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2.1章 米国 FDA
目次 ¬ 調査結果の概要 (1)全 体概要 (2)各 国の概要 1)米 国 FDA 2)欧 州 EMA(EMEA) 厚生労働省 再生医療に関する制度的枠組み検討会 再 生 医療 口細胞治療製品 の規制等 に関す る海外 調査報 告 3)英 国 MHRA 4)独 国 PEI 5)仏 国 AFSSAPS 2.調 査結果 11 2.1章 11 米国 FDA (1}規 制等 1)「 ヒ ト細胞、組織 または細胞・組織利用製品」HC丁 /Pの 定義 12 Pと 351HCTノ P 3)361HC丁 ノ 13 4)cGttPの 適応除外 17 5)HCTノ Pを 担 当す る組織 6)HCT/Pの 品 目分類 17 7)FDAの 各セ ンター での規制品 ロ リス ト 19 1)相 談制度 20 22 22 24 26 26 2)販 売承認審査 30 3)開 発期間短縮 ・承認促 進のための制度 33 1)生 物製剤 :IND審 査制度 2)医 療機器 ,IDE承 認制度 . (3)事 前相談・ 販売承認審 査の実際 佐藤 陽治 (4)研 究開発支援 1)FDA外 部 の連邦 ・ 州政府機関 に よ る促進策 平成 22年 3月 11 2)HcT/Pの 規制における基本原則 :リ スクペースアプローチ (2)臨 床試験制度 国立医薬 品食品衛 生研究所 遺伝子細胞 医薬品部 第 2室 室長 11 (5)そ の他 1)市 販後 の対策 2)ト レー ニ ング 36 36 38 38 38 2.2章 欧州 EMA 40 (1)規 制等 1)先 端医療医薬 品の規制の枠組み 2)RegulaJon(EC)No 1394/2007の 概要 . {2)臨 床試験制度 1)ATMPの 臨床試験 40 40 40 43 2. 41箋 60 1)担 当組織 と規制概 要 (2)臨 床試験制度 43 {3)事 前相談・ 販売承認審査の実 際 義LEコ PEi (1)規 制等 44 61 1)ド イ ツにおける臨床試験制度 61 2)臨 床試験 の フォ ロー ア ップ 62 62 62 63 64 (3)事 前相談・ P日 による審査 1)事 前相談制度 44 2)ATMPの 中央審査 1)ATMPの 臨床試験 申請の審査 44 44 45 47 48 48 48 49 2)細 胞 ・組織加 工 医療製品の臨床試験 申請審査 の実際 3)経 過措置 4)先 端医療委 員会 (CAT)の 構成 と任務 5)AttMP承 認審査における EMA各 組織の役割 (4)研 究開発支援 _{6)そ の他 1)市 販後安全対策 2)中 央審査の例外規定 2.3章 (1)規 制等 1)担 当組織 と規制概要 2)ヒ ト組織の取 り扱 い 50 ′ (2)臨 床試験制度 1)イ ギ リスにおける AttMPの 臨床試験 (3)事 前相談 。MHRAに よる審査 3)イ ノベー シ ョン・ オ フィスによる開発支援 (4)研 究 開発支援 65 1)ド イ ッにお ける再生 医療・ 臨床試験 の支援体制 2.5章 仏 国 AFSSAPS ' (2)臨 床試験制度 (3)事 前相談 ・AFSSAPSに よるその他 の審査 1)AFSSAPSの 1)MHRAの 相談制度 2)臨 床試験承認審査 55 3)製 造者免許 ・卸売業者免許 56 (4)研 究開発支援 1)イ ギ リスにおける臨床試験 56 (5)そ の他 1)AttMP規 制の例外規定の扱 い 58 56 58 相談制度 2)組 織利用製品の審査 53 67 71 1)IMPD(医 療製品試験 申請書 )審 査 50 52 54 54 67 67 50 53 65 (1)規 制等 1)担 当組織 と規制概要 英国 MHRA 60 60 (4)研 究開発支援 (5)そ の 他 1)バ イオ医薬品安全性 監視 71 72 72 73 75 76 76 参考文献 78 謝辞 80 図 81 (2)各 国の概要 1)米 国 FDA 平成 21年 4月 、「再生医療 に関する制度 的枠組み検討会」での検討のため、 厚生労働省医薬食品局審査管理課よ り依頼 された、再生医療製品に関する各国 の規制動向を調査 したので以下の通 り報告す る。 調査対象 は米国食品薬品庁 FDA(及 び国立健康研究所(NIH))、 欧州医薬品庁 EMA(2010年 1月 、EMEAか ら略称変更)、 英国医薬品庁 MHRA、 準 国ポール エ ール リッヒ研究所(PEl)、 仏国保健製品衛生安全庁(AFSSAPS)で あ り、主な調査 内容は、再生医療製品に関する各国の(1)担 当組織 と規制、(2)臨 床試験制度 (規 制当局 での審査状況を含む)、 (3)事 前相談・ 承認審査 の実際、(4)研 究開発支援 ① 規制等 ・ 我が国で細胞 ,組 織加工医薬品・医療機器 とされる再生医療製品 は、自己 細胞出来、同種細胞 由来に拘わ らず、薬事関係法規 に基づ き品日毎 に承認 である。 なお、本報告中、臨床試験 という用語は ヒ トを対象 とした未承認医薬品・医 療機器を用 いた試験 (新 規適応も含む)と し、日本における治験 および治験以 外の未承認 医薬品・ 医療機器 を用 いた臨床研究に相当するもの とする。また、 GCPと され るの は 、 日米 欧 医薬 品規 制 調 和 国際会 議 (!CH)で 合意 され た )を 行 う場合には、FDAに 生物製 (治 験に限 らない。 に け 相 当 す る lND(lnveSIga‖ onal Drug の 治 験 届 は 日本 の 合 剤 場 Exemplon:生 物製剤 )、 医療機器 の場合には :DE(lnveS19atbnal Deuce Exemplon)の 申請を行わなけれ ばな らない。初回審査期間は 30日 である。 ・ 臨床試験 では、CCPを 連守する必要が ある。 ③ 事前相談・承認審査の実際 ・ 生物製剤に関 しては、開発者が治験前や冶験終了後に FDAと 相談する制度 (PreJND相 談等)、 申請前 の相談制度 (Pre‐ BLA/NDA相 談 )等 、医療機 器に関 しては、治験前 の相談 (Pre■ DE相 談)、 申請前 の相談 (Pre‐ PMA 相談)等 が ある。相談 の中では製品に特化 した実用化までの道筋 を議論す ICH‐ CCPを す旨す。 1.調 査 結 果 の 概 要 (1)全 体概要 ・ 我が国で細胞・組織加工医薬品・医療機器 の範疇に入る再生医療・細胞治療 製品は、今回調査 した国・地域では、原則的に薬事関係法に基 づき、自己細 胞由来、同種細胞 (他 家細胞)由 来にかかわ らず品目毎 に承認の対象 とされ ていた。 ,各 国とも再生医療製品の臨床試験 を行 うためには申請が必要であ り、規制当 局による審査 が行われていた。また、 これ らの臨床試験は原則 GCPが 適用 されていた。 ・ 各国 とも開発初期の段階か ら再生医療製品の開発等に関す る規制当局 によ る相談制度、医療機関内・機関間での臨床試験支援体制が充実 していた。ま た、規制当局が行 う相談 は無料で実施 され るか、中小企業に対する相談料減 免措置が取 られていた。 注)iCH― GCP:日 米欧医薬品規制調和会議 (!CH)で 合意 された臨床試験実施 に関するガイ ドライン (GCP)。 が必要。 ・ 再生医療製品 というカテゴ リー はな く、生物製剤又は医療機器に分類 し規 注 市1。 製品の分類 は、第一次作用 が医薬品的 (生 物製剤 的)か 、医療機器 的かに基 づき判断される。 注)生 物製剤には血液製剤、 ワクチン等が含まれる。 ② 臨床試験制度 。 開発段階で臨床試験 る ことができる。相談料は無料。 。FDAで は生物製剤と医療機器の分類に従い、生物製剤に分類されたものは CBER(Center for Biologics Eva!ualon&Research)が 、医療機器 に分類さ れた ものは CDRH(Center fOr Device,and Radiological HeaLh)が 相談 、承 認審査等 を担 当す る。また、生物製剤 及び医療機器 の分類の判断が困難な 場合 は OCP(0“ iCe of Combinalon Product,複 合製品室 )に 相談 し、OCP が相談受付後 60日 以内に判断す る。 ・ 生物製剤 の 審査 は主に CBERの OCttGC(0“ iCe Of ce‖ ulat TISsue and Gene Therapies)が 取 り扱 つてお り、医療機 器 とみな され た ものは CDRH の管轄 となるが 、CBER/CDRH ttissue Engineenng Cross‐ Center Teamを 構成 し、CBttRと 連携 しなが ら審査 を行 う。 ④ 開発・承認促進のための制度 ・ 生物製剤に関しては、 致命的な疾患の治療薬等に対し FDAと 優先的な相談、 エン ドポイントでの評価等ができる Fast ttrack医 薬品開発 プロ サ ロゲー ト グラム、審査期間が通常の約 10ケ 月から約 6ヶ 月に短縮する優先審査制 度、希少疾病医薬品指定等により承認 を促進。 ・ 医療機器 に関 しては、米国内で 4千 人以下の患者を対象 とした製品につい て HDE(Humanlanan De宙 ce Exemplon,人 道機器適用免除)等 により承 認を促進。HDEは 一般の医療機器承認 (PMA)と 異な り有効性 を合理的に 立証する臨床試験結果は必要 とされないが、想定されるベネフィッ トが リ スクを上回ること等が必要 とされ る。また、使用 される医療施設の倫理委 員会の承認が必要など市販後に上乗せの要件が課せ られる。 ⑤ 研究開発支援 ・ NHLV!(国 立心肺血液研究所)の 細胞治療製品生産支援 (PACT)グ ルー プ による製品生産支援、!ND申 請支援、lRB審 査支援、 トランス レーショナ ル研究支援が ある。 ・ 州 レベルでは、カリフォルニア再生 医療研究所 (CIRM)に よるヒ トES t iPS細 胞研究への助成金 (10年 間で 30億 ドル)や 、ニュー ジャージー州 ´ (3年 間で 2億 9千 万 ドル)、 マサ チューセッッ州 (10年 間で最大 10億 ド ル)の 幹細胞研究支援が ある。 2)欧 州 EMA(EMEA) ① 規制等 ・ EUで は、医薬品 (Medtinal Products)は 各国承認を除き EMAが 審査を 担当 し、医療機器は国または ECが 審査 を行わず第二者認証機 関が認証す る制度 となつている(図 6参 照)。 ・ 遺伝子治療医薬品、体細胞治療 医薬品及び組織工学製品は医薬品の一類型 であるATMP(Advanced ttherapy Medに inal lrOduct,先 端医療医薬品)と してとして規制。EMAに よる承認 (中 央審査)が 必要。 ・ ATMPは 、自己由来の細胞・組織 を加工 したものも含む。 ・ ATMPに 特化 した市販後安全対策 として、 トレーサ ビリティの確保 とファ ーマコビジランスがあげられ る。特に ATMPで は有効性のフォ ローア ップ も求め られる。 ´ ② 臨床試験制度 ・ ATMPの 臨床試験を実施するには、 現行 GCPに 加えてATMP向 けの新 GCP (目 下策定中)を 通守する必要がある。 ・ 治験に関する権限は EU加 盟各国に属するので、治験の申請は実施する国 の規制当局に提出することとなる。 ③ 事前相談・承認審査の実際 ・ EMAは 医薬品の開発に資する科学的助言 を有料で行 つている (ATMP該 当 の有無の相談は無料)。 但 し、対象品目が ATMPの 場合 65%害 1引 :さ らに、 中小企業が ATMPの 科学的助言を必要とする場合 90%割 引などの優遇措 置がある。 ・ ATMPに ついては従来の医薬品・ 医療機器よ りも専門的かつ多分野にわた る評価を要することか ら、EMAの ヒ ト医薬品委員会 (CHMP)の 下に先端 医薬品委員会 (CAT)を 設置 し品質・ 安全性 。有効性の評価 を実施。特定 品目が ATMPに 該 当するか否かの判断 も CATが 行 う。 3)英 国 MHRA ① 規制等 ・ ATMPの 承認審査は EMA力 ヽ 行 う。 'MHRAは ATMPに ついての加工、流通、臨床試験及び市販後調査の規制担 当。 ・ 英 国内では治験 に限 らず製品開発 を目的 と しな い臨 床試験 に対 しても規制 を行 つている。 ② 臨床試験制度 (規 制当局での審査状況を含む) ・ 英国内での ATMPの 臨床試験は、他の EU諸 国 と同様、GCPに 従 って実施 されなければな らない。 ・ 臨床試験を開始するには、MHRAか らの臨床試験承認 と国営医療サー ビス 事業 (NHS)の 研究倫理委員会 (REC)か らの同意が必要 となる。 ・ 第一次審査は 30日 以内 (外 部専門委員会の意見が必要な場合は さらに 90 日)、 第一次審査で要求の出た追加資料の提出猶予が 30日 以内ヽ二次審査 は 30日 以内であ り、二次審査の終 了までは最初に MHRAに 申請があった 日か ら 90日 以内 (外 部専門委員会の意見が必要な場合は 180日 以内)と なっている。 ・ 遺伝子組換細胞、幹細胞を用いた治療に関 しては、遺伝子治療専門委員会 (GTAC)が 倫理審査 を行 う。 ③ 事前相談・ 承認審査の実際 ・ 英国内では、医薬品開発のいずれの段階でも MHRAか ら書面で科学的助言 を得ることができる。 ・ MHRAの 科学的助言制度の利点は対面であるため意 思疎通 しやすいところ と、相談料が EMAの 場合よりも安いこと。 ④ 研究開発支援 ・ イギリス臨床研究共同体 (∪ KCRC)の 公的資金によるトランスレーショナ ル 研究 ・早期臨床試験 の実 施施設 の整 備 、国内 4地 域 の疾患別臨 床研究ネ ツ トワー クの公的資金 によ る臨床研究支援が ある。 ・ UKCRCと 上記 4地 域 ネ ッ トワー クが共 同 でイギ リス臨床研究 ネ ッ トワー ク (UKCRN)を 組織 し、経験の共有・共同研究等を実施する他、規制・ ガ バナンスに関するア ドバイス提供等 による支援 を実施。商業 目的での臨床 研究 も利用可能 (有 料)。 中小企業等にとつて有用。 ⑤ その他 ・ ①非反復的に生産 され、②同 じ加盟国内の、③単一病院において、④ 特定 の患者に対する処方 として用いられ る、とい うすべての条件を満た した場 合、EMA中 央審査 の例外 (“ HOSpltal Exemplon"と いう)と なるが、この 定義の うち「非反復的 (non‐ rOulne)」 の解釈に関 しては、① 同一製品であ る こと② 製造 スケール と頻度 が考 慮 され る。 自己由来原材 料 を用 いた AttMPは 、使用 目的、製造工程、最終製品の様態が同 じであれば、患者 が 異なつていても別個の製品とはな らない。 ル研究センター (TRM‐ Le"ach)を 開設。研究費 (4千 万ユー ロ/4年 間) を研究者 に配分 している。 ・ 両センター と企業・研究所・非営利団体等によリ ドイツ再生医療イニシア チブ (RMIG)を 組織。規制面 ・技術面・ 倫理面の相談・支援、基礎研究 成果 の臨床応用・製品化に関す る参加企業・ 団体・施設間の協力体制が取 られている。 。 また、BMBFは 全国の大学に臨床試験連携セ ンター (KKS)を 設置 し各種 臨床試験 を支援。 この うち 16の KKSに よ り KKSネ ッ トワークが組織 さ れ、全国 レベルで幅広い支援 を提供。 5)仏 国 AFSSAPS ① 規制等 4)独 国 PEl ① 規制等 ・ ATMPの 承認審査 は EMAが 行 う。 ・ ATMPの 臨床試験 を行 う場合、開発者 は地域の倫理委員会及び独 PElに 臨 床試験申請を提出 し、両者が承認の判断を下 した場合、臨床試験が開始で きる。 ② 臨床試験制度 ・ 各地域の規制当局が査察 を実施。 ・ 臨床試験 は、非商業向け (大 学等)、 商業向け (企 業等)に 分 けられ、非商 緩 くなる (量 的緩和 )場 合 業向けは規制面での要求 (デ ー タの例数等)力 く が 多い。 ・ PE:に よる審査は、EMAの GttP、 GMP、 GCP等 に基 づき行われ、状況に よ り量的緩和はあ り得るが、質的緩和は原則的にはない。 ・ 審査の大半は PElの スタッフのみの審査。P日 の審査期間は 90日 以内と されている。 ③ 事前相談・承認審査の実際 ・ 非公式な臨床試験の事前相談あ り。費用は面談時間の長さによるが、1回 1∼ 3千 ユー 日程度。年間約 100件 程度 ・ 常勤職員 2名 のイノベー ション・ オ フィスを新設 し、大学、臨床研究 グル ー プ、中小の企業等を対象に、初期 の研究段階か ら EMAの 販売承認 申請 までの ATMP開 発 を規制面、科学面 か ら包括的に支援。 ④ 研究開発支援 ・ ドイツ教育・研究省 (BMBF)は 、再生医療実用化推進のため、ベル リン 再生医療セ ンター (BCRT)及 びライプチ ヒ再生医療 トランス レー シ ヨナ 'ATMPの 販売承認は EMAに よる中央審査 による。 したが つて保健製品衛 生安全庁 (ArSSAPS)は 主に製品の安全性監視 ・製造施設および臨床試 験 に関する審査・監視 を行 う。 ② 臨床試験市1度 。 フランスで臨床試験 を実施す る場合、ATMPの 反復製造を意 図す る場合に は、lMPD(医 療製品試験 申請書)を 提出 し、地域の倫理委員会 (CPP)と AFSSAPSの 双方から承認 を受ける必要がある。 ・ 承認審査の基準では、GMP、 GLP、 CCP適 合が求め られる。 ③ 事前相談 ,承 認審査の実際 , 細胞・組織 を利用 した製品の開発を支援する目的で、AFSSAPSは 開孝者 との相談制度 を設け、科学 的見地か らのア ドバ イス を提供 している。相談 は、製品開発のどの段階でも構わず、開発者 の要請に基 づいてセ ツティン グされる。なお、相談は無料 で行われている。 ・ ATMPの 販売承認は、EMAに よる中央審査 を通 じて行われるが、これ らの 品目についても AFSSAPSは 品質に関するチ ェックを行 い、申請者の求め に応 じて助言 している。 研究開発支援 ④ ・ フランス国内の臨床試験全般 の主要な役割を担 うのは、全国の 29の 大学 病院 (CHU、 公的研究施設)お よび 20の がん研究所 (CLCC,私 立非営利 研究施設)で ある。 ・ フランスにおける臨床試験支援体制の 2つ の大きな柱 としては CiC(臨 床 ‐ 試験センター)ネ ッ トワークと UEC(臨 床試験ユニ ツ ト)ネ ッ トワ クが ーショ レ ナル ある。CICは 、大学病院内に設置 され、開発初期の トランス 研究をCCPに 従つて実施する組織であり、UFCは 、無作為化臨床試験を 支援するための組織である。 ・ 厚生省 (DGS)が 「臨床研究適正化プログラム (PHRC)」 を通 じ、臨床試 験 に対する公的資金 (4千 万∼4千 5百 万ユー ロ/年 )の 供給源 となってい る他、寄付金 と製薬企業が大きな資金供給源 となっている。 査結 果 2.調 2.1章 : 米国 ED△ (1)規 制等 日本におけるヒ ト由来の細胞・組織 を加工 した医薬品または医療機器 は、米 国では「ヒ ト細胞、組織または細胞 ,組 織利用製品」 (HCT/P)と い う製品め範 疇に含まれてお り、治験に限 らず製品開発 を目的としない臨床研究に対 しても FDAが 生物製剤または医療機器 として規制 を行 つている。 1)「 ヒ ト細胞、組織または細胞・ 組織利用製品」HCT′ Pの 定義 連邦規員1集 第 21編 第 1271.3(d)項 ,21CFR1271 3(d)に よる「 ヒ ト細胞、組 織または細胞・組織利用製品」HCT/Pの 定義は以下の通 り。 HCT/Pと は、ヒ ト細胞または組織 を含む、または ヒ ト細胞 または組織か ら成 る品物であ り、 ヒ ト患者 に対 して埋植 、移植 、注入または導入す る ことを目 的 とした ものである。HCT/Pの 例 と しては、骨 、靭帯 、皮膚、硬膜 、心臓弁、 角膜 、末梢血 および謄帯血 由来造血幹 /前 駆細胞 、 自己へ の使用 の 目的で加 工 された軟骨細胞 、上皮系細胞 を合成 マ トリクス上に乗 せた もの、精液また はその他 の生 殖組織 が含まれ るが、 これ らに限定 され るものではな い。以下 の ものは HCTノ Pと は見 な され な い : (1)血 管 を含んで いる 移植用 の ヒ トの器官 (2)本 章第 607項 および 207項 に それぞれ リス トす べ き全血 または血液成 : 分または血液製剤 (3)ミ ルク 、 コラー ゲ ンおよび細胞因子 の ような、人体 よ り分泌または抽 Pと み な され る 出 された製 品。ただ し、精 液 は HC丁ノ へ 己 の の 目的で最小限の加工が施 使用 され た骨髄 で、他の物 と複合 (4)自 : : 体化 していないもの (た だ し、水 .ク リス タ ロイ ド (結 晶性物質)、 減 菌剤 、保存剤 、また は保管剤 については、添加す る ことに よって骨髄 に関 して新たな臨床上の安全の上での懸念 を生 じないな らば この 限 り ではない)│ (5)HCT/Pの 製造に使用 され る補 助的な製品 : (6)ヒ ト以外の動物 由来の細胞 、組織 、お よび器 官 (7)本 章 809.3(a)項 に規定 された体外診断薬 血管の うち、42 CFR 121.2に 規 定 され る臓器移植用臓器 とともに回収 され 、 かつ「臓器移植専用」 とのラベルの あるもの ; ; : 10 , HCT/Pで ある ヒ ト細胞 ・組織利用製 品 は、公衆衛生サ ー ビス法の側面 か らさ らに 2種 類 に大別 され る:す なわ ち公衆 衛生サー ビス法第 361条 に基 づ く「 ヒ ト組織」 (361HC丁 /P)と 公衆衛生サ ー ビス法 第 351条 に基 づ く「 ヒ ト細胞治療 薬 および遺伝子治療 薬」(351HCT/P)が ある。HCT/Pの うち、21CFR1271 10(a) の要件(IV項 参照)す べ てに該 当す る場合 には 361HCT/Pに 該当 し、そ うでない 場合 には 351HC丁/Pに 該 当す る:前 者 の 361 HCT/Pは 「 ヒ ト組織Jと も呼 ばれ、 販売承認 申請 が必要 な く、査察 によ つて規制 され る (具 体的品 目の例 は V‖ 項 参照 )。 361HCTノ Pは 21CFR1271の サ ブパー トA(HCT/P関 連語 旬定義等 ),B (登 録 とリステ イング)、 C(ド ナー の適格性 )、 D(cCTR Current good tbSue practice(現 段階 に おいて 良 い と考 え られ る組織 の取扱 い方の基準 ))に 加 え、E (追 加要求事項 :報 告 とラベ リング)、 F(査 察 と強制執行 )に 従 うことが 必要 となる。一方 で後者 は生物製剤 または医療機器 と して品 目毎 の承 認 が必 要 とさ れ る。 2)HCTノ Pの 規制 における基本原則 :リ スク ベースア プロー チ HC丁 /Pの 規 lllに ついて 、FDAは “ProposedApproach to Regulalon Of Celluler and―nssue_Based Products"(Docket No.97N‐ 0068[Federal RegistOr VoL62(42), Pages 9721‐ 9722,March 4,19971,1997年 2月 )の 中に考 え方 を示 している。 . れはそれ までば らば らであつた HCT/Pの 規制 を一つにま とめ、従来の製 品の規 制 と新 しい製 品の規 制 とを統合 したア プロー チ を提 示す る ことを意 図 している。 97N-0008の 枠組み では大 き く分 けて 3つ の課題、す なわち、 (1)AIDSや 肝 炎の ような感染症 の可能性 のある汚染 された組織 を無意識 に 使用す る ことの 防止 (2)組 織 を汚染 または損傷す るよ うな不適切な取 り扱 いや加工の防止 (3)高 度な加工 を施 した組織 、通常 の機能 とは異 なる機能 を目的 と して使用 され る組織 、非組織 の構成 要素 と複合化 され た組織 、な い し代謝機能 を 目的 として使 用 される組織 の臨床上の安全性 および有効性 の明示 に焦 点 を当 てて規制 が実施 され る。 HC丁 /Pの 種 類 お よび そ の適 用 は幅 広 く、 一 つ の規 制 の枠組 み がす べ ての HCT/Pに 対 して適切 とはな り得 な い。類似 した製品 を同様 に、か つ製品 の差に 基 づ いて適切に区別 した規制が行 え るよ うな、包括 的な枠組み を確 立す るため に、FDAは 製品の使用 に関す る基本 的な公衆衛生上の懸念事項お よびそれに付 随す る規制上 の考 え方 をま とめて いる。公衆衛 生上の懸念事項 としては以下 の 5 つが挙 げ られ ている。 . (1)感 染症 の伝搬 をいかに防 ぐことがで きるか ? (2)例 えば、安全でないも しくは有効でな い製品 をもた らす恐れの ある汚染 を防 ぐため、あるいは、意図 したように製品が機能す るために製品の質 と機能 を維持す るためには、どのような工程 管理が必要 か ? (3)臨 床上の安全性や有効性 をどう確認するか ? (4)製 品の適切な使用のためにはどのような表示が必要か、どのような宣伝 が許容されるか? (5)細 腱 :組 織企業のモニタリングや彼らとのコミュニケーションに関して、 FDAは どうするのが最善なのか? FDAは これ らの懸念事項を念頭に、各懸念事項に関すo相 対的なリスクによ つて、細胞 1組 織 とその使用を区別しており、それによつて FDAは 各懸念事項 に適切な監視 レベルを付与 ことが可能 となつている。したがつて、細胞・組織 はリスクと FDA審 査における必要性にもとづいて、重層的に規制されることに なる (リ スクベースアプローチ,Rも Based AlproaCh)oそ れを具体的にしなも k¨ のが以下の取扱い となる。 3)361HCTノ Pと 351HCTノ P 361HCT/Pの 判定基準は以下 の通 り。 HCT/Pは 、以下 の全ての判定基準 に適合す る場合 は、公衆衛生サ ー ビス法 (PHS Act)第 361条 、お よび 21CFR1271.10(a)に よつてのみ規制 され る (1)HCT/Pの 加工が最小 限 (minimal manipub‖ on)の 場合 (下 注 ): : (2)HCT/Pが 、細 胞・組織 の採取部位 と同等な部位 へ の適用 (hOmolo90us use) にのみ 限 定 され る場合 で、その ことが表示 、宣伝等 に反映 されている こと (3)製 造 工程 に他 の物質 (水 、ク リスタ ロイ ド、滅菌剤 、保存剤 、また は保管 剤 を除 く)と 細胞 また は組織 との複 合体化が含まれ ず、か つ水、ク リス タ ; ロイ ド、滅菌剤 、保存剤 、また は保管剤 の添加によ つて当該 HCT/Pに 関 して新たな臨床 上の安全 の 上での懸念 を生 じない場合 で :な おか つ (4)以 下の何れかに該 当す る場合 1)HC丁 ノ Pに 全 身的な作用 がな く、その主た る機能 として生細 胞 の代謝活性 に : 依存す る ことがない場合 :ま たは 2)HCT/Pに 全身的な影響 が ある、またはその主たる機 能 と して生細胞の代謝 活性 に依存す る ことが ある場合 で :な おか つ )自 己へ の使用 を目的 とす る場合 i)一 親等または二 親等 の血縁関係 の同種 のための使用で ある場合 ;ま た ; は ‖ り生殖 目的の使用である場合. 注 :最 低限の処理 (Minima:Manipu:aJon)の 要件 (21CFR1271.3(o) (1)構 造の ある組織 に ついては、再建 、修復または置換 におけ る当該組織 の 有用性 に関 して組織本来 の特性 に変化 を与 えるものではな いこと :ま た、 (2)細 胞ない し構造 のない組織については、細胞 または組織の本来の生 物学 ) 市場流通 医薬 品の リステ ィ ング) 7)3=210ノ 211項 (cGMP)(FD&C Act) 8)第 312項 (IND)、 第 314項 (NDA)、 9)第 的特性 に変化 を与えるものではな いこと (Guidance for lndustry and FDA StafFi Minimal Manipulation of Structural TiSSue JuttsdictiOnal Update,20061二 9月 5)第 201/202項 (ラ ベ リング と宣伝 6)第 207項 (医 薬品製造者 の登録 および 600∼ 680項 (生 物製剤関連 ,生 物製剤 GMP)(PHS Act) 10)第 807項 (医 療機器製造者 ・輸入者 の登録および医療機器の リス テ ィ ング) ) 361HC丁 /Pと 351HCT/Pと の区分 はあま り明確 ではな く、同 じ細胞製品であ つて も用途 ・適用に よ って 361HCT/Pに も 351HC丁/Pに もなる ことが ある。例 えば、 自己由来の最 低 限の処理 のみ施 された骨髄幹細胞 は 、造血 系再構築 に用 い られ る (相 同使用 ,homologOus use)の な らば 361HCT/Pと な り、心臓 の修 復 に適用 され る (非 相同使用 ,non_homo!ogous use)の な らば 351 HCT/Pと な る。 11)第 12)第 13)第 14)第 812項 (lDE) 814項 サ ブパー トA‐ E(PMA)、 H(HDE) 820項 (QSR=医 療機器用 GMP) 1271項 (HCT/P関 連):サ ブパー トA(HCT/P関 連語句定義等)、 B(登 録 と リステ ィング )、 C(ド ナー の適 格性 )、 D(cGTP)(た だ し臨床試験 中は Bを 除外 ) (4)FDAガ イダンス 1) Guidance on the Preparalon oflnves‖ gational New Drug Products 351HCT/Pは 、安全性 と有効性 を臨床試験 によって示 さな けれ ばな らない製 品 で (Human and Animaり (1991年 ) あ り、販売前審査 によって規制 され る。我が国の定 義 (薬 食発第 0208003号 (平 成 20年 2月 8日 )、 薬食発第 0912006号 (平 成 20年 9月 12日 ))に よる細胞 ・ 組織加工医薬品な らびに細胞・組織加 工 医療機器は、米国 の 解釈 では “ more than 2)FDA NotricaIOn: Proposed Reguiatory Approach Regarding m面 mal man"ulalon"を 施 されている ことにな り、351HCT/Pの 範疇に属す る。 351HCT/Pは その主作用 の様 式によつて生物製剤 (ま た は医薬 品)ま たは医療機 器 として規制 され る (21CFR1271.20)。 351HCT/Pの 中で も医薬品、医療機器に 3)Guidance on PMA lnteractive Procedures for Day‐ 分類 され るものはそれ ぞれ drug HCT/P、 deuce HcT/Pと 呼 ばれ ている。なお、 4)Guidance for lndustry:Guidance for Human Somauc cell丁 drug HCT/Pと いうカテ ゴ リー は医薬品に分 類 され るものが出現す る可能性 を否 and Gene ttherapy(1998年 3月 ) 5) Early coHaboralon Meelngs Under the FDA Moderniza‖ on Act 定 しない とい う意味で存在 してお り、実際に drug HCTrPに 分類 されている販売 承認済み 351HCT/Pは 今の ところ存 在 しない: 351HCT/Pに 対 しては公衆 衛生サ ー ビス法 (PHS Act)お よび食品医薬品化粧品 法 (FD&C Act)に 基 づ き、以下の よ うな事項が要求 され る : (1)市 販前に承認取得 (GMP査 察 、GCP査 察等 ) 二 べ の 適用す き項 目、 例えば (3)21 CFR中 1)第 25項 (環 境影響評価 ): 2)第 50項 (イ ンフォーム ドコンセ ン ト→ GCP); 3)第 54項 (費 用の開示→ GCP): (2)承 認前の査察お よび承認後の定期査察 : 4)第 56項 (施 設内倫理委員会 に よる審査 → GCP): Ce‖ ular and Tissue‐ Based ("risk― Products (19971二 3月 ,62 FR 9721) based approach") 100 Meelngs and Subsequent De'ciencies― for use by CDRH and industry (1998年 2月 ) herapy (FDAMA);Fina:Guidance forindustry and for CDRH Staff(2001 年 2月 ) 5月 ) 7)Guidance for lndustry:source Animal,Product,Preclinical,and C‖ nical lssues Concerning the Use of Xenotransplantation 6)Guidance forindustry:Special Protocol Assessment(20024手 Products in Humans(20034F4月 ) 3)Guidance for!ndustry!ndependent Consulants for Blotechnology Clinical T“ al Protocols(2004118月 ) 9) Guidance for industry: Reguiation of Human Ceils,Tissues,and Cellular‐ and Tissue― Based Products (HC丁 ノ Ps)‐ Sma‖ Enlty Compliance Guide(2007年 8月 ) 10)Guidance for lndustry: E!igibilly Determinalon for Donors of Human Celis,Tissues,and Ce‖ ula卜 and¬ ssue_Based Products (HCT/PS)(2007年 8月 ) 11)Guidance for!ndustry:Certain Human Cells,TissueS,and Ce‖ uiar‐ and Tissue‐ Based Products(HCT/PS)Recovered from DonOrs Who Were Tested for Communicable DiseaSes uslng POOled Specimens or Diagnostc Tests(2008年 4月 ) 12)Guidance for FDA Reviewers and Sponsorsi Content and Review of Chemistry,Manufactunng,and cOntrol(CMC)lnfomalon for Human Somauc ce‖ 丁herapy Applに alons(!NDs)(2008年 lnvestigational New Drug 4月 )・ ・ 再 生医療 、癌 ワクチ ン等 に用 い られ る細胞製剤 に関 して、規制側 (FDA審 査官)及 び開発 者 (大 学や企 業)双 方 に対 しての基本的な安全性評価 の考 え方 13)Guidance for industryi CGMP for Phase l invesigalonal Drugs (2008年 7月 ) ただ しこれ らの例 に限定 され ているわ けではな い。 当該 351HCT/Pが 生物製剤 、医療機器 (医 薬 品に該 当す るものは これ までの とこ ろな し)の いず れ に 分 類 され るか に よ り適 切 な項 目 を取捨 選 択す る。 21CFR1271の 要求事項が 21CFR210ノ211ま たが 21CFR820の 規制 と矛盾す る ような場合 、すなわ ち HCT/Pの 規制 が cGMPや QSRと 矛盾す る ような場合に は、一般的な要求事項 よ りも、その製 品 に よ り具体的 に適合す る要求事項 の方 に従わなければな らない。通常 は、生物製剤 と しての 351 HCT/Pは cGMP、 cGttP に従 つて製造 し、!ND申 請 (研 究用新規医薬品 申請 :!nveslgalonal New Drug App‖ calon)の 後に臨床試験 を行 い、BLA(生 物製剤承認 申請 :Bbbgに s ttcense App‖ calon)を 通 じて販売承認 を得 る ことにな り、医療機器 としての HCT/Pの 場合には QSRと cGttPに 従 い製造 した製品に ついて、!DE申 請 の後に臨床試験 を行 い、PMAを 通 じて販売承認 を得 る。また医薬品 と しての HCT/Pの 場合 、 cGMPと cGttPに 従 い製 造 した製品につ いて、IND申 請 の後に臨床試験 を行 い、 NDAを 通 じて販売承認 を得 る ことに なる。なお、cGMPと cGTPと が矛盾す る よ うな場合 においては、よ リー 般 的な要求事 項 よ りも、そ の製 品 に具体的に適 合す る要求事項の方に従わ な ければな らな い。 4)cGTPの 適応除外 16 21 CFR 1271 155に は cGTPの 適応除外・内容変更について述べ られている。 除外・内容変更の請求 は当該製品を管轄する FDAセ ンター (CBER(生 物製剤 評価研究センター)な いし CDRH(医 療機器放射線保健セ ンター))の 長に対 し て行 う。請求は通常 は書面で行 う。請求 には、科学的データを含む妥当性を証 318薫 席鍵』1をJ認 ツTll鶴 示す情報 、または のであることの説明 に CGttPの 見合うも 要件 ② 請求する変更内容が、 が必要となる。緊急事態等の場合はまずは口頭で請求 し、直後に書画を提出す ることでも構わない。請求された事項が公衆衛生上問題な く、感染症の発生・ 伝搬・拡大を防 ぐうえで問題がなく、かつ ① 提出された情報により免除することの妥当性が示されるか、または ② 請求する変更内容が、cGttPの 要件に見合うものであることが示されている と管轄FDAセ ンターの長が判断すれば、適応除外・内容変更が認められる。認 め られ るまでは cGTP適 応除外・内容 変更 を した上での作業 は禁止 され ている。 公 衆 衛生 上の緊急事態 にあつては、 FDAセ ンター の長 は 21 CFR 1271(HCT/P の項 )の 適用免除・ 内容変更 を行 う ことができる。ある HCT/Pが 特定 の地域で 使用可能 で、ある予期せ ぬ緊急に生 じた必要性 にその HCT/Pが 対応 で きるな ら ば FDAセ ンターの長 は 21 CFR 1271(HCT/Pの 項 )の 適用免除・ 内容変更 を 行 うことができる。 5)HCT′ Pを 担 当す る組織 FDA(Food and Drug Admmdralon Ofthe unted statesi米 国食品医薬品局) は、 日本の厚 生労働省 にあた る米国厚 生省 (Depattment of Hea[h and Human Services)に 属 し、食品医薬品化粧 品法 (FD&C Act.Federal Food,Drug,and cosmelc Act)の 施行 に携わ る政府機関 である。法律 の施行 にあた り、FDAは 食 品、医薬品、医療機器 および化粧 品の品質 、衛 生管理 、宣伝 広告 な どについ ての規制 を行 い、消費者保護 の権限 を与 え られて いる。 FDAの 2008年 の実数 と して公表 され て いるデー タによる と、職員数 は正規職 員(FTE)換 算 で、CBER が 858人 、CDRHが 1130人 とな つている (地 方職 員 を除 く)。 なお、市販前 の 業務 に従事す る職 員 と しては、それ ぞれ 、751人 、737人 (同 )と な つている。 ″vwv.fda10。 v/downloads/AboutFD´ ( httoゴ ム υReoortsManualsFormsノ Reportsノ Bud pdf)ま た 、 FDAの 2008年 の実 予 算 は CBERが CDRHが $204,791,000(地 方分 を除 く)と な つている。(参 考 getRepOttsノ UCM153809 S202,278,000、 : 若干古 いデー タ となるが、参考 まで に人員の国際比較 を図 1に 示す ) FDAで は施 設 登 録 等 、本 格 的 申請 前 の 手 続 き に つ いて は 361HCT/Pも 351HCT/Pも CBERが 各 申請の窓 口にな つている (21CFR1271)。 審査対象 の 17 HCT/Pを 「生 物製剤」、「医療機器」、「医薬品」の うち どの範躊 と して扱 うか、 どの FDAセ ンターが審査 を担 当す るかは後述の Orice Of combina‖ on Produds (OCP)が 窓 口 とな り、CBERと CDRHの 関係者が参加す る Tissue Reference CrOuO(TRG)の 勧告に従 つて判断 され る。なお、販売承認 を得た HCT/Pの うち、 FDAの 規定す る医薬品の範疇 に入 るもの い。 生物製剤 の 審査 を担 当す る (drug HC丁 /P)は 今の ところ存在 しな CBER内 では HCT/Pは 主に of Cellula喘 細胞製剤の審査 と行政 指導 (chemも tryj manuFactunng,and control (CMC)=規 格 、試験法 、安定性 )を 担 当 lRB、 Division of Human Tissue Products 組織 医薬品、隣帯血等 に関す る部署 。 (参 考 ) httoノ Wwwfda 2) oov/dOwnioads′ AboutFDA/CeniersofFicesど Orqaュ iz塁 ‖on Cha● s/UCM198460 odf CBERの 組織 図 htto://― .fda (図 3) もある。上述の よ うに 、分類の され方 に よ り規制 の受 け方が異 なるので 、製品 の 分類が不明確 な場 合 には企業は分類依頼書 (RFD:Requestfor Desunalon) を Orice Of combination Products(OCP,コ ン ビネー シ ョンプロダク ト課)に 提 出 して判断 を仰 ぐ。OCPは RFDが 受理 されてか ら 60日 以内に、「主作用様式 の規定方法」(PMOハ lnal rule,2005年 8月 25日 付 Federal Reg皓 ter)に 従 い判 断 を下す。 OCPは Medical Device User Fee and Modernization Act of 2002(MDUFMA) の Sec,on 204に 基 づ き、2002年 12月 24日 に設 置 され た部署。職 員は 7名 。 その業務 は以下の通 り govノ downloadsノ AboutFDA/CeniersOfFices/QrOa□ ization Charts/UCM14401l pdf CDRHの 組織 図 機能 ・ 代謝機能が主作用 とな るな らば生物製剤 とな り、逆 に物理 的 ・構造的機 能が主作用 とな るな らば医療 機器 に分 類 され る。例 えばスキ ャフォール ド (足 場 )等 を利用 した組織 工学利用製 品等 に ついては 、医療機器の範疇 に入 る場合 logy 細胞製剤の審査 と行政 指導 (Clintal tnalの プ ロ トコールや 非臨床デー タ)を 担 当 FDAの 組織 図 (図 6)HCT′ Pの 品 目分類 Pが 、品 目の分類 と して生物製剤 、医療機器 、医薬品の どの範疇に ある HC丁ノ 属す るかは主作用様 式(PMOA:Plmary Mode ofAclon)に 従 って決定 され る。 し たが って 、物理的 。構造的機能が少 な く細胞・ 組織 の生 化学的機能 ・免疫学 的 ular&Gene Therapies Division of C‖ nical Evalualon&Pharrnacology/Toxic。 Sdence and Engineenng Laborat6nesお よび orice Of cOmplianceが 参加 して い る。 Tissue and Gene ttheraples(OCttGC) Division of Ce‖ omce Of cellulatt Tissue and Gene Therapiesお よび Office of Compliance and BiOiOgics Quantyヵ 角参ヵ口し、CDRHか らは OfFice of Device Evalua‖ on、 OfFice of Ofrce of cel口 lal 丁issue and Cene Theraples(octtGC)力 く 取 り扱 ってい る。OCttGCは 下記 の三 部署 よ り構成 され る。 ・0“ ice 丁issue Engineenng crOss_Center Team)を 構成 し、「FDA」 と しての立場か ら の意見 を外部に発信で きるよ うな体制 とな つている。同 チームは CBERか らは : (1)FDA審 査官および企業向 けに複 合製品に関す る見解の集約 (2)複 合製品の規制 を明確化す るためのガイダンス・ 規制の作成 (3)管 轄 が不明確 /係 争 中の複 合製 品および非複合製 品について 、主たる管 (図 4) htto://www ahwp infOノ ClientFolder/AHWP/Librarv/Tree/9 Presentalons /PresentaJons at 14th AHWP Pre meeunO wOrkshopノ USFDA Cen tre for Devに es and Radiolooに al Healh odf 轄責任 を負 うべ き FDAセ ンター を指定 (4)複 数 のセ ンターが関 わ る審査 のス ケ ジュール 管理 とコニ デ ィネー トに よ り、複合製品の短期間での効率 的な承認審査 を確保 に も Offlce of pevice Evaluation の D市 :sion of Surgica!, Orthopedic, and (5)複 合製品の承認後の規制について、継続性 と適格性 を確保 (6)複 合製品の承認審査のスケ ジュール に関す る係争の解決 (7)複 合製品の分類に関す る合意・ ガイダンス書 類 ・実例の継続的収集 Restorat市 e De輛 cesと いった部署 に細胞・ 組織 の専 門家が い るが、HCT/Pの 場 (8)OCPの 活動 とその効 果に関す る定期報 告 を連邦議会に提出 医療機器 とみな された HcT/P(devに e HcT/P)は CDRHに 管轄 が移 る。CHRH 合には CBERと 連携しながら審査を行つている。すなわち、再生医療製品など に対しては、CBERと CDRHが センターを超えた審査チーム (CBER/CDRH また、OCPも しくは FDAセ ンター に おける HCT/Pの 分類・規制に関す る間 19 ・ 月 盃 題 を一括処理す るために ¬ssue Reference Croup(TRG)が 組織 され ている。特 定の HCT/Pの 分類等 の判断が OCPも しくは FDAセ ンター で困難な場合 、TRG に照会 され る。丁RGは CBERと CDRHか ら 3名 ず うの代表 か ら成 る。双方 と 2)351HCT/P:公 衆衛生サー ビス法 (PHS Act)第 351条 および/ま たは食 品 医 薬 品 化 粧 品 法 (FD&C Act)に 規 定 さ れ て い る HCT/P も 3名 の うち 1名 は製品管轄官 で ある。また、OCPと 局長室か ら傍聴者が参加 す る。必要な らば他 の FDA職 員に も出席の要請が ある。TRGは 、申請 の あ つた HCT/Pを 生物製剤 、医療機器 または医薬品の うち どの品 目として取 り扱 うべ き か、 どの FDAセ ンター が審査す べ きかに ついて、FDAセ ンター に勧告 す る。 OCPへ の勧告 も行 い、間接 的に申請者 との意見交換 を行 う。勧告はそ の時点 に (21CFR1271 10(a)の 要件のすべてには合致 しない製品であり、医薬 品 または生物製剤 として規常1) . 培養軟骨 (平 成 22年 1月 現在で承認 を受けている細胞 =組 織利用 製品の うち Cantel(自 己培養軟骨細胞)は 生物製剤 として規制) ・ 培養神経細胞 ・ リンパ球免疫療法 ・ 遺伝子治療 ・ ヒ トク ローニング ・ 遺伝物質 (細 胞核、卵核、卵質中の ミ トコン ドリア遺伝物質、遺伝 子 ベクター を含む遺伝物質〉の導入の関わ る治療 に用いられるヒ ト おける知見に基 づいて お り、見直 しの対象 にな りうる。 7)FDAの 各セ ンター での規制品 ロ リス ト 以下に FDAの 各 セ ンター が管轄す る HCT/Pの 品 目を挙げる。なお、我 が 国 の細胞・ 組織加 工 医薬 品等 に該 当す る品 目で、2010年 1月 現在 、FDAか ら販売 承認 を受 けているのは、表 1の とお り。 (1)CBER管 轄 (一 部 はか つて CDRHの 管轄にあ つたが、2005年 5月 か ら CBER 細胞 ・ 親族ではないヒ ト由来の造血幹細胞 ・ 親族 ではない ドナー由来の輸注用 リンパ球 に移管) 1)361HCT/P:21CFR1271 3(d)お よび公衆衛生サ ー ビス法 (PHS Act)第 ― 361条 に規定 されて いる HCT/P(21CFR1271 10(a)の 要件す べ てを満 たす製品 ) 。 骨 (お よび添加物 を含 まな い脱灰骨 ) 。 靭帯 ・ 腱 ・ 筋膜 ・ 軟骨 ・ 眼組織 (角 膜 および強膜 ) 。 皮膚 ・ 代用 血 管 (静 脈 および動脈 )た だ し保存隣帯静脈 は除 く 。 ib蒻 団莫 ・ 羊膜 (眼 科治療 の 目的で (細 胞の添加な しに)単 独 で使用 され る場 合) 。 硬膜 (2005年 までは CDRH管 轄 の クラス ‖医療機器 ) ・ lい 臓弁同種移植片 (2005年 に CDRHか ら移 管。ただ し脱細胞心臓 弁 は CDRHの 管轄のます ) ・ 末梢血 または膀帯 血 由来の造血幹細胞 ・ 精液 。 ,ロ (2) CDRH管 轄 食品 医薬 品化粧品法 (FD&C Act)お よび機器規制の下 にある ヒ ト組織 か ら成 る医療機器 ・ 角膜 レンチキュラー ・ 移植用保存騰帯静脈 ・ ヒ トコラー ゲ ン ・ 動静脈 シャ ン ト用大腿静脈 ・ 脱細胞心臓弁 複合製品 (生 物製剤又 は医療機器 と して規 制 ) 。 グ リセ ロデル 、 ヒアル ロン酸ナ トリウム 、硫酸 カル シウム、ゼ ラチ ン、コラーゲ ンといつた添加物質 を含 む脱灰骨 → クラス ‖医療機器 と して規制 , ・ 縫合糸 と複合体化 した靭帯再建 用同種骨腱移植組織 → クラス ‖医療機器 と して規制 。 合成膜また は コ ラー ゲ ンと複合化 した培養細胞 (線 維芽細胞/角 化 細胞 /神 経 /靭 帯 /骨 隋) → 医療機器ま たは生物製剤 と して規制 21 平成 22年 1月 現在で承認 を受 けている細胞・ 組織利用製品の う ち、Eptel(自 己角化細胞+マ ウス細胞層 、異種移植製品、HDE 認 定 )、 A口 braf(同 種線維 芽細胞+同 種 角化細胞 +コ ラー ゲ ン、 認 の 医薬品・生物製剤 をその州の中で患者 に投与す る場合にはその州の規制に 丁ransCyte(同 種線維 芽細胞 +ナ イ ロン基材 、 PMA )、 承認 )、 Dermagrat(同 種線維芽細胞+ポ リグラクチ ンメッシュ、 Drug Administratlon Modernizalon Act,FDAMA)に もとづ いた 角犀釈で 1ま 、42 PMA承 認 PMA承 認 )、 Orcei(同 種 線維芽細胞+コ ラー ゲ ン、PMA承 認 ) についてはす べ てクラス ‖!の 医療機器 と して規制 → carに el及 び 人 工 血 管 上 に 細 胞 を播 い た 製 品 に つ い て は CBERが 審査 カプセル化膵島細胞 は生物製剤 として規制 表 1 培養細胞 を含む 351HCT/Pで 細胞/足 場材料 製品 自己軟骨細胞 Carticel +マ ウス細胞層 承認 BLA 熱傷 医療機器 HDE (Grafskin) +同 種線維芽細胞 皮膚潰瘍 医療機器 PMA 同種線維芽細胞 (Dermagraft-TC) +ナ イロン基材 Dermagraft 同種線維芽細胞 +ポ リグラクチンメッシュ 同種角化細胞 +同 種線維芽細胞 +ウ シ由来コラーゲン 定の州の中でのみ において は何 も製造す る ことはほぼ不可能 で ある とい うこ とにある。 つ ま り、生物製剤 (お よび医療機器 )を 製造す る上で必要な培地、 (=!ND申 請 による承認 )を 受 けていな けれ ば、差押え を受 ける こともあ り、 研究者に対 して法的な罰力ぐ 科 され る こともある。 !NDパ ッケー ジには、製 剤 の説 明、製剤 及び臨床試験 の科 学 的な意義、製 造法 と品質管理関連 (CMC)、 試験 の プ ロ トコール、IRBや イ ンフオーム ドコ ンセ ン ト等の整備 ・取得 、薬物動態 ・毒性 ・ 安全性 のデー タ、実施 医師 (P!: P“ ndpJ!nvestoatOr)の 履歴書・ 業績集等 が 含 まれ る。臨床試験 を実施す る ・ には、被験者 保護 試験 の デザ イ ン :実 施 。モニ タ リング・ 監査・ 記録 ・解 析 ・報告等に関する基準で ある GCP(Good Clinに al Pracuce)に 従 うことが +ウ シ由来コラーゲン TransCyte ある 「州 をまた ぐ商 取引」(interstate commerce)と い うことの意味 は実質的にはす べ ての医薬品・ 生物製剤 (お よび医療機器 )を カバー す る と考 え られてい る。その理 由は、特 れ 、臨床試験 を実施す るには IND登 録に よつて販売承認が必要 とされ る規制の ヽ 一 部免除 を受 けな ければな らな い と考 え られ て いる。IND登 録 による一部免除 同種角化細胞 Apligraf (2) 分類 生物製剤 自已角化細胞 Epicel OrCel 適用 USC 262(お よび医療機器 に関 しての 21 USC 360e)に フラスコ、ピベ ッ ト、その他の材料 は州 を越 えた市場 を介 して製造者の手元に 届 いて お り、従 つて、試 験用製 品は州 を越 えた商取 引の中に存在す る と考 え ら FDAの 販売承認 を受 けた もの 軟骨損傷 従 うことになる (そ の場合で も何 らかの形でその 内容 を CBERに も連絡す る ことが推奨 されている)。 ただ し、1997年 に出された FDA近 代化法 (Food and 熱傷 医療機器 PMA 皮膚潰瘍 医療機器 PMA 医療機器 /HDE(表 皮 熱傷/表 皮 水疱症 PMA(熱 傷 ) 水疱症) 臨 床試験 制 度 J)生 物製剤,iND審 査制度 米国では、販売承認のない生物製剤 を、州また ぐ商取引に持ち込むことも、 持ち込むために輸送す ることも禁 じられている (42 USC 262)。 販売未承認の 生物製剤の臨床試験 を実施 したい企業、大学研究者など (申 請者)は 、例外な く IND申 請パ ッケー ジを CBERに 提出 して 42∪ SC 262の 規定の二部免除の 承認を受けなければな らない。 42 USC 262か らすれば、特定の州の中でのみにおいて製造 された国内未承 原則である。 新薬 の 臨床試験 (日 本 で言 う治験 お よび治験 以外 の臨床介入研究に相 当) を行 う場合 には 21 CFR 312 20に 従 い 、FDAに IND申 請 を行わな ければな ら ない。 21 CFR 312.20 Requirement for an lND. (a) A sponsor shall submit an IND to FDA if the sponsor intends to conduct a clinical investigation with an investigational new drug that is subject to 312.2(a). (b) Asponsor shall not begin a clinical investigation subject to 312.2(a) until the investigation is subject to an IND which is in effect in accordance with 312.40. (c) A sponsor shall submit a separate IND for any clinical investigation involving an exception from informed consent under 50.24 of this chapter. Such a clinical investigation is not permitted to proceed without the prior written authorization from FDA. FDA shall provide a written determination 30