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人間行動データとビッグデータを統合 経営改革のスピードを加速する

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人間行動データとビッグデータを統合 経営改革のスピードを加速する
特集
プロジェクトマネジメント「ヒューマンビッグデータクラウド」
人間行動データとビッグデータを統合
経営改革のスピードを加速する
品質・コスト・納期などを順守し、
システム開発プロ
けていると、
人どうしが一定の距離内に近づいた際、
ジェクトを成功させるには、
参画するスタッフが緊密なコ
相互の名札型センサーが通信して対面を検知し、
誰
ミュニケーションをとり、
目標達成へ効率的かつ快適に
が、誰と、
いつ、
どこで、
どれぐらい話をしていたか、
と
業務を遂行できる環境が必要です。そうしたチームビ
いった活動データがサーバに蓄積されていきます。こ
ルディングに貢献するソリューションがヒューマンビッグ
れにより「
、誰の行動が誰にどれだけ影響を与えたの
データクラウド(HBDC、
旧称:ビジネス顕微鏡)です。
か」
「あるプロジェクトにおける実質的なキーパーソン
ヒューマンビッグデータクラウドは、
これまで定性的
は誰なのか」
といった内容が可視化されていきます。
にしか捉えられなかった組織内コミュニケーションの
2007年に日立の中央研究所で開発された本シス
頻度、人間の積極性、組織の共感などを可視化。勘
テムを用い、人間行動の100万日分を計測。10兆も
や経験ではなく、変化を定量的なデータで問題点の
のデータを蓄積し、人間行動データの解析技術の開
抽出や改善方法を導き出します。
発に取り組んだ成果をもとに2009年に株式会社日立
ハイテクノロジーズで事業化されました。
人間の活動データを
サーバに蓄積
組織内コミュニケーションを
可視化する
人間行動の把握に使うのは、
赤外線や加速度セン
サーを搭載した名札型センサーです。重さ約60gの
ヒューマンビッグデータクラウドでは、人と人のつな
名刺サイズで装着に負担はありません。これを首に掛
がりを表す組織ネットワーク図や、一人ひとりの活動
業務・経営情報
・受注データ
・オペレーターデータ
センター全体(日次)
商品別受注データ
オペレーター別受注データ
経験日数、
スキル
人間行動情報
・オペレーターの ・スーパーバイザーの
行動データ
行動データ
対面人数
対面人数、
頻度
コミュニケーションの密度 (オペレーター、
業務中の活気度
スーパーバイザー間)
休憩中の活気度
フィードバックシステム
テム(業績・状況モニタリング)
管理者
・施策設計
・実施指示
現場
・フィードバック
・施策実施
効果的な施策の実施と指標活用によるKPI向上をサポート
図1 ヒューマンビッグデータクラウドの概要
7
はいたっく 2014.6
All Rights Reserved,Copyright ©2014,Hitachi,Ltd.
名札型センサー
プロジェクトマネジメント
記録を生成します。一方、
さま
お客さま
ざまな業務・経営情報(受注・
各種データ
売り上げ・POS・Web/SNSロ
グなど)
との相関関係を統合
業務データ
施策データ
行動計測
データ
お客さまから受領
勤務状況/
タスク項目/受注率
名札型センサー
で収集
的に解析することで、業績に
強く影響する要因を洗い出
日立ハイテクノロジーズ
インターネット
し、効果的な施策の推進によ
ベース・ステーション
るKPI(重要業績評価指標)
データ収集・転送用PC
+マルチクレイドル
向上をサポートします(図1)
。
データセンター
日次データ収集
HBDC適用による
コールセンター
業績向上
分析
成功したプロジェクトに共
日次
フィードバック
通する組織の在り方や仕事
コールセンター
の進め方などのデータと、現
状の実績も統合的に解析しま
す。これらにより日々リーダー
が行うべき施策を具体的に提
示。納期遅れや品質問題を
図2 ヒューマンビッグデータクラウドの運用イメージ(コールセンター業務への適用例)
起こさない、効果的なプロジェクトマネジメントの遂行
果をあげています。大規模なコールセンターを運営
を支援します(図2)。
する企業では、営業スキルの高低より休憩時間中の
職場のコミュニケーション量などの活発度が受注率
ビッグデータから
仮説を立て改善を支援
向上につながるという仮説を立て、
同世代のスタッフ
が一緒に休憩をとる業務シフトにした結果、受注率を
ヒューマンビッグデータクラウドの最も大きな特徴は、
約13%向上させました。
膨大な人間行動データと既存のビッグデータの相関
流通小売業においても、
あるホームセンターで店
関係から、時に専門家も意識していなかった隠れた
内の従業員と、
サンプル調査対象の来店客300人に
業績変動要因を見つけ出せることにあります。
ビッグ
名札型センサーを着用してもらい、10日間分の行動
データへの期待が盛り上がる一方で、
「どのデータが
データを取得した結果、従業員がいることで客単価
経営に役立つのかがわからない」
「業績に結びつく
が増加するスポットを発見。その場所へ重点的に従
仮説がなくて困っている」
という声が多く聞こえます。
業員を配置し、
客単価が15%向上しました。
本当の意味でビッグデータを有効化するには、
膨大な
今後も日立は、
ヒューマンビッグデータクラウドとい
データから逆推察した仮説づくり、
その立証や新指標
う、他社にはないユニークな技術を基盤に、国内だ
の発見、
具体的な業績向上策まで、
コンピュータのパ
けでなくグローバルなお客さまに向けて、組織や経
ワーを積極的に活用する必要があります。
営改革を支援するサービス、
ソリューションを提供し
このソリューションは、すでに実業務でも大きな成
ていきます。
お問い合わせ先
(株)日立製作所 中央研究所
http://www8.hitachi.co.jp/inquiry/hqrd/rd/jp/form.jsp
■情報提供サイト
http://www.hitachi-hitec.com/jyouhou/business-microscope/
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