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配布資料 - 福山大学

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配布資料 - 福山大学
福山大学公開講座
くすりのこと
正しく知って、正しく使う
~薬剤師をうまく利用しましょう~
2016年10月1日(福山大学)
10月5日(三原市中央公会館)
福山大学
薬学部
長崎 信浩
リ
ス
ク
く
す
り
薬物と医薬品
薬物(Drug):
生体に作用して生物学的な反応(薬理活性、
有害作用等)を引き起こす化学物質の総称
医薬品(Medicine,Medicament):
薬物のうちその生理活性が病気の治療、診断、
予防に有効であることが化学的に証明され、
医療用に製剤化され医療機関で実際に用いら
れるようになったもの
薬の歴史
【古代~中世】
病気=悪霊、祟り
呪術による沈静化
ミイラとして保存
草根木皮、鉱物から有効なものを伝承
毒物の利用(悪霊の排除)
雄黄(硫化ヒ素)
丹砂(硫化水銀)
鉱物性毒
腐敗防止
不老不死
【古代ギリシャ】
医学の始祖 ヒポクラテス(BC460~370頃)
「病気は人間の身体の自然の働きにより治るものであり、
治療とはその働きを助けるもの」
ディオスコリデス(生没年不詳)
「マテリア・メディカ」編纂(959種の薬物収載)
ガレノス(129~199)
「薬物学理論」
【古代中国】
神農
「神農本草経」
上品(120品目):無毒で不老長寿
中品(120品目):時に毒となり強壮
下品(125品目):毒で治療に効あり
張仲景
「傷寒雑病論」
傷寒論
金匱要略
【中世~近世】
イスラム国家(アラビア)
錬金術
化学技術の発達
(薬剤師および薬局の誕生)
神聖ローマ帝国
皇帝フリードリッヒⅡ世
医薬分業の法制化
(1240年)
※ 中国・日本
薬師(医師):「証」の診断(伝承医学)による薬物治療
【近世~近代】
= 近世ヨーロッパ(ルネサンス期) =
薬剤師による薬物の発見、医薬品の製造
◆ ヨハン・グラウバー(ドイツ 1604~1670)
「グラウバーの下剤」(硫酸ナトリウム)
◆ ピエール・セニエット(フランス 1660~1719)
「ロシェル塩(セニエット塩)」(酒石酸ナトリウム)
◆ フリーリッヒ・セルチュルナー(ドイツ 1783~1841)
阿片からモルヒネの抽出分離
◆ ピエール・ペレチエ(フランス 1788~1841)
◆ ヨゼフ・キャヴェントウ(フランス 1795~1877)
キナ皮からキニーネの抽出分離
イヌサフランからコルヒチンの抽出分離
ホミカからストリキニーネの抽出分離
◆ エドモンド・ストーン(イギリス 1702~1768)
ヤナギ樹皮からサリシンの分離(サリシン→サリチル酸)
◆ アドルフ・コルベ(ドイツ 1818~1884)
石炭酸(フェノール)からサリチル酸の合成
◆ フェリクス・ホフマン(ドイツ)
アセチルサリチル酸(アスピリン)の合成
【近代】
= 医学・薬学の進展 =
人体解剖 → 血液循環説(1628年)(ウイリアム・ハーヴェー)
顕微鏡の発明 → 細胞構造の存在(ロバート・フック)
(1596年) 毛細血管の発見(マルセロ・マルピギー)
赤血球の発見(レーウェンフック)
病原微生物研究の進展
感染症・消毒・免疫の確立
(ルイ・パスツール、ローベルト・コッホ、ジョセフ・リスター、
エドワード・ジェンナー、ベーリング、北里柴三郎、
パウル・エールリッヒ、志賀潔、秦佐八郎.....)
【近代】
※ 我が国の実情
江戸時代 : 漢方医学の著しい発展
華岡清州 宝暦10年(1760年)~天保6年(1835年)
痛仙散(麻沸散)による世界初の全身麻酔手術
杉田玄白・前野良沢・中川淳庵
安永2年(1773年)
解体約図(解体新書)
解剖学書『ターヘル・アナトミア』の翻訳
明治維新 : ドイツ医学の採用(漢方医学 → 西洋医学)
明治6年 : 医薬品の輸入、製造技術の導入
(第一大学区医学校製薬学科創設)
我が国の
死因別死亡数割合
我が国の
死因別死亡数割合
我が国の国民医療費
診療種類別国民医療費構成割合
医療機関の費用構造
人件費
(医療従事者)
医薬品費
医療材料
(診療材料、給食材料費)
委託費
経費
(光熱費、賃借料、その他)
薬と言えばどんな薬を思い描きますか?
〔内服薬〕 粉薬
〔外用剤〕 塗り薬
貼り薬
目薬
坐薬
吸入薬
・
・
・
水薬
錠剤
カプセル
・
・
〔注射薬〕 血管注射
点滴
筋肉注射
・
・
・
日本薬局方:63種類の剤型
我が国には何種類の薬があるの?
約 18,000 品目
先発医薬品
・ 約10~15年の期間と150~200億円の費用
・ 発売から約6年後または特定年月で特許切れ
後発医薬品(ジェネリック医薬品)
・ 新薬で安全性・有効性が確認済み
(臨床試験不要)
・ 3~5年の期間と数千万円程度の費用
知ってますか?
薬の服用回数と時間
= 薬の飲み方 =
〔1日3回〕
毎食後
毎食直後
毎食前
毎食直前
食間
・
・
・
〔1日2回〕
朝夕食後
朝昼食後
・
・
・
〔頓服〕
〔1日1回〕 〔1日4回〕
朝食後
毎食後,眠前
・
昼食後
・
夕食後
・
眠前
・
・
・
食直前 : 食事の直前。 薬を服用したら、すぐに食事をする。
食 前 : 食事のおよそ30分前を目安。 多少の前後は問題なし。
食直後 : 食事の直後。 薬を服用する直前に食事をする。
食 後 : 食事の後、おおよそ30分以内まで。 多少の前後問題なし。
食 間 : 食事と食事の間。 食事のおよそ2時間後のこと。
就寝前 : 寝る30分前以内が目安。 多少時間がずれても問題なし。
薬はどうして効くの?
薬理作用
+
薬の流れ
(体内動態)
薬の血中濃度
薬 の 飲 み 合 わ せ
(相互作用)
薬 と 薬
薬 と 食物
薬 と 嗜好品
薬 と 食 物 ・ 嗜 好 品
納豆とワーファリン
牛乳と薬
グレープフルーツジュースと薬
ハーブ類と薬
飲酒と薬
たばこと薬
処 方 薬 と 市 販 薬
処方薬
市販薬
自己判断厳禁
自己判断・責任
・切れ味がよい
・医師の診断
・医師の処方箋
・医師の指示
・健康保険適応
・効き目がマイルド
・自分で選択
・健康保険不適応
全て薬剤師がサポート
市販薬の上手な使い方
目的
使用の原則
・医師の診断を
必要としない
疾患.
・急性の軽い症
状の緩和.
注意点
・症状の悪化が
・添付文書をよく
見られたら直
読む.
ちに医師の診
・決められた用
断を受ける.
法と用量を守る.
・薬剤師に相談
・適切に保管し、
する.
使用期限に注意.
・処方薬との相
互作用に注意.
全て薬剤師がサポート
薬 の の み 忘 れ を 防 止 す る に は ?
のみ忘れ
のみ間違い
自己判断
トラブル
医療事故
1) 配薬ケース(カレンダー)の利用
2) 服用日の記入
3) のみ忘れたときの対応を確認しておく
全て薬剤師がサポート
安全で有効な薬物療法の確保のために
かかりつけ薬局を持ちましょう
・薬歴管理で飲み合わせや副作用をチェック.
お薬手帳の活用を
・かかりつけ薬局で処方内容を書いてもらいましょう.
・日頃の服用薬を医師に見せましょう.
・一人一冊で十分です.
薬剤師はあなたの薬のお医者さん
・薬に関することは何でも薬剤師さんに
聞きましょう.
かかりつけ薬局を持ちましょう
【日本薬剤師会HPより】
おくすり手帳を持ちましょう
1冊にまとめましょう
薬局(薬剤師)の役割
【日本薬剤師会HPより】
薬剤師は身近な「街の医療人」
薬のこと、健康の悩みなど
お気軽にまず相談を...
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