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プロダクトクリエーションミーティング

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プロダクトクリエーションミーティング
2009年度
プロダクト クリエーション
ミーティング
エーザイ株式会社
2009年12月18日
1
将来見通しに関する注意事項
•
本発表において提供される資料ならびに情報は、いわゆる「見通し情報」(forwardlooking statements)を含みます。これらの文言は、現在における見込み、予測、リス
クを伴う想定、実質的にこれらの文言とは異なる現実的な結論、結果を招き得る不
確実性に基づくものです。
•
それらリスクや不確実性には、一般的な業界ならびに市場の状況、金利、通貨為替
変動といった一般的な国内および国際的な経済状況が含まれます。リスクや不確実
性は、特に製品に関連した見通し情報に存在します。製品のリスク、不確実性には、
技術的進歩、特許の競合他社による獲得、臨床試験の完了、製品の安全性ならび
に効果に関するクレームや懸念、規制機関による承認取得、国内外の保健関連改
革、マネジドケア、健康管理コスト抑制への傾向、国内外の事業に影響を与える政府
の法規制など、新製品開発に付随する課題などが含まれますが、これらに限定される
ものではありません。
•
また、承認済み製品に関しては、製造およびマーケティングのリスクがあり、需要を満
たす製造能力を構築する能力を欠く状況、原材料の入手困難、市場の受容が得られ
ない場合などが含まれますが、これに限定されるものではありません。
•
新しい情報、将来の出来事もしくはその他の事項より、見通し情報に更新もしくは改
正が望ましい場合であっても、それを行う意図を有するものではなく、義務を負うもの
ではありません。
2
成長のための
プロダクトクリエーション戦略
2009年12月18日
常務執行役 チーフプロダクトクリエーションオフィサー
林 秀樹
3
エーザイ プロダクト クリエーション システムズ
(EPCS)を2009年7月より開始
良い薬をタイムリーに患者様にお届けする
‹
研究開発期間の短縮
– 生産性の向上
• 主体性を持つベンチャー型の13ユニットの設置
– イノベーションの推進
• ユニット間の有機的な連携
4
ユニットの特徴
自立的なマネージメントによりバイオベンチャーの様な高い生産性を実現し、
ベンチャー企業固有の課題に悩まされない組織
バイオベンチャー
ユニット
経営者による積極的かつ自立
的なマネージメント
プレジデントによる自立的な
マネージメント
優先順位の高いプロジェクトの
開発促進と実行力
優先順位の高いプロジェクトの
開発促進と実行力
しかし
さらに
リソースの限界と資金面での制約
限られた数のプロジェクトに集中
柔軟なリソース配分
豊富なパイプライン
ユニット間の連携
製薬企業としての豊富な知識
を保有
5
エーザイ プロダクト クリエーション
システムズ(EPCS)の全体像
7創薬領域 (PCU)
6技術機能領域 (CFU)
ニューロサイエンス PCU
ファーマスーティカル サイエンス
& テクノロジー CFU
絡 み
オンコロジー PCU
モルフォテック PCU
フロンティア PCU
バイオマーカー & パーソナライズド
メディシン CFU
サイエンティフィック&オペレーショナル
クリニカルサポート CFU
プレミア PCU
ネクスト ジェネレーション システムズ
CFU
カン PCU
バイオファーマスーティカル アセスメント
CFU
日本臨床研究センター PCU
グローバル レギュラトリー CFU
CEO Office
チーフ プロダクト クリエーション オフィサー
(CPCO)
チーフ サイエンティフィック オフィサー
(CSO)
PCU: プロダクト クリエーション ユニット
CFU: コア ファンクション ユニット
6
ユニット間の連携:
エーザイ プロダクト クリエーションシステムズ (EPCS)
有機的な連携を通じてイノベーションを実現
PCUs
CFUs
自立的なマネージメントによる
バイオベンチャー様の生産性の実現
先進技術の取り込みによる
研究開発期間の短縮
有機的連携
有機的連携のタイプ
¾ PCU間でのプロジェクトの連携
¾ PCUプロジェクトチームとのCFUの提携
¾ CFU間の技術協力
7
申請スケジュール
8
申請スケジュール
2013年度以降
2011年度
2009年度
アリセプト-SR アリセプトーパッチ E2007
(てんかん)
プレガバリン
アリセプト
E2212
E2609
(レビー小体病)
(アルツハイマー病)
(アルツハイマー病)
Sep-190
(PHN, DPN)
(不眠症)
BAN2401
AS-3201
(アルツハイマー病)
(糖尿病性神経障害)
E2508
(うつ)
アシフェックス-ER
エリブリン
(乳がん,
3rd)
ベンダムスチン
(低悪性度 NHL)
リーバクト
クレブジン
(ASEAN)
(B型肝炎)
エリトラン
エリブリン
MORAb-009
E6201
(重症敗血症)
MORAb-004
(乳がん, 2nd)
(膵臓がん)
(固形がん)
(固形がん)
ダコジェン
MORAb-003
ベンダムスチン
E7050
E7016
MORAb-028
(AML)
(卵巣がん, PS)
(中、高悪性度 NHL)
(固形がん)
(固形がん)
(固形がん)
DC Bead
(肝細胞がん)
ヒュミラ
(強直性脊椎炎 )
ヒュミラ
(乾癬)
ヒュミラ
ヒュミラ
(潰瘍性大腸炎)
(若年性関節リウマチ)
ヒュミラ
E7080
ベンダムスチン
(メラノーマ)
(多発性骨髄腫)
MORAb-022
E5555
(関節リウマチ)
ヒュミラ
E5501
E5501
E6201
E5501
(関節破壊)
(ITP)
(TLD-短期投与)
(乾癬)
(TLD-長期投与)
(クローン病)
ウリトス
ユリーフ
9
エーザイ プロダクト クリエーション システムズ
における開発期間短縮の具体例
2009年12月18日
常務執行役 チーフサイエンティフィックオフィサー
吉松賢太郎
10
PCU間の連携による開発期間短縮
11
各PCUのユニークな創薬アプローチ
¾継続的な次世代アルツハイマー型
認知症治療薬の探索
¾ロンドン・筑波の保有する得意技術
をもとにした補完的な創薬アプローチ
- アルツハイマー病領域、神経変性
疾患、てんかん、神経因性疼痛
¾外部との共同研究を通じた有効性が
確認された創薬ターゲットの取得
¾独自のユニークな技術を活用し、ヒト
モロクローナル抗体を最適化
ニューロサイエンス モルフォテック
PCU
PCU
オンコロジー
カンPCU
¾継続的なパイプライン創出を通じて蓄
¾セロミクス研究の推進による全く
PCU
積したノウハウ・技術・化合物ライブラ
新規な創薬ターゲットの発見
リーを基盤とした、ユニークな抗がん剤
フロンティア
¾独自に抗体テーマを開発する
創薬
とともに、低分子化合物を他の
¾がんの多様性を考慮した多面的アプ
PCU
PCUと共同で開発
ローチに取組む: がんの縮小、増殖
阻止、分化誘導を通じた延命効果
¾エーザイティッシュバンクを活用した
トランスレーショナル・リサーチによる
臨床開発を推進
¾免疫、炎症、血管病変における
新たな治療体系をもたらすコンセ
プトを確立、それを実現可能とする
化合物を創出
¾カン、モルフォテックPCUとの共同
開発による効率的なプロダクト・クリ
エーション
12
抗体と低分子化合物の開発によるシナジー効果:
リガンドX(カンPCU)とその受容体(フロンティアPCU)の例
リンパ球
受容体
リガンドX (カンPCU)
- ケモカインファミリーのひとつ
- 二つの構造機能を持つ;
1) 膜結合型:接着分子
2) 可溶型:遊走因子
- TNF-α、IFN-γなどの炎症性サイトカインにより、
血管内皮細胞上に発現する
抗体(バイオロジクス):2012年の臨床導入を予定
リガンドX
血管内皮細胞
リガンドXの受容体 (フロンティアPCU)
- G蛋白共役型受容体で、以下に発現する
成熟した単球/マクロファージ
ミクログリア
樹状細胞
キラーリンパ球
低分子化合物:化合物の最適化が進行中
13
バイオロジクス(抗体)と経口低分子化合物
により包括的な治療手段を提供
炎症部位におけるリガンド
免疫細胞上のGPCR
カンPCUによる
抗体(バイオロジクス)
2012年の臨床導入を予定
抗体
化合物の最適化が進行中
低分子化合物
抗体で証明された
POP確立に基づき、
臨床試験を実施
臨床試験での
早期のPOP確立
安全性プロファイル
を解明
フロンティアPCUによる
低分子化合物
他の適応症に
おける評価
抗体では対象としない
適応症について
臨床試験を実施
抗体/低分子化合物
バイオロジクス: 寛解導入
低分子化合物:維持療法
開発タイムライン
14
各PCUの強み・特徴を活用した開発:
モルフォテックPCUとフロンティアPCU
•
MORAb−022: GM-CSFに対する完全ヒトIgG抗体
– モルフォテック独自の技術であるhuman MORPHODOMA®により作製
– GM-CSF(Granulocyte Macrophage colony-stimulating Factor:顆粒球単球コロニー
刺激因子)は炎症反応に関係するサイトカインの一つで、免疫賦活などに用いられる
– 適応疾患: リウマチ、喘息など
– 前臨床評価をフロンティアPCUが推進
•
抗体開発に強いモルフォテックPCUから免疫・炎症
関連疾患治療薬の開発に強みを持つ
フロンティアPCUへ開発を移行
IND申請
承認申請
モルフォテックPCU
承認申請
開発期間の短縮
フロンティアPCU
15
各PCUの強み・特徴を活用した開発:
ニューロサイエンスPCUとカンPCU/フロンティアPCU
•
リガンドA
– カンPCUにより、ケモカインファミリーの一つであるリガンドAに対する抗体を開発中
– 適応症:炎症性腸疾患、関節リウマチ、多発性硬化症、神経性疼痛など
•
B受容体アンタゴニスト
– フロンティアPCUにより、自己免疫疾患の発症に関連するB受容体低分子アンタゴニス
トを開発中
– 適応症:関節リウマチ、多発性硬化症
•
カンPCUおよびフロンティアPCUから多発性硬化症を含む脳神経領域疾患の治
療薬の開発を主体とするニューロサイエンスPCUへ開発を移行
承認申請
フロンティアPCU
承認申請
開発期間の短縮
ニューロサイエンスPCU
カンPCU
16
オペレーショナルなイノベーション
による開発期間の短縮
17
EPCSにおける迅速な
意思決定システムへの改革
申請
ボストン研究所
ロンドン研究所
CRC PCU
CFUs
プレミアPCU
カンPCU
フロンティアPCU
モルフォテックPCU
各探索
研究
サイト
による
会議
筑波研究所
CEO
オフィス
オンコロジーPCU
開発研究部門
による会議
CFUs
R&D
マネジメント
会議
ピボタル
試験開始
ニューロサイエンスPCU
臨床開発部門
による会議
CEO
オフィス
臨床
導入
テーマ
発案
カン研究所
モルフォテック
‹一人の意思決定者がR&Dマネジメント会議に
おいて、探索初期から申請までの意思決定を行う
‹その過程で、マルチレイヤーに会議体が存在
‹各PCUの専門性、自律性、外部の知の活用によ
る迅速な意思決定を行い、CFUはこれをサポートす
る
‹多大なリソースを要するピボタル試験開始以降は
CEOオフィスが意思決定を行う
18
CFUによる取組み:サイエンティフィック&
オペレーショナル・クリニカルサポートの例
• 臨床データマネジメント運営の効率化による開発期間の短縮
– ITを駆使した臨床データマネジメントシステムの再整備
• データフォーマットの統一化
• データをグローバルに一元管理
• データ解析とレビューのスピードアップを可能とするツールを導入
– 臨床試験の外部委託の一元化
• 包括的な契約を追及
9臨床データへの速やかなアクセスがグローバルに可能
9臨床データ解析の質とスピードを向上
9各テーマの着実なマイルストン達成、当局へのタイムリーな
資料提出と申請
開発期間の短縮へ貢献
19
PCU間の連携/オペレーショナルな
イノベーションにより開発期間の短縮を推進
オンコロジー
オンコロジー
PCU
PCU
モルフォテック
モルフォテック
PCU
PCU
PCU間の
連携
カン
カン フロンティア
フロンティア
PCU
PCU
PCU
PCU
ニューロ
ニューロ
サイエンス
サイエンス
PCU
PCU
開発期間
短縮
オペレーショナルなイノベーション
¾迅速な意思決定システム
¾CFUによる効率的なオペレーション
20
研究期間を短縮する
先端技術の概要
2009年12月18日
バイオマーカー&パーソナライズドメディシンCFU プレジデント
小田吉哉
21
先端技術のプロダクトクリエーションへの応用
リード化合物の探索
新規プロジェクト
ディスカバリー
前臨床安全性、体内動態、大量合成
前臨床
臨床
上市
トランスレーショナルリサーチ
(バイオマーカー/イメージング)
22
リード化合物探索技術
患者様
製品
高品質のリード化合物
生理活性
生理活性
化合物ソース
化合物ソース
化合物ライブラリ
HTS/HCS、多様性
化合物ライブラリ
HTS/HCS、多様性
初代培養、
天然物
初代培養、パネル
パネル
天然物
フラグメントライブラリ
相互作用
フラグメントライブラリ
相互作用
In
siRNAライブラリ
Insilico
silico
siRNAライブラリ SBDD
SBDD
CADD
CADD
インフォマティクス
23
次世代ライブラリ創出システム
新規技術
エーザイの持つ合成化学の強みを
スクリーニングライブラリの改良・創出に応用
高質のデザインと
効率的な化合物ライブラリ合
成のための装置とプロセス
エーザイ独自の
化学に関する知識
特徴のある中間体
生理活性を持つ新規構造
天然物に関するノウハウ
複雑な化学構造の変換
複数のターゲットに対する
1次スクリーニングのための
新規で多様性に富む化合物群
高質なリード化合物
24
ハイスループット・フェノタイプ・スクリーニング
次世代HCSシステム
複数の評価指標を
用いたデータ解析に
基づき細胞の表現
形を規定
高解像度イメージ収集・解析
特徴的な生理活性
を持つ有望なリード
化合物群
25
トランスレーショナルリサーチのための複合オミクス
ゲノミクス
DNA
組織バンク
バイオインフォマティクス
トランスクリプトミクス
RNA
プロテオミクス
タンパク質
メタボロミクス
代謝物
イメージング
表現形
自然界における
複雑性
26
バイオマーカー探索を支える高質の組織バンク
発現解析
組織バンク
所在地:アンドーバー(米国)
抽出
免疫組織化学
関連付け
組織
トランスクリプトミクス
生体試料
(血液、尿、脳脊髄液 等)
ゲノミクス
プロテオミクス
メタボロミクス
バイオインフィマティクス
27
ゲノミクス技術
- 次世代シーケンサー • 大スケールでのDNA配列解析
現在の装置
次世代装置
次々世代装置
8,000
塩基対
4,000,000,000
塩基対
95,000,000,000
塩基対
シーケンサー
+
バイオインフォマティクス
xxx-score
1000
800
600
400
200
0
1
4
7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 37 40 43
position (kb from top)
イメージ抽出
変異箇所の検出
変異解析∼患者様の層別化;
miRNA 解析∼非侵襲的サンプルを用いた新しいバイオマーカー
28
薬剤応答性予測バイオマーカー同定のための
RNA干渉に基づく測定系
RNA干渉によりヒトゲノムに
存在する全ての遺伝子の発
現を個々に抑制
エーザイの薬剤を添加
細胞の生存率を測定
薬剤感受性を付与する遺伝子として薬剤応答性予測バイオマーカーを同定
29
キナーゼの不活化による薬物感受性の上昇:
siRNAとE7080同時処理の効果
HMCB 細胞
CHL-1 細胞
1.80
+ 10uM E7080/ - E7080
2.40
2.20
1.60
2.00
1.40
1.80
1.20
1.60
1.40
1.00
1.20
0.80
0.64
1.00
0.80
0.60
0.60
0.40
0.52
siRNA
陰性対照
0.40
0.20
0.20
0.00
0.00
1
41 81 121 161 201 241 281 321 361 401 441 481 521 561 601 641 681
sensitization
resistance
1 33 65 97 129 161 193 225 257 289 321 353 385 417 449 481 513 545 577 609 641 673 705
sensitization
resistance
異なるキナーゼの発現低下はE7080に対する薬剤感受性の上昇または減少をもたらす
30
最先端のプロテオミクス・メタボロミクス技術
• 大量解析のために構築した社内システム
社内で開発した
質量分析のための
ソフトウエア
社内で構築した
サンプル調製のための
ロボットシステム
社内で作製した高品質の
ナノ液体クロマトグラフィー
カラム
1999年より使用している
質量分析のための
独自のナノスプレイヤー
31
エーザイの能力と世界標準の比較
• 我々はより多くのタンパク質の同定が可能
エーザイ
ヒト血漿プロテオーム
国際ヒト血漿
プロテオーム
プロジェクト
ヒト血漿
エーザイ
ヒト脳脊髄液
プロテオーム
フレッドハッチンソン
癌研究センター
ヒト脳脊髄液プロテオーム
ヒト脳脊髄液
エーザイ
マウス脳プロテオーム
国際ヒト脳
プロテオーム
プロジェクト
マウス・ヒト脳
32
メタボロミクスによるバイオマーカー探索の例
• ヒト脳脊髄液中のアルツハイマー型認知症バイオマーカー候補
***
S-plot
標準化ピーク面積
PC1(信頼性変数)
比率: 8.2
P値1.5E-9
対照群
アルツハイマー型認知症
ウェイト(マグニチュード変数)
33
複数のオミクスにまたがるバイオインフォマティクス
組織バンク情報
ゲノミクスデータ
トランスクリプトミクスデータ
文献情報
特許情報
メタボロミクスデータ
プロテオミクスデータ
遺伝子発現解析/ケミカルプロテオミクス:160化合物以上
13,255のリン酸化部位を同定
エーザイオミクスサーバー
CPUs: > 156
ハードディスク: > 59TB34
イメージングテクノロジー
Day 0
Tc99mグルカル酸
対照
F18-FDG
Tc99mアネキシンV
14日目
E7820 14日目
SPECT/CT
MRI 画像(グレー)、CT画像(NIHFire2)、
SPECT画像(HotGreen)
全ての画像は共同研究者
であるノースイースタン大
ベン・ガーシュマン博士に
よる
35
幹細胞技術を
プロダクトクリエーションプロセスに導入する
ES(胚性幹)細胞
心筋細胞
自社化合物
ヒトでの副作用、
代謝プロファイル
の高精度な予測
分化誘導
iPS(人工多能性幹)細胞
肝細胞
36
天然物に基づいた薬剤開発
O
O
HO
HO P O
O
HO
O
HO
O
O HN
O
O
Me
H
H
HO
HO
H
HO
H
O
O
H
O
H
H
H
O
O
O
Me
Me
ハリコンドリンB
O
H
O
H
O
O
O
H
O
工業スケール
O
リピドA
合成ハリコンドリンB
誘導体
合成リピドA
誘導体
O
NaO
NaO
P
O
H3CO
O
O
O
HO
O
O
O
O
HN
NH
O
OMe
O
P
ONa
O ONa
OCH3
OH
H2N
ラボスケール
O
O
O
O
H
O
O
Me
O
O
O HNO P OH
O OH
OH
OH
O
O
O
O
O
H
O
Me
H
O
O
伝統的に強みを持つHPLC技術
H
O
O
E7389
E5564
複雑な化学構造を持つ天然物の全合成
品質管理のためのHPLC
37
テクノロジーネットワークが主導する
プロダクトクリエーション
研究開発期間短縮のためのトランスレーショナルリサーチ
リード化合物の
最適化
新規プロジェクト
リード化合物の探索
2
1
4
3
新規
プロジェクト
テーマの
プロファイリング
新規創薬標的、
コンセプトに関す
る新たなアイデア、
HTS・ライブラリ
構築
ドラッグデザイン、
作用機序、
バイオマーカー候補
早期のPOP/POC
検証
前臨床研究
化合物の
選択
体内動態・薬力学
マーカーの検証、
安全性マーカーの
探索
患者様の層別化
5
臨床研究
上市
POP/POC検証の 患者様の層別化,
ための複数の評価 遡及解析
項目の確認
新規アイデア着想を助けるリバース トランスレーショナルリサーチ
38
ニューロサイエンスPCUにおける
プロダクトクリエーションの進捗状況
2009年12月18日
ニューロサイエンスPCU プレジデント
リン・D・クレイマー
39
ニューロサイエンスグループの所在地
ロンドン
探索研究 ∼55名
臨床研究 ∼30名
筑波
探索研究 ∼80名
ニュージャージー
臨床研究 ∼55名
40
アルツハイマー型認知症:
トータル・ペイシェント・ケアに配慮した価値の創造
∼疾患だけでなく患者様の実情を見つめ、認知症の総合的ソリューションを提供∼
対症療法および補助的療法
疾患修飾型治療
患者様の実情に配慮し、当社の経験や知識を生かして
いまだ満たされていない医療ニーズに
貢献する機会を探求
複数のAβ 仮説に基づくプロジェクトを推進
探索研究では、有望な作用機序にフォーカス
高用量および新規デリバリーシステム
βアミロイド(Aβ)仮説に基づく複数のアプローチ
アリセプト SR (23mg)
(当局からの回答期限: 2010年7月)
全Aβ量 (β-セクレターゼ阻害剤)
アリセプトパッチ
(NDA申請: 2010年第1四半期)
神経毒性が示唆されるプロトフィブリル
(ヒト化モノクローナル抗体)
対症療法および補助的療法における新たな
機会の追求
新規ターゲット、新規デリバリーシステム
などによる認知機能の改善
' Aβ種のバランス (γ-セクレターゼ修飾剤)
Aβ仮説以外によるアプローチ
新規の作用機序(例 タウメカニズム)
41
アルツハイマー型認知症:
高用量製剤による高い治療効果−アリセプト SR (23mg)
∼高用量治療により中等度から重度ADにおけるさらなる患者様メリットを追求 ∼
フェーズIII臨床試験デザイン
対象
– 二重盲検、アリセプトIR (10 mg) と
アリセプトSR (23 mg)の並行群間比
較試験、24週間
– 中等度から重度ADの患者様
(MMSE0 - 20)
– 患者割付
– スクリーニング時点で3ヶ月間以上、ア
リセプトIR (10 mg)を服用
• アリセプト SR : IR = 2 : 1
• 症例数 1467 例
– アリセプトSR投与群 981例
– アリセプトIR投与群 486例
– 主評価項目
• SIBおよび CIBIC+
– メマンチンの併用は可 (スクリーニン
グ3ヶ月以前から継続服用している場
合に限る)
– メマンチン投与の有無に対して層別化
(サブグループ解析のため)
– 有害事象を含む安全性
42
アルツハイマー型認知症:
高用量製剤による高い治療効果−アリセプト SR (23mg)
∼高用量治療により中等度から重度ADにおけるさらなる患者様メリットを追求∼
NDA申請日: 2009年9月24日
申請書受理日: 2009年11月23日
z 治験結果に関する主たる考察
„
アリセプト SR (23mg) はアリセプト錠 (10 mg)に比べ、中等度から重
度のAD患者群において、より高い治療効果を示した
„
医療ニーズが最も満たされていない集団においても、アリセプト SR
(23mg)は、有意かつ適切な治療効果を示した
„
高用量製剤は忍容性に優れており、特に障害が重度の患者様において
良好な結果を示した
2010年7月のアルツハイマー病国際会議(ICAD)にて
フェーズⅢピボタル試験の結果を発表する予定。
FDAからの回答期限:2010年7月24日(10ヶ月間の当局審査期間)
43
アルツハイマー型認知症:
新規デリバリーシステム−アリセプトパッチ
∼新規デリバリーシステムによる7日間治療にて、さらなる患者様メリットを追求∼
薬物動態特性から7日間パッチ製剤の適切性を確認
z NDA申請書の主たる項目
9 終了した10mg錠との生物学的同等性(BE)試験
‹
追加したフェーズⅠ試験2試験
9 皮膚感作性試験
9 患者での試験
9 非臨床試験
2009年度第4四半期にフェーズⅠ試験を追加実施
2010年度第1四半期にNDA申請予定*
* Teikoku USAが開発
44
アルツハイマー型認知症:
次世代へ−アミロイドβへのアプローチ(1)
∼E2212: 神経毒性のあるAβ42を低下させるγ-セクレターゼ修飾剤(フェーズ I)∼
γ-セクレターゼ修飾剤:
γ-セクレターゼの機能を修飾し、Aβ種の良好なバランスを促進
E2012:
健常人でのフェーズⅠ単回投与試験を完了
用量に依存した血漿Aβ40/42のAUC低下を確認
シームレスにE2212へ変更
より優れた化合物の選択
E2212の特長
• 実験動物およびヒトにおいてより好ましい薬物動態を持つことを想定
• より広い安全域
9 イン・ビトロ と イン・ビボ 非臨床モデルにおける、より強いA42生産阻害作用を確認
9 13週前臨床毒性試験において、最大耐量まで目に対する影響なし
E2212:
優れた前臨床プロファイルを持つ新規化合物
γ-セクレターゼ阻害剤を上回るメリットを持つγ-セクレターゼ修飾剤
IND 申請: 2009年11月に達成
フェーズI単回投与試験を2010年1月より開始予定
45
アルツハイマー型認知症:
次世代へ−アミロイドβへのアプローチ(2)
∼BAN2401:ヒト化抗プロトフィブリル単クローン抗体( IND申請準備中)∼
ヒト化抗プロトフィブリル単クローン抗体
神経毒性を示すプロトフィブリルを除去するヒト化単クローン抗体
ADDLs
Ab*56
Aβ モノマー 低分子量Aβ集合体
(4 kDa)
(8-20 kDa)
オリゴマー
Globulomers
Spheroids
(20-100 kDa)
プロトフィブリル
(> 100 kDa)
繊維化Aβ
BAN2401
可溶性
Aβ斑
不溶化
ランフェルト教授の原図を一部改変
z IND申請 2010年度第1四半期
z 単回および連投試験の効率的実施による開発期間の短縮
46
アルツハイマー型認知症: 次世代へ−前臨床研究
∼E2609: βアミロイドの総量を低下させるβ-セクレターゼ阻害剤 (前臨床)∼
β-セクレターゼ阻害剤 :
アミロイド前駆体タンパク質のβサイト切断酵素(BACE)阻害によるAβの総量低下
E2609
APP
BA
CE
Aβ
オリゴマー Aβ
Aβ 斑
E2609の特長
z良好な前臨床特性を持つBACE 阻害剤の先駆け
9 その他の同種タンパク分解酵素に対する良好な選択性および薬物動態
9 イン・ビボ で良好な有効性を示す低分子化合物
開発スケジュール
z IND申請 2010年度第3四半期
z 単純化製剤による単回および連投試験の効率的実施による開発期間の短縮
47
患者様に一日も早く認知症の総合的ソリューションをお届けするために
∼ユニークなバイオマーカー技術を積極的に活用∼
2013年度
E2212 (γ-セクレターゼ修飾剤)
フェーズ I
フェーズ II
フェーズ III
• 利用可能なバイオマーカー情報の活用
• フェーズ II 試験で、主要な認知機能改善効果を評価
• 症状改善剤として最初の適応を取得
NDA/MAA申請 sNDA/MAA申請
症状改善剤
疾患修飾剤
FY2015
FY2017
BAN2401 (プロトフィブリルに対するヒト化モノクローナル抗体)
フェーズ I
フェーズ II
フェーズ III
• フェーズ II 試験で、主要な認知機能改善効果を評価
NDA/MAA申請
FY2015/16
E2609 (β-セクレターゼ阻害剤
フェーズ I
)
フェーズ II
フェーズ III
NDA/MAA申請 sNDA/MAA申請
症状改善製
疾患修飾剤
48
KANとの共同による認知症治療への新しい方向性
∼ADにおけるEphA4/γ-セクレターゼのシグナル伝達とシナプス構成∼
EphA4: γ-セクレターゼ 受容体における新規な役割の同定
• KANの最先端の生化学と細胞工学技術により、シナプス形成と維持における
γ-セクレターゼの新規な役割が明らかにされた。
– 神経伝達を活性化すると、γセクレターゼによるEphA4の断片化が促進される
– 断片化されたEphA4は、Racシグナルを通して樹状突起棘を増加させる
– プレセニリン変異に伴う家族性ADでは、EphA4の断片化が正常に起こらない
Inoue et al., J. Cell Biol. 2009
中枢神経における興奮性ニューロンの構造
棘突起の形態
(大きさ, 量) = シナプスの活性
軸索
棘突起
樹状突起
γ-セクレターゼ
の機能変化
γ-セクレターゼ阻害剤
+ EphA4 ICD
アルツハイマー型認知症
49
ペランパネル(E2007): 開発促進
∼AMPA型グルタミン酸受容体に対する非競合拮抗∼
作用機序
GABA
シグナル
AMPA
シグナル
GABA
シグナル
AMPA
シグナル
ペランパネルは興奮性および抑制性
神経伝達物質のバランスを改善
意欲的な製品開発...
1. 適切にリソースを割り当て、てんかん適応
取得に注力し、「迅速な上市」を目指す
2. AMPA受容体拮抗剤として初のてんかん
治療剤目指す
3. てんかん治療に複数のアプローチを提供
(イノベロン、 バンゼル、ゾネグラン、ゼビ
ニックス)
4. てんかん適応取得後、可能性の見込まれ
る他の適応症に開発を拡大(例:神経因
性疼痛)
9 フェーズ II 試験 (227、218試験) において、
神経因性疼痛に対するAMPA受容体拮抗メ
カニズムの適用可能性を確認
50
ペランパネル (E2007): 臨床開発戦略の概要
∼てんかん適応におけるフェーズ II 試験結果∼
Placebo (n=51)
プラセボ(n=51)
25.7
Perampanel (n=101)
ペランパネル(n=101)
30.7 P=0.43
P=0.30
19.3
0.8
発作減少中央値%
Median % seizure reduction
奏効者(%)*
Responder (%)*
Study
208 (12 mg Max Dose)
208試験(最大用量12mg)
Placebo (n=9)
プラセボ(n=9)
Percentage (%)
パーセンテージ
()%)
奏効率
21.6
Perampanel (n=38)
ペランパネル(n=38)
40
奏効者の比率
Median Percent Reduction
奏功率中央値
Study
206 (4 mg Max Dose)
206試験(最大用量4mg)
0.6
0.4
0.2
40
0
22
a b c
3
d
0
3
Logit
-2
発作減少中央値%
Median % seizure reduction
奏効者(%)*
Responder (%)*
a:
b:
c:
d:
プラセボ/時間効果
時間効果 + Cavss =
85 ng/ml (2 mg投与群の中央値)
時間効果 + Cavss = 173 ng/ml (4 mg投与群の中央値)
時間効果 + Cavss = 407 ng/ml (10 mg投与群の中央値)
薬物代謝酵素誘導のない被験者において
*発作頻度においてベースラインから50%以上の減少を有した被験者を奏効者として定義
51
ペランパネル (E2007) : てんかん
∼戦略 と申請のタイムライン∼
試験デザイン
z 多施設無作為化、二重盲験プラセボ対照
並行群間比較試験
z 被験者:12歳以上の難治性部分てんかん
患者
z 304試験: 125名/群, 3 群
z 305試験: 125名/群, 3 群
z 306試験: 170名/群, 4 群
z 治験期間: 19 週間
z 治療:
9304/305試験: プラセボ、8 & 12 mg
9306試験: プラセボ、2、4、& 8mg
z 主評価項目: 発作頻度中央値
z 副次的評価項目: 奏効率
現在の進行状況
11月30日時点
z 304試験
9 スクリーニング組み込み: 404名
9 無作為割付終了: 268名/375名
9 治療期間終了: 患者154名
z 305試験
9 スクリーニング組み込み: 305名
9 無作為割付終了: 209 名/375名
9 治療期間終了: 100名
z 306試験
9 スクリーニング組み込み: 患者879名
9 無作為割付終了: 584名/680名
9 治療期間終了: 患者123名
2011年度のNDA/MAA申請に全力をあげる
52
ラニレスタット: 臨床開発戦略の概要
作用機序 とフェーズ II/III 試験結果
1.
アルドース還元酵素阻害
232試験: フェーズ II/III 日本試験 (26 週間投与)
AR
グルコース
m/秒
SDH
P=0.002
11
フルクトース
ソルビトール
9.52
NADPH
NADP+
NAD+
NADH
9
GSSG
GSH
AS-3201
7.28
スーパーオキシド
酸化
P=0.006
プラセボ
7
O 2 .-
ミトコンドリア
浸透ストレス
5
P=0.088 P=0.183
RH
ROx
RH
ROx
2 .7 7
3
2.84
2.91
1 .92
酸化防御
酸化物産生
0.7 7
1
酸化ストレス
1.3
P=0.153
P=0.019
1.97
P=0.051 P=0.152
1.4
0 .7 3
感覚総計 感覚総計
I
II
腓腹
右側
腓腹
左側
近位正
中感覚
1.18
0.3 5
- 0.1 1
-0 .28
-1
0.95
遠位正
中感覚
正中
運動
脛骨
運動
神経機能障害および損傷
* Conducted by Dainippon-Sumitomo
現在の治療薬は、対症療法(症状改善)のみ
AS-3201 は、欧米においては最初の疾患修飾薬となる見込み
53
ラニレスタット: 臨床開発戦略の概要
∼フェーズ IIおよびIII 試験のデザイン∼
2009
z
2010
2011
2012
2010
z
z
AS3201-291
糖尿病性神経障害
フェーズ II
40 mg vs. 80 mg vs. プラセボ
09年7月
被験者組み入れ
開始
2013
z
2014
2015
2016
z
2015
z
AS3201-291
2017
z
延長
欧州MAA申請
(臨床評価項目)
AS3201-391
糖尿病性神経障害 フェーズ III
40 mg vs. プラセボまたは 40 mg
vs. 80 mg vs.プラセボ
NDA/
MAA申請
試験のデザイン (291試験)
9 多施設、無作為化、二重盲検、3群間並行試験
9 2年間投与、被験者数750名(プラセボ、 40, 80 mg )
9 主評価項目:腓骨運動神経伝達速度
9 副次評価項目: 神経障害の総症状スコア-6、振動覚閾値
9 進捗状況: 70 名の被験者割付を完了
54
ニューロサイエンスにおける製品パイプラインの強化
1) 疾患修飾型治療剤
γ-セクレターゼ修飾剤
β-セクレターゼ阻害剤
Aβプロトフィブリルに対するヒト化単クローン抗体
タウ仮説に基づく疾患修飾薬
2) 対症療法および補助的療法
認知機能の改善
アルツハイマー病治療
アリセプト
アリセプト SR (23mg)
アリセプトパッチ
てんかん治療
イノベロン/バンゼル,ゾネグラン,
ゼビニックス,ペランパネル
疼痛治療
プリアルト, ニューロブロック,プレガバリン* (日本)
創薬研究プログラム
精神科治療
E2508 (CRF1拮抗薬), 探索研究プログラム
多発性硬化症治療
創薬研究プログラム
1)
2)
3)
4)
イノベロン/バンゼル:併用療法
ゾネグラン: 単剤投与
ペランパネル (2011年にNDA/MAA)
ゼビニックス: 小児適応拡大
1) 探索研究プログラムを促進
2) 資源効率を考慮した戦略的共同研究
フロンティアおよびカンPCU
外部研究機関との連携
ポートフォリオ拡大の可能性を探究
例 統合失調症、睡眠障害など
資源効率化を考慮した戦略的連携
フロンティアおよびカンPCU
見込みのある取り組みに注力
*: ファイザー社のプレガバリンについて、日本市場でコ・プロモーションを実施
55
プレミアPCUにおける
プロダクトクリエーションの進捗状況
2009年12月18日
プレミアPCU プレジデント
津野昌紀
56
エリトラン:Toll-Like Receptorを
標的とした初の治療薬
X
エリトラン
LPS
HSPs
Fibronectin
TLR4
MD2
TLR4リガンド
CD14
膜
細胞
MD2/ Eritoran complex
Kim et al, Cell 2007
MyD88
TRIF
シグナル伝達
•
•
•
•
MD2/エリトラン複合体によるTLR4シグナル伝達阻害
TLR4のすべてのシグナル伝達経路を阻害
TLR4を活性化する様々なリガンドに対するTLR4阻害
多くの重篤疾患におけるTLR4の関与(重症敗血症、GvHD、
粘膜炎など)
57
エリトラン 重症敗血症プログラム
••高いアンメットメディカルニーズ
高いアンメットメディカルニーズ
1)
–– 米国では2.5分に1人の患者が敗血症により死亡
米国では2.5分に1人の患者が敗血症により死亡1)
*
2)
••フェーズII試験
フェーズII試験*において6.7%の絶対死亡率低下
において6.7%の絶対死亡率低下2)を示した
を示した
–– エリトランにより米国だけで毎日100人もの命を救うことができ
エリトランにより米国だけで毎日100人もの命を救うことができ
る可能性がある
る可能性がある
••標準ケアに加えて新しい治療選択肢を提供
標準ケアに加えて新しい治療選択肢を提供
••有望な新しい治療標的:TLR4
有望な新しい治療標的:TLR4
••大規模第III相試験において死亡率減少と良好な安全性プロファイル
大規模第III相試験において死亡率減少と良好な安全性プロファイル
を実証すべく試験実施中
を実証すべく試験実施中
1) Angus et al, Crit Care Med 2001
2) Tidswell et al, Crit Care Med (in press)
*試験は統計学的有意差を検出できる規模にデザインされていない
58
ACCESS試験
“A Controlled Comparison of Eritoran Tetrasodium and
Placebo in Patient with Severe Sepsis”
• フェーズIII二重盲検プラセボ対照試験
• 24ヵ国、約200施設で実施
• 試験デザインのキーポイント:
– 感染、SIRSおよび臓器不全による重症敗血症患者の定義
– 発症から治療までの12時間のタイムウィンドウ
– 患者の死亡リスクは中等度∼高度(APACHE IIスコア:21∼37)
• エンドポイント:すべての原因による死亡率(28日間)
• 被験者数:早期終了ルールにより被験者1500例で中間解析を
予定(試験継続の場合は2000例の登録を以って完了)
APACHE II: Acute Physiology and Chronic Health Evaluation II
59
ACCESS試験の成功確度を最大化する
高質な試験実施
患者登録
– 組入れ基準の厳格な遵守(12時間
のタイムリミットなど)
– CCC*の集中治療専門医による
適格性承認
厳密なモニタリング
– 盲検データの質と一貫性の
内部レビュー
– CEC**による独立した
プロトコル遵守レビュー
– 独立DMC***による安全性
モニタリング
試験コントロールの現状
– 各地域/国における一貫した患者のベースライン
– これまでの試験期間における一貫したAPACHE IIスコア
(平均スコア:約27)
– CECレビューでは高いプロトコール遵守率を確認
– 4回のDMC安全性レビューを通過
– 主要な組入れ/除外基準に変更なし
* :Clinical Coordinating Center
** :Clinical Evaluation Committee
*** :Data Monitoring Committee
60
1500例の患者登録を達成
中間解析への移行とNDAへの準備
••
••
••
••
厳格な患者選択を維持しながら加速した登録
厳格な患者選択を維持しながら加速した登録
2009年12月9日に1500例目の患者登録を達成
2009年12月9日に1500例目の患者登録を達成
1500例目の患者のLPO:2010年1月初旬
1500例目の患者のLPO:2010年1月初旬
早期試験終了の決断:2010年3月
早期試験終了の決断:2010年3月
•• 予定申請時期:2010年度第1四半期
予定申請時期:2010年度第1四半期
上市準備および今後の計画
‰商業生産/上市準備を進行中
ƒ 製品に関する医学/科学的コミュニケーション基盤の確立
ƒ 商業生産・ロジスティックス
‰製品価値を最大にするための活動
ƒ 第Ⅲb/Ⅳ試験プログラムの準備、小児適応プログラム
61
Pariet/AcipHex価値最大化
GERDおよび胸やけの患者様への貢献に
フォーカスした3つの独自プログラム
小児の患者様に安全で
小児の患者様に安全で
効果的な使用法を提供
効果的な使用法を提供
ER
持続性の高い
持続性の高い
酸抑制
酸抑制
GERDの患者様の
GERDの患者様の
満たされない
満たされない
臨床ニーズに対応
臨床ニーズに対応
小児適応
長時間
作用型製剤
OTC薬
ラベプラゾールへの新しい
ラベプラゾールへの新しい
アクセスオプションを提供
アクセスオプションを提供
62
ER製剤
GERDおよび胸やけ患者様の満たされない医療ニーズ
•
GERDの患者様の約1/3がH2ブロッカーと
PPIを併用
•
夜間の胸やけ症状は、いまだ未解決
•
その為、患者様や医師はPPIの用量増倍や
PPI併用療法に移行している
1/3
• ニーズ:より長時間作用する薬剤の追究
9 AcipHex/Pariet (ER):
持続性の高い酸抑制作用により、GERDの患者様に
高い効果をもたらすことが期待される
63
ER製剤のフェーズⅢ試験プログラムの状況
試験概要
状況
軽度∼中等度、びらん性GERDの患者様の治療
ER製剤とエソメプラゾール 40mgの比較試験
(303試験)
DBLおよび分析完了
症候性GERDの治療
プラセボ比較試験 (307試験)
DBLおよび分析完了
中等度∼重度、びらん性GERDの患者様の治療
ER製剤とエソメプラゾール 40mgの比較試験
(301/302試験)
LPO 完了
DBL 2009年12月予定
びらん性GERDの治癒の維持
ER製剤とラニチジンの比較(305/306試験)
LPO 完了
DBL 2009年12月予定
LPO : Last patient out
DBL : Database Lock
2010年3月申請予定
64
小児適応に向けたプログラム
‰
‰ 新生児および1∼11歳の乳幼児/小児向けの簡単に使用できる製剤を開発
新生児および1∼11歳の乳幼児/小児向けの簡単に使用できる製剤を開発
‰
‰ 新生児∼11歳小児を対象とした臨床評価を実施中
新生児∼11歳小児を対象とした臨床評価を実施中
‰
‰ 予定申請時期:2011年12月
予定申請時期:2011年12月
新生児
乳幼児
/小児
乳幼児/小児
青年期
スプリンクル
カプセル
スプリンクル
カプセル
AcipHex 20mgの
青年期適応は承認済み
調整溶液
軟らかい食べ物
に加える
シリンジ
シリンジ
(米国2008年)
↑
NGチューブ
NGチューブ
遅延放出顆粒
を含む懸濁液
遅延放出顆粒を含む
スプリンクルカプセル
65
E5555
E5555
新規プロテアーゼ活性化受容体1
(PAR-1)拮抗剤
PAR1 拮抗剤
• ACSおよびアテローム性動脈硬化症における重要な医学的ニーズ
• 開発中の血小板阻害治験薬に対する市場の強い注目
• E5555の臨床的に重要な潜在的利点
– PAR-1に特異的な血小板阻害によりトロンビンを標的化
を実現
– 可逆性
– PKプロファイル(他の後期開発段階PAR-1拮抗剤より作用時
間が短い)
• 現在、フェーズⅡ試験の完了とフェーズⅢ試験への準備に向け、
作業を進めている
66
試験デザイン
E5555
安定冠動脈疾患
急性冠症候群(ACS)
対象患者
201試験 N =600(720)
206試験 N =240(263)
クロピドグレル使用は
クロピドグレル使用は
医師の判断による
医師の判断による
(UA/NSTEMI)
二重盲検
202試験 N=600(603)
207試験 N=240(241)
無作為化
1:1:1:1
症状発現から72時間以内
症状発現から72時間以内
の無作為割付
の無作為割付
ASA 75-325mg QD
プラセボ
プラセボ
QD
QD
標準治療
E5555
E5555
50mg
50mg QD
QD
24週間投与+4週間のフォローアップ
24週間投与+4週間のフォローアップ
E5555
E5555
100mg
100mg QD
QD
E5555
E5555
200mg
200mg QD
QD
E5555
初回投与量
400mg
(1日目)
12週間投与+4週間のフォローアップ
12週間投与+4週間のフォローアップ
安全性主要評価項目: 大出血
副次評価項目: 循環器系疾患による死亡, 心筋梗塞, 脳卒中, 再発性虚血
67
E5555
フェーズII試験データ
• フェーズII試験データのレビューが進行中
– 2つのCAD試験およびACS 202試験のデータベース
ロック(DBL)が完了
• 日本におけるACS 207試験のDBL:2009年12月
– E5555の薬剤プロファイルへの重要な知見
68
E5555
フェーズⅡ試験データ – 安全性
TIMI 出血
(Study 201/206 & 202)
TIMI 大出血
(Study 201/206 & 202)
10.15%
10.0%
10.0%
9.86%
8.0%
8.0%
TIMI Any Bleed (%)
TIMI Major Bleed (%)
9.11%
6.0%
4.0%
2.0%
1.30%
0%
6.0%
4.0%
2.0%
0.41%
0%
0.0%
0.0%
Placebo
(N=242)
6.20%
All E5555
(N=739)
CAD
Combined Study 201/206
Placebo
(N=142)
All E5555
(N=461)
ACS
Study 202
Placebo
(N=242)
All E5555
(N=739)
CAD
Combined Study 201/206
Placebo
(N=142)
All E5555
(N=461)
ACS
Study 202
E5555群ではプラセボに比べて出血の頻度は増加した。
出血のわずかな増加は有効性を示すものである。
69
E5555
フェーズII試験の安全性データ:その他
• 用量に依存したLFTの上昇
9 一過性のLFT上昇が4週以降に認められた
9 発生率はLFTを上昇させることで知られ、幅広く使われている
薬剤と同程度であった
9 Hy’s Law(LFT+ビリルビン上昇)に該当する事例は認めなかった
• 用量に関連すると思われるQTcF延長
9 高用量200mg群でQTcF延長が認められた
9 絶食下、最大1000mgまでの単回投与による綿密なQT(TQT)試験で
はQT延長は認められていない
9 反復投与のTQT試験:レビューの為の最終データ準備中
70
E5555
定常状態および初回投与用量における
血小板凝集阻害(%IPA)
Study 202 - ACS IPA Induced by 15 µM TRAP
Variable=% Inhibition, Agonist=TRAP
100
100
90
80
80
70
60
60
50
40
40
30
20
20
10
0
0
0
1
2
3
4
Study Day
0
7
14 21 28 35 42 49 56 63 70 77 84 91 98 105 112
Study Day
E5555 100 mg
E5555 50 mg
E5555 200 mg
Placebo
・初回投与用量により入院後最初の4日間にわたり最大阻害が得られた
・E5555の3用量全てにおける、IPAの高い持続
71
フェーズII試験データ - 有効性
ホルター心電図により検出した
虚血 (ACS Study 202)
主要心血管イベント(MACE)
発生率(Study 201/206&202)
6.0%
1.0%
30%
0.83%
CV death+MI+Stroke (%)
5.63%
0.68%
4.0%
0.6%
3.25%
3.0%
0.4%
2.0%
0.2%
1.0%
0.0%
All E5555
(N=739)
CAD
Combined Study 201/206
25%
18.7%
20%
15%
10%
5%
0%
0.0%
Placebo
(N=242)
28.1%
5.0%
0.8%
Incidence of Ischemia (%) .
E5555
Placebo
Placebo
(N=242)
(N=242)
AllE5555
E5555
All
(N=461)
(N=461)
ACS
Study 202
Placebo
(N=142)
All E5555
(N=461)
ACS
Study 202
・いずれも統計学的有意差は認められなかった。
・今回の試験は、統計学的有意差を実証するサイズの試験として計画されなかった。
72
E5555
フェーズⅢ試験デザインにむけての重要なシグナル
– 限られた試験サイズだが、有効性のシグナルを得た
• 3試験(201試験、202試験、206試験)での
症例数は1586例
– 安全性プロファイルをより確実に把握した
今後の計画:
今後の計画:
99 全ての安全性ならびに有効性の情報に基づいて、最終的な
全ての安全性ならびに有効性の情報に基づいて、最終的な
用法・用量を決定
用法・用量を決定
99 当局との相談、確認
当局との相談、確認
73
フロンティアPCUの新化合物
2009年12月18日
フロンティアPCU プレジデント
小林精一
74
血小板減少症と医療ニーズ
•
•
血中正常血小板数 15∼45万/mm3 → 止血機構に必須な役割
血小板減少症
– 一般的に、血小板数が10万/mm3未満を血小板減少症と定義する
– 血小板数が5万/mm3未満の場合は、出血リスクの増加を伴う
• 血小板減少の原因
骨髄
血小板産生
– 血小板破壊・捕捉の亢進
自己抗体
血小板破壊
• 特発性血小板減少性紫斑病 (ITP)
• 慢性肝疾患
– 血小板産生低下
• 慢性肝疾患
• 骨髄抑制(癌化学療法、ウイルス性肝炎
に対するインターフェロンα療法)
循環血小板
• 結果
– 出血
– 侵襲的外科手術や診断的処置に障害
– 血小板の輸血 → 課題 (供給、感染、不適合)
脾臓による
血小板捕捉
75
血小板産生の調節
• 血小板の産生は造血幹細胞の増殖・分化、巨核球
(Megakaryocyte)への成熟、更に核内分裂および血小板放出など
のプロセスにより構成されている。
• トロンボポエチン(TPO)が必須の因子である。
巨核球の分化を制御する増殖因子
造血幹細胞
巨核球前駆細胞
Mpl-リガンド
IL-3、SCF
成熟巨核球
M
血小板
Mpl-リガンド
IL-3、SCF、IL-11、
IL-6、GM-CSF、LIF
骨髄
Mpl-リガンド=トロンボポエチン
血液
Int. J. Biochem. Cell Biol., 30, 657-660 (1998).
76
E5501*:経口有効性低分子TPO受容体作動薬
トロンボポエチン受容体
トロンボポエチン
不活性受容体
活性化受容体
細胞膜
細胞質
JAK
RAS/
RAF
MAPK
p42/44
Molecular formula: C29H34Cl2N6O3S2 ·
C 4 H 4O 4
シグナル伝達
Blood, 109,
Molecular weight: 765.73.
血小板産生増加
•
低分子TPOのフルアゴニスト
z
TPO受容体の膜貫通領域に結合する
•
TPOに匹敵する巨核球の分化・増殖の促進作用
*エーザイは本化合物を2010年1月8日までに完了するAkaRx,
4607-4616 (2007).
Inc. 買収に伴い取得する。
77
E5501:現時点までの臨床試験結果
•
第I相試験 :健康な被験者を対象
–
1, 3, 10, 20, 50, 75, 100 mg の単回投与
– 血漿中の血小板数に用量依存的な増加が認められた
– 忍容性は良好であった
– 食事による血中濃度の影響は認められなかった。
*本用量において、1名(#701)に低い値のCmax(最高血中濃度)
[121ng/mL]およびベースライン血小板数[52,000]からの変化がみられた
78
E5501:ITP適応
臨床試験の結果、および進行状況
• ITP短期の第II相試験 :特発性血小板減少性紫斑病(ITP)患者を対象とした28日間の
二重盲検無作為化用量設定試験
64名 ITP 28日間 経口投与 E5501 2.5 mg, 5 mg, 10 mg and 20 mg, プラセボ
血小板数 <30K → 有効基準 ≥50K
さらに、ステロイド投与の患者様 ≥30K - <50K → 有効基準 ≥20Kの増加
Visit
Placebo
E5501
2.5 mg
5 mg
Day 14
0%
20%
60%
Day 28
0%
13.3%
53.3%
10 mg
78.6%
50%
20 mg
**
93.3%
**
80.0%
**
明確な統計的有意な血小板上昇作用の確認
•
ITPロールオーバー第II相試験 : ITP患者を対象とした6ヶ月間の二重盲検ロールオーバー
– 長期にわたる持続的血小板数の増加が認められた。
– 忍容性は良好であり、安全性上の大きな問題は認められなかった。
ITPの適応は2012年度の申請をめざす
**p<0.005 vs プラセボ
79
肝疾患に関する適応
• 慢性肝疾患患者の短期間での血小板減少症治療(TLD
Acute) 第Ⅱ相試験
– 待機的手術または診断処置前の血小板減少症をともなう慢
性肝疾患患者を対象とした7日間の二重盲検無作為化用量
設定試験 −実施中
• インターフェロンと抗ウイルス剤(リバビリン)治療患者の血
小板減少症治療(TLD Chronic) 第Ⅱ相試験
– 血小板減少症をともなうウィルス性肝炎患者でインターフェロ
ン+リバビリン投与を必要な患者様を対象とした二重盲検無
作為化用量設定試験 −計画中
80
E5501:競合品との差別化
薬剤名
経口での
有効性
薬物動態
食事の影響
フル
アゴニスト
前臨床試験
での肝障害
E5501
有
無
肯
無
エルトロンボパグ
有
有
否
有
ロミプロスチム
無
該当せず
肯
無
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)に対する競合品のロミプロスチムとエルトロンボパグが2008年にFDA
の承認を得て発売された。
•エルトロンボパグは、一日一回、経口投与の非ペプチド製剤
•ロミプロスチムは、週一回、皮下注投与の遺伝子組み換え融合タンパク質製剤
E5501はTPO受容体アゴニストのベストインクラスと期待
81
中国での患者様貢献をめざして
• 肝炎ウイルスへの高罹患率
1500
1000
500
• 肝炎治療剤のニーズ拡大
– 抗ウイルス製剤の市場:2008年度
で1,984M RMB (1RMB=13円とし
て約260億円)で、直近5年間で平
均34%の拡大(CAGR)
CAGR=34%
2000
Unit: Million RMB
– 人口の7%がB型肝炎ウイルス、3%
がC型肝炎ウイルスに感染
(人口13億人のうち1.3億人がウ
イルス保持者で将来肝炎を発症する
懸念)
2500
0
2004
2005
2006
Year
2007
2008
社内推計
中国におけるウイルス性肝炎治療薬市場
• 医療アクセスの改善
-所得水準の上昇
-中間所得層の増加:中間所得層は2005年6000万人から2020年6億人
(財務総合政策研究所、中国研究会平成18年度第4回資料)
-中国政府が医療保険の加入を推進
(2009年都市部の加入率60%、2011年90%を目標)
82
オンコロジーPCUにおける
プロダクトクリエーションの進捗状況
2009年12月18日
オンコロジーPCU プレジデント
大和隆志
83
新たなオンコロジーパイプライン
殺細胞性薬
化合物
作用機序
メシル酸エリブリン
(E7389)
新規微小管ダイナミクス阻害剤
III
新規微小管ダイナミクス阻害剤
前臨床
E7389
新製剤
E7080
分子標的薬
がん
ワクチン
モルフォテック
抗体
開発フェーズ
VEGFR、FGFR、PDGFR、KITおよびRETの多標的
II
チロシンキナーゼ阻害剤
II
E7820
インテグリンα2発現を抑制する血管新生阻害剤
E7050
cMet/VEGFR2阻害剤
I
E6201
MEK1その他がん関連キナーゼ阻害剤
I
E7107
スプライシングファクターSF3b阻害剤
I
E7016
PARP阻害剤
ZYC300
CYP1B1を抗原とする免疫療法ワクチン
E6020
合成TLR4作動薬
farletuzumab
(MORAb-003)
抗葉酸受容体α抗体
III
MORAb-009
抗メソセリン抗体
II
MORAb-004
抗エンドシアリン/TEM1抗体
I
MORAb-028
抗GD2抗体
前臨床
I
前臨床
前臨床
84
エリブリンの独自の作用機序
微小管ダイナミクス阻害剤
エリブリン
1
微小管の伸長を阻害
チューブリンの重合
微小管伸長
既存の微小管阻害剤(タキサン、
ビンカアルカロイド等)と
異なるメカニズム
パクリタキセル(タキサン系)
ビンブラスチン(ビンカアルカロイド系)
(微小管の伸長と短縮の双方を阻害)
紡錐体
極
3
微小管短縮
2
チューブリンの脱重合
エリブリン
微小管短縮に作用しない
微小管形成に関与しな
いチューブリンの重合
エリブリン
微小管形成に関与
しないチューブリン
の重合を惹起する
Sources: Jordan MA, et al. Mol Cancer Ther. 2005;4:10861095.
Okouneva T, et al. Mol Cancer Ther. 2008;7:2003-2011
85
エリブリン 乳がん 305試験
EMBRACE試験(治験医師が選択した薬剤とE7389を
比較する転移性乳がんを対象とした試験)
• EMBRACE試験は、複数の化学療法剤による治療歴がある転移性乳が
ん患者を対象に、新規化合物と実際の医療現場にて選択される薬剤を
比較する初の試験
• 対照群:治験担当医師選択療法施行群(TPC):
– 後期(二次治療後)乳がんにおいて、全生存期間を主要項目として評価さ
れ、かつ効能・効果を取得した標準単剤化学療法剤はない
• 患者数(n=762):エリブリンあるいはTPCを2:1で無作為化
–
–
–
–
局所再発性もしくは転移性乳がん
前治療歴2-5(進行性の腫瘍に対し2回以上の前治療)
アントラサイクリンおよびタキサン治療後
病勢進行あるいは前化学療法施行より6ヶ月以内
• 主要評価項目:全生存期間
86
エリブリン 乳がん 305試験
主要試験結果
−有効性−
• エリブリン投与群(508例)では、治験医師選択療
法施行群(254例)に比べ、主要評価項目(全生
存期間中央値)が統計学的に有意に延長した
87
エリブリン 乳がん 305試験
主要試験結果
−安全性−
1. フェーズⅡ試験(211試験)と同様に、コントロール可能な忍容
性プロファイルであることを再確認した
2. 本剤に起因し発現頻度の高かった有害事象は、好中球減少症、
白血球減少症、神経障害、倦怠感、脱毛症等
3. グレード3/4の神経障害の発生頻度は10%未満で、他の微小
管阻害薬による発生頻度(文献報告値)に比べて低いと考え
られた
2010年3月日米欧申請予定(乳がんサードライン)
88
エリブリン臨床開発状況
2009年度
2010年度
2011年度
2012年度
申請スケジュール
転移性乳がん
3rdライン
305試験
単剤投与フェーズⅢ試験
転移性乳がん
2ndライン
301試験
カペシタビン対照
その他の進行中および今後予定されている試験
転移性乳がん 単剤投与フェーズII試験(日本)
前立腺がん 単剤投与フェーズII試験
肉腫 単剤投与フェーズII試験(EORTC)
非小細胞肺がん カルボプラチンとの併用投与フェーズIb/II試験
非小細胞肺がん エルロチニブとの併用投与フェーズIb/II試験
転移性乳がん カペシタビンとの併用投与フェーズIb/II試験
89
平滑筋肉腫(LMS)およびその他(OTH)のサブタイ
プの軟部組織肉腫(STS)患者における
メシル酸エリブリン(E7389)の効果検討:
フェーズⅡ EORTC 62052試験
Patrick Schöffski, Jörg Thomas Hartmann, Peter
Hohenberger, Anders Krarup-Hansen, Jantien Wanders,
Carolyn Hayward, Dorien Druyts, Martine Van Glabbeke,
Raf Sciot, Jean-Yves Blay
• メシル酸エリブリン1.4 mg/m2を末梢静脈または中心静脈か
ら2∼5分間でボーラス投与
• 21日を1サイクルとして、1、8日目に投与し、忍容性不良、病
勢進行または患者からの申し出があるまで継続投与
Schöffskiら、2009年 ESMO/ECCO ベルリン
90
平滑筋肉腫に対するエリブリンの有効性
32% (12/37例、CI:18∼50%)
3ヵ月(CI:2∼5ヵ月)
18ヵ月(CI:9∼Nヵ月)
65%
評価可能な患者37例中、部分奏
効1例(非子宮)および病勢安定
20例(子宮4/10例)
• 試験の統計デザインに規定していた良好な結果、平滑筋肉腫
におけるエリブリンの開発継続を支持
•
•
•
•
•
12週での無増悪生存率:
無増悪生存期間中央値:
全生存期間中央値:
1年生存率:
奏効率評価:
(CI = 95%信頼区間)
Schöffskiら、2009年 ESMO/ECCO ベルリン
91
平滑筋肉腫における全生存期間
EORTCにおける軟部組織および骨肉腫患者群(STBSG)を対象とした
エリブリンと既存試験結果との比較
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
(ヵ月)
0
0
3
既存試験
(実薬群)
6
9
12
既存試験
(非実薬対照群)
15
18
21
24
エリブリン投与群
(平滑筋肉腫)
Schöffskiら、2009年 ESMO/ECCO ベルリン
92
FGFR
5つのRTKファミリーに対して高い選択性を示す
VEGFR
VEGF
FGFR
FGF
PDGFR
PDGF
KIT
SCF
RET
PDGFR
エーザイ トランスレーショナルリサーチ
抗腫瘍活性
*
*
メラノーマ
メラノーマ
FGFR
KIT
*遺伝子変異
FGFR
VEGFR
RET
甲状腺
がん
*
周皮細胞
VEGFR
血管新生阻害活性
KIT
血管内皮細胞
E7080:複数の受容体チロシンキナーゼ
(RTK)活性を阻害する分子標的薬
腎細胞がん、
肝細胞がん、
甲状腺がん、
非小細胞肺がん
独特のキナーゼ阻害プロファイル
により、ベスト イン クラスと
ファースト イン クラスの両戦略を
取ることが可能
子宮内膜がん
93
E7080フェーズI試験 臨床有効性
PR: 部分奏効 SD: 病勢安定
ベスト イン
クラス戦略
がん種
N
腎細胞がん
甲状腺髄様がん
メラノーマ
卵巣がん
子宮内膜がん
ファースト イン
肉腫
クラス戦略
大腸がん
膵島細胞がん
PR
SD (>6M)
PR+SD (>6M)
N
%
N
N
%
7
4
57%
1
5
71%
5
3
60%
0
3
60%
14
2
14%
6
8
57%
9
2
22%
0
2
22%
5
1
20%
1
2
40%
24
1
4%
8
9
38%
25
1
4%
3
4
16%
1
1
-
0
1
-
2009年1月時点での欧米の治験データを初期解析したまとめ
・ベスト イン クラスとファースト イン クラスの両戦略で
複数の後期臨床試験の同時進行を計画中
・2012年度申請をめざす(メラノーマ)
94
Dacogen®
(注射用デシタビン)
DNAメチル基転移酵素(DNMT)阻害剤:
エピジェネティクス遺伝子のサイレンシングを解除することにより細胞
分化を誘導
• 現状
– 骨髄異形成症候群(MDS)の適応で承認済み
– 急性骨髄性白血病(AML)の高齢患者を対象としたフェーズ
Ⅲ試験を実施中(申請スケジュール:FY2010)
– MDSの新規用法に対するsNDA申請をFDAが受理
– 小児適応試験実施についてWritten Requestを受領
• 2009年度の開発計画
– AMLフェーズⅢ試験の解析
– 小児適応試験の開始
– デシタビン経口剤のフェーズⅠ試験の開始
95
ONTAK®
(denileukin diftitox)
• 制御性T細胞(Treg)にはIL-2Rが高発現している
• 腫瘍はTregを利用して、免疫拒絶から逃れる
• ONTAK®はTregを選択的に抑制する
インターロイキン2受容体
キラー
T細胞
制御性
T細胞
キラー細胞
ONTAK
キラーT細胞が
腫瘍を拒絶
腫瘍細胞
調節性
T細胞
インターロインキン2とジフテリア毒素の触媒部位
ならびに細胞膜部位との融合タンパク
• 現状
– 皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)の適応で米国で承認済み
• 2009年度の開発計画
– 末梢T細胞リンパ腫(PTCL)のフェーズⅢ試験計画中
– メラノーマのフェーズⅡ試験計画中
96
クインタイルズ社との戦略的共同開発により、
フェーズⅡ試験の数は倍増し、POC確立の可能性が向上する
エーザイ
実施中
エリブリン
(E7389)
E7080
Ontak
計画中
E6201
非小細胞肺がん(併用)Ph Ib/II
乳がん(併用)Ph Ib/II
非小細胞肺がん(併用)Ph Ib/II
膀胱がん(併用)Ph Ib/II
甲状腺がん(単剤)Ph II
肝細胞がん(単剤)Ph Ib/II
非小細胞肺がん(併用)Ph Ib
メラノーマ(単剤)Ph III
子宮内膜がん(単剤)Ph II
膠芽腫(単剤)Ph II
腎細胞がん(併用)Ph Ib/II
肉腫(単剤)Ph II
メラノーマ(併用)Ph Ib/II
卵巣がん(併用)Ph Ib/II
末梢性T細胞リンパ腫(併用)Ph III
メラノーマ(単剤)P II
大腸がん(併用)Ph Ib/II
メラノーマ(単剤)P Ib/II
大腸がん(併用)Ph Ib/II
Ph I(単剤)
メラノーマ(単剤)Ph Ib
Ph I(単剤)
胃がん(単剤、日本)Ph II
E7050
6 化合物
計画中
乳がん(単剤)Ph III
前立腺がん(単剤)Ph II
肉腫(単剤)Ph II
非小細胞肺がん(併用)Ph Ib
®
E7820
クインタイルズ
18 適応症
乳がんトラスツズマブ治療後(併用)
Ph Ib/II
乳がんアントラサイクリン、タキサン治療後
(併用)Ph Ib/II
肝細胞がん(併用)Ph Ib/II
頭頚部がん(併用)Ph Ib/II
胃がん(併用、海外)Ph Ib/II
11 適応症
97
モルフォテックPCUにおける
プロダクトクリエーションの進捗状況
2009年12月18日
モルフォテックPCU プレジデント
ニコラス・ニコライデス
98
モルフォテック社の創薬ビジネス
治療薬開発のための技術とパートナーシップの活用
主要な臨床パイプライン
Farletuzumab – オンコロジー
•卵巣がん、肺がん、乳がん、結腸直腸がん、前立腺がん、
子宮内膜がん、腎がん
•フェーズⅢ−再発性プラチナ製剤感受性卵巣がん+SOC
•フェーズⅡ−プラチナ製剤耐性卵巣がん+SOC
MORAb-009 –オンコロジー
•膵がん、肺がん、中皮腫、結腸直腸がん
•フェーズⅡ−ファーストライン膵がん+SOC
•フェーズⅡ−ファーストライン中皮腫+SOC
新しい抗原と技術をもたらす共同研究
パイプライン
•MORAb-004
•MORAb-028
•MORAb-022
•MORAb-047
•MORAb-048
•MORAb-050
•MORAb-066
フェーズⅠ、血管新生性疾患
転移性メラノーマ
炎症性疾患
感染症
感染症
各種がん
各種がん
独自のヒト抗体技術 (探索および製品化)
ヒト抗体探索技術
高力価の細胞株
high-titer cell lines
high
疾患抗原を用いた免疫化
30
ヒト
ハイブリドーマ モルフォジェニクス
pg/細胞/日
25
20
15
10
5
0
parental
ヒトB細胞
高親和性MAbs
親和性
affinity ( (nMnM
) )
骨髄腫細胞
MORPHODOMA
細胞株
抗体/抗体産生
細胞の最適化
Cancer Innovations
MORPHODOMA
10-10
5X10 -8
10-7
親細胞株
parental
parental
MORPHODOMA
MORPHODOMA
MORPHODOMA
MORPHODOMA
細胞株
99
モルフォテック パイプライン構築への
MORPHODOMA® 技術の活用例
モルフォテックが有する独自のプロセスは製品開発に多くの利点を与える
- 十分に検討された候補品や、十分に検証されたパスウェイにおける新規疾患特異的ター
ゲットにより、幅広いパイプライン拡大の機会を得ることができる
モルフォテック
技術基盤
標的抗原に対す
る抗体探索
ヒト MORPHODOMA
®
例
詳細
結果
MORAb-022
疾患関連サイトカインに
対するヒトモノクローナル
抗体
- 完全ヒト型
- 高親和性
(20pM)
生産性向上
10ng/L から
3g/L
親和性向上
(2μM to 2nM)
抗体産生細胞
の最適化
MORPHODOMA
®
MORAb-028
ヒトでのPOCが確認されてい
るが、商業規模での生産性を
欠いたモノクローナル抗体
モノクローナル
抗体の最適化
MORPHODOMA®
MORAb-003
親和性が低下したヒト化
モノクローナル抗体
100
MORAb-003 (farletuzumab)
ƒ 葉酸受容体α(FRA)に対するヒト化モノクローナル抗体
ƒ FRAが過剰発現しているがん種:卵巣がん、乳がん、大腸がん、非小細胞
性肺がん、腎がん、その他がん種
ƒ FRAは細胞の形質転換に関連する
ƒ フェーズⅠ試験では、プラチナ製剤耐性卵巣がん患者において良好な
安全性が認められ、有効性が示唆された
ƒ フェーズⅡの探索的試験では、プラチナ製剤感受性卵巣がんの治療に
おいて最適であり、有効性が認められた
ƒ 初回再発卵巣がんに関し、グローバルな無作為化対照、二重盲検
フェーズⅢ試験を実施中
ƒ プラチナ製剤耐性卵巣がんに関し、無作為化対照、二重盲検フェーズⅡ
試験を実施中
ƒ その他のがん種についての臨床試験を計画中
ƒ 2006年にFDAから、2008年にEMEAから、それぞれオーファンドラッグ
指定を取得
2012年度申請をめざす
101
farletuzumab の作用機序
葉酸受容体α (FRA) の生理作用
形質転換に関与する細胞内経路
farletuzumab (MORAb-003) の薬理活性
プラチナ製剤耐性腫瘍を用いた異種移植モデル
抗体依存性殺細
antibody
mediated
胞作用(ADCCおよ
cytoxicity via
ADCC and CDC
びCDC)
過剰発現した葉
over-expressed
酸受容体α
folate receptor alpha
PLyn kinase
Lyn キナーゼ
Cell stasis &
細胞の制止および増殖抑制
suppressed
proliferation
細胞の形質転換
Cell transformation
および増殖
& proliferation
Nucleus
核
シグナル伝達
ヒト卵巣がん細胞
farletuzumabは、FRA介在シグナル伝達の抑制および免疫エフェクター作用によりその抗腫瘍活性を発揮する
ADCC = 抗体依存性細胞障害; CDC = 補体依存性細胞障害
102
farletuzumabの臨床試験結果
farletuzumab + SOC フェーズ Ⅱ 試験結果
30
2次寛解期間
25
•フェーズⅡ試験では、評価可能な患者のおよそ
25%で、初回寛解期間よりも長い2次寛解期間が
もたらされた (通常は5%未満と想定される)
寛 解 (月 数 )
20
•Farletuzumab長期投与による重篤な有害事象は
認められなかった
15
10
5
1
04
90
26
02
30
5
11
9
4
01
20
80
80
2
0
1
farletuzumab
+プラチナ製
剤+タキサン
80
従来のプラチ
ナ製剤+タキ
サン
2
•単独ピボタル試験よる初回再発プラチナ製剤感
受性卵巣がん適応取得に対してFDAから支持を
受けた
初回寛解期間
全奏効率
80
•フェーズⅡ試験では、標準療法との併用時に患
者のおよそ90%で臨床的有益性が認められた
初回再発プラチナ剤感受性卵巣がん患者
30
•フェーズⅠ試験において進行性卵巣がん患者の
70%で病態が安定化した
被験者
(ここでの被験者番号は実際の被験者数とは異なる)
フェーズⅠ 試験: メモリアル・スローン・ケタリング癌センターでのfarletuzumab単独療法
フェーズⅡ 試験: カルボプラチン/タキサン+farletuzumab併用療法
103
FAR-131: 初回再発プラチナ製剤感受性
卵巣がんにおけるフェーズⅢ ピボタル試験
• カルボプラチン/タキサン +farletuzumab (1.25 mg/m2 または
2.5 mg/m2) またはプラセボ
• 初回再発後のプラチナ製剤感受性卵巣がん患者
• カルボプラチン/タキサンによる前治療歴のある患者に限定
• 初回再発卵巣がん患者におけるファーストライン標準治療と
farletuzumabの併用治療のファーストライン標準治療単独に対する
無増悪生存期間(PFS)の延長作用の検討
• FDAによる特別プロトコル査定を受け、EMEA、医薬品医療機器総合
機構に支持された試験デザイン
104
FAR-122: プラチナ製剤耐性卵巣がんに
おけるフェーズⅡ 試験
• 過去治療歴5次治療までのプラチナ製剤耐性卵巣がん患者
• パクリタキセルとfarletuzumabまたはパクリタキセルとプラセボ(割付比2:1)の
週1回投与
• 評価項目は、無増悪生存期間 (少なくとも2ヶ月間の延長)
105
MORAb-009:
メソセリンに対する抗体
• メソセリン(MT)に対するキメラ・モノクローナル抗体
• 数種類のがんにおいて、MTの過剰発現を確認
-膵がん、中皮腫、非小細胞性肺がん、卵巣がん、および大腸がん
• MTは、がんの増殖および浸潤に関連する
• MORAb-009 はイン・ビボ試験でメソセリン陽性がんの増殖を抑制
• カニクイザルを用いたGLP試験では MORAb-009の毒性は認められていない
• 膵がん、中皮腫および卵巣がんのフェーズⅠ試験
- 高い忍容性、薬理学的用量では重篤な有害事象は認められなかった
• フェーズⅡ試験は、ファーストラインの膵がんおよび中皮腫において実施中
• 2006年11月にFDA、 2008年にEMEAにより、オーファンドラッグ指定を取得
106
MORAb-009の生理作用と薬理活性
接着分子メソセリン(MT)を標的とする
MTとMORAb-009の生理作用
MORAb-009の薬理活性
M9によるMT依存性細胞接着の阻害
ADCCによる
抗体依存性細胞
障害
700
P a n C MT+
(M O R -0 9 +)
MTKB
(M O R -0 9 -)
600
腫瘍細胞
500
基質への接着を阻害
腫瘍細胞
RFU
Nucleus
400
300
Nucleus
200
100
0
none
接着、転移、浸潤
Ig
MO RAb009
Tr e a tm e n t
107
MORAb-009 フェーズⅠ試験
メソセリン発現腫瘍
• 膵がん、中皮腫、非小細胞肺がんおよび卵巣がんにおける単剤投与
• 標準的用量漸増デザイン
• 用量コホート(12.5, 25, 50, 100, 200 & 400 mg/m2)
• DLT/MTD に達するまで、コホート毎に被験者3名
• 多くの患者で病勢安定
• 被験者6名は長期治療を継続
ƒ
被験者1名はGemzar非奏効者(7ヶ月間安定)
フェーズⅠ試験の結果から、フェーズⅡ有効性検討試験の実施が
妥当であることを確認
108
MORAb-009 フェーズⅡ試験
MORAb-009-002試験: ファーストライン膵がんに対するMORAb-009の効果検討
• フロントライン治療: 膵がんにおけるMORAb-009とゲムシタビンの併用
• 主要評価項目として全生存期間を用いた、無作為化、二重盲検、対照試験
• 2007年12月に試験を開始し、2009年3月に登録を完了
MORAb-009-003試験:ファーストライン中皮腫に対するMORAb-009の効果検討
• フロントライン治療: 中皮腫におけるMORAb-009とカルボプラチン+pemetrexedの
併用
• 目標は、無増悪期間中央値の5.9から9.7ヵ月への延長
• ファーストライン中皮腫における多施設試験を2008年第4四半期に開始
109
MORAb-004: エンドシアリン/TEM1に対する抗体
血管新生の抑制に関するユニークな作用機序
• 周皮細胞の細胞表面抗原であるエンドシアリン/TEM1を抗原とする
ヒト化モノクローナル抗体
• 免疫エフェクタ作用およびエンドシアリン/TEM1の生理作用の抑制を
介した新規の血管新生抑制機序を持つ
• 周皮細胞およびその抗原分子を標的としたファーストインクラスの薬剤
• 霊長類試験で良好な安全性プロファイルを示し、創傷治癒抑制作用を
持たない
• INDは2009年1月に受理された
• フェーズⅠ試験は各種がん患者における標準的な用量斬増試験
• 主要評価項目は安全性および薬物動態の評価
• 副次的評価項目は有効性の検討
110
MORAb-004: エンドシアリン/TEM1に対する抗体
血管新生を抑制するユニークな作用機序
エンドシアリン/TEM1の生理作用
腫瘍
血管内皮細胞
血管周囲細胞
血管
周皮細胞
血流あり
血流なし
内皮細胞
抗原陽性
抗原陰性
免疫グロブリン(対照)
111
パイプラインマネジメント戦略
技術基盤の差別化をはかり、革新的な薬剤を開発する
がんを標的としたヒトIgM抗体技術基盤
¾ 新規技術基盤により、業界他社と比べて当社のモノクローナル抗体パイプラインが差
別化される
¾ IgM抗体は補体依存性細胞障害を介して完全な細胞破壊を引き起こす
¾ 共同研究を通じ、がんを標的とする多くのIgM抗体にアクセスする
前駆抗体による
パイロット臨床試験
IgM抗体分子
MORAb-028による
補体依存的細胞障害作用
対照
分子量75万 – 100万
補体依存性細胞障害
患者8名を治療
2/8例で完全奏効
4/8例で部分奏効
治療前
治療後
転移性メラノーマ
112
モルフォテックの今後のパイプライン
主要な治療用モノクローナル抗体のライフサイクルマネジメント
MORAb 製剤
MORAb-003
MORAb-009
MORAb-004
適応症
状況
プラチナ製剤感受性卵巣がん
フェーズⅢ
プラチナ製剤耐性卵巣がん
フェーズⅡ
子宮内膜がん
検討中
非小細胞肺がん
検討中
乳がん
検討中
大腸がん
検討中
前立腺がん
検討中
腎がん
検討中
膵がん
フェーズⅡ
中皮腫
フェーズⅡ
非小細胞肺がん
検討中
乳がん
検討中
大腸がん
検討中
膵がん
フェーズⅠ
大腸がん
フェーズⅠ
肉腫
フェーズⅠ
非小細胞肺がん
検討中
乳がん
検討中
前立腺がん
検討中
腎がん
検討中
113
モルフォテックの今後のパイプライン
社外共同研究の提携を継続し、標的や専門家へのアクセスを確保
共同研究施設
第一適応症
リード抗体の有無
MOR-53B
NCI
(米国国立癌研究所)
前立腺がん
あり
MOR-56B
NCI
(米国国立癌研究所)
各種がん
あり
MOR-61A
Cancer innovation
各種がん
あり
MOR-72C
ハイデルベルク大学
乳がん
あり
MOR-74A
NIH
(米国国立衛生研究所)
各種がん
あり
MOR-79A
HGS
各種がん
開発中
MOR-90C
ペンシルバニア大学
腫瘍における低酸素状態
開発中
MORAb-Xb
ペンシルバニア大学
骨肉腫および骨疾患
最適化MORAbs
Pivotal BioScience
がんに対するモノクローナル
抗体
多標的プログラム
ジョンズ・ホプキンス大学
16種のがん関連標的
ハイデルベルク大学
複数の標的
ペンシルバニア大学
4つのがん関連標的
HGSI社
複数の標的
あり
開発中
なし
開発中
なし
開発中
114
総括
2009年12月18日
代表執行役社長(兼)CEO
内藤晴夫
115
エーザイ成長ストーリーの軌道最適化
レヴェニュー
トレンド
2006
フランチャイズ
展開
リージョンに
よる貢献
2007
2009
2008
脳神経
消化器
2010
2011
2012
2013
がん・クリティカルケア
血管・免疫反応
米国>日本>欧州>アジア
日本 >米国 >アジア>欧州
米国 >日本>アジア>欧州
116
2011年度に向けた成功要因
アリセプトSRによる新市場の創出
アルツハイマー型認知症における治療パラダイムの変革
アリセプトSRは、「中等度から高度の患者セグメントにおける新
しい有用性によるゴールドスタンダード」として定着化し、侵食
されることのない新しい市場を創出することが可能となる
- 新規の徐放技術による高用量アリセプト(23mg)は、安定した良好な薬物動態
プロファイルを達成し、より高い抗コリンエステラーゼ活性により優位な有効性を
実現する
- アリセプトSRは、アリセプト10mg単剤、あるいはメマンチンとの併用療法を受けて
いる中度から高度の患者様にさらなるベネフィットを提供できる可能性がある
- 米国におけるAD患者様はおよそ530万人、うち中等度・高度患者様は約65%
その中に、
現行の治療法では症状の改善が見込めない
アンメット・メディカル・ニーズが存在する
アリセプトSRにとって獲得可能な市場
117
2011年度に向けた成功要因
新製品申請スケジュール
エリブリン
微小管ダイナミクス阻害剤
エリトラン
TLR4 拮抗剤
FDA/ PMDA/ EMEA
2010年3月(予定)
FDA/ PMDA/ EMEA
2010年度
第一四半期(予定)
アリセプト® SR製剤
2009年9月
既存アリセプト10mg製剤にまさる有効性
アシフェックス® ER製剤
エソメプラゾールにまさるpH保持時間をめざす
2010年3月(予定)
118
2011年度に向けた成功要因
リージョンの成長予測
日本: 平均2桁成長
アリセプト®、パリエット®の力強い成長
ヒュミラ®、プレガバリン、ベンダムスチンの飛躍
エマージング市場: 高めの2桁成長
(中国、アジア、中東)
各地域のアンメットメディカルニーズに沿った製品取り揃え
糖尿病: メチコバール®, グルファスト®, alpha-Lipon 300 STADA®
肝疾患: 強力ネオミノファーゲンシー®, グリチロン®, クレブジン, リーバクト®
消化器: パリエット®, セルベックス®
筋骨格系: グラケー® , ミオナール®
泌尿器系: ユリーフ®, ウリトス®
119
四つの戦略意志を実現するプロダクト クリエーション (1)
1.2011年度に対する本格的対応
エリブリン:フェーズⅢの成功 (申請準備)
エリトラン:1500例達成、2010年度第1四半期申請予定
アリセプト® SR:申請済み、新規市場の創出
アシフェックス® ER:2009年度第4四半期申請予定、フェーズⅢ試験を6本
2.2013年度以降のグローバルな強い成長をもたらす
E2007:申請時期の前倒し(てんかん)
E5555:フェーズⅢにむけた用量検討
MORAb-003 (farletuzumab): 初回再発後のプラチナ系抗がん剤感受性卵巣がんを対象とした
フェーズⅡ試験で良好な結果、フェーズⅢ進行中
E7080:メラノーマにおける腫瘍縮小を観察
E5501 (AKR-501):フェーズⅡ試験における良好な結果(特発性血小板減少症)、フェーズⅡ進行中
(肝疾患に伴う血小板減少症)
MORAb-009:膵臓がん、中皮種におけるフェーズⅡ試験進行中
E2212:E2012からのシームレスな切り替え
BAN2401:2010年度第1四半期にIND申請、単回/連投を一体化してフェーズⅠ試験を加速
120
四つの戦略意志を実現するプロダクト クリエーション (2)
3.日本の成長をさらに強固なものにする
エリブリン
エリトラン
bendamustine:申請済み、ASHでの発表
pregabalin:申請済み (帯状疱疹後神経痛、末梢性神経障害性疼痛)
DC-BEAD:申請準備中
Lunesta®:フェーズⅡ/Ⅲ試験
Humira®:3つの追加適応を申請済み (乾癬、強直性脊椎炎、クローン病)
4.新興市場へのNMEによる本格的拡大
clevudine:中国におけるフェーズIII試験を2010年1月に開始予定
E5501 (AKR-501):フェーズⅡ試験の成功
LIVACT®: 中国IND申請を2010年度第1四半期に予定
121
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