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Kobe University Repository: Kernel

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Kobe University Repository: Kernel
Kobe University Repository : Kernel
Title
地震火災時における地域消防力に関する研究-地域住民
による初期消火活動の実態とその評価-(A study on civil
fi re fi ghting power against earthquake fi res - The
realities and the evaluation of fi re extinguishing
activities by residents -)
Author(s)
芝, 真理子 / 北後, 明彦 / 秋元, 康男 / 樋本, 圭介 / 関沢, 愛 /
諸隈, 貴寛 / 西田, 幸夫 / 田中, 哮義
Citation
神戸大学都市安全研究センター研究報告,12:63-81
Issue date
2008-03
Resource Type
Departmental Bulletin Paper / 紀要論文
Resource Version
publisher
DOI
URL
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/handle_kernel/81001120
Create Date: 2017-03-31
神戸大学都市安全研究センター
研究報告,第12号,平成20年 3 月
― 63 ―
2 地域消防力評価手′
圭の考
Z
:
)
2
〕
1
2 1 地域消防力f
平価の 目的
地域消防力評価 とは地域消防力の現状を分か りやす く傑解するために用いた相対的な評価方法である。本研究では
地震時における可搬式ポンプを用いた初期消火活動についての評価を行 うことにするD
地零時における初期消火活動には時F
;
;
J
的要田、地震被害,人的要臥 物的要因などさまざまな要素が複雑に関係 し
てお りそれ らをまとめて評佑することは困難である。そこで.地域の英態を表す楢任的な能力として初期消火活動が
起こる可能性に注目する.地域の消防設備の状態や,住民の火災対応能力を定量化 し相対的に比較することで.その
地域の地域消防力の実態 とその放題点を明 らかにすることを目的 としている。
2 2 評価指標の分類と整理
本研究では,可搬式ポ/プによる初)
剛肖火活動に注 目して評価を行 うo打糊消火活動の流れに折って,地域消防力
を構成する人的要因 と物的要因それぞれの初期消火活動が起こるための条件を鰹理 した。
初期消火活動の流れの中で 初期汁l
火活動を行 う意想決定から可搬式ポンプの放水準備完了段階までの条件の整理
を行った.以 F、図 1にこれを示す。
図l 初期消火活動の流れと条件の整理
2 3 地域消防力評価手法の考案3
)
本研究では可搬式ポンプを用いた抑 g
l
消火活動が起こる可能性についてツリーを用いて評価を行 うことにする。恒】
2、図 3にツリーを示す.ツリーの頂点の値は初糊消火活動可能性度 を衣 している.実験や地域消防力実態調査の結
果をもとに末端評価の可能性度を設定 した。ツリーは 目標 となる頂点現象を基本重責まで院P
J
!
的に分解 し、樹状に表
現 した もので an
d(
論理稽) とo
r(
論 理 和)でつながれている。以下にその計弊方法を記すo
aJ
l
d その下位の要素すべてが成立 しなければならない。
P
fP
L
XT
'
2
Xl
一
,
X . XP n
o
r 下位要楽の うち 1つ以上が成立 しなければならないo
P
1
-(
1
-(
1
-P
.
)
×(
1
-P
2
)×
×(
1
-P
n
)
I
人的要因評価は地区住民を対故 としたア/ケ- ト結果をもとに して住民 1人 1人の初期消火活動可能仕度評価を
行い 地域全体の可能性度 としては各住民の評価結果のT
T
7
均を界出 した,物的要因評価は調査地区の消火敷偏を評価
単位 とした。
― 64 ―
L-
㊥
- - 態 】
㊨㊥
T
i'
BI
E;
I
.-1T
車
㊥
晋
車
E
g
]
2 人的肇E
E
)
坪価ツリー
面
竺
④
園3 物的重囲t
平価ツリー
3 地震火災時における地域住民の初期消火活動に関する実額
3 1 実験の B的と概要
(
l)
実験の目的
地震時によって同時多発火災が発生 したとき.
すべての火災において公設消防機関が対応することには限界がある
と考えられる。こうした場合に被害を最小限に食い止 めるためには.地域住民 自らが主体となって消火活動にあたる
必要がある。地域住民のこうした能力を引き出 し.災害による被巷を未然にk
)
Jぐには、まずはその実億を把握する必
要がある。
そこで各消防局の協力のもと震災火災時における初期消火作業を模 した実!
険を行い、
地域住民の火災対応能力なら
びに消火資機材の整備環境などに関する関越点の把握を行 うoまた 被験者の属性 と火災対応f
起力の関係を明らかに
し今後の地域消防力評価に取 り入れることを目的 とす る。さらに、初期消火活動を侵 した実験を行 うことで地域住民
の基本的な火災対応能力の定i
i
i
化をはか り、数値モデル等に反映可能なデータベースを作成す る。
(
2)実験の概 要
今回の実験 は2
0
0
6年 1
2月か ら2
0
0
74
F)
0月にかけて計 3回行われた。今後、
税明の便宜上それぞれの実験をA(
2
0
0
6
年 奥戸) 、B (
2
0
07年、奥戸) 、C (
2
07年.尼崎) と呼ぶ ことにするo実験の概要を衷 1に示す。
表 1 実験の概要
練別
実施勘所
実施 日
A
奥戸施設
0
6
/1
2
′
0
9
0
7
/
0
8
′
2
4
5
0
7
/
0
8
′
2
6
ド
天候
5
.
0
3
2
.
6
7
1
.
6
6
.
0
2
3
9
0
.
0
l
3
0
.
6
降水孟 [
m]
3
.
5
-
2
4名 (
8組)
6
3名 (
2L組)
実験の被験者は計 1
2L名 41
組であった。被験者の主な属
性は地域の n主防災組織 に
所属する者、実験実施者の関
係肴,地域住民,J
i
f
L
L
生などで
ある。本実験では披験省 を 3
人 J組にグループ分けを し、
組 ごとに実験を行 ってもら
った。なお、実験 Aでは 2人
の被験者に 2回実験に参加 し
て もらっている。被験者の性
別 と年齢を図 4. 5に示す.
E
g
]
4 被験者の性別
図5 破駿者の年節
― 65 ―
3 2 実験の内容4
)
(
1)
初期消火活動シナリオ
地域住民の納期消火活動能力にF
X
l
する尖筆を
行 うにあた り,/
本研究では火災発生から放水開
始に至るまでの住民の行動 /ナ リオを次のよう
に想定 した。
①火災発生絞.地域住民が火災の発生を覚知す
る。
②消火資機材 (
可搬式ポンプ、消火用ホ-スな
ど)の保管場所まで移動する。
③消火於機材を火災建物近 くの消防水利まで移
動 させ る。
8、
④消火用ホースを連結 し.火災組物付近まで引
き伸ばす。
⑤可搬J
I
:
ポ/プのエ ンジノを起動 させ、放水碑
櫛を行 う。
!
寧 ∃
盟
⑥火災建物に向かって放水をr
消始する.
図 6に ソナ リオを模式的にあらわ した概念図を示すp
図6 初期消火シナリオの概念図
江 1)火災我見者が周辺の住民を伴ってそのまま消火活軌 こあたるものとする。
注 1) ここでは消防用可搬式ポンプを旺用 した初期消火活動を想定する。
江 2)①消火用ホ-スの連結作薬 と(
9可搬式ポンプのエ/ジンの起動作業は同時並行す る掛合が多い。
実験は披換者を 3人 1組にわけ、組 ごとに前述 したソナ リオに沿って③ポンプ設置場所か ら消防水利 までの移動、
④消火用ホースの連結.⑤可搬式ポンプの起動,⑥放水の一連の作業を行 ってもらう。
H
、
拝
t
L
J
2)
実験場所
(
尼崎の実験堤を
所の概要を図 7に示す.
スター ト地点か ら消防水利 までのF
巨継
は約 941
1
一
、消防水利か ら放水地点まで
は約 481
1
1
であった。06年 ,07年の奥戸
実験場所の概要を図 8に示す。スタ- ト
地点か ら消防水利までの距離は約 7
0m、
消r
!
?
水利から放水地点までの距腰 は約
40t
t
lであった。 どちらの実験でもスタ
ー ト地点から消防水利までの移動ルー
トの中に 1つ曲が り角がある,
図 7 尼崎市東部第一浄化センター
図 8 東京消防庁奥戸訓練場
3)使用米機村
(
本実験では.4つの可搬式ポンプを使用 した.また、今回使用 したポンプは実際に地域に改進 されているものを他
用 し、整備 してから使用 した。すべて D 級の軽可搬式ポンプである。
3 3 実害
貧幸
吉果
(
l)
各作集と分析指標
水利到着
⊥
:」
二
・ 、._
図9 各作兼と分析指標
― 66 ―
可搬式ポ/プを殴鑑場所から移動 さ
せて放水F
凋始までに行 う作業の中から
主に 3つ作菜について/
分析を行 った。ま
ず,可搬式ポ/プを設置勘所から水利ま
で移動する(
I
j
J
期消火ソナ リオ=程③)。
次にF
・
[
搬式ポンプに消火用ホースを接
続 し放水地点まで延伸する作薬 (
初期消
火シナ リオ工程④)D最後に可搬J
tポン
プを起動 させてポンプ内に水を取 り入
れ る作菜 (
机糊消火シナ リオ工程⑤)。
これ らの潤だ結果をもとに可搬式ポ/
プ移動速度、消火用ホース延伸速度、可
搬式ポ/プ起動時間 (
ポ/プ操作時F
;
ぎ
】
)
可搬式ポンプ起動作業における呈
巨大な
失敗に整周】
して分析 と考察を述べるO
(
5)各作業時間と放水時間との関係
可搬式ポンプ移動作茶、消火用ホース延伸作菜、可搬式ポンプ起動作業の うち可搬式ポンプによる消火活動に影響
を与える作美は何であるかを々えるoなお,可搬式ポンプをスタ- ト地点から運び始めてか ら放水r
那 缶までの時間を
放水時間 と呼ぶ ことにする。
― 67 ―
まず仮向を知るために、可搬式ポンプ放水時間の上位 3組 と下位 3組 を選び、実験中の時間配分の個別分析を行っ
た,
上記の図か ら、可搬式ポンプ移動時間は放水時間には影響がないことが明 らかになった。消火用ホ-ス延伸作薬 と
可搬式ポンプ起動作業については放水時間に影響を与える傾向があることがわかる。以降、どちらの作業がより放水
時間により強 く影響を与えるのか詳 しく分析 と考察を行 うことにす る.
q消火用ホース延伸速度
可搬式ポンプ起動時間 と放水時間 との関係
抑肘
附
け
一
一
抄
ポ ンプ だ ■ 叶 一
四 -︼
5
4
0
1
:.
き
・
・
2
4
0
1
1
齢
「
:
≡ //
BO 120 180 210 30D360 421
)480 540 W
枚州
州
660
h J
I
l
l
,】
国 12 可搬式ポンプ起動時間と放水時間との関係
M(A
図 11 消火用ホース延伸速度と放水時間との関係
図 11と図 12に消火用ホース延伸時間 と放水時間の際日系と可搬式ポンプ起動時間と放水時間 とのr
娼係をそれぞ
れ示 した。恒】
には放水時間 との関係を近似的に回帰直線で衷 しているO
上記の図よ り消火用ホ-ス延伸速度 と可搬式ポンプ起動時間それぞれ と放水時間には比例供日
系があることがわか
る。しか し、回帰直線の係数を比較す ると消火用ホース延伸速度 は03
9と Lよりも非常に小 さい佃になっているが、
可搬式ポンプ起動時r
臼
1
の係数 は 081と 1に近い数字 となっている. このことから、消火用ホース延伸時r
T
削ま放水時
間 との相関よ りも可搬式ポンプ起動時間 と放水時間の相関の)
デが強いことがわかる。
よって、放水時間には可搬式ポンプ起動時間の影響が大きいことが分かったO
(
2)可搬式ポンプ起動作業と被験者の属性との関係
先ほ どの結果から可搬r
tポ/プを用いた初期消火活動に長とも影響を与えている作業は可搬'
‡ポ/プ起動作業であ
ることが明らかになった.ここでは.可搬式ポンプ起動作業について可搬式ポンプ起動時間 と可搬式ポンプ起動作菜
における蒐大な失敗にt
j
:
目し作業担当才の属性 との眺係について分析 と考案を行 う。
可搬Jこ
ポンプ起動】
作業における重大な失敗 とは、
実験中に作業の進展がこれ以上見込めない i
)しくは危険であると
実験実施側が判断 し作薬を中L
Frした場合の ことである。鬼火な失敗の具体的な内容は以下の 3点である。
燃料コックを開き忘れたため、途中でエ/ジンが停止 した場合.
消火用ホースと吸水用ホ-スの接続 E
コを間違えたまま.送水を開始 した場合。
スロy トル レバーが低速のままで放水ノスルから水が出なかった場合.
・撰作手順の順番 ミス。
他の組でもこれ らの失敗が見られた場合があったが、被験・
Eが白ノ)
で角芋
決 した樹合、放水開始できた嚇合は重大な
失敗 とはみな していない。
また、実験で計測 した特例の整理には五大な失敗があった組のデータははず しているo
J年齢 との関係
表2 可搬式ポンプ転勤作兼における玉大な失敗と年齢との関係
年R
図 13 可搬式ポンプ起動時間と年齢との関係
― 68 ―
可搬式ポンプ起動時間と年齢 との関係を図 13に示す。可搬式ポンプ起動時関 と被験者の年齢 との関係を散祁図に
よって示 した。また図には 2つの関係を近似的に回帰直線により示 している。
2つの関係 を単回帰分析を用いて分析を行った。その結果.年齢 と可搬'
℃ポンプ起動時間には何 らかのr
凋連が見 ら
れることが分かった。しか し、上記の図の回帰L
&線の係数から判断すると可搬式ポンプ起動 間と被験者の年齢の相
関はあま り強 くないことがわかるoこれは、エンジンや機械の塵本的構造に年配者のほ うが詳 しいからではないかと
考えら る.
次に可搬式ポンプ起動作薬における並火な失敗 と年代の関係を表 2に示す。重大な失敗を年代ごとに分類 して示 し
0代の失敗は l組、6
0代の失敗は L
l組,
た。表から 20代の失敗は 4組 30代の失敗は 0組 .40代の失敗は 1組 .5
7
0代の失敗は 0組であったD以」こより年代にかかわ らず失敗のある組は存在 しているので,玉大な失敗 と年代には
関連がないことがわかる。
時
れ
I
d性別 との関係
表3 可搬式ポンプ起動作美における重大な失敗と性別との闇係
F
L
=
3
9
85
q=
3
04
N=2
=2353
=1111
3
0
=
上
ン
プ
E
■
二
ポ
■t ■】
]
J
rンブEt ■ 厄
■】
図14 可搬式ポンプ起動時間と性別との関係
分布を性別 ごとに示 した。男性の
可搬式ポンプ起動時間と性別 との関係を図 14に示す,可搬式ポンプ起動時間の/
平均 J
Jは 2355[
S
】、標準偏差 Oは Ll】1[
S
】、女性の平均 I
Jは 3985[
S
]、汗準偏差 Oは 3
04[
S
】であった.
以上から93
性に比べ女性のほ うが可搬式ポンプ起動時F
7
r
l
が長いことがわかった。しか し、今回の実験では女性の被
験者が少なかったため可搬式ポンプ起動時間と性別には関連があるとは断定 LがたいD今後 実験を重ね検討する必
要があると.
L
#われる。
次に可搬'
モボ/プ起動作菜における重大な失敗 と性別 との関係を表 3に示す。盛大な失敗を性別ごとに分類 した。
l
ワo
/
0
)、女性の失敗は 3組 (
BOD
/
.
)であった。以上より男性 よりも女作のほ うが失敗が多
表より男性の失敗は 7組 (
いことがわかる。これは一般的に男性 よりも女性のほ うがェノジンや機械の操作に慣れていない傾向があるためと考
えられ る。 しか し.女性でも訓素手
.
を並ねることで可搬式ポ/プを使用できる可能性は 卜分にあるだろ う.
l
d可椎主
式ポンプ訓練経験 との際僻
表4 可搬式ポンプ起動作美における玉大な失敗と訓練経験との関係
二
工
二
.
図 15 可搬式ポンプ起動時間と可搬式ポンプ訓練軽額との関係
可搬式ポンプ起動時間と可搬式ポンプ訓練経験 との関係をL
g
115に示すo可搬式ポンプ起動時間を可搬式ポンプ訓
練経験の有血に分けてその分布を示 した。経験者の平均 I
Jは 1
9J
I2[
S]、標準偏差 Oは 7
99[
S
】、未経験講の平均 F
Jは
27
42[
S]、拝卿 打表 Oは 】
263l
s
】であった。平均他から両省を比較すると、その差は 80[
S
】であった。また、上記の
S
]の範L
i
i
l
に分相 しているが、それに比べ未鉦験者のほ うは分4
日の幅が大きく、360[
5]
図から杜験者のほ うは 60-360[
以上の組が比較的多いことがわかる。
以上か ら可搬式ポンプの訓練経験によって、可搬式ポンプ起動時間は早くなることが明 らかになった。しか し,未
経験者の図か ら比較的早い時間に可搬式ポンプ起動伸葬が行えている人がいることがわかる.これより.可搬式ポン
プ使用経験がない場合でも初期消火活動が行えるF
・
[
能性が十分にあることを示 しているo
― 69 ―
次に可搬式ポンプ起動作業における五人な失敗 と可搬式ポンプ訓練経験の開陳を表 4に示す。可搬式ポンプの訓練
経験 ごとに五大な失敗を示 した。経験者は L
l組 (
27%) 未経験者は 6組 (
24%) であった.
以上 より可搬式ポンプ訓練経軌 こかかわらず、失敗が起こっていることがわかる。よって可搬式ポンプの訓練経験
と延^
な失敗には閑適がないことがわかる。しか し.今回は韓i
純に訓練姓験の有益によって分類をしたが、実際は訓
練経験の回数や時期.前段使っている可搬式ポンプとの速いなども関連 してくると考えられる0本実験では これ ら
の属性のサ/プル数が少ないため今回は詳 しい分析を行わなかった。今後,美観回数を盃ねて分析 を していく必要が
あると考えられる。
d可搬式ポンプの仕様 とのr
瑚係
表5 可搬式ポンプ起動作美における東大な失敗とポンプ仕様との関係
な
∩日
L
■■
日 〓U
i
二
ボン
■
1
丘■1仙】宣
ポンプEJl
trqbJ
図16 可搬式ポンプ起動時r
.
;
.
1
と可搬式ポンプの仕様との関係
可搬式ポ/プ起動時間と可搬式ポンプのイ
土
様 との関係を匝】i6に示す。可搬式ポ/プのり体ごとに可搬式ポ/プ起
動時間の分布を示 したoポンプαの平均 F
Jは 2690【
S
]、頂椎 偶差 Oは 935l
s
]、ポ / プ βの平均 〟は 2609[
S
]、標
準偏差 Oは L
35 1[
S
]、ポンプ γの平均 J
Jは 2523【
S
]、標準偏差 Uは 77 Ll
s
]、ポンプ ∂の平均 J
Jは 1
388[
S
]、標準
偏差 Uは 53 】[
S
]であったo
平均他を比較するとポンプ 6は他のポンプに比べて可搬'
℃ポンプ起動時間 が 1
00秒以上早かった。また、上記の図
か らもポンプ ∂の時間の分袖 は 60-2L
I
Ol
s]
のr
7
F
l
であ り、他のポンプに比べ分布の範B
t
l
が小 さいことがわかるO
以上よ り可搬≠こ
ポ/プの仕様によって可搬式ポンプ起動時間が違 うことがわかったo
今後、さらに実験 と分析をj
五ね使いやすい可搬式ポ/プの仕様 を検ぎ
寸する必要があると思われ る。
次に可搬式ポンプ起動作業における並jな失敗 と可搬式ポンプの仕様 とのF
S
;
日系を表 5に示す。可搬式ポンプの仕様
ごとに失敗を分顕 した。ポンプ C
.は 2紐 (
25%) 、ポンプ βは 6組 (
29%) ポンプ .
/は l絶 (
1
4%) ポンプ ∂は
L組 (
20%)であった。この結果から可搬式ポンプの仕様にかかわらず、重大な失敗が起こっていることがわかった。
よって、可搬式ポンプの仕様 と盃火な失敗 とのr
X
l
遠位はないことが明 らかになった。
■手順鞍 との関係
表6 可搬式ポンプ起動作美における玉大な失敗と手順暮との関係
二
∵
よ
図17 可搬式ポンプ起動時間と手順暮との関係
F
・
r
搬式ポンプ起動時間と手順苔 との関係を図 17に示す。可搬式ポンプ起動時間の分布 を手順I
SのイI
無に分類 して
― 70 ―
示 した。手順者がない場合が F均 F
Lは 2
274【
S
]、標準偏差 Oは H62[
S
]、平均 L
Lは 2
802[
S
]、標準偏差 Uは L
O
88[
S
]
であった。T
r
7
均値を比較すると手順啓がある場合のほ うが 528[
S]甲いことが/
J
)かる。また 上官
己の図を比較する と
手帳空事
がない場合は可搬J
tポンプ起動時間が-煤に分布 しているのに対 して、
手順潜がある場合は可搬式ポンプ起動
時間の分イ
醐 て1
2
0-2
4
0[S]と 3
6
0-42
0[
S
]に分かれていることが分かる. これは 手峨藩があることで読むために時
聞がかかって しまったためであると考えられるo以上 より、手順杏の内容によって可搬式ポンプ起動時間は左右 され
ることがあると考えられ る。
次に可搬式ポンプ起動作薬における並火な失敗 と手順書 との関係を表 6に示す。並)
Cな失敗を手順書の有血によっ
て分類 した。手順哲がない場合は 9組 (
3L
%) 、手順l
Sがある場合は 1組 (
8%)であった. この結果より,手J
f
i
野
があるL
S合のほ
f
うが五大な失敗が少ないことが分かる.よって玉大な失敗の防止には手順等が効果的であることが分
かった。
可搬式ポンプ起動時r
t
那こは手J
f
l
啓の効果がない理由としては.
上記で述べたように手順杏を読むことに時間をとら
れて しま うことが考えられ る。しか し.可搬式ポンプ起動作業を確美に行 うことについては手順1
gが有効であること
が分かった。 よって今後.検討を重ねて分か りやすい手順潜を作成 してい くこと必砦となるだろ う。
●ェ/ジ/や機械の使用経験 との関係
表7 可搬式ポンプ起動作美における玉大な失敗とエンジンや機械の使用経験
な
し
F
L
弓7
44
&り
F
L
=1
7
81
I
濠
M
・
.m
g
…
M u"
q
i・=
3
6
;
・2
㍍
図 18 可搬式ポンプ起動時間とエンジンや機械の使用経験
実験 A 実験 Bにおいて可搬式ポンプ起動時間の早かった被験者からの ヒr
/ リングか ら過去または 日常においてエ
/ジ/や機械の株作,整備経験があるとい う被験者が何名かいたDこのエ/ジ/や機械の使用経験 との関係について
明 らかにするために、実験 Cでは実験前のアンケ- ト調塵の質問不項に付け加えた.
エンジンや機械の使用経験 と可搬式ポンプ起動作菜 との関係について分析 と考崇を行 う。なお、ここでの/
I
)析結果
は三
仁験 Cのみのデータである。
可搬式ポンプ起動時間とエンジンや機械の使用経験 との関係を図 18に示す。エ /ジンや機械の使用経験廿の平均
L
Lは L
7
8L
l
s
]、標堆偏差 Uは 8
35[
5
]、エンジンや機械の使用未蛙験者の平均 F
Jは 2
7
4L
l
l
s
] 標準偏差 Uは 6i2[
S
]
であった。
平均値から両Bを比較す ると.エンジンや機械の使用経験名のほ うが 963[
S
]
早いことが分かったo上官
己の図か ら
もェンジンや捜城の使用経験者は半数以上が 60-1
8
0l
s
]
分イ
r
fしていることが分かるO これ より、エンジンや機械の
J
A
L
用経験があるほ うが F
・
[
縦式ポンプ起動時間が E
Pいことが音 る。
次に可搬式ポ/プ起動作業における重大な失敗 とエンジンや機械の使用経験のr
洞係を表 7に示す。エ ンジ/や機械
の使用経験 ごとに盛大な失敗を分類 して示 した。エンジンや機械姓敷者は 0組 (
0%) 、エンジンや機織の使用未経
験者は 2組 (
L
1
0%)であった。
以上 よりエ ンノンや機械の使用経験 と重大な失敗 との問には関連性があることが分かった。この理由として,エン
ジンや機械の基本的な構造はどのような製品でも同 じであることが考えられる。
入
3 4 まとめ
可搬式ポンプの初期消火侶軌 こおいては可搬式ポンプ起動作業が亜要な作薬であることが明 らかになった。可搬式
ポンプ起動時r
抑こ影響を与える要因 としては性 別 可搬式ポンプ訓練経験 .可搬式ポンプの仕様.ェンノンや機械の
使用経験があげられ る。また、可聴式ポ/プ超勤作業における重大な失敗については性別,手順鞍.エ /ジ/や機械
の使用経験があげられるD以上より確実に可搬式ポンプ起動作美を行 うには可搬式ポ/プの基本的な構造から理解す
ることが/
j効であると考えられるO手順書については確実に作累を行 うためにはJ
j効であるが書
記む時間が予想以上に
かかって しま う場合がある,よって、その内容は十分に検ぎ
寸する必要があるだろ う。
また、
可搬I
tポンプ訓練経験やエ /ジンや機械の抜用経験がない場合で も迅速かつ確実作業を行えている例も多数
み られた。これ より.これ らの鉦鼓がない一般の地域住民でも可搬式ポンプを使用できる可能性は十分にあることが
E
n
・
明されたとい足るだろう。
最後に、今回の実験では披穀・
Eの属性 と各作業 との関連を明 らかにするために分析を行った。 しか し、性別のよう
に比較するためにサンプル数が少ない属性がいくつかあった。今回の分qr
ではおおよその傾向が把握できたが、
今後、
これ らの関係を明確にするためにも実験を蕊ねていくL
E
:
要があるだろ う。
― 71 ―
4 地域消防力実態l
P
l
査
4 1i
月李地 区
表8 調査地区概 要
大阪市
中川
生野区
所b
地区名
=
地
奈良県
今井 町
舶 r
f
l
T
f
)
街 地の中で 自主防災組織があ り
調査地区は,木造密典 r
可搬式 ポ/プが占己鐙 されている地域の中か ら以 Fに示す
4地区選定 した。
なお 、湘査地区は可搬式ポ ンプの配置場所周辺 .約 5ha
程度範囲に限定 している。炎 8に調査地 区の概要を示す。
岐阜県
こ
l
町
堂
兵庫
船宿
県
高山r
h
T 尼崎 r
r
r
4 2 ヒアリング明査
(1)ヒアリング硝安の 目的と概要
表9 ヒアリング調査概要
鶴
区
也
中川
今井 町
三町
堂松南
施
実
ド
20
07
′1
1
′3
0
2
07
′1
2
/1
4
2
0
07
/
ノ日′
】
2
/1
9
7
2
0
07
/1
2
/
0
3
防災香L
1
者
★
料
地域消防力評価 を行 うた
めの基礎調査 として ヒア リ
ング鮒盃 を行 った。地域 の
消防設備の‡
投挺状 況や管理
状況や地域の消火体制への
取 り組み方 を知 ることを 目
的 とす る。
ヒア リン/
/調査の概要 を
表 9に示す。
消防団員
自主防災組i
地区名 t
中川)
1台iE
中川地区
や井■
r自主防災会
今井rHを区
三r
T
J保存会
三rT
地区
設立年
I
平 成7
年
昭和11
年
tl
こI
l
l
+
f
A成祇E
n
川
奈良■f
IJ
i市t井r
T
r-I
人魚
2
6亀
537
4
清一b
内窄
の●加
讃暮(
トへの 加
昭和6
2年
が* 加
災
防
i
l
一
舌hのt
l捕.
台数
t
IZ
I.
ー
奴■年
Ir
こd
-
平成1
0年
5
5
年
昭
f種生休
地J
一所知り-ケ-
防災費A
JtI
r
消
防災垂A
点t>Jを■主体
J
l
■
可
ボ
寸
ー
I別
D扱
プ
+G
Lt
<S
る.
点f
*内容
頼火hi
、企暮
C
書.
2年
I
C抜
れていない
利妨
水
J
lql
I.
Bt
■
i
災
防
班
防
t
t
L所の
おいてある
#.
放水を行う.
妨
川)
'
内容
回歎
■
回.
+ヽ
】
書
のZ
■雷名)
+i
― 72 ―
t
PNL
.
HL
)
火t
I
F
台(
投節内)
1
0
OL
) 各角に
4 3 アンケート調査
(
l)
アンケート醜李の 目的と概要
地域消防力評価の基礎調査 として、地域住民の消火活動にF
娼するする意識 を知 るためにアンケー ト調査を行った。
地域住民の地震時の行動,消火殻胤 こ対する認知状況、訓練-の参加状況などを明 らかにすること目的 とする。
占
己
布対象は調査地区 4地区の全世帯である.虎布方法は各住戸を直接訊問 し.調査の主旨を説明 し協力いただける
場合は直接配袖 した。留守の場合はポス トなどに投函 した。回収方法は直接肋間 し、回収 した。留守の場合はポス ト
に返信用封筒を投函 し郵送 してもらった。ア/ケー ト調査の概要を衷 11に示す。
表 11 アンケ-ト納至の概要
今井町
中川
湘査地区
2
0
0
7/1
2
/1
0
&# E
l
三町
皇位南
7
3
l
5
3
2
00
7
/1
2/
2
0
回収 日
1
77
占
己布教
】
2
4
直接拒否
L
I
β
9
4
4
8
9
合計
2
2
5
)
3
3
日7
2
4
2
L
a
T
収数
7
8
8
6
5
9
7
9
回収率 (
%)
3
4.
7
6
L
l
.
7
5
0.
L
l
3
2.
6
(
2)アンケート1
官主結果
d回答者の属性
l
・ 、
∴
二
;:
・ 、
・、
回答者の性別 を図 19に示す。中川地区.皇位南地区では女性の回答者のほ うが多 く.今井町地区では男性 と女性
の回答者はほぼ半数であった。一方、三町地区では9
3
性の回答者が多い結果 となった。
0代以上の回答者が多い傾向があった。 中川、三町 堂松南の 3地
回答者の年齢を図 20に示す。4地区ともに 5
0代以 Lの回答者が半数をしめてお り、地域内に高齢者が多(
区は同様の年齢構成であった。今井打r
地区では特に 7
住んでいることがわかる。
― 73 ―
図 21 E
l
中の滞在場所
回答者の 日中の滞在勘所を【
g
l
2 1に示す。 どの地区 も自宅または 自宅周辺で過 ごす回答者が 7割ほ どを占めてい
た。 r
白'
i=
'
または自宅周辺」と r
地区内」を合わせるとほとん t'
の人が E
l
中は地域内で過ごす ことがわかる。これは、
回答者の中に女性が多かったこと、高齢者が多かったことが影替 していると考えられる.また、三町地区は観光地で
あ り 自宅が職場 とい う人が多かったことも影響 しているだ う。
ろ
これまでの回答者の属性か ら、日中の地核消防力を担 っているのは女性や耗齢者であることが明 らかになった。実
験結果 より 女性や高齢者でも可搬式ポンプを用いて初期消火活動を行 う可能性は十分にあることが明らかになって
いる。年齢にr
消して膏えば若者よ りも高齢者の.
如く
良い結集になる傾向が見 られた.したがって.女性や高齢者が活
粍することを視野に入れて検討 していく必要があるだろ うo
d地震時に行 う活動
図 22 地文時に行う活動
地層時に行 う活動を図 22に示す。 も し、地震による火災が起 こった場合に行 う行動を複数回答によって聞いた
L
I地区では活動内容に適いは見 られず、同様の傾r
占
はて
あることがわかった。
招勤内容をみると、 「
人声で周辺の人に火災の発生を知 らせる」 と 「
1
1
9番に通報するJが一番多い. これ より、
ほとん どの人が火災を周辺に知 らせる活動をrrうことがわかる。 また、 「
消火活動を行 う」は約 40% であ り.消火
活動の意志が高いと考えられる。逆に 「どんな活動 も行 う日掛 まない」を選んだ人は 20u
/
o
以下であ り.地矧 こよる
火災が発生 した場合、崩等
極的になんらかの活動を行 う意,
L
i
があることがわかった。
o
― 74 ―
I地域の防災設(
6
日こついて
E
K
B
.
害
毒
図23 可搬式ポンプの設置のt
図24 可搬式ポンプの使用方法
図25 可搬式ポンプの使用意志
可搬式ポ/プの設置のa
,
矧敬について
f
l
E
g
123に示す。4地区すべてには可搬式ポンプが設狂 されているが地域住民が
詑陀 しているのかを聞いた。中川、盤松南 の 2地区では詑頂 している人が非常に少ないことがわかった。今井町地区
では約 3分の 1の人が認識を している。三町地区では認織 している人が 80% 近 くいることがわかる。
可搬式ポ/プ使用ji
掛 こついて図 2上
lに示すQ可搬式ポ/プの使用jl
法を知っているか どうかを桝】
いた.三E
B
r
以外
の 3地区では使用方法を知 っている人は非常に少ないことがわかった。三町では約 30% の人が知っていることがわ
かったo
可搬式ポ/プの使用忠志について【
g
l
25に示すo可搬式ポンプの使用方法を知 らない人に使い方がわかれば使用す
るかどうかについて聞いたQL
l地区ともの同様の傾向があることがわかるQ値用意志のある人は約 50% いることがわ
かった。逆に意滋のない人は L
O% 程度であった。 これより、地域住民の可搬式ポンプに対する信用音欲が拭いこと
が明らかになったd今後は適切な対鞘を行い.これ らの人が活用 しやすい体制を患 えることが来襲 となるだろ う
.
― 75 ―
r
E
)中川(
N=
∽)■今井町(
N=1
2
8
)□三町(
N=1
0り□土松前(
N棚
)
図 27 消防水利
使用可能な消火資機材について図 26に示す.次に可搬式ポンプ以外に自宅周辺に位用可能な消火資機材があるか
消火用バケツ」については中)
r
け也区が約 40% いることがわかる。 r
消火器」
どうかについて世数回答で聞いたo 「
消火栓[
地上式]と消火用ホ
については今井町地区が 80%以上.三町地区は 60%以上 と非常に商い結架であった。 r
ース」については三町以外の 3地区では低い結果であったが、三町地区では 80% に近い鶴見であった。
g
)
27に示すo 自宅周辺に消火用水源があるか どうかについて聞いた。
消肋水利についてL
防火水槽」については 4地区 ともに設班されているが
「
消火栓」については三PT
地区では 60%以上であった. 「
川や沼」については中川、今井町.三町では
今井町以外の地区ではその酪知率はあま り高くないことがわかった。 r
1
0% の人がi
襲んだが 中川 と今井町地区に流れる川は ヒア リング結果 より消火活動には使用できない。また 消
約L
防水利がない と答 えた人は非常に少ない結果であったが、中川 と堂松南地区では 「
わからない」を選んだ人が約 40%
いる. これよ り、正 しい消防水利 を伝えることが重安 となるだろう。
また, 「
使用可能な消火資機材」と r
消防水利」の結果を総合す ると.身近にあるものについては認頂率が高いこ
とが明 らかになった。身近にあるとい うことは穀粒勘所がわか りやすいとい うことである。したがって.消防設備の
酸度場所を明確に示す ことが必要ではないだろ うか。
― 76 ―
4 4 まとめ
ヒア リング結果か ら.地域の消火活動への取 り組みがわかった. 中川地区はポンプによる消火活動の
エキスパー トを育成 している。今井町地区は防災委員が地域住民への交流を瓜 点的に、防災全般の活動
を行 っている。三町地区は 自衛消火隊.地域住民 ともに消火活動に横棒的に敢 り組んでいる.堂松南地
区は 自主防の穏極的な所動はあま りないが、消防団がサボ- トしている.
また、ア/ケ- ト結果 より以下の 2点が明 らかになった。
可搬式ポンプに対す る潜在的な使用意志は高い.
身近にある消火資機材の認綴率は高い。
5 地域消防力評価の実施
地域消防)]
実態調査を行 った 4地区について調査 と実験結果を t
)とに地域消防^評価を行った0
5 1 人的要因!
平価持果
アンケー ト調香を もとに地域住民一人一人の初期消火 描動 I
.
(
能性度評価を行ったOここでは、各地区の
評佃l
結米の平均値を界出 し、分析 と名案を行 うO
5 1 1 人的書
平価結果(
平均・
現状)
(
l)
人的要因評価結果
表1
2 人的蔓匝評価持果(
平均.
現状)
中川地 区
7
8
0.
00
86
5
9
7
9
0
1
.
0
0
2
1
.
00
0.
3
3
0
1
.
0
0
3
L
P州地区は評価実施数 7
8名、平均は
00
0、今刀町地区は評価実施数 8
6名、平均
0
2、三町地区は評価実施数 5
9名、平均は
堂松南地区は評価実施数 7
9名、平均
であった。
合的にみると、ほとんどの人が 0
た. これは非r
F
'
.
に低い結果
、 ヒア リング結巣やアンケー ト結
0
0
3
3
、
は
0
0
3
4
地
区
を
総
に
な
っ
て
し
ま
っ
で
あ
る
が
果
か
ら考えると地域の実旗を明 らかにでき
ていると判断できる. 中川地区では評価実
施数すべての結果が 0となった。一方、三
町地区では 5名が 08
L
L
、1
5名が 10
0とい
う結果にな り他の 3地区に比べてr
杓い結果
であるo
図28 人的要凶評価紹黒の分布(
現状)
(
2)
末女
益l
平価の分析
次に、兼端評価の中で どの指標が結氷に影響 を与えているのかを分析 した. これを明 らかにす ること
で、地域の課題 を明確にする。
表1
3 末端評価の分析
中川地 区
三町地区
0_
4
2
今井町地区
0.
5
3
0_
5
9
0.
5
∠
l
0_
.
0
8
8
4
0_
.
2
83
6
0_
,
9
71
】
0.
8
1
6
5
0,
0
5
.
1
0.
4
05
2
0.1
!
9
4
0.
23
0
― 77 ―
上記 の表 か ら可搬式ポ ンプ と消防水利 の設駐機所 、防火ノ
水槽取水方法が影響 していると考 え られ るo
三町地区では防火水槽 の設 置場所認織率は低いが、その他水利の河川や用ノ
水の認汲率は高か った。 この
ことか ら分か りやす い勘所 に消防水利 を設置す るこ とも並要である と考 え られ るO これ は可搬式 ポ ンプ
の設 挺場所について もいえるだろ うO以上 よ り設駐機所 については比較的簡I
l
iな対策 で認職率 をあげ る
ことがで きる。 また、防火水槽か らの取水方法について も粁 しい作業 ではないので防火水槽 の設'
E場所
に手順 を示す、可搬式ポ ンプの使用手H
f
UJ
t
に手‡きJ
J
nえるな どf
WL
上
けな対策 で解決で きると考 え られ るだろ
う。
5 1 2 人的要囲評価結果(
平均・
対策後)
現状 の評価結兄の分析か ら秋風 烏を明 らかに した。 それ では今度は対策 を行 い、それ らの課超点が解
決 され た1
1%
合の評価 を示す。
表 14 対策後の人的要田拝価緯果
中川
78
今8
井町
6
三町
59
堂松而
7
9
0
.
3
6
0
.4
6
0
.
5
5
0
.47
042
0_53
0_59
054
用可f
l
可搬式ポ ンプ訓練耗
消防水 使用可碓
防火水
4
00
18
0
4
0
1
I.
.B
0
.
6
0
,
0
a9
1
_
.9
00
1
8
5
00
18
0
5
00
I
.00
100
1
.00
100
i00
r
その他水
防火水槽
U
ブ
火水槽 取水方汝※
100
1
.00
00
15
04
0
i
i0
0
0
0
徳)
志
〟
α7
「
可搬式ポ ンプ と防火水槽の設i
出場所」、「
防
火水槽か らの収 水ノ)法」の項 目について対策 を
行 った とし、評価桁標 の※印の項 Rの評価結果
を 100と した場合の評価 を行 った。対策後の
評価結果 (
表 中の斜字部分)か ら 4地区 ともに
平均点が大幅 に上昇 した.
評 価結果の分布 をみ ると、可碓仕度が 084
の人数が増加 したb
以上の結果 か ら、消火設備の設置勘所 と防火
水槽 か らの取水方法の認識率の低 さを早急 に
改善す る必要があると考 え られ るO
図29 人的要E
E
)
書
平価結果の分布(
対策後)
5 2 物的要因評価結果
5 2 1 物的要国書
平価結果(
現状)
表15 物的要因評価‡
吉果(
現状)
可搬式 ドンプ
消防 刺
防火水槽
井
町 三
町
中川
0
.7l
今0.69
1
.00
0.57
1
.00
0.71
0.71
1
_00
0.69
0.69
1
.00
1
.00
0.46
1
.00
0.57
0.57
可搬式ポンプについての使用可能の評価結果はすべ て 10
0になった。可搬式ポンプの点検 ・
整心
削こついてはnr
J
J
一
消防r
T
l
,企菜などによるバ ックア ップ体制がとられていることがヒ7 リノ}
/調査の寿
書架から明らかとなってお り,こ
のことにより評価結果が高(なっていると考えられる。実際、
可搬式ポンプの点検や整備はマニュアルがあるものの、
複雑で専門知取が必要であ り 自主飢災組織や地域住民にすべて任せることは困難である。
消防水利については防火水槽のみのカバ-率では地域全体をカバ- しきれていないことがわかる.
三Pr
では,その
他水利のカバー率が 10
0から河川や用水をうまく利用 していることがわかる。
― 78 ―
5 2 2 物的要因評価幸
吉果(
対策後)
現状の評価結果の分析から消肪水利を防火水槽だけのカバー範囲は小さく地域全体を守いきれていないことがわ
かった.しかし、防火水槽を増改するなど新たに7
糾妨水利を増やすことは多くの時間や資金を必要とするため実現が
難 しいoそこで 取 り入れやすい対策として付近の自然水利を利用できるように した場合の評価を考える.
対策は地区付近に自然水利がある中川 と今井町に行 う。両地区は現在、可搬式ポンプの吸管が届かないために消防
水利として地域の河川が利用できない.そこで、吸管を延長 し,河川を r
その他水利」として利用できた場合の評価
結果を求めたO立松南にも自炊水利やプールなどの利用可能な水利が存在するが 調査地区から拒能が触れているの
で対策後の評価結果は求めないこととする。
平価結果(
対策後)
表16 物的要因盲
物的要因
防火水槽
その他水利
0
.9g
中川
1
_
0
0
今井町
a7
4
1
.
00
三町
1
_
0
0
1
_
0
0
0.
5
7
i
.
00
0.9g
0
0
.
,
6
l
7
9
l
4
1
,
0
0
0.
5
7
「
その他水利」のカバー率 (
表 中の斜乍部 分)が上昇 し、結果 と して 「
消防水利 」の使用 日
I
花の評価
(
女 中の斜乍部分)が高 まった ことがわか る。 特に中川は対策の効巣 が大 きい. よって、早急 に 自然水
利利用のための整 備が望 まれ るだろ う0
6 要点の整理と今後への提言
6 1 地t
戒の消火実株村
地域住民の潜在的 な可搬式ポ ンプ使用 n
l
能性 を活用す るには以下が有効 であ ることが評価結米 よ り明
らかであ るO
・設置場所 の明確化
消火 む機材 の設1
.
h
t
場所認識率 を高め るために、設1
1
だ場所の表示 を分か りやす くす ることO殻 I
E
f
場所
を赦 せた防災マ ップを食 性郡 に配布す るな どの設位場所の明確 化を行 う必要があるO
・防火水槽 か らの取水方法
防火水槽か らの取水方法について住民の認識率の低 さが明 らかになった。 防火水槽 は上に地下 に設
I
E され てお り、取水す るためにはマ ンホール キー を用 いてマ ンホール を別 ける。 この作業 に特別 な能
ノ)は必要ではないが、マ ンホール キーの存在や、開 け方 を知 らなければ初期消火活動 を行 えないB防
火水槽設置勘所や可搬式ポ ンプの使用手順L
t
に取ノ
水方法 を明示す る必要 があ るo
・使用手順書 の作成
可搬式ポ ンプ起動 作業 を確実に行 うために使用 手順j
L
l
F
が有効 である。 その内容は 1分に検討す る必
)
一法 も含 めた手暇番 を作ることが重要 であるだ ろ う。
要があ るが、防火水槽 取水)
6 2 地域の 消火体制
・バ ックア ップ体制 の構 築
可搬 式 ポ ンプを含 め地域の 消防設 鮒 を自上防
消 防や消防団 などによ るハ ックア ップ 体制の構
災組 織 や地域 住民 で保 守 管理す る こ
築が 望まれ る.
と
は困難 で
あ
る
.
6 3 消火t
JI
F
練
)
地域住民の火 災対応能)Jを向上 させ るためには訓練が有効 である。 さらに能力 を向上 させ、確実な t
のにす るために以下の項 目をあげるo
・可搬式 ポンプの基本的構造の理解
確 実かつ迅速に作菜 を行 うために.可搬式ポ ンプの基本的な構造 を理解 してお くことが必要であるO
地域の消火 訓練 では秋 作だけでな く、ポ ンプの仕組みか らT率 に指導 してい く必要が ある。
6 4 地域消防力評価
今回j
Z
,
案 した評他方 法によ り、条件 を整 えれ ば一般 の地域住民に も可搬式ポ /プによる初期消火沌軌
を行 える可能性 は十 分にあることを示 した.
しか し、今回の評価方法 では中川の よ うに地域防災のエキスパー トが数糸 い るに もかかわ らず評価結
果が低 くなっているが、 この点の評価 を含 め、今後 さらに研究 を煎ね約度のi
糾 、
評価手法の考案 が必安
である.
― 79 ―
参考文献
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著者 1)芝央里子,神戸大学 自然科学研究科 大学院生 .2)北後明彦.郁f
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火災科
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大学大学院工学系研究科.教授 6)緒附典寛,東京大学工J
学研究センタ- ,COE技術& ,8) 田中時点,京都大学防災研究所,教授
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