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1 平成24年度第2回米子市下水道事業受益者負担金制度等検討委員会

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1 平成24年度第2回米子市下水道事業受益者負担金制度等検討委員会
平成24年度第2回米子市下水道事業受益者負担金制度等検討委員会
日時
平成 24 年 9 月 18 日(火)午後 1 時 30 分から
場所
市役所 3 階 第 2 応接室
1
委員長挨拶
2
開会
議事概要
委員7人全員の出席により定足数を満たしており、本会が成立していることを確認しまし
た。
3
経過説明
第1回検討委員会の概要について説明しました。
第 1 回委員会で確認された事項
(1) 事業が完了している旧米子市の農業集落排水事業の地域及び事業がほぼ完了してい
る淀江町の地域では、受益者負担金制度の統一ができるのではないか。
(2) 旧米子市の公共下水道区域の制度統一は、難しいのではないか。
(3) 加入金制度は、下水道法の定める接続義務にそぐわない。
4
議事
(1) 第1回検討委員会の結果の確認及び補足について
前回委員会で様々なデータの請求があったことから、改めてデータを説明の上、これまでの
議論を確認し、意見の補足を求めることとしました。
[資料説明] 事務局説明(宇田業務課長)
資料2-1
事業、各地域の下水道の整備状況について
米子市内の都市計画区域と下水道等の計画区域、整備済み地域及び今後の主な整備予定区
域について、それぞれの面積の状況を説明しました。また、受益者負担金の制度別の負担者
1
数について説明しました。主な説明内容は次のとおりです。
・旧米子市公共下水道の受益者負担金の賦課対象区域は整備予定区域であり、今後の整備予定
区域のうち市街化調整区域内については、農地・山林を除外していること。
・面積割方式の部分については複数の土地の筆数で 1 区画が形成されている例も多く、さら
に建物の建たない狭小宅地についても賦課しているため、世帯数と負担者数が一致しない。こ
のため、負担者数のイメージを図示しているが、今後の負担者数が不明確であること。
資料2-2
土地利用と負担金方式
~過小宅地・過大宅地と賦課方針~
面積割の負担方式の賦課方針を中心に、各負担方式における取扱いと受益の概念との関係
について説明しました。また、面積割方式については、過小宅地・過大宅地について、当面
の実受益が見込めない部分があることや、公共汚水桝の設置の取扱いについて説明しました。
主な説明内容は次のとおりです。
・当委員会では受益の概念は下水道の利用であるとの結論だが、面積割方式では未利用の場
合も含めて賦課対象としている。一方で、口数割、桝割の方式では実利用に配慮して加入金
的な取り扱いとしている。賦課方式によって、賦課対象の範囲や負担の時期が異なっている。
・過小宅地のうち、単独 10 ㎡以下は公共桝を設置せず、受益者負担金も賦課しない方針であ
る。また、自己居住用の過大宅地のうち市街化調整区域内のものは、1,000 ㎡を超える部分を
徴収猶予している。
[質疑]
(福山委員長)旧米子市の市街化調整区域では、住宅地以外の駐車場等の宅地には賦課してい
ないとありますが、筆単位での利用ですか。
(宇田業務課長)市街化調整区域の整備をはじめてから年数が経過しているが、当初は賦課方
針が、農地・山林は賦課対象としないという点だけで、その他の部分が明確ではなかっ
た。
そこで、一昨年に、建物との関係で供用区域、賦課区域を明確にすることとした。そ
の際、土地の筆単位で賦課し、建物の一部が別の筆にかかっていれは、その筆も賦課対
象とすることとした。
(福山委員長)取扱いが市町村によって違うようですね。
(宇田業務課長)鳥取市の場合、2筆目については実測しているようです。米子市の場合は筆
2
単位で賦課しますが、過大な賦課となることをさけるため、1,000 ㎡を超えれば徴収猶予
するという基準を持っています。
(福山委員長)整備状況の確認ですが、面積で言うと 4 割、人口で言うと、3 割弱の人が残って
いる。市街化調整地域でいうと 4 分の 1 しか整備が進んでいないことですね。
(宇田業務課長)そうなります。
(福山委員長)農業集落排水の口数割と旧淀江町の桝割の違いが分かりにくいですが、桝割の
場合は、公共桝の設置は 1 宅地に 1 個ですか。
(宇田業務課長)淀江町に限らず、公共桝は原則として 1 宅地に 1 個です。桝割方式では桝が 2
個必要だということであれば、条例上、受益者は受益者負担金を 2 倍いただくことにな
ります。
(福山細川委員)口数割の場合は、原単位で賦課するわけですね。
(宇田業務課長)農業集落排水の口数割では、5 人槽を 1 口として負担していただいています。
(細川委員)合併浄化槽区域と公共下水道区域との関係はどうなっているのですか。
(宇田業務課長)合併浄化槽は、公共下水道が未認可の地域を対象に補助金を出しているもの
ですが、公共下水道区域の中に合併浄化槽のままでつないでいない方もあります。
[資料説明]
資料2-3
事務局説明(宇田業務課長)
各制度の根拠法令、徴収目的及び接続義務との関係について確認
委員から各制度の根拠・目的を整理するよう要望をいただいていたので、資料により根拠
法令等を説明しました。その際、次の点についても説明しました。主な説明内容は次のとお
りです。
・面積割の旧米子市の公共下水道の場合は、過小宅地の所有者への賦課などにより負担者の範
囲が下水道への接続義務者の範囲より広い。このため、接続義務と受益者負担金の納付の義
務はそれぞれ別の義務となっている。
・加入金的な取扱いである農業集落排水や淀江町の制度では、受益者負担金の納付が下水道へ
の接続の条件として取り扱われている。接続前の納付により、負担の確保を図っている。
・農業集落排水事業の場合、法律上の接続義務はないが条例で受益者に接続義務を課している。
3
ただし、受益者は自ら市に届け出ることとされているため、結果としては、接続の意思のあ
る者に対して接続義務が発生している。
[質疑]
なし
[資料説明]
資料2-4
事務局説明(宇田業務課長)
受益者負担金の賦課状況(面積割方式)
委員から受益者負担金の賦課データをまとめるよう要望があったことから、資料により説
明しました。なお、最初の集計表は、過去の事務報告と近年の台帳とを集計したもので、徴
収猶予分等が集計に含まれているかなど、過去の集計方法が必ずしも統一した基準によって
いない可能性もあり、参考数値となります。主な説明内容は次のとおりです。
・過去の賦課状況から見ると、1 件あたりの賦課面積では、市街化調整区域が市街化区域を下
回っている。
・市街化区域でも中心市街地から離れたところには広い住宅地もあり、逆に、市街化調整区
域でも今まで賦課してきた地域には、開発団地等の宅地面積の狭いところもある。
・負担区別では、中央第一負担区・中央第二負担区・中央第三負担区・中央第四負担区は、
中心市街地を含む区域やその周辺であり、単価も低く、1 件あたりの面積が小さいところが多
い。
・平成 12 年に設定した第 12 負担区以降は 1 ㎡ 480 円となっている。1 ㎡ 480 円の区域は市
街化区域と市街化調整区域にまたがっている。中心市街地から離れたところでは 1 件あたり
の面積が広くなっている。
・平成 19 年度の条例改正によって、平成 20 年度からは負担区制度を廃止して、1 ㎡ 480 円
に統一した。しかし、既に負担区を設定していた地域は、経過措置として旧来の単価で算定
を続けている。これまで 56 件を旧単価で賦課している。
・平成 15 年度以降の負担者について、法人を除く個人負担者の面積ランク別の賦課件数の分
布状況をグラフ化した。全体で見ても、市街化調整区域だけで見ても、200 ㎡未満もあれば
2000 ㎡以上もあり、かなりのばらつきがある。
・この期間の個人の 1 件あたりの最大面積は、市街化区域で 12,500 ㎡強(約 600 万円)の人で
ある。借家や農地も含めて賦課対象になったものと思われる。市街化区域では農地・山林を
徴収猶予の対象としているが、経済的に余裕のある人や子孫に負担を残したくない人は、整
備時点で納付している。
・この期間で見ても、1 件あたりの平均面積は、全体と市街化調整区域とで大差がない。平均
面積では、むしろ市街化調整区域のほうが小さい。
資料2-5
市街化区域、市街化調整区域の住宅画地の状況
これまでの賦課地域と今後の賦課地域の面積の状況を考えるため、課税データから、住宅取
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得控除の対象となる画地の地域ごとの分布状況をグラフにより説明しました。
また、住宅建設を目的とした農地転用の状況と市街化調整区域の建築許可の状況について
説明するとともに、大規模連たん区域のうち市街化区域から 1 キロメートル以内にその区域
の全部又は一部があると想定される区域について図面で説明しました。
主な説明内容は次のとおりです。
・中心市街地付近では 100 ㎡未満の件数が多く、1 画地あたりの平均面積は約 350 ㎡である。
一方、同じ市街化区域でも西福原・東福原では 300 ㎡前後の件数が多く、1 区画あたりの平均
面積は約 570 ㎡である。
・安部・両三柳以北の市街化調整区域の 1 区画あたりの平均面積は約 610 ㎡だが、地域によ
って差があり、西福原・東福原の平均面積より小さい地域もある。
・いずれの地域も、個人によるバラツキが大きい。
・一般住宅への農地転用の状況では、市街化区域における転用の平均面積が、市街化調整区域
を上回っている。水田地帯の区画が相対的に畑作地域の区画より広いといったことが関連して
いる可能性がある。
・市街化調整区域の建築許可の件数は、平成 22 年度から増加に転じている。経済変動の影響
も考えられるが、条例制定により市街化調整区域の開発許可の基準が変わったこととの関連も
想定される。
・今後の下水道整備区域には、工業団地等の市街化区域がある。このため、開発許可の基準に
関連する、市街化区域から 1 キロメートル以内の大規模連たん区域に該当すると想定される
地域がかなり広く、今後の下水道整備予定区域とかなりの部分が重なってくる。自己居住用の
住宅であれば、接道要件等の一定の要件を満たせば建築できる場合がある。
・これらのことから、問題が、市街化区域、市街化調整区域間の受益者負担金の賦課の公平性
の問題なのか、過大宅地に対する受益者負担金の賦課のあり方の問題なのかを整理していただ
いたほうがいいのではないかと考えている。
[質疑等]
(福山委員長) 先日、事務局の案内で米子市内を見て回りました。当初は、鳥取市のように、中
山間地域的な市街化調整区域があって、市街化区域と明確に違う状況をイメージしていまし
たが、米子市の場合は、市街化区域と市街化調整区域の状況がクリアーに分かれていない。
また、市街化調整区域は農家分家でしか家が建てられないというイメージを持っていまし
たが、大規模連たん地域の制度によって開発を行う場合もあり、最初のイメージとはかなり
異なっています。
(福山委員長)
大規模連たん区域の想定地域の地図を資料として配布できませんか。
(宇田業務課長) この地図は、条例制定の際に担当課が想定区域として作ったものです。実際に、
5
開発許可に係る大規模連たん区域に該当するかどうかは、個々の申請の際に具体的に検討が
されます。この図面を配布しますと、図面上の区域内であれば他の条件を満たさなくても簡
単に家が建てられると誤解されるケースが出てくることが懸念されますので、配布は控えさ
せてください。
[資料説明]
事務局説明(宇田業務課長)
資料2-6
口数割方式・桝割方式の賦課状況
旧米子市農業集落排水地域を対象とした口数割方式の賦課状況及び旧淀江町の桝割方式の
賦課状況について説明しました。主な説明内容は次のとおりです。
・旧米子市農業集落排水の受益者負担金は、集落ごとに 1 口あたりの負担額が異なる。事業
所の立地や新規受益者の増加により、約半数の集落で、当初予定の口数を超える口数の受益者
負担金が納付されている。
・現行条例では、新規受益者の賦課基準は、当初の受益者の賦課基準を勘案することとして
いる。
・事業当初に同意・加入して、受益者負担金を支払ったにもかかわらず、未接続の世帯が相
当数ある。
・淀江町の受益者負担金は、30 万円の根拠の資料が見当たらないため、当初計画との対比が
できないが、全体では約 3,200 件を賦課している。
・淀江町の場合、条例上、30 万円と 50 万円の 2 種類がある。旧米子市では、事後に公共桝
が必要になった場合は、個人で桝を設置していただいているが、旧淀江町では、その場合で
も行政で公共桝を設置することができるという選択肢を残した。それで、行政で設置する場
合は 50 万円の負担とし、個人で桝を設置する場合は減免により、当初の場合と同じ 30 万円
の負担とした。旧米子市の基準から見れば、30 万円で統一しているともいえる。
(福山委員長)質疑はありますか。
(なし)
[資料説明]
事務局説明(宇田業務課長)
資料2-7
各種整備事業における受益者負担金の負担率について
下水道整備事業及び農業集落排水事業の負担率について整理するよう要望があったので、
それぞれの事業の財源モデルと現在の状況について説明しました。主な説明内容は次のとお
6
りです。
・建設事業の財源は、国庫補助金、地方債及び受益者負担金で、地方債については償還の 2
分の 1 について地方交付税の措置対象である。
・現在、地方債の申請等の際に国が示している財源モデルでは、公共下水道事業・農業集落
排水事業とも、事業費全体の 5%となっている。
・市条例で規定している 5 分の 1 や 6.75%という率は、事業開始当時の財源構成に基づくも
のと考えられる。
・累計事業費との比率では、公共下水道で 3.4%、農業集落排水で 5.1%となっている。
・受益者負担金は、初期投資に対する負担だが、公共下水道では、既に更新された機械設備
等があることや、前納報奨金等の影響もあり、条例の財源率と異なるものとなっている。
・農業集落排水では、口数では予定を超えているが、事業費との比較では 6.75%以下となっ
ている。当初の設計費など一部対象外のものがあること等が関連していると思われる。
資料2-8
負担の水準について
一般世帯の受益者負担金の負担水準の現状を検討するため、合併浄化槽の設置費との比較につ
いて説明するとともに、事業所の負担水準の制度別の乖離現状について説明しました。また、過
去の個人負担額の平均値の概算と今後の個人負担額の制度別の平均水準の推定について説明し
ました。主な説明内容は次のとおりです。
・施設整備費の一部負担として受益者負担金を考え、そのうえで負担水準の統一を図ることとし
た場合、施設整備費が事業や地域によって異なるため、比較の基準がとれない。そこで、市内共
通の整備価格として合併浄化槽の設置費を一つの尺度として、その価格と各制度の負担額を比較
しようと考えた。
・一般世帯の場合、浄化槽設置標準工事費と受益者負担金の各制度による負担額の比較では、い
ずれの制度も受益者負担金のほうが低額の負担となっている。ただし、面積割の場合には、面積
が広くなれば合併浄化槽の設置費を超える負担額になる。(1,838 ㎡超で、5 人槽の設置費を超え
る)
・一方、公設で合併浄化槽事業を実施した場合、財源モデルの負担率が 10%であり、受益者負
担金は現行より低くなる。ただし、施設の耐用年数が公共下水道の場合と 3 倍程度異なってい
ることを考慮する必要がある。
・事業所の場合、各制度の負担額の格差が大きい。例えば、旧米子市の農業集落排水地域の最大
口数の事業所を参考、敷地 12,000 ㎡、80 口を例にとると、農業集落排水での負担額は約 1,110
万円から約 2,870 万円。面積割での負担は 576 万円。淀江町に立地していれば 1 桝 30 万円とい
う結果になる。
・過去の個人負担者の平均水準は、中心市街地で 10 万円強、市街化区域でも宅地面積の広い区
域で 20 万円から 30 万円までの範囲、市街化調整区域で開発団地等が多い地域で 17 万円前後が
概算での数値になると考えられる。また、農業集落排水の地域では、集落により約 14 万円から
約 36 万円の範囲、淀江町では 30 万円となる。
・今後の地域での平均負担額を推定すると、農業集落排水の新規受益者や淀江町の場合は従来と
かわらず、面積割のところでは、あらたに、30 万円程度のところや 20 万円前後のところが出て
くる。
・面積方式の場合、平均での水準調整をどの程度にするのか、個人ごとのバラツキがあることに
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ついて、それをどうするか、という点がある。
[質疑等]
(福山委員長) 事業所の受益者負担金の額の地域差が大きいという部分が、前回の議論では意識
されなかった点だと思います。
[暫時休憩] (午後 2 時 50 分から午後 3 時)
[議論]
※資料説明をもとに、議論の方向性を確認しました。
なお、以下の議事概要では、内容整理のため、ところどころに関連する見出しを付してい
ます。
議論の方向性の確認
(福山委員長) 事務局から説明を受けたが、ディスカッションの時間も限られているので、大き
な部分で、委員の皆さんの思われているところを議論し、方向性を見出したい。どの部分
でもいいですので、各委員の感想や思われているところを話していただいて、それから議
論したいと思います。
(伊木副委員長) 結論のイメージですが、米子市の場合、いろいろな制度が入りくんでいるとい
う点があります。この委員会の議論の目標の一つには、制度の統一を図ることができるかど
うかということがありますが、結論から言うと、制度統一はかなり難しいのではないかと思
います。
制度がここまで複雑だと、ある程度の制度の簡素化が必要だということは理解できます。
しかし、米子市の特徴として、下水道事業を開始してからの時間が長くかかっている。事
業を少しずつ進めてきたことで、様々な単価が出てきたという経過がある。それを統一す
るには、時間軸での公平性というのも、もう一つ考慮する必要のある公平性ではないか。
ある程度の簡素化、例えば事業完了地域の負担の統一については、議論できるものの、
全体の統一というのは、かなり難しいのではないか、という感想です。
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(棚橋委員) 副委員長が言われたように、全体の制度統一は難しいのかなと思います。ただ、公
共下水道や農業集落排水といった枠組みの中で、ある程度の考え方の統一、あるいは、公共
下水道では負担区といった点があるので、そういったものの中での考え方の統一が必要では
ないか。例えば米子と淀江の公共下水道は、公共下水道として同じような考え方をとったほ
うがいいと思うが、現状から見ると難しいのかなと思います。
どの程度やっていくのか、やり方はあるでしょうけども・・といったところです。
(泉委員) 私は、すべての制度を統一していこうとするのは、なかなか難しいと思います。統一
するためには、皆に納得してもらえるような合理的な理由が必要と思う。合理的な理由がな
いと、なかなか市民の皆さんに納得していただけるようなものにならないのではないか、そ
して、今のところ、そういう方向性を見出すことは困難だと思います。
ただ、副委員長が言われたように、また前回の結論でもありましたが、事業が既に終了し
ている区域については、完了後の制度の簡素化や再編で、分かりやすくするというのは、あ
る程度合理性があると思います。
そうした中で、問題となるのは、旧米子市の市街化調整区域には面積が大きい方があり、
その方々の負担をどう考えて、新しい負担のあり方をどうするかというところです。
(水上委員) 私も皆さんの発言と立場は同じと考えています。
受益者負担金と言う名前を使い続けるとすると、受益イコール実利用というイメージにな
る。受益イコール実利用という考え方から見ると、負担額は同じというイメージらなり、徴
収される側としては、負担額に差があると不公平感を抱くと思う。
そこで、例えば、汚水桝の設置を 600 ㎡までを 1 桝と考えると現行単価で概ね 30 万円の負
担となり、桝割と同じような額になる。そういった、現実の負担額で、できるだけ差がでな
いように仕組みを捉える方法が取れるなら、受益イコール実利用という考え方で進んでも良
いと思う。
それが調整されないままで、受益イコール実利用にしてしまうと、不公平感は残ってしま
9
う。
逆に、もし、現状の負担額の格差を残すのなら、それなりの名目を作りあげる必要がある
と考えます。
(細川委員) 私も同じで、統一は難しいかなという感想です。面積が、今回の資料で 350 ㎡く
らいというのは、意外だった、という感想です。
既に整備した地域より相当広いわけではなくて、あまり変わらないということであれば、
あえて市街化区域と市街化調整区域を分けて、市街化調整区域だけを見直すという、その程
度の面積差なのか、と思います。
それから、他の市町村でも都市計画税の有無の点が大きく、都市計画税のない市街化調整
区域には、プラスアルファで負担してもらうという例をよく聞きます。米子市には都市計画
税がないので、そういった問題点を整理した上で、今回の報告書で、今後の宿題として一部
問題点を残していくということも考えなければならないのかなという感想です。
(永松委員) 私も皆さんの意見と同様です。加入金制度を全体に移行するのは困難だと思います。
また、世帯あたりで負担額を統一していくのも、今回の資料を見る限り難しいと思う。
事務局から指摘された、過小宅地と過大宅地の負担という点については、負担額の軽減等
を検討していく必要があるのかなという印象を持っています。
(福山委員長) 基本的には、前回もありましたが、制度自体を統一するのは難しいと言うのが、
皆さんの言われているところです。
また、皆さんの言い方はそれぞれ違っていますが、負担感や負担額の統一は難しいが、
現状で公平感の無い負担額になっているのかどうか。負担額が現行制度のままで問題であ
るかどうか。これについて、問題はないという判断がこの委員会でまとまれば良いし、そ
うでなければ、方法の提案ができれば、ということかと思います。
それから、制度の簡素化、事業の終わっているところの負担の払い方の統一とか、そう
いう点もあったかと思います。
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個別に言われたことは、また後で触れていただくとして、大きくはこういったところで
しょうか。
負担額について
(福山委員長) まず、負担額について見ていきたいと思います。事業所の場合を除いて、話を
していきたいと思います。
旧淀江町が 30 万円、旧米子市の農業集落排水は集落によって約 14 万円から約 36 万円
で加重平均は約 19 万円、旧米子市の公共下水道が中心市街地では、平均のところでは 10 万
円強、市街化区域の郊外地では 20 万円強、市街化調整区域の既に終わっているところの平
均は 17 万円程度となっている。
事業がまだ進んでいる途中ではありますが、過去からの時間軸での公平性という点で考え
ると、制度上、この金額で明らかに不公平があるとはいえないと私は思いますがいかがでし
ょうか。
一方で、米子市の議員の意見にあるような、明らかに不平不満が発生しそうな個別のケ
ースについては、別の手の差し伸べ方があるのではないかと考えますが、いかがでしょう
か。
(泉委員)
今回の資料で、面積でのデータは分かりましたが、金額のデータはありませんか。
平均から外れるレアなケースがどれくらいあるのかを知りたい。
金額のデータをパーセンタイル処理すれば、例えば、下から順番に並べて、全体の 95%
のサンプルが入る金額はいくらで、それ以上の方のデータはどうなのかということが分か
ります。90%なら金額がいくらという点が明らかになる。また、この金額なら全体の 95%、
あるいはこの金額なら 90%の人がその範囲内にあるということが分かり、95%の金額がい
いのか、90%の金額がいいのかといった点で、負担額の上限を決める材料になります。
(福山委員長) 資料としては作れそうですね。実際は、ジニ係数を計算したり、いろいろある
とは思いますが。
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(宇田業務課長)
資料は、出来ると思います。
(福山委員長) 今回の資料を見て、市全体の面積別賦課状況と市街化調整区域の状況とが、ほ
とんど一致していることに驚はました。標準偏差と平均を見ても、平均と分散で検定した
ら、おそらく 1%程度の類似差ですね。これまで整備した区域に関していうと、市街化区域、
市街化調整区域で住宅のパターンが変わっているようには、統計上、表れていない。同じ
ように分散している。あまりにパターンが同一なのでびっくりしました。
(宇田業務課長)
件数で見ると、開発された住宅など小面積のところの件数が多くなります。
面積の大きな住宅地は旧来からの農家住宅であり、米子市の農家数から考えると、全体件
数の割合の中では小さいですので、件数のデータでまとめるとこうなります。
(福山委員長)泉委員の言われた、例えば 90%ならこれくらいの額になるという資料は次回提出
ですね。
(宇田業務課長) 6 ページの下のグラフでいきますと、件数で考えると、旧米子市の公共下水道
の市街化調整区域で過去の負担者全体の 94.6%が 1,000 ㎡以下となっています。
(泉委員)
金額の上限を考える上で、合理的な基準を見出すのに、マックスの金額がいくらで、
レアなケースはどこからか、というラインを引くことになります。その際の参考として、や
はり金額ペースで資料作成したほうがいいです。
(福山委員長) 今回のデータは、今後の区域について、どれくらいの広さで宅地を持っている人
がどれくらい分布しているかについては、データの把握が難しくて、課税データの平均等か
ら推定されたりしていると思いますが、参考として、これまでの負担者の金額ベースでの資
料が必要ということですね。
市街化調整区域の徴収猶予について
(福山委員長) 確認ですが、市街化調整区域の 1,000 ㎡というのは、負担額の上限で、後は賦課
しないのですか。それとも徴収猶予をするのですか。
(宇田業務課長) 徴収猶予です。
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(福山委員長) 後で賦課するときはどうしますか。
(宇田業務課長) 新たに、排水設備の接続申請をされるときに、どの部分まで負担しているかを
確認して、残りの不足分を負担していただきます。
(福山委員長) それでは、あらかじめ、どこまでの部分を負担したかということを決めておくと
いうことですか。
(宇田業務課長)
簡単な見取り図程度のものを出していただきます。
(福山委員長)徴収猶予 1,000 ㎡は条例ですか。その中に趣旨・目的は書いてないですか。何故、
1,000 ㎡にしたか、というのはありませんか。
(宇田業務課長)
市街化調整区域の徴収猶予の 1,000 ㎡は、内規で定めている。対象は自己居
住用住居として定めており、農地転用について、農家を継続することとして転用する住宅
地が 1,000 ㎡を上限としていることを理由にしている。
(福山委員長) これは、市街化調整区域だけに適用していることですね。
(宇田業務課長)
そのとおりです。
(福山委員長) 個人的には、1,000 ㎡で 48 万円というのは、負担額の上限としては適当な感じ
を受ける。現行の負担額で敢えて修正したほうがいいと思うところはそのくらいかと思う。
いかがですか、現行の負担額について、直したほうがいいという意見はありますか。
(福山委員長) 市街化区域の整備も面積で 23%くらい残っているんですね。
(宇田業務課長) 今後整備予定の区域には、工業地域等がありますので、それらを含めて未整備
の市街化区域がそれだけあるということです。
(福山委員長) 1,000 ㎡の徴収猶予は市街化区域だけの取り扱いですが、市街化区域と市街化調
整区域で明確な違いがないということであれば、取り扱いを市街化区域にも広げる、という
のはどうですか。
(宇田業務課長)
市街化区域は、過去 5 年間でも農家住宅の大きいところは、既に賦課をして
負担していただいています、一方、市街化調整区域については、まだそれほど大きいところ
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はなく、対象は限られている状況であり、対応はしやすいと思います。
(福山委員長) 実利用かどうかという点を踏まえると、市街化区域の場合は(過小宅地、過大宅
地も含めて)面積全体に賦課する。一方、市街化調整区域の場合は、(実利用に近づけるよう
に、農地・山林などは初めから除いて、建物のある土地だけに賦課するが、それでも)実態
に合わないところは、上限を設けて徴収猶予するということですね。
(宇田業務課長) 口数割及び桝割については、実利用そのものに賦課をしているわけだが、面積
割は実利用ではなく利用の可能性を含んだものについて賦課するものです。その中で、市街
化区域であれば、農地・山林は、受益が現実化するまでは猶予を認めるという考えで徴収猶
予をしています。
面積割の制度では、もともとの制度として、実利用に賦課するものではないということ
は、はっきりしている。口数割方式や桝割方式と、制度は基本的に異なるが、面積割では、
調整機能として徴収猶予制度を持っている。農地・山林など整備方針が市街化区域と市街
化調整区域で違うという点も反映していると思う。
(福山委員長) (面積割の制度では、制度の趣旨が実利用に対する賦課ではないので、)市街化区
域は、農地・山林であっても全て賦課している市町村もあります。しかし、米子市では徴収
猶予をしている。
(福山委員長) 金額について、淀江町のものも含めて、何か意見はありませんか。例えば旧米子
市の農業集落について、各集落の負担は違うが、それを統一できるかという点などどうです
か。
-暫く、意見なし-
この後、
「(2) 農業集落排水事業及び淀江地域における受益者負担金の制度変更の方向性に
ついて」
「(3) 市街化区域・市街化調整区域の受益者負担金の制度変更の方向性について」を
予定していましたが、時間が不足したため、総括的な議論を行いました。
(2)農業集落排水事業及び淀江地域における受益者負担金の制度変更の方向性について
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(3)市街化区域・市街化調整区域の受益者負担の制度変更の方向性について
[資料説明]
事務局説明(宇田業務課長)
資料2-9
負担水準の調整の例
議論を進めていただくために、負担水準等について具体的な調整の例を説明しました。なお、
この調整例は当局案ではなく、全体的にどのような点が調整上問題となるのか具体的なイメー
ジをふくらませていただくために用意したものです。主な説明内容は次のとおりです。
・一般世帯は、中心市街地を除けば、平均で約 20 万円前後から約 30 万円程度になる。そこで、
汚水桝 1 個の対象を 600 ㎡とすると面積割での金額は約 30 万円になり、淀江町とほぼ同じに
なる。
・30 万円での調整を考えると、旧米子市の農業集落排水は平均では約 19 万円だが、新規に接続
する場合については、各集落とも 30 万円でご了解をお願いして淀江町と同じ水準にする。
・面積割の公共下水道を世帯割に変更すると、現状で面積の小さいところの件数が多数である
ため、今後の負担額を多くの場合、引き上げることとなる。現実的に困難なので、面積割の
ままとする。ただし、1,000 ㎡超を市街化調整区域で徴収猶予する。
・旧負担区の未整備の地域は、本来、一定の期間内に整備することが前提で負担金の単価を設
定しているのに、長期間整備していない状況がある。本来は、負担区から除外すべき地域で
ある。負担区の廃止からも期間が経過しているので、旧負担区の取り扱いは廃止する。
・事業所の負担額は、事業間・地域間で格差が大きい。一般世帯と異なり、経済変動の影響や
倒産などで、後で、別の土地利用をすることもありうる。このため、全ての地域で面積割に
よる負担に変更して、当初の段階で全面積分の負担をいただく。ただし対象は 1,000 ㎡超の
ものとする。
・農業集落排水等で接続前に一括負担をお願いしている。しかし、負担の確保は滞納処分で可
能である。負担感を軽減し、接続を促進するという立場から、一括納付を分割納付に変更す
る。一方で、公共下水道の前納報奨金制度は、受益者負担金制度の負担率などの考え方と矛
盾することから、制度を廃止する。
・そのほか、徴収猶予制度等も調整する。
・以上の考え方は、当局案ではないので、ご承知おきいただきたい。
時間軸での公平性について
(福山委員長)いかがでしょうか。小さな部分でもいいです。
(伊木副委員長)この例は、一つの考え方ではあると思います。後は、この案で行くか、となった
時におこる議論は、何度も申し上げていますが、時間軸の公平性だと思います。
例えば、旧負担区の負担額の低いところに住まわれている方が、いつかの時点から 1 ㎡
あたり 480 円ですよ、となったときに、そのことが出てきます。
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この例でいくと、ほとんどの人の負担額が上がることになります。そうした時に、フラッ
トだから公平だという考えもありますが、一方で、時間軸の考えがでてくる。
(棚橋委員) この例は、全体を対象にするということですか。
(宇田業務課長) 今後の負担についてです。農業集落排水については、加入金的な取扱いですの
で、新規の接続者が対象になります。
(棚橋委員) 新規の捉え方をどうするかという問題があると思いますが、公共下水道の場合、事
業が全て完了した後の接続を新規とするのですか。
(宇田業務課長) 面積割の旧米子市の公共下水道では、今後の整備が対象です。
(棚橋委員) 農業集落排水の場合は、事業が完了して加入者全員に負担金を賦課してしまえば、
後は、その後に加入する新規接続者に新たな負担を求める、というのは分かるが、公共下水
道でも同様の考えで負担を求めるのか。
(宇田業務課長) 面積割の賦課方式では、一度賦課した土地に二度目の負担を求めることはあり
えません。
(棚橋委員) そのあたりをどのように仕切るのか。面積を残しながら加入金を求めるのか。
(宇田業務課長) 旧米子市の公共下水道は、面積割のままです。新たに加入金を求めるのではな
く、負担の水準を調整するだけです。
(棚橋委員) 旧淀江町の公共下水道は 1 桝あたり 30 万円だが、公共下水道として、面積あたり
の負担にする必要はないか。1 桝 30 万円に法的な根拠はありますか。
(宇田業務課長) 旧淀江町の公共下水道は、面積割ではないが、条例は都市計画法に基づくもの
となっている。
(泉委員)
旧米子市の農業集落排水事業のところ 30 万円に統一というのは、旧淀江町が 30 万
円だからということでしょうが、その時に、金額の根拠がもう少し必要です。旧米子市が 14
万円から 36 万円まで差があるので、以前 36 万円払った人が「なんで安くなるんだ」と言っ
てくることが考えられる。なぜ 30 万円にするのかという根拠を持たないといけないと思う。
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それと、米子の公共下水道の 1,000 ㎡超の徴収猶予について、1,000 ㎡のラインは、これで
納得いただけるのかどうか。
(宇田業務課長)
金額の引き下げが適当だという意見もあるかと思います。
(泉委員) そうすると、なぜ、1,000 ㎡が妥当なのかという点をこの委員会の検討事項としてい
るのですか。それとも行政判断でやるということですか。
(宇田業務課長) 私どもは、1,000 ㎡の根拠しか持ち合わせていませんが、ほかに適切な考え方
があれば変更を考えたいと思います。
(泉委員)
この点でも、金額から逆算して、過去からの公平性を考えて、徴収実績から 1,000
㎡が妥当であるという資料があれば、多少は理屈にはなるかもしれません。
(福山委員長) もう一方では、負担額の不満感があると思います。48 万円というのがどうなの
か。20 万円の人がいて、2倍の人がいる。
金額の根拠について
(伊木副委員長) 委員会としては、負担金額を統一するなら何らかの形で根拠を持たないといけ
ないと思います。
例えば、農業集落排水について 30 万円で統一するといった場合、その根拠を直近の資料か
ら算定したという言い方もあるかもしれないが、それで説明責任に耐えうるかといえば、根
拠としては、心もとない部分があると思う。
過去にいろいろな経緯があって、さまざまな負担金の額があったが、これはその時々の事
業費等から試算した根拠がある。私は、それも一つの根拠であったと思う。
新たに統一した数値を出すのであれば、新たな事業費の積算であるとか、直近の数字から
出したとか、根拠をきちんと示す必要があると思う。
(宇田業務課長) 今の点についてですが、受益者負担金の制度統一の理由を考えたときに、事業
費の相違を超えて負担を公平とする論拠として、
・生活排水処理のための施設整備の観点で行くと、下水道事業と農業集落排水事業の区別
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が無いこと。
・事業手法を市民が選択できないこと。
・基本的な生活条件確保のための整備費であること
が根本にあるのではないかと考える。
直近の整備費を金額の根拠にすると、それぞれの整備費には差があるため、金額の統一は
すべきではないという方向になってくると思います。その点、事業費と金額統一との整理は
困難だと思います。
ただ、ご指摘のように、金額の統一には何らかの根拠が必要だという点は、承知しました。
泉委員のご指摘にあったように、過去のデータを見て考えていくしかないと思いますので、
次回までに負担水準を考えるための資料を揃えたいと思います。
(福山委員長) 農業集落排水事業は、整備は終了している。そこで、棚橋委員の意見とも関連し
ますが、新規加入の方に対しては負担金を統一するという方向は理解ができるということで
すね。ただ、統一したときの金額のバックデータは必要ですね。
旧負担区の取り扱いについて
(水上委員) 今の話はよく理解できます。旧負担区の部分であれば、時間軸の公平性という部分
で見ても、金額を検討しても良いと思います。
旧負担区は、中心市街地が多く、その建物面積が狭く、住宅の画地面積が小さい。そこ
で、単価が 1 ㎡ 286 円から 480 円に引き上げられても、負担感も小さく感じるのではない
か。また、中心市街地の周辺で考えても、負担区の単価差と面積の差を考えれば、実額の
差は全体のレベルに比べて小さく、ほかの地域に比べれば、抵抗が小さいのではないか。
(福山委員長) 旧負担区の経過措置の適用対象のエリアは、どれくらいありますか。
(宇田業務課長)
第 12 負担区以降は 480 円なので、単価が異なるのは、第 11 負担区以前のと
ころであり、その中での経過措置の対象は未整備のところです。
経過措置の対象となる区域の面積は出しておりませんが、例えば商店街のアーケードがあ
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って整備できないとか、JR の踏切の近くであるとか、特定の理由があって整備ができていな
いところです。
(福山委員長) 長らく残されたところだということですね。
実際は既に 480 円に統一されているが、昔の単価を引き継いでいるので、今後は、整備さ
れたときに経過措置の単価をやめましょうということですね。
(宇田業務課長) 今の条例では、地域の既得権として不利益を及ぼすべきではないという考え方
に立って経過措置を作っている。受益者負担金は事業費の一部である。当時の事業費と現在の
事業費は異なるのに、いつまでも過去の整備単価に基づく負担金でいいという約束が適切なの
か、と考える。
(福山委員長) 事業ができなかった理由が何なのかが大きく介入してきますね。長らく整備され
ていないということなのか。整備されると困るということなのか。ケースバイケースになって
くると思う。
整備費との関係による金額の根拠づけについて
(細川委員) 事業所の負担金について、淀江地区は、一律 30 万円から面積割に変更するという
案を考えた場合、淀江町には、今後もまだ事業所の新規がありますか。
(宇田業務課長) 淀江町は事業所がたくさんある地域ではないが、大規模誘致等があった場合を
仮に考えると、大きな面積であっても一律 30 万円とするのはどうかと思っている。
(細川委員) 受益者負担金は、初期投資の一部負担だが、11 ページの資料 2-7 で、公共下水道
は改築工事が入っているので、実績では事業費の 5%にならずに、3.4%になっているという
ことですか。
(宇田業務課長)
旧米子市は、条例で負担率を 5 分の 1 以内に定めていますが、累積事業費と
の比率では 3.4%になっているということです。
(細川委員) 事業が 100%完了したときには、どうなりますか。改築工事がさらに上乗せになっ
ていくのですね。
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(宇田業務課長) 受益者負担金は汚水処理の当初の事業費に対する負担なので、累積事業費との
比較では、比率はさらに低下すると思います。
(細川委員) 初期投資の経費との比較では、どれくらいですか。
(宇田業務課長)清算をしていないので何とも言えないが、計画上は 5 分の 1 です。
(細川委員) 事業が完了したときに、トータルとして受益者負担金をいくらもらうのかという点
があります。今までの負担金の総額がいくらで、今後、負担していただく負担金の総額がいく
ら。そこで、面積がこれだけあるから単価がいくらになる。それを初期投資との比較で見たと
きに、5 分の 1 なのか、5%なのか、その点をしっかりつかんでおいてほうが良いと思います。
(宇田業務課長)
負担区は廃止したが、残りが全部 480 円なので、480 円の地域を一つの負担
区とみなせば、その地域の管渠事業費と面積を出せば、単価は出てくると思う。ただ、今後の
事業期間が 20 数年に及ぶので、具体的に管渠がどう走るのかという点もあり、非常に概算に
なり、正確な算定が難しいと思います。過去の経過からいえば、480 円でいけると思う。
(細川委員) その 480 円そのものが、本当に妥当なのかですよね。
(宇田業務課長) 整備費用との関連をなくして統一しようとすると、金額の妥当性の根拠が失わ
れるということですか。
(細川委員) 資料として、合併浄化槽設置費との比較や今まで負担していただいた人との比較は
どうかといった観点も必要ですが、投資した費用について、どれだけ受益者負担金として回収
するのかという観点からも抑えた方がいいと思う。
(松岡部長) 今の話は、1 ㎡ 480 円を決めるときにもありました。処理場の初期費用は変わらな
いので、問題は管渠の費用ということになるが、平成 10 年頃から建設単価があがらず、落札
率も低い状況で推移している。その後設計してみても、単価はあまり変わっていなので、この
額に統一している。
あくまで 1/5 という考え方で積算しており、今後についても資材単価の変動があれば、再
考すべきことかもしれないと考える。
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今回のまとめに向けて
(永松委員) 今までのところでは、制度の統一は難しい、負担額の統一も難しいということであ
り、負担額の軽減する等々により、例えば資料 2-9 のような負担水準の調整を考えるのが一つ
の方向性だと思う。
その中で、旧米子市の農集地域の新規をいくらで調整するのかということですが、そもそも
の負担額の調整を 30 万円にするということについて、どこに合理性があるのかという意見を、
次回、事務局から出していただきたい。
それから、
旧米子市の公共下水道の 1,000 ㎡超で徴収猶予というところでも、この委員会が、
市街化調整区域において、公共下水道の面積割方式で高負担になるという批判・意見があると
いう点からスタートしているので、この 1,000 という数字に合理性があるのかどうかという点
も事務局から意見をいただきたい。
旧単価の廃止については、泉委員の言われたように簡素化できる部分は簡素化していくとい
うのがあるべき方向だと考えます。その意味で、旧負担区の制度廃止もありうると思います。
ただ、これに関しては、どれだけの周知期間をもうけて、どれだけ対象住民に説明できる
か、委員長が言われたように、どのような理由によって整備が遅れたのかにもよると思いま
すので、その点について詳しい説明がいただければと思います。
本当は接続したかったが、整備が遅れて接続できなかったという地域については、既得権
という考え方を完全になくしてしまっていいのかという印象を持っています。
(福山委員長) ここで、経過措置の区域がどこかというのを説明するのは難しいですか。
(宇田業務課長) 経過措置の考え方と整備の考え方があっていないようにも思います。条例で言
ったから既得権になるのか、それとも実際に工事に入る段階で工事説明会で地元に説明した
段階で、はじめて約束したことになるのか。条例で制定したら既得権ということなら、1 ㎡
480 円というのも条例で定められており、今後の整備するところも、既得権ということで変
更はできないことになる。
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(福山委員長) 住民との約束がどうなっているのかということですね。具体的な状況として、
480 円に統一すると言われて、はいそうですかという状況なのか、それとも地元住民が、旧
単価をずっと知っている状況で、早く整備をしてほしいのに整備ができなかったというとこ
ろが相当数あるのか、それが分からない状況ですね。
(福山委員長)15 ページの調整例でいくつかポイントを確認しますと、今言われたのは、ここの
旧単価の廃止というところですね。その次は、現行どおり、現行どおりと続いて、市街化調
整区域の 1,000 ㎡超の徴収猶予。次に旧米子市の農業集落排水については 30 万円に統一で
きるのかということ。
それから、次の事業所の負担額については難しいところですが、面積割に統一するとい
うのは、何故ですか。
(宇田業務課長) 将来の利用を考えると面積割が適当ではないかということと、事業所にも規模
があるので、開発許可の基準等から考えて 1,000 ㎡以上のものを対象にするという考え方で
の調整例です。
(福山委員長) 1,000 ㎡未満の事業所は農業集落排水なら 1 口ということですか。
(宇田業務課長)
合併浄化槽の人槽から算定した口数になります。
(福山委員長) 先ほど伊木委員が言われた、それぞれの負担区があって、時間軸の公平性があり
ますよという話ですけども、確認ですが、市街化区域に関しては単価 480 円で統一と考え
てもいい、時間軸のことを考える必要はないということですよね。
旧負担区の経過措置は、中心市街地だけでなく、市街化区域でも少し郊外のところにも
適用があります。
(伊木副委員長) そこも一つの考え方だと思います。負担区ごとの算定の仕方は、その時、その
時で、きちんとしたものがあった。ただ、今は 1 ㎡ 480 円で、それも、その時点で、平成
10 年ですか、に決めたという経緯があります。
考え方の問題で、今後ずっと 480 円でいけるのか、というのは今後の状況もあるし、期
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間がどれくらいになるのかということもあるのではっきりはしないですが、480 円の単価
でこのまま行くけども何年間かで単価を見直す、という前提のもとに過去の負担区の単価
は少し無視をするといいますか、これからはもう未来単価でいきますよ、という割り切り
をされるのも考え方としてあると思います。
単価の変更に対して、過去にはこれだけしかかかっていないじゃないかと言われても、
これからは未来単価で行きますよ、というのも一つの選択肢です。
今後もずっと 480 円というわけではなく定期的に見直すということで、見直した段階で
すべて新しい単価で行く、というのも一つの考えです。
(福山委員長) そうですね。
先ほどの細川委員と部長さんの議論についてですが、初期費用には、管渠費も入りますか。
(松岡部長) 処理場関係は整備後に更新しますが、受益者負担金は初期投資を対象にしています
ので、処理場関係の対象経費は確定しています。変動するのは管渠整備費ですが、事業認可
をとる際の、その区域内の管渠整備費用を足して、その区域内の面積で割ったものが、面積
単価となります。変動要素である管渠整備費は、ほとんど変わっておらず、今後の見込みと
してもそう変わらないだろうということを踏まえて、また負担区間の単価差をなくすという
点からも面積単価を統一した。
ただ、今後の社会情勢の変化で整備費の変動がありうるので、大きな変化があれば、480
円から変更して高くなっていくかもしれないし、逆に下がっていくことも考えられる。
その際、副委員長が言われたように、負担区がもうありませんので、変更は、旧米子市
の公共下水道の今後整備地域、全てが対象になります。
(福山委員長) 今後整備するところで、市街化区域・市街化調整区域でコストは変わりませんか。
(松岡部長) 市街化区域、市街化調整区域でコストはほとんど変わりません。今後、整備してい
く弓ヶ浜の地域は集落がずっと連たんしているので、市街地形成状況に差がないという状況で
す。人口的に見ても大きな差はない。
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(福山委員長) 米子市の状況として、住宅のはりつき状況に大差がないというのは、見てわかり
ました。
480 円かどうかは、まだ議論があるかもしれませんが、統一するという点についてはどうで
すか。
(棚橋委員) 事業が終わっている農業集落排水等を 30 万円で統一することと同じですが、統一
する額の根拠を明確にする必要があると思います。考え方はいろいろあると思います。
淀江町公共下水道における賦課区域の管理について
(棚橋委員) 確認ですが、旧淀江町の公共下水道を桝 1 個あたりということですが、桝の考え
方はどうですか。仮に、土地の所有者が変わった場合、他の人が土地を買って桝を付け替えた
りしたときは、受益者負担金は賦課されていないのですね。
(景井係長) 淀江で、ちょうどそのような案件がありまして、旧来の桝を使う場合には賦課して
いませんが、新たに桝を付けるという場合には負担していただいております。
(棚橋委員) ということは、面積の観点からいうと、淀江町でも、賦課対象となったところを全
て負担していただいた段階で、新たな加入金は発生しないということですか。
(宇田業務課長) とても広い土地で、そこに公共桝が一個という状態の場合には、後で桝がまた
一つ必要だという場合は負担していただきます。
(棚橋委員) 二重取りを避けるためには、そのあたりを整理したほうがよい。
(福山委員長) 初期費用と管渠についても、そのところが、よく分からなかった点です。
まとめ
(福山委員長) 時間がかなり経過しましたので、本日は、ここでまとめて、終わりにしたいと思
います。
本日の検討会の委員意見をまとめると、
①負担金は、480 円に統一できるのではないか。
②農業集落排水の一口 30 万円は事業が終わっているので、基本的に新規の話になるので、
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統一できるのではないか。
③1,000 ㎡については、現行のままでいいのかについては、データをもとにもう少し検討す
るほうがよい。
ということであったと思う。
委員の方から、何か追加でありますか。
(なし)
事務局からは何かありますか。
(宇田業務課長)次回は、今回の資料 2-10 の説明、委員から求められた追加資料を準備します。
また、資料 2-9 の調整例について議論をお願いしたいと思います。
報告書の作成を考えると時間的には厳しい状況です。
次回日程は、データ整理に時間がかかる可能性もあるので、後日調整します。
(福山委員長) それでは、以上で、本日の委員会を終わります。
終了 午後4時35分
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