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地方交付税等の確保について

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地方交付税等の確保について
地方交付税等の確保について
(緊急アピール)
平成17年12月13日
京都府知事
山田 啓二
大阪府知事
太田 房江
兵庫県知事
井戸 敏三
地方交付税等は、警察、消防、教育、福祉をはじめとする住民
サービスを確実に提供するうえで欠かせない地方固有の財源であ
る。にもかかわらず、平成16年度は、地方交付税等の大幅かつ一方
的な削減により、地方の行革努力を踏みにじり、国の歳出削減が地
方につけ回しされた。
平成18年度においても、財務省が根拠のない大幅削減を主張し
ており、これが強行されれば、地方の行財政運営、住民サービス、
ひいては、地域経済に壊滅的な影響を与える。
三位一体の改革とは、本来、地方の税財源の充実などを通じて
地方の自主性の拡大を目指す改革であって、国の財政再建の手段で
はない。また、地方は、これまでも給与抑制や定員削減をはじめ、
国を上回る行財政改革に取り組んでおり、今後もたゆみない努力を
続ける。
我々三府県は、地方交付税等が、三位一体の改革の名の下に理
不尽に削減されることのないよう、次の点を強く要請する。
また、児童手当については、今回の三位一体の改革において、地
方の負担率が引き上げられるとされたばかりである。最大の負担者
となる地方の意見を聞くことなく、支給対象範囲の拡大の議論が進
められているのは甚だ遺憾である。
仮に国において児童手当の支給対象範囲を拡大するならば、その
増加分に見合う地方への税源移譲額を増額するよう、重ねて要請す
る。
1 昨年の政府・与党合意や「骨太の方針2005」に明記されている
とおり、地方公共団体の安定的な財政運営に必要な地方交付税等
の一般財源総額を確保すること。
なお、地方歳出の大幅削減により地方財源不足額(平成17年
度:4.3兆円)を解消しようという財務省の主張は、地方の信頼
を著しく損なうものであり、政府・与党合意や「骨太の方針2005」
に全く反するものである。
2 地方財政計画の歳出と決算との乖離是正にあたっては、投資単
独事業費だけを一方的に削減するのではなく、一般行政経費と同
時一体的で是正を行うこと。
3 所得税から個人住民税への税源移譲に伴う地方交付税の法定
率分の減少については、交付税率の引き上げにより、所要額を確
保すること。
4 税源移譲に伴って生じる地方団体の財政力格差については、地
方交付税制度のもつ財源調整・財源保障機能により適切に対処す
ること。
とりわけ、児童扶養手当など、廃止・縮減される国庫補助負担
金相当額は、その総額を地方財政計画に計上するとともに、各団
体の実情を踏まえて的確に地方交付税等による財源措置を行う
こと。
5 今後、地方交付税改革の議論を本格化していくことは必要であ
るが、改革にあたっては、国と地方が協議する場を設け、地方と
十分に連携しながら進めること。
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