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ロシアCIS月報(2016年10月号)

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ロシアCIS月報(2016年10月号)
ロシアCIS月報(2016年10月号)
2016年10月3日
ユーラシア三菱東京UFJ銀行
三菱東京UFJ銀行 国際業務部
経済
経済(1/5)
 ロシア中銀、経済見通しを修正(9月16日、ナビウリナ中銀総裁会見)

2016年のGDP成長率は▲0.7%~▲0.3%に据え置き、年末インフレ率は5.5-6.0%を予測、小売の動向は依然弱く、近い将来の好転を見込んでいない(ナビウリナ中銀
総裁)。消費は従来予測比若干悪化し▲3.5%~▲3.0%、総資本形成は従来マイナス予測からブラス予想に大幅改善するも、総固定資本形成は逆に大幅悪化を予測。
貿易収支、経常収支とも黒字は縮小するが問題なく、ネット資本流失は減少。

2016年後半のプラス成長の可能性はあるが、2017年はGDP成長率+0.5~1.0%に留まる(ナビウリナ中銀総裁)。消費予測+0.2%~0.6%に引き下げ、また総固定資本
形成も+1.2%~1.7%に若干引き下げ。2018年~2019年のGDP成長率は+1.5~2.0%。

2016年~2018年のネット資本流失は、 記録的な低水準が継続し、250億米ドルを上回ることは無い。ルーブルの変動幅は原油価格と比較し低下、制裁は継続する
と考えるが国際収支の観点から問題なくルーブル・インフレへの圧力は生じない(ナビウリナ中銀総裁)。

原油価格25米ドルのリスクシナ
リオでは、2017年のGDP成長率▲
1.5%~▲1.0%、年末インフレ5~6%。
消費▲2.7%~▲2.3%、総資本形成
項目
単位
実績
2015
見通し
2016
9月予測
2017
6月予測
2018
2019
9月予測
6月予測
9月予測
6月予測
9月予測
38
40
40
40
40
40
▲3.7 ▲0.7-▲0.3 ▲0.7-▲0.3
0.5-1.0
1.1-1.4
1.5-2.0
1.6-2.0
1.5-2.0
5.0-6.0
4.0
4.0
4.0
4.0
4.0
ウラル原油価格
米ドル
実質GDP成長率
%
米ドル、経常黒字200億米ドル、ネ
年末インフレ率
%
ット資本流出350億米ドルで、外貨
最終消費支出
%
▲7.5 ▲3.5-▲3.0 ▲3.2-▲2.8
0.2-0.6
1.3-1.7
1.7-2.2
2.0-2.4
2.0-2.5
▲9.6 ▲4.0-▲3.5 ▲3.6-▲3.2
0.3-0.7
1.4-1.8
2.7-3.2
2.4-2.8
3.2-3.7
2.0-3.0 ▲1.7-▲1.3
1.8-2.5
0.7-1.1
3.0-3.7
1.9-2.3
0.8-1.3
%
▲7.6 ▲6.5-▲6.0 ▲1.8-▲1.5
1.2-1.7
1.9-2.3
2.7-3.2
1.8-2.2
3.2-3.7
貿易収支
億米ドル
1,485
910
1,140
940
1,060
960
1,050
1,010
経常収支
億米ドル
696
270
400
270
320
250
290
250
純資本流出
億米ドル
-730
-140
-250
-180
-250
-250
-290
-250
銀行貸出伸び率
%
7.1
4-6
5-8
4-6
6-8
7-9
7-9
9-11
外貨準備増減
億米ドル
20
130
150
90
70
0
0
0
▲6.0%~▲5.0%で、プラス成長は20
19年以降を予測。貿易黒字840億
準備は160億米ドル減少する予測。
家計支出
%
第3四半期季節調整済みGDP
総資本形成
%

成長率はゼロを見込む。固定資本
投資も第3四半期は▲3.5%~▲2.5
%の水準まで戻ってきた。(9月27日、
中銀専門家)。
2
ロシア中銀経済予測
(出所)各種報道からユーラシアBTMU作成
総固定資本形成
52
12.9
▲18.7
40
5.5-6.0
経済(続き)
経済(2/5)
 Moody’s: ロシアGDP成長率見通しを2016年▲1.0%、2017年+1.5%に上方修正(9月12日)
 S&P: ロシア・ソブリン格付(BB+)見通しをネガティヴから安定的に引き上げ(9月16日)

ロシア経済・政策の低い原油価格への順応を評価。GDP成長率見通しを2016年▲1.4%から▲1.0%に、2017年+0.5%から+1.4%に上方修正、2018-2019年は+1.7%。

ソブリン格付見通し改定に伴い、以下企業の見通しもネガティヴから安定的に引き上げ: Gazprom, Gazprom Neft, Rosneft, Lukoil, Novolipetsk Steel (NLMK),
Severstal, Mobile TeleSystems (MTS), Rostelecom, MegaFon, Magnit, Sovcomflot (SCF), Transneft, Federal Grid Company UES (FGC), Mosenergo,
Russian Railways (RZD), Russian Grid, VTB, BNP Paribas Bank, Unicredit Bank、 ICBC Bank, Credit Suisse Securities.
 経済発展省の経済見通し修正案(9月22日、Vedomosti紙報道)

2016年GDP成長率見通しを▲0.2%から▲0.6%に下方修正、年末インフレ率5.8%、平均為替レート67.5で、投資は▲2.7%に上方修正するも、小売は▲4.6%、実質可処
分所得も▲5.6%に下方修正。実質賃金は+0.3%と上方修正。

2016年鉱工業生産は+0.3~+0.5%の可能性(9月16日、ウリュカエフ経済発展省)。第3四半期季節調整済GDP成長率は対前四半期比プラスとなる可能性あり、ネッ
ト資本流出は150~200億米ドル以下(9月8日、トルマソフ・経済発展省マクロ経済予測局長)。

2017年以降は、原油価格40米ドルのベースラインシナリオで、GDP成長率は2017年+0.6%、2018年+1.7%、2019年+2.1%。2017年の年末インフレ率4.9%、平均為替
レート65.5、投資+0.3%、小売+1.1%と回復、実質可処分所得も+0.5%となる予測。
経済発展省予測 (9月22日
Vedomosti紙)
項目
3
単位
ウラル原油価格
米ドル
実質GDP成長率
実績
2015
見通し
2016
9月予測
2017
5月予測
2018
2019
9月予測
5月予測
9月予測
5月予測
9月予測
5月予測
51.2
41
40
40
40
40
40
40
40
%
▲3.7
▲0.6
▲0.2
0.6
0.8
1.7
1.8
2.1
2.2
年末インフレ率
%
12.9
5.8
6.5
4.9
4.9
4.4
4.5
4.1
4.0
平均為替レート
ルーブル
60.66
67.5
67.2
65,5
64.8
65,0
64.1
64,4
62.7
投資
%
▲7.6
▲2.7
▲3.1
0.3
0.8
2.2
3.0
3.0
4.2
小売
%
▲9.6
▲4.6
▲2.7
1.1
1.1
1.5
.2.6
2.5
3.3
実質可処分所得
%
▲4.3
▲5.6
▲2.8
0.5
0.7
1.0
1.0
1.3
1.1
実質賃金
%
▲9.3
0.3
▲1.5
0.6
1.2
1.9
1.3
1.6
1.3
(出所)各種報道からユーラシアBTMU作成
経済(続き)
経済(3/5)
 第2四半期GDP成長率▲0.6%で確定(国家統計局)

デフレーター104.2%、第2四半期GDP19.979兆ルーブル。製造+0.3%(前年同期▲5.1%)、卸小売▲1.2%(同▲10.5%)、採掘+0.3%(同▲0.8%)、ユーティリティ+0.5%(同
▲0.4%)、建設▲9.5%(同▲8.6%)、運輸通信▲1.0%(同▲3.7%)。

GDP構成比は、消費が73.7%→74.8%に拡大(家計消費53.7%→54.3%、国家消費19.6%→20.1%、非営利団体の消費0.4%→0.5%)、総固定資本形成が17.1%→19.8%に拡
大(固定資本投資18.8%→19.5%、在庫▲1.7%→0.3%)、純輸出は9.2%→5.4%に縮小した。
 PMI: サービス業PMIは、8月前月55.0から53.5に下落。 製造業PMIは、8月前月49.5から50.8に上昇し、今年2回目の50越え。
 8月のコアセクター(鉱工業、農業、建設、運輸、小売卸)生産高: 前年同月比+0.6%(1-8月▲0.6%)と2月以来のプラスに転換。鉱工業+0.7%(1-8月+0.4%)、運輸+2.8%
(1-8月+1.5%)、小売▲5.1%(1-8月▲5.7%)、農業+6.0%(1-8月+3.4%)、建設▲2.0%(1-8月▲4.6%)(国家統計局)。
 8月の鉱工業生産は、対前年同月比+0.7%と7月▲0.3%からプラスに回復(国家統計局)

1-8月は+0.4%。8月季節調整済では+0.5%。採掘業は、前年同月比+1.8%(1-8月+2.4%)、 製造業は、同+0.1%(同▲0.8%)、電気ガス水道は、同+1.3%(同+0.6%)。製造
業では、皮革製靴+10.9%(同+9.3%)、化学+7.8%(同+4.9%)、ゴム・プラスチック+6.4%(同+5.9%)、木材+6.0%(同+1.5%)、繊維+5.6%(同4.0%)、紙パルプ+4.6%(同+2.9%)、
食料品+3.2%(同+2.4%)、電気電子光学機器+1.9%(同▲2.6%)、機械装置+1.4%(同+3.6%)、非金属鉱物製品+0.3%(同▲8.5%)の10業種で増加し、輸送機器▲9.6%(同
▲5.1%)、石油製品▲2.8%(同▲3.7%)、冶金金属製品▲5.5%(同▲2.8%)の3業種でマイナスとなった。

主要品目では、石油ガスコンデンセー
ト▲0.3%(1-8月+2.4 %)、天然ガス+4.4%
(同▲1.6%)、石炭+13.8%(同+6.6%)、
電力+3.1%(同+1.1%)、粗鋼▲1.9%(同
▲1.1%)、鋼板▲2.5%(同▲1.7%)、パイプ
▲19.3%(同▲12.2%)、自動車+41.6%
(同▲13.1%)、農業+6.0%(同+3.4%)等と
なっている。
4
(出所)各種報道からユーラシアBTMU作成
鉱工業生産・固定資本投資推移
経済(続き)
経済(4/5)
 企業収益: 1-7月は対前年同期比+4.7%の6.014兆ルーブル、35,600社が黒字で6.972兆ルーブル、15,600社(30.4%)が赤字で9,580億ルーブル(国家統計局)。

採掘▲13.7%の1.24兆ルーブル、製造業▲2.3%の1.635兆ルーブル、ユーティリティ2.2倍の3,674億ルーブル、卸小売▲27.6%の8,865億ルーブル、建設+58.3%の590億
ルーブル、運輸通信+52.5%の8,319億ルーブル、農林業▲1.4%の1,427億ルーブル、漁業+42.6%の478億ルーブル。

7月末延滞債務は前月比+3.8%、対前年同月比+12.3%の2.59兆ルーブル、延滞比率は前月比+0.3%の6.5%。
 8月の小売売上高は、対前年同月比▲5.1%と7月の▲5.0%とほぼ横ばい(国家統計局)

20 ヶ月連続のマイナス。1-8月▲5.7%。食料品が▲5.4%(1-8月▲5.2%)、非食料品が▲4.8%(1-8月▲6.1%)。

実質可処分所得は、8月前年同月比▲8.3%
小売売上高・実質可処分所得・失業率推移
と7月の▲7.3%に比べ下げ幅拡大(1-8月▲5.8
%)、22ヶ月連続で前年同月を下回った。

8月の平均賃金は、34,095ルーブルで、名目
で対前年同月比+5.8%(1-7月+7.3%)、実質では
▲1.0%(1-7月▲0.3%)と4ヶ月ぶりに前年同月を
下回った。

失業率は、対前月比▲0.1%の5.2%に改善。
 8月の消費者物価指数は、対前月比で0.0%と7月+0.5%比下落、前年同月比も+6.9%と下落(国家統計局)

食料品は対前月比▲0.6%(前年同月比+6.5%,)、
非食料品は同+0.4%(同+8.1%)、サービス同+0.3%
(同+5.5%)。

9月1日から26日迄で上昇率は+0.2%、9月26日
現在前年同期比+6.5%。

8月の生産者物価指数は、対前月比▲1.4%、
前年同月比では+3.1%。1-8月+3.5%。

通貨供給量は、7月対前年同月比+12.2%で
推移。
5
(出所)国家統計委員会、ロシア中銀資料からユーラシアBTMU作成
消費者物価指数・生産者物価指数・通貨供給増加率推移
経済(続き)
経済(5/5)
 貿易黒字: 1-7月は対前年同期比▲45.8%の578億米ドル(連邦関税局)

輸出は、▲27.1%の1,534億米ドル、輸入は同▲.8.0%の956億米ドル。

CIS外への輸出構成比は、燃料エネルギー62.2%(前年同期68.6%)、金属10.1%(同9.4%)、設備機械6.5%(同5.0%)、化学製品6.4%(同6.5%)、食糧4.7%(同3.2%)、木材・
紙パルプ3.5%(2.6%)で、輸入構成比は、機械設備47.9%(同47.2%)、化学製品20.0%(19.4%)、食料13.3%(13.8%)、繊維靴6.1%(6.2%)、金属5.5%(5.8%)。

貿易相手国は、EU43.7%(同46.0%)、APEC諸国29.2%(同27.5%)、EEU諸国8.5%(同7.8%)、CIS諸国12.2%(同12.4%)。国別貿易高は、CIS除き、中(▲6.8%)、独
(▲21.4%)、蘭(▲33.1%)、伊(▲44.8%)、米(▲16.8%)、トルコ(▲40.3%)、日本86億米ドル(▲33.5%)、韓国(▲23.4%)、仏(+5.5%)、ポーランド(▲21.2%)の順。

CIS外への燃料エネルギー輸出は、金額ベース▲34.3%、数量ベース+1.8%。数量ベース、原油+6.2%の135.4百万トン(輸出全体で148.5百万トン、393億米ドル)、石
油製品▲12.6%(234億米ドル)、天然ガス+11.8%の902億㎥(輸出全体で1,092億㎥、171億米ドル)、石炭+9.1%、電力▲10.5%。金属輸出金額ベース▲22.3%、設備機
械輸出金額ベース▲6.4%、化学製品輸出金額ベース▲28.0%、数量ベース▲5.5%、食料輸出金額ベース+7.3%、数量ベース+27.4%。木材・紙パルプ輸出数量ベース
+14.4%。機械設備輸入は金額ベース▲5.1%、化学製品輸入金額ベース▲3.7%、数量ベ-ス▲3.8%、食料輸入金額ベース▲10.2%、数量ベース▲10.8%、繊維靴輸入
金額ベース▲7.3%、数量ベース▲9.6%、金属輸入金額ベース▲11.7%、数量ベース▲10.7%。
 CIS以外からの1-8月輸入▲3.5%の1,004億米ドル、
うち8月+15.9%の158億米ドル(連邦関税局)。
 1-8月経常収支黒字速報: 対前年同期比▲68%の
164億米ドル(ロシア中銀)

1-8月民間純資本流失は、▲80%の99億米ドル、
8月は10億米ドルの流入。

1-7月貿易黒字は、▲48.7%の512億米ドル、輸出
▲27.8%の1,509億米ドル、輸入▲8.6%の996億米ドル。
うち7月貿易黒字は前月比▲20.0%の65億米ドル、輸出
対前月比+6.6%の225億米ドル、輸入同+0.2%の160億
米ドル。
6
(出所)各種報道からユーラシアBTMU作成
貿易収支・経常収支・ウラル原油価格推移
金融・財政
金融・財政(1/3)
 民間銀行貸出・預金の状況(ロシア中央銀行):

法人向け貸出は8月▲0.9%、1-8月▲5.6%、個人向けは8月+0.7%、1-8月+0.1%、延滞率は法人は6.8%から7.1%に上昇、個人は8.6%で変わらず。

預金は8月法人▲1.4%、1-8月▲9.4%、個人8月▲0.3%、1-8月+10.7%。1-8月収益は、5,320億ルーブル。外貨預金の割合は8月初で26.5%。

2017年も預金保険料は引き上げ見込み。

2018年から総合ライセンス銀行の最低資本金は10億ルーブルに引き上げ。現在276行が資本金10億ルーブル以下で、全体で1,420億ルーブルの資本増強が必要
であるが、達成できるのは100行程度と見込む。地方銀行制度を導入し、最低資本金3億ルーブル、総資産70億ルーブル以下で、営業地域を限定し、非居住者との
取引も制限する制度を導入する。
 ロシア中央銀行、 10銀行のライセンス剥奪: Bank TETRAPOLIS(資産規模533位)、Vyborg-bank(349位)、Asia Bank(633位)、non-banking credit institution
Transit(650位)、ROSPROMBAN(323位), FINPROMBANK(94位)、Regional Commercial Bank(404位)、Rosinterbank(68位)、Defence Industrial Bank(89位)、
Centrocombank(206位)。
 VEB: 中国10行から100億人民元のシンジケートローン調達。期間3年+3年延長オプション付き。
 ロシア中央銀行、政策金利を10.5%から10.0%に0.50%引き下げ(9月16日中銀声明文)

予想通りのインフレ率の低下、インフレ期待の低下、不安定な経済情勢を勘案し利下げを決定。

インフレ低下傾向を強めて行く為、KeyRateは現在のレートで2016年末迄維持し、2017年1-2四半期に更なる引き下げを検討する。今回の決定、並びに適度な引き
締め気味の政策により、インフレ率は、2017年9月には4.5%、2017年末には4%に低下する。

政策金利を長期間10%に保つことは、需要サイドからの制約
の影響下にあるインフレを持続的に減速させることを助ける。

名目金利の低下幅は限定的であり、かなりの長期間、適度に
引き締め気味の金融政策を継続する。実質金利をプラスに保つ
必要がある。
 9月の金利の動き

翌日物(ON)は、10.56%で取引開始され、一旦16日に10.79%
迄上昇したが、政策金利引き下げ後徐々に低下し23日に10.06%
を付けた。その後は再び上昇し前月末比▲0.11%の10.57%で引け
た。1ヶ月物は10.74%で取引が始まり、徐々に低下し17日に10.42
%に低下した後上昇し、対前月末比▲0.25%の10.50%で引けた。
7
(出所)ロシア中銀資料・各種報道からユーラシアBTMU作成
KEY Rate/翌日物・1ヶ月物モスプライムレート推移
金融・財政(続き)
金融・財政(2/3)
 上期保険市場: 純益+19%の718億ルーブル、資本+6.6%の4,396億ルーブル、資産1.736兆ルーブル。4-6月保険料収入は639億ルーブルで、強制自動車保険が22.1%
を占める。
 8月末外貨準備高は、前月比+0.3%, +12.9億米ドルの3,952億米ドル、1-8月で+7.3%、+268億米ドル(ロシア中央銀行)

うち金は+0.3%、+1.9億米ドルの647億米ドル、1-8月で+33.2%、+161億米ドル。9月23日現在外貨準備高は3,980億米ドル。
 9月の為替相場の動き

8月、ルーブル平均レートは、対前月比対ドル▲0.9%の64.92、対ユーロ▲2.1%の72.78。2015年12月比では、対ドル7.3%、対ユーロ4.1%の上昇。8月のウラル原油価
格平均は対前年同月比▲3.8%の43.90米ドル、1-8月対前年同期比▲28.6%の39.36米ドル。

9月、ルーブル相場は、対ドル65.29、
ルーブル為替レート・ウラル原油価格推移
対ユーロ72.83、対円1.58台前半で取引を
開始。1日、原油の在庫増報道により原油
価格が下落し、ルーブルも対ドル65.97、
対ユーロ73.91の月間安値を付けた後、ロ
シアとサウジアラビアが原油価格安定化
で協働を発表、米国が利上げ見送りした
ルーブル安
こと等もあり、原油価格が上昇すると共に
ルーブルも総じて堅調に推移した。28日、
OPECが減産に合意し、原油価格が46米
ドル台半ば迄上昇すると、月末にはルー
ブルも7月以来となる対ドル62.64、対ユー
ロ70.37、対円1.61台後半の月間高値を
付け、対ドル62.80、対ユーロ70.67、対円
1.61台前半の高値圏で引けた。

9月の外貨レポ残高は8月末比
▲12.1億ドルの100.7億米ドル。
ルーブル高
8
(出所)ロシア中銀資料・各種報道からユーラシアBTMU作成
金融・財政(続き)
金融・財政(3/3)
 1-8月連邦予算は、対GDP比2.9%の1.521兆ルーブルの赤字(財務省速報)

歳入8.143兆ルーブル(予算の59.3%)、歳出9.661兆ルーブル(同60.0%)、石油ガス歳入は2.994兆ルーブル(同49.5%)、非石油ガス歳入5.149兆ルーブル(同57.4%)、
税金4.424兆ルーブル(同59.0%)、関税2.736兆ルーブル(同57.8%)、その他9,832億ルーブル(同65.3%)。GDP52.268兆ルーブル。

1-7月連結予算赤字は、8,513億ルーブル、歳入14.933兆ルーブル、歳出15.784兆ーブル。連邦予算赤字1.442兆ルーブル(歳入6.97兆ルーブル、歳出8.412兆ルー
ブル)、地方予算黒字4,188億ルーブル(歳入5.548兆ルーブル、歳出5.129兆ルーブル)、予算外基金黒字1,134億ルーブル(歳入5.52兆ルーブル、歳出5.407兆ルー
ブル)、地方予算外基金黒字585億ルーブル(歳入9,296億ルーブル、歳出8,711億ルーブル)。

1-8月連結予算赤字9,809億ルーブル、歳入17.201兆ルーブル、歳出18.182兆ルーブル、石油ガス歳入▲25.8%の2.994兆ルーブル、非石油ガス歳入+7.0%の14.208
兆ルーブル。VAT+7.5%の2.917兆ルーブル、利潤税+4.0%の1.935兆ルーブル、個人所得税+7.4%の1.874兆ルーブル、物品税+25.1%の8,650億ルーブル、社会保証料
+14.2%の3.862兆ルーブル、その他▲5.4%の2.388兆ルーブル。
 8月末予備基金残高は、2兆900億ルーブル(約322億米ドル、前月比▲4,702億ルーブル)、国民福祉基金(NWF)残高は、4兆7,190億ルーブル(約727億米ドル、前月
比▲1,230億ルーブル)(財務省): 連邦予算赤字補填に3,900億ルーブル捻出のため、29億米ドル、25億ユーロ、3億ボンドを売却。
 ユーロ債12.5億米ドル発行、需要は75億米ドルで価格106.75%、利回り3.9%で5月比▲0.85%低く調達。米53%、欧州43%、アジアが4%購入。
 財政状況に関する財務省コメント等
9

2016年予算は平均原油価格40米ドルで修正案を提出する。赤字は対GDP比3.5%-3.7%を見込む。10%の歳出カット、年金基金へ2,000億ルーブル拠出増、歳出項目
変更250-300億ルーブル、ロスネフチ・バシネフチ株式売却収入1兆ルーブルを盛り込む。国内借入れは年末までに1,000億ルーブル増額し4,000億ルーブルとし、
個人向け借入債も年末までに300億ルーブル発行する。予備基金からの繰り入れは2.1兆ルーブルで計画通り(シリアノフ財務相、9月23日、9月30日)。

2017-2019年予算は、10月末に国会に提出する。インフレ4%、為替レート2017年67.5、2018年68.7、2019年71.1前提。大きな税制の変更は無いが、全国営企業から
の配当50%導入、MET引き上げによる石油業界から年2,000億ルーブル税収増(石油輸出関税は、予定通り42%から30%に引き下げ)、ガスプロムからの税収増
1,000-1,700億ルーブル、税金徴収の改善で年1,000-1,500億ルーブル増収を図る。2017年の海外調達は70億米ドルに戻り、国内調達は3.5倍の1兆ルーブルを見
込む。2018年から自発的個人退職貯蓄制度を開始する(同)。石油輸出税の全廃は当初計画の2018年から2019-2020年に延期(9月23日、サザノフ部長)。マントロ
フ産業貿易相は国防産業への適用3年間猶予を要請(9月8日)

農業に対しては、2017年も本年同様の2,140億ルーブルの支援継続(メドベージェフ首相)、5%のソフトローン導入検討。

マントロフ産業貿易相は、2017年危機対策基金400億ルーブル設定を提案(9月19日)。2017-19年に輸出支援1,000億ルーブル予算措置を申し入れ(9月27日)。

ウリュカーエフ経済発展相は、2017年中小企業サポートとして200億ルーブルの予算措置を申し入れ(2016年110億ルーブル、現状2017年予算では70億ルーブル)、
7つのリースセンターに100億ルーブル、中小企業支援基金の80億ルーブル増資(600億ルーブルの保証が可能となる)、230のワンストップ国家サポートセンターに
20億ルーブル。

輸入代替政策は成果が出ており継続。国家調達の国内製品優先、中小企業向けソフトローン(6.5%)の下限50百万ルーブルから10-20百万ルーブルへ引き下げを
指示(9月6日、メドベージェフ首相)。電波電子機器(携帯、パソコン、タブレット、POS、ATM)の国家調達の際2社以上ロシア企業が入札した場合外国製品購入禁
止(9月27日)。

穀物輸出関税廃止決定(9月23日から)。魚類輸出関税廃止決定(9月1日から)。
(出所)各種報道からユーラシア23MU作成
企業・産業
自動車
 8月新車販売台数(含む軽商用車)は、対前年同月比▲18.0% の113,749台(欧州ビジネス協会)

7月▲16.6%より下げ幅拡大、1-8月▲14.9%の895,357台。2016年販売予測は▲10.3%の144万台。

ブランド別売上は、AvtoVAZ:8月+3.6%(1-8月▲8.1%)、ルノー:▲7.5%(▲8.6%)、VWグループ:▲4.3%(▲5.6% )、現代:▲5.4%(▲16.5%)、KIA:▲16.9%(▲10.0% )、
UAZ:+3.1%(+1.4%)、GAZ:▲16.0%(+1.8%)、ベンツ:▲3.7%(▲14.1%)、フォード:▲24.2%(+26.2%)、GMグループ:▲67.8%(▲57.9%)、BMWグループ:▲3.0%(▲2.9%)、
日本勢は、日産:▲29.8%(▲26.7%)、トヨタGr:▲5.2% (▲5.4%)、マツダ:▲31.2%(▲26.6%)、三菱:▲58.8%(▲54.6%)、スバル:▲47.9%(▲31.2%)、スズキ:▲73.7%
(▲20.1%)、ホンダGr:▲82.4%(▲70.9% )、いすゞ:+28.3%(▲11.0%)。

マントノフ産業貿易相:2016年の自動車販売▲10%、生産▲10%を予測、2017年には安定し、2018年には拡大を見込む。2017年も支援を継続。
 8月の中古車販売は、対前年同月比+3.6%の451,100台、1-8月+8.5%の3.4百万台(AUTOSTAT)

8月LADAがシェア27%で▲6.5%の123,100台、トヨタ+8.3%の51,000台、日産+8.0%の24,400台。
 8月のLCV新車販売は、対前年同月比▲0.1%の7,000台、1-8月▲7%の54,600台(AUTOSTAT)

GAZがシェア40%で+1.6%の2,900台、UAZ+6.7%の1,400台、LADA+22.8%の765台、ベンツ▲25.3%の595台、フォード+19.8%の315台。
 8月のトラック新車販売は、対前年同月比+21.1%の4,700台、1-8月▲3.4%の31,300台(AUTOSTAT)

KAMAZがシェア38%で+34.8の1,800台、GAZ+49.7%の678台、ベラルーシMAZ+38.0%の334台、いすゞ+13.4%の254台、ベンツ+3.9%の214台。
 8月の自動車生産は、対前年同月比+41.6%の87,300台、トラック+7.2%の9,600台、バス+36.5%の4,300台

1-8月は、自動車▲13.1%の702,000台、トラック+6.3%の80,000台、バス+4.5%の23,400台。
 1-7月の自動車輸入は対前年同期比▲28.2%の147,800台(31.7億米ドル)、うちCIS外143,200台(30.9億米ドル)(連邦関税局)

トラック輸入は▲9.3%の9,700台(5.0億米ドル)、うちCIS外7,800台(2.6億米ドル)。

自動車輸出は▲35.1%の37,800台(5.8億米ドル)、うちCIS25,800台(2.9億米ドル)。トラック輸出▲32.3%の6,700台(1.7億米ドル)、うちCIS外3,100台(1.1億米ドル)。
 日産: 三菱ブランド・ディーラー網維持を発表。共同購入で物流。生産コスト削減を目指す。

X-Trail用バンパーの欧州への輸出開始。ロシア政府と工業組み立て特約の期間延長の交渉を開始。
 中国Changan: 9月からリペツクの工場でコンパクトクロスオーバーCS35の生産開始。年3万台の生産能力。4-5年後に現地調達比率50%を計画。
 AvtoVAZ: 164億ルーブルの増資を決議。
 マツダ・ソラルス: 産業貿易省とエンジン工場設立の特別投資契約締結。年5万基生産、2018年末に生産開始し、2023年まで、投資20億ルーブル、600人雇用。
 ソラルス: 年末までにSsanYong車の組み立て再開見込み。月200-250台。
 KAMAZ: 独Kogelとトレーラー製造・販売のJV設立でL/I締結。
10
(出所)各種報道からユーラシアBTMU作成
企業・産業(続き)
石油・ガス・エネルギー(1/2)
 石油: 1-8月石油ガスコンデンセート生産+2.4%の363.7百万トン(8月▲0.3%の45.3百万トン)、CIS外への輸出+5.8%の154.3百万トン(同+1.2%の18.2百万トン)、石油精製
▲2.9%の188百万トン(同▲0.3%の24.4百万トン)。BPは、ロシアの石油生産を2016年+2.1%、2017年+3%と予測。

ノワク・エネルギー相は、サウジアラビアと原油市場の安定・予測可能化のための協働措置を行うことで合意。技術・生産でも協力し、10月に初回ワーキンググルー
プ会合を開催することを決定(9月5日)。

OPECは、アルジェリアで臨時総会を開催し、加盟14カ国の原油生産量を日量3,250万~3,300万バレルに制限することに合意。8月は日量3,324万バレルを生産して
いるため約70万バレル減産となる。イラン、リビア、ナイジェリアは例外規定を適用し、詳細は11月30日のウイーンでの総会時に決定予定。ロシアは、この決定を歓
迎し、協力の意向(9月28日)。

ロスネフチ:
- 中国Sinopecと東シベリアガス化学コンプレックスへの参加合意。クラスノヤルスクのBoguchamyでハイテクポリマー(ポリエチレン、ポリプロピレン)生産、年
3百万トン、50億㎥のガスを使用。Veninefti JV(ロスネフチ74.9%、Sinopec25.1%)の生産開始は2022年で合意(埋蔵量ガス354億㎥)。
- BPの西シベリアYarmak Neftgazの株式49%取得を認可、BPは3億米ドル投資。
- BP ・Schlumberと地質調査の技術、共同調査・開発に関する協力協定締結。
- Zvezda-Keppel Design and Engineering Center(ロスネフチ45%、Keppel45%,MH Wirth10%のJV)にオフショア掘削リグの基本設計を発注。
- Far East Shipping and Repair Centerにアイスクラス・タンカー2隻を発注。ロスネフチフロートもアフラマックスクラス・ガスエンジンタンカー5隻を発注。エクソン・
ネフチガス(サハリン1オペレーター)もアフラマックスクラスタンカー2隻の発注を検討。ズベズダ造船所は現代と世界初のアフラマックスクラス・ガスエンジンタン
カーの設計協力で合意。
- スベズダ造船所で2016年第2期建設開始(ドライドッグの建設)。鉄鋼生産を提案。33万トンの需要あり。
- 中国ChemChinaとFar Eastern Petrochemical Company JV設立合意(ロスネフチ60%、ChemChina40%)。1.5兆ルーブルのプロジェクト。
- GEとダイナミックポジショニングシステムの国産化で共同作業開始の協定に署名。
- インドONGCにVankorneft株式11%の売却契約し、ONGC持分は26%に増大し、Oil India等インドコンソーシアムにも株式23.9%の売却の認可を取得し、インドの持
分は合計49.9%となった。 また、Taas-Yuryakh Neftegazdobychaの株式29.9%のインドコンソーシアムへの売却も認可取得。
- タイPTTと炭化水素開発・生産、原油・石油製品・LNG供給に関する協力協定締結。
- バハレーンNOGA HoldingsとLNG協力覚書。
- ガスプロムネフチとの50%JV ヤマロネネツ自治管区の国内最北オンショア油田であるギダン半島東メソヤンカ鉱区の商業生産開始。4.7億トンの石油、1,880億
㎥のガス埋蔵。2016年生産57.7万トン、2020年ピークには年5.6百万トン生産予定。2010年~16年850億ルーブルを投資し、2040年までに2,560億ルーブルを投
資予定。
11
(出所)各種報道からユーラシアBTMU作成
企業・産業(続き)
石油・ガス・エネルギー(2/2)

ルクオイル: 今後3年間の投資は年75-80億米ドルで、原油価格2017年40米ドル、2018年50米ドル、2019年60米ドル前提で予算編成。OPECの決定は原油価格を
50米ドル程度で安定化させる効果はある。
- Stavrolenのポリエチレン工場近代化・拡大に2020年までに80億ルーブル投資。

ガスプロムネフチ: 中国CNOOCにロシア大陸棚での開発に参加要請。

タトネフチ: 8月グループ生産+5.5%の2.4百万トン、1-8月+4.9%の18.7百万トン。精製は1-8月5.8百万トン。
 ガス: 1-8月ガス生産▲0.8%の3,977億㎥。

ガスプロム: サハリン3、Kirinsky鉱区(海岸から17キロ地点)で新規ガス田発見、埋蔵量400億㎥見込み。
- 中国CNPCと「シベリアの力」ガスパイプラインのアムール川国境地下建設のEPC契約締結。2018年に完成。
- トルコ政府からトルコストリームのオフショア海底部分の建設認可取得。
- 独・Lindeと中規模LNG生産機器の国産化を協議。
- バハレーンNOGA HoldingsとLNG協力覚書。
- ノルドストリーム2のスウェーデン領海でのパイプライン建設工事申請。

ノバテック: JBICと戦略パートナーシップ協定、Yamal LNGやArctic LNGプロジェクトでJBICからの借入れを想定。
- 伊ENIとJVでモンテネグロのオフショアブロック4箇所開発でMOU。

独Linde: ニジニノブゴロドの特殊ガス生産のための2空気分割工場が完成。投資額70百万ユーロ。日200トン生産。主要顧客シブール・ネフチヒムに。
- ガスシリンダー充填拠点も2016年末までには完成。投資額1.3百万ユーロ。月25,000シリンダーに充填。(Lindeはモスクワ州Balashikha酸素工場を1994年
に買収、カリーニングラードのアセチレン生産工場、エカテリンブルグのウラル技術ガス工場)
 原子力: チュニジア・キューバと原子力の平和利用協力で協定締結。

ロスアトム: ヴォルゴグラードのアトムマッシュで風力発電タービンの部品生産開始。2016年70億ルーブル、数年後に570億ルーブル売上見込み。
 電力: 8月生産は+3.1%の905億kWh(1-8月+1.1%の7,018億kWh 、うち火力1-8月+0.2%の4,511億kWh、原子力1-8月▲3.5%の1,251億kWh)、水力1-8月+10.0%の1,249億
kWh))。1-7月輸出▲10.5%の97.5億kWh、金額ベース▲21.4%の3.5億米ドル。

12
ロシア送電会社:ソフトバンク、韓国KEPCO、中国国営送電会社と北東アジア送電網構築について協議。
(出所)各種報道からユーラシアBTMU作成
企業・産業(続き)
鉄鋼・非鉄金属
 鉄鋼:

セヴェルスターリ: チェレポベッツにベルギーRutgers(65.3%)とのJVのコールタール加工工場が完成。60百万米ドル投資。年30万トン、真空道路工事用せきれい、
工業オイル、ナフタリン生産。

メチェル: ロシア鉄道へのレール供給は、2017年は45~50万トン見込む(2016年25万トン)。

エブラス: アブグルスカヤの焼結・強化工場近代化に2.5億ルーブル投資。

TMK: 2017年投資は2016年同様2億米ドルを計画。
 アルロサ: 1-8月売上+23%の31億米ドル。
 ルスアル: クラスノヤルスクのアルミ工場に新製品テスト施設を設置、投資20億ルーブル。
 アヴィスマ(チタン): 米アルコア子会社Arconic SamaraとJV AlTi Forge稼動。航空機向けチタン・アルミ合金製大型鍛造製品を製造。
 ポリメタル: カレリア共和国のパラジウム・プラチナ・金・銅鉱山Viksha Projectの埋蔵量6.6百万オンスを確認し、2020年生産開始予定。
化学
 ユーロケム: 2017年投資は12億ドルを計画(2016年は10億米ドル)。
 ウラルケム: キーロフ州の硝酸ナトリウム工場第2期が完成し、年97,000トン生産。70%はロスネフチ向け。
 ニジュニカメスクネフチヒム: 2017年イソプレン(合成ゴム原料)工場の近代化、モノマー工場の近代化・拡張で、合成ゴム生産を年+15%+10万トン増産(2015年生産
65万トン)。2020年までに新エチレン工場(年60万トン生産)、パイロリシス製品加工工場建設、新オレフィン・プラスチック工場建設(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
エステル)が重要。
 シブール: アムールガス加工プラント建設は2021年から2026年で当初計画から2年遅れで完成予定。
 ポーランドEkozon: レニングラード州でメタノール生産工場に620億ルーブル投資。
13
(出所)各種報道からユーラシアBTMU作成
企業・産業(続き)
運輸・物流
 ロシア鉄道 : ユーロ債4年5億米ドル3.45%で発行、需要は40億米ドルで77%が外国投資家。ルーブル建て7年債も150億ルーブル9.2%で発行、需要500億ルーブル。

8月貨物取扱高+0.7%の105.9百万トン。1-8月+1.6%の809.6百万トン。石炭+3.2%の214百万トン、建設資材+17.2%の97.9百万トン、鉄鋼石マンガン石+1.3%の73.2百万ト
ン、肥料+2.7%の35.0万トン、木材+7.9%の29.0百万トン、化学ソーダ+2.0%の16.8百万トン、非鉄+4.7%の14.2百万トン、穀物+5.4%の11.1百万トン、コークス+2.7%の7.7百
万トン、石油・石油製品▲7.5%の156.6百万トン、鉄鋼▲1.8%の47.3百万トン、工業材料+1.4%の22.8百万トン、セメント▲5.2%の18.6百万トン、スクラップ▲4.7%の9.6百万
トン。

8月長距離旅客は+5.9%の12.8百万人、近距離▲1.7%の81.6百万人、合計で▲0.7%の94.4百万人、1-8月▲0.7%の673.6百万人。

バイカルアムール鉄道、シベリア鉄道への投資は2017年1,680億ルーブル(2016年1,110億ルーブル)。黒海・北コーカサス鉄道も2017年の優先プロジェクト。
 ウラルワゴン工場: 2016年貨車生産予測を1.4万台から1万台に▲29%引き下げ。部品供給不足が要因。2017年は1.4-1.7万台生産予定。
 港湾取扱高: 1-8月+5.7%の468.5百万トン、ドライ+9%の218.3百万トン、タンカー+3%の250.2百万トン。
 航空: 8月の航空旅客: ▲10.2%の10.3百万人。

アエロフロートGr: 8月旅客+6.4%の4.5百万人。2016年通年43.4百万見込み。アエロフロート単独では+10%28.9百万人見込み、純益200億ルーブル見込む。

カタール投資庁: サンクトペテルブルグ・プルコボ空港の運営会社の株式の24.99%をVTBから取得する認可され34.99%保有となった。
通信・データ・情報サービス
 ソニー: SDメモリーカードの生産・パッケージングをレニングラード州Super Wave社に委託開始。Super Wave社は7億ルーブル投資。
 MTS: サムソンとロシア地方での4.5Gネットワーク、5G技術開発協力に合意。
 ヴィンペルコム: EUは、伊でのハチソンとのモバイル事業統合をタワー・周波数の一部を仏Iliadni売却することを条件に認可。
 スビャージノイ(携帯端末販売): ヴィンペルコム・ブランド店を2016年までに20店舗運営し、今後200店まで拡大を計画。2016年売上は+10~15%、コスト15%削減。
 インターネット・コンテンツ・サービス市場: 2016年は+16.6%の1.581兆ルーブル見込み(電子通信協会)。
 RDIF: 携帯通信用タワーインフラ購入、ロステレコムのSPOに関心を表明。
 ロステック: ロステレコムとMTS、ヴィンペルコム、メガフォンにテロ対策のため共同データプロセッシングセンター設立を提案。
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(出所)各種報道からユーラシアBTMU作成
企業・産業(続き)
食品・小売
 IKEA: ヴェーリキー・ノヴゴロドに家具工場完成。投資額40億ルーブルで、ワードローブ、キッチン用家具を年7万ユニット生産。
 ヒルトン: サンクトペテルブルグにDouble Tree Hiltonの2019年の開業を発表。
 スーパーマーケット

IKEA: ショッピングセンターMEGAへの来場者は2016年度(8月末)▲4%であったが、回復が見られる。

X5: コンビニPyaterochkaを2016年は2,000店開店、今後数年間は同ペースで開店を計画。

マグニト: 8月売上+13.8%の901億ルーブル、7月の+13.5%から横ばい。1-8月売上+14.3%の7,025億ルーブル、売場面積+17.4%、ネット1,152店舗開店。

ディクシー: 8月売上+12.1%の245億ルーブル、7月+20.2%から伸び率大幅縮小、1-8月売上+19.2%の2,082億ルーブル。
 レストラン市場: 8月▲3.5%の1,129億ルーブル、7月▲4.9%より下げ幅縮小。1-8月▲3.7%の8,405億ルーブル。
 E-Commerce市場: 上期+26%の4,050億ルーブル、内輸入+37%の1,431億ルーブル、郵送はロシア郵便がシェア63%で2倍の98.7百万パッケージを取り扱い。市場は
2016年通年で+18.4%の9,000億ルーブル見込み(インターネット取引協会)。
 医薬品・医療:

R-Pharm: ヤロスラブリ州のハイテク医薬品原料製造工場の開設は2017年半ば。投資額40億ルーブル。R-Pharmはコストロマ、ノボシビリスク、ヤロスラブリに工
場を保有。

Pharmacy Chain 36.6:: チェーン店をモスクワ・サンクト・レニングラード州以外にも展開開始(現在1,740店舗)。10月ニジニノブドロド州に14店舗開店。

Allergan: ロスナノMed Investが保有のバイオ医薬品会社Tebira Therapeuticsの株式を買収、17億米ドル。

ロステック: 医薬品・医療分野での売上2025年迄に2,000億ルーブルを計画(2015年売上50億ルーブルの40倍)。
機械
 パワーマシーン: 2016年の売上+38%の13.7億米ドル、EBITDA+70%の2.2億米ドル見込み、2017年は受注残の販売実現する為、売上2倍の26.7億米ドル、EBITDA+80%の
4億米ドル見込み。
 シュナイダーエレクトリック: タンボフ州のロステック傘下のUnited Instrument Manufacturig Corporationと工業用電気技術装置の製造を協議。タンボフ・リサーチ
開発センター内の4つの企業と年間20~25億ルーブル製造。
15
(出所)各種報道からユーラシアBTMU作成
極東
極東
 第2回東方経済フォーラム(9月2-3日ウラジオストク)

昨年の1.5倍の4,600人参加。214の協定を契約、総額1兆8,500億ルーブル。世界56カ国から参加、日本から246名、中国227名、韓国128名。

日本から安倍首相が参加し、3日全体会合でスピーチ。日ロはラウンドテーブル開催し、主に以下の協定が締結された。
- 三井物産・JBIC: ロスギドロ株式5%取得(217億円)に関する調査覚書。三井物産は、ロスギドロと再生可能エネルギーシステム導入に向けた技術協力契約、
ガスプロムと極東・APEC地域におけるLNGバンカリング事業(LNGを燃料にして船舶に供給する拠点を日、中、韓に設置)に関するMOUも締結。
- 三菱商事: サハリン州政府と天然ガスからメタノールを生産する工場を建設する覚書に署名。
- JBIC: 極東発展基金と投資プラットフォーム設立。極東投資・輸出促進庁と優先開発地区への投資促進日ロプラットフォームの設立。ノバテックと戦略パートナー
シップ覚書締結。ウニクレジットに輸出クレライン設定。
- マツダ・ソラルス: 産業貿易省とエンジン工場設立の特別投資契約締結。2018年末生産開始し、年5万基を生産、2023年迄有効。投資20億ルーブル、600人雇
用。
- 東芝:ロシア郵便と郵便・物流システム事業における戦略的協業に関する覚書締結。
- 丸紅: Dalnegoesk Mining and Concetratingと協力覚書。
- 社会医療法人北斗・日揮: 沿海地方政府、極東人材開発エージェンシーと高度医療提供への投資協力覚書。
- 飯田グループホールディング: REPホールディングと意向合意書、極東開発公社と投資協力MOU締結。プ-チン大統領は、日本製木造建築の耐震技術は需要
ありと発言し。ロシア建設省は、2017年2月から3階建て以上の木造建設認可に動く見込み。
- JFEエンジニアリング: ダリネボストチノエと覚書締結。
- NEC Neva: ロシア競馬会と協力覚書締結。
- 双日: ロスギドロと電力システム導入の枠組みに関する覚書締結。極東へのプロジェクト参加、ファイナンス組成、日本機器の使用と現地生産化を検討。
- 経済産業省:経済発展省と中堅・中小企業協力プラットフォーム創設の覚書締結。NEDO・ROTOBOは連邦技術発展庁と情報交換・協力覚書締結。
- JOGMEC: ロスネフチの株式10%の取得(約1兆円の投資)を検討。

その他契約が締結された主な大規模プロジェクトは以下の通り。
- 極東発展省: シブールとアムールガス化学工場投資プロジェクト(5,000億ルーブル)、ポリュスゴールドとマガダン州ナタルカ金鉱山採掘精製プロジェクト(985
億ルーブル)、アルロサとVerkhne-Munskoyeダイヤモンド鉱山の開発プロジェクト(630億ルーブル)の契約締結。
- 極東発展基金:National Chemical Groupと沿海地方での鉱物肥料生産工場建設プロジェクト(3,705億ルーブル)の契約締結。
- ロシア中国農業発展基金: アムールアグロホールディングとラティミル社への投資、合計179億ルーブルの契約締結。
16
(出所)各種報道からユーラシアBTMU作成
極東(続き)・投資ファンド・政治外交
極東

極東発展基金はスベルバンクと極東中小企業への特別融資プログラム実施の協定締結。

極東開発公社は、21企業と246億ルーブルの投資契約締結。うち18社はウラジオ自由港、3社は優先開発地区ハバロフスク等の居住者となった。農業、物流、軽重
工業分野で2,200人の雇用見込み。
- ウラジオ自由港は最低投資額5百万ルーブル、優先開発地区は50万ルーブル。ウラジオ自由港を通じて入国するヴィザ簡素化は2017年から運用開始見込み。
- 現在まで295社が6,940億ルーブルの投資、51,000人の雇用計画を提出、既に176社が居住し、5,230億ルーブルの投資、4万人の雇用見込み。
 ハバロフスク地方ワニノ自由港 :16企業が進出、720億ルーブルの投資を計画。
主要な投資は、Sakhatrans LLC、Dalnevostochny Vaninsky Port LLC、Arkaim LLC,JSCPrime(LPGターミナル、160億ルーブル)、Rybollovetskaya Artel Imeni 50
Let Oktyabrya(サーモン養殖、1.6億ルーブル)、Carbon DV LLC(木材加工プラント)、Vaninskaya Cornodobyvayushchay Kompaniya(コンクリートバッジ工場)、バス
停製造、搾乳工場建設等。

 シュナイダーエレクトリック: 沿海地方Elekto radioavtomakita ウラジオストクの工場をべースに電子機器生産。
 中国: 沿海州第1国際回廊建設に協力表明 。年20百万トンの穀物輸出の可能性。
 サハリンエネルギー: サハリン2第3トレインは2021年までに建設計画。
 エクソン:Far East LNGはハバロフスクのDe-Kastri(既存の石油輸出ターミナルが所在)に建設が望ましい。
投資ファンド/経済特区
 RDIF:

中国Inventis Investment Holdingsと共同投資基金5億米ドル設立。農業分野を検討。

中東パートナーとガスプロムネフチのハンチマンシスク自治区ナジュムスロエ油田の権益取得を検討中。

仏パートナーと3セクター(農業、再生エネルギー、インフラ)で10の優先プロジェクト検討中。第1号はチーズ工場の建設。トタルとは再生エネルギープロジェクト検討
中。

UAEムバダラ基金他とロシアンヘリコプターの株式25%を取得。
政治・外交
 ロシア下院選挙(9月18日): 定数450、与党「統一ロシア」が238議席から343議席に大幅に議席を伸ばし圧勝。

17
共産党92→42、自由民主党56→39、公正ロシア64→23。投票率は60%から47%に大幅低下。
(出所)各種報道からユーラシアBTMU作成
政治・外交(続き)
政治・外交
 ウクライナ情勢(9月)

2015年2月12日、ウクライナ、ロシア、仏独首脳が会談し、ウクライナ、親ロシア派、ロシア、OSCE(コンタクトグループ)は以下の13項目に合意。
①15日0時停戦、②安全地帯の設置のため停戦から2日後14日以内(3月1日)の重火器50-140Km撤退(ウクライナは現時点の前線から、新ロシア派は9月のミンスク
合意の線から)、③OSCEによる停戦・重火器撤退モニタリング、④ウクライナの法律「ドネツク・ルガンスク州の地方自治臨時手続」を議会は30日以内に採択。停戦後
即日地方選挙実施に関する対話開始。⑤恩赦、赦免の実施、⑥5日以内の捕虜交換、⑦人道援助アクセス確保、⑧年金など社会的機能復帰、⑨ウクライナによる国
境管理回復(地方選挙後2015年末までに完了)、⑩外国武力勢力撤退、⑪地方分権化の憲法改正及びドネツク・ルハンスク州の特別な地位法を2015年末までに採択、
⑫地方選挙実施要綱はコンタクトグループの枠内で合意。⑬コンタクトグループの作業部会創設、活動強化。
「ドネツク・ルガンスク州の地方自治臨時手続」に含まれるべき内容①処罰・追訴免除、②言語の選択の自由、③検察庁、裁判所長の任命権、④中央と当該地域の経
済・社会・文化的発展に合意、⑤これに対する国家支援、⑥ロシア連邦各地域との協力主権、⑦人民警察創設、⑧地方選挙で選出された者を中央が任期前に解任で
きないこと。

2015年10月2日、ロシア、ウクライナ、独仏首脳会談で2月のミンスク合意を履行することを確認。ドネツク・ルガンスク自治共和国は独自選挙延期。(ミンスク合意2)

2016年9月1日、米国OFACは対ロシア分野別制裁をOMZ(United Heavy Machine)など37個人・団体を追加。ウクライナは、259人・46団体を追加。

9月6日、米国は、ロシア・ハイテク企業81社に対し輸出規制を導入。

9月14日、ポロシェンコ大統領は、独、仏、ポーランド、英外相と会談。ジョンソン英外相は対ロ制裁解除はしない旨表明。ウクライナ政府・ドネツク・ルガンスク自治
共和国は15日から1週間の停戦に合意。

9月15日、EUは対ロ制裁(146個人、37団体の資産凍結・渡航禁止)の6ヶ月延長を決定。

9月20日、安倍首相は、ポロシェンコ大統領と会談し、和平合意の着実な実施を要請。

9月22日、ウクライナ政府とドネツク・ルガンスク自治共和国はは、捕虜全員(ウクライナから47人、ドネツク・ルガンスクから618人)釈放。
 日ロ関係
18

9月1日、安倍首相はロシア経済分野協力担当相を設置し、世耕経済産業相に兼務を任命。11月に日ロ政府間貿易経済委員会開催決定。

9月2日、安倍首相は、ロシアを訪問し、プーチン大統領と会談。8項目の分野で経済協力を提案すると共に、北方領土問題でも新しいアプローチを提案。11月の
APECでも会談し、12月15日の訪日(山口県)も確認。毎年ウラジオストクでの首脳会談も提案。

9月13日、山本農水大臣は、ガルシカ極東発展相に農業分野でのプラットフォーム創設を提案。ロシア側は農業ファンド設立を提案。

9月23日、プーチン大統領は、対日経済協力担当ポストの新設を決定し、10月15日までの人選・権限決定を指示。経済発展省に協力プラン検討を指示。

9月23日、片瀬経済産業相副大臣は、ノワク・エネルギー相と会談し、日ロエネルギー協議会の枠組みの中にワーキンググループを設置し、炭化水素、原子力、エ
ネルギー効率、再生エネルギー分野での協力を協議することことに合意。ノワク・エネルギー相は優先分野として、液化水素、メタノール、LNG、油田ガス田開発、
風力・太陽光・地熱発電所建設を提案。
(出所)各種報道からユーラシアBTMU作成
CIS諸国関連情報
ウクライナ
 経済指標: 1-7月GDP成長率+0.7%、2016年通年で+1.0%見込み(経済発展省)、1-8月鉱工業+2.0%、農業+0.5%、小売+2.0%、運輸+3.6%、
インフレ8月+8.4%。中銀は政策金利を9月16日から15.0%に引き下げ。世銀のGDP成長率見通し2016年+1.0%、2017年+2.0%。
 外貨準備: 8月末対前月比+0.1%の141.0億米ドル。1-7月貿易赤字9.5億米ドル(輸出▲10.5%の195.5億米ドル、輸入▲4.0%の204.9億米ド
ル)。IMFが第3トランシェ10億米ドル供与承認。米国政府保証付きユーロ債10億米ドル、5年、1.471%(T+30bp)で発行。世銀はガス購入の
ため5億ドルの融資を検討。
ベラルーシ
 経済指標 : 1-8月GDP成長率▲3.0%、鉱工業▲1.8%、農業▲2.2%、小売▲2.9%、インフレ率+12.3%。
 外貨準備: 8月末対前月比+1.8%の47億米ドル。1-7月貿易赤字19億米ドル(輸出▲18.6%の131億米ドル、輸入▲14.4%の151億米ドル)。
 下院選挙: 9月11日実施(定数110)、投票率75%、20年ぶりに野党1名が当選。べラルーシは2000年以降政党の登録を認めていない。
 パナソニック: 電子レンジに続きテレビの委託生産開始。
カザフスタン
 経済指標: 8月鉱工業▲7.5%(うち採掘▲15.9%、製造+1.2%、電気ガス▲3.7%)、農業+4.9%、固定資本投資▲3.4%、小売+4.1%、インフレ率
17.6%。ナザルバエフ大統領は、「産業活性化と雇用確保」「経済多角化」「マクロ経済安定化」の為、2,800億テンゲ(8億米ドル)拠出発表。
 経済見通し(国家経済省): 2016年平均原油価格30米ドルから35米ドルに引き上げ、原油生産74百万トンから75.5百万トンに上方修正し、
GDP成長率は+0.5%に据え置き、インフレは6-8%見込み、GDP44.354兆テンゲ、歳出+3,799億テンゲの8.6467兆テンゲ、 財政赤字は対
GDP比2%の9,027億テンゲ、為替レート1米ドル360テンゲ。GDP成長率は、2017年+1.9%、2018年2.1%、2019年2.7%、2020年2.9%、2021年
3.1%を見込む。カシャガン油田は2016年から生産再開し2020-2021年にピーク13百万トンに達する。テンゲは2017-2019年360、2020年
350、2021年340見込む。原油価格は2017年35米ドル、2018年40米ドル、2019年45米ドル前提。
 外貨準備: 8月末対前月比+1.1%の307億米ドル、石油基金同+0.2%の649億米ドル。1-7月貿易黒字▲29.9%の68億米ドル(輸出▲30.0%の
200億米ドル、輸入▲28.8%の131億米ドル)。
 マシモフ首相を国家保安委員会議長に任命。サギンターエフ第1副首相を首相に、マミン・カザフ国鉄総裁を第1副首相に任命。
 Kazyna Capital Management: HKのAsia Investment Finance Groupと10億米ドルのインフラ、運輸、倉庫向け共同投資基金設立で覚書。
 豪Kazakhstan Potash Corp:: 3ヶ所の天然肥料原料採掘を手がけているカザフ鉄道と中国への輸出協働契約。ホルゴス利用。
アゼルバイジャン
 経済指標 :1-8月GDP成長率▲3.1%、うち非石油ガス▲5.8%。鉱工業+1.0%(非石油+3.3%)、農業+2.4%、投資▲30.9%、小売+2.2%、インフレ
10.8%。1-7月貿易黒字26.2億米ドル(輸出▲4.0%の73.8億米ドル、輸入▲10.9%の47.5億米ドル)。
ジョージア
 エネルギー開発基金(50.01% )・Georgian Oil and Gas Corp49.99%JV Qarti Wind Firm : 初の風力発電所完成。投資額は34.3百万米ドル
で、EBRDが24百万米ドル融資。出力20.7MW。
 独ヘンケル: 建設用資材生産工場完成。投資額8百万米ドル。
19
(出所)各国中央銀行・統計委員会資料、各種報道からユーラシアBTMU作成
ロシア主要経済指標
ロシア主要経済指標
2014
2015
2016
2012 2013
通期
20
1Q
2Q
3Q
4Q
通期
1月
2月
3月
1Q
4月
5月
6月
2Q
1H
7月
8月
-0,5
-0,6
-0,9
-0,7
1,7
1,0
0,4
-0,3
0,7
-3,8
-4,3
実質GDP成長
率
%
3,4
1,3
0,6
-2,8
-4,5
-3,7
-3,8
-3,7
-2,6
0,0
-1,8
-1,2
鉱工業生産
%
2,6
0,3
1,7
-0,4
-4,9
-4,2
-3,9
-3,4
-2,7
1,0
-0,5
-0,6
固定資本投資
%
6,7
-0,3
-2,5
-4.8
-8.8 -13,0
-6,4
-8,4
小売売上高
%
6,3
3,9
2,5
-7,0
-9,6
-9,9 -12,7 -10,0
-6,4
-4,7
-6,2
-5,8
-4,9
-6,1
-5,9
-5,6
-5,7
-5,0
-5,1
実質可処分所得
%
4,4
3,3
-1,0
-2,3
-4,8
-5,2
-4,4
-4,3
-5,8
-4,3
-1,3
-3,7
-7,1
-6,2
-4,8
-6,0
-5,0
-7,3
-8,3
実質賃金
%
8,4
5,2
1,3
-9,0
-8,5
-9,5
-9,8
-9,3
-3,6
0,6
1,5
-0,6
-1,1
1,0
1,1
0,3
0,0
0,6
-1,0
消費者物価
%
6,6
6,8
7,8
16,1
15,8
15,7
12,9
15,5
9,8
8,1
7,3
8,4
7,3
7,3
7,5
7,3
7,8
7,2
6,9
失業率(月末)
%
5,5
5,5
5,3
5,7
5,6
5,3
5,7
5,7
5,8
5,8
6,0
6,0
5,9
5,6
5,4
5,4
5,4
5,3
5,2
217
448
72
-0,8 -0,.6
0,5
0,7
-4,8
貿易収支
億米ドル
1,917 1,790 1,856
455
437
289
303 1,485
72
72
79
224
68
75
74
輸出
億米ドル
5,274 5,222 4,936
902
914
788
811 3,415
171
201
233
604
219
220
241
679 1,284
235
輸入
億米ドル
3,358 3,020 3,080
447
477
498
508 1,930
98
129
153
381
151
144
160
455
836
163
経常収支
億米ドル
34
159
ウラル原油価格
46,3
46,3
330
595
293
159
75
130
696
ドル月末
108,2 109,1
54,9
53,2
62,2
46,3
34,7
51,2
平均為替レート
(対米ドル)
ルーブル
30,37 31,83 37,97 62,16 52,63 62,85 65,86 60,66 75,73 77,22 70,47 74,59 66,68 65,66 65,31 65,88 70,11 64,33 64,92
平均為替レート
(対ユーロ)
ルーブル
39,94 42,27 50,46 70,37 58,19 69,92 72,18 67,43 81,59 85,88 78,23 82,32 75,58 74,26 73,33 74,38 78,25 71,23 72,78
外貨準備高
億米ドル
5,376 5,096 3,855 3,564 3,568 3,576 3,648 3,648 3,716 3,805 3,870 3,870 3,915 3,877 3,928 3,928 3,928 3,939 3,952
貸付金利1ヶ月
物
%月末
株価指数RTS
ドル月末
713
6,90
126
31,7
33,8
36,0
36,0
45,1
48,0
46,3
39,5
44,5
9月
46,5
6,81 21,97 15,30 12,60 11,83 11,71 11,71 11,78 11,71 11,64 11,64 11,36 11,45 10.76 10,76 10,76 10,78 10.75 10,50
1 527 1 445
791
880
(出所)国家統計局、ロシア中銀資料等からユーラシアBTMU作成
940
790
757
757
745
768
876
876
951
904
931
931
931
927
950
991
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