中国地方知事会 緊急アピール

中国地方知事会
緊急アピール
「 第二 期 地 方 分権 改 革 の 推進 と 地 方 税 財源 の 充 実 確保 に つ い て」
安 倍 内 閣で は ，「 地方 の 活力 な く して 国 の 活力 な し 」との 方 針 の下 ，
地方 分 権 改革 の 推 進を 最 重 要課 題 の 一つ と し て位 置 付 けて い る 。
昨 年 １ ２月 ８ 日 には 「 地 方分 権 改 革推 進 法 」が 成 立 し， 本 年 ４月
から は 「 地方 分 権 改革 推 進 委員 会 」 にお い て ，議 論 が 本格 化 す るな
ど ，第二 期 地 方分 権 改革 に 向 けた 動 きが 加 速 して い る とこ ろ で ある 。
真 の 地 方分 権 を 確立 す る ため に は ，国 と 地 方の 役 割 分担 の 根 本的
な見 直 し を行 っ た 上で ， そ の役 割 分 担に 応 じ た事 務 ・ 権限 及 び 税財
源の 再 配 分を 一 体 的に 行 う こと に よ って ， 地 方の 自 治 体経 営 に おけ
る自 主 性 ，自立 性 を 確保 す る こと が 不可 欠 で あり ，国 に おか れ て は，
我々 が 求 める 地 方 分権 の 意 義や 地 方 分権 改 革 推進 法 に 定め る 基 本理
念を 十 分 に認 識 さ れ， 途 半 ばに あ る 地方 分 権 改革 に つ いて ， 次 の事
項を 一 体 的に 推 進 し， か つ 早期 に 実 現す る よ う， 強 く 要請 す る もの
であ る 。
１
新 分 権 一 括法 に 向 け た国 と 地 方 の 役割 分 担 の 見直 し
地 方 の権 限 と 責任 を 大 幅に 拡 充 し， 基 礎 自治 体 と 広域 自 治 体が
そ れ ぞ れの 役 割 分担 に 応 じて 自 主 的， 自 立 的な 行 財 政運 営 を 行え
る よ う ，地 方 分 権改 革 推 進法 に 定 める 基 本 理念 に 沿 った 国 と 地方
の 役 割 分担 の 見 直し に 大 胆に 取 り 組む こ と 。
２
国 と 地 方 の二 重 行 政 の解 消 等 に よ る行 政 の 簡 素化
国 と 地方 の 役 割分 担 の 見直 し に 沿っ た ， 国か ら 地 方へ の 事 務・
権 限 の 移譲 ， 国 の過 剰 な 義務 付 け や関 与 の 廃止 ・ 縮 小及 び 国 庫補
助 負 担 金の 削 減 など を 積 極的 に 進 める と と もに ， あ わせ て ， 関係
す る 国 の地 方 支 分部 局 等 の整 理 を 行い ， 国 と地 方 の 二重 行 政 を解
消 し ， 国・ 地 方 を通 じ た 行政 の 簡 素化 等 の 改革 を 一 体的 に 推 進す
ること。
そ の 際，国 庫補 助 負 担金 の 廃 止・縮 減 は，地 方 分権 の 観 点か ら ，
国 と 地 方の 役 割 分担 ， 国 から の 権 限移 譲 や 関与 を 抜 本的 に 見 直し
た 上 で ，税 財 源 移譲 と 一 体的 に 行 うべ き で あり ， 第 二期 改 革 によ
る 見 直 し後 も 地 方が 実 施 する 事 業 につ い て は， そ の 所要 額 す べて
を 税 財 源移 譲 に 含め 一 般 財源 と し て措 置 す るこ と 。
３
地 方 税 財 源の 充 実 強 化
依 然 とし て ， 国と 地 方 の最 終 支 出の 比 率 と租 税 収 入の 比 率 にお
い て 生 じて い る 大き な 乖 離を 是 正 する た め ，今 後 ， 国と 地 方 の適
切 な 役 割分 担 を 踏ま え ， 地方 が 担 うべ き 事 務と 責 任 に見 合 っ た税
財 源 配 分に 向 け て， 基 幹 税で あ る 消費 税 な どに よ り ，国 か ら 地方
へ 税 源 を移 譲 し ，国 税 と 地方 税 の 割合 を ５ 対５ と す るこ と 。
そ の 大前 提 と して ， か えっ て 地 方団 体 間 の財 政 力 格差 が 拡 大し
な い よ う， 地 域 偏在 性 の 少な い 地 方税 体 系 とし た 上 で， 地 方 交付
税 の 財 源調 整 機 能， 財 源 保障 機 能 を充 実 ・ 強化 し ， 税源 の 乏 しい
団 体 に つい て も 地方 税 ， 地方 交 付 税を 含 め た一 般 財 源総 額 が 確保
さ れ る よう 適 切 な配 慮 を する こ と 。
な お ，「ふ る さ と納 税 制度 」に つい て は ，具体 的 な 仕組 み を 検 討
し た 上 で， 適 切 に導 入 す るこ と 。
４
地 方 交 付 税の 総 額 確 保
地 方 交付 税 は ，す べ て の地 方 公 共団 体 に おい て ， 学校 教 育 ，社
会 福 祉 ，社 会 資 本の 整 備 や維 持 ， 消防 ， 警 察等 の 基 本的 な 行 政サ
ー ビ ス を提 供 で きる よ う ，地 方 税 の地 域 間 偏在 を 調 整し ， 財 源を
保 障 す るた め に 必要 不 可 欠な 地 方 固有 の 財 源で あ る 。
し た がっ て ， 国の 財 政 再建 の た めに ， 地 方交 付 税 を削 減 す べき
で は な く平 成 ２ ０年 度 の 予算 編 成 に当 た っ ては ， 地 方公 共 団 体の
安 定 的 な財 政 運 営に 支 障 が生 じ な いよ う に 地方 交 付 税総 額 を 確実
に 確 保 する こ と 。
平 成 １９ 年 ５ 月２ １ 日
中 国 地 方 知 事 会
鳥 取県 知 事
島 根県 知 事
岡 山県 知 事
広 島県 知 事
山 口県 知 事
平
溝
石
藤
二
井
口
井
田
井
伸 治
善兵 衛
正 弘
雄 山
関 成