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第5章 温室効果ガスの削減目標(PDF:33KB)
第5章 温室効果ガスの削減目標 5.1 温室効果ガス排出量の将来推計 今後、地球温暖化防止に向けて追加の対策を何も行わなかった場合( 現状趨勢ケース) の2020年度までの温 室効果ガス排出量を推計しました。 算定にあたっては、1990 年度から2008 年度までの間の排出傾向を用いて推計しました。 ( 1)温室効果ガスの総排出量推計結果 本市の全体の温室効果ガス排出量は増加傾向にあり、2020 年度における排出量は 304.3 万 t-CO2 と推計さ れます。基準年(2005 年度)と比較して、3.5 万 t-CO2(1.2%)の増加となります。 廃棄物 運輸 350 二酸化炭素排出量(万t -CO2) 300 250 250.4 215.5 150 家庭 300.8 8.4 産業 288.2 6.5 295.7 6.1 304.3 5.8 107.2 108.2 109.9 85.6 94.7 103.8 9.1 108.1 7.9 200 277.3 10.2 業務 103.1 97.2 83.4 53.2 64.4 81.4 100 44.6 50 54.0 58.6 69.8 77.2 66.2 66.4 67.3 25.7 32.3 29.8 25.6 22.6 20.2 17.5 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020 0 年 図 5−1 温室効果ガス排出量将来推計 52 ( 2)エネルギー起源 CO2 部門別推移( 産業・ 民生家庭・ 民生業務・ 運輸・ 廃棄物) ① 産業部門 本市の産業部門の 1990 年度から2008 年度までの間における温室効果ガス排出量は減少傾向にあり、こ の傾向が続いた場合の 2020 年度における排出量は 17.5 万 t-CO2 と推計されます。基準年(2005 年度)と比較 して、8.1 万 t-CO2(31.6%)の減少となります。 ② 民生家庭部門 本市の民生家庭部門の 1990 年度から2008 年度までの間における温室効果ガス排出量は増加傾向にあり、 この傾向が続いた場合の 2020 年度における排出量は 67.3 万 t-CO2 と推計されます。基準年(2005 年度)と比 較して、9.9 万 t-CO2 (12.8%)の減少となりますが、これは直近に減少しているためで、将来的に増加する可能 性があります。 ③ 民生業務部門 本市の民生業務部門の 1990 年度から2008 年度までの間における温室効果ガス排出量は増加傾向にあ り、この傾向が続いた場合の 2020 年度における排出量は103.8 万t-CO2 と推計されます。基準年(2005 年度) と比較して、22.4 万 t-CO2 (27.5%)の増加となります。 ④ 運輸部門 本市の運輸部門の 1990 年度から2008 年度までの間における温室効果ガス排出量は増加傾向にあり、こ の傾向が続いた場合の 2020 年度における排出量は 109.9 万 t-CO2 と推計されます。基準年(2005 年度)と比 較して、1.8 万 t-CO2 (1.7%)の増加となります。 ⑤ 廃棄物部門 本市の廃棄物部門の 1990 年度から2008 年度までの間における温室効果ガス排出量は減少傾向にあり、 この傾向が続いた場合の 2020 年度における排出量は 5.8 万t-CO2 と推計されます。基準年(2005 年度)と比較 して、2.6 万 t-CO2 (31%)の減少となります。 53 5.2 温室効果ガス排出量の削減目標 ○削減目標 長期目標( 2050 年度) 2005 年度比 80%削減( 240 万t -CO2) を視野に入れ 中期目標( 2020 年度) 2005 年度比 25%削減( 75 万t -CO2) を目指します。 我が国では温室効果ガスの削減目標について、中期的には 2020 年度までに、1990 年度比 25%削減を目標 に掲げ、また長期的には、2050 年度までに 80%削減すること( 気候変動交渉に関する日米共同メッセージ 2009 年 11 月) を目指すこととしています。 この目標達成のための対策・ 施策のパッケージを政府として検討していくにあたり、専門的・ 技術的観点から の具体的な提案を行うことを目的として、「 地球温暖化対策に係る中長期ロードマップ検討会」 が設置され、調査 が実施されています。 なお、本市では、第 3 章において基準年を合併後の 2005 年度としており、これを基準に削減目標を設定する こととします。 削減目標の設定にあたっては、地球温暖化対策は、国を挙げて取り組まなければならない課題であることか ら、現時点で日本が国際的に表明している中期及び長期削減目標にあわせ設定することとします。 また、計画終了年度( 2020 年度) 、長期目標年度( 2050 年度) においては、市の人口や社会状況が計画策定時 から変化している可能性があるため、将来の不確定の要素にとらわれず、現在のライフスタイルを基礎とした削 減目標を設定することとし、将来推計ではなく、基準年( 2005 年度) の排出量を基に目標を設定することとしま す。 ■ 削減目標の考え方 重点プロジェクトの 推進による削減 25%減 75万t -CO2削減 80%減 240万t -CO2削減 300.8 万t -CO2 280.1 万t -CO2 225.6 万t -CO2 60.2 万t -CO2 基準年度(2005年度) 2008年度 短期目標年度(2015) 中期目標年度(2020) 長期目標年度(2050) 図 5−2 削減目標の考え方 54