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和歌山県 新宮市消防本部「海・山・川が輝く 世界遺産のまち新宮市」

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和歌山県 新宮市消防本部「海・山・川が輝く 世界遺産のまち新宮市」
和歌山県 新宮市消防本部
N
和歌山県 新宮市消防本部
消防長 鎌塚 澄夫
海・山・川が輝く 世界遺産のまち新宮市
迫り来る東南海・南海地震への取り組み
本年7月、
「紀伊山地の霊場と参詣道」が、ユネスコの
新宮市は、紀伊半島の先端の多雨地域、地震多発地域
世界遺産に登録されました。私たちのまち新宮市では、熊
など、災害の発生しやすい自然条件下にあり、過去から地
野三山のひとつ「熊野速玉大社」
、海の見える熊野古道
震や風水害の被害を、度々受けてきました。なかでも、昭
「高野坂」
、神と仏の山「権現山(神倉山)
」
、川の熊野古
和21年の南海地震では死者58人、家屋の全半壊約2,000戸
道「熊野川」などが登録の対象になっています。
のほか、直後に発生した火災により2,398戸を焼失するな
ど中心市街地に地震災害の大きな爪痕を残しました。
この教訓を踏まえ、消防と市民が一体となった災害に
強いまちづくりを積極的に続けて来ましたが、東南海・南
海地震の地域指定を受けて、新たに本年4月からは消防
団員による自主的な検討会を立ち上げました。
これは、大規模な地震が発生した際、消防団と地域住
民が連携して、各々の地域の特性に応じた震災活動を行
うためには、消防団員の活動体制は如何にあるべきかなど
について検討を重ね、年内には消防団員のための震災活
世界遺産 熊野速玉大社
動マニュアル(仮称)としてまとめることになっています。
新宮市は、四季さまざまな表情をもった熊野の雄大な
山々や海、川にいだかれ、その中で育まれた熊野文化を背
景に、古くから熊野信仰の中心都市として発展してきま
した。
熊野は、神や仏のいるありがたい理想の世界と考えられ、
中世には熊野本宮大社・
熊野速玉大社・熊野那智
大社を中心とした熊野三山
の信仰が高まり、皇室や貴
土建協同組合と消防団の連携訓練
族をはじめ、武士や庶民に
も広まり、多くの人々が熊
桑の木の滝(日本の滝百選)
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消防の動き
本市のように常備の消防力が限られた消防本部として、
野三山をめざして列をなす
消防団のこうした取り組みが、住民の安全・安心への大
様は、
「蟻の熊野詣」とま
きな力となっています。
でいわれました。今、ここ
また、消防本部の係長級職員を市長部局の防災対策所
ろの癒しを求める人々に
管課へ派遣し、消防本部と市長部局との防災行政の連携
よって「熊野詣」が蘇って
を密にし、市の防災行政の充実も進めています。
います。
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