...

パッシブタウン黒部モデル

by user

on
Category: Documents
21

views

Report

Comments

Transcript

パッシブタウン黒部モデル
資 料 1
2014 年 4 月 17 日
パッシブタウン黒部モデル
設計者プロフィール
【建築】
小玉
祐一郎(こだま ゆういちろう)
建築家、神戸芸術工科大学
【略歴】
1946 年
1969 年
1974 年
1978 年~
1998 年~
教授、工学博士
秋田県出身
東京工業大学卒業
同大学大学院博士課程修了
同大学助手
建設省建築研究所入所 室長、部長を歴任
神戸芸術工科大学教授
エステック計画研究所主宰
パッシブデザインの研究開発とその設計の実践に長く関わる。「住まいの中の自然」
ほか著書多数。受賞作品多数。 国際的な会議や共同研究でも活躍するパッシブ
デザインの第一人者である。
【ランドスケープ】
宮城
俊作(みやぎ しゅんさく)
ランドスケープ・アーキテクト、奈良女子大学大学院
【略歴】
1957 年
1983 年
1986 年
1992 年
1993 年
2001 年
1992 年~
2012 年~
教授
京都府宇治市出身
京都大学大学院修士課程修了
ハーバード大学デザイン学部大学院修了
米国内の設計事務所勤務
千葉大学緑地環境学科 助教授
農学博士(京都大学)
奈良女子大学住環境学科 教授
設計組織 PLACEMEDIA パートナー
奈良女子大学大学院 教授
環境共生をデザインするランドスケープ・アーキテクチュアの日本における第一人者
であり、国際的なフィールドで活躍するランドスケープ・アーキテクトである。
1
資 料 2
2014 年 4 月 17 日
パッシブタウン黒部モデル第一期開発計画概要プレゼン要旨
【小玉氏プレゼン要旨】
1.マスタープランの展開
近未来の持続可能な社会の住まいづくり
・地域の気候風土の特徴を生かす設計により、大幅な省エネルギーを達成すると同時に、親自然
的な心地よさを楽しむ生活を実現する。
2.建築計画
1)在来エネルギーに頼らないローエネルギーの活用・省エネルギーの実現
・日照や風を利用し、できるだけ暖冷房設備に頼らない。
・断熱・気密、外断熱・躯体蓄熱、太陽熱利用、通風・換気・採風の工夫、
2)パッシブデザインによる自然の享受するライフスタイルの実現
・各戸の南側テラス(デッキテラス、ウインド・スクリーン)
・北側の広いデッキ(木戸のある玄関、涼み台・風広場)
3)地下駐車場
・雪に煩わされない冬のアクセス
・地上の緑化・微気候の形成
4)商業棟など
・まちに開かれた住宅街にする
3.エネルギー計画
暖冷房エネルギーの60%削減、給湯エネルギーの30%削減を実現し、さらにバイオマスの
利用により、在来エネルギー消費全体の60%以上の削減をめざす。
1)給湯熱源
:太陽熱+木質バイオマスボイラー、地中熱の利用、
2)暖冷房換気
:太陽熱+木質バイオマスボイラー、地中熱の利用、熱交換換気
3)節水システム:中水利用、雨水利用
4.地域の良さを生かす暮らしとライフスタイル
・風の楽しみ(自然通風・夜間換気、高窓・地窓・採風などの多様な窓)
・柔らかな温かさ(輻射床暖房)、夜間の冷気を利用した冷房
・エネルギーの見える化(HEMS)によるエネルギーの効率的利用
・アウトドアリビングの楽しみ(広いテラス、木戸、風広場)
・豊かな環境の共有、維持によってつながるコミュニティの形成
資 料 2
【宮城氏プレゼン要旨】
1.マスタープランの展開
・①扇状地の地形と土壌、②特徴のある季節風「あいの風」、③冬期の日照、④扇状地の豊かな水
資源、⑤土と水が育む植生など、黒部の気候風土と自然環境をいかすランドスケープを実現する。
2.第1期ランドスケープデザインのコンセプト
・夏期における涼風の誘導や日射の遮蔽、冬期における日照の確保などを通じて、ハイ
エネルギー消費量の低減とローエネルギーの活用を実現する。
・風、水、緑の相乗効果によって快適な体感温度と屋外環境を形成する。
・住戸から住棟間の緑地、隣接街区やストリートモールへ連続する空間構成により、すまいと
まちにひらかれた環境を実現する。
3.屋外の温熱環境のシミュレーション
・熱収支数値シミュレーターによる屋外の温熱環境の状態を予測する。(*1)
・密度の高い落葉樹の植栽、保水性の高い地表面の被覆、涼風の誘導、水景施設の導入により、
夏期には地表面温度や建築物表面温度の上昇を抑制できることが予測される。
・緑量の多い樹木の緑陰と水景施設の併用により、周辺よりも体感温度の低いクールスポットが
形成できることが予測される。
・落葉樹を中心とした植栽計画は、冬期における暖かな日溜まりスポットの確保を阻害しない
ことが予測される。
*1:筑波大学・村上暁信准教授、首都大学東京・熊倉永子助教の協力による。
4.第1期ランドスケープデザインの要素
・落葉樹を中心とした密度の高い植栽により、夏期の緑陰と冬期の陽だまりを確保する。
・地被植物や保水性、透水性の舗装によって地表面の大部分を被覆し、地表面温度の上昇の抑制、
保水性の向上、雨水の土中還元を実現する。
・高橋川や農業用水路の導入、既存地下水源の活用による水景施設の整備により、屋外の空間に
冷涼感をもたらす。
5.パッシブなライフスタイルの実現
・居住者がすまいと周辺の環境の状態を常に意識するようになることから、次のようなライフ
スタイルの可能性がうまれる。
①戸外での生活を楽しむことのできる暮らし
②四季の移ろいや環境の微妙な変化に敏感になることのできる暮らし
③室内にいながら屋外とのつながりを感じることのできる暮らし
④屋外環境への意識を通じ、コミュニケーションが発生する暮らし
⑤居住者の小さなアクションにより環境をチューニング(調律)できる暮らし
・結果として、居住者の意識が「すまいの暮らしからまちの環境」へと広がる契機がうまれる
ことを期待することができる。
資 料 3
2014 年 4 月 17 日
パッシブタウン黒部モデル第一期開発イメージグラフィック
1.全景
1
資 料 3
2.北側の広いデッキ
2
資 料 3
3.リビング
4.サンテラス
3
資 料 3
5.中庭
6.商業棟
※画像データは、本日 4/17(木)夕刻以降に、下記URLからダウンロードいただけます。
http://www.ykk.co.jp/japanese/corporate/g_news/2014/20140417.html
4
Fly UP