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11‐4‐5 深海巡航探査機「うらしま」について (PDF:61KB)
深海巡航探査機「うらしま」について 特 資料11−4−5 徴 コンピュータ制御による全自動航行を行う最新鋭の深海巡航無人探査機 − 317kmの連続航行(動力源を問わず世界新記録)に成功(平成17年2月28日) − 性能・用途 【性能】 航行方式:コンピュータ制御による全自動航行 潜航深度:3,500m(全海洋の約半分をカバー) 航続距離: 300km 【動力源】 閉鎖式燃料電池※(潜水調査船や無人探査機の動力源として有望) ※ (主要目) ・最大使用深度:3,500m ・航続距離 : 300km ・全長 : 10m ・空中重量 :約10トン ・巡航速力 :3ノット(最大速力4ノット) ・動力源 :燃料電池+リチウム・イオン電池 世界記録達成後の深海巡航探査機「うらしま」(平成17年2月28日) 開発経緯 平成10年度 建造開始(設計、建造) 平成12年度 海域試験(基本性能試験) 平成13年度 自律型無人探査機として世界最深の深度3,518mに到達 (従来:英国サザンプトン海洋研究所のAUTOSUBⅡによる1,003m(平成9年)) 平成14年度 リチウム・イオン電池により132.5km連続航走に成功 平成15年度 閉鎖式燃料電池搭載 平成16年度 自律型無人探査機として世界最長の317km連続航走に成功 (従来:英国サザンプトン海洋研究所のAUTOSUBⅡによる262km(平成10年)) 海中では、空気中と異なり、周囲から酸素を取り込み、生成した水や不純物 を高水圧の外部に放出することが困難なため、燃料等について外部との出入れ を一切行わず、発電サイクルを機体内で自己完結させる方式 【用途】 ・自動採水及び塩分、水温計測等により広範囲の海洋観測が可能 (地球温暖化研究等に貢献) ・画像装置及びソーナーにより高精度の海底地形調査が可能 (地震発生メカニズム解明研究等に貢献) ・有人調査船が近寄れない危険な海域においても観測可能 将来計画 潜航深度:6,000m(全海洋の約98%をカバー) 航続距離:3,000km(支援母船無しで日本の経済水域全域をカバー) 観測装置:高精度資源探査装置等を追加 海外の情勢 英国をはじめ、ノルウェー、カナダなど欧米各国が深海巡航無人探査 機を開発中。 特に英国では、サザンプトン海洋研究所において300km級の自律 型巡航探査機を開発中であり、将来的には3,000kmを目指している。 ・支援母船なしで日本の経済水域を網羅的に観測可能 ・氷で閉ざされた北極海など、調査船での観測が困難で広大な海域においても 観測可能 ・高精度資源探査装置により精密な資源分布図(金属、ガス等)の作成が可能