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互いに愛し合いなさい
復活節第 6 主日(Lectio Divina B 年) 5 月 10 日 復活節第 6 主日 互いに愛し合いなさい ヨハネによる福音書 15 章 9 〜 17 節 9「父がわたしを愛されたように、わたしもあなたがたを愛してきた。わたしの愛にとどまりなさい。 10 わたしが父の掟を守り、その愛にとどまっているように、あなたがたも、わたしの掟を守るなら、 わたしの愛にとどまっていることになる。 11 これらのことを話したのは、わたしの喜びがあなたがたの内にあり、あなたがたの喜びが満たさ れるためである。12 わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい。これがわたしの掟 である。13 友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。14 わたしの命じることを 行うならば、あなたがたはわたしの友である。15 もはや、わたしはあなたがたを僕とは呼ばない。僕 は主人が何をしているか知らないからである。わたしはあなたがたを友と呼ぶ。父から聞いたことを すべてあなたがたに知らせたからである。16 あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあな たがたを選んだ。あなたがたが出かけて行って実を結び、その実が残るようにと、また、わたしの名 によって父に願うものは何でも与えられるようにと、わたしがあなたがたを任命したのである。17 互 いに愛し合いなさい。これがわたしの命令である。」 他の朗読:使徒言行録 10:25, 26, 34, 35, 44 〜 48 詩編 98:1 〜 4 Ⅰヨハネ 4:7 〜 10 Lectio …読む イエスは、彼が十字架にかけられ弟子たちが怖くなって彼を見捨ててしまう、そのほんの数時間前 にこの言葉を話されました。またこの言葉はヨハネ 13 〜 17 章の中で、イエスが弟子たちに与える長 い教えの一部でもあります。 イエスは、弟子たちがイエスの喜びを分かち合うのを望んでいます。イエスは深い喜びに満ちた人 でした。そしてここで弟子たちのため、この喜びを分かち合う方法を伝えます。イエスの愛の中にと どまり、互いに愛し合う、ということです。 イエスと御父との間の愛は相互的なものです。イエスは、ご自分が御父の愛の中に留まっているの は、従順によってであることをはっきり示しています。それは私たちにとっても同じです。私たちと イエスとの継続的な関係は、僕からイエスの友へと私たちを変えるのです(14、15 節)。 イエスは弟子たちに「わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい」(12 節)とい うひとつの掟を与えます。弟子たちはイエスの愛の模範に従うようになるのです。イエスが弟子たち を愛しているのと同じように、互いに愛し合うのです。そうしなければ、彼らはイエスの喜びを分か ち合うことは出来ないのです。それは私たちにとっても同じです。 共同体における、深く行動的な愛は、それを与える者と受け取る者の間で、イエスの愛と命を具現 化します。イエスの存在の中にいつもとどまることによって、イエスは私たちの真ん中におられ、彼 の言葉を通して私たちは、御父と生きることの確信を持つことができます。端的に言うなら、これが キリスト者の生活の神秘なのです。 Meditatio …黙想する 何故イエスは、一番大事な条件として愛を強調するのでしょうか。どのようにして私たちは、イエ スの愛の中にとどまることができるでしょうか。 イエスが私たちを愛する方法は、仲間のキリスト者たちを愛するためにどんな意味を持っているか、 復活節第 6 主日(Lectio Divina B 年) よく考えてみましょう。友のために命を捧げるということは、実際的にはどういう意味なのでしょう か。Ⅰコリント 13 章から私たちは愛について何を学ぶことができますか。 Oratio …祈る 私たちは自分自身でキリスト者として生きることを選んだのではありません。私たちは本当に、 「選 ばれ任命された」 (ヨハネ 15 章 16 節参照)のです。神が私たちを知っておられ、ご自身の愛する目 的のために、私たちを選ばれたとは、なんと素晴らしいことでしょう。詩編 98 編におけるこの賛美 の歌に加わりましょう。繰り返しこれらのみことばを読みましょう。そしてあなた自身の祈りとして、 神に賛美を捧げましょう。 Contemplatio …観想する 使徒言行録 10 章 25 〜 48 節は、ペトロが幻を見た(使徒言行録 10 章 1 〜 24 節)後の出来事につ いて述べています。ペトロはコルネリウスという名前の男を訪ねます。ペトロは、福音の良い知らせ が選ばれた少数の人々のためのものではなく、全ての人類のためのものであるという啓示を受けます。 ペトロはコルネリウスの家の者たちに「神は人を分け隔てなさらない」と告げるのです(34 節)。 Ⅰヨハネ 4 章 7 〜 10 節はこの点を補足しています。神は、私たちの罪が赦されるようにイエスを 私たちの世界へ送ることによって私たちへの愛を示されました。