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Vol.47 2013.03

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Vol.47 2013.03
かがわ
21 3
http://www.kagawa-isf.jp
2013
vol.47
M a r c h
【トップニュース】TOP NEWS
第20回芦原科学賞の受賞者決定
「かがわビジネスモデル・チャレンジコンペ2012」
「かがわ発!先進的ビジネスモデル2012」
入賞者が決定!!
【特集】FEATURE ARTICLE
「地域ものづくりを支える
企業経営者等と知事との
意見交換会」を開催
【かがわ発!元気創出企業】
COMPANY REPORT
紙の地球儀で
世界へ発信。
株式会社マルモ印刷
TOP
NEWS
第20回芦原科学賞の受賞者決定
昨年9月から10月にかけて募集を行った第20回芦原科学賞には10件の応募があり、技術開発等審査委員会
(委員長:桐野豊徳島文理大学長)及び芦原科学賞選考委員会(委員長:長尾省吾香川大学長)に諮り、受賞案
件を決定しました。
そして、平成25年2月8日(金)に高松国際ホテルにおいて、浜田恵造知事のご出席を頂き贈呈式が開催されま
した。贈呈式では、まず芦原科学賞の顕彰があり、中山貢理事長から芦原科学大賞に決定した川田工業株式会
社の藤田敏明氏と湯田誠氏に賞状・楯と賞金(200万円)が、芦原科学功労賞に決定した株式会社伏見製薬所の
逢坂和昌氏と星野尾麻子氏に賞状・楯と賞金(100万円)が、芦原科学奨励賞に決定した株式会社請川窯業の請
川和英氏(代理出席:請川容子氏)と香川県産業技術センターの横田耕三氏に賞状・楯と賞金(50万円)が授与
されました。
(公財)かがわ産業支援財団では、高松市出身の故芦原義重関西電力㈱名誉会長からの寄
附金を基金として、自然科学系において、県内の産業技術の高度化及び産業の振興に寄与す
ることを目的に、平成5年度から、研究者の顕彰のための「芦原科学賞」事業を行っています。
Contents
2013年3月 vol.47 発行
(年4回発行)
21
トップニュース
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第20回芦原科学賞の受賞者決定・
「かがわビジネスモデル・チャレンジコンペ2012」
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・3
「かがわ発!先進的ビジネスモデル2012」入賞者が決定!!・
特 集
「地域ものづくりを支える企業経営者等と知事との意見交換会」を開催・
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・5
財団からのお知らせ
かがわのおみやげ発掘食品商談会を開催しました!
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・8
希少糖含有シロップ
(レアシュガースウィート)
がいよいよご家庭に!
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K a g a w a I n d u s t r i a l I n f o r m a t i o n 21
ベトナム・タイ経済視察団を派遣!・
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応援します!かがわの農商工連携
かがわ農商工連携ファンド 農商工連携型公的助成事業 平成25年度事業募集・
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機能性食品等開発研究会の会員募集中・
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かがわ発マイクロマシン技術が
nano tech 大賞 2013 「日刊工業新聞社賞」受賞・
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かがわ発!元気創出企業
紙の地球儀で世界へ発信。
株式会社マルモ印刷・
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芦原科学賞の受賞者と業績
(敬称略)
【芦原科学大賞】
(賞状・楯の授与、賞金 200 万円の贈呈)
○テーマ トラフチェッカーの開発
(トラフリブ溶け込み深さの高精度超音波検査システム)
○受賞者 川田工業株式会社 同 社 社 員 藤田 敏明
川田工業株式会社 同 社 社 員 湯田 誠
○推薦者 川田工業株式会社 四国工場長 内田 修平
業 績
インフラのメンテナンスが日本全国で課題となる中、橋梁等の溶接部の疲
労損傷の防止に向け、溶接の溶け込み深さを、簡便で高精度に検査するこ
とを可能にしたシステムである。システム開発のみならず実用化を達成され
たことは、わが国の溶接品質を飛躍的に向上させるものである。
【芦原科学功労賞】
(賞状・楯の授与、賞金 100 万円の贈呈)
○テーマ 胃瘻(いろう)患者の生活の質(Quality of Life:QOL)を 向上させる物性調整食品の開発
○受賞者 株式会社伏見製薬所 同 社 社 員 逢坂 和昌
株式会社伏見製薬所 同 社 社 員 星野尾 麻子
○推薦者 株式会社伏見製薬所 代表取締役社長 伏見 豊
業 績
液体流動食の粘度を調整して高粘度状態または半固形状態にすることに
より、胃瘻患者が引き起こす下痢や嘔吐を予防可能としたものであり、患
者の予後やQOLを向上させ、併せて、労力負担が大きい介護の現場にお
いて、看護者や介護者の負担軽減や省力化に貢献するものである。
【芦原科学奨励賞】
(賞状・楯の授与、賞金 50 万円の贈呈)
○テーマ 軽量省エネ耐震乾式本葺瓦の開発
○受賞者 株式会社請川窯業 代表取締役 請川 和英
香川県産業技術センター 主席研究員 横田 耕三
研究評価
従来の平瓦を三枚縦に連結し一体形状にしたことにより、2分の1以上の
軽量化と大幅なコストダウンを達成されるとともに、庵治石の石材スラッジ
を有効活用するなど、地場産業の活性化と循環型社会の形成に大きく寄
与するものである。今後、社寺建築のみならず一般住宅にも使用されること
により、耐震化にも貢献することが期待される。
K a g a w a I n d u s t r i a l I n f o r m a t i o n 21
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TOP
NEWS
「かがわビジネスモデル・チャレンジコンペ2012」
「かがわ発!先進的ビジネスモデル2012」入賞者が決定!!
(公財)かがわ産業支援財団では、香川の将来を担う革新的ベンチャー企業の創出・育成を図るため、創造的
な技術や商品、サービスなどを自ら新規に開発し、新たな顧客や付加価値を創造しようとする、独創的なビジネ
スプランを昨年10月26日から11月末にかけて募集しました。その結果、県内外各地から17件の応募があり、この
うち第一次・第二次審査を経て、最終審査に残った5プランの公開プレゼンテーションによる本選審査会が、去る
2月14日、サンメッセホール大会議室において開催され、最優秀賞1件、優秀賞2件が選定されました。
また、こうしたビジネスプランを樹立し成功した先進的モデルプランも併せて募集したところ、5件の応募があ
り、審査委員会における厳正な審査の結果、大賞1件、優秀賞3件が選定され、その表彰式及びプラン発表会が、
同じ会場にて開催されました。
それぞれの入賞者及びビジネスプランは次のとおりです。
「かがわビジネスモデル・チャレンジコンペ2012」
○最優秀賞:馬場加奈子
「お母さんの家計応援!
学生服専門リユースshopさくらya」
○優 秀 賞:杉山利恵
「さぬき庵治石硝子」
○優 秀 賞:山本義美
「もち麦普及による特産品づくりと休耕田の活用」
3
K a g a w a I n d u s t r i a l I n f o r m a t i o n 21
「かがわ発!先進的ビジネスモデル2012」
○大 賞:ハイスキー食品工業㈱
「独自開発技術によるこんにゃく加工食品」
○優 秀 賞:㈱マルモ印刷
「MoMAが認めた紙製地球儀」
○優 秀 賞:㈱大和製作所
「開業支援事業トータルプロデュース」
○優 秀 賞:ルボア㈱
「手袋縫製技術とデザインの融合による革小物
自社ブランドの確立」
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「かがわビジネスモデル・チャレンジコンペ2012」
○最優秀賞:馬場加奈子 「お母さんの家計応援!学生服専門リユースshopさくらya」
売る人は捨てずにエコになり、買う人は低価格で購入できて家計応援。制服の売買によって情報交換ができ、近所付き
合いが希薄になったお母さんたちのコミュニティー化とともに、洗濯や補修仕事で障害者、高齢者の就労支援ができる。
こ
のビジネスモデルを西日本にFC展開して、信頼性、認知度向上、市場の拡大を図る。
○優 秀 賞:杉山利恵 「さぬき庵治石硝子」
香川が世界に誇る地場産業「庵治石」
を原料に取り込んだ
「さぬき庵治石硝子」。
「庵治石」
という素晴らしいブランドを、異なる素材と掛けあわせることで、新たな県産品を
創出する。
「さぬき庵治石硝子」
がもたらす蒼いガラスにより、地域経済の活性化に貢献しつつ、人の心に潤いを届けたい。
○優 秀 賞:山本義美 「もち麦普及による特産品づくりと休耕田の活用」
食物繊維が豊富で栄養価が高く、主食としておいしく続けられるだけでなく様々な展開が可能な
「もち麦」
を普及させて糖
尿病等を予防し、全国一の生産量にすることで香川県の新しい県産品に育て上げる。
また、農家とともに休耕田活用や就
農者の増加をはかり、
もち麦が常食できる専門店づくりやもち麦を活用した商品づくりを行うことで、高齢者を中心とした雇用
を促進させる。
「かがわ発!先進的ビジネスモデル2012」
○大 賞:ハイスキー食品工業㈱ 「独自開発技術によるこんにゃく加工食品」
こんにゃく製造で80余年にわたって培ったノウハウをもとに研究を重ね、独
自の製法で数々の特許を取得。従来のこんにゃくの短所を補う、簡単・便利で
おいしいこんにゃく加工食品「マンナンミール」
を開発し、
これをもとにして麺、
マグロの赤身、
キャビア、生レバーなどの「もどき食品」
を次々に商品化してい
る。
また現在、国内のみならずアジアなど海外も視野に入れて新たな市場開
拓を進めている。
○優 秀 賞:㈱マルモ印刷 「MoMAが認めた紙製地球儀」
受注型・下請け型である印刷業は、
メディア多様化により紙離れが進行している。
その中で外部環境に影響されにくい、市
場規模が拡大可能な事業の立ち上げが必要だった。地域顧客のニーズに対応を続けて蓄積された特殊印刷技術と加工
技術が当社の強みになった。
それらを駆使して地理・地形・地球をテーマにしたプロダクトシリーズが「geografia」
である。言い
古された付加価値ではない、新しい価値創造の製品として、国内、全世界23カ国のミュージアムショップ等で販売されている。
○優 秀 賞:㈱大和製作所 「開業支援事業トータルプロデュース」
当社のビジネスモデルでは、麺専門店新規開業者の開業を成功させるために、新規開業支援システム
「トータルプロデュ
ース」
を構築し、多くの繁盛店を国内外に生み出している。
このビジネスモデルの特徴として、新規開業者は、当社内に設立
しているうどん学校に入学し、卒業後に直営店での1ヶ月間の実地研修、開業時の応援、開業後のコンサルティングまで、新
規開業者に必要な全ての支援を一気通貫で行うのが大きな特徴となっている。
○優 秀 賞:ルボア㈱ 「手袋縫製技術とデザインの融合による革小物自社ブランドの確立」
124年の歴史を持つ手袋縫製技術とクールな日本のプロダクトデザインを融合し、新たなジャンルのデザイン革小物を生
み出し、海外に高付加価値商品として販路展開するビジネスモデル。
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特集
「地域ものづくりを支える企業経営者等と知事との
意見交換会」
を開催
(公財)かがわ産業支援財団では、本件産業の中核となる中小企業の現状や将来の展望について意見を交換し、
今後の県産業振興施策や財団の事業活動に反映させるため、平成24年12月25日に高松市内のホテルにおいて、地
域ものづくりを支える企業経営者等と知事との意見交換会を開催しました。
意見交換会には、県内企業の経営者ら19名に加え、県からは浜田知事、天雲副知事、大津商工労働部長、財団か
らは中山理事長、
さらにオブザーバーとして県内中小企業の経営者ら10名が参加し、活発な意見交換が行われました。
■ ナベプロセス㈱
鍋坂 忠男 代表取締役会長
当社は、
グラビア印刷用の製版を行っている会社で、今年で
35周年を迎える。デフレ経済下でコスト競争が大変厳しい。特
に、電気料金の値上げが響いており、節電対策も含め、
コスト
削減に努めている。
そうした中、
グラビアの製版技術の応用として、
自動車の内
装パネルも手がけており、
トヨタの新型クラウンの木目調パネル
は、当社が版を提供したものである。
■ 知事
電気料金の問題は大変憂慮しており、家庭については消費
■ 小野㈱
小野兼資 代表取締役
手芸用品の問屋から創業して、平成元年から
「手芸センタ−
動向、企業は経済活動への影響を心配している。節電や省エ
ネで設備投資の計画があれば、制度融資等もあるので商工労
働部へ相談願いたい。
ドリーム」
として小売業を開始、全国71店舗までに拡大した。平
成16年5月に市街化調整区域が撤廃され、県外の大型店舗
の進出につながっているが、地元小売店の存続に影響が出て
■ ㈱ミトラ
いる。
尾形 優子 代表取締役
■ 知事
た商品を主に販売している。日本の母子手帳や周産期医療は
平成16年以降、
1000㎡以上の大規模店舗が増加し、平
成22年には人口当たり店舗数が全国6位となっている。市街
化調整区域、
いわゆる線引きの廃止については、功罪はあるも
ののメリットがあると考えられ、復活はしない方針である。都市中
心部における空洞化の対策については、商工会議所等ととも
に進めたい。
当社は10年前に立ち上げた若い会社で、産学官で生まれ
優れているので、
これらを基にしたITシステムをアジア等に向け
グローバル展開したい。
香川県には島嶼部や山間地域など医療を受け難い僻地が
沢山あるが、県がどのような施策展開をしようとしているのか明
確にアピールしていただき、県と企業が共同してやっていけるよ
うにしていきたい。
■ 知事
かがわ医療福祉総合特区では、質の高い医療がどこでも受
けられるよう活発化させたい。K−MIXやドクターの指導のもと
看護師が患者の相談に乗れるオリーブナースなどいろんな工
夫をしている。特区制度を活用するためにも、医療関係者内部
に留まらないよう周知・宣伝に努めたい。
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K a g a w a I n d u s t r i a l I n f o r m a t i o n 21
FEATURE ARTICLE
■ 伸興電線㈱
尾﨑 勝 代表取締役社長
○関東、関西に荷物を毎月送っているが、両地区の業者との
競合において、物流がハンデになっている。そのため、物流
拠点を東京に開設し、来年は関西にも開設する予定である。
物流に地場の業者を使いたいが、
コスト的に合わず県外業
者を使うのが現状であり、地場物流業者に支援するプログラ
ムがあればありがたい。
○補助制度を活用して産官学で開発をしているが、多くの支援
は単年度補助であり、
良くても2年間の補助である。
3年とか
5年とか複数年の補助制度をお考えいただきたい。
■ ㈱レクザム
住田 博幸 取締役副社長
■ 知事
当社の販売の85%は電子商品で、今年8月には、経済産業
○地場の物流に対する支援は、
どういう競争条件の差となって
省の「戦略的基盤技術高度化支援事業
(サポイン)」にかがわ
いるのか、地場の物流に対する支援としてどういうものが良
産業支援財団の協力を得て採択になり、半導体基盤の製造
機器の開発事業を行っている。
いのか、勉強していきたい。
○長い目で見るということも踏まえていきたい。産業支援財団
現在、当社では香港との輸出・入は、概ね大阪南港経由の
の中小企業応援ファンドも、先端的技術シーズ実用化支援
航路を利用しており、時々、松山・今治ルートの航路も利用する
事業、食品総合支援事業など支援期間が2∼3年というも
が、高松港の利用は12%に留まっている。愛媛県の直行便の
のもあり、
そういうものを利用してほしい。
ように、高松̶香港便の整備を検討して欲しい。
■ ㈱レガン
■ 葵機工㈱
砂川 匡 取締役会長
松尾 志郎 代表取締役会長
現在、
日本の手袋の90数%を東讃地区で生産している。縫
県や財団には、
トヨタ本社での展示会の開催について感謝
製業は労働集約型産業なので、人件費が安いところを捜して、
している。この展示会を契機として、
ターボチャージャーの開発
最近ではフィリピン、
ベトナム、
タイ、
インドネシア、
カンボジア、
イ
プロジェクトに参加することとなった。このような展示会は県内
ンドなどに生産拠点を移している。アジア各地から日本へ輸送
企業に有意義な取り組みであるので、今後とも継続して支援を
する場合、現地から関西空港や大阪港、神戸港に輸送し、
その
お願いしたい。
後、香川まで陸送しており、国内輸送費が高い。海外から直接、
高松港に入港する路線の増設や、既存航路を増便してもらえ
■ 知事
ればコストダウンにつながるし、高松港のコンテナターミナルの
ダイハツおよびトヨタの展示会において、県内企業の高い技
活用も図れる。
術水準はすばらしいと実感した。今後とも県内企業を紹介する
取り組みを継続して参りたい。
■ 知事
県は海上輸送を重点施策として取り組んでおり、上海便は
週1便を2便にしたいと考えている。
また、直行便以外にもハブ
港として釜山の週3便で香港もカバーできないか検討している。
関西から香川までの陸送は大変な料金がかかっているが、
平成26年度以降は瀬戸大橋料金が平準化される。
また、神戸
港との内航フィーザーを強化していきたい。外洋航路を使いや
すくするような具体の提案があれば検討したい。空路では、台
北便が週2便創設されるので、観光だけでなく、
ビジネスにも活
用してもらいたい。
K a g a w a I n d u s t r i a l I n f o r m a t i o n 21
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特集
FEATURE ARTICLE
■ ㈱スワニー
三好 鋭郎 代表取締役会長
当社は、冬物、
スポーツ用の手袋を作り、75年の歴史がある。
また、車椅子の小型化を進めており、強度等で問題があったが
改良して販売を始めたいと思っている。
7年前の高潮では、直接家の窓に潮がかかって怖い思いをし
た。日本は外国に比べて電気の使い方が贅沢である。2∼3年
の経済発展を考えるのも大事だが、本気で節電に取り組むべ
きではないか。
■ 知事
■ 鎌長製衡㈱
ハード面から言えば、平成16年の高潮被害の教訓を踏まえ
鎌田 長明 代表取締役社長
て堤防工事をしている。県工事については、計画より1年早く進
○産業の基礎は人材にある。人材が県外に流出しているのは、
んでいるが、市町工事分は遅れており、補助率をアップしている。
県内に仕事がないわけではなく、県内企業が十分に知られて
電気料金が高くなるような浪費は改める必要があり、今後と
いないことにある。高校生に県内産業を知ってもらう必要が
も省エネを進めていきたい。
ある。
○交通安全については、遵法精神が低いのではないか。
また、
検挙件数も低いと考えられるので、取締りの強化が必要では
ないか。
○かがわ産業支援財団による技術開発の支援は重要である。
人口規模が同程度の石川県では予算が2倍近いものであり、
予算を増額してはどうか。
■ 知事
○香川県の企業、産業を知ってもらう取り組みとして、関西の
私立大学と協定を結んで、県内企業への就職を推進してい
る。
また、県内の高校生にも知っていただく取り組みも必要と
考える。
○免許更新時の交通マナーに関する教習のやり方を工夫する
など、交通安全の啓発に努めたい。
○かがわ産業支援財団による支援については、県議会にもお
願いしていかなければならないが、石川に負けないような強力
な支援に努めて参りたい。
■ 讃陽食品工業㈱
島田 晃男 取締役相談役
当社は、主にオリーブ、
ピクルスを作っている。以前、
日本から
出て海外で生産していたが、世界中の気候の変動が大きいこ
ともあり、2∼3年前から日本に帰ってきている。
香川では、田の半分が使われていないという問題があり、
どう
いう形で使ったらいいのか。
また、
日本全体で食品廃棄物が年
間3,000万トンを超えており、非常に食品の廃棄が多い。
■ 知事
休耕田の有効利用として、
メガソーラー利用があるが、優良
な田は残していきたい。
農地の利用は大事であり、皆様のアイデアを頂きながら、休
耕田の有効利用を進めていきたい。
7
K a g a w a I n d u s t r i a l I n f o r m a t i o n 21
財団からのお知らせ
かがわのおみやげ発掘食品商談会を開催しました!
本県の食品産業には、
地元の素材を生かした優れた品質の商品が豊富にありますが、
少量生産であることや営業力が弱いなどの理由
で、
全国的にはあまり知られていないものもたくさんあります。
こうした地域の魅力にあふれる個性的な商品を、
県外からの観光客などにおみやげとして売り込むことで販路開拓につなげようと、
1月
30日、
「かがわのおみやげ発掘食品商談会」
を開催しました。
当日は、
県内の道の駅や高速道路のサービスエリアなどの管理事業者のほか、
東京や大阪で全国のこだわり商品を扱う小売業者など
13社をバイヤーに迎え、
県内の食品加工メーカー42社がセラーとして参加しました。延べ89件の熱の入った商談が行なわれ、
この内10件
が成立、
21件が成立見込となりました。
その他にも多くの商品について今後も商談を継続する予定ということです。
こうした商談会の開催は今回が初めてですが、
バイヤーからは「自社の企画に合う商品やセラーと巡り合え
た」、
「香川県の隠れた名品をみつけることができた」、
また、
セラーからは
「こうした商談会には参加したことがな
かったが、
自社の商品が認められてうれしかった」
など好意的な意見をいただきました。
瀬戸内国際芸術祭2013の開催を目前に控え、
これからおみやげ需要はますます高まります。今回の商談
会がかがわの新しい名物を発掘するきっかけとなり、
県内食品産業の活性化につながればと期待しています。
主 催
公益財団法人かがわ産業支援財団・
株式会社百十四銀行・株式会社香川銀行・
高松信用金庫・観音寺信用金庫・香川県信用組合・
香川県信用農業協同組合連合会・
香川県信用漁業協同組合連合会
後 援
香川県
開催日時
平成25年1月30日
(水)
13
:
00∼17
:
00
開催場所
ホテルパールガーデン
お問い合わせ先
開会あいさつ 中山理事長
商品展示でバイヤーにアピール
商談風景
公益財団法人かがわ産業支援財団 ファンド事業推進課
〒761-0301 高松市林町2217-15 TEL.087-868-9903 FAX.087-869-3710
希少糖含有シロップ
(レアシュガースウィート)
が
いよいよご家庭に!
レアシュガースウィートを使い、開発された商品が、県内の洋
菓子屋さんを中心に続々と発売され始めています。皆さんも一
度はご賞味いただけたのではないかと思います。
いよいよ皆様のご家庭に、
レアシュガースウィートをお届けで
きるようになりました。家庭用500g入りボトルが1,260円(税
込)
で、高松三越、JRホテルクレメント高松、
さぬき産業工芸館
サン・クラッケ、道の駅 源平の里 むれ等で、昨年12月3日より
販売されています。
「D-プシコース」
などの希少糖を約15%程度含むレアシュガ
ースウィートは。カロリーは砂糖に比べて3割程度低く、甘味は
砂糖様の味質で砂糖の7割程度の甘さを有しています。砂糖と
同様に甘味料として、
お料理、
パン、
お菓子作りなど、
ご家庭で
幅広くお使い下さい。勿論、
コーヒーや紅茶のシロップとしても
ご使用いただけます。
県内の方限定で
(株)
レアスウィート高松事務所でも、FAX・
TELにてご注文を承ります。
■株式会社レアスウィート
TEL 087-823-1689
FAX 087-823-1691
K a g a w a I n d u s t r i a l I n f o r m a t i o n 21
8
財団からのお知らせ
ベトナム・タイ経済視察団を派遣!
かがわ産業支援財団は11月18日∼23日、県内製造業8社が参加する経済視察団
(ビジネスミッション)
をベトナム及びタイに派遣し
ました。視察団は現地のジェトロ事務所、工業団地、製造業展示会等を訪問して最新のビジネス情報を収集するとともに、現地の日系
工場でものづくり現場を視察しました。
■ 経済視察団の概要
経済成長が続くASEAN諸国の中でも特にベトナム及びタイは日本企業の進出・集積が加速しています。人口が8800万人のベト
ナムは2030年までに1億人を突破すると言われており、安い労働力だけでなく今後の販売市場として多くの日本企業から注目を集めて
います。一方タイは、
自動車産業、電気電子産業を中心に産業集積が進んでおり、整備された工業団地が高速道路でつながれてサプ
ライチェーンが構築されています。
しかし、
ベトナムでは高い物価上昇率に伴う賃金の急激な上昇が発生し、
タイでは2011年秋に洪水が発生して日系工場が操業停
止し大きな被害を受けるなど、両国でのビジネスに対する不安材料も多くあります。
このため、当財団は機械加工等製造業の企業経営
者を中心とする経済視察団を現地に派遣し、最新のビジネス情報を収集しました。
視 察 先
ベトナム社会主義共和国
(ハノイ市、
ハナム省)
、
タイ王国
(バンコク都、
チョンブリ県、
チャチュンサオ県)
視察期間
平成24年11月18日∼23日
参 加 者
主なスケジュール
[団 長]
:かがわ産業支援財団 理事長 中山貢
[参加者]
:合計14名
(団長、県内企業
(8社)
10名、当財団職員3名)
日次
月日
1
11月18日㈰
2
11月19日㈪
3
11月20日㈫
4
11月21日㈬
5
11月22日㈭
6
11月23日㈮
現地時間
午前
午前
午後
午前
午後
午前
午後
午前
午後
午前
主なスケジュール
高松集合後、関西空港からハノイへ。
ジェトロ・ハノイ事務所による経済ブリーフィング
ハナム省知事表敬訪問、Dong Van工業団地視察、四国電線ベトナム工場訪問
ハノイからバンコクへ。
国際協力銀行バンコク事務所による経済ブリーフィング
アマタ・ナコン工業団地視察
中製作所
(タイランド)
工場、名高精工所
(タイランド)
工場訪問
METALEX
(東南アジア最大規模の製造業展示会)
視察
バンコクから関西空港へ。
高松着後、解散。
ベトナムにおける日本企業の進出の勢いを実感
∼ジェトロ
(日本貿易振興機構)
ハノイ事務所訪問∼
視察団は関西空港からベトナム・ハノイ入りした翌日、
ジェトロ・
ハノイ事務所を訪問しました。同事務所の細野アドバイザーは、
日本からベトナムへの投資・進出数について
「2012年の直接投
資件数は過去最大だった2011年を超える見込み。ベトナムにと
って日本は最大の投資国」、
「(在ベトナムの)
日本商工会加盟
企業数は2006年の510社から2012年の1052社へと6年で倍
増」
と述べて、
日本企業の進出が他国企業に比べて際立ってい
るとしました。
日本企業が直面する困難として、
裾野産業が育って
いないことによる低い現地調達率、
ワーカーの賃上げと採用難な
どを挙げました。
ただ、
ワーカーの問題については、
「賃金が上がっ
ているとはいえ依然として中国の三分の一程度」、
「 採用難は
1000人以上の大規模工場で深刻化しているが300人以下の
工場であればあまり大きな問題ではない」
と補足しました。
日本企業のベトナム進出最前線
∼ハノイ南部のハナム省を訪問∼
視察団はジェトロ訪問後、
ハノイ南部のハナム省を訪問しまし
た。同省はハノイ市内から南へ約40㎞に位置し、
高速道路を経
由するとハノイ中心部から約1時間で到着できます。省内には計
画段階を含めて八つの工業団地があり、
うち稼働中はDongVan
Ⅰ、
DongVanⅡ、
ChauSon、
HoaMacの四つです。大規模工場の
進出によりワーカー不足のリスクが高まるハノイを避けることがで
きる点で近年着目されており、
日本企業の進出がここでも目立っ
9
K a g a w a I n d u s t r i a l I n f o r m a t i o n 21
ています。
視察団はハナム省に到着後、最初にマイ・ティェン・ズン知事
(ハナム省人民委員会委員長)
を
表敬訪問しました。ズン知事は
2012年10月に高松を訪問して
ハナム省投資セミナーを開催して
おり、視察団にハナム省来訪へ
の感謝の言葉と日本企業による
ズン知事との会談に臨む視察団
投資を歓迎すると述べました。
∼日系工場が集積するDongVanⅡ工業団地∼
視察団はズン知事訪問後にDongVan工業団地を訪問し、
日
本企業窓口であるBTDジャパンの中川代表から工業団地の概
要と稼働状況についてブリーフィングを受けました。同氏は、
「 DongVanⅠは9割がベトナムのローカル企業の入居で、
DongVanⅡは29の入居企業のうち23が日系企業
(稼働中は10
社)
」
と述べて、
日本企業の進出が加速している現状を説明しまし
た。
ビジネス環境について
「確かに電力が不足することはあるが、
知事の強い主導により工業団地
内の日系工場に電力供給を優先
させている」、
「DongVanⅡ工業団
地内の日系工場のワーカーの平
均月給は130米ドル程度で、
ハノ
イよりも競争力がある」
と述べてハ
DongVan工業団地を
ナム省進出のメリットを強調しまし
説明する中川氏
た。
財団からのお知らせ
視察団は次に、DongVanⅡ工業団地内で稼働中の四国電
線ベトナムを訪問しました。同社は2011年に設立され、
約60名
(うち日本人5名)
体制で車載用同軸ケーブルを製造しています。
須藤社長は
「人件費が中国の半分程度で、
労働集約的な電線
製造・加工をすることでメリットを最大限活用できる」、
「社内教育
は日本語とし、
日本語を学習した
学生や日本で働いたことのある者
を優先採用。ハノイからの通勤者
もいるが、大方はバイク通勤でき
る範囲に居住している。」
と述べ、
工場の特徴として共通言語を日
DongVanⅡ工業団地で稼働中の
本語としている点を説明しました。
四国電線ベトナム工場
日系工場の集積と産業基盤・サプライヤー網の整備が進むタイ
∼国際協力銀行バンコク事務所訪問∼
視察団はバンコク入りした11月20日、
国際協力銀行
(JBIC)
バンコク事務所を訪問して経済・投資動向についてブリーフィン
グを受けました。同事務所の花岡所長はタイへの投資動向につ
いて
「タイの国内産業は外国企業による投資が後押ししてきた。
中でも自動車関連産業、
次いで電子部品産業の割合が大きい。
タイが投資先として日本企業から有力視される理由は、電気・道
路等の産業インフラが整備され、
裾野産業も発達して現地調達
が容易な点だろう」
と解説しました。JBIC調査によると
「確かにイ
ンドに対する日本企業の有望性の評価は高いが、
実際に進出す
るとなると中国・タイを選択する企業が多いという結果が出てい
る」
と述べ、
タイが大企業から中小企業まで幅広く日本の製造業
から進出先として選ばれている点を強調しました。
日系工場が集積するバンコク東部の工業団地
∼アマタ・ナコン工業団地視察∼
視察団は11月21日午前、
バンコク市内から自動車で約90分
のチョンブリ県にあるタイ国内最大規模のアマタ・ナコン工業団
地を視察しました。同工業団地の筒井マネージャーは
「総面積
750万坪で、
入居企業約600社
(半数が自動車関連産業)
のう
ち日系企業は約400社」
と概要を説明しました。
また、
進出メリット
として
「この工業団地は海抜1m程度だが洪水被害の大きかった
バンコク北部とは異なり被害の心配がないため、
2011年の洪水
発生後に日系工場転入の動きが
10数社あった。工業団地内は電
気・工業用水の提供、雨水排水
システムを完備し、土地取得のト
ラブルにも工業団地として対応す
るので、安心して進出が可能だ」
アマタ・ナコン工業団地を
と述べました。
説明する筒井氏
工業団地外に進出した日本企業
∼中製作所
(タイランド)
訪問∼
工業団地視察後、
視察団は中製作所
(タイランド)
を訪問しま
した。
この工場を立ち上げた有限会社中製作所は大阪府八尾
市にあり従業員は26名、
精密機械加工部品・サーボモーター用
部品等を製造しています。
タイ工場は建物面積約800㎡、従業
員は日本人1名・タイ人7名体制で農業機械部品・精密機械加
お問い合わせ先
工部品等を製造しています。計画当初は工業団地内への進出
を検討しましたが、
最終的に現在の民有地での工場立ち上げを
選択しました。同社のウィリア課長は流暢な日本語で
「既存工場
を賃貸使用できることになり、工業団地内と比較してコスト面で
大きなメリットがあった。確かに人材採用では工業団地内ほどに
はスムーズではないものの、
インタ
ーネット等を活用して広く募集をし
て確保に努めている。
タイの農村
部では村長の影響が大きいこと
から地元との人的つながりが進出
成功の大きなポイントになる。」
と
流暢な日本語で説明するウィリア氏
述べました。
∼名高精工所
(タイランド)
訪問∼
次に視察団は名高精工所
(タイランド)
を訪問しました。親会社
である株式会社名高精工所は京都府宇治市に本社があり、
従
業員約70名体制で航空機器部品、
自動車関連部品等を製造し
ています。バンコク東部のチャチュンサオ県にある同社タイ工場
は敷地面積約20000㎡、
日本人2名・タイ人約80名体制で主に
自動車用ターボチャージャーの部品を製造しています。
タイ工場
の合田副社長は
「納品先はアマタ・ナコン工業団地内の日系工
場。ただ、
タイで製造すればコスト
が抑えられるだろうという期待があ
ったものの、想定どおりのコストダ
ウンにはまだこれから努力が必要
だ。」
と述べてコストダウンの難しさ
を指摘しました。
名高精工所タイ工場外観
東南アジア最大規模の製造業展示会
∼METALEX視察∼
視察団は11月22日、
バンコク市内の展示会場BITEC
(バイテ
ック)
で開催されている東南アジア最大規模の工作機械・金属加
工技術展示会「METALEX
(メタレックス)」
を視察しました。今回
で26回目の開催となる同展示会では50カ国2700社の個別企
業ブース、
八つの国別パビリオンが設置されました。主催者発表に
よると、
11月21日∼24日の会期中
に66,000人の来場と60億バーツ
(約190億円)
以上の商談が見込
まれています。
ジェトロが設置した日
本パビリオンには33の日本企業・
団体が製品等を展示し、
このうち半
東南アジア最大規模の
数以上はMETALEX初参加です。
製造業展示会METALEX
今回の視察の成果
ベトナム・タイの二カ国の視察により視察団は、ベトナム
(北
部)
とタイ
(バンコク近郊)
それぞれの国のビジネス情報を収集し、
その長所と短所を比較することができました。
また、
現地で実際に
工場を立ち上げ稼動させている日本人経営者からどのような課
題に直面し取り組んでいるかを学びました。
視察を終えて、
参加者から今回の経済視察について、
「日本の
中小企業の海外工場を視察できたことで、
今後、
国内に残すべき
仕事と海外に移す仕事の見極めができた。」、
「海外からの視点
で日本の製造業の状況がよくわかった。」
などの感想がありました。
公益財団法人かがわ産業支援財団 企業振興部 企業支援課 海外展開支援室
〒761-0301 高松市林町2217-15 TEL.087-840-0391 FAX.087-869-3710
K a g a w a I n d u s t r i a l I n f o r m a t i o n 21
10
財団からのお知らせ
応援します!かがわの農商工連携
農商工連携型公的助成事業
かがわ農商工連携ファンド 平成25年度事業募集
県内の中小企業者と農林漁業者がお互いの資源や技術を
③事務費
持ち寄って、
連携して新商品や新サービスを開発、
販路を開拓す
謝金、旅費、会議費、資料作成費、通信運搬費、印刷
る事業に対して助成します。
製本費、調査研究費、消耗品費、雑役務費、借料又
は損料
■ 助成対象者
⑵助成率は、対象となる事業費の3分の2以内で、助成額
中小企業者と農林漁業者の連携体です。ただし、中小企
は50万円以上500万円以下です。
業者は県内に本社または事業所が所在すること、農林漁
業者は県内に生産拠点がある者です。
⑶助成期間は、交付決定日から最長2カ年で、期間内であ
れば事業内容に応じて設定ができます。
■ 助成対象経費と助成率・助成期間
⑴助成対象経費は、事業実施に必要な経費として明確に
区分できるもので、
その支払いが確認できる以下の経費
■ 採択予定件数
11件程度
です。
募集期間
①新商品及び新サービスの開発費
平成25年2月25日㈪∼3月25日㈪
原材料費、機械装置・工具費
(試験研究用に限る。通
常の生産設備等は補助対象外)
、産業財産権取得費、
委託費
詳しくはコチラ➡
かがわ農商工連携ファンド http://www.kagawa-isf.jp/
②販路開拓費
広告宣伝費、国内見本市出展費、委託費
お問い合わせ先
公益財団法人かがわ産業支援財団 ファンド事業推進課
〒761-0301 高松市林町2217-15 TEL.087-868-9903 FAX.087-869-3710
機能性食品等開発研究会の会員募集中
近年、人々の健康志向の高まりを背景に、食品等に対するニーズも多様化しており、生理機能に着目した食品や化粧品
(以下「機
能性食品等」
という。)
への期待が高まっています。
本県の食料品製造業界及び化粧品製造業界においても、今後、他産地との競争に打ち勝ち、活性化していくためには、
より差別化
が図られ、付加価値の高い商品開発が重要であることから、機能性食品等開発研究会を設置し、産学官が連携して機能性食品等の
開発に資する事業を実施することといたしました。
■ 研究会の概要
事業内容
機能性食品等開発シンポジウム及び施設見学会等を
開催し、情報提供、意見交換・相談を実施します。
会 員
機能性食品等の開発に関心のある企業及び研究会
の運営に関して必要な助言・支援をしていただく試験
研究機関・専門家等で構成します。
会 費
■ 募集期間
無料
平成25年2月∼3月末
お問い合わせ先
・申し込 み 先
11
K a g a w a I n d u s t r i a l I n f o r m a t i o n 21
機能性食品開発シンポジウム
(第1回)
平成24年9月開催
公益財団法人かがわ産業支援財団 地域共同研究部
〒761-0301 高松市林町2217-43 RISTかがわ TEL.087-869-3440 FAX.087-869-3441
財団からのお知らせ
かがわ発マイクロマシン技術が
nano tech 大賞 2013 「日刊工業新聞社賞」受賞
かがわ産業支援財団が総合調整機関となり県、香川大学などと連携して推進しているかがわ健康関連製品開発地域は、県内の優
れたマイクロマシン技術を全国にPRするため、平成25年1月30日
(水)
から2月1日
(金)
まで東京ビッグサイトで開催されたnanot
ech2
013(第12回国際ナノテクノロジー総合展・技術会議)
に
“かがわの健康 MEMSt
o HEALTH,
Kagawa”
をテーマに香川大学の最
先端のMEMS技術・県内企業製品を出展しましたが、
この度、
MEMSの技術を使って医療への貢献、地域活性化、地元産業強化に
力を入れている点が評価されnanot
ech 大賞 2013
「日刊工業新聞社賞」
を受賞しました。
■ かがわ健康関連製品開発地域の出展内容
■ 賞の概要
出展団体の中から主
かがわ健康関連製品開発地域は産学官の連携により地域で
催者の nano tech 実行
取り組んできた基盤技術を活用して新たな健康関連製品の開
委員会が、
斬新かつ先駆
発を目指しています。今回の
「nanot
ech 2013」出展では香川
的な技術・製品を分野ご
大学および県内企業の皆様のご協力をいただき、
“かがわ発マイ
とに選出し、優秀出展者
クロマシン技術”
を全国にPRしました。
を表彰する。
また、
産業促
○バイオセンシングデバイス
(株式会社レクザム)
小型かつ高感度のバイオセンサ。抗原抗体反応やタン
進に貢献している企業・
団体・大学等を賞するとともに、
ナノテクのシーズとニーズを明確
化することで、
一層の技術向上を図ることを目的に、
出展者を選
パク質、
ウイルスなどを簡易に検出することができる。
○ナノピンセット技術
(アオイ電子株式会社)
香川大学のMEMS技術を基に製品化したナノピンセッ
考し、
顕彰する。
表 彰 式
平成25年2月1日
(金)
14時∼
東京ビッグサイト展示会場内
受 賞 者
かがわ健康関連製品開発地域
受賞理由
香川大学に設立されて15年目の工学部が
最先端のMEMSを医療分野に活用するた
め医学部との共同研究を進める。MEMSの
技術を使って医療への貢献、地域活性化、
地元産業強化に力を入れている点を賞す。
■ ナノテク展の概要
ト技術と、環境・ヒトに優しい
“エコ”
振動発電MEMS、
“無磁
界”
静電トランスMEMS。低雑音環境を要する医療診断機
器への応用が期待される。
○クレストンケーブル
(吉野川電線株式会社)
世界で最も細い超極細同軸ケーブル。微細領域へ高周
波信号を送受信できMEMSの周辺技術としての応用が期
待される。
○マイクロTAS
(香川大学鈴木孝明研究室)
“マイクロTAS
(micro Total Analysis Systems)
”
という微
小なマイクロ流体システムに関する研究紹介。細胞、DNA
最先端のモノづくりに
の観察、創薬や遺伝子疾患の診断への応用が期待される。
欠かすことのできない基
○赤外分光イメージング装置
(香川大学石丸研究室)
盤技術「ナノテクノロジ
香川大学工学部と
ー」
に関する世界最大の
医学部の連携で進め
展示会。
られる赤外分光イメー
ジングの研 究 紹 介 。
開催日時
平成25年1月30日
(水)
∼2月1日
(金)
10:00∼17:00
開催場所
東京ビッグサイト 東4・5・6ホール
開催規模
出展者数587企業・団体(国内352、海外
235;22ヶ国)
、来場者数46,846人
無侵襲血糖値センサ
ー、網膜断層像計測
への応用が期待され
る。
「MEMS」とは⇒メムス、Micro Electro Mechanical Systemsの略、マイクロマシンとも言う。微小な機械要素部品で、センサ、アクチュ
エータ、電子回路を一つのシリコン基板、ガラス基板、有機材料などの上に集積化したデバイスやその加工技術を指す。
「かがわ健康関連製品開発地域」とは⇒県、香川大学など産学官金の15機関で「かがわ健康関連製品開発地域」構想を策定し、平成23年8月に国
の「地域イノベーション戦略推進地域」の指定を受けました。かがわ産業支援財団は、この構想の総合調整機関として事業の推進を図っています。
お問い合わせ先
公益財団法人かがわ産業支援財団 技術振興部 産学官連携推進課
〒761-0301 高松市林町2217-16 FROM香川1F TEL.087-840-0338 FAX.087-864-6303
K a g a w a I n d u s t r i a l I n f o r m a t i o n 21
12
紙の地球儀で
世界へ発信。
geografia-twist▶
ぐるりと開くことで地球儀と天体儀を楽
しめるリバーシブル地球儀「EARTH&
8つの立方体がループ状に
SKY」。
つながった不思議な構造
香川県内の元気な企業を訪問し、
培ってきた歩みとその根底にある想い、
躍進し続ける姿を追う
「かがわ発!元気創出企業」。
今回は、
MoMA(ニューヨーク近代美術館)
に認められた
紙製地球儀で「かがわ発!先進的ビジネスモデル2012」
◀geografia-Night
蓄光印刷を施したことで、夜になると世
界中の灯りが浮かび上がる
「NIGHT」。
幻想的でロマンのある紙製地球儀は
シリーズ中もっとも人気の高い商品
優秀賞を受賞した株式会社マルモ印刷に伺い、
自分たちの技術と強みを生かしたものづくりで
世界へ発信し続けることについてお聞きしました。
かがわ発!元気創出企業
代表取締役
奥田 章雄 氏
受注型の下請け企業とし
ての立場が定番の印刷業
界で、その高度な印刷技術
を生かし提案型・開発型事
業を展開しているのが株
式会社マルモ印刷。自社ブ
ランド
“geografia”
で、世
界へと幅を広げる企業の
視点とはーーーー。
株 式 会 社 マルモ 印 刷
代 表
所 在
電 話 番
U
R
者 代表取締役 奥田章雄氏
地 香川県三豊市豊中町笠田笠岡3915-5
号 (0875)62-5856
L http://www.marumo-print.co.jp/
受注型から提案・開発型へ。
特殊技術の導入が転機に
マルモ印刷が創業したのは、
大正8年。
以来、
丸亀市、
四国中
央市など近県の紙産業、
伝統産業を支える印刷会社として歩
んできました。
転機のきっかけとなったのは、
2003年のこと。
蓄
光印刷を可能にするスクリーン印刷機およびフイルムへの印刷
が可能なUV印刷機を導入。
四国でも数少ないこれらの印刷技
術によって、
新しい展開が生まれます。
それが、
2004年に生まれた
「ファイルdeメール」
。
これまで捨
てられていた茶封筒と保存のためのクリアファイルを一体化さ
せたらどうかというアイデアを特殊印刷技術で実現したこの商
品は、
瞬く間に受注を集めるように。
ここから受注型の下請け企
業としてではなく、
商品の注文を受ける、
いわばものづくり企業
としての発想が始まりました。
「
『ファイルDEメール』
はもともと、
UV印刷という優れた印刷技術を有効利用するためのひとつの
アイデアでした。
しかしその商品自体が注目されたことで、
技術
とアイデアを融合させた自社ブランドを持つという発想へと繋
がっていったのです」
と奥田氏。
そして2007年、
地球や地理、
世
界をテーマにしたプロダクト商品を手がける自社ブランド
geografia 事業が誕生しました。
▲開封と同時にクリアファイルとして使える画期的な
「ファイルDEメール」
13
K a g a w a I n d u s t r i a l I n f o r m a t i o n 21
▲MoMAミュージアムショップ内に並ぶ紙製地球儀
▲Magna-Carta
パリの有名雑貨店「Magna-Carta
(マグナカルタ)
」
でも取り扱い。
ほかに有名ブランドのショップディスプレイに使われたことも
▲MoMA外観
▲interiorlifestyle2011
東京ビックサイトで行われた国際見本市
「インテリアライフタイル」
の展示風景
MoMAをはじめ世界が注目。
“geografia”
シリーズの誕生
MoMA内のミュージアムショップには、
担当バイヤーが世界
MoMA
(ニューヨーク近代美術館)
のミュージアム
ショップとコラボレーションした商品も製作
▲Maison&objet2011
パリで開催される大規模な国際見本市
「MAISON&OBJET」
に出展
アイデア×特殊技術を武器に
さらなる商品を生み出し前進
2年連続で海外の展示会に出展するなど、
幅広く世界へ向け
各国から厳選したプロダクト商品が数多く並んでいます。
たアプローチを行っている同社。
実は、
事業開始後しばらくの間
geografia シリーズを立ち上げる際、
「どこに置かれるような
は
「展示会などの発表費用や開発にかかる費用。
それを考える
商品をつくるのか」
というデザイナーからの問いに応え、
奥田氏
とこの事業を大々的にやっていいものか」
という迷いが何度もよ
がイメージしたのはこのMoMAのミュージアムショップでした。
ぎったと奥田氏は話します。
ですが、
国内外の展示会、
各国バイ
その当時は、
まさに絵空事。
しかし、
その後、
国内の展示会に出
ヤーに評価を得る中で、
徐々に迷いは消えていきました。
展した際、MoMAバイヤーにつながる出会いがあり、
ブランド
「展示会などで新しい出会いもあり、
初めて会った人にも
『紙
立ち上げから2年後の2009年には、
ニュアンスのある紙を使っ
製地球儀のマルモ印刷』
と覚えてもらえる。
それは当社の強み
た地球儀上にシンプルな線画で各国を描いた紙製地球儀
になりますね」
。
高い評価が、
紙製地球儀の新たなアイテムのほ
「BLANK」
がMoMAに認められました。
2011年には、毎年パリで開催される大規模な国際見本市
か、
地層を模ったメモ帳や特殊印刷で加工したブックマーカー
など、
新しい商品も次々と生み出す原動力になっています。
また、
「MAISON&OBJET(メゾン・エ・オブジェ)
」
に出展。
アメリカの
社内スタッフ内に
「ものづくりに携わりたい。
自分の手がけた商
ニューヨーク国際ギフトフェアにも参加しました。
そこではプロ
品を世に出したい」
と切磋琢磨する機運が見られるようになっ
ダクト商品としての美しさだけでなく、
同社が長年培った印刷
たのも大きな収穫とか。
現在、
新しい商品を開発中です。
技術と加工技術も高い評価を受けたといいます。
紙製地球儀をはじめとする geografia シリーズは、
現在、
世
界23か国ものミュージアムショップなどで販売されています。
今後は geografia を、
会社を支える主幹産業に育てたいと
奥田氏。
ものづくりメーカーのネットワークをつくりたいとも話し
ます。
そしていずれ地球をテーマにしたこの事業で社会貢献や
国際貢献ができれば、
と将来の展望も無限に広がっています。
◀MoMAオリジナル
リングノート
▼ブックマーク
▲3D印刷技術で水深を表現したメモブロック
「川
から川へ」
や等高線でカットされたメモブロック
「標
高200ページ」
など遊び心のある商品が多数
▲色を塗ったり文字を書き込んだりと自分のオリジナル地球儀がつくれる
「BLANK」
C
O
M
P
A
N
Y
R
E
P
O
R
T
K a g a w a I n d u s t r i a l I n f o r m a t i o n 21
14
リレーエッセイ
〒761-0301 香川県高松市林町2217番地15
香川産業頭脳化センター1階・2階
「みんなでよいものをつくろう!」
●総務部
●技術振興部
総務課
TEL(087)
840-0348 FAX(087)
869-3710
産学官連携推進課・健康産業プロジェクトチーム
TEL(087)
840-0338 FAX
(087)
864-6303
〒761-0301 香川県高松市林町2217番地16
FROM香川1階
企画情報課
TEL(087)
868-9901 FAX(087)
869-3710
FROM香川
TEL(087)
840-0338 FAX
(087)
864-6303
ファンド事業推進課
TEL(087)
868-9903 FAX(087)
869-3710
施設管理課(1階)
TEL(087)
869-3700 FAX(087)
869-3703
●地域共同研究部
研究管理課・研究開発課
〒761-0301 香川県高松市林町2217番地43
RISTかがわ1階
TEL(087)
869-3440 FAX
(087)
869-3441
ネクスト香川
(施設管理課・EMC試験施設受付)
〒761-0301 香川県高松市林町2217番地44
TEL(087)
864-5311 FAX(087)
864-5331
●企業振興部
国内の各地域で、地域特有の食品素材の
機能性に着目した食品の開発を通して、地域
の活性化を目指した取り組みが行なわれて
いる。当財団でも昨年度末(平成24年3月)
香川県の地域資源等を活用した食品産業の
発展や食と農の連携による新事業の創出に
向けての指針を作成し、地域共同研究部でも
機能性食品開発支援事業として香川県の安
心・安全な食品素材(農水産物)を活用した
機能性食品の開発を前提に、県産物の未開
企業支援課・海外展開支援室
TEL(087)
840-0391 FAX(087)
869-3710
発分野である農水産物の加工工程から発生
取引支援課
TEL(087)
868-9904 FAX(087)
869-3710
する未利用資源や規格外農水産物の有効利
用について検討を行なってきた。
Access Map
至瀬
戸大
橋・坂
出
高松
香西
11号
花園
春日川
線
讃
予
R
線
J
亀
丸
松
高
道
県
●田村神社
円座
一宮
林道
国道
木太東口
11
四国
号
横断 さぬき
夢街
自動
道
車道
仏生山
専門家等による支援により多くの成果を挙げ
至徳
島
られているが、今回の課題達成には、現在策
定中である香川県成長戦略と連動する最終
到達点を想定したロードマップ作成並びに
水田
高松中央I.C
今まで以上の大学及び各種公設機関間での
高松東I.C
西前田
空港通り
農商工連携、産官学連携等が実施され、各種
久米池
元山
太田
素を考慮し、独自性を盛り込む必要がある。
古高松
屋島
県道
高松
長尾
大内
線
号
号
︵空
港通
り︶
193
こと
でん
琴平
線
国道
国
道
32
高松西I.C
潟元 屋島
JR高徳線
木太町
三条
でなく、製造加工技術・流通・観光等多くの要
ことで
ん志度
線
栗林
栗林公園
高松檀紙I.C
最優先課題であり、差別化戦略には原料だけ
屋島寺
松島二丁目
沖松島
国道
栗林公園北口
栗林公園
国道11号
香川インテリジェントパーク
Kagawa Intelligent Park
岡本
県道
三木
さぬき三木I.C
四国横断
自動車道
高田
至徳島
線
長尾
でん
こと
至琴平
今橋
瓦町
鬼無
た時、消費者が求める商品を開発することが
屋島
高松築港
片原町
昭和町
国分
寺線
三郎池
尾
至長
国道
号
193
●JR高松駅より、 車で約25分(約9km)
定期路線バスで約30分
交通アクセス
[サンメッセ・川島・西植田線 サンメッセ香川 下車]
至塩
江
(地域共同研究部)
りあげ、売って、世界中に香川県のことを知っ
てもらいたい」。
今後は、事業化支援アドバイザーと協力し
て、新規機能性食品開発の企業への提案、機
能性食品開発のための共同研究等、機能性
みを積極的にサポートして参りたく、今後と
RISTかがわ
も関係企業・機関の関係者の皆様のご支援
サンメッセ香川
サンシャイン通り
産業技術総合研究所四国センター
県立図書館・文書館
を宜しくお願い致し
ます。
(公財)
かがわ産業支援財団
(総務部、企業振興部)
香川産業頭脳化センタービル1階・2階
(公財)
かがわ産業支援財団
(総務部)
ネクスト香川
利便性向上施設
(駐車場)
かがわ
「民民」連携が必要と考える。
食品を開発される県内企業の皆様の取り組
(公財)
かがわ産業支援財団
香川大学工学部
効率的「官官」連携及び企業間での課題毎の
一言でいえば、
「みんなで、
よいものをつく
●高松中央インターチェンジより、車で約5分(約1km)
●高松空港より、車で約25分(約12km)
高松空港
のキーワードは、
「ニーズ
(消費者目線)」、
「差
別化」並びに
「連携」
である。企業目線から見
高松港
さぬき
浜街道
今後、商品化・事業化を進めるにあたって
21
2013年3月 vol.47 発行(年4回発行)
http://www.kagawa-isf.jp
(公財)
かがわ産業支援財団
(技術振興部)
FROM香川
Kagawa
Intelligent
Park
地域共同研究部
研究アドバイザー
プロジェクトディレクター
太田泰弘
田尾
龍治
この印刷製品はグリーン基準に適合した印刷資材を使用し、
グリーンプリンティング認定工場が印刷した環境配慮製品です。
印刷:香川印刷株式会社
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