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第2回 岐阜県トラック輸送適正取引推進パートナーシップ会議 議事概要

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第2回 岐阜県トラック輸送適正取引推進パートナーシップ会議 議事概要
第2回 岐阜県トラック輸送適正取引推進パートナーシップ会議 議事概要
1.開催日時
平成24年3月13日(火) 13:00~14:45
2.開催場所
社団法人岐阜県トラック協会 会議室
3.出席者
別添委員・出席者名簿のとおり
4.概要
(1)開会
(2)挨拶
(古田岐阜運輸支局長)
・トラック産業は、我が国の基幹的輸送機関として国内貨物輸送の約6割を担っている
が、トラック事業者の99.9%が中小零細企業であり、環境対策、安全対策、軽油価格
の高騰と必要となるコストが増加する中、トラック事業の経営状況は決して良いとは言え
ない。
・「トラック産業の将来ビジョン検討会」の中間整理で、「荷主・元請・下請事業者等の関
係者の役割・責任を明確にし、適切な関係創出が求められる」とし、「パートナーシップ会
議の機能を見直し議論を深化させていく」と報告され、業界が抱える個別課題(契約に
基づかない付帯作業の要求、契約書面の不交付、長時間にわたる手待ち時間の発生
など)について、議論していくこととなり、中部では、安全運行を阻害する要因となりうる
「長時間にわたる手待ち時間の発生」と業界の慣行として見られる「契約書面の不交付」
の個別課題に沿った議論をしていくこととなった。
・トラック輸送における適正取引の推進等の諸課題に対するそれぞれのお立場からのご
意見を頂戴いたしながら、理解と情報の共有化を図って発信してまいりたい。
(3)議事
(忍田議長)
・荷主と運送事業者のパートナーシップについて、主題は「グリーン」をはじめ、あまりにも
多い。今回、課題について発言をいただきながら、岐阜発の新しいパートナーシップの有
り様を提言できればと考える。
① パートナーシップ会議について
《事務局から資料1により説明》
(忍田議長)
・中部のパートナーシップ会議のメンバーは?
・岐阜県のパートナーシップ会議は中部の会議の傘下にあるということか?
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(事務局、渡辺委員・中部運輸局)
・岐阜県と同様に、学識、経済団体、荷主、運送事業者等である。
・20年5月に本省が立ち上げたあと、広げるため各ブロック・県単位で設置。管内では中
部(愛知と一緒)でパートナーシップ宣言を採択するなど継続し開催しており、岐阜・三重・
福井で設置している。
② トラック事業の現状の課題について
《事務局から資料2-1,2-2により説明》
(尾関委員・岐阜県トラック協会)
・この個別課題は運送業界の長年の問題である。
・手待ち時間が多いお客さんと折衝したことがあるが、文句を言う事業者は「もう結構」と
いう話があった。メーカー等はいまだにそういう体質を引きずっているのでは。
・最近は不景気により物量が減って、待機時間は昔ほどではない。
(神谷委員・鋳栄サービス)
・手待ち時間については、いまだに日常的にある。
・当社は建設現場への資材搬入を行っているが、土木関係でも発注から施工まで多重構
造がある。この多重構造のため、現場で問題が発生しても荷主に話がうまく届かない。
・着荷主へ行ったときの待機する場所について、かなりの部分が、道路であったり私有地
であったり、場所が不足している。時間の問題もそうだが、場所も大変苦労している。
(鈴木委員・南濃運送)
・出発時はいいが、中間で渋滞等があるといけないので保険をかけて早く出る。納品時に
バースや時間が決まっているので早く行って待っている状態。
・効率化について申し出ても現場と企画部門の意思疎通がうまくいっていない。
(忍田議長)
・待ち時間でいくら損しているかを数字で見せないと産業界、社会的視点からも説得力が
ない。容易ではないが、挑戦すべきである。
(則竹委員・則竹運輸)
・当社はガスの運搬を行っているが、手待ち時間というのはあまり発生しない。
・冬場は忙しく精油所では早い者勝ちのところがあり、必要以上に早く行って待っている。
・出荷時間は決まっており長くしてほしいが、精油所としてはそうはいかない部分がある。
・行った先で発荷主、着荷主の意思疎通がうまくいってない時があり苦労している。
(山田委員・商工会議所連合会)
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・これらの課題解決には時間がかかるのでは。
・アンケートにある様に徐々に改善されてきているのではないか。お互いが協力し、今後も
継続していくしかない、積み重ねが必要。
(長縄委員・経済同友会)
・荷主・運送事業者の両者が求めていることを広めていくことが大切。
・厳しい環境下、行政の力を借りながら、弱者・公平の見知から三者一体で理解を深める
ことが大切。
(梶田委員・全国農業協同組合連合会岐阜県本部)
・野菜は朝収穫し、昼集荷し、夜積んで、荷受側(市場)の時間に合わせざるをえない。リ
スクヘッジしながらやっているが、組合員にしわ寄せが行かない様にやるしかない。
・コメは精米しスーパー等へ納品するが、「この時間に」と指定がある。融通が利けばいい
が、それでは消費者が納得しない。
・各段階で少しずつ我慢・工夫すれば少しでも良い様に回っていくのではないか。
(小池委員・バロー)
・スーパー150店舗を展開している。荷主の立場、物流事業者の立場があるが、この課
題にはいろいろな問題が絡んでいる。
・入荷時間を緩和すればいいが、限られたスペース(バース)をうまく使うには、時間を指
定しなくてはいけない。
・手待ち時間は、どのタイミングからロスなのか、すべての手待ちがダメでないのでは(2
時間ならロス、30分ならサービスの範囲等)。
・どれだけ待たすと、どういうデメリットが出るのか、荷主は分からない。現場の物流事業
者から提案してもらわないと、荷主は動けない。
・グループ会社に物流部門があるから、デメリットが出れば本体にも響いてくるので、改善
に動く。程度がどれくらいであるかだが。
・グループ会社だから言えるところがある(物流子会社の関係)、これが別会社だと言いに
くい壁があるのでは、そこが難しい所なのでは。
(忍田議長)
・運送会社にとって着荷主と発荷主があるが、バローさんの様に着荷主(買い手)が強
い。昔から運送事業者はお金をもらう発荷主にアプローチしてしまうがが、サービスレベル
の意志決定は着荷主側である。日本の商慣行(店着価格制)の問題である。
・バローさんでは、この現実を踏まえての店舗納品の帰途に仕入れ品を回収する「ミルク
ラン」方式を導入している。
・こういう問題、方式があるということは、物流業界から発していくべき。
(永田委員代理・岐阜県地域女性団体協議会)
・日本の抱える問題(商慣行等)、消費者の立場からこういった課題があると言うことを発
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していきたい。
(櫻井委員・岐阜労働局)
・陸上交通について昨年、監督指導等での違反率は7割超えている。他の業種にくらべ
高い率だが、本日この会議に出席し、構造的に根っこにある問題を考えていかないといけ
ないと感じる。
・労働災害についても、当会議において情報発信させていただきたい(別途資料にて説
明)。
(高橋委員・全日本運輸産業労働組合岐阜県連合会)
・待機時間について労働者の立場からすると、会社によってお金(賃金)が付くか付かな
いがある。付く方については会社にとって損失だが、付かないところであっても、労働時間
(拘束時間)について荷主に理解していただきたい。
・大きな車であると待つときに停めるところがない。出来れば時間指定していただくとあり
がたい(朝一番とかでなく)
・港では早く行って順番待ち、トラックごと並ぶので休憩ができない状態がある。
(忍田議長)
・問題は、こういう状況に対する対応策であるが~。
(渡辺委員代理・中部運輸局)
・中部や三重の会議でも同様の議論であった。業界が厳しい環境にあるということを認識
いただけただけでも意義があるのではと考える。
・人件費比率が高い労働集約型産業。ほぼ50両以下の中小零細企業で、今回の課題は
共通の課題。3都市圏(関東・中部・近畿)で同じ課題を検討している。その結果を3月中
に本省へ報告し、もう少し深度を深め解決策につなげられるよう検討を進めていくところ。
・こういった場を継続的に続けていければと思っている。
③ 軽油価格高騰と燃料サーチャージ制度について
《事務局から資料3-1,3-2,3-3により説明》
(忍田議長)
・こういった問題について海外ではどうなっているか。たとえば、イギリス・アメリカではその
状況を運賃に反映し、オランダ・ドイツでは契約の見直しをしているようである。日本は他
国に学び、先進国の動きはどうなっているかを知る必要があろう。内外の実態をつかんで
(世界は広い)、物流業界から荷主への発信を。また、行政はリーダーシップを発揮してよ
い。 この分野からの訴求力を持つべき。
・高くなったから言うのでなく、普段から燃料費を見積もりに入れておく等、積み重ねが大
切では。
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・中小企業は、計算力や契約書を作る能力がないと言うアンケート回答があったが、契約
書の雛形を準備し、見える形でのご指導をお願いしたい。
《まとめ》
(忍田議長)
・これらの問題は旧運輸省だけで解決出来るモノでない。例えば、旧建設省、経産省、農
水省など、荷主を管轄する省庁を巻き込んで検討していただきたい。過去にもいろいろな
調査を各省庁で行っているが、一つにまとまっていない感がある。是非、他省庁と共管で
の取り組みをお願いしたい。
(渡辺委員代理・中部運輸局)
・物流2法が出来、事業者が増えた。トラック業界の課題の要因であるかもしれないが、効
率的で安全な輸送というのは、荷主も事業者も国民全体の共通の目的。その目的に向
け、トラック業界の課題、荷主の経営方針それぞれ情報共有しながら、課題解決のため
に、トラック事業者も協力会社とともに大きなテーブルでなくてよいので、荷主と意見交換
できる場を作っていただくことや、この会議についても、県単位、ブロック単位で開催し、本
省に地方の悩みをあげて、物流政策に繋げていきたいと考えている。
(4)閉会
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