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《市長コメント》 (PDF:307KB)

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《市長コメント》 (PDF:307KB)
≪冒頭コメント 爆破予告メールの対応および
「大分県市町村無料公衆無線LAN」3市共同記者発表について≫
今日は予算を中心に4件ご説明することにしておりますが、その前に、昨日、
爆破予告メールが届きまして、その対応についてお知らせします。爆破予告日が
29日月曜日としておりますが、業務は通常どおり行います。これまでも、不審
物の点検等をしておりまして、出入り口の警備等は強化しますが、業務は通常と
変わらず行う予定にしております。市民の皆様方は、万一の場合に備えて、特に
その日に来なければならないということでなければ来庁を控えていただくように
お知らせしておりますが、業務は通常どおり行います。そして、もし、お見えに
なった皆さんが不審者、不審物などを発見したときは、最寄りの職員にお知らせ
していただくようお願いします。
それから、大分県警の本部長と大分中央警察署長に対応していただいておりま
すので、私のほうから、電話でお礼と重ねてよろしくお願いしたいとお伝えしま
した。
爆破予告のメールにつきましては以上でございます。
もう1点は、明日、オアシスタワーで「大分県市町村無料公衆無線LAN」と
いう観光用のWi-Fiの発表を大分市・別府市・由布市の3市共同でやらせて
いただきたいと思っております。
地方創生ということで連携中枢圏都市構想に取り組んでおりますが、それに先
駆けまして、3市で共同して公衆無線LANの設備を導入する予定にしておりま
す。したがいまして、一度認証登録すると、この3市のどこに行っても使えると
いうことになります。観光振興や情報発信という意味での3市での取り組みでご
ざいますので、取材をしていただけるとありがたいと思っております。
冒頭は以上でございまして、早速、予算のご説明をさせていただきます。
≪1.平成28年度当初予算(案)≫
横長の当初予算のポイントという資料を配布しておりますので、これをご覧に
なっていただきながら説明したいと思います。
まず、総額ですが、一般会計予算が、28年度1,776億円。昨年が6月補
正を足したもので1,672億円ですので、6.2%増になっております。この規
模は過去最大でございます。
ちなみに、平成27年度は、26年度に比べまして0.2%減とほぼ横ばいで
した。そのときと比べますと、かなり高い伸びになっております。
それから、一般会計、特別会計、水道事業、下水道事業を全部足しますと、
3,242億6,600万円。昨年が3,103億2,100万円ですので4.5%
の増。これも26年度と比べますと、27年度は2.9%の増でございました。
このときと比べても高い伸びになっております。後ほど出ますが、特に碩田中学
校の建設の費用などが入ってきていることもありまして、高くなっているのでは
ないかと思います。
- 1 -
次に、特徴というところを見ていただきますと、新規事業は51件4億3,9
00万円、それから既存の事業を拡充しましたのが46件13億8,000万円
増(対前年度比)であります。
それから、地方創生の関係ということで、新規あるいは拡充したのが86事業
ありまして、特に商工業や農林水産業の振興、子育て支援、それから快適な都市
構造の形成などに充てております。その下に説明で書いておりますのは、大体、
地方創生関連として位置付けてよい事業でございます。連携のところの大分市パ
スポートセンターの設置は、直接は地方創生とは関係ありませんが。
表の見方ですけれども、新規事業には赤字で丸新とつけておりまして、拡充し
ました事業には星印をつけております。
それから、普通建設事業費の下に書いています社会保障関係費は、扶助費と呼
んでおりますけれども、522億円ということで、かなり伸びており、対前年比
で5.4%増です。
臨時福祉給付金は、国会で議論されておりました1人3万円の支給です。この
事務を市が行うということで13億2,000万円増となっております。実は、
補正で措置されているんですけれども、実際に施行されるのが6月ぐらいになる
ということで、大分市では28年度予算のほうに計上しております。
それから、保育所等給付費が8億2,000万円増です。これは子育て支援と
いうことで非常に重要なテーマでございまして、保育料の軽減措置、それから保
育士の処遇改善等の国の制度改正に伴う額が主になっておりますが、一部、市単
独で充実しているところもございます。これは後ほどご説明いたします。
そして、その上の普通建設事業費は262億円を確保と書いておりますけれど
も、碩田中学校の施設整備を来年度中に行いまして、29年4月開校ということ
で準備をしております。
そのほかに、県庁前古国府線、いわゆる遊歩公園と国道10号が交わるところ
の整備、それから小屋鶴住宅建設事業などが措置されております。
そして、片方で、行政改革の取り組みといたしましては、人件費のカット等も
行いまして抑制するということで、5億4,000万円ほど減らしております。
それから、市有地の売却やふるさと納税等で5億3,000万円ほどの歳入増を
見込んでおります。このような取り組みにより12億4,000万円を確保しま
した。
それから、基金の活用は25億円。前年は、15億円使う予定にしていました
ので、10億円ほど増やしております。内訳としましては、財政調整基金から1
5億円、市有財産整備基金から10億円になっております。
次に、中段をご説明させていただきます。3つの「創造」・「連携」・「実
行」と書いておりますが、まず、新しい時代にふさわしい大分市を創造するとい
うことで、創造を3つに分けております。資料中段の左が「誰もが安心して笑顔
で暮らせる社会の創造」です。これが基礎自治体としての大分市の最も重要な、
また、市民の皆様と直接かかわりのある部分であります。こういう施策を進める
- 2 -
ためにも必要なのが、中段中央の「産業力の強化による活力の創造」です。そし
て、将来に向けましては、魅力を高めていくということで、中段右の「次なる時
代を見据えた新たな魅力の創造」です。この3つに整理しておりますので、それ
ぞれについてご説明したいと思います。
まず、「誰もが安心して笑顔で暮らせる社会の創造」ですが、子育てですね。
これがやはり重要なテーマでございます。
一番上にありますのが預かりのモデル事業です。市立の幼稚園は全部で28園
ぐらいあると思うんですけど、基本的には午前8時から始まって午後2時に終わ
ります。まず3園で、幼稚園の教育時間終了後、午後5時30分まで園児をお預
かりすることを試行的に行いまして、今後、市立幼稚園のあり方をどのように検
討していくかの参考にしたいと思っております。待機児童の解消にもつながるの
ではないかと思っております。
それから、二つ目が子どものいる世帯とその親世帯の近居・同居ということ
で、小学生以下のお子さんがいる世帯が親の世帯と近居・同居をする場合、引っ
越しの費用、あるいは、家を購入したときに固定資産税がかかりますけれども、
その固定資産税を3年分補助するというふうな仕組みで、親子が近居で互いに支
え合う環境づくりができないだろうかと考えております。
その次が、保護者の皆様から育児や子どもの健康、発達などの相談を受ける子
育て相談ファミリーパートナーが今3名おりまして、中央と稙田と鶴崎の3カ所
に配置しておりますが、それを6名にするというものでございます。
次が、待機児童解消に向けた取り組みでございまして、保育所の増改築支援等
でございます。今、大分市には480名待機児童がいると言われております。こ
れを29年度末までにゼロにしたいということで取り組んでおりますが、最近調
べますと、待機児童はもっと増えそうです。これは、いろいろな取り組みが行わ
れることに伴いまして、そういうことであれば、ぜひ子どもを安心できるところ
に預かってもらって働きたいという方がもっとたくさんいるということだろうと
思います。したがいまして、需要はさらに大きいということで、力を入れて取り
組んでいきたいと思っております。来年度については、120人分の定員の拡
大。これだとまだ追いつきませんので、さらにいろいろな取り組みをしていく必
要があると思います。
その次が、多子世帯の保育料軽減であります。これは少子高齢化対策といいま
すか、お子さんが欲しいんだけれども、費用がたくさんかかるので、2子、3子
を持たないという方もいらっしゃいます。そういう方々が少しでも負担を小さく
し、お子さんを持てるようにということで、幼稚園・保育園の保育料を第2子は
半額、第3子は無料にするという制度がありますが、国の制度では年収360万
円未満の世帯には、今まで年齢制限がありました。幼稚園については、小学3年
生までの最年長の子どもを第1子として、その下の子を2子、3子と数えるとし
ていたものですから、一番上のお兄ちゃんが小学4年生になると、2人目の子が
- 3 -
第1子になっていましたが、そういう年齢制限が廃止されます。それから、保育
園のほうは、一番上の子が保育園を出たら、その次の保育園の子どもを第1子と
数えていましたが、これも360万円未満は廃止しまして、上の子が小学生で
も、2人目、3人目が保育園の場合は2子と3子として扱うということで、2分
の1、3分の1にするというようになりました。この国の施策に加えて、市単独
で、3歳児未満のお子さんについては、年収が360万円以上であっても、2子
目が半額、3子目が無料とします。特に0歳児、1歳児、2歳児で保育園に預け
る方は非常に負担がありますので、そういう方々の負担を軽減していくことを市
で拡充したいと思っております。
後ほど、また国の補正のところで出てきますが、下段の「1億総活躍社会の実
現に向けて緊急に実施すべき対策等」の保育士の処遇改善で、公定価格の改定と
保育所のICT化等ということで、国の補正に対応した市の対応がありますが、
ここで保育士の皆さんの処遇を改善していくということです。今、認可の保育所
につきましても、保育士の価格等が定まって、それを含めて運営の補助金という
ことで、国を通して市から補助金が出ておりますが、その際、公定価格の算定の
中の保育士の人件費を上げていく予定としております。
それから、先ほどの中段左側の二つ目に戻っていただきますと、「教育のさら
なる充実」ということで、大分市教育大綱の議論をずっとしまして、一昨日、大
分市総合教育会議の中で大分市教育大綱が策定されました。後ほど二つ目の議題
としてご説明したいと思います。その大分市教育大綱を受け、教育の充実を図っ
ていきたいと思っていまして、まず、教育のあり方のシンポジウムを開催したい
と思います。
それから、皆さんもご存じだと思いますけど、大分市は全国一斉のテストで、
小学生は平均と比べて点数が高いんですけど、中学生の特に数学になりますと、
全国平均よりも下回るという状況があります。そういう状況も踏まえて、中学生
の学力の向上を図るために、教科指導マイスターということで新たに5名を配置
します。これは数学2人、英語2人、理科1人です。退職されたベテランの先生
方で、若い先生方をしっかり指導していただけるような方がいらっしゃいます。
そういう方々を再度教育マイスターとして市内の中学校に派遣するという事業を
新たに行いたいと思っております。
それから、特別支援等の教育活動サポートで8名を増員します。学校の中で、
例えば、多動性障害などサポートを要するお子さん方がいまして、そういう方々
をサポートする補助教員が必要だということで、8名増やして113名にしたい
と思います。
その下のスクールソーシャルワーカーについても5名を10名増やして15名
にします。例えば、不登校のお子さんの生活指導や課題を抱える子ども、それか
ら保護者の方々も含めて、いろいろな相談活動や支援については先生方だけだと
なかなか手が回らないところがあります。やはり、専門家の方々の手を借りて問
題を解決していかなければいけないということで、ソーシャルスクールワーカー
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を増やして学校に派遣していきます。
それから、児童生徒の体力向上のための専門家の派遣。これは、今までも先生
方に部活等の指導者をやっていただいていましたが、専門家の派遣もしながら体
力向上を図ります。
いじめ・不登校の問題につきましては、27年度に16校でモデル実施という
ことで、いろいろな心理的なテストなど、どういうときにいじめが起こるかとい
う学級集団検査をしております。そういう検査は、学校で発生するいろいろな問
題を解決したり、未然に防いだりする上で意味があるということでございますの
で、これを12校追加で行う予定としております。
それから、贈与型の奨学金であります。これも、勉強する意欲はあるんだけれ
ども、なかなか経済的に厳しくて勉強できない、次の学校に進めないという方々
がいます。そういう方々に対応するために貸与型の奨学金がありますが、例え
ば、大学を卒業して就職するときに多額の借金を抱えた形で就職するということ
で断念し、勉強する機会をみずから放棄するという方がいらっしゃいますので、
そういう方々に対応するために、未来自分創造資金ということで、まず高校と大
学の入学のときに資金を措置し、進学するたびに渡すという贈与型の奨学金を、
今まで10名でしたけれども、倍増しまして20名措置する予定としておりま
す。
3点目が「防災・減災対策」でございます。これは、大分市国土強靭化計画の
策定、そして同報系防災行政無線ということで、かなり金額はかかりますが、特
に沿岸部の鶴崎、大在、坂ノ市、佐賀関に無線を整備し、例えば、津波が来ると
きに、その無線を使って、避難してくださいと呼びかけられるようにしていきま
す。
それとともに、備蓄につきましては、避難所に避難して、すぐ帰れれば良いの
ですが、1週間いなければいけないということも起こります。そういうことへの
対応としまして、食料等、医薬品の備蓄を充実していく予定としております。
それから、中段中央の「産業力の強化による活力の創造」です。
まず、商工業と農林水産業について、今、大分市総合計画をつくっております
が、それを受けて振興計画をつくりたいと思っております。
そして、新たな事業の創出という意味では、水素エネルギーとバイオマスの活
用ということで、それぞれ調査を進めたいと考えております。それから、水素エ
ネルギーのほうは、トヨタの「MIRAI」という燃料電池車を1台導入すると
ともに、燃料電池を購入する方々に対して、昔も電気自動車を購入するときに補
助しましたが、それと同様の措置を講じたいと思っております。
それから、中小企業支援ですが、新しいものが二つありまして、まず知財です
ね。特許等を取るときに費用がかかりますが、これにつきまして、5件で20万
円ということで支援措置をします。それから、海外販路拡大の支援としまして、
例えば、契約書やカタログ等をつくるときのサポートを措置しております。
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それから、昨年の6月補正で措置をしました製造業の設備投資に対する支援の
拡大ということで、200万円で補助率3分の1ですけれども、15社を20社
に拡大しまして、中小企業が設備投資をするときの支援を拡充していく予定とし
ております。
それから、農林水産業ですが、4月1日から商工農政部を農林水産部と商工労
働観光部に分けまして、商工業の事業の拡充をしていきます。そういう体制の整
備とともに、農林水産業の振興としまして、新規に就農する方々へ、150万円
を5年、給付金を出すという制度について、これを3名増やして13名にしま
す。そして、新規に就農する人たちへの支援としまして、ファーマーズカレッジ
等の研修事業、それから、居住支援や生産基盤の整備を行います。
そして、農業者への支援ということで、先進技術の導入、研修、それから機械
の購入等に対しまして補助を行います。先ほどご説明しました農林水産業の関係
につきましては、県等と連携しながら行いますが、この農業者への支援について
は、大分市単独で実施したいと思っています。
次が、農産物の商品化、販路開拓に向けた取り組みということで、6次産業
化。大分市でも、ニラやゴボウを粉末にしたり、カプセルに入れて栄養剤にした
り、いろいろな取り組みをされておりますが、そのような取り組みを支援してい
きます。
それから、林業につきましても、林業従事者の研修、居住支援、そして、間伐
材を出すときに作業道が必要になりますので、そういうものを開設するときの補
助等を予定しております。
それから、産業力の最後は有害鳥獣対策ということで、今年非常に問題になっ
ておりますイノシシの防護柵等の整備、それから、狩猟免許取得に対する補助を
新たに増やします。それに加え、大分県下のほかの市町村でも取り組んでいます
が、今、捕獲されたイノシシ等の多くは土に埋められて活用されておりません。
そういうものを活用するということで、ジビエ等に活用する場合のレシピの研究
などの活用に向けた取り組みに対して支援することを予定しております。
そして、中段右の「次なる時代を見据えた新たな魅力の創造」です。
まず、観光ですが、昨年は大分市の観光客が一昨年と比べて20%弱増えたと
いうことで、大変なにぎわいを見せました。さらに将来に向けてにぎわいを高め
ていくということで、まず、観光プランをつくります。それから、例えば、トキ
ハは今、免税店になっておりまして、竹町等で購入したものをトキハに持ってい
くと、あわせて免税にするような取り組みがされておりますが、そのような免税
店の情報をホームページで発信していくということで、外国人観光客への情報発
信として、ホームページ等の作成の予算を立てております。
そして、近隣市町村と広域圏連携した観光魅力創造事業ということで、まず、
JR西日本や県と連携をしまして、圏域を周遊する観光プランをつくって、大
分・別府・由布等をめぐるようなツアープランの開発を実施したいと思っており
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ます。
そして、先日、キリシタン南蛮文化のシンポジウムを行いましたが、そこで南
蛮文化を日本遺産登録しようということで決定し、宣言をしました。その日本遺
産認定を目指した取り組みをしていこうと思っております。
中心市街地の魅力向上につきましては、まちづくりのグランドデザインという
ことで、それぞれ、今、検討を進めておりますけれども、その検討をさらに進め
ていきたいと思います。全体として、グランドデザインの策定のために予算を5
00万円とっておりますが、関連としまして、大分城址公園の整備活用事業1,
500万円。そして、大友氏遺跡のほうは、今かなり発掘が進んでおりますが、
庭園の状況が大体わかってきました。それを踏まえて、5年以内に庭園を再現さ
せたいということで、全部合わせて17億6,700万円ほどの事業が進んでお
ります。
そのほかに、駅の高架に伴います残存敷の活用の検討。それから、街路事業と
いうことで、庄の原佐野線、県庁前古国府線、中島錦町線等の整備を進めていき
ます。
それから、末広町1丁目地区の市街地の再開発のための検討を800万円で
行っていきます。
また、大分駅北側の市街地の未利用地等の利用の可能性の調査、それから、中
心市街地のプロモーションビデオの作成等に予算措置をしております。
その次は、地域拠点の機能強化とまちづくりということで、大分市立地適正化
計画の策定。全体の都市計画に基づいたその後の取り組みを立地適正化計画とい
う形で策定することが国の方針で決まっておりまして、それに基づいた計画の策
定を行います。あわせて、地域公共交通網形成計画の策定ということで、公共交
通をインフラと考えた計画の策定に着手する予定としております。
それから、団地、商業施設と住民の間をバス等で結ぶ循環型交通の可能性の調
査。また、各支所におきまして、それぞれの特産品や工芸品等を発掘しまして、
展示して、地域で魅力を発信していくという取り組みをしたいと思っています。
最後に地域おこし協力隊。国の施策ですが、地域おこし協力隊ということで、
県外から移住してきた方に、大分以外の視点から、こういうものがいいのではな
いかと言ってもらうというものですが、野津原・佐賀関・大南に配置しまして、
取り組んでもらうということに対しても予算措置をしております。
その下にありますのは、支所管内ごとに、その支所の地域の特性に応じた道路
の整備をしてもらおうということで、その予算を1.5倍に拡充することを予定
しております。
以上のような三つの創造を進める上で、連携をしながらやっていくことが大事
だということで、下段に連携を書いております。
まず、県と連携した公共施設の設置・運営では、何回かご説明しております
が、大分市パスポートセンターが7月に設置予定としておりまして、そのための
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予算。そして、移住促進。東京等でも県の人員によりまして取り組みが行われて
おりますが、「おおいた暮らし塾」に大分市も参加し、県と連携しまして、ガイ
ドブックやホームページ等の作成をしていきたい。そして、県立屋内スポーツ施
設建設事業。これも1度ご説明しましたが、少しずつでございますが、3対1で
大分市が4分の1を負担して進めていくことになっております。28年度におき
ましても、詳細設計の事業が始まりますので、その設計につきまして4分の1負
担することを予定しています。
そして、真ん中の連携中枢都市圏構想の推進の関係ですけれども、これから3
月末にかけまして、参加しております各市と個別に連携協約を結びます。その連
携協約に基づいて行う事業として、今、住民票は、例えば別府市にいても、別府
市役所から大分市の方の住民票がとれるような仕組みになっておりますが、公共
施設についても、それぞれ異なる自治体で予約できるようなシステムを構築した
いと考えております。あわせまして、先ほどの「おおいた暮らし塾」へ参加し、
今、東京事務所に大分市の職員が1名おりますが、もう1名増やして2名にし、
UIJターンを進めていくことを考えております。
それから、市民やNPO等地域コミュニティとの連携ということで、地域のN
PO等との連携事業を進めてまいります。
それから、今、ふれあい市長室で地域に出かけていきまして意見交換をしてい
ますと、やはり校区公民館や自治公民館をよくしたいという意見が非常に多いで
す。負担が多くてなかなかできないというご意見をいただいておりますので、補
助率を今の2分の1から3分の2にしまして、限度額も150万円から400万
円に増やしまして、残りの部分は地域で負担をしていただくことになりますが、
より公民館の修繕をしやすい対応を進めていきたいと思っております。
そして、一番下が27年度3月補正予算でございます。
国の補正予算に対応し、全部で10億3,000万円の予算を予定しておりま
す。
1番目が1億総活躍社会ということで、先ほど少しご説明しました保育士の処
遇改善。公定価格の改定ということで3億3,000万円。それから、保育所の
ICT化ということで、事故防止など安全のための検証カメラの設置。
そして、ものづくり産業の設備投資に対する補助ということで、大分市でやっ
ております200万円の3分の1の補助に加えまして、国全体としまして、5件
5,000万円、1件当たり1,000万円の設備投資に対する補助が出ておりま
す。併給することはできませんが、こういうものをまず使っていただいて、市の
ものもあわせて使っていただければと思っております。
それから、情報セキュリティ対策の強化。
その下にありますのが、高齢者に対する3万円の福祉支給金ということで、1
6億2,000万円になっております。今まで1人6,000円でしたので、それ
が全部で3億円ほど措置されており、当初予算で16億2,000万円になって
- 8 -
おります。当初予算でと言いましたのは、補正予算ですが、大分市の予算では2
8年度に措置しておりまして、その額が13億2,000万円ということでござ
います。
それから、TPPに向けました取り組み。
災害復旧・防災・減災のための庄の原佐野線の事業。これは大友の関係で工事
が少し遅れておりますが、少しでも始められるものは今年の3月から始めようと
いうことで、28年度事業の前倒しをしまして、1億6,000万円を措置して
おります。
そのほかに、マイナンバー関連の事務の予算等が措置されております。
国民健康保険につきましては、毎年、年度の補正予算でその年の一般会計から
特別会計に繰り入れる分を措置するということで6億6,900万円。碩田中学
校の新設工事の今年行う分についての3億5,700万円。これらを措置してい
るところでございます。
このような取り組みを通じまして、実は、道路や港湾、あるいはスポーツ施設
もそうですが、国の予算を活用できる部分が非常に多いので、私も国交省に行き
ましたり、地方整備局に行きましたり、陳情活動を随分やってきました。やはり
しっかり国と連携をして、使える施策を活用して行っていくことが大事だと思い
ます。冒頭にも少し申しましたけれども、国、県、関係市町村、そして、地域の
皆さんやコミュニティとしっかり連携をしていきながら、新しい時代にふさわし
い大分市の創造に取り組んでいきたいと思っております。
そして、今、大分市総合計画、それから大分市総合戦略、先ほど少し触れまし
た、これからご紹介します大分市教育大綱を作成したり、検討したりしておりま
すので、そういうものをしっかり実行していきたいと思っております。
予算は以上でございます。
≪2.「大分市教育大綱」を策定しました≫
次に、大分市教育大綱につきましてご説明をさせていただきます。
「大分市教育大綱」関連事業と大分市教育大綱の資料をお配りしておりますの
で、あわせて見ていただきながら、ご説明したいと思います。
平成26年6月に地方教育行政法が変わりました。それに基づいて、自治体の
首長と教育委員会で構成される総合教育会議を設置して、そこでいろいろな議論
をしながら進めることになりました。その中で、市長と教育長、教育委員が一緒
になって議論を重ねて教育大綱を定めることになっておりまして、それに基づく
取り組みでございます。
昨年6月から今まで5回会議をしまして、今年の2月24日に最終案として決
定しました。1月15日から2月15日まで1カ月間、パブリックコメントを募
集しまして、8名の方から23件の意見をいただきました。それを反映させて、
8カ所ほど修正を加えております。非常にいいものができたと思っておりますの
で、ぜひ一度読んでいただければと思います。
- 9 -
今日は、教育大綱の基本方針の中身とそれに関連する事業ということで、資料
に沿ってご説明させていただきたいと思います。
基本方針につきましては、五つ定めております。まず、一つ目が生きる力をは
ぐくむ学校教育の充実、二つ目が子どもたちの学びを支える教育環境の充実、三
つ目が社会教育の推進と生涯学習の振興、四つ目が個性豊かな文化・芸術の創造
と発信、そして五つ目がスポーツの振興になっております。このような取り組み
を通じまして、子どもたちが豊かな心とたくましく生きる力を育む教育を目指し
て、次代を担う人材の育成、あるいは教育の機会均等、子どもたちの健全育成を
図っていこうという考え方でございます。
あわせまして、このような取り組みによりまして、2年後の国民文化祭や3年
後のラグビーワールドカップ、その後のオリンピックを契機に、さらなる文化・
芸術の振興を図っていこうという考え方でございます。
それぞれの基本方針の中に、目標が一つ、あるいは二つ盛り込まれておりま
す。見ていただきますと、基本方針1の中には、目標1の次代を担う人材育成と
いうことで、確かな学力を身につけるための教育内容・方法のさらなる充実。先
ほどの教育指導マイスターの派遣や教育シンポジウムの開催ということで、具体
的な施策に結びつけております。それから、二つ目が豊かな心を育む教育。三つ
目が体力の向上と生涯を通じて心身ともに健康で安全な生活を送ることのできる
資質・能力の育成。次が、国際社会の平和と発展に寄与することのできるグロー
バル人材の育成。それから、キャリア教育やICT教育の推進。その次が幼保小
の連携等でございまして、ここでまた、先ほどご説明しました市立幼稚園の一時
預かりモデル事業等を具体的に進めることにいたしました。
それから、基本方針2では、目標2としまして、学びのセーフティーネットの
構築。これがいじめ・不登校などの対応。それから、子どもの貧困対策というこ
とで、スクールソーシャルワーカー等の派遣。それから、障がいのある方々への
支援ということで、特別支援等教育活動サポート補助教員の増。それぞれセーフ
ティーネットを高めるというのが総合教育会議でも非常に大きな課題となりまし
たので、自立した取り組みとしております。
そして、質の高い学びを実現する教育環境の整備という目標3に関連しまし
て、空調の整備や、碩田中学校のように小中一貫の教育の充実に取り組むことに
しております。
それから、基本方針3の中では、目標4としまして、生涯学習支援。これは、
働きながら学ぶ方のためのエスペランサ・コレジオ管理運営事業。それから、サ
テライトキャンパスおおいた等のさらなる活用ということで、大学と連携を図り
ながら、大学の先生方とも意見交換しております。今も、ホルトホールの中にサ
テライトキャンパスおおいたがありますが、それを充実しまして、高等教育が
しっかり受けられるような体制ができないだろうかと。これらを含めて、さらな
る実施・活用を考えております。そして、家庭教育の担い手である保護者の支援
や学習機会の充実。それから、子どもルームや児童育成クラブ等の充実。それか
- 10 -
ら、読書や図書館についての指摘が非常に多くて、例えば、蔵書が十分でないと
いうことや、地域に行きますとホルトホールのように勉強する場があまりないな
どというご指摘もいただいております。図書館等も活用して、そういう場をつ
くっていくことが必要ではないかと思います。
目標5ですが、地域における子どもの健全育成では、やはり児童育成クラブ等
をしっかりと充実していくことを進めていきたいと思っております。
そして、基本方針4の目標6としましては、文化・芸術を活かしたまちづくり
ということで、大友氏遺跡・府内城址、県と市の美術館の活用、それから、国民
文化祭等の活用による芸術と文化にあふれたまちづくりの推進について述べてお
ります。
それから、スポーツにつきましては、屋内スポーツ施設。これは、今の大洲の
大分県立総合体育館をどうするかという問題がありますが。それから、統合型地
域スポーツクラブ等の事業の推進。そして、ラグビーワールドカップ等による活
性化と健康増進の意識の醸成ということが述べられております。
大分市教育大綱に事業が個別に書かれているわけではありませんので、大分市
教育大綱の検討を踏まえて、今ご説明したような、あるいは予算のときにご説明
したような事業を実際に推進することにしましたということでございます。大分
市教育大綱につきましては、ぜひ一度目を通していただきたいと思います。
今後さらに、28年度に向けまして、例えば、先ほどのサテライトキャンパス
おおいたの活用等、個別のさまざまな問題がございます。いじめや貧困という問
題についても、さらにいろいろな取り組みが必要になってくると思いますので、
教育シンポジウム等も開きながら、総合教育会議の場で議論を深めていきたいと
考えております。
≪3.おおいたの新しい雇用創出をめざして
~「大分市情報通信関連産業支援事業補助金」制度を創設しました~≫
次に、3点目ですが、「おおいたの新しい雇用創出をめざして」ということ
で、今まで製造業につきましては支援措置を講じておりました。加えまして、ソ
フトウエア業や情報処理・提供サービス業等についても、製造業と同等の支援措
置を講じておりましたが、これは特に雇用の創出効果が大きいということで、新
たに支援措置を増強し、対応を図っていきたいと考えております。
補助対象は、ソフトウエア業や情報処理・提供サービス業、インターネット付
随サービス業、他に分類されないサービス業(コールセンター業に限る)になり
ます。それらの事業に対しまして、雇用者数が30人以上、ソフトウエア業は小
規模事業者もいますので正規雇用者5人以上を補助要件とします。そして、事業
継続5年以上を図れるものにつきましては、3にありますとおり、正規雇用者
は、各年度における正規雇用者の増員数に対して3年間50万円、それから、非
正規・パートは、特にコールセンター等につきましては、非正規・パート雇用の
比率が大きいということもあり、各年度の在籍者数に3万円を掛けたものを3年
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間支援します。そして、設備投資につきましても、土地取得等につきまして助成
することを考えておりますほか、特に、今までありませんでした賃借料につい
て、あるいは通信回線使用料の従量分等について新たに支援をすることによりま
して、このようなコールセンター等の情報処理関連企業の誘致をさらに促進して
いきたいと思っております。
これは、昨年12月22日に施行しました。特にサービス業関係で、あるい
は、女性や地域で働きたい方々が製造業以外のところで働く機会が比較的少ない
という問題に対しまして、こういう企業を呼び込むことによりまして、雇用創出
を図ってまいりたいと考えております。
≪4.燃料電池自動車「MIRAI」の納車式を実施します!
~大分県内の自治体で初めてFCVを導入~≫
それから、最後ですが、燃料電池自動車の導入ということで、トヨタが発売し
ております「MIRAI」を1台リースしたいと思っております。平成28年3
月1日から平成33年2月28日までの5年間のメンテナンスリースで実施しま
す。月額7万7,328円。3月25日に市役所の庁舎で納車式を行います。
先ほどの水素エネルギーの活用の一環としまして、二酸化炭素を発しないク
リーンな温室効果ガスの削減につながる自動車としまして、この燃料電池車を公
用車として利用する。それから、今、大分きゃんばすを走らせていますが、場合
によっては、そのルートを走らせたりして、一般市民の皆様にも乗っていただい
たりしながらPRをして、環境に配慮した車両の普及啓発、あるいは水素エネル
ギー社会実現の機運を醸成していきたいと思っております。
3月25日の納車式では、ぜひ報道の皆様にも試乗をしていただきたいと思っ
ておりますので、ご参加いただければと思っております。
以上でございます。ありがとうございました。
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