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ペラール神父司祭叙階金祝ミサ説教

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ペラール神父司祭叙階金祝ミサ説教
ペラール神父司祭叙階金祝ミサ説教
2015年5月10日 復活節第六主日 潮見教会にて
[聖書朗読箇所]
説教
今日のヨハネの福音は冒頭で次のように言っています。
「父がわたしを愛されたように、わたしもあなたがたを愛してきた。
わたしの愛にとどまりなさい。」(15・9)
イエスは弟子たちを愛していました。そのイエスの愛は父である神
がイエスを愛されたように愛するという愛でした。父である神の愛
とはどんな愛でしょうか。イエスは父のみこころに適う愛する子(マ
ルコ1・11、マタイ3・17
参照)であり、神は御子にすべてを与え、
「神は満ちあふれるものを余すところなく御子の内に宿らせ、その
十字架の血によって平和を打ちたて」(コロサイ1・19-20)
たので
す。
父である神の愛は、御子の内に完全に現されました。その愛とはわ
たしたちを救おうとする愛です。
「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子
を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。
神が御子を世に遣わされたのは、世を裁くためではなく、御子によっ
て世が救われるためである。」 (ヨハネ3・16-17)
神の愛、それは愛する独り子が人々の救いのために十字架にかかる
ことを忍ばれる愛でした。
「わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい。こ
れがわたしの掟である。」(ヨハネ15・12)
あなたがたもそのように愛し合いなさい、この神の愛をもって愛し
合いなさい、とイエスは言われました。
「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はな
い。」(ヨハネ15・13)
人を愛するとはその人のために苦しむことです。そして人のために
苦しむことの極みにあるのは友のために命をささげることに他なり
ません。
「わたしたちが神を愛したのではなく、神がわたしたちを愛して、
わたしたちの罪を償ういけにえとして、御子をお遣わしになりまし
た。ここに愛があります。」(一ヨハネ4・10)
わたしたちのほうが先に神を愛したのではなく、神のほうが先にわ
たしたちを愛してくださったので、わたしたちは「 愛
を知り学び
ました。神の愛は教えられ学ぶことによって知る愛です。
愛とは苦しむことです。人は愛する人のために苦しみを奉げます。
この愛は既にわたしたちの中で実現しています。親は自分の子のた
めに苦しみを忍び、奉げます。
私事を申し上げて恐縮ですが、実はこの連休、故郷の家で過ごしま
した。家には両親の思い出が一杯です。父母のこと、その場面、言
葉が思い出されます。
思えば父も母もわたしのために犠牲をささげました。息子が司祭に
なったために忍ぶべき苦しみはより多くなったのです。わたしはそ
の自覚が薄かったとしみじみ思います。息子に期待していた事
柄・・・は大方、消えてしまいました。司祭、司教の働きの陰には
多くの人々の苦しみ、犠牲があるのです。
誰かを愛するとはその人を大切にすること、それはその人のために
苦しみ、そしてその苦しみの代償をその相手に求めないことではな
いでしょうか。
「わたしたちが神を愛したのではなく、神がわたしたちを愛して、
わたしたちの罪を償ういけにえとして、御子をお遣わしになりまし
た。ここに愛があります。」(一ヨハネ4・10)
わたしたちのために誰かが苦しんでくれたのです。そしてわたした
ちもそのおかげで人のために苦しむことを知りました。わたしもあ
なたもそのような愛を知り、実行しています。愛を知り、愛を実行
できることを感謝しましょう。
今日わたしたちはペラール神父さんの司祭叙階50周年をお祝いして
います。神父さんはこの神の愛を人々に告げ知らせ、愛のネットワー
クをつくるために50年の司祭の働きを奉げてくださいました。心か
ら感謝いたします。
聖書朗読箇所
第一朗読 使徒言行録10
25-26,34-35,44-48
第二朗読 一ヨハネ4・7-10
福音朗読 ヨハネ15・9-17
(福音本文)
〔そのとき、イエスは弟子たちに言われた。〕「父がわたしを愛さ
れたように、わたしもあなたがたを愛してきた。わたしの愛にとど
まりなさい。父がわたしを愛されたように、わたしもあなたがたを
愛してきた。わたしの愛にとどまりなさい。わたしが父の掟を守り、
その愛にとどまっているように、あなたがたも、わたしの掟を守る
なら、わたしの愛にとどまっていることになる。
これらのことを話したのは、わたしの喜びがあなたがたの内にあり、
あなたがたの喜びが満たされるためである。
わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい。これ
がわたしの掟である。友のために自分の命を捨てること、これ以上
に大きな愛はない。わたしの命じることを行うならば、あなたがた
はわたしの友である。
もはや、わたしはあなたがたを僕とは呼ばない。僕は主人が何をし
ているか知らないからである。わたしはあなたがたを友と呼ぶ。父
から聞いたことをすべてあなたがたに知らせたからである。あなた
がたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだ。
あなたがたが出かけて行って実を結び、その実が残るようにと、ま
た、わたしの名によって父に願うものは何でも与えられるようにと、
わたしがあなたがたを任命したのである。
互いに愛し合いなさい。これがわたしの命令である。
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