Comments
Description
Transcript
事業報告書 - 岐阜県自動車会議所
平成 27 年度 第1 概 事業報告 況 平成 27 年度の日本経済は、中国景気の後退、原油価格の低下等 により世界経済が減速し、同時に国内経済も足踏み状態に陥り消 費マインドの冷え込みがみられた。 平成 27 年度の岐阜県の自動車関係情勢のうち新車販売につい ては、前年の消費増税への駆け込み需要の反動減が続き、また、 軽自動車税の増税によるイメージダウンの影響と相まって、対前 年を大きく割り込んだ。加えて、トヨタ自動車関連工場の事故に よる部品生産中断が実績を押し下げる要因ともなって、登録車は 前年度比 96%、軽自動車は 86%と大きく割り込んだ。 一方、岐阜運輸支局の中古車を含めた新規登録件数では前年度 比 99%と若干低下したものの、名義変更等中間登録件数は前年度 比 100%と横ばいで推移し、中古車市場が下支えとなっている実 態が垣間見える。 今後は、更なる燃費性能の向上とともに、衝突防止システム、 自動運転システムなどユーザーを引きつける機能の開発や経済能 力別にターゲットを絞った車種のラインナップなど、多様化する ニーズに沿った販売戦略が求められる。 自動車整備については、平成 27 年度の継続車検台数は登録車が 42 万2千台で前年度比 99%と減少したが、軽自動車では 24 万4 千台で前年度比 103%と増加しており、新車販売の低迷に伴う車 齢の長期化がさらに進んでいる。こうした実態を踏まえ、業界で は、車両構造の電子化に伴う整備技術のレベルアップや設備の高 度化に加え、これらに適応できる従事者の確保も求められる。 バス・トラック・タクシーの運輸事業においては、輸出産業の 振興、外国人観光客の増加等により需要は堅調に推移し、燃料価 格も落ち着きをみせていることから、少なからず余裕が感じられ るようになった。しかし、依然として過当競争の状態下にあるこ とに変わりなく、さらに、乗務員不足が顕在化するなど難しい課 題が山積している。 また、依然として重大事故や車両火災が発生しており、安全対 策が十分とはいえない。中には安全に対する意識が希薄な事業者 もあり、業界が一丸となってボトムアップを図っていく必要があ る。 こうした中にあって当会議所が行う各事業については、標板交 付(頒布)事業の中で一連番号が前年度比 97%と減収となったも のの、希望ナンバーの交付率の向上と照明器具の販売拡大等に支 えられ、全体の収支としては前年度比 0.7%程度の落ち込みで耐 えることができた。さらにランニングコストの抑制を徹底すると ともに、業務の改善・効率化を積極的に推進し、収支バランスの 均衡に努めた。 一方、実施事業については、行政や関係業界団体等と連携を図 りながら交通事故防止対策、環境対策などの企画・イベントへの 取り組みを充実して実施することができた。 第2 1 重点事業 オリンピックナンバー導入への対応 平成 27 年度のできるだけ早い時期に導入を予定していたオリ ンピック・パラリンピック特別ナンバーについては、交付開始に 向けシステムの改修、寄付金の取り扱い、新プレートの品質基準 の作成等の準備を進めたが、エムブレム問題により開始が翌年度 にずれ込むこととなった。 2 自動車会館の耐震工事 岐阜県自動車会館の耐震工事は、外壁がガラスのカーテンウォ ―ルのため、建物の内側に耐震ブレース(筋交い)をはめ込む難し い工法となったが、総工費1億7千万円として平成 27 年7月から 工事に着手した。日常の業務に支障がでないよう土日曜のみの工 事となったが、12 月には全体の 86%を施工、翌2月末までに無事 完成し、引き渡しを受けた。 3 実施(公益)事業の実施 (1)交通安全・環境対策 当会議所の伝統行事である「自動車交通事故防止大会(交通安 全祈願祭)」を、岐阜県交通安全協会との共催により9月 14 日に 開催した。今大会は 50 回の節目に当たることから、警察音楽隊 の演奏、FCぎふのラモス監督のトークショーを企画して会場を 盛り上げた。中部運輸局、岐阜県、岐阜県警察本部からの来賓を はじめ、交通関係団体役員、関係事業者等約 500 名が出席した大 きな大会となった。 道路利用に関して、バス、トラック、タクシーのプロドライバ ーから見た意見要望を行政施策に反映するための、運転者代表と 行政担当者が直接意見交換する「道路交通環境等改善懇談会」を 11 月 26 日に開催した。157 件に及ぶ意見要望に対し、行政側か らは改善に向け優先的に取り組むとの報告を得た。 このほか、環境対策としてアイドリングストップをPRするラ ッピングバスの運行(県下 19 両)やエコドライブ標語マグネット 板をタクシーに表示するなど啓発に努めた。 また、整備振興会主催のマイカー点検フェアをはじめ自治体 が開催する公共交通フェスティバル、岐阜市が主催する環境フ ェア・アースレンジャー子供会議に協賛参加し、環境保全を呼び かけた。 (2)封印と県税の審査・収納業務 中部運輸局から委託されている封印業務、県から委託されてい る自動車取得税及び自動車税の審査・収納業務について、業務の 重要性を確認しつつ正確かつ・迅速に処理した。 (3)交通遺児等への支援 岐阜県及び交通遺児等育成基金を通じ、交通遺児等に対し激 励金の寄付事業を行い、知事等から感謝状の贈呈を受けた。 また、交通安全女性協議会に対しても助成するとともに自動車 事故対策機構が開催する交通遺児エクスカーションへも記念グッ ズ等の支援を行った。 第3 1 一般事業 関係団体等との連携 中部運輸局、岐阜運輸支局との意見交換会等を通じ相互の連携 を進めるとともに、自治体が開催するのりものフェアに参加する など行政への協力を深めた。 また、関係団体と協力連携して、自動車諸税の簡素化・負担軽 減を訴える街頭キャンペーンや不正改造の防止・点検励行などの PR活動を実施した。 2 防災対策 大規模な地震、風水害等の発生に備え、災害対策用各種機資材 の整備、非常食等の備蓄を計画的に実施したほか、岐阜自動車団 地内の行政・団体による非常時における緊急連絡模擬訓練を実施 した。 3 システム改修とサービス向上 年々需要が増大する希望ナンバーの予約申込に対して、多数の 申し込みを USB メモリによる一括処理や窓口においてタブレット 端末利用による申し込みができるなど新しい予約申込システムが 稼働したことにより、利用者負担の軽減と申し込みミス防止等サ ービス向上を図ることができた。 また、ナンバー払い出しシステムについては、更新時期の経過 と併せた早期の改修が必要であったことから、将来のアルファベ ット文字の導入などを見据えた新しいシステムに移行導入した。 4 サービスの向上 職員一人一人の目標として「挨拶」 「声掛け」運動を実践し、来 所者に気持ちよく利用していただけるようサービスの向上に努め た。 第4 1 収益事業 標板交付(頒布)事業 一連番号、希望番号、字光式といったナンバーの多様化が進む 中、新たに導入した標板交付システムを活用し、自動車登録番号 標の交付及び車両番号標の頒布事業を確実かつ円滑に実施した。 全体の交付枚数実績は、登録自動車(二輪を含む)が 259 千枚で ほぼ横ばいであったが、軽自動車では 177 千枚(前年度比 95%) と大きく後退した。 また、希望ナンバーについては、さらに拡大が見込めることか ら、各種イベント会場でのPR、その他広報グッズを利用した活 動等による普及に努めた結果、全体で 1.2%(前年度 36.6%→当 年度 37.8%)の希望率の向上を図ることができた。登録乗用車を みてみれば、3台に2台が希望番号を装着するまでになっている。 2 各種印紙、証紙類の売り捌き事業 新車自動車の販売不振にも拘わらず、中古車販売の好調を裏付 けるように、印紙・証紙類売捌きの対前年度比は自動車検査登録 印紙が 109.8%、審査証紙が 109.5%、重量税印紙・切手類が 104.1%、トータル 105.2%と大きく収入を伸ばした。 3 車検予約事業 インターネット利用率が平成 27 年3月には 61%でしたが、平 成 28 年3月には 73%まで拡大し、利便性の向上と窓口事務の合 理化に資することができた。 なお、年度末の繁忙時に車検予約が取れないとの指摘を受け、 1日当たり予約可能台数を9台から5台に、1ラウンド当たり3 台から2台に減らし、キャンセル数の削減を図った。 4 照明器具 照明器具(字光式ナンバー)の販売は年度による増減はあるも のの、照度など製品の品質アップにより昨年度比 102%と確実な 実績を残すことができた。 5 用紙の汎用化、OSS等 平成 29 年1月からのOCRシートの汎用化、同年 10 月予定の ワンストップサービス(OSS)を見据え、会議所内に対策チー ムを設置し、その収入に与える影響と利用者対策等に関する検討 を始めた。 6 その他事業 ユーザーなど検査登録に関する相談に対応するため、窓口フロ アに行政書士事務所を設置して利便を図った。 その他の事業としては、ここ数年増加傾向にあった自賠責代理 店業務が前年度比 99%、信販会社代理業務が 94%と減少に転じた。 平成 27 年度事業報告には、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律施行 規則第 34 条第3項に規定する附属明細書が含まれるが「事業報告の内容を補足 する重要な事項」が存在しないので作成しない。 資 料 会員代表者名の変更 年月日 会 員 名 変更内容 代表者変更 H27.6.12 日本通運株式会社岐阜支店 谷口 慎 → 溝口 道晴 三菱ふそうトラック・バス 代表者変更 株式会社東海ふそう岐阜支店 藤田 聖 → 濱嶋 恒博 一般社団法人日本自動車連盟 代表者変更 岐阜支部 森 H28.3.11 H28.4.1 隆 → 柴田 正文 代表者変更 H28.6.10 岐阜県タクシー協会 会長 副会長 山田 久典 → 福田 有男 代表者変更 H28.5.28 岐阜ダイハツ株式会社 松本 真生 → 伊縫 文哉 職員の配置状況 (平成 28 年3月 31 日現在) 所 在 地 岐阜市日置江 2648 番地の2 事 務 男 女 計(人) 13 18 31 局 岐阜県自動車会館1階 (岐 阜 事 務 所 ) (うち岐阜県自動車税事務所) (2) (7) (9) 飛 騨 事 務 所 高山市新宮町 830 番の7 1 3 4 2 4 6 16 25 41 飛騨自動車会館1階 軽 自 動車事 務所 羽島市福寿町本郷字千代田 140 軽自動車事務所 計 (注)職員 41 人には、アルバイト・パート職員 10 人を含む。 岐阜県保有自動車台数の推移 (過去 10 年間) (両) 登録自動車 軽自動車 合 計 増減比 全国自動車数 小型二輪車 平成 19 年3月末 1,098,541 571,082 1,669,623 100.6% 79,236,095 平成 20 年3月末 1,078,928 586,990 1,665,918 99.8% 79,080,762 平成 21 年3月末 1,056,616 602,133 1,658,749 99.6% 78,800,542 平成 22 年3月末 1,041,230 612,297 1,653,527 99.7% 78,693,495 平成 23 年3月末 1,028,201 621,183 1,649,384 99.7% 78,660,773 平成 24 年3月末 1,024,880 632,019 1,656,899 100.5% 79,112,584 平成 25 年3月末 1,017,021 644,772 1,661,793 100.3% 79,625,203 平成 26 年3月末 1,010,782 659,791 1,670,573 100.5% 80,272,571 平成 27 年3月末 1,000,765 674,107 1,674,872 100.3% 80,670,552 平成 28 年3月末 994,801 680,570 1,675,371 100.0% 未集計