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平成19年度農作物病害虫防除指針に新たに採用した殺菌剤と

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平成19年度農作物病害虫防除指針に新たに採用した殺菌剤と
平成18年度試験研究成果書
区分
普及
題名
平成19年度岩手県病害虫防除指針に採用した主な殺虫剤、殺菌剤
[要約] 平成19年度の岩手県農作物病害虫・雑草防除指針の改訂に伴い、新規に採用した
殺虫剤と殺菌剤及び変更事項の概要を示した。
キーワード
病害虫防除指針
殺菌剤
殺虫剤
採用農薬
病害虫部 病理昆虫研究室
県北研究所 営農技術研究室
1
背景とねらい
平成19年度岩手県農作物病害虫・雑草防除指針作成会議に提案し、新規に採用されることにな
った農薬および変更事項を紹介し、病害虫防除対策の資とする。
2 成果の内容
(1)主な新規採用農薬は表1のとおりである。
(2)主な変更事項は以下のとおりでる。
・水稲のいもち病について、MBI−D剤耐性菌が広範囲で確認され、また、耐性菌の発生に
よりいもち病の発生を抑制できない事例があった等の理由により、MBI−D剤は削除され
た。
・農薬取締法改正により分離された作物(ミニトマト、とうがらし類、非結球レタス、ネクタ
リン等)に新たに適用拡大された農薬は原則的に採用した。
・ブルーベリーに本欄を新設した。
3
成果活用上の留意事項
改訂項目をもとに、地域の発生病害虫を把握し、防除計画の際の参考にする。
4
成果の活用方法等
(1)適用地帯又は対象者等
県下全域、生産者および普及センター、農協指導者等
(2)期待する活用効果
新規薬剤の採用により、主要病害虫の防除の効率化が図られる。
5
当該事項に係る試験研究課題
(402)新農薬の効果検定と防除基準作成(H09∼H22、民間委託)
6
参考資料・文献
7
試験成績の概要(具体的なデータ)
表1
平成19年度病害虫防除指針に採用した主な農薬
対象
農薬名
商品名
採用理由及び使用上の留意点
作物名
水稲
防除指針への要望事項。
いもち病、紋枯病、初期害虫に効果高い。
MBI-D剤の代替剤として箱施用剤のメニュー追
葉いもち、イネミズゾウ 加。
ムシ、イネドロオイムシ ストロビルリン系薬剤(嵐ダントツ箱粒剤、嵐プリンス
箱粒剤6、オリブライト1キロ粒剤、オリブライト250G)
は耐性菌の発生リスクが高いため、年1回の使用と
する。
水稲
葉いもち、穂いもち、
紋枯病
防除指針への要望事項。
いもち病、紋枯病に効果高い。
30a圃場では畦畔から散布できる。
水稲
カメムシ類
無人ヘリで使用。
アカスジカスミカメに対する効果が高い。
ミツバチ注意。
クロチアニジン・オリサストロ
嵐ダントツ箱粒剤
ビン粒剤
フィプロニル・オリサストロビ
嵐プリンス箱粒剤6
ン粒剤
メトミノストロビン剤
オリブライト250G
ジノテフラン液剤
スタークル液剤10
クロチアニジン水和剤
病害虫名
ダントツフロアブル
(普)−11−1
対象
農薬名
商品名
採用理由及び使用上の留意点
作物名
病害虫名
テブコナゾール水和剤
シルバキュアフロアブル
小麦
赤かび病・うどんこ病・ 赤かび病に効果の高いDMI剤。既採用剤とのロー
赤さび病
テーション使用ができる。
チアメトキサム水和剤
クルーザーFS30
だいず
防除指針への要望事項。
アブラムシ類、タネバ
使用法が簡便でジャガイモヒゲナガアブラムシに対
エ、ネキリムシ類
する効果が高い。
ダイアジノンマイクロカプセ
ル剤
ダイアジノンSLゾル
さといも
コガネムシ類幼虫
炭酸水素カリウム水溶剤
カリグリーン
ホップ
灰色かび病、うどんこ 灰色かび病、うどんこ病防除に使用できる唯一の薬
病
剤。
クロルピクリンくん蒸剤
クロールピクリン、クロピク
テープ
きゅうり
ホモプシス根腐病
シモキサニル・TPN水和剤 ブリザード水和剤
きゅうり
べと病、炭そ病、褐斑 クリーンヒッターの代替剤として採用。
病、うどんこ病
特にべと病に効果が高い。
フロニカミド水和剤
ウララDF
きゅうり
アブラムシ類
アブラムシ類に効果が高い。
オンシツコナジラミにも有効。
天敵類や訪花昆虫に影響がない。
いちご、りんごでも採用。
ビフェナゼート水和剤
マイトコーネフロアブル
ピーマン
ハダニ類
防除指針への要望事項。
既存剤とは別系統なのでローテーション使用がで
きる。
ジノテフラン水溶剤
スタークル顆粒水溶剤、ア
ルバリン顆粒水溶剤
レタス
ナモグリバエ
移植時処理が既採用剤より省力的で安価。
メタラキシル粒剤
リドミル粒剤2
ほうれんそう べと病
トルフェンピラド乳剤
ハチハチ乳剤
ねぎ
アゾキシストロビン水和剤
アミスター20フロアブル
アスパラガス 茎枯病、斑点病
クレソキシムメチル水和剤
ストロビーフロアブル
アスパラガス 斑点病
防除指針への要望事項。
使用法が簡便で効果が高い。
散布後はすぐに土壌混和する。
病害適用拡大。
播種時に全面処理できる薬剤
ネギアザミウマ、ネギコ 既採用剤とは別系統なのでローテーション使用が
ガ、さび病
できる。
防除指針への要望事項。
収穫前日まで使用できる散布剤。
高温高湿下では薬害を生じる恐れがあるので使用
しない。また、他剤との混用は避ける。
ピラクロストロビン・ボスカリド
水和剤
ナリアWDG
りんご
斑点落葉病他
夏期の主要病害に対する総合殺菌剤。特に斑点
落葉病に卓効を示す。
果樹で登録作物が多い(りんご、なし、おうとう、も
も、ネクタリン)。
チウラム水和剤
りんご
黒星病他
既採用のジラム・チウラム水和剤と同等の効果を有
する。
西洋なし
輪紋病
防除指針への要望事項。
輪紋病に卓効を示す。
オウトウショウジョウバエ 既採用剤と同等の優れた効果。
チオノックフロアブル
ピラクロストロビン・ボスカリド
水和剤
ナリアWDG
ジノテフラン水溶剤
スタークル顆粒水溶剤、ア
ルバリン顆粒水溶剤
おうとう
クレソキシムメチル水和剤
ストロビードライフロアブル
ブルーベリー 斑点病
斑点病に卓効を示す。
灰色かび病にも有効。
アセタミプリド水溶剤
モスピラン水溶剤
ブルーベリー オウトウショウジョウバエ
既採用剤とは別系統なのでローテーション使用が
できる。
カネマイトフロアブル
りんどう
ハダニ類
ミルベメクチン水和剤
コロマイト水和剤
りんどう
ハダニ類
マンネブ水和剤
エムダイファー水和剤
きく
白さび病
マンゼブ水和剤
ジマンダイセン水和剤
きく
白さび病
アセキノシル水和剤
イミノクタジン酢酸塩・ポリオ
ポリベリン水和剤
キシン水和剤
トルコギキョウ 灰色かび病
(普)−11−2
防除指針への要望事項。
既採用剤とは別系統なのでローテーション使用が
できる。
防除指針への要望事項。
マンネブダイセンM水和剤の代替剤として採用。
防除指針への要望事項。
防除薬剤のメニュー追加
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