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金剛山域 ビバークトレ

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金剛山域 ビバークトレ
No.2262
金剛山域再発見シリーズ (最終回)
第 23 回:紀見峠〜南尾根〜山頂〜水分道〜森屋(夜間登山、ビバークトレ)
2011 年 5月 7 日(土)〜 8日(日)
参加者:水口 L 上の原 山城(記)
”ビバーク”山歩きを始めた頃から何日の日か体験してみたいと不届きにも願っていた。南尾根〜アシ谷〜ロ
ングコース。通常の日帰り装備+替着必携。ザックは何かと便利な大きめにした。それと最近とみに夜目に弱くな
った私、ヘッドランプと強力ハンドライトの電池入換えも念入りに、食料も規定範囲、それ以上は持たない。なけ
なしでも如何に工夫し対処出来るか。
5/7(土)晴れ
午後5:30 紀見峠駅集合。上の原さんはザックにテントが入っているらしい。先ず緩やかな登りが続き1時間
弱で『山の神』、舗装道を行くので楽らくと思ったが急登の丸太階段になりこれを登りきって尾根道に出た『西の
行者』もう7時20分過ぎてるが未だ薄明るい。ここでヘッドランプを装着しておく。この稜線で月を見るが明る
く無い。右手に五条の街のあかりが見える。また河内長野の活気あるあかりも望める。ザックが重い上の原さんを
待っていると暗闇から突如自転車が来た!と錯覚をしそうなほどの強力ライトと共に姿を現す。彼もどうやら夜目
が弱いようだ。夜間登山に浸っている。真っ暗闇の静寂の山中で樹々の擦れ合う音にビクッとする。闇のなかに小
紫陽に似たような白い花が浮かぶ深山シキミ(これはミカン科)の花。『杉尾峠』〜『行者杉』祠の前で一休み。
ホットして林檎と柏餅を頂き平らげる。
午後9時頃まで歩く予定だが夜間でもダイアモンドトレールなので歩きやすい。千早峠に向かうのに丸太階段の
登りが待ち受けていた。さっきの柏餅はこの階段登りに効いていた。野営地は千早峠と決まる。早速にツエルトを
張り、テントを張り愈々ビバークの疑似体験!私は先ず替え着もズボンも雨具も全部かさね着することにした。虫
はまだいない。ザックを枕にして身体を伸ばすが足が冷たいのでスパッツを足先きに巻き付ける。少し時雨れたが
長くは無かった。夜半、森閑とした山中で小鳥のさえずりが聞こえる(あの野鳥は昼間に寝るんかな?)寒いな
あ! 寒い! 寒ぶっ! 千早峠は標高760m。リーダーに「単独山行でのビバークで積雪もあったりするけど
寝れるんですか?」「いいや寒くて寝られへん」
お湯を沸かして貰い暖をとる。朝方4時頃は更に冷込む。よく『子供が山中で迷い一夜を明かした』なんて事は
本当に凄い、凄い事なんだ。10分と続けて寝れないままとうとう朝になった。(いいえ、朝を待っていたかも)
5/8(日)時雨のち晴れ
野鳥の鳴く声が心地よく響きわたり空気が澄み切っているのを感じる。夜が明けた5時、気合いで起きる。リー
ダーの段取りも早く朝食タイムだ。私は頭も顔も寝てるけど胃袋は苦もなく活躍する。6:10出発。朝一番、約
200m の階段登りで高谷山、これで全身がスッキリ目覚めた。
中葛城山〜久留野峠、後続の一名が来ないなあ3分、6分と待ってみた。リーダーが来た道を駆け下りて捜しに
行く。彼はどうやら下の脇道を抜けたようで、前から来た人から彼の伝言を聞く。金剛山山頂(葛城岳 1125,3)
神域のため結界もあり立ち入り禁止。(......)社務所広場ではぐれた彼と再会。揃ったところでリーダーからメ
ロンを頂きホット一休み。登拝回数の掲示板には1万回以上の人がいた。登山者数に於いては富士山に次いで2番
目に多いそうで、金剛山は冬期が多くカード押印は日曜日は約100人と云われる。山頂広場の銘木【金剛桜】は
未だ開花なく蕾みであった。下山道は『セト』から屏風坂を下って青崩からの道と出会い、これを左にとって泣石
の分岐〜『鞍取坂』=『水分道』よく手入れた植林と無惨にも自然が崩壊した山域とバリエーションルートでした。
廃屋があり昔はミカン作業所であったらしい。休憩。目の前の雑木林にピンク系の山藤が鮮やかに豊かに咲いて
いた。美しい!アシ谷林道〜二河原辺〜森屋バス停へ歩いたが各民家の花壇が花競う。この地域の意識の高さが見
える。歴史探訪もあり早春の頃に歩いてみたい道。森屋で待たずして運良く富田林行きのバスが来た。
追記
貴重な体験をありがとう御座いました。
人生長いか短いか判りませんがビバークは山歩きだけではありません
”人間はパンのみに非ず”心を培う糧になりましょう。企画に感謝いたします。
【参考タイム】
5/7(土)紀見峠駅(17.30 集合) 晴れ
紀見峠駅 17:30→18:23 山ノ神(休)18:32→19:18 西ノ行者(休)19:25→19:56 杉尾峠(休)
20:02→20:25 行者杉(休)20:37→千早峠(野営) 行動時間 3時間 45 分 就寝 22:45
5/8(日)起床 5:00
時雨のち晴れ
千早峠 6:10→6:42 高谷山(休)6:46→7:02 中葛城山→7:09 久留野峠(休)7:14→8:01 伏見峠
→8:38 金剛山最高点→頂上広場(休)9:09→9:33 セト→9:46 水分道分岐点(休)9:52→10:54
廃小屋(休)11:06→11:11 アシ谷林道→11:43 くすの木ホール→11:53 森屋
行動時間 5時間 43 分
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