Comments
Description
Transcript
第5章 温室効果ガスの削減目標
第5章 5-1 温室効果ガスの削減目標 温室効果ガス削減目標設定の考え方 本市における平成27(2015)年度の温室効果ガス排出量の削減目標については、 次の考え方のもとに設定します。 「京都議定書目標達成計画」と「次期国際枠組み」の概要 わが国は,京都議定書において、平成20(2008)年から平成24(2012)年の第1 約束期間に、温室効果ガス総排出量を基準年度である平成2(1990)年比で6% 削減することとしています。「京都議定書目標達成計画」においては、温室効 果ガス排出量の削減目標として、基準年比0.5%減を掲げ、残りの削減量である 5.5%は、森林吸収量での3.9%と京都メカニズムでの1.6%で補うとしています。 京都メカニズムは、国際間での温室効果ガス排出権の取引となることから、国 の施策として実施しています。森林吸収源の対策は,全国の森林全体で3.9%の 吸収量を確保するため、全国での森林整備の取組を進めています。 ■ 「京都議定書目標達成計画」における目標値 目 区 分 標 平成2(1990)年度比 (基準年度総排出量比) 温室効果ガス削減量 -0.5% 森林吸収量 -3.9% 京都メカニズム -1.6% 合計 -6.0% また、京都議定書の第1約束期間以降の枠組みについて平成 32(2020)年、平 成 62(2050)年の中長期的な目標など国際的な議論が行われています。 平成 21(2009)年 12 月に開催された気候変動枠組条約第 15 回締約国会議(CO P15)の「コペンハーゲン合意」に基づき、わが国は、平成 22(2010)年1月、 気候変動枠組条約事務局に平成 32(2020)年の排出削減量について「25%削減、 ただし、全ての主要国による公平かつ実効性のある国際枠組みの構築及び意欲 的な目標合意を前提とする」旨提出しました。 さらに、平成 22(2010)年3月に地球温暖化対策を総合的かつ計画的に推進す るため「地球温暖化対策基本法案」を閣議決定しました。 エネルギー需給における脱化石燃料の促進、各主体の責務を明確化、経済成長、 雇用安定、安定したエネルギーの供給を図りつつ、地球温暖化対策を推進して いくことを目的としています。 29 5-2 温室効果ガスの削減目標 削減目標の設定 平成 22(2010)年1月に国が気候変動枠組条約事務局に提出した平成 32(2020) 年までに 25%削減の目標や「地球温暖化対策基本法案」、神奈川県の地球温暖化 対策計画を踏まえ鎌倉市では、それと同等の削減を目指して、鎌倉の産業構造 の特性、部門別構成比の特性等を考慮し、次の目標を掲げます。 <目標> 鎌倉市域における平成 27(2015)年度の温室効果ガス排出量を、 平成2(1990)年度に比べ 16.1%削減します。 さらに平成 32(2020)年度の温室効果ガス排出量を平成2 (1990)年度に比べ 28%削減します。 特に、温室効果ガスの中でも排出量の約 99%を占める二酸化炭素 に重点を置き、対策を進めます。 ■温室効果ガス排出量の経緯と将来推計 削減量 134 77 402 -28% -16.1% 345 平成 年度 (1990) (2003) (2005) 30 (2009) (2015) (2020) 5-3 削減目標の内訳 本市における平成2(1990)年度の温室効果ガス排出量は約 47 万 9 千 t-CO2 に 対し、平成 27(2015)年度における温室効果ガス排出量の目標は約 40 万2千 t-CO2、 さらに平成 32(2020)年度温室効果ガス排出量の目標は、約 34 万5千t-CO2 です。 それぞれ、約7万7千t-CO2、13 万4千t-CO2 の温室効果ガスを削減する必要 があります。 ■ 平成 27(2015)年度に向けた温室効果ガス削減量(t-CO2) ①基準年 平成2年度 1990 年度 工場等部門 平成 21 年度 2009 年度 ②目標 平成 27 年度 2015 年度 ①-② 目標削減量 85,066 84,817 75,295 9,771 93,090 86,984 81,818 11,272 165,399 193,070 144,376 21,023 自動車部門 91,965 102,879 76,934 15,031 廃棄物等部門 43,671 22,058 23,686 19,985 479,191 489,808 402,109 77,082 オフィスビル等 部門 家庭部門 合計 ※ 廃棄物等部門を除く各部門の目標削減量は、国の中長期目標を実現するための対策・ 施策を提示した「地球温暖化対策に係る中長期ロードマップ」に基づき鎌倉の産業構造 の特性、部門別構成比の特性等を踏まえ推計しました。 また、廃棄物等部門については、第2次鎌倉市一般廃棄物処理基本計画ごみ処理基本 計画に基づき算定しました。そのため、廃棄物等部門の目標削減量は国の「地球温暖化 対策に係る中長期ロードマップ」で示している削減目標を大きく上回り全体の目標削減 量が 28%と国の中期目標平成 32(2020)年に 25%削減を3%上回る結果となりました。 なお、第2次鎌倉市廃棄物処理基本計画ごみ処理基本計画の改定により廃棄物等部門 の温室効果ガス削減目標を変更することに伴い全体の削減目標を変更する場合があり ます。 31