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後発医薬品の安心使用促進のための
取り組みについて
平成26年2月7日
宮城県保健福祉部薬務課
後発医薬品(ジェネリック医薬品)について
■ 先発医薬品の特許終了後に、先発医薬品と品質・有効性・安全性
が同等であるものとして厚生労働大臣が製造販売の承認を行って
いる医薬品
■ 開発費用が安く抑えられることから、先発医薬品に比べて薬価が
低く、後発医薬品を普及させることは、患者負担の軽減や医療保
険財政の改善に資するものである。
■ しかしながら、後発医薬品推進の本来的な意義は、医療費の効率
化を通じて、限られた医療資源の有効活用を図り、国民医療を守
ることである。
1
国民医療費と薬剤費比率の推移
(兆
円)
40.0
35.0
35%
29.5%
28.0% 28.5%
26.1%
27.0%
30.0
28.9
28.5
25.0
23.5
24.4
25.8
29.6
30.1
31.0
31.5
32.1
33.1
34.1
36.0
30%
25%
27.0
22.3%
21.9% 21.5% 22.1% 21.4% 21.7%
21.2%
20.7%
20.6%
19.6% 20.2%
24.5%
23.3%
21.8
30.7
31.1
33.1
34.8
20%
20.1%
20.0
15%
15.0
10%
10.0
5.2
5.0
5.1
5.3
5.4
5.7
5.7
5.7
5.5
6.0
5.9
6.3
6.4
6.5
6.6
6.9
7.1
7.4
7.6
8.0
5%
0.0
0%
1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009
国民医療費
注)医療用医薬品出荷額(国内出荷額)は暦年
医療用医薬品出荷額
薬剤費比率
出典:中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 (第80回)資料に基づいて作成
厚生労働省「薬事工業生産動態統計」
(年
度)
2
後発医薬品の安心使用促進について
■「経済財政改革の基本方針2007」(平成19年6月19日閣議決定)
平成24年度末までに、後発医薬品の数量シェアを30%以上にする
という目標が設定される。
■これを受けて、厚生労働省では平成19年10月に「後発医薬品の安
心使用促進アクションプログラム」制定。
下記の事項に関して、国及び関係者が行うべき取り組みを規定
①安定供給
②品質確保
③後発品メーカーによる情報提供
④使用促進に係る環境整備
⑤医療保険制度上の事項
■後発医薬品の使用は徐々に進んできたものの、さらなる使用促進
が必要。
3
「最近の調剤医療費(電算処理分)」における都道府県別後発医薬品割合
(数量ベース)
45
40
(%)
(平成24年度)
全国平均:28.7%
29.5% 全国で21位
35
30
25
20
15
10
北青岩宮秋山福茨栃群埼千東神新富石福山長岐静愛三滋京大兵奈和鳥島岡広山徳香愛高福佐長熊大宮鹿沖
海
奈
児
歌
道森手城田形島城木馬玉葉京川潟山川井梨野阜岡知重賀都阪庫良山取根山島口島川媛知岡賀崎本分崎島縄
注1) レセプト電算処理システムで処理された薬局における調剤レセプトのデータをもとに分析したものである。 (保険局調査課まとめ)
医政局経済課の調査(薬価調査)は、すべての医療用医薬品の取引を対象としているため、数値が異なる。
注2) 保険薬局の所在する都道府県ごとに集計したものである。
注3) 「数量」とは、薬価基準告示上の規格単位ごとに数えた数量をいう。
注4) 後発医薬品割合(数量ベース)の算出からは、経腸成分栄養剤、特殊ミルク製剤、漢方、生薬は除外している。
4
「最近の調剤医療費(電算処理分)」における後発医薬品割合(数量ベース)
60
50
%
40
30
20
10
0
全国(旧)
宮城県(旧)
H21年度
H22年度
H23年度
H24年度
19
21.5
22.4
24.3
23.3
24.6
28.7
29.5
H25年度
4~7月)
30.1
30.9
厚生労働省HP 最近の調剤医療費(電算処理分)の動向 より
5
後発医薬品の安心使用促進について
■「社会保障・税一体改革大綱」(平成24年2月17日閣議決定)
後発医薬品のさらなる使用促進が盛り込まれる。
「後発医薬品推進のロードマップを作成し、診療報酬上の評価、
患者への情報提供、処方せん様式の変更、医療関係者の信頼性向
上のための品質確保等、総合的な使用促進を図る。」
■これを受けて、厚生労働省では平成25年4月に「後発医薬品のさ
らなる使用促進のためのロードマップ」制定。
目標
平成30年度末までに、後発医薬品の数量シェアを60%以上にする。
※アクションプログラムと数量シェアの計算方法が異なることに注意
6
数量シェアの計算方法について
■アクションプログラムでの計算方法(旧指標)
後発医薬品の数量
=
すべての医薬品の数量
A
A+B+C+D
■ロードマップでの計算方法(新指標)
後発医薬品の数量
=
後発医薬品の数量+
後発医薬品のある先発医薬品の数量
後発医薬品
A
後発医薬品の
後発医薬品の
ある先発医薬品 ない先発医薬品
B
C
A
A+B
局方品等
D
すべての医薬品
7
「最近の調剤医療費(電算処理分)」における後発医薬品割合(数量ベース)
60
50
%
40
30
20
10
0
全国(旧)
宮城県(旧)
全国(新)
宮城(新)
H21年度
H22年度
H23年度
H24年度
19
21.5
22.4
24.3
23.3
24.6
28.7
29.5
H25年度
(4~7
月)
30.1
30.9
46.4
48.4
厚生労働省HP 最近の調剤医療費(電算)処理分の動向 より
8
70
(%)
「最近の調剤医療費(電算処理分)」における新指標による
都道府県別後発医薬品割合
(平成25年5月分)
(数量ベース)
48.5%(全国17位)
60
50
全国平均:
46.7%
40
30
20
10
北青岩宮秋山福茨栃群埼千東神新富石福山長岐静愛三滋京大兵奈和鳥島岡広山徳香愛高福佐長熊大宮鹿沖
海
奈
児
歌
道森手城田形島城木馬玉葉京川潟山川井梨野阜岡知重賀都阪庫良山取根山島口島川媛知岡賀崎本分崎島縄
注1) レセプト電算処理システムで処理された薬局における調剤レセプトのデータをもとに分析したものである。 (保険局調査課まとめ)
医政局経済課の調査(薬価調査)は、すべての医療用医薬品の取引を対象としているため、数値が異なる。
注2) 保険薬局の所在する都道府県ごとに集計したものである。
注3) 「数量」とは、薬価基準告示上の規格単位ごとに数えた数量をいう。
9
ジェネリック医薬品の市場シェア
我が国のジェネリック医薬品シェアの推移と目標
旧指標
100.0%
新指標
各国のジェネリック医薬品シェア
単位:%
90.0%
80.0%
70.0%
60.0%
60.0%
50.0%
40.0% 32.5%
34.9%
35.8%
39.9%
30.0%
20.0%
10.0% 16.8%
0.0%
18.7%
20.2%
H17.9
H19.9
H21.9
22.8%
H23.9
27.6%
H25.9
H30.3
旧指標とは、全医療用医薬品を分母とした後発医薬品の数量シェア(平
成19年に「医療・介護サービスの質向上・効率化プログラム」で定め
られた目標に用いた指標)
新指標とは、後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品を分母とした
後発医薬品の数量シェア(「後発医薬品のさらなる使用促進のための
ロードマップ」で定められた目標に用いた指標)
厚生労働省調べ
<平成24年8月22日 中央社会保険医療協議会
薬価専門部会資料 より>
10
平成25年4月5日
公表
後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ(概要)
○
後発医薬品の数量シェアを平成30年3月末までに60%以上にする。
達成状況をモニタリングし、その結果や諸外国の動向を踏まえ、適宜見直す。
※ 数量シェアについては、国際的な比較が容易にできることも踏まえ、後発医薬品に置き換えられる先発医薬品及び
後発医薬品をベースとした数量シェアとする。
○
後発医薬品のさらなる使用促進のための取組についてもモニタリングを行い、
その結果を踏まえ必要な促進策を適宜追加する。
- 主な取組内容 -
① 安定供給
② 品質に対する信頼性の確保
③ 情報提供の方策
④ 使用促進に係る環境整備
⑤ 医療保険制度上の事項
⑥ ロードマップの実施状況のモニタリング
11
①
安定供給
課題:
製造管理、品質管理、原薬確保及び需要予測の誤り等による品切れの発生
国の取組:
諸外国の状況に関する情報提供
メーカーの取組:
②
品質に対
する信頼
性の確保
③
情報提供
の方策
課題:
業界団体による「ジェネリック医薬品供給ガイドライン」の作成
後発医薬品メーカーによる「安定供給マニュアル」の作成
供給を継続して確保する体制の整備
品質に対する医療関係者や国民へのさらなる理解の促進
国の取組:
ジェネリック医薬品品質情報検討会の継続、一斉監視指導の継続
都道府県の取組:
都道府県協議会による研修事業の実施
メーカーの取組:
製造所に対する現地における品質管理の確認の徹底
特に海外の製剤や原薬の製造所に対し、適切かつ合理的な品質管理
が行えるよう専門的な人材等の活用等について検討
課題:
医療関係者への情報提供の充実、 医療関係者の情報収集・評価の負荷の解消
都道府県の取組:
市区町村又は保健所単位レベルでの協議会の活用
汎用後発医薬品リストの作成
メーカーの取組:
業界団体の「情報提供システム」の改善・拡充
後発医薬品メーカーによる情報収集・提供体制の整備・強化
12
④
使用促進
に係る
環境整備
課題:
後発医薬品の推進の意義、メリットについてのさらなる理解の促進
使用促進に向けた、都道府県協議会活動の強化
国の取組:
全国医療費適正化計画における後発医薬品に関する取組の推進
都道府県の取組:
保険者の取組:
⑤
医療保険
制度上
の事項
⑥
ロード
マップの
実施状況
のモニタ
リング
課題:
都道府県医療費適正化計画における後発医薬品に関する目標設定
及び関連施策の推進
差額通知事業の推進
医師、歯科医師、薬剤師の後発医薬品への理解が進むようなさらなる
インセンティブの検討
国の取組:
診療報酬上の使用促進策について、中央社会保険医療協議会等で検討
ロードマップの達成状況について、モニタリングを行い、その結果等を踏まえ、
必要に応じ追加的な施策を講ずる。
13
ジェネリック医薬品の安定供給確保について
「後発医薬品の安定供給について」
(H18.3.10医政局長通知)
○ 少なくとも5年間は製造販売し、常に必要な在庫を確保すること
○ 全都道府県において販売体制を整備すること
○ 安定供給に関する苦情処理体制を整備すること
※ 安定供給に支障を生じた事業者は事業者名を公表する。
改善されない場合、その後の薬価収載希望書を受け付けない。
「後発医薬品の必要な規格を揃えること等について」 (H18.3.10医政局長通知)
○ 平成20年度以降薬価基準収載を希望する後発医薬品は、先発医薬品が有する規格を全て揃えること
○ 既収載後発医薬品で先発医薬品の規格を有していないものは、平成22年度末までに承認を取得する
こと
「後発医薬品に係る情報提供の充実について」(H18.3.24安全対策課長通知)
○ 医療用医薬品添付文書に、添加物、生物学的同等性試験データ、溶出挙動の適合性、安定性試験
データ等を記載すること
「後発医薬品における効能効果等の是正について」(H18.6.22経済課長・審査管理課長通知)
○ 先発医薬品の効能効果等合致しているか否かを自己点検し、合致していない場合は、平成18年8月末
日までに承認事項一部変更承認申請を行うこと
○ 一変申請を行わないものについては、指導を行い、公表する
14
診療報酬等における使用促進
平成20年度
・処方せん様式の見直し(「後発医薬品に変更不可」欄に変更。)
・後発医薬品調剤体制加算
・療担規則に保険医及び保険薬剤師に対する使用・調剤の努力義務等を規定
平成22年度
・後発医薬品調剤体制加算の見直し
・薬局での後発医薬品への変更調剤の環境整備((含量違いの後発医薬品等の変更可)
・療担規則に保険医に対して患者の意向確認などの対応の努力義務を追加
平成24年度
・保険薬局の調剤基本料における後発医薬品調剤体制加算の見直し
・薬剤情報提供文書を活用した後発医薬品に関する情報提供
・医療機関における後発医薬品を積極的に使用する体制の評価
・個々の処方薬ごとに後発医薬品への変更の可否を明示するよう、処方せん様式を変更
・有効成分が同一であればどの後発医薬品でも調剤可能となるよう、一般名処方の推進
15
保険者による差額通知実施例(協会けんぽみやぎ資料より)
<平成24年度実績>
通知対象人数
切り替え人数
軽減効果額/月
28,681人
7,428人
9,823,102円
16
宮城県の取り組みについて
■第2期宮城県医療費適正化計画への掲載及び計画に基づく取組
■県内国保保険者等による差額通知事業
・県内39保険者中27保険者が実施予定
■生活保護受給者に対する後発医薬品の使用促進
・生活保護法改正により,生活保護受給者は,後発医薬品への変更不可との医師によ
る指示がない限り,原則,後発医薬品を使用する取扱いとなった。
■後発医薬品普及啓発資材の配布
■後発医薬品に関するシンポジウムの開催等
■後発医薬品の品質確認
・流通段階における後発医薬品の品質試験を実施(厚生労働省との事業)
■宮城県後発医薬品安心使用連絡会議の開催
17
平成24年度診療報酬改定結果検証に係る調査(平成25年度調査)
後発医薬品の使用状況調査結果
厚生労働省発表資料抜粋
・調査目的:後発医薬品に関する保険薬局での調剤状況の変化、医療機関での
使用状況及び医師、薬剤師並びに患者の意識等の把握
・調査対象:保険薬局(1,500施設)、病院(1,500施設)、診療所(2,000施設)、
上記施設の医師及び患者等
・調査方法:自記式調査票の配布・回収
・調査時期:平成25年8月12日~平成25年9月25日
・参考URL
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-HokenkyokuIryouka/0000029406.pdf
18
ジェネリック医薬品に対する患者の認知度
名前を聞いた
ことはあった
14%
知らなかった
3%
無回答
1%
知っていた
82%
19
ジェネリック医薬品の使用に関する患者の考え
わからない
8%
できればジェネ
リック医薬品を
使いたくない
15%
無回答
3%
できればジェネ
リック医薬品を
使いたい
32%
ジェネリック医
薬品や先発医
薬品にはこだ
わらない
42%
20
ジェネリック医薬品の使用経験の有無
無回答
1%
わから
ない
9%
ない
13%
ある
77%
21
先発医薬品からジェネリック医薬品へ変更したきっかけ
22
薬局で聞きたいジェネリック医薬品に関する情報
23
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