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New Opportunities
The Forest of
New Opportunities
UPM – The Biofore Company
木質繊維のフィブリル化
バイオケミカル
輸送機関用バイオ燃料
バイオエネルギー・熱・電力
ラベルと複合材
パルプ、紙、合板、木材製品
繊維関連事業は今後もUPMの戦略基盤でありますが、長期的には、付加価値の高い革新的な製品で既存の事業を補って
いくことが、当社の狙いです。それにより、製品の幅が広がり、
さらなる成長の機会が生まれます。
Biofore から生まれる
新しい挑戦
将来の方向性、技術革新、持続可能性。これらはUPMのBiofore構想の重要
な要素です。UPMはバイオと森林産業の融合を図ることで、従来の常識を
覆し、業界に新基準を確立します。
Bioforeは、効率的で収益性の高い事業運営と持続可能な未来を実現しま
す。このコンセプトは、具体的な企業活動に加え、一連の研究開発の成果
によってこれまでのビジネスに付加価値を持つ革新的な製品を追加するこ
とで証明されてきました。森林はまさに新しいビジネスチャンスの宝庫であ
り、弊社はBiofore企業としてそのチャンスをつかもうと努めています。
将来を展望する能力と、森林とバイオマスから新しい持続可能なソリュー
ションを開発する能力を兼ね備えたUPMは、森林産業のフロントランナー
であり、同時に他の業界に対する基準点でもあります。
この会社概要では、弊社が考案したバイオマスによって生み出される付加
価値製品をご紹介します。さらに、弊社の従業員、パートナー企業、お客
様、関係各社の皆様にとって最良の企業であり続けるための取り組みにつ
いてご説明します。
社長兼最高経営責任者 ユッシ・ペソネン
1
安全で
働きやすい職場環境
2
安全な職場環境は、弊社のBioforeコンセプトと
どのように関係しているのでしょうか。安全な職
場環境は、Bioforeのすべてです。安全で健全な
職場環境の維持は、UPMの最優先課題です。
職場環境の安全を確保するためには様々な対策を講じています
が、1つ確実に言えることは、UPMでは全員がこの問題に取り組ん
でいるということです。仕事中における事故や疾病などのリスク
を低減するには、設備、装置のリスクアセスメント強化、正しい知
識とスキル、適切な作業姿勢が鍵となります。
UPMでは安全な職場環境作りの一環として、グローバル安全管理
構想「安全推進イヤー2012∼2014」を開始しました。これは安全
性の観点から業務の進め方を根本的に変えるものです。作業手
順の管理方法を明確にし、安全に関する主要業績評価指標(Key
Performance Indicator:KPI)を取り入れ、改善を図ります。
また、安全作業における個人の役割を重視することで、UPMの全
社員に個人レベルでの参加を促します。このキャンペーンでは、3
年間で世界水準の安全性を確保し、全社を挙げた「ゼロ災運動」
を推進し、
マネージメントから現場まで事故ゼロを目指す意識の
実践に努めます。
ブランディン工場の事例:
社員の健康管理への
取り組み
もう 1つの参考事例は、米国ミネソタ州のUPMブラ
ンディン製紙工場です。この工場では安全管理を
重点的に取り組んでおり、2011年に社員の健康管
理の一環として人間工学プログラムを導入しまし
た。職場での健康と安全の向上を明確にし、実践し
た結果、監査で最高得点を獲得し、同工場は UPM
Occupational Health and Safety Award 2011(2011
年度 UPM 労働安全衛生賞)を受賞しました。
常熟工場の事例:
業務全体を通して
安全性の確保
中国にあるUPMの常熟製紙工場では、日常業務
に安全管理体制を組織的に取り入れることで、
一人一人のスタッフの意識向上に役立ってきまし
た。その結果、目標意識を持って継続的な訓練、
コミュニケーション、安全監査、安全分析、監査
手順を行うことが非常に有効であると社外のベ
ストプラクティスによって証明されました。
3
責任
森林に根付く
UPMは森林産業における自らの役割は、
常に変化するものと考えます。事業が世界
規模になればなるほど責任も世界規模に
及ぶのは当然のことです。
その責任を果たすため、UPMは事業を展
開するあらゆる場所で関係各社と活発な
意見交換や業務連携を経て、ベストプラク
ティスを共有し、業界での認証基準の制定
に貢献しています。
UPMでは10年以上にわたり企業が生み出す環境
負荷を軽減するため、企業方針と業務手順をもと
に社内でも持続可能な環境管理に対し積極的な
取り組みを行ってきました。2011年、UPMは関係
各社のご協力のもと、ウォーターフットプリント調
査、環境フットプリント調査、および複数の拠点に
おける EMAS(欧州環境管理監査制度)レポート
など、研究調査と評価を完了しました。
すべての製品開発プロセスに
エコデザインを採用
UPMのすべてのビジネスは、製品開発プロセスに
エコデザインを採用しています。製品が及ぼす環
境負荷には、製品ライフサイクルの各段階(原材
料、製造、流通、使用、および再利用)が含まれま
す。今日、UPM は業界最多のエコラベル貼付の製
品群をご提供していますが、全体像に目を向けれ
ばこれらの製品はほんの一部に過ぎません。
弊社では企業責任を総合的にとらえ、経済、社
会、環境のすべての側面を企業責任の対象と考え
ています。UPMのBiofore戦略には、責任に対する
業務全体での長期的な取り組みが含まれていま
す。具体的に数値目標を設定し、継続的な向上と
ともに透明性のある企業活動を目指しています。
数値目標の具体例
社会
職場環境
UPM施設内における致命的な事故をなくし、事故の頻度を大幅に減少
全社における欠勤率を3.5 %未満に低減
環境
製品
2020 年までに 100 %の製造ユニットに認定管理システムを導入
2020 年までに 100 %の製品で環境宣言を実施
2020 年までに 年にエコラベル製品のシェアを 25 %拡大 *
気候
2020 年までに 年に化石燃料による CO2 排気量を 15 %削減 *
水
2020 年までに 年に排水量と COD 負荷量を 15 %削減 *
森林
2020 年までに 年に繊維認証 80 %取得 *
廃棄物
2020 年までに 年に埋め立てゴミ廃棄場への廃棄を 25 %削減 *
*
2008 年のレベルより
5
人々に愛され
紙製品
続ける
6
紙は親しみと耐久性を兼ね備え、私たちの日常生活の中に
溶け込んでいます。今日、ほとんどの人が複数の情報およ
びエンターテインメントチャネルを同時に使用しています。
印刷媒体も電子媒体も、
それぞれの役割があります。それ
ぞれに長所があり、互いに補う形で共存しています。
UPMは世界最大のグラフィック用紙メーカーとして、紙と印
刷の現在と未来の行く末を担っています。UPMが誇る高い
効率性は、コスト効率に優れた製造過程だけに由来するも
のではありません。持続可能性の高い革新的なサービスの
もと、出版用紙、オフィス用紙、多様な用途に使える特殊
紙など幅広い製品群に適応している点でもあります。
パートナーシップ戦略:
革新的な製紙サービスの基盤
UPMのパートナーシップ戦略は、お客様の業務プロセスに実利的な付加
価値をご提供できるよう努めています。企業間のコラボレーションと共同
技術革新においては、あらゆる状況に対応できる「万能の」ソリューション
はありません。
UPMでは、お客様の具体的なニーズに合ったサービスをご提供します。お
客様の日常業務プロセスを改善し、効率と環境保護の両方の観点からカ
スタマイズしたサービスをお届けします。
再利用の拡大
UPMは、グラフィック用紙の製造において、再生紙の
世界最大ユーザーです。またUPMでは、紙のリサイクル
過程で発生する残余物の90%以上を再利用していま
す。さらに、UPMの紙製品は主にバイオエネルギーを
使用して製造されています。
弊社のサービスは、技術、環境分野のみならず、セミナーやワークショップ
なども行っています。UPMは優れた印刷適正を有し、技術コンサルテーシ
ョンおよびガイドラインをお客様にご提供します。さらに弊社の環境サー
ビスでは、お客様の製品の持続可能性の実現を支援し、ライフサイクル認
証におけるサポートなど、環境保護に対する意識向上の取り組みをご提案
します。
UPMの技術および製品開発チームは、各市場に精通した経験豊富なテク
ニカルセールス担当者が窓口となり親身に様々な言語にてご対応します。
エコラベル認証
EUエコラベル認証を取得したUPM製品は大幅に増加
しています。UPMは、EUエコラベル認証のグラフィッ
ク用紙およびコピー用紙の大手メーカーです。UPMは
また、ドイツエコラベルの「ブルーエンジェル」をはじ
めとする、各地域の環境ラベル認証の製品も提供し
ています。2011年、フランスのドセル製紙工場は、
「ブ
ルーエンジェル」を取得しました。
7
水資源管理
の改善
水資源は地球上の大切な天然資源のひとつであり、生命
の維持にとって不可欠なものです。UPMが水資源の消費
と保護に真剣に取り組んでいるのはそのためです。水資
源はUPMの事業において、最も基本的で重要な資源のひ
とつです。UPMは水資源をパルプや製紙の生産過程だけ
でなく、電力の20%を水力発電として使用しています。
8
2011年、UPMは水資源管理を改善する複数のプログ
ラムを始めました。材料効率プログラムは、プロセス
ウォーターの消費と排水内の浮遊物質の低減を目指
し、UPMのすべての製紙工場で実施されました。
紙の製造における水の役割について共通のアプロー
チを推進するため、UPMは Water Footprint Network
とパートナーシップを結び、Alliance for Water
Stewardship(水資源管理同盟)の協力のもと、ドイツ
のUPMヒュルト工場で新しい水資源管理システムのパ
イロット運用を実施しました。さらに、UPMにある全て
のパルプ工場で水の利用効率を最大限に高めるため、
ウルグアイのフライベントスにある UPMのパルプ工場
で 3 年間の調査研究プログラムを開始しました。
これらのプログラムは、UPMの全製品の生産チェーン
において、水を責任ある態度で使用することを目的と
しています。
気候変動の緩和と適応
UPMは、エネルギーの生産と消費の両方で持続可能性と効率性を重視し
ています。弊社のエネルギー部門では、水力、原子力、および圧縮空気利
用の発電など、多様な発電を活用しています。また発電した電力を市場に
も販売しています。Bioforeビジョンに基づき、UPMではカーボンニュートラ
ルなエネルギー源を主要ポートフォリオとし、北欧およびヨーロッパの二酸
化炭素排出量ゼロエネルギー市場における拡大を目指しています。
UPMは、2020年までに二酸化炭素排出量を15%削減することを目標にし
ています。世界30ヵ所の製紙工場に併設した複合熱電発電所で、紙の製造
に必要なすべての熱と電力の3分の1を生成しています。このエネルギー生
成には、主に樹皮や森林残留物などの再生可能なバイオマスベースの燃料
が使用されています。
現在に至るまで、UPMは生産工程と設備の改良、また全従業員の省エネへ
の取り組みによって、エネルギー効率を大幅に改善しました。こうした活動
のおかげで、弊社のエネルギーおよび二酸化炭素排出量は大幅に削減さ
れました。
生物多様性
未来への責任
UPMは森林管理を通じて、生物多様性、
自然生態系、および炭素循環の向上に努
めています。UPMが実践する地球規模の
生物多様性保全プログラムは、この分野
のパイオニアと評価されています。生物多
様性は森林管理の成功の鍵であり、それ
によって再生可能な原料が途絶えること
なく供給されるのです。UPMは世界20ヵ
国から森林資源を調達しています。UPM
のすべての森林は認定済であり、UPMは
持続可能性の高い森林産業のベストプラ
クティスを業界全体に根付かせるために
尽力しています。
国ごとに明確な達成目標と行動計画を定
めることで、森林の生物多様性が守られ
ています。2011年に、UPMはフィンラン
ド企業で初めて、新しいFSC標準準拠の
認証を取得しました。またWWFのNew
Generation Plantations Projecに積極的に
参加するとともに、フィンランド、英国、ウ
ルグアイでBirdLife との広範な共同プロジ
ェクトを発足しました。
9
木に囲
まれた
良質の
生活
木は強度が高く、環境保護に優れ、極めて汎用性に富ん
だ原料で、人々の日常環境で多様な用途に使用されて
います。
木材は見た目が美しく、手触りがよく、よい香りがしま
す。そのため自然素材として建物や家庭の装飾品などに
広く使用されています。また、こうした理由から環境への
責任を意識したエコな建物が急速に増加しています。
UPMには木材、合板、ProFi、およびLivingの4つの部門
があり、エコビルディング市場に対応しています。UPM
Livingは2011年にスタートした新しい部門です。この部
門では、木材をベースにした室内装飾品のほか、庭園や
住居用の高品質な建築材を製造しています。
WDC 2012:
美しいデザイン
を演出する
UPMの木材製品
ワールドデザインキャピタル(WDC)ヘルシ
ンキは市の中心部に位置し、その木製の展示
館はこの街を訪れる人々の格好の待ち合わせ
場所となっています。この展示館では、UPM
の木材製品が主な建築材料として使用されて
います。また、Aalto大学、デザイン博物館、フ
ィンランド建築博物館とUPMのコラボレーシ
ョン製品がさまざまな場所でご覧いただけま
す。UPMの木材製品および加工製品と世界ク
ラスのデザインの融合を実際に目にする素晴
らしい機会です。世界中の目がヘルシンキと
フィンランドに向けられ、Bioforeコンセプトを
示すまたとない機会となっています。
11
新素材を作り出す
新しい技術開発
UPMの研究開発部門は、Biofore理念に
基づき、人と環境の両方にメリットのあ
る画期的な革新的技術を生み出していま
す。UPM の技術開発費の約半分は、全く
新しい製品開発に費やされています。UPM
は製品のライフサイクルを通じ、環境負荷
の軽減を目指し、耐久性に優れた、環境に
優しい安全な複合材を創り出します。
12
UPM Grada™
‒ 新しい形の合板
ヨーロッパをリードする合板メーカ
ー、UPM Plywoodが層状複合材の新し
い製法を開発しました。この新技術の中核となるの
は特別な接着フィルムで、各層を製造した後に合板
を形成することができます。
形成可能な合板を使用することで湾曲した木製構造物の作成が可能にな
り、家具から工業用まで、さまざまな用途に応用できます。新しい接着技
術を取り入れた製品は、製造が容易なうえに製造効率が高く、使用強度と
安定性に優れています。
特許を取得したこの新技術では、木材に限らず多くの鉱物、ガラス、金
属、繊維、紙、段ボール紙も接着できます。また複数の素材で構成する複
合材の製造も可能です。
UPM Grada Plywoodは、耐久性に富み、安全で環境に優しい新しいハ
イテク素材で、家庭用、オフィス用のいずれの製品にも応用できます。こ
の合板は画期的な接着フィルムを使用して製造されており、べニア板を
貼り合わせる従来の技術と比較して、はるかに高速な形成加工が可能で
す。UPM Grada Plywoodは真のBiofore製品として、ライフサイクルの最後
には安全にリサイクルまたは焼却できます。フィンランドの家具メーカー
Iskuが発売した新しいKaava椅子では、UPM Grada Plywood独自の長所
が活かされています。
13
デザインと
性能の一体化
‒ UPM ProFi
UPM ProFiは、木質繊維とプラスチックのすぐれた特
質を組み合わせた独創的なBiofore素材です。UPMラ
フラタックの粘着ラベルの製造過程で生まれる副産
物を含め、主にリサイクル原材料から作られます。賞
を獲得したこの複合材料は、特にパティオ、テラス、
埠頭、運動場など、美観と耐久性が要求される場所
に最適です。
たとえば、ベルギーの古都ヘントの中心部にある大
きな歩道橋もその1つです。この歩道橋は新旧の融合
であり、歴史的建築物と近代的な歩道が見事に調和
しています。また、多くの人々がUPM ProFiを自宅のテ
ラスに使用しています。
廃棄物を資源に転換
UPMラフラタックは、世界第二位を誇る、粘
着ラベル原反の大手メーカーです。6大陸に
生産拠点を展開し、営業所ならびにスリット
加工・物流ターミナルを含む世界的なネット
ワークを有しています。
UPMラフラタックでは、その業界をリード
する革新的な技術力と持続可能性への取
り組みから、お客様の課題に独創的な解決
策を生み出しています。その解決策の1つが
RafCycle™という廃棄物管理コンセプトで
す。このコンセプトは、ラベル粘着シートの
ライフサイクル全体で生じる副産物・廃棄
物をリサイクルする持続可能なソリューショ
ンです。
UPM ProFi Deckは、EUの品質適合条件に合致した
ヨーロッパで初めてのCEマーク認証の木材プラスチ
ック複合材を使用しています。UPM ProFiはまた、フ
ィンランドおよびドイツで製造している複合材製品
で、PEFC(森林認証プログラム)のCoC(Chain of
Custody:加工・流通過程の管理連鎖)認証を取得して
います。この認証は、持続可能な方法で管理された森
林からの認証材を使って製造されたUPM ProFiが100
%リサイクル可能な原料になることを保証します。
RafCycleによって粘着ラベル業界は、ラミネ
ートの製造、ラベルの印刷と打ち抜き、さら
にはラベルの貼付で生じる粘着シートの廃
棄物を環境面に安全な方法で処理できるよ
うになりました。RafCycleコンセプトでは、
廃棄物を資源として有効活用できます。粘
着加工工程やラベルの印刷で生じる廃棄
物、ポリプロピレンの剥離フィルムシートは
木材とプラスチック複合材、UPM ProFiの原
料として再利用されます。また粘着シート
は、他のバイオマス燃料と組み合わせること
で、UPMの複合発電所でエネルギーに変換
されます。
™
15
Biofore による
パルプ
の精製
木質バイオマスから生まれるパルプは独創性に富んで
います。再生・再利用が可能でエネルギー効率に優れた
Biofore製品は、持続可能な開発に取り組んでいます。
パルプ独自の性質は、世界中の驚くほど多くの分野で、無数の製品に生かされ
ています。
UPMが提供する高品質パルプの幅広い製品ラインアップは、特殊紙、包装用
紙、印刷用紙、オフィス用紙など、多くの用途に使用されています。世界に展開
する弊社のテクニカルカスタマーサービスは、お客様のニーズに応えるべく、ビ
ジネスの追及を図ります。
Bioforeビジョンを実現するため、UPM は従来のパルプをさらに進化させた高度
な技術製品を開発しています。このような技術革新の最初の例が、UPM ForMi
バイオ複合材とUPMフィブリル化セルロース(セルロースナノファイバー)です。
UPM ForMiバイオ複合材は、木質繊維とクリーンなプラスチックポリマーを原料
としています。再生可能な材料の比率は最大60%まで上げることができます。
つまり、この製品はリサイクル可能で、ライフサイクルの最後には焼却してエネル
ギーに変えることができるのです。さらに、UPM ForMiは従来のプラスチックと
比較して、カーボンフットプリントが30∼60%削減されます。
UPMは木質繊維のフィブリル化を活用することで、製品の強度を高めながら薄
型軽量化を実現させます。この木質繊維のフィブリル化は、高度な安定性と粘
性が必要な多くの工業用製品にも活用できます。
17
未来における
バイオ燃料の開発
UPMのBiofore戦略は、次世
代バイオ燃料といった革新
的技術にも表れています。
これらは化石燃料の真の
代替燃料であり、UPMはそ
の製造に必要な原料であ
るバイオマスを最大限に活
用し、専門知識を駆使した
上で、製造技術に取り入れ
ています。
UPMは、木質系の最新バイオディーゼル燃料を製造する世界
初のバイオリファイナリー施設の建設を決定しました。その施
設はフィンランド南東部に位置するラッペーンランタに建設さ
れ、バイオリファイナリーの生産能力は、年間100,000トンに
上ります。
UPMの高度なバイオディーゼル燃料であるUPM BioVernoは、
化石燃料と比較して、走行時の温室効果ガス排出量が最大
80%削減されます。UPMは食料に適した原材料を使用しませ
ん。水素化処理に使用する主要原料は、化学木質パルプの製
造残留物であるトール原油です。この点が UPM BioVernoと現
在利用されている他の多くのバイオ燃料との違いであり、非常
に厳しい持続可能性の要件にも適合する理由です。
UPM BioVernoは既存の車両や燃料流通システムに完全に対応
します。UPM BioVernoは他のバイオ燃料とまったく異なる、真
に独創的な未来の燃料なのです。
19
20
エネルギーとパルプ
紙
新素材加工品
UPMは低排出エネルギーの主要製造企業であ
り、化学パルプのトップ製造企業でもあります。
エネルギー・パルプ事業グループには、木材製
品、製材、森林事業が含まれ、全事業の木材およ
びバイオマスの調達を担当しています。UPMは、
競争力のあるパルプ、低排出エネルギー、および
バイオ燃料分野での成長に力を入れています。
UPMは、世界をリードするグラフィック用紙メー
カーです。ヨーロッパ、中国、およびアメリカの2
3ヵ所に近代的で持続可能な製紙工場を所有し
ています。これらの製紙工場の多くは、製紙だけ
でなく、大規模なバイオエネルギー製造施設や
リサイクルセンターを兼ねています。紙事業グル
ープは、コスト効率、持続可能性な製品、信頼性
と革新性に優れたカスタマーサービスによる高
い競争力の獲得を目指しています。
新素材加工品事業グループは、付加価値のある
高成長事業で成り立ち、特許取得済みの材料に
関連するノウハウを基礎としています。UPMは、
粘着ラベル原反の分野で世界第 2 位の規模を誇
るメーカーであり、ヨーロッパ最大の合板メーカ
ーでもあります。UPMはラベルと合板の製品ライ
ンアップの拡大と、新しいソリューションおよび
製品の開発を推進しています。
ビジョン
目的
価値
UPMは、新しい森林産業のフロントランナーとしてバイオとフォレ
スト産業を融合し、持続性のある革新的な未来を目指します。コス
トリーダーシップ、変化への対応力、従業員の職務における安全性
の確保が成功の基盤です。
UPMは、木質繊維基盤、エネルギー、新素材加工品における専門
知識と技術を駆使した上で、再生可能で再利用可能な素材から価
値を見出します。
相互に信頼。
目的を達成。
大胆な挑戦。
数字でみるUPM
UPM は、バイオ産業とフォレスト産業を統合し、環境保護に配慮し
た持続可能な革新主導型の新たな未来へ導きます。当社の製品は、
再生可能な原材料から作られており、再利用可能です。UPM の事業
は、エネルギー・パルプ、紙、新素材加工品で構成されています。生
産拠点を世界 16 ヵ国に置き、従業員数は約 24,000 人です。UPM
の年間売上げ総額は約100億ユーロ、株式はヘルシンキ証券取引
所に上場されています。
エネルギー・パルプ
要約財務データ
2011
2010
売上高(単位:百万ユーロ)
10,068
8,924
EBITDA(単位:百万ユーロ)
1,383
1,343
13.7
15.0
459
755
682
731
売上に対する割合(単位:%)
営業利益(損失)
(単位:百万ユーロ)
特別損益を除く
(単位:百万ユーロ)
6.8
8.2
税引前利益(損失)
(単位:百万ユーロ)
417
635
特別損益を除く
(単位:百万ユーロ)
572
611
売上に対する割合(単位:%)
当期純利益(損失)
(単位:百万ユーロ)
457
561
一株当たり利益(単位:ユーロ)
0.88
1.08
0.93
0.99
特別損益を除く
(単位:ユーロ)
一株当たり営業活動によるキャッシュフロー(単位:ユーロ)
一株当たり株主資本(期末)
(単位:ユーロ)
期末ギアリングレシオ
(単位:%)
期末純有利子負債(単位:百万ユーロ)
1.99
1.89
14.22
13.64
48
46
3,592
3,286
発電
1,716 MW
パルプ
年間 320 万トン
森林資源
966,000 ha
製材
年間 230 万 m³
紙
紙
年間 1,270 万トン
新素材加工品
ラベル
12 工場
合板
年間約 100 万 m³
UPM ProFi 複合材
2 工場
2011年度 国別売上げ 100億ユーロ
2011年度 事業別売り上げ 100億ユーロ
国別従業員数 2011年12月31日現在 23,909人
ドイツ 18%
英国 11%
フィンランド 8%
フランス 6%
その他EU 20%
その他ヨーロッパ 6%
米国 11%
アジア 14%
その他 6%
エネルギー 2%
パルプ 5%
森林資源・製材 8%
紙 69%
ラベル 11%
合板 4%
その他 1%
フィンランド 40%
ドイツ 22%
英国 6%
フランス 5%
その他E U 7%
その他ヨーロッパ 5%
米国 5%
アジア 7%
その他 3%
バイオ産業と森林産業の融合。
再生・再利用可能な素材作り出す価値。
新たなビジネスチャンスを生み出す、今までにない革新的な考え方。
新しいフォレスト産業におけるコンセプト。
UPM – The Biofore Company
仙台営業所
〒980-0014
宮城県仙台市青葉区本町2-18-19
三井生命仙台第二ビル6F
Tel: 022-726-6730
Fax: 022-726-6731
www.upm.com
www.upm-japan.com
Cover: UPM Finesse premium silk 300 g/m2, inside pages: UPM Finesse premium silk 150 g/m2. Edition 400/31,000. Printed 3/2012. Copyright UPM-Kymmene Corporation.
UPMキュンメネ・ジャパン株式会社
〒107-0062
東京都港区南青山5-9-19
MAR’S南青山6F
Tel: 03-5778-2660
Fax: 03-5778-5062
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