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2014年7月 発行 シャープマニファクチャリングシステム株式会社

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2014年7月 発行 シャープマニファクチャリングシステム株式会社
環境活動の取り組み
シャープマニファクチャリングシステム㈱社屋
シャープマニファクチャリングシステム株式会社
2014年7月 発行
目 次
はじめに
ページ
・表紙
・目次・・・・・・・・・・・・・・・・・
・はじめに・・・・・・・・・・・・・・・
・ご挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・
・事業所概要・・・・・・・・・・・・・・
・環境方針・・・・・・・・・・・・・・・
・環境負荷・・・・・・・・・・・・・・・
・環境目的・目標・・・・・・・・・・・・
・環境活動組織図・・・・・・・・・・・・
・CO2排出量削減の取り組み・・・・・・・
・廃棄物削減の取り組み・・・・・・・・・
・環境負荷低減活動・・・・・・・・・・・
・環境監査状況・・・・・・・・・・・・・
・順法への取り組み・・・・・・・・・・・
・リスク低減への取り組み・・・・・・・・
・環境に配慮した商品の開発・・・・・・・
・社会貢献活動・・・・・・・・・・・・・
・環境教育活動・・・・・・・・・・・・・
・環境関連用語・・・・・・・・・・・・・
1
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10~11
12
13
14
15~20
21~23
24
25
■サイトレポートの発行にあたって
地球規模での環境破壊が進む状況下、弊社は、環境負荷の
低減を図るべく日常の環境活動推進に全社をあげて積極的に
取り組んで参りました。
このたび、2013年度の活動実績を取り纏めた2014
年度 環境サイトレポートを発行するにあたり、弊社の環境
保全への取り組み姿勢並びに、活動に対するご理解を深めて
頂ければ幸いです。
フクロウの棲む森づくり
毎月実施の会社周辺清掃
アイ・アイ・ランド (大阪府四條畷市)
弊社は、自然環境を守り、地域社会と調和を図ってまいります。
-1-
ご 挨
取締役社長 中村 淳良
ISO14001認証登録証
八尾本社
拶
弊社は、開発・製造・販売を一貫して行うシャープグループ唯一のFA事業
子会社として事業展開を図り、現在の厳しい経営環境の下、シャープグループ
の中でBtoBビジネスとして存在感を示すべく日々取組み活動を継続し、この
度、会社名称変更後20周年を迎えることが出来ました。
主な事業内容としまして、自動化システム(液晶・デバイス/自動車製造設備
/検査設備等)、制御機器(RFID/画像センサカメラ/HEMS機器/ソリューショ
ン事業等)、洗浄装置(医用/工業用)、バイオ分析機器、金型(プラスチック/プ
レス)等の開発・製造・販売事業、および各事業の特長を融合させたエンジニ
アリング事業、工場設備のメンテナンス事業を展開し、国内外の様々なお客様
にご愛顧頂いております。
2013年度は、分析装置の新規分野への取組みとして、空気中を浮遊する
カビ菌、細菌を最短10分で自動計測する微生物センサを開発、販売開始しま
した。
環境への取り組みは、シャープグループの環境基本理念である
『誠意と創意をもって「人と地球にやさしい企業」に徹する』に基づき、環境
に配慮した商品開発を通じ、環境負荷の低減を実現すると共に、シャープの液
晶生産設備・メンテナンス事業に加え、他製造業の主に工場分野での省エネ・
省資源に貢献しています。
また、環境マネジメントシステム国際規格ISO14001を認証継続により、
環境方針を定め、環境関連法令、行政条例等の順法をはじめとするコンプライ
アンスの徹底による事業活動を進めております。更に会社周辺の清掃ボラン
ティアなどを継続し、積極的に周辺地域の皆さまとのコミュニケーションを
図っております。
今後も、地球環境保全に対し、全社員をあげての環境活動を継続的に取り組
むと共に、企業の社会的責任(CSR)を果たすべく邁進してまいります。
皆様のご意見等をお聞かせ下されば幸甚に存じます。
-2-
事業所概要
【会社概要】
【販売商品例】
・名 称 :シャープマニファクチャリングシステム株式会社
・所在地 :大阪府八尾市跡部本町4-1-33
・設 立 :1970年3月2日(シャープ精機株式会社発足)
1994年6月1日(シャープマニファクチャリングステム
株式会社に名称変更)
・従業員数:307名
・事業内容:自動化システム、制御機器、洗浄装置、検査装置、金型等
の開発、製造、販売、およびメンテナンス事業
・URL :http://www.sharp.co.jp/sms/
自動化
システム
液晶パネル
搬送装置
薄膜検査装置
エンジン組立装置
洗浄装置
【弊社のあゆみ】
1970年 シャープ㈱より分離・独立し、シャープ精機㈱設立
1994年 シャープマニファクチャリングシステム㈱へ組織統合
1997年 シャープ㈱へ太陽電池生産設備納入
1999年 ISO14001認証取得
2005年 シャープ㈱亀山工場への液晶パネル(G8)生産設備納入
2006年 工場製造装置のメンテナンス事業を開始
2007年 シャープセミコンダクター㈱とカメラ事業統合
2007年 高温・高濃度オゾン水製造装置開発
2008年 シャープ㈱情報通信事業本部のRFID※部門と事業統合
2009年 プラズマクラスターイオン搭載ジェットウォッシャー超音波洗浄装置開発
2010年 画像センサカメラ(文字検査・コードリーダー)を発売
2011年 監視用カメラでセキュリティー事業に参入
2011年 新たな取り組みとなるタンパク質分析装置を発売
2012年 分析装置事業の周辺装置(蛍光イメージャ)開発
2013年 浮遊菌を見える化する微生物センサを開発、発売
工業用洗浄装置
医用・超音波洗浄装置
(プラズマクラスターイオン搭載)
卓上型洗浄機
分析装置
タンパク質分析装置
蛍光 イメージャ
微生物センサ
制御機器
画像センサ/セキュリティーカメラ
●弊事業所へのご案内
RFIDシステム
ファクトリオートメーション機器
(プログラマブルコントローラ)
金型
公共交通機関:
JR大和路線
プラスチック金型
プレス金型
「久宝寺駅」下車
徒歩約10分
※RFID:Radio Frequency Identificationの略で、無線通信による非接触識別のこと
-3-
環 境
方 針
環境に調和する事業活動の展開
事業活動の各段階において、環境保全に配慮した活動に努める。
① 廃棄物の削減とリサイクル化によるゼロエミッションを推進。
② 生産/動力設備、照明/OA機器の省エネルギー推進による地球温暖化防止。
③社内設備及び危険物質の適正管理による汚染防止。
環境に配慮した商品の開発
製品の設計・生産から出荷、廃棄に至るまでの全てにおいて環境影響の抑制に努める。
① 省資源、省エネルギー、使用時や廃棄時の安全性、環境に配慮した商品の開発。
② リデュース・リユース・リサイクルに考慮した技術の確立と商品の開発。
環境を意識した企業風土づくりの推進
地域社会への貢献活動を推進するとともに社内教育と啓発活動により、事業所で
働く全ての人が環境保全に対する高い意識を持った企業をめざす。
環境責任者
-4-
環 境
負 荷
2013年度の1年間に、弊社の事業活動により使用したエネルギー資源と排出物は、下記のとおりになっています。
INPUT
弊社の事業活動
OUTPUT
《年間使用量》
自動化システム
《年間排出量》
環境対応車等
の製造装置
電力量実績
1046MWh
前同比105.0%
制御機器
洗浄装置
都市ガス実績
18,947m3
前同比106.4%
水道水実績
3,697m3
前同比84.2%
金 型
液晶TVキャビネット
等の金型
分析装置
微生物センサ
-5-
CO2排出量
468.8t-CO2※
前同比105.2%
排水量
3,512m3
前同比84.2%
廃棄物排出量
24.8 ton
前同比132.7%
最終処分率
0.1%以下
※電力のCO2排出係数は0.41t- CO2/MWh、
都市ガスのCO2排出係数は2.1t- CO2/㎞3を適用
環 境 目 的・環 境 目 標
弊社では毎年、『環境目的※1・目標』を見直し、これらの着実な実行で環境負荷低減に努力しています。
環 境 目 的(3年間の取り組み)
取り組み方策
①地球温暖化
防止
・CO2排出量
(t-CO2 ※2)
(電力、ガス)
②ゼロ
エミッション
・廃棄物排出量
・最終処分率
2012年度
成果
2013年度
2014年度
結果
目標
成果
445.8 t-CO2
430.0 t-CO2
468.8t-CO2
総量 24.8 t
総量 23.3 t
総量 32.9t
計画比141.2%
前同比132.7%
総量31.0 t
0.1%以下
0.1%以下
0.1%以下
計画比100%
前同比100%
0.1%以下
※1)環境目的:3年間(中長期的)な環境の取り組み
計画比109.0%
前同比105.2%
※2)t-CO2:二酸化炭素排出量(トン)換算
-6-
環境目標
455.0t-CO2
環境活動組織図
環 境 責 任 者
■内部環境監査チーム
環境管理責任者
■環境連絡徹底会
・環境管理責任者
・事務局
・各部門環境推進委員
■事 務 局
■開発部門
■管理部門
■営業部門
傘 下 の 各 部 門 (全 9 部 門 )
(各部門に「環境推進委員」を配置)
-7-
CO2排出量削減の取り組み
CO2削減推進
電気
ガス
<過去の採用実績>
2005年07月 空調機を旧タイプから省エネタイプへ更新Ⅰ
2006年03月 社内照明器具への人感センサースイッチの導入
2006年04月 社用車へのハイブリッド車の積極導入
2007年05月 工場屋根全体の断熱材追加工事の実施
2007年08月 空調機を旧タイプから省エネタイプへ更新Ⅱ
2007年10月 太陽電池・LED照明灯の設置
2008年11月 3階居室の1フロアー化による空調の効率的運用
2008年12月 社用車の削減と有効活用の徹底
2010年04月 高効率トランス交換
2010年06月 1階ショールームにLED照明導入
2011年12月 空調機を旧タイプから省エネタイプへ更新Ⅲ
2012年05月 空調機を旧タイプから省エネタイプへ更新Ⅳ
2012年07月 蛍光灯の一部をLED照明に更新
◆企画、設計・開発、製造から販売までの事業活動を通じ
各部門において、様々な省エネルギー対策により
年々、CO2排出量削減を推進しているが、2013年度は
夏の猛暑と工場操業時間増加の影響もあり増加しました。
CO2排出量
2012 ⇒2013年
445.8⇒ 468.8t-CO2※1
前同比 5.2%増加
t-CO2
1 4 00
1 2 00
1 0 00
800
600
400
200
0
1 9 99
2 0 01
2 0 03
2 0 05
2 0 07
2 0 09
2 0 11
2 0 13
年度
◆屋内へのLED照明設備導入など、今後省エネ対策取り組み
を強化して参ります。
※1 t-CO2:二酸化炭素排出量(トン)換算
-8-
廃棄物削減の取り組み
総発生量
ton
160
140
総排出量
ゼロエミッション推進
最 終 処 分率
廃棄物排出量
2012 ⇒2013年
24.8 ⇒ 32.9ton
前同比 32.7%増加
3 . 0%
2 . 5%
120
2 . 0%
100
80
<過去のゼロエミッション実績>
2005年度 最終処分率0.5%
ゼロエミッション達成
2006年度 最終処分率0.1%
ゼロエミッション継続
2007年度 最終処分率0.1%以下 ゼロエミッション継続
2008年度 最終処分率0.1%以下 ゼロエミッション継続
2009年度 最終処分率0.1%以下 ゼロエミッション継続
2010年度 最終処分率0.1%以下 ゼロエミッション継続
2011年度 最終処分率0.1%以下 ゼロエミッション継続
2012年度 最終処分率0.1%以下 ゼロエミッション継続
2013年度 最終処分率0.1%以下 ゼロエミッション継続
◆廃プラスチックの有価物化・再資源化等、リサイクル、
リユースにも努め、毎年廃棄物の削減を積極的に推進
1 . 5%
◆2013年度は、海外からの輸入部材により増加したが
2014年度は削減に努める。
60
1 . 0%
40
0 . 5%
20
0
0 . 0%
1 9 99 2 0 01 2 0 03 2 0 05 2 0 07 2 0 09 2 0 11 2 0 13
年度
◆今後、一層の削減をすべく更なる発生量の抑制と有価物
化の強化(秘書類のシュレッダー使用徹底)を実施
※ゼロエミッション
弊社では埋め立てられる廃棄物の量が総発生量の何%に
なるかを最終処分率として評価し、0.5%未満をゼロエ
ミッションと定義しています。
※総発生量=総排出量+有価物
-9-
環境負荷低減活動(Ⅰ)
省エネ取り組み
LED照明の導入
◆全社的に、明るい日中はブラインドを開け、太陽光を
採り入れて照明を使わないようにし、省エネに貢献
◆クールビズ期間を5月1日から10月末までに拡大し、
省エネ活動推進。
◆空調の管理を冷房28℃、暖房18℃で徹底
◆老朽化したトランスを高効率品に交換し省エネに貢献
◆老朽化した空調機を更新し省エネに貢献
◆空調運転のデマンド制御により節電(ピークカット)に貢献
◆新設の1階ショールームにLED照明を導入し省エネに貢献
◆蛍光灯の一部をLED照明に更新
※デマンド制御
デマンドとは、使用電力をいう。デマンド制御とは、
時々刻々使用する電力量を監視して、使用電力が節電
目標を超え ないように負荷設備を制御することをいう。
ショールームのLED照明
居室、ロビーのLED照明
空調運転のデマンド制御
- 10 -
環境負荷低減活動(Ⅱ)
微量PCBの保管
PCB高圧コンデンサ廃棄
◆現在、微量PCBをドラム缶にて保管
(廃棄処理するまで適正に保管中)
◆現在、PCBを全廃し、未使用
◆以前、電気室で使用していた“2台”のPCB入り高圧
コンデンサを長期保管していたが、2013年度、廃棄
処理実施
『PCB廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法』に
則り適正に廃棄処理を実施
PCB高圧コンデンサ排出
微量PCB保管庫
微量PCBとは、電気機器の絶縁油に含まれる
微量のPCB(数mg/kg~数十mg/kg程度)
- 11 -
環境監査状況
ISO14001 環境マネジメントシステム(EMS)
(Environmental Management System)
社外監査(第3者監査)
㈱日本環境認証機構[JACO]による監査
◆外部の認証機関にて客観的に環境活動全般の監査を行い
継続的な改善の取り組みを実施
◆5回目の更新審査で認証継続
《 2014年1月 》
㈱日本環境認証機構による更新審査
内部監査
社内内部監査員による監査
◆毎年1回、環境マネジメントシステムに基づき定期的
に内部監査を実施
◆ISO14001要求事項への適合および、
環境パフォーマンス/計画推進状況を確認
認証機関の更新審査結果通知書のコピー
- 12 -
順法への取り組み
測定
項目
水質汚濁
の防止
下水道の
維持
騒音/振動
作業環境
洗浄分析室
(年2回測定)
管理(判定)基準
自主測定値
項目
単位
法令等規制値
自主基準値
2011年
2012年
2013年
判
定
水素イオン濃度
pH
5.7~8.7
6.0~8.5
8.5
7.7
7.2
◎
生物化学的酸素要求量(BOD)
mg/l
300
250
240
37
36
◎
浮遊物質(SS)
mg/l
300
250
140
25
13
◎
ノルマヘキサン抽出物(鉱物油)
mg/l
5
3
0.5未満
0.5未満
0.5未満
◎
ノルマヘキサン抽出物(植物油)
mg/l
30
20
27
1.7
0.5未満
◎
亜鉛含有量(Zn)
mg/l
2
1.5
0.095
0.19
0.35
◎
マンガン含有量(Mn)
mg/l
10
6
0.014
0.007
0.011
◎
ニッケル含有量(Ni)
mg/l
2
1.5
0.005未満
0.005未満
0.005未満
◎
騒音
dB
65
63
52.9
52.6
51.1
◎
振動
dB
65
55
30未満
30未満
30未満
◎
イソプロピルアルコール
ppm
200
40
4.0以下
4.0以下
4.0以下
◎
アセトン
ppm
500
75
10.0以下
10.0以下
10.0以下
◎
ノルマルヘキサン
ppm
40
5
1.0以下
1.0以下
1.0以下
◎
自主基準値クリア
◎
法令等規制値クリア
○
注記 ・大気測定:該当設備はありません。
- 13 -
リスク低減への取り組み
CSR・BRM/コンプライアンス活動の取り組み
リスク情報の開示
◆CSR・BRM※委員会を2001年より組織し、企業を
取り巻くあらゆるリスクを低減するための活動を全社を
上げて推進
◆コンプライアンス委員会(1回/3ケ月)を2009年より組織
し、様々なコンプライアンス違反の発生回避策および、
万一発生した場合でも、迅速な第一報と適切なアクショ
ンにより、影響を最小限に食い止める様なプロセスを構
築し社会的責任を果たす活動を推進
◆2013年度環境に関するコンプライアンス※違反
発生件数:0件(環境関連以外の項目も0件)
◆過去に発生した環境上の事例
過去10年、発生はありません
◆職場安全衛生
安全衛生健康委員会/職場委員会にて継続取組み
◆リスクアセスメント
リスクアセスメント対象製品の100%実施
◆廃棄物処理委託業者視察
弊社が処理委託している廃棄物(廃プラスチック、廃木材、
廃油等)が、保管、処理、公害防止等、順法違反が
ないように適正に処理されているか、処理委託業者
の視察を行っています(1回/年、8社)
CSR
コンプ
ライアンス
BRM
◆PCB入りコンデンサ保管
11頁掲載のとおり、長期保管していたPCB入りコンデ
ンサを2013年度に廃棄処理実施
◆環境サイトレポートの発行
関係者への冊子配布と、弊社ホームページに公開実施
※コンプライアンス(Compliance)とは
法律や規則などを順守して活動を行うことです。
※CSRとは
Corporate Social Responsibilityの略で、一般的に『企業の社会
的青任』と訳され、自社活動を経済面だけでなく、多面的にとらえ社
会の一員として果たしていくべき責任のこと。
※BRMとは
Business Risk Managementの略で、企業を取り巻くあらゆる
ステークホルダー(利害関係者)の利益を考えて、リスクの発生を予
防し、リスクが発生してしまった場合には、 その影響を最小限にと
どめるような危機管理手法のこと。
- 14 -
環境に配慮した事業活動Ⅰ
自動化システム事業
◆自動化システム
◆液晶パネル製造装置の取り組み
『環境にやさしい自動化システム』による、クリーン化技術、装置運転のエネルギー削減などで、液晶テレビ
などシャープグループの省エネ商品創出活動を積極的にサポート
◆自動車部品組立装置等の自動化システムの取り組み
ハイブリッド車のモーター組み付けラインなど、省燃費、CO2排出削減等、環境負荷の少ない製品の生産に貢献
環境に配慮した自動化システム 設備製作フロー
設計
環境配慮設計の推進
(省エネ化、標準化)
調達
生産
省エネ部品の採用
(グリーン調達)
梱包
検査
工場内の作業環境対策
(騒音、振動対策等)
梱包材の削減
(簡易梱包の推進)
自動化システム例
- 15 -
出荷
弊
社
の
自
動
化
シ
ス
テ
ム
で
生
産
さ
れ
る
商
品
例
液晶テレビ
環境対応車
環境に配慮した事業活動Ⅱ
洗浄装置事業
◆超高濃度オゾン水製造ユニット
◆超高濃度オゾン水製造ユニットの取り組み
・従来の半導体製造プロセスでは硫酸等の薬液を多量に使用し、基板の洗浄やフォトレジスト
の除去を実施
薬液を過飽和濃度の超高濃度・高温のオゾン水へ置き換えることによって、プロセス中に
使用される薬液の使用量はゼロ、または極めて少なく抑えることが可能
環境負荷の大きい薬液「硫酸」の代替に加え、実地テストを繰返し用途拡大に取組んだ成果
として、「塩酸」の代替(メタル汚染対応)としても使用できることを実証
・食品業界向けには、オゾン酸化力による「除菌・消臭効果」の訴求を推進しています。
超高濃度オゾン水製造ユニット
◆超音波洗浄装置
◆超音波洗浄装置の取り組み
医療器具、手術支援ロボット、電子部品、精密部品や各種器具・器材の多様化・微細化により高品質・高精度な洗浄が
求められているなか、大気・地下汚染対策や省エネ対策など環境に配慮した装置を商品化しています
◆炭化水素系真空超音波洗浄装置の取り組み
回収装置や蒸留再生機等のシステムと組み合わせて廃液や液消耗量を削減し環境負荷を軽減しています
◆プラズマクラスターイオン発生装置搭載の取り組み
プラズマクラスターイオンで洗浄室内の衛生環境にも配慮し、安全・安心に貢献しています
ジェットウォッシャー超音波洗浄装置
ジェットウォッシャー超音波洗浄装置
(プラズマクラスターイオン搭載)
炭化水素系1槽式真空洗浄乾燥装置
- 16 -
卓上型洗浄機
環境に配慮した事業活動Ⅲ
分析装置事業
◆分析装置
◆微生物センサの取り組み
既にご好評を得ているタンパク質分析装置に加え、新たに食品加工や医薬品の製造現場で、空気中を浮
遊するカビ菌・細菌などの微生物による汚染の未然防止のため、微生物量を継続的に測定する環境モニタ
リングが求められています。
従来、微生物を検出するには、熟練者が手作業で数日から約1週間かけてシャーレで微生物を培養して
いましたが、シャープは微生物量を最短10分で自動計測する微生物センサを開発、販売を開始しました。
リアルタイムに正確な微生物量を把握でき、微生物量に異常値が発生した際、汚染源を迅速に特定等き
め細かな環境モニタリングが可能で、空気中の微生物による汚染防止需要に貢献します。
微生物センサ BM-300C
- 17 -
環境に配慮した事業活動Ⅳ
メンテナンス事業
◆メンテナンス
◆メンテナンス事業の取り組み
・液晶パネルの生産には、各製造装置および各検査装置がいつでも、その能力が100%発揮できるように、維持/向上
させるかが重要です。またインライン化された各プロセス装置の故障間隔(時間)の延長、また故障した場合の
修理にかかる時間の短縮を図り、高効率なスループットを目指したメンテナンスに取り組んでおります。
・これまでに手掛けた、液晶パネル生産装置の開発・設計・生産に係る技術ノウハウ蓄積とメンテナンスの実績を
活かし、事業の拡大を推進しております。
・ 生産ラインの稼動率向上や故障発生の未然防止(スループット向上による省エネの推進)
・ メンテナンス部品の交換サイクル延長による資源有効活用
・ タブレット端末の活用によるペーパーレス及び電子化データベース利用にて設備復旧迅速化
弊社がメンテナンス事業に取り組むシャープの液晶パネル工場
三重工場(三重県多気郡)
亀山工場(三重県亀山市)
- 18 -
堺工場(大阪府堺市)
環境に配慮した事業活動Ⅴ
制御機器事業
◆HEMSコントローラ
◆HEMSコントローラの取り組み
・照明コントローラとLED照明及び明るさセンサーの間をネットワークで接続し、LED
照明器具「1灯」単位での調光制御が可能で、照明システムの自由度を高めます。
・スケジュール制御、人感センサー、照度センサとの連動制御を応用、ビル等の省エネに貢献。
・フロアのレイアウト変更時には、タッチパネルからの操作で簡単にグループ変更が可能で、
効率的な運用に貢献。
・2013年度の実績として、国内有数の高層複合ビルLED照明制御システムを大手ゼネコン
と協業にて納入済。
※HEMS:Home Energy management Systemの略で、ネットワークで機器を接続し、
エネルギーをコントロールするシステム。
HEMSコントローラ
◆画像センサカメラ
◆画像センサカメラの取り組み
・画像認識による自動検査は、今まで判別しづらかったワークにも対応し、システム構成
の小型・簡易化、低コスト化が可能となり、工場の省エネ、省資源に貢献。
・2013年度、高速・高精度・簡単操作の新製品を開発、発売。
◆RFIDシステム
画像センサカメラ
RFIDシステム
◆RFIDシステムの取り組み
・マイクロ波やUHF帯波を利用し、モノと情報を一元化しシステム全体の省エネ推進。
・鉄道輸送のコンテナ管理に使用され、CO2排出量が営業用トラックの約1/7と環境負荷の
少ない環境にやさしい輸送手段の効率化を促進。
・病院院内器具管理システムに搭載し、手術器具の効率的な洗浄管理により病院の省エネに
貢献。
・UHF帯アンテナ一体型RFIDシステムの開発により、電池レスプレートでの運用が可能と
なり、廃棄電池削減による環境負荷低減に貢献。
- 19 -
マイクロ波(2.45GHz)
UHF帯
(920MHz帯)
金 型
環境に配慮した事業活動Ⅵ
事 業
◆プラスチック及びプレス金型
◆プラスチック金型の取り組み
・プラスチックの薄肉成形の技術を用いて液晶TVのリアキャビネットの薄肉化を図り使用プラスチックの削減に取り組んでいます。
従来モデル
2010年モデル
2013年モデル
2015年モデル
肉厚:3mm ⇒ 肉厚:2.1mm ⇒ 肉厚:1.8mm ⇒ 肉厚:1.5mm
▲30%
▲40%
▲50%(目標)
・金型のモジュール化・共用化、軽量化、製作時間の短縮、ハイサイクル成形金型の製作まで金型の製造から量産成形の工程に
至るまであらゆる工程でエネルギーの低減に取り組んでいます。
◆プレス金型の取り組み
設計時 ・工程短縮や生産効率の良い順送型やトランスファ型での生産を可能にする提案
量産時 ・従来の2工程を1工程プレスにする改善工夫などを行い、材料ロスの低減と加工時間の短縮による
エネルギー低減に取組んでいます。
・高張力鋼板(ハイテン)用金型の製作・供給を通して自動車等の軽量化に貢献 ⇒ 低燃費 ⇒ 環境に優しい 金型
づくりに取り組んでいます。
◆金型メンテナンスの取組み(プラスチック金型、プレス金型)
・製作した金型の定期メンテナンスによる高寿命化と改善のフィードバックにより省資源、廃棄物削減を推進しています。
プラスチック金型
環
に境
よ配
る慮
金設
型計
製
作
薄肉成形
ハイサイクル成形
モジュール化
プレス金型
環境に配慮した金型設計から~量産化まで
製品への採用例(液晶テレビ)
環境負荷
低減
A液
Q晶
UT
OV
S部
品
時間短縮などで省エネ
を実現且つ、
高品質な部品の量産可能
自
動
車
部
品
工程短縮/順送型
トランスファ型
リアキャビネット薄肉成形品
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社 会 貢 献 活 動 (Ⅰ)(若草山)
SGC※(シャープグリーンクラブ)の環境活動に参画(若草山:奈良県奈良市)
◆1月に実施される若草山の山焼きで枯れススキの火が一斉に燃え広がるように毎年5月、ススキの苗数千本を植栽
◆弊社の従業員、家族やOB約20名を含めたSGCの参加者300~500名が、毎年活動を継続
※ SGC活動=Sharp Green Club(シャープグリーンクラブ)の略称
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社 会 貢 献 活 動 (Ⅱ)
シャープの森(フクロウの棲む森づくり)
大和川清掃
SGC(シャープグリーンクラブ)の環境活動(アイ・アイ・ランド )、大和川清掃に参画
◆2011年度より新たな「シャープの森」として、「アイ・アイ・ランド」で「フクロウの棲む森づくり」をコンセプトに、
ボランティア活動による整備を開始しました。
◆2012年度より、地元の「八尾をきれいにする企業連絡会」に加入し、大和川清掃活動に参加
大和川清掃(大阪府八尾市)
アイ・アイ・ランド (大阪府四條畷市) (7.19ha)
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社 会 貢 献 活 動 (Ⅲ) 独自取り組み
会社周辺清掃活動
献血活動
◆昼休みや業務終了後の時間を利用し、定期的に全社をあげ
て会社周辺地域の清掃活動を積極的に行っています
《 1回/月 》
◆社会貢献活動の一環として献血に協力しています
《 1回/年 》
障がい者授産施設協力活動
◆社会貢献活動の一環として障がいのある方々が作られた
パンやクッキー などの手作り製品を会社内で販売頂く
機会を提供しています
《 1回/月 》
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環境教育活動
環境連絡徹底会
新入社員教育会(環境)
◆全従業員が環境問題に関心を持ち、環境活動を行っていく
上での各種情報を周知徹底するため定期的に環境推進委員
にて開催しています 《 1回/月 》
◆新入社員に対して、環境問題に関心を持ち、環境活動
の意識高揚を図るため、新入社員研修の一貫として開
催しています《 1回/年 》
社内環境関連 有資格者一覧表
資格名称
弊社法的必要人数
有資格者数
特別管理産業廃棄物管理責任者
1名
2名
危険物取扱者(乙種4類)
1名
12名
有機溶剤作業主任者
1名
19名
今後の事業展開で法
的に必要となる資格
18名
ー
28名
特定化学物質等作業主任者
毒物・劇物取扱責任者
環境社会検定試験(eco検定)
1名
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環境関連用語
環境マネジメント
システム
組織の経営管理システムの一部で、環境
方針を策定し、実施し、見直し、かつ維
持改善するための組織体制、活動計画、
責任、慣行、手順、プロセスおよび経営
資源を含み、環境側面を管理するために
用いられるものです。
環境影響
有害か有益かを問わず、全体的に又は部分
的に組織の活動、商品またはサービスから
生じる環境に対して生じるあらゆる環境の
変化のことです。
最終処分
廃棄物は、リサイクル・リユース(再使
用)される場合を除いて、最終的には埋め
立てか海洋投棄されます。最終処分は埋め
立てが原則とされています。
環境方針
シャープグループの環境基本理念
『誠意と創意をもって「人と地球にやさ
しい企業」に徹する』に基づき、弊社の
最高経営者が環境方針を定めます。これ
は、環境活動、および環境目的・目標設
定のための枠組みを提供する全社的な環
境パフォーマンスに関連する意図および
原則についての組織による声明です。
環境側面
環境に影響を及ぼす「要素・原因」等のこ
とです。
例えば、工場から排出される定められた基
準値以上の煤煙や排水や騒音などがありま
す。
また、タバコの吸殻や、空き缶のポイ捨て
も環境破壊の側面となります。
環境
大気、水質、土地、天然資源、植物、人お
よびそれらの総合関係を含む、組織の活動
をとりまくものです。
ここでいう“とりまくもの”とは、組織内
から地球規模のシステム(環境取り組みへ
の仕組みと配慮)にまでおよびます。
環境目的
中長期的(3年間)の取り組みです。
環境方針から生じる全般的な環境の到達
点で、組織が自ら達成するように設定し、
可能な場合は定量化されるもの。
弊社では、全社マネジメントプログラム
に則り、各部門のマネジメントプログラ
ムの中で具体的に記述されます。
環境目標
その年、1年間の活動と取り組み目標で
す。環境目的から導かれ、その目標を達
成するために目的に合わされて設定され
る詳細なパフォーマンスの要求事項で、
実施可能場合に定量化され、組織または
その一部に適用されるものです。
環境パフォーマンス
環境活動から得られた測定可能な
「成果・結果」です。
例)
目標設定「廃棄物排出量:前年実績の
5%削減」
パフォーマンス(成果・結果)「前年
度比5.1%削減達成」
ゼロエミッション
生産-流通-消費-廃棄の各段階で、発生
した排出物(エミッション)を焼却したり、
産業廃棄物として廃棄していた工場からの
ゴミをリサイクルに回すことによって限り
なく廃棄物ゼロに近づけることにより、
「循環型社会」を構築しようという考え方
です。
地球温暖化
エネルギーを消費する時発生する温暖化ガ
ス(温室効果ガスともいう)が大気中に増
えることで、地球の平均気温が上昇するこ
とです。
温暖化による異常気象や水位の上昇等、見
過ごせない異常現象が具現化しつつありま
す。省エネに努め、温暖化をストップさせ
る必要があります。
リサイクル
リサイクルには3つの方法があります。
1.マテリアルリサイクル:廃棄物から有害
物質を取り出して回収、再資源化するので、
最も資源を有効活用するものです。
2.サーマルリサイクル:廃棄物を焼却して、
排熱量をエネルギーに転換します。
3.ケミカルリサイクル:廃棄物を溶解、熱
分解で化学原料に還元するものです。
温室効果ガス
地表から放射される赤外線を一部吸収する
ことにより、地表の温度を日射による加温
以上に上昇させる性質をもつ気体の総称で
す。
代表的なものとしては、二酸化炭素、メタ
ン、HFC、PFC、亜酸化窒素、六フッ化硫
黄などの物質があります。
生物多様性
生態系の多様性(=いろいろな自然がある
こと)、種の多様性(=いろいろな生き物
がいること)、遺伝子の多様性(=それぞ
れの種の中でも個体差があること)の3つの
多様性を包含する言葉で、地球上の生物が
多様であること、自然の恵みの豊かさを指
す。
3R
ごみを出さない、不要になった製品や部品
を再び使う、ごみはリサイクルするという
リサイクルの優先順位のこと。
・リデュース(Reduce=ごみ削減)
・リユース(Reuse=再使用)
・リサイクル(Recycle=再資源化)
の頭文字を取ってこう呼ばれます。
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発行: シャープマニファクチャリングシステム株式会社
CS推進センター
〒581-8581
大阪府八尾市跡部本町4丁目1番33号
TEL
072-991-0054
FAX
072-991-0118
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