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独断 独断 後付け可能で 調整の自由度の高さが魅力
独断 植溝内土壌散布機 ■ TJS300/DP-SG (愛称:アミーゴ) 壌病害であり、種子消毒では万全で かった。しかしながら、黒あざ病は土 きた。というよりそれしか手段がな はマグネットノズル管と蛇腹パイプ にマウントする一方、散布装置関係 液タンクはトラクターのフロント部 可 能 な 点 が う れ し い。 ポ ン プ と 薬 が高い。そのノズルについては、ポ なかったといえる。それが原因で黒 この問題を重く見たジャガイモの テトプランターの1畦ごとに前方と を採用したことでノズルを含めて設 原料調達会社であるカルビーポテト 後方の2カ所に構える。植溝に薬液 あざ病が引き起こされていた実態も は 2 0 0 5 年 ご ろ、 シ ン ジ ェ ン タ を処理する前方ノズルは噴射角が狭 置位置や角度といった調整の自由度 ジャパンに土壌由来の黒あざ病への く、後方ノズルは覆土する左右から 少なからずあっただろう。 対処法としてインファローという技 くなっている。 の 後、 シ ン ジ ェ ン タ ジ ャ パ ン で 検 植溝散布や除草剤散布が考えられ 用途はこの目的のほか、その他の の合流部に噴射することから若干広 術で Syngenta 社の Amistar が使用 されているとの情報を提供する。そ 討が始まり、公的試験研究機関での 土壌散布(インファロー)で農薬登 モの黒あざ病に対して植付時植溝内 センチュウへの防除も同時に行なっ ヨ ー ロ ッ パ で は Amistar 以外にも 登録農薬があり、ジャガイモシスト る。 イ ン フ ァ ロ ー に 関 し て い え ば、 株では萌芽した茎が壊死して欠株同 録を取得するに至った。そして、 なお、このインファローをテーマ 年、アミスター 然になる。生育中期では頂葉が巻き 年のシーズン前にやまびことシン にしたセミナーを2015年2月に 委託試験を経て、 防除機メーカーのやまびこと農薬 上がったり、さらに生育が進むと正 それから2年間の現地試験を終えて ジェンタ ジャパンが試験機を整え、 フロアブルが適用拡大でジャガイ メーカーのシンジェンタ ジャパン 常な株より早く茎葉が黄変するとい 実用化されたのが植溝内土壌散布 ポテカル編集部 (農業技術通信社内) たれるところだ。 ている。日本でもそうした展開が待 とのコラボ レーションで新たな農薬 う 症 状 が 現 れ る。 結 果、 あ る 程 度、 塊茎が肥大しても小さかったり、ス でいる。関心のある人は当編集部ま フロアブルの トロンが短くて主茎のところに塊茎 機、 TJS300/DP-SG (愛称:アミー ゴ)ということになる。 で問い合わせを願いたい。インファ 対 し て、 ア ミ ス タ ー 希釈液を植付時植溝内土壌散布の方 が密集したうえ、変形、あるいは培 この機械は、ポテトプランターの ローと黒あざ病については、ジャガ 主催で北海道帯広市で開催する予定 法 で 噴 射 す る こ と だ。 ヨ ー ロ ッ パ で 土からはみ出して緑化することがあ 標準装備品ではない。販売会社によ イモ専門誌『ポテカル』№ と№ る現地での取り付け加工は必要だ そんな黒あざ病だが、生産現場で が、トラクターやポテトプランター の特集で詳しく紹介している。 85 (永井佳史) のメーカーも機種も選ばず、後付け 92 はこれまで種子消毒だけで対処して 収入面に響いてくる。 る。収穫時にはクズとして選別され、 そ も そ も 黒 あ ざ 病 に 感 染 す る と、 よって国産化された。 は「 イ ン フ ァ ロ ー( in-furrow )」 と 呼 ば れ、 普 及 し て い る 技 術 が 両 社 に 13 20 12 ガイモの土壌病害である黒あざ病に ◆問い合わせ先 株式会社やまびこ TEL:0428-32-6181 シンジェンタ ジャパン株式会社 TEL:03-6221-3863 散布装置が開発された。用途は、ジャ ◆仕様・価格 薬液タンク容量:300 ℓ、動力源:直流 12V(トラク ター電源使用)、ポンプ方式:ダイヤフラム式、吐出量: 2 最大 10 ℓ / 分、圧力:~ 0.8MPa(8kgf/cm )、希望 小売価格:70 万 2,000 円(税込) 51 注目商品 通 常 よ り 遅 れ て 萌 芽 し た り、 ひ ど い 農業経営者 2015 年 1 月号 71 後付け可能で 調整の自由度の高さが魅力 20