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報道機関発表資料
報道機関発表資料
提
件
名
出
日
平成26年4月15日
担 当 課 名
総合動植物公園部 自然史博物館
担当者職氏名
主幹 中村 一吉
連絡電話番号
41−4747
「豊橋市自然史博物館研究報告第24号」の発行について
豊橋市自然史博物館では、平成 25 年度の調査研究の成果として、
「豊橋市自然史博物館研究報
告第 24 号」を発行いたしました。概要は以下のとおりです。
【研究報告第 24 号の主な内容(自然史博物館の学芸員による論文)】
・西 浩孝・坂本博一・松岡敬二:三河地方初記録の淡水生二枚貝フネドブガイ
愛知県から2 例目となる大型の淡水生二枚貝フネドブガイが
豊橋市大岩町のため池において確認された。フネドブガイ
いるか
は、愛知県では犬山市の入鹿池から採集されているのみで、
三河地方からは初記録となる。
フネドブガイ
(殻の長さ約 10 cm。左下の線は 1 cm)
・松岡敬二:愛知県 2 例目のヌマカイメン記録
豊田市三河湖において、愛知県から 2 例目となる淡水海綿の
1 種ヌマカイメンが発見された。自然分布では、北方系の種
類とされている。近縁種の化石は、更新統下部から報告され
ている。
ヌマカイメン……長野県絶滅危惧Ⅰ類、島根県準絶滅危惧、大町市
指定天然記念物
ヌマカイメン
・長谷川道明・桜丘高等学校生物部:神島で確認されたシロヘリハンミョウ
環境省のレッドリストで準絶滅危惧、三重県のレッドデー
タブックで絶滅危惧 IB 類に指定されているシロヘリハン
ミョウを、これまで記録がなかった鳥羽市神島からはじめ
て確認した。東海地方においては、三河湾口から伊勢湾口
とうしょ
にかけての沿岸と島嶼から記録があるが古い記録が多く、
現在でも生息している場所は限られるものと考えられる。
シロヘリハンミョウ
・松岡敬二:豊橋市西幸町の南大清水層からの生痕化石,Ophiomorpha nodosa
豊橋市西幸町の市道の拡幅工事により現れた南大清水層の
ろとう
せいこん
露頭から生痕化石が産出した。干潟に生息していたアナジャ
コ類の巣穴の化石だと考えられる。この化石が見つかった露
頭はすでに工事によって失われており、この地層が堆積した
環境を復元する上で貴重な資料である。
せいこん
生痕化石……生物そのものではなく、生物の活動の痕跡が化石に
は
なったもの。巣穴、這い跡、足跡、フンなどの化石。
生痕化石(左:表面、右:断面)
・坂本博一・西 浩孝・松岡敬二:豊橋市のため池で確認された淡水魚類・淡水貝類および淡水海綿(2013 年)
豊橋市内の 4 つのため池において、外来魚駆除作業に合わ
せて調査を行い、魚類 7 種、貝類 8 種、海綿 1 種が確認さ
れた。外来種としてはブルーギル*、オオクチバス*、スク
ミリンゴガイ、サカマキガイ、カワヒバリガイ*、タイワン
シジミ、マツモトカイメンが確認された。
*は特定外来生物……外来生物のうち生態系や農林水産業への影
マツモトカイメン
響を及ぼす種から指定され、飼育や運搬などが規制される。
お問い合わせ窓口:学芸員 西 浩孝(41−4747)
なお、研究内容に関する詳細は、各論文の著者にお問い合わせください。
発行部数: 700 部
配 布 先:国内外の博物館、大学、研究機関、図書館など
※自然史博物館、地下資源館、中央図書館、市役所「じょうほうひろば」で閲覧することができます。
※自然史博物館のホームページ(http//www.toyohaku.gr.jp/sizensi/)からも閲覧いただけます。
※画像データは広報広聴課にあります。
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