいをめどに実践記録(A4用紙1枚)を作成し,ポストに入れる。 ⑥ 1年間の総括として,指導事例集として全員分を冊子にまとめる。 ※ 留意点 研究のため,過度の負担にならないよう以下の点に気をつける。 ○ 授業日や授業時間は,授業者自身が自由に決める。 ○ 授業の内容は国語科の「書くこと」領域に重点を置いたものならば,何でもよい。 ○ 指導案の作成については,規定の様式で A4 用紙1枚の範囲を守る。 ○ 指導案検討は,授業者が必要とする場合のみ行い,基本的には授業者自身の構想にまかせる。 ○ 授業の参観は,誰でも自由にしてよいが,同学年を中心に分担するなどして,学級の子供た ちが自習になることを極力避けるようにする。 ○ 参観した者は,授業者へのねぎらいの意味も含め,必ず指導案にコメントを添えて渡すよう にする。 (見るだけの参観は避ける) ○ 担任以外の先生方は,一人一授業の実施が難しいため,授業に支障がない限り,できるだけ 参観してもらう形で,研究に協力してもらう。 ∼平成16年度の「一人一授業」実施状況∼ <話すこと・聞くこと> 学 授業 年 学級 単元名 教材 実施 基礎・基本 一覧番号 1組 はっきりはなして,しっかりきこう わたしのたからもの 2月 15 2組 はっきりはなして,しっかりきこう わたしのたからもの 2月 15 3組 はっきりはなして,しっかりきこう わたしのたからもの 2月 15 2 1組 ありがとうをとどけよう 自作教材 3月 3,4 年 2組 ありがとうをとどけよう 自作教材 3月 3,4 3 1組 調べたことを発表しよう みんなこどもだった 10 月 10 年 2組 調べたことを発表しよう みんなこどもだった 10 月 10 1組 心に残る発表会をしよう 十さいを祝おう 9月 23 1組 話の組み立てや言葉づかいを考えてたずねよう インタビュー名人になろう 11 月 11 6 1組 工夫して発表しよう わたしの六年間 12 月 12 年 2組 工夫して発表しよう わたしの六年間 12 月 12 1 年 4 年 5 年 昨年度の傾向として,ほとんどの学年が,同学年どうし同じ教材を扱っていたようです。 こうすることで,教材研究が活性化され,より深まりのある授業作りが見られました。学年部どうし の協力体制もすばらしく,指導案検討や検証授業,資料の交換等が円滑に行われていました。 また,3年生と5年生では,同じ「インタビュー」という言語活動に重点を置いた授業を見せてもら うことができました。この2つの授業によって,同じ「インタビュー」でも,子どもの発達段階や学習 指導要領がねらいとしている指導内容の違いが,子どもの姿としてはっきりと見取ることができ,とて も参考になりました。 5.授業のポイント 作文を書かせるだけが「書くこと」じゃない。 コンクールに出すような作品を書かせる 例) 取材力を高める実践(2年) ことだけが, 「書くこと」じゃないんだね。 1.教材「かんさつ名人になろう」 観察記録文を書かせるために,取材(観察)の仕方や観点を指導する。 →作品を仕上げることより,取材をする過程(プロセス)や方法が重要。 2.教材「今週のニュース」 書きたいことの題材を身近な所から見つけられるよう,取材の目を育てる。 →興味をもったことや不思議だなと思ったことをいっぱい見つけることが重要。 作品にならなくても,メモ程度でよい。 研究授業Ⅰ 6年「ガイドブックを作ろう」について 1.温故知新 MBCラジオ「私たちの作文」選評者田實健一先生のおすすめ作文! ぼくの修学旅行記∼来年出発するきみへのおくり物∼ 1.ぼくの旅行コース 2.見どころ 3.楽しい思い出 4.われらの旅館 5.お土産おすすめ品 6.ぼくの小さな失敗 田實先生流「旅行記」 ○ 書いてみたくなる題材の選択を ○ 相手にも役立つという思い H15.7.5 鹿児島市小学校国語部会研修会にて とても そっくり! 光村版教科書「ガイドブック」 (6年)の目次 2.5つの言語意識 「修学旅行」は,実の場で,生きて働く伝え合いを実現する最高の題材! 五つの言語意識 <○○小流「ガイドブック」> ① 相手意識・・・5年生に ② 目的意識・・・来年同じ経験をする時に役立ててほしい ③ 場面や状況意識・・・未経験の者へ,経験したことを報告する ④ 表現や理解の方法意識・・・ガイドブックを書く(つたえタイムで交流) ⑤ 評価意識・・・自己,相互,5年生からの評価 比べてみると? 南小は? <○○小流「ガイドブック」> 「近隣の文化施設等を他クラスの友だちや家族に教えるため」 この授業で書かせようとするガイドブックとは? 「情報を共有していない知人に相手を納得させるために自分が経験したことを報告する文」 鹿児島大学上谷順三郎先生 H17.6.10 田上小学校公開研究会にて 3.生活文の克服 なぜ子どもたちに「ガイドブック」を書かせるのか? ∼これまでの「書くこと」=「作文を書く」というイメージを捨てる∼ 「書くこと」が嫌いな原因は? 生活文 ・ 毎日の中に書き留めておきたいよ ・ 生活の記録 うな出来事など,あまりない。 ・ 日記的な文章 ・ 美文,長文を要求される。 ・ 個人的な内容 ・ おおむね時間的な順序に従って書く ・ 一つの作品としてまとまりのある文章 ・ 学校教育の中でしか,書く機会がない ・ 書き終わっても先生に添削される だけで,誰にも読まれない。 ・ 個人の気持ちを書くので,あまり読 まれたくない。 ・ 生活文が書けても,あまり役に立た ない。 5つの言語意識 4.共通点・相違点 5・6 年言語活動例: 「経験した事をまとまった記録や報告にすること」 →記録文,報告文を書く=ガイドブック作り 現代版「旅行記」=「ガイドブック」では,何が新しいのか? <生活文としての「旅行記」にはない「ガイドブック」の特性> 【POINT1】複数で書く 題名,目次,執筆分担,共同推敲 → 「話し合うこと」の指導(昨年度の研究を生かす) → 少人数学級の特性を生かした指導 【POINT2】写真やイラストを用いる 紙面構成 → 「割り付け」の工夫( 「新聞」 「パンフレット」を書いた経験を生かす) 【POINT3】1ページ内に,複数の事柄を書く 書く分量 → 第 5・6 学年「簡単に書いたり詳しく書いたりすること」[書く−エ]の指導 【POINT4】見た目の効果を工夫する 書体,文字色,文字の大きさ,罫線,チャート化,グラフ化,箇条書き 【POINT5】横書きで書く か な 読点,括弧,かぎ→ 「、 」or「, 」/仮名or 仮名(かな)/「 」のでは改行するのか?等 【POINT6】文末表現の工夫で読み手を引きつける 紹介語彙→「まちがいなし」 「∼するといいよ」 「∼ですよ」 「∼できます」 これからの時代に求められる生きて働く「書く力」 「書くこと」の指導について 5.様式を意識する 小学校で教える文章の種類「様式」は11種類! <光村版教科書> ◎・・・重点的に取り扱う単元がある 類 型 経験や事実を伝える文 発想したことや想像したことを伝える文 用件や気持ちを伝える文 感じたことや考えたことを伝える文 ○・・・取り扱う単元がある 表現様式 1年 2年 生活体験文 ◎ ◎ 記録文 ○ ◎ 3年 4年 5年 6年 報告文 ◎ ◎ ◎ 新聞 ◎ ○ ○ ◎ 説明文 ○ ◎ ◎ 紹介文 ○ ○ ◎ 創作文 ◎ ◎ ◎ 詩 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 手紙文 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 感想文 ○ ◎ ◎ ○ ○ ◎ ◎ ◎ 意見文 H16全国小学校国語教育研究大会鹿児島大会研究部小冊子「これを基に考えよう∼基礎・基本の系統表∼」より 6.プロセスを意識 様式は11種類でも,書くプロセス(過程)は,どれも同じ! 「書くこと」では,たとえ上表のように表現様式が違っていても,必ず以下のような過程をふみます。 <書くことのプロセス> 相手・目的意識 取 材 構 成 例)手紙文 1 【相手・目的】だれに書こうかな? 何を伝えようかな? 2 【取 材】あんなことやこんな事もあったっけ? 3 【構 成】最初に相手の名前を書いて・・・次に・・・・ 4 【記 述】ていねいな言葉づかいで書かなくちゃ。 5 【推敲・評価】間違いはないかな? 分かりやすく書けているかな? 記 述 しかし,全体的な作業の流れは同じであっても,手紙文には手紙文の,新聞 推敲・評価 には新聞の取材の仕方や構成の仕方があるように,色々な違いがいくつもあり ます。つまり「書くこと」指導のポイントは,教師が『様式』と『プロセス』 をしっかり意識していることが重要です。 この本の読書感想文が 書きたいなあ。 でも,こんな時は 何をどう書けばい ミニトマトの観察記録文 いのだろう・・・ も書きたいなあ。 <様式とプロセス> 期 日 単元名 教材名 授業者 平成17年10月17日(月) 5校時 「くらべてよもう」(読むこと/書くこと) 「じどうしゃくらべ」光村1年上 1年1組 第2回研究授業 成果と課題 ○ 題材のよさ(焦点化したこと) ・ 指導しやすい ・ 共同推敲によるふかまり ・ 書くことの必要観 ・ テーマ性をもった処理など ○ 板書のよさ ・ 「しごと」と「つくり」の基本構文を分かりやすく図解している。 ・ 取材メモから構成につなげる手順がひと目で分かる。 ・ ワークシートと連動して板書が仕上げられている。 ・ 色分けをして,ことばをしっかりとらえさせている。 ○ 教具・掲示のよさ ・ 書き上がりのモデルをしっか り示してある。 (安心感) ・ 教科書の挿絵も掲示してある ので,確かめながら読める。 ・ 板書と連動したワークシート ・ 貼ったり並べたり選んだりで きる作業を伴う楽しいつくり。 ○ 展開のよさ ・ 読むと書くが意図的・計画的につながれ, 子供たちの文章に,読むことの学習が十 分に生かされていた。 ・ 3回の読み取りを螺旋的に発展させなが ら,繰り返し学ぶべき,まとまりに分け て書くことをしっかり定着させていた。 ・ 教師と子供が共同作文を作りながら進め たことで書き上がりのモデルと学習の手 順が,よく理解されていた。 ・ 書くことの基礎・基本を十分に意識した 授業作りがなされていた。 ・ 教師の受容的な態度と豊かな経験で,安 心しながら楽しく子供たちがかける雰 囲気が醸成されていた。 ○ 課題 ・ 実の場で,この学びをどう生かすか ・ 読書へ広げる取り組みの工夫 「読むこと」の指導について 「サンゴの海の生きものたち」 (2年説明文)を中心に 1.国語の落とし穴 教科書の文を読ませるだけで, 「国語」と言えるのか? Q:先生は今,何を子供たちに教えていますか? 体育は「てつぼう」 算数は「かけ算」! 国語は? 「サンゴの海の生きものたち」 国語は,教材=能力と勘違い されやすい教科なんだね。 A:正解は『事柄の順序を考えて文章の内容を読み取ること』です。 ※この能力を育てるために,最も適した文章なのが「サンゴの海の生きものたち」 2.国語は簡単? 「読むこと」で教える内容は,たったの4つだけ! 第 1 学年及び第 2 学年「読むこと」の指導内容 ア 易しい読み物に興味をもち,読むこと。 イ 時間的な順序,事柄の順序などを考えながら内容の大体を読むこと。 ウ 場面の様子などについて,想像を広げながら読むこと。 エ 語や文としてのまとまりや内容,響きなどについて考えながら,声に出して読むこと。 2年間で,たったこれだけのこ でも,どうやってこの 4つを教えたらいいの? いつごろ とを教えるだけでいいんだよ。 (指導時期) どれくらいの時間で (授業時数) どんな読み物で (教 材) 何回繰り返せば (系 統) 3.基礎・基本 これらをふまえて,作成されているのが 「教科書」 なんだ,やっぱり国語は簡単だった…? 知るのと知らないのとは大違い「国語科の基礎・基本とは何なのか?」 1単位時間に必要な基礎的・基本的内容を把握して指導にあたれば,子供たちは確かな見通しを持 ちながら学習に臨み,基礎基本が確実に身につくはずである。 ○○小学校 研究の仮説より Q:今日の授業で身につけさせたい「基礎的・基本的な内容」とは何なのか? A:以下のように考えられる。 ステップ1:読み方を絞る 「読むこと」を読み方で分けると 教材文「サンゴの海の生きものたち」の特性 ア 読書的な読み ○ 知的好奇心をくすぐる科学読み物である。 イ 叙述内容に即した読み ○ 構成を工夫して書かれた説明的文章である。 ウ 想像的な読み 以上の特性をふまえると エ 事実と感想,意見に関わる読み ア 読書的な読み オ 目的的な読み イ 叙述内容に即した読み が,最もふさわしい読み方である。 カ 声に出した読み 「ウ 想像的な読み」は,次の「お手紙」の時がぴったり! 「カ 声に出した読み」は,「ふきのとう」でもやったけど 「いるか」の時にも,もう一度挑戦させたいな。 エやオは,1・2年生の指導内容では,ちょっと無理があ るから,来年度以降に指導していくのね。 ステップ2:系統性で絞る <2年生で扱う説明的文章> 3つの教材文で,バランスよく配分する。 「たんぽぽのちえ」 (5月) ※ 3回の中で,一度だけ指導すればよいものと繰 「サンゴの海の生きものたち」 (10月) 「一本の木」 (12月) ア 読書的な読み(説明的文章) り返して指導した方が良いものと軽重をつける ことも大切である。 イ 叙述内容に即した読み ・ 順序よく書かれた説明 種類 文 ・ 植物の生長の科学絵本 ・ 挿絵を参考に,登場人物 あらすじを読む と出来事の大体を読む。 ・ 説明書 読書への関心・意 欲・態度 ・ 絵や写真,実物で確かめ ながら読む。 ・ 時間の順序,事柄の順 構成・論理 読書生活 ・ 科学に関する本の書架 探して読む から題名や見出しを手 がかりに本を探す。 序,物作りの順序などを 読む。 ・ 写真や絵と文章を比べ 関係付け る。 ・ 問いと答えの関係を読 む。 ・ クイズ 読書紹介・活用 ・ 読んだ情報を説明する。 ・ 説明書を作る あらまし 要点・要旨 ・ 説明されている内容の 大体をつかむ。 つまり,今日の授業で身につけさせたい基礎的・基本的内容とは =「写真で確かめながら,事柄の順序を読み取ること」である! 4.教材の位置 なぜ,2年生のこの時期に,この文章を読ませるのか? 第 1 学年及び第 2 学年「読むこと」の指導目標 書かれている事柄の順序や場面の様子などに気づきながら読むことができるようにすると ともに,楽しんで読書しようとする態度を育てる。 Q:2学年まとまりで,指導目標が示されているのはなぜか? A:6つの教材文を指導しながら「書かれている事柄の順序」を,螺旋的・反復的に繰り 返し指導できるようにするため。 <第 1 学年及び第 2 学年>説明的文章の教材文系列 いろいろなくちばし じどうしゃくらべ どうぶつの赤ちゃん 一本の木 サンゴの海の たんぽぽのちえ 1年 2年 生きものたち つまり,最初の「いろいろなくちばし」から始まって,最後の「一本の木」 になるころには「書かれている事柄の順序」が,相当複雑になって,読み取 りづらくなっているんだよ。 だから,既習事項を想起させたり,活用させたりする活動がとっても大切な んだね。 もちろん,指導する教師の側が,この教材文の系列を意識し,前の文章と比 べて,どう発展しているのかを見極めて指導することが,とても重要なんだ。 例)2つの教材文を比較すると… 比較の観点 たんぽぽのちえ たんぽぽ サンゴの海の生きものたち カクレクマノミ イソギンチャク 事例の対象 ホンソメワケベラ 大きな魚 その他 順序 時系列でならべてある 具体例2つを並列に並べてある 構成 はじめ−なか−おわり はじめ−なか1−なか2−おわり これだけ違うと,かなり難しそう…。 しかし,どれだけ違いがあっても説明的な文章としての系列は同じ。 この点をふまえて 比べて読む 重ねて読む 再度読む ような活動を仕組んでいけば,効果は大きい! 4.読書へ広げる 読むことの学習は、読書へつなげる。 Q: 「楽しんで読書しようとする態度」を,どうとらえるか? A: 「読むこと」全ての学習は, 「読書」につながる。 <子供の姿で考える> 「サンゴの海の生きものたち」の授業を10時間受けた子どもたちが,どのように変容していたら, この単元の指導目標を達成できたといえるのでしょうか? ○ 教科書の内容をばっちり理解している? ○ 作者「もとかわたつお」さんのように,上手な説明文を書けるようになっている? ○ 書かれている事柄の順序を正しく読めるようになっている? こんなことをさせるために, 「国語」を教えているのだろうか…? やっぱりこうあるべき! 海のことがもっと知りたくなって,図書館で本を借りて読んでいる! つまり,ここでの学習は,クマノミやイソギンチャクの生態を知ることが,目標なのではなく ○ 海の生きものたちに興味をもって,もっと本を読んでみたいという意欲を高めること。 ○ 図書館や本屋さんに行って,お目当ての本を自分でちゃんと探せるようにしてあげること。 ○ 借りてきた本を自分ひとりでも,ちゃんと読めるようにしてあげること。 これは, 「スイミー」でも「お手紙」でも「たんぽぽのちえ」でも学年が違っても一緒! 「読むこと」の全ての学習は,子供たちが生涯に渡って,豊かな読書生活を送ることができるよう長期 的な視野に立って展開していくことが重要なのです。 6.言語活動 子どもたちに「読むこと」をどう教えるか? Q:今回身につけさせたい「基礎・基本」が,最も定着するような学習活動は何か? A:言語活動例を参考に考える。 第 1 学年及び第 2 学年「読むこと」の言語活動 昔話や童話などの読み聞かせを聞くこと,絵や写真などを見て想像をふくらませながら読む こと,自分の読みたい本を探して読むことなど <授業作りのヒント> 実は教科書の「説明文」とは,小学生でも分かるよう,無駄を削ぎ落とした「説明不足文」! ・ 大きなイソギンチャクがいますね。 (どれくらいの大きさ?) ・ たくさんのしょく手をゆらゆらさせています。 (どうして?) ・ きれいなオレンジ色の魚がうかんでいます。 ( 「およいでいます。 」とは,ちがうの?) ・ 小さなどうぶつをつかまえて,食べているのです。 (どんなふうに食べるの?) ・ さされるとたいへんなことになります。 (たいへんなことって!なに?) よく見ると,説明不足なことだらけ…。 もっと知りたい ここをくすぐる発問・働きかけ 疑問を解決したい! 主体的な読み取り <有効な手立て> ○ 写真を見て分かること,想像したことを発表させ合う。→言語活動例 ○ 図鑑の解説などを読み聞かせてあげる。 読書への広がり ○ 学級文庫など特設コーナーを作ってあげる。 豊かな読書生活! 説明文に使われる図や写真,具体例は筆者が説明しやすいように意図して選んだもの ・ 「サンゴの海の生きものたち」では,4枚の写真が使われているが,これは,おそらく数百,数千 あろう写真の中から,この説明に最もふさわしいものだけを選んでいる。 (はず) そして, 「サンゴの海にはたくさんの生きものたちがすんで」いるのに,どうして,これらの生き ものを具体例に挙げたのだろうか? 実はここに,筆者の隠れたメッセージが込められているのではないか。→ここを探ってみる。 叙述に即した読み 読みの深まり 例1)ごんぎつねの最後の場面の挿絵 兵十の足元だけで,顔は描かれていない。 (子供の読み取りのイメージを固定化したくないから) かすや先生のお話より 例2)説明文に挙げられる具体例 「じどうしゃくらべ」は,どうして「じょうようしゃ・バス」 「トラック」 「クレーン車」なの? 「どうぶつの赤ちゃん」は,どうして「ライオンとしまうま」なの? これらの例だけではなく,書き手の立場から文章を読んだり,写真や絵を見たりすると,そこに込 められた筆者の願いや思いまで,伝わってくる。 本文と写真を照応させながらよむと… ・イソギンチャク→磯巾着○ ・クマノミ→熊の実×(くまどりと海) いろんな発見! 正しい読み取り! 2年実践 「取材力」をつける 1.なぜ取材力か? 表現力を高めるには,まず「取材」から! 「取材」とは,材料を集めることそのものが目的なのではなく,何かを表現しようとする時,必ずそ の一過程として行われる活動である。例えば,国語科の表現領域「話すこと」や「書くこと」において はもちろんのこと,生活科で春を探しに出かけたり,社会科見学に出かけたりすること,総合的な学習 の時間でインターネット検索をすることも,また「取材」であると言える。 このように「取材」という活動は,教科・領域の枠にとらわれず,日々繰り返し行われている活動で あるにも関わらず,指導する立場としては,これまであまり意識してこなかったのが現状である。 そこで今回,この「取材」する力を一つの能力としてとらえ,計画的に育てていくことが,その先に ある「表現力」を高めて行くことにつながるのではないかと考えた。 そして,この言語を通して行われる活動「取材」の力を高めるには,言語の教育としての「国語科」 が最も重要な役割を果たすのではないかと考え, 「取材力」を高める実践に取り組むことにした。 2.取材の分類 方法で分けると,取材は大きく3つに分類される! 前述の通り, 「取材」という活動は,色々な場で,頻繁に行われている活動ではあるが, 「方法」とい う視点から分類すると以下のようになる。 思 索 行動などの想起のみならず,多様な思考活動が可能なように工夫すべきだ。 資 料 文献資料 映像・音声・実物資料(絵・写真・テレビ・ラジオ・統計・図・実物,など) 行 動 聞き取り,面接,体験,実験,観察,発掘,実物,質問紙,など 「ことばが生まれる」井上一郎著 明治図書 2002.10 取材という言葉のイメージから, 「思索」は あまり取材であることを意識されにくいと思 うが,左に示したワークなどは,行動の想起 を深めるための優れた工夫の一例と言える。 ←第 46 回九州小学校国語教育研究大会福岡大会 「楽しかったよ2年生」 また,ウェビング法による「連想ゲーム」など も,面白い取材方法の一つと言えるのではないか。 第 44 回九州小学校国語教育研究大会鹿児島大会 「言葉を集め,物語をつくる」 (5年)→ 3.系統性 この時期の子供たちに身につけさせたい「取材方法」とは? 好奇心旺盛な2年生では,生活科で野菜や生きものを育てたり,町探検で地域の人々とのふれあった りするなど,体験を通して学ぶことが最もふさわしい時期である。 子供たちの表現をいきいきとしたものにするためには,やはり体験を通した学びの場を作るべきであ る。この期の子供たちには,五感で感じたことを,自分の言葉で表すことこそ,身につけさせたい力で あると考えた。 そこで,取材に関する系統性を以下のようにとらえ,本実践では,2年生という発達段階をふまえ, 取材の方法の重点として「行動」を取り上げていくことにしたい。 取材方法 思索 行動 資料 第1・2学年 第3・4学年 第5・6学年 子供たちに身につけさせたい取材方法と系統性 4.メモとの出合い 2つの大きな研究大会の授業作りを通して 「取材力」を高める具体策として,今回は「メモ」に注目してみたい。 第33回全国小学校国語教育研究大会鹿児島大会 4年(話・聞) 「大事なことを落とさずに話し,メモを取りながら聞こう」 八幡小 ・ 聞き取りメモ メモ ・ 主に記録として ・ 効率よいオリジナルメモ ・ 取材メモ ・ 構成メモ ・ 興味・関心を高める 第46回九州小学校国語教育研究大会福岡大会 2年(書 く) 「くわしく思い出して書こう」 伊敷台小 <忘れないように書き留めておくということの重要性>→「取材」へ生きる 5.メモの習慣化 面倒くさくて書いていなかったのに,ちゃんと書いてみたら・・・ 恥かしながら,数年ぶりに教務要録をきちんと書くようになり,記録することのよさを実感! ・ 行事の見通しが立っている。 ・ 忘れそうな子供の成長が,記録として残っている。 ・ 集中して人の話を聞いている。 「書く(記録する)こと」の ・ 机がすっきりしている。 よさを実感! ・ あれこれ持ち歩かなくていい。 ・ できる先生になった気がする・・・。 ○ メモしておくことで思考整理ができている! ○ 継続していくほどによさが生きてくる! 教務要録を書く習慣ができて,よかった! 6.メモしない要因 また忘れ物・・・。子供たちもやっぱりメモが苦手 これまでも「書くこと」の授業では,色々な「○○メモ」を作ってきた。 しかし,所詮その時だけの「ワークシート」となり,国語科の その教材のための その時間だけの メモとなり,「実の場で生きて働く国語の力を育てる」どころか,単元が終われば,全く忘れ去られて しまう紙切れとなってしまう場合が多い。 なぜ,子供たちにメモが習慣化しないのか,その要因を探ってみた。 <その授業限り「ダメメモ」の∼3ない∼> ○ 持ち運べない サイズが大きすぎる→B4,A4,B5サイズの用紙で「メモ」というには,無理がないか? 実はそれは, 「ワーク」であったり, 「ノート」であったりしないのか? ○ 書けない 生活科の探検バッグや紙バサミがないと,ぺらぺらして書けない。 低学年の子供たちには結構お荷物。高学年は床で書いている。 ○ 1ページしかない 「メモ」と言いながら,いきなり清書! 「取材」のために外へ出されたはずの子供たちが, 「構成」 「記述」まで済ませて来る!? こんなことでは,習慣化など無理! 教務要録は,いろいろ便利でつかえるのになあ・・・!! 次頁へ! 7.使えるメモ! そうだ!なんで今まで, 『メモ帳』を使わせなかったんだろう! <習慣化のために「ダメメモ」からの克服> 持ち運べる ○ 書ける ○ たくさんのページがある ○ 使える! 「スゴメモ」 まさに「教務要録」・・・ そうだ! メモ帳 があるじゃないか! プロジェクトM(メモ) スゴメモ開発までの流れ 文房具屋で,たくさんのメモ帳を買いあさり,比べてみた。 サイズの違いを発見(ノートサイズから胸ポケットサイズのものまで) ページの開き方の違いを発見(横開きタイプと縦開きがある) ほとんどが切り離せるタイプであることを発見(付箋紙タイプのものもある) 表紙の硬さに違いがあることを発見(厚紙やプラスチックなど) ページの綴り方に違いを発見(製本,付箋のり,リング) 罫線の違いを発見(横罫,方眼罫,項目記入済みのものなど) メモ帳と一口に言っても,その用途によって,様々な違いがあり, 大きさや綴じ方など,ちゃんと工夫して作られている! プロジェクトMで貴重な研究対象となったメモたち 8.理想のメモとは 子供たちに「メモ帳」をどう活用させたいのか?<用途を絞る> ○ いつも,気軽に持ち歩いてほしい。 <書くことのプロセス> 相手・目的意識 ○ 日々のちょっとした事を書きとめておいてほしい。 ○ 国語に限らず,生活科などでも使ってほしい。 取 材 日々「表現」の材料を集めていくという習慣! 構 成 記 述 国語科や単元を超えた「取材力」の育成 推敲・評価 持ち運べる 書ける たくさんのページがある →スゴメモ 9.究極のメモ帳! ついに使える理想のメモ帳「スゴメモ」の完成! <スゴメモの概要> 「ポケットサイズ」 「表紙の硬さ」 「縦開きの横罫」にこだわり, スゴメモは左図のような外観に決定した。 ○ 表紙には,贅沢なカラー工作用紙を使用し,耐久性・書き 心地も抜群! ○ 止め具には,刃先の短い割ピンを使用したことで,ページ の取り外し,追加が可能に! ○ 110×75mm サイズで, どのタイプのポケットにもき ちんと入る理想の大きさ! ○ 手作りの良さを生かし,大幅コストダウン! 10.ページにこだわる 市販のメモ帳とは違う「取材方法」を意識させるページ罫! 同様のものなら,市販のものが,100円以下で買える。 しかし市販のメモ帳を買い与えるだけでは,これまで同様,すぐに飽きてしまい習慣化は図れない。 そこで「取材力」をつけるというねらいを明確にした,オリジナルのメモのページを作ることにした。 ∼取材方法の違い∼ 「行動」を意識したページ 観察メモ 観察メモには,取材の観点と して, 「見る」 「触る」 「嗅ぐ」 「舐める」「聞く」の五感を 絵で示し,分かりやすいよう 観察のヒントを挙げた。 発見メモは, 「カメラ」のよ うに使う。見たままの様子 をスケッチできるよう,イ ラスト欄を広くしている。 発見メモ 質問メモは,予め質問したい ことを上段に書き込んでお き,聞き取ったことを下段に 箇条書きで書き込む。 質問メモ 11.実践例① 「今週のニュース」で,身近なところから材料を見つける 「今週のニュース」 (光村2年上) <実際の展開> ① 3つのメモの種類と使い方を学ぶ。 ② メモ帳をもって,校内のあちこちに行き,書く材料を集める。 ③ 取材してきたことの中から,一番友だちに知らせたいなと思う題材を見つける。 ④ 教科書のモデル文を読んで,ノートに下書きする。 ⑤ 書きたいことに合った用紙の形に切り抜き,清書する。 <いきいきとした取材の様子> <これまでの指導の問題点> ○ 取材が,教室の中だけでの「思索」(行動の想起)に偏りがちで,多様な取材方法を体験させ ることが少なかった。 ○ 十分な取材活動もないまま「一番楽しかったことは?」「一番伝えたいことは?」と投げかけ ることで,子供たちの「身近な所から題材を見つけよう 」という思いを失わせていた。 「今週のニュース」 ∼子供たちの作品∼ ぐみの木 1年まえ,ばあちゃんがおいわいで木をかってくれました。さいきん花のつぼみが出てきました。色は みどり色です。 ゆうた たいよう石 たいせいくんたちといっしょに,たいよう石をさがしました。1分ぐらい探したら,たいよう石を見 つけました。 はやと クワガタのこと クワガタは,よくバナナあじのゼリーをたべます。バナナあじだったら,2日でたべます。クワガタの つのは,ほんとうはあごだったことがわかりました。びっくりしました。 なおき ワンピースをかってもらった このまえ,おばあちゃんに色が白黒のねこみたいなふくをもらいました。 ことね ○○先生のひみつ ○○先生が,まえやりたかったことは,え本さっかだったそうです。なぜ学校の先生になったのか, わかりません。文とか字もじょうずなので,え本さっかをできたかもしれません。 はるか 単元終了後は,主に「準備メモ」や「シール帳」として, 活用している子供が多いが,6月17日現在,紛失・忘れ ていた子供は,わずかに3人のみだった。それだけ,メモ 帳を常に携帯する習慣ができている証だと思う。 なかには,これまで,たくさん書きためて大事に使って いたのに,お母さんに洗濯機で洗われて,大泣きしたとい うエピソードや,同様に洗濯して使えなくなって,子供が 泣き止まないからわざわざ工作用紙を買いに行き,お母さ んが作り直したなど,たくさんのほほえましいドラマがあ る。思った以上に子どもたちが大事に使ってくれている。 表紙の痛み具合からもうかがえるように,一日遠足や生 活科の探検など,子供たちにはすっかりメモ帳が手放せな い道具になってきているようだ。 12.実践例② 「かんさつ名人になろう」で,観察の観点を鍛える。 「かんさつ名人になろう」 (光村2年上) や色々な取材の方法を経験させることができた。本単元では,まさし く「かんさつ名人」の名のとおり,観察するときの観点をしっかりと 与え,題材をより深く追求していこうとする態度を育てていきたい。 <ポイント1> スゴメモの「観察メモ」を活用しながら, 見る さわる きく 五感をフルに生かして,取材することをおさえた。 かんさ つチェ ックシ ート □近づい て、よ く見る 。 □大きさ や形、 色を見 る。 □数を数 える。 □うごか して、う らから 見たり、よ こか ら見たり する。 □﹁つる つる ﹂ ﹁ ふわふ わ﹂ ﹁やわ らかい ﹂ など手ざ わりを たしか める。 □おもさ をたし かめる 。 □﹁○○の ような におい﹂ など、同 じよ うなにお いをさ がして みる。 □﹁カサカ サ﹂など、 きこえ た音を こと ばにして みる。 「今週のニュース」では,身近な所から,幅広く題材を集めること きく←かぐ←さわる←見 かぐ (なめる) <ポイント2> 「∼みたい」 「∼のよう」という, 「たとえのことば」 をつかうと,観察したことを相手に伝えやすいことをおさえた。 観察したいことを「虫めがね」で焦点化! る 取材意欲と取材力を高める 「花メモ」 色別の付箋紙を花びらに見立て,きれいで 大きな花を咲かせることを目標に,取材を行 う。 取材の際,もっていくものは,付箋紙と鉛 筆だけで十分だ。 涼しい日陰に自分の鉢を移動し,友だちと 会話を楽しみながら,たくさん気づいたこと を付箋紙に書きとめていった。 屋外で十分な取材ができなかった子供たち も,教室にもどり,花びらを貼りながら, 「見 る」 「さわる」 「かぐ」 「きく」の観点に沿って, もう一度見てきたことを想起し,書き加えて いった。 教科書のモデル作文を参考に題名,氏名, 日づけ,書き出しの一行を共に書き,あとは それぞれ取材してきたことを文章にまとめた。取材がたくさんできていたので,わずか20分ほどで, ミニトマトのはっぱ 六月十七日︵金曜日︶ ありさ わたしがそだてているミニトマトのはっぱが、のびてきました。ミニトマト のはっぱが、ほしの形に見えました。見るとみどりいろでいろいろな大きさが ひかる ありました。さわると、はっぱがいろいろな形になってきます。かいでみたら いいにおいがしました。 きょう、オレンジ色になりました。みどり色のてんてんがあります。 ミニトマトのみ 六月十七日︵金曜日︶ のぜんたいには、しろいつぶつぶの毛があります。 うがこゆくて下のほうがうすい色です。大きさはおやゆびくらいです。トマト 数は三十こで、上のほうから見るとまるいヘリコプターみたいです。上のほ っています。 ぼくがそだてているミニトマトにみがつきました。みどり色の大きいみがな げん ゅぷにゅしてとげがあります。ミニトマトは、ほしがたのへたでいたそうです。 り大きくなりました。くきがほそながいです。さわるとやわらかいです。ぷに いて、まるくておやゆびくらいの大きさです。数は十七こです。太くてまえよ ぼくがそだてているミニトマトにみがつきました。グリーン色のみがついて 六月十七日︵金曜日︶ ミニトマトのみ 全ての子供たちが,以下のように生き生きとした言葉で,ミニトマトの様子を書き表していた。 13.日記も取材? 日記も考え方によっては,日々の「取材」活動なのだという発想。 おすすめ「テーマ日記」 ∼MBCラジオ「私たちの作文」に投稿し放送された作文(H17.7.30)∼ え本のじかん 南小 二年 ゆうすけ ○おうちの本だなには、え本がいっぱいあります。よるになるといつも「え本のじかん」があって、 5/28 ぼくとおとうとが、すきな本を、おかあさんによんでもらいます。おかあさんが、お出かけしてい るときは、おとうさんがよんでくれます。だから、ぼくは本をよむのが大すきです。 「え本ばこにいくよ。 」 (※絵本を専門に扱う本屋さんの名前。 ) と、おかあさんが、言ったときはとてもうれしくなります。え本ばこには、おもしろそうなえ本が 5/29 いっぱいならんでいるからです。かうときはまとめて十さつぐらいかってくれます。どれもおもし ろそうだから、 「ぜんぶかってもらいたいな」と思います。かってもらった本も「はやくよみたいな。 」 とわくわくします。 ○ぼくは、え本のじかんをおやつのつぎにたのしみにしています。おかあさんは、 5/16 「おやつにまけて、くやしい。 」 と言っていたけど、ぼくたちが、はたちぐらいになるまで、よんであげると言ってくれました。 ○このまえ、おかあさんに子どものころのことをききました。おかあさんは、小学生のころ、じん ぞうのびょう気にかかっていて、うんどうしたらいけなかったそうです。 5/17 「うんどう会やじきゅうそう大会に出たかったけど、出られなかった。 」 とさびしいかおで教えてくれました。でも友だちの中には、 「じきゅうそう大会、でなくていいな。 」 という子もいたそうです。おかあさんは、「うんどうできなかったのにがまんできて、すごいな。」 と思いました。きっと、うんどうできないときは、本をたくさんよんでいたんだと思います。 だから今でも、おかあさんは本をよくよみます。今はPTA新ぶんをよんでいます。でも、新ぶん をふとんにごろごろねころがって見ているときもあります。ぼくは、「目がわるくならないのかな 5/31 あ。 」としんぱいになります。 ○ぼくもおかあさんのまねをして新ぶんのまんがをときどき見ています。おとうさんもハブラシを 口にくわえて新ぶんをよみます。おとうさんは、スポーツらんのところにくると手がとまるから、 見ていてとてもおもしろいです。 ○ぼくが本を大すきなのは、「やっぱり、おかあさんに、にたのかな。」と思います。これからも本 とうは、一ばん大すきな、え本のじかんをよろしくね。 「書くこと」の指導と「日記指導」は,切っても切れない深い関係にありますが,毎日書かせてい る割には,なかなか子供たちの表現力は高まってきません。よく私たちは「美文・長文」を子供たち に要求しますが,日記とは,考え方によっては「まとまった一つの文章」になる必要はなく,心に残 ったことを個人的に簡単にメモする程度でよいのではないかという発想です。 つまり日記指導とは, 「書くこと」で言えば,何を指導しているのか?この場合, 「取材力」ではな いでしょうか。「テーマ」を与えることにより,子供たちは材料を日記に「メモ」してきます。つま り,日記は「取材メモ」ととらえます。次に教師が,そのメモを並べ替え「構成」してあげます。そ れをもとに子供が清書「記述」すれば,もうそれだけで一つの作文が出来上がってしまうというわけ です。4月から今まで,取材力を意識して高めてきた成果として,心に残った言葉がありました。ミ ニトマトの作文を書いた授業後の休み時間のことでした。ある子が「なんか,今日楽しかった」とぽ つりとこぼしていました。書きたいことがたくさんあるからこそ,「書くこと」が楽しく感じられた のでしょう。 「書くこと」の基礎・基本一覧 第1学年 類型 事実や経験を伝える文 発想したことや想像した ことをふくらませて書く文 用件や気持ちを伝える文 感じたことや考えたことを 伝える文 様式 ①生活体験文 ⑦創作文 ⑨手紙文 ⑩感想文 過程 ア ・観察したことや体験 ・みんなでカルタ遊び ・誰に何を伝えるかを ・物語を読んで思った したことを友達に分 を楽しめるように,語と 考えて,簡単な手紙を ことや感じたことを かりやすく伝えるた 語をつなげてカルタに 書く。 相手 めの生活文,観察文, ふさわしい文を書く。 目的 説明文を書く。 友達や親に書いて伝 える。 ・書こうとするものの ・連想する言葉や文を ・伝えたいことを考え ・次の観点について書 イ 特徴など観点を決め 考え,多くの語彙を集 て,書く事柄を集め く事柄を集める。(登 て材料を集める。 める。 場人物について思っ る。 たこと,あらすじ・内 取材 容,おもしろさなど。) ・はじめ,なか,おわ ・絵札に正しくはじめ ・伝えたいことがよく ・話の内容に対して思 ウ り程度の簡単な組立 の文字を書き,絵札に わかるように,簡単な ったことや感じたこ てを考える。 応じた読み札を書く。 組立てを考える。 とがわかるように簡 単な組立てを考える。 構成 ・語と語,文と文の続 ・リズム感のある言葉 ・文の中の主語と述語 ・語と語や文と文の続 エ き方を考えて書く。 になるように,語と語 の関係や文と文の続 ・分かりやすいように や文と文の続き方に 記述 絵を入れて書く。 き方に注意して書く。 きに注意して書く。 注意して書く。 ・書いた文を読み返し ・自分で書いた読み札 ・自分の伝えたいこと ・書いた文章を声に出 オ て,文字や句読点,か を声に出して読みや が相手にうまく伝わ して読み返し,よいと ぎの使い方を見直す。 すい文にする。 るかを考えながら声 ころに気付いたり,間 推敲 に出して読んで見直 違いなどを直したり 評価 す。 する。 第2学年 発想したことや想像した 類型 事実や経験を伝える文 ことをふくらませて書く 用件や気持ちを伝える 感じたことや考えたこと 文 を伝える文 文 様式 ①生活体験文 ②記録文 過程 ⑤説明文 ⑦創作文 ⑧詩 ⑨手紙文 ⑩感想文 ・観察したことや体 ・見たことから想像 ・誰に何を聞きたい ・物語を読んで思っ ア 験したことを身近な したり感じたりした か,誰に何を答える たことや感じたこと 人に分かりやすく伝 ことを絵本に書き表 かをはっきりさせて を友達や親に書いて 相手 えるための生活文, す。 目的 観察記録文,紹介文, 手紙を書く。 伝える。 説明書を書く。 ・分かりやすく伝え ・場面ごとに絵本を ・相手に聞きたいこ ・次の観点について るために必要な事柄 書く材料を集める。 とや聞かれたことを 書く事柄を集める。 イ を考えて材料を集め ・身の回りのものの 答えるために何を書 (登場人物について る。 取材 特徴をつかみ,感じ けばよいか考え,書 思ったこと,あらす たことを自分なりの く事柄を集める。 じ・内容,おもしろ 言葉にして文を書く さなど。) 材料を集める。 ・時間的な順序,事 ・「はじめ・なか・ ・聞きたいこと,教 ・話の内容に対して 柄の順序に沿って, おわり」の簡単な組 えてあげたいことが 思ったことや感じた ウ 簡単な組立てを考え 立てを考えて書く。 よく分かるように, ことがわかるように る。 構成 ・自分の生み出した 簡単な組立てを考え 簡単な組立てを考え 言葉からよい表現を る。 る。 選び,まとまりのあ る短い文にする。 ・時間的な順序事柄 ・順序を考え、語と ・順序を考え,語と ・書く事柄の順序や, エ 記述 の順序に沿って書く 語や文と文の続き方 語や文と文の続き方 語と語や文と文の続 ・分かりやすいよう に気をつけて書く。 に注意して書く。 き方に注意して書 に絵を入れて書く。 ・比喩や擬人法など く。 表現を工夫しながら 書く。 オ 推敲 評価 ・書いた文を読み返 ・書いたものを声に ・聞きたいこと,教 ・書いた文章を読み して分かりにくいと 出して読み,よいと えてあげたいことが 返し,よいところに ころや間違いを直 ころを見つけたり, うまく伝わるか読み 気付いたり,間違い す。 わかりにくいところ 返し,間違いなどを などを直したりす を直したりする。 直す。 る。 第3学年 類型 様式 事実や経験を伝える文 ことをふくらませて書く文 用件や気持ちを伝える文 感じたことや考えたことを 伝える文 ②記録文 ⑤説明文 過程 発想したことや想像した ⑦創作文 ⑨手紙文 ⑩感想文 ⑥紹介文 ・調べて分かったこと ・友達に読んでもらえ ・相手を決め,招待す ・作品のよさが友達に ア やよく知っているこ るような楽しい筋を る目的で,大事なこと 伝わるように感想文 とを分かりやすく伝 考えて物語を書く。 を落とさないように 相手 えるための観察記録 目的 文,報告文,説明書を を書く。 招待状を書く。 書く。 ・伝えたい情報を集 イ ・人物や場面の様子な ・招待状で落としては ・次の観点について書 め,書く必要がある事 ど場面ごとの物語の いけない大事なこと 柄を選ぶ。 展開を考えてメモに を知り,書くことを決 (登場人物について 書く。 める。 取材 く事柄を集める。 思ったこと,あらす じ・内容,おもしろさ, 作品の特徴など。) ・調べた事柄ごとにま ・場面ごとに考えた物 ・大事なこと(行事名 ・伝えたい中心が明確 とまりをつくり,区切 語の展開メモを,物語 と内容・日時・場所・ になるような構成を ウ りを考える。 構成 の筋に即して配列し, あいさつや招待の言 考え,まとまりごとに 物語全体のつながり 葉,相手や自分の名 段落に分ける。 を考えて書く。 前)がはっきり分かる ような組立てを考え る。 ・事柄のまとまりごと ・物語の展開がはっき ・大事なことは,簡潔 ・伝えたい中心を明確 に小見出しを付けた エ 記述 りするように,段落と に書く。 にしながら段落と段 り,段落と段落の続き 段落との続き方に注 ・来てほしい気持ちが 落との続きに注意し 方に気をつけて書い 伝わるように丁寧に て書く。 書く。 ・作品の内容と思った 意して書く。 たりする。 こと・感じたことを書 き分ける。 ・伝えたいことがわか ・書いたところを読み ・大事なことを落とさ ・文章のよいところを オ りやすいまとまりに 合って,文章のよいと ず,招待する気持ちが 見つけたり間違いを なっているかを見直 ころを見つけたり,分 伝わるように書くこ 推敲 したり,間違いを直し かりにくいところを とができたか確かめ 評価 たりする。 る。 直したりする。 正したりする。 第4学年 類型 様式 事実や経験を伝える文 ア 相手 目的 ことをふくらませて書く文 用件や気持ちを伝える文 感じたことや考えたことを 伝える文 ③報告文 ④新聞 過程 発想したことや想像した ⑧詩 ⑨手紙文 ⑩感想文 ⑤説明文 ・調べて分かったこと ・日常生活の中から見 ・相手や目的に応じて ・作品のよさが友達に を正確に分かりやす 方を変え,発見したこ あいさつの言葉や書 く伝えるための新聞, とをはっきりさせて き方に注意して手紙 報告文,説明書を書 を書く。 詩を書く。 伝わるように感想文 を書く。 く。 ・観点を決め,必要に ・生活の中から書く必 ・手紙を書く相手に応 ・次の観点について書 イ 取材 応じてアンケート調 要のある事柄を運び, じて,伝えることを選 く事柄を集めたり選 査やインタビューな 書く事柄を整理する。 ぶ。 択したりする。 どを行って情報を集 (登場人物について め,書く必要のある事 思ったこと,あらす 柄を選ぶ。 じ・内容,おもしろさ, 作品の特徴など。〉 ・伝えたいことの中心 ・発見した感動が伝わ ・書こうとする中心を ・伝えたい中心が明確 ウ 構成 が分かりやすいよう るように,文の長さや 明確にし,初めのあい になるような構成を に段落と段落のつな 改行の仕方,詩の組立 さつ・本文・終わりの 工夫し,まとまりごと がり,項立て,紙面構 てを考える。 あいさつ・後付けの組 に段落に分ける。 成などを考える。 立てで書く。 ・項目ごとに小見出し ・比喩や擬人法,体言 ・手紙で伝えることの ・伝えたい中心を明確 を付けたり,段落と段 止め等を使い,自分な 中心を明確にしなが エ 記述 落の続き方,項の続き りの表現をする。 にしながら,接続語を ら,段落と段落の続き 用いて段落と段落と 方に気を付けて書い ・発見した感動の中心 方に注意して書く。 の続きに注意して書 たりする。 が分かるように書き く。 表す。 ・作品の内容と,思っ たこと・感じたことを 書き分ける。 ・分かりやすい段落や ・作品を読み合い,新 ・手紙のきまりに基づ ・文章のよいところを オ 推敲 評価 項立て,紙面構成にな しい発見やよい表現 いて,書いた手紙を見 見つけたり間違いを っているかを見直し 直す。 たり,間違いなどを直 したりする。 を見つけ合う。 正したりする。 第5学年 類型 様式 過程 事実や経験を 伝える文 ③報告文 発想したことや想像 したことをふくらませ 用件や気持ちを 伝える文 て書く文 ⑦創作文 ⑨手紙文 感じたことや考えたことを伝える文 ⑩感想文 ⑪ 意見文 ・事実や調査によ ・全体の展開を見 ・依頼する相手に ・読んで感じたこ ・読者に自分の主 って分かったこ 通して,話の内容 依頼内容がはっ とや考えたこと とを効果的に伝 が効果的に伝わ きり分かるよう を伝えるために, 果的に伝わるよ えるための報告 るように物語を に依頼の手紙を 相手を意識して うに,意見文を書 相手 文やニュース原 書く。 書く。 感想文を書く。 く。 目的 稿を書く。 ア 張することが効 ・感謝の気持ちが 伝わるようにお 礼の手紙を書く。 ・目的と作品全体 ・物語の展開を見 ・依頼文やお礼の ・全体を見通し, ・自分の主張する の展開を見通し イ 取材 通して,書く必要 手紙の内容を考 次の観点につい ことが客観的な た上で,取材の観 のある事柄を整 え,書く必要のあ て書く事柄を収 事象に裏付けら 点を決めたり,取 理する。 ることを選び,書 集・選択する。 れるように,取 材方法を工夫し くことを整理す 材,選択し,書く たりし,集めた情 る。 事柄を整理する。 報の分類,取捨選 択などの整理を する。 ・目的と表現様式 ・物語全体の組立 ・依頼内容や感謝 ・全体を見通し, ・自分の主張が効 ウ 構成 に応じて文章全 ての効果を考え の気持ちなど伝 文章全体の表現 体を見通し,順 て書く。 えることを明確 の効果を考え,書 うに文章全体の 序,段落構成,項 にし,初めのあい き出しや構成を 立て,紙面構成を さつ,本文,結び 工夫する。 工夫する。 のあいさつ,後付 果的に伝わるよ 構成を考える。 けの組立てで書 く。 ・詳しく伝えたい ・物語の展開,登 ・依頼の内容がよ ・自分の感想・意 ・事実と意見とを 事柄について,絵 各人物の気持ち エ 記述 図やグラフなど く分かるように や会話,情景の描 具体的に依頼内 を添え,分かりや 写などを区別し, 容を書く。 すく伝える工夫 主題や場面に応 をする。 じて詳しく書く。 伝わるように具 見の根拠を明確 区別し,必要に応 にして書く。 じて詳しく書い ・内容と感想・意 たり簡潔に書い ・お礼の気持ちが 見を区別して書 体的な感謝の気 持ちを書く。 く。 たりする。 ・段落構成,項立 ・友達の作品を読 ・相手に失礼のな ・自分が感じたこ ・主張することが オ て,紙面構成の効 み合い,目的や意 い言葉遣いか,用 とや考えたこと 読者に伝わるよ 果を確かめる。 図に応じた表現 件が的確に伝わ が伝わるような うな表現ができ 推敲 の効果について るか書いた手紙 表現効果ができ たか確かめる。 評価 確かめたり,工夫 を見直す。 たか確かめる。 したりする。 第6学年 類型 様式 事実や経験を 伝える文 したことをふくらませ 用件や気持ちを 伝える文 て書く文 感じたことや考えたことを伝える文 ③報告文 ⑤説明文 過程 発想したことや想像 ⑧詩 ⑨手紙文 ⑩感想文 ⑪意見文 ⑥紹介文 ・読者を具体的に ・自分の感動の中 ・誰に何を問い合 ・読んで感じたこ ・自分の考えを深 ア 相手 目的 決めて,自分の意 心をはっきりと わせたいのかは とや考えたこと め,考えた意見が 図を効果的に伝 させ,詩の効果を っきりさせて,用 を伝えるために, 読者に効果的に えるための報告 考えて書く。 件が正確に伝わ 相手を意識して 伝わるように意 文や紹介文を書 るように問い合 感想文を書く。 見文を書く。 く。 わせの手紙を書 く。 ・目的や意図,作 ・感動メモから書 ・知りたいことを ・全体を見通し, ・自分の意見を支 品全体の構成や くことを選び,感 集め,問い合わせ 次の観点につい える具体的な材 記述を念頭にお 動の書く材料を 料を取材,選択 いて取材を行い, 整理する。 イ 取材 たい事柄を整理 て書く事柄を収 する。 集・選択する。 (登 し,書く事柄を整 集めた情報の分 場人物について 類,取捨選択,軽 思ったこと,あら 重などの整理を すじ・内容,テー 行う。 マへの考え,作者 について,他の資 料と結び付けて, 自分と比べて,作 品の特徴など。) 理する。 ・意図と表現様式 ・自分の感動が効 ・問い合わせたい ・全体を見通し, ・自分の考えが効 ウ 構成 に応じて文章全 果的に伝わるよ ことを明確にし 文章全体の表現 体を見通し,順 うに詩の全体の て,本文を目的・ の効果を考え,書 うに,根拠となる き出しや構成を 果的に伝わるよ 序。段落構成,項 組立てを考え 問い合わせよう 事柄を適切に配 立て,紙面構成を と考えた理由・問 工夫する。 置し,文章全体の 工夫する。 い合わせの内容 構成の効果を考 の組立てで書く。 える。 ・目的や意図に応 ・比喩や擬態語, ・問い合わせの内 ・自分の感想・意 ・事実と意見とを じて内容に軽重 対比等を使い,効 容が正確に伝わ 見の根拠を明確 を付けたり,箇条 果的に書き表す。 るように,必要な にして書く。 エ 記述 区別し,必要に応 じて詳しく書い 書きや表で簡潔 ところを具体的 ・内容と感想・意 たり簡潔に書い に伝えるための に詳しく書く。 見を区別して書 工夫をしたりす ・ファクシミリや く。 る。 電子メールには, たりする。 必要なことを簡 潔に書く。 ・効果的に意図を ・友達の作品を読 ・丁字な言葉遣い ・自分が感じたこ ・意見が明確に伝 オ 伝える段落構成, み合い,目的や意 で書くことがで とや考えたこと わるような効果 項立て,紙面構成 図に応じた表現 きたか,用件が正 が明確に伝わる 的な表現ができ 推敲 になっているか の効果について 確に伝わるか,書 ような表現効果 たか確かめる。 評価 確かめる。 確かめたり,工夫 いた内容を見直 ができたか確か したりする。 める。 す。